JP4267891B2 - シール部品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、流体通路管の継手部における摺動箇所に適したシール部品に関する。更に詳しくは、高温又は高圧状態で流体が流れる配管等の継手部をシールするシール部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明に関する先行技術には、米国特許第5,703,445号明細書が存在する。図8は、同号の図面に記載されているパイプの継手部100の半断面図である。
図8に於いて、継手部100は、一方のパイプ105のフランジ部106と他方のパイプ110のフランジ部111とが対向して接合状態に配置されている。この一方のパイプ105の通路105Aと、他方のパイプ110の通路110Aとは連通しており、この両通路105A、110Aは流体が流れるように構成されている。このために、両フランジ部106、110間には流体をシールする密封リング102が配置されている。
この密封リング102は、フランジ部106に設けられた凸部106Bの内周のフランジ面106Aと、この凸部106Bに嵌合する凹部111Bのフランジ面111Aに接合する断面U形状で内周側が開口に形成されている。
【0003】
この密封リング102には、両フランジ面106A、111Aに圧接してシールするシール面102A、102Bが軸方向両側面に円弧状に突出して形成されている。
又、両フランジ面106A、111Aに密封リング102のシール面102A、102Bが圧接するように保持するクランプリング103は、両フランジ部106、111の外周面を締め付けている。そして、このクランプリング103に保持された両フランジ部106、111は、通路105A、110Aを流れる流体の高温度、高圧力、又は、パイプ105、110の振動等により破損しないように軸方向が変位できるような機構に構成されている。
【0004】
このように構成された継手部100は、両フランジ部106、111の外周がテーパ面に形成されてクランプリング103に保持されているために、両フランジ部106、111は、外力に対応した変位が可能になる。又、この変位に応じて密封リング102も、断面U形状に形成されているために、変形が可能になる。この変位に応じて密封リング102のシール面102A、102Bは、接合するフランジ面106A、111Aに対して摺動する。このために、シール面102A、102Bは、摩耗することになるので、このシール面102A、102Bから被密封流体が漏洩して問題となっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述のような問題点に鑑み成されたものであって、その発明が解決しようとする技術的課題は、シール部品の本体自身は必要とする弾性機能又は、耐久性を発揮する材質に構成すると共に、結合層は摺動が伴っても摩耗を防止すると共に、結合層のシール能力を発揮させることにある。
又、結合層の表面粗さを向上させると共に、結合層の加工を少なくして、加工コストを低減することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述のような技術的課題を解決するために成されたものであって、その技術的解決手段は以下のように構成されている。
【0007】
この本発明のシール部品は、一方の本体の接合面を他方の相対部品に接合させて接合面間に浸入する流体をシールするシール部品であって、前記本体の接合面に前記本体より硬質材の微粉末を結合材に含有した結合層を有するものである。
【0008】
この本発明のシール部品では、本体の材質に均一に接着する性質の結合材と共に、結合材には本体より硬質材の微粉末が含有しているので、シール部品の結合層は、被密封流体の高温による変位又はシール部品が振動等により摺動することがあっても、摩耗が防止されて被密封流体のシール効果を発揮する。特に、結合材としての軟質効果によるシール能力の向上と共に、硬質材の微粉末による摩耗を防止する効果が期待できる。
又、結合層の形状が曲面を成していても本体の基部の接合面を被覆する加工方法であるから、結合層の機械加工が不用となる。この為に加工コストを低減することが可能になる。更に、結合層はメッキ等の被覆加工であるから表面粗さ精度を向上させることが可能になると共に、研磨加工を省略できて加工コストを低減できる。
【0009】
本発明の第1のシール部品は、前記微粉末が10Åから50×10−6mの大きさであって、結合材にクラスタ−ダイヤモンド、グラファイトクラスタ−ダイヤモンド、多結晶ダイヤモンド、B4C、BN、C60、C70、CrB2、Cr3C2、TiC、TiN、TiB2、MoS2、Mo2C、MoB、Al2O3、SiC、WC、WS2、WSi2の材質を1種又は1種以上含有するものである。
【0010】
本発明の第1のシール部品では、結合材にクラスタ−ダイヤモンド、グラファイトクラスタ−ダイヤモンド、多結晶ダイヤモンド、B4C、BN、C60、C70、CrB2、Cr3C2、TiC、TiN、TiB2、MoS2、Mo2C、MoB、Al2O3、SiC、WC、WS2、WSi2及びセラミック等の硬質材の微粉末を1種又は1種以上含有することにより、この微粉末と結合材の組み合わせにより強化される結合層の摺動時の摩耗が防止される。同時に、結合材としての軟質効果により、シール能力が発揮されるので、被密封流体の漏れも防止される。
【0011】
本発明の第2のシール部品は、結合層の結合材がNiメッキ、Crメッキ、Coメッキ、銀メッキ、金メッキにしたものである。
【0012】
このシール部品では、結合材をNiメッキ、Crメッキ、Coメッキ、銀メッキ、金メッキにすることにより微粉末との結合性が良好であると共に、本体に強力に接着することが可能になる。更に、シール面が曲面を成していてもメッキのみで済むから、結合層の仕上げ加工を不用にし、加工コストを低減することができる。しかも、結合層は、メッキ等の被覆により表面粗さが高精度にできるからシール能力も更に発揮される。
【0013】
好ましくは、本発明のシール部品は、結合層の厚さが1×10−6mから200×10−6mの範囲にしたものである。
【0014】
この本発明のシール部品では、結合層の厚さは極めて薄くできるから、本体の接合面の加工が多少荒くとも、結合層により表面粗の精度を向上することができ、結合層の摺動時のシール能力を発揮させることが可能になる。
【0015】
好ましくは、本発明のシール部品は、微粉末は結合材に対して5体積%から30体積%を含有するものである。
【0016】
この本発明のシール部品では、微粉末の割合が結合材に対して5から30体積%の範囲であると、耐摩耗性と共に、シール能力を発揮することができる。又、微粉末が結合材に対して5体積%以上では耐摩耗性の効果が確実に発揮される。更に又、微粉末が30体積%までは結合材の結合力が発揮されると共に、シール能力も発揮される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係わる好ましい実施の形態のシール部品を図面に基づいて詳述する。尚、以下に説明する各図面は、正確な設計図である。
【0018】
図1は、本発明の第1実施の形態のシール部品1の断面図である。又、図2は、このシール部品1をケーシング50に接合すると共に、配管全体の取付状態を示す配置図である。
【0019】
図1及び図2に於いて、ジェットエンジン等の液体燃料に係わるケーシング50には流体通路内周面50A内に孔が形成されている。この流体通路内周面50Aの孔直径Xはパイプ部品(以下、パイプと言う)20の直径より大きく形成されている。
【0020】
パイプ20の先端にはシール部品1が一体に結合されている。このシール部品1の本体2は、パイプ20と同一径に形成された取付部2Aが溶接されて結合した溶接部11によりパイプ20と一体にされている。
この本体2は、種々の金属の材質が用いられる。例えば、錆びないようにするために、或いは液体酸素を通すために、本体2をステンレススチール製にする。又、鋼管のパイプ20と同一材料にするために本体2を鉄や鋼にすることもできる。或いは軽量化に応じて、本体2をアルミニュウム、ジュラルミン等にすることもある。
この両部品1、20の溶接部11による結合はパイプ20の流体通路21とシール部品1の流体通路9とを連通にする。又、両部品1、20を溶接することなく、パイプ20の一端部を絞り加工などによりシール部品1の本体2に加工することもできる。
この本体2は、取付部2Aの一端からテーパ状にやや大径に形成された拡張部2Bを介し、その先端部が断面円弧状に形成された環状の基部2Cに形成されている。この基部2Cの接合面2C1には結合層5が断面円弧状にメッキにより形成されている。
【0021】
この結合層5の厚さは、0.8×10−6mから220×10−6mの範囲に形成されている。この厚さは、更に好ましくは、1×10−6mから200×10−6mにすると良い。この結合層5の厚さは、表面粗さの仕上げ及び結合層の割れ等を防止する点から実験の結果として得られた範囲である。
結合層5は、本体2の材質より少なくとも硬質材の微粉末を結合材に含有させて形成されている。その好ましい微粉末の材料としては、クラスタ−ダイヤモンド、グラファイトクラスタ−ダイヤモンド、多結晶ダイヤモンド、B4C、BN、C60、C70、CrB2、Cr3C2、TiC、TiN、TiB2、MoS2、Mo2C、MoB、Al2O3、SiC、WC、WS2、セラミック及びWSi2の材質を1種又は1種以上含有するものである。この微粉末の大きさは、3Åから65×10−6mにすると良く、好ましくは更に、10Åから50×10−6mの範囲にすると良い。又、微粉末の大きさがこの範囲を超えると、接合するケーシング50を摩耗させる傾向がある。又、結合層5の強度が徐々に低下する。
【0022】
結合層5の結合材としては、本体2に接着するなじみ性の良い材質が選択される。例えば、Cr、Ni、Co、Ag、Auの金属が好ましく、この金属に上述した微粉末を混合したメッキ等の化学処理により結合層5としての被覆層に形成するものである。
この結合材に対して微粉末の割合は、発明として3体積%から45体積%の範囲にすると効果があり、更に好ましくは、5体積%から30体積%にすると良い。結合材に対する微粉末の体積百分率を45%以上にすると結合材の強度が脆くなる傾向にある。又、3%以下では耐摩耗性の効果が低下するので避けるべきである。
【0023】
このようにして形成された結合層5は、本体2の基部2Cの接合面2C1にメッキにより被覆層に形成する。この基部2Cの接合面2C1は、断面円弧状面に形成されているが、円筒面でも良い。シール部品1の取付状態により基部2Cの形状が設計される。
図1に示すシール部品1は、パイプ20の流体通路21を高温流体が流れるためにパイプ20が膨張・収縮等の熱変形をする。この為に、図2に示すようにパイプ20の両端に取り付けられたシール部品1は、各ケーシング50、50の流体通路内周面50A、50Aに接合状態に取り付けられる。そして、ケーシング50にボルト51Bを介して取り付けられた抑え板51Aによりシール部品1がケーシング50から抜け出さないように保持される。
シール部品1の結合層5の最大外側の半径X/2(直径X)はケーシング50の流体通路内周面50Aの半径X/2(孔直径X)と密接する径に形成されている。そして、シール部品1はパイプ20が熱変形又は振動等の作動力によりケーシング50に対して摺動又は揺動しても結合層5によりパイプ20の流体通路21を流れる被密封流体がシールされると共に、結合層5の摩耗が防止されてシール部品1の摺動に対して耐久能力を発揮する。
【0024】
図3は本発明に係わる第2実施の形態を示す配管継手部に於けるシール部品1の半断面図である。
図3に於いて、シール部品1はエンジン等の燃料系統の配管又はボイラ等の配管の継手部に取り付けた例である。この図3の図1と相違する点は、シール部品1をパイプ20の端部に嵌着して結合したものである。そして、ケーシング50の流体通路内周面50Aにもシール部品1の結合層5と密接する第2結合層5を接合したものである。
この構成ではシール部品1は、結合層5を設けた両部品が共にシール部品1となる。そして、両シール部品1の結合層5が密接してシールし、更に耐摩耗能力と共に、シール能力を発揮する。この結合層5の構成は、第1実施の形態で述べたと同様のものを使用した。その他の構成は図1と略同様である。
【0025】
図4は、本発明に係わる第3実施の形態を示すメカニカルシール30に取り付けたシール部品1である。このメカニカルシール30は、回転軸60とハウジング80との間に取り付けられて両部品60、80間の高圧側Pと低圧側Qとの間で高圧側Pの被密封流体をシールするものである。このメカニカルシール30には、ハウジング80に固定密封環に相当する本体2を設けたシール部品1が設けられていると共に、回転軸60には、Oリング33を介して回転密封環32が固着されている。
そして、シール部品1の本体2における基部2Cの接合面には、結合層5が設けられている。このシール部品1の結合層5と回転密封環32のシール面32Aが密接して高圧側Pの被密封流体をシールする。この場合、固定密封環としての本体2がシール部品1を構成する。又、回転密封環32に結合層5を設けることもできる。この場合には、回転密封環32もシール部品1となる。
【0026】
メカニカルシール30の各密封環をシール部品1にすることにより、本体2の加工が容易となり、シール部品1のコストを大きく低減できる。しかも、シール部品1のシール能力に優れる。
一般に、従来の密封環はSiC材、超硬合金等を加工して製作しているが、硬質であるがために加工を困難にすると共に、SiC等の材料自体が高価である。しかも、硬質であるために摺動面の鳴き現象等の問題が惹起している。しかし、本発明のシール部品1は、本体2に設けた結合層5が硬質材の微粉末と軟質の結合材との組み合わせた結合であるから、シール能力に優れ、鳴き現象等も防止可能な効果が期待できる。
【0027】
図5および図6は、本発明に係わる第4実施の形態を示すガスケット用のシール部品1の一部断面図である。
このシール部品1の本体2は、断面U形状に形成された環状体である。そして、本体2の断面U形状に形成された開口部の両側に円弧状に突出した基部2Cが設けられており、この基部2Cの接合面2C1に結合層5が設けられて密接合面に構成されている。この結合層5は、図6に拡大して示すように少なくとも本体2の接合面2C1に結合層5が設けられている。このシール部品1は小さいので本体2の全外周面を結合層5にしても良い。この結合層5も第1実施の形態の結合層5と同一材料に構成されている。
【0028】
図7は、図3に示すシール部品1と2つの比較例とを同一条件で試験した試験結果である。
試験方法を次に説明する。
A.試験機
試験機は、簡単な構造であるので、図示省略する。この試験機は作動軸の両端部に図3に示すような試験部品の流体通路21を嵌着する。この2つの試験部品を作動軸の両側に設けられた対向する2つのシリンダ内に嵌合した状態に取り付ける。このシリンダ内は常温の窒素ガスを2MPaの内圧状態にしてある。
そして、この試験機における作動軸の一端側に設けられたアクチュエータにより軸方向へ1mm/minの条件で往復移動させて結合層5の摺動における挙動を試験した。
B.試験部品
1)本発明の試験部品は、図3に示すようなシール部品1である。この試験部品の結合層5は硬質材の微粉末が50Åの大きさのクラスターダイヤモンドである。又、結合材は、Niメッキである。そして、その割合は硬質材の微粉末が10体積%である。
2)比較例1は、本発明のシール部品1と同一形状に形成した接合面がCrメッキした試験部品である。
3)比較例2は、本発明のシール部品1と同一形状に形成した接合面がCo基の溶射コーテングの試験部品である。
【0029】
C.試験結果
図7は、常温における2MPaの窒素ガスの加圧雰囲気中で、1mm/minのストロークの摺動回数を往復800回連続して行う。そのときの圧力の変化に対する各試験部品のリーク量の比較である。
1)本発明のシール部品1は、シール部品1の一方のシリンダ内に常温の窒素ガスの内圧を徐々に0から2MPaまで増加させてもほとんど被密封流体の漏れは認められない。尚、本発明のシール部品1は、その後1600回まで連続摺動させたが、この時点でも被密封流体の漏洩は認められなかった。
2)比較例1は、本発明と同様に内圧を0から2MPaまで増加させると徐々に被密封流体の漏れが大きくなることが認められる。
3)比較例2は、本発明と同様に内圧を0から2MPaまで増加させると比較例1よりも更に被密封流体の漏れが大きくなることが認められる。
この図7から明らかなように硬質材を溶射したコーテングは、接合面が硬質でも漏れが大きくなる。又、硬質なCrなどをメッキしたのみでは加圧する圧力が増加すると被密封流体の漏洩が大きくなるのを認める。
【0030】
【発明の効果】
請求項1に係わる本発明のシール部品によれば、シール部品の結合層は、被密封流体の高温による変位又はシール部品が振動等により摺動することがあっても、摩耗が防止されて被密封流体のシール効果を発揮する。特に、結合材としての軟質効果によるシール能力の向上と共に、硬質材の微粉末による摩耗防止の効果が期待できる。
又、結合層の形状が曲面を成していても本体の基部の外周面に被覆する加工であるから、結合層の機械加工が不用となるので、加工コストが低減できる効果を奏する。更に、結合層はメッキ等の被覆加工であるから、研磨加工等の加工処理をしなくとも表面粗さ精度が向上する効果を奏する。
【0031】
請求項2に係わる本発明のシール部品によれば、結合材に硬質材の微粉末を1種又は1種以上含有することにより、この硬質材の微粉末と軟質の結合材の組み合わせにより耐摩耗能力が強化される結合層における摺動時の摩耗が効果的に防止される。同時に、結合材としての軟質効果により、シール能力が発揮されるので、被密封流体の漏れも効果的に防止する。又、結合層はメッキ可能で表面粗さが小さいから、結合層の研磨が不用で、製作コストを低減できる効果が期待できる。
【0032】
請求項3に係わる本発明のシール部品によれば、結合材をNiメッキ、Crメッキ、Coメッキ、銀メッキ、金メッキにすることにより微粉末との結合性が良好であると共に、本体の接合面に強力に接着するので耐久能力の効果が期待できる。更に、結合層が曲面を成していてもメッキ処理であるから、結合層の仕上げ加工を不用にし、加工コストを低減できる効果が期待できる。しかも、結合層は、メッキ等の被覆により表面粗さが小さくて表面が高精度にできるから、シール能力も更に発揮される。
【0033】
請求項4に係わる本発明のシール部品によれば、結合層の厚さは極めて薄くできるから、本体の基部の加工が多少荒くとも、結合層により表面粗の精度を向上することができ、結合層の摺動時のシール能力を発揮させる効果が期待できる。
【0034】
請求項5に係わる本発明のシール部品によれば、微粉末の割合が結合材に対して5から30体積%の範囲では、耐摩耗性と共に、シール能力を発揮する効果が期待できる。特に、結合層の摩耗防止の効果と共に、結合層の基部に対する接着強度が強化できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態に係わるシール部品を配管継手部に取り付けた断面図である。
【図2】図1に示すシール部品をケーシングに接合した状態の配管全体の配置関係を示す正面図である。
【図3】本発明の第2実施の形態に係わるシール部品を配管継手部に接合した半断面図である。
【図4】本発明の第3実施の形態に係わるシール部品をメカニカルシールに取り付けた断面図である。
【図5】本発明の第4実施の形態に係わるシール部品をガスケットにした半断面図である。
【図6】図5のシール部品の結合層を拡大した一部断面図である。
【図7】図3のシール部品と各比較例との加圧とリーク量とを試験した実験結果を示すグラフ図である。
【図8】先行技術のシール部品の半断面図である。
【符号の説明】
1 シール部品
2 本体
2A 取付部
2B 拡張部
2C 基部
2C1 接合面
5 結合層
9 流体通路
11 溶接部
20 パイプ
21 流体通路
30 メカニカルシール
50 ケーシング
50A 流体通路内周面
51 保治具
51A 抑え板
51B ボルト
60 回転軸
80 ハウジング
Claims (4)
- 一方の本体の接合面を他方の相対部品に接合させて接合面間に浸入する流体をシールするシール部品であって、前記本体の接合面に前記本体より硬質材の微粉末を結合材に含有した結合層を有し、
前記微粉末は10Åから50×10 −6 mの大きさであって、クラスタ−ダイヤモンド、グラファイトクラスタ−ダイヤモンド、多結晶ダイヤモンド、B 4 C、BN、C 60 、C 70 、CrB 2 、Cr 3 C 2 、TiC、TiN、TiB 2 、MoS 2 、Mo 2 C、MoB、Al 2 O 3 、SiC、WC、WS 2 、WS i 2 の材質を1種又は1種以上含有することを特徴とするシール部品。 - 一方の本体の接合面を他方の相対部品に接合させて接合面間に浸入する流体をシールするシール部品であって、前記本体の接合面に前記本体より硬質材の微粉末を結合材に含有した結合層を有し、
前記結合層の結合材はN i メッキ、Crメッキ、Coメッキ、銀メッキ、金メッキであることを特徴とするシール部品。 - 前記結合層の厚さは1×10−6mから200×10−6mの範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載のシール部品。
- 前記微粉末は前記結合材に対して5体積%から30体積%を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシール部品。
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