JP4267538B2 - 排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ディーゼルエンジン等のエンジンに適用される排気浄化装置に関するものである。
従来より、ディーゼルエンジンにおいては、排気ガスが流通する排気管の途中に、酸素共存下でも選択的にNOxを還元剤と反応させる性質を備えた選択還元型触媒を装備し、該選択還元型触媒の上流側に必要量の還元剤を添加して該還元剤を選択還元型触媒上で排気ガス中のNOx(窒素酸化物)と還元反応させ、これによりNOxの排出濃度を低減し得るようにしたものがある。
例えば、この種の選択還元型触媒としては、白金,パラジウム等の貴金属触媒や、バナジウム,銅,鉄の酸化物等の卑金属触媒が前述した如き性質を有するものとして既に知られているが、これらの選択還元型触媒の活性温度域(温度ウィンドウ)は一般的に狭く、ディーゼルエンジンの排気温度範囲の一部でしかNOxを浄化できていないのが現状であり、選択還元型触媒の活性温度域の拡大、特に低温活性の向上が今後の大きな課題となっている。
そこで、本発明者らは、選択還元型触媒の前段に酸化触媒を配置して該酸化触媒により排気ガス中のNOを酸化して酸化力の強いNO2を生成し、このような酸化力の強いNO2を選択還元型触媒に導くことにより該選択還元型触媒上での還元剤による還元反応を促進し、通常の選択還元型触媒の単独使用の場合より低い温度域から還元反応が起こるようにすることを創案するに到った(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−161732号公報
尚、プラント等における工業的な排煙脱硝処理の分野では、還元剤にアンモニア(NH3)を用いてNOxを還元浄化する手法の有効性が既に広く知られているところであるが、自動車の場合には、アンモニアのような有毒な物質を搭載して走行することに関し安全確保が困難であるため、近年においては、毒性のない尿素水を還元剤として使用することが研究されている。
しかしながら、本発明者らによる鋭意研究の結果、選択還元型触媒の前段に酸化触媒を装備することで前記選択還元型触媒の低温活性を良化できる反面、この種の酸化触媒が所定の排気温度でピークを成すような山形の触媒特性を有するものであるために、そのピークを成す排気温度近辺にて過剰にNO2が生成されてしまってNOx低減率が落ち込む現象が生じるという知見が得られた。
即ち、選択還元型触媒に添加された尿素水は、その添加後に排気ガス中で熱を受けて次式
[化1]
(NH22CO+H2O→2NH3+CO2
によりアンモニアと炭酸ガスに分解されるので、このアンモニアによりNOxが還元浄化されることになるが、排気ガス中のNOxの大半を占めるNOに対し酸化触媒によりNO2が増やされていくと、最も反応速度の早い次式
[化2]
NO+NO2+2NH3→2N2+3H2
による還元反応が促されて良好なNOxの低減化が図られることになる。
そして、この還元反応を促すにあたっては、排気ガス中のNO/NO2比が約1〜1.5に近いことが重要となるが、酸化触媒により所定の排気温度にて過剰にNO2が生成されてしまうと、NOの比率よりもNO2の比率の方が大きく上まわってしまい、このNO2の過剰分は、次式
[化3]
6NO2+8NH3→7N2+12H2
で反応することになるため、反応速度が鈍化して選択還元型触媒を未反応のまま通過してしまうリークアンモニアが増加し、結果的にNOxの低減率が所定の排気温度で落ち込みを生じてしまっていた。
尚、ここで付言しておくと、NOの比率よりもNO2の比率が下まわっている間は、次式
[化4]
6NO+4NH3→5N2+6H2
或いは、次式
[化5]
4NO+4NH3+O2→4N2+6H2
によっても排気ガス中のNOxが還元浄化されることになる。
本発明は、上述の実情に鑑みてなされたものであり、前段に酸化触媒を配置して酸化力の強いNO2を生成することで選択還元型触媒の低温活性を向上するにあたり、前記酸化触媒による過剰なNO2の生成を抑制してNOx低減率の落ち込み現象を回避し得るようにすることを目的としている。
本発明は、エンジンの排気管途中に装備されて酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させ得る選択還元型触媒と、該選択還元型触媒の前段に並列に対で装備されたNO酸化力の異なる酸化触媒と、該各酸化触媒に対し排気ガスを振り分けて流し且つ前記各酸化触媒を通過した後に合流せしめる分岐流路と、該分岐流路の各酸化触媒への排気ガスの分配量を排気ガス中のNO/NO2比が約1〜1.5となるように調整する排気分配手段と、前記選択還元型触媒の前後位置の何れか一方に対し選択的に尿素水を添加する尿素水添加手段と、前記分岐流路より上流の排気管から分岐して前記選択還元型触媒より下流の排気管に接続する第一連絡管と、該第一連絡管始端の分岐箇所と前記分岐流路との間の排気管から分岐して前記第一連絡管終端の接続箇所より下流の排気管に接続する第二連絡管とを備え、エンジンからの排気ガスを通常の排気管経路で流す第一流路形態と、エンジンからの排気ガスの流れを第一連絡管を介し選択還元型触媒及び各酸化触媒を逆流させて第二連絡管へ流す第二流路形態とを流路切替手段を介し適宜に切り替え得るように構成したことを特徴とする排気浄化装置、に係るものである。
而して、排気温度が低い運転状態で第一流路形態を採用してエンジンからの排気ガスを通常の排気管経路で流し、排気分配手段により各酸化触媒への排気ガスの分配量を排気ガス中のNO/NO2比が約1〜1.5となるように調整しながら尿素水添加手段により選択還元型触媒の入側に尿素水を添加すると、酸化力の強いNO2による反応速度の早い還元反応が促されて効率良くNOxの低減化が図られる結果、通常の選択還元型触媒の単独使用の場合より低い温度域から還元反応が起こるようになり、しかも、所定の排気温度でのNO2の過剰生成が前記NO/NO2比の調整により抑制されることでNOx低減率の落ち込み現象が未然に回避される。
更に、選択還元型触媒の前段に酸化触媒を単独で配置した場合には、その酸化触媒の触媒特性によりNOxの還元反応に最適なNO/NO2比が維持できる温度範囲が狭く限定されてしまうが、各酸化触媒への排気ガスの分配量を排気分配手段で調整できることにより、最適なNO/NO2比が維持される温度範囲が著しく拡張されるので、選択還元型触媒の低温活性が酸化触媒の単独使用の場合よりも大幅に向上されることになる。
ただし、NO2の過剰生成によるNOx低減率の落ち込み現象は、選択還元型触媒の触媒床温度が比較的低い温度領域にある時に見られる現象であり、これより高い触媒床温度に移行すれば、選択還元型触媒の触媒活性が十分に高まることによりNO/NO2比がNOx低減率に及ぼす影響は軽微なものとなり、流路切替手段により第一流路形態から第二流路形態に切り替えても高いNOx低減率が維持されることになる。
依って、NO/NO2比のNOx低減率への影響が少ない比較的高い温度領域で第一流路形態から第二流路形態に切り替え、エンジンからの排気ガスの流れを第一連絡管を介し選択還元型触媒及び各酸化触媒を逆流させて第二連絡管へ流し、尿素水添加手段により尿素水の添加位置を切り替えて選択還元型触媒の入側に尿素水を添加すると、エンジンからの排気ガスが選択還元型触媒に先行して導入され、該選択還元型触媒を未反応のまま通過したアンモニアが各酸化触媒にて処理されてアンモニアとして排出されなくなる。
即ち、第一流路形態から第二流路形態に切り替えることが可能な選択還元型触媒の触媒床温度が高い状態とは、エンジン負荷が比較的高い運転状態となっていることを意味しているので、このような選択還元型触媒の触媒床温度が高くなる運転条件下では、負荷上昇により排気ガスの空間速度(SV:space velocity 流通系装置に単位時間に流入する流体容積を装置内流体容積で割った値)も高まっていて、アンモニアが選択還元型触媒を未反応のまま通過し易い運転条件になっている。
このため、選択還元型触媒の触媒床温度が高くなる運転条件下で第二流路形態を採用すれば、アンモニアが選択還元型触媒を未反応のまま通過し易くなっている運転条件下で適切なリークアンモニア対策が採られることになり、しかも、そのリークアンモニア対策を実施するにあたり、第一流路形態でNO/NO2比を調整するために用いられていた各酸化触媒を再利用してリークアンモニアの酸化処理を行うようにしているので、新たにリークアンモニア対策用の酸化触媒を追加装備しなくても済み、車輌への搭載性が悪化する虞れが未然に回避されることになる。
また、本発明をより具体的に実施するに際しては、選択還元型触媒の触媒床温度を検出する温度センサを備え、該温度センサの検出信号に基づき前記触媒床温度が所定温度以下となっている場合に第一流路形態を選択し且つ前記触媒床温度が所定温度を超えている場合に第二流路形態を選択し得るように構成することが可能である。
上記した本発明の排気浄化装置によれば、下記の如き種々の優れた効果を奏し得る。
(I)前段に酸化触媒を配置して酸化力の強いNO2を生成することで選択還元型触媒の低温活性を向上するにあたり、該選択還元型触媒の前段に酸化触媒を並列に対で装備し、その各酸化触媒への排気ガスの分配量を排気分配手段で適宜に調整することによって、NO/NO2比がNOxの還元反応に最適な約1〜1.5となるように維持することができるので、NO2の過剰生成を確実に抑制し得てNOx低減率の落ち込み現象を確実に回避することができ、しかも、選択還元型触媒の低温活性を酸化触媒の単独使用の場合よりも大幅に向上することができる。
(II)NO/NO2比のNOx低減率への影響が少なくなる運転条件下で増えるリークアンモニア対策として、第一流路形態から第二流路形態に切り替えて排気ガスを選択還元型触媒及び各酸化触媒を逆流させて流すことができるので、前記選択還元型触媒を未反応のまま通過したアンモニアを各酸化触媒にて処理してアンモニアの状態のまま車外に排出される虞れを回避することができ、しかも、新たにリークアンモニア対策用の酸化触媒を追加装備しなくても済むことから車輌への搭載性の悪化を未然に回避することもできる。
以下本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2は本発明を実施する形態の一例を示すもので、図1中における符号1はディーゼル機関であるエンジンを示し、該エンジン1の各シリンダから排出された排気ガス2が流通する排気管3(図中に太実線で示すライン;この実線の太さはラインを区別するためのもので流路径の違いを示すものではない)の途中に、酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させる性質を備えた選択還元型触媒4が装備されている。
この選択還元型触媒4の前段には、NO酸化力の異なる二つの酸化触媒5A,5B(NO酸化力の強い酸化触媒5AとNO酸化力の弱い酸化触媒5B)が並列に装備され、これら各酸化触媒5A,5Bに対し分岐流路6により排気ガス2を振り分けて流して選択還元型触媒4の入側で合流せしめるようにしてあり、その分配量の比率については、分岐流路6の一方に設けたバルブ7(排気分配手段)により制御されるようになっている。
また、前記選択還元型触媒4の前後位置には、還元剤を排気ガス2中に添加するための噴射ノズル8,9が設置され、該各噴射ノズル8,9と所要場所に設けた尿素水タンク10との間が、途中で二股条に分岐する尿素水供給管11(図1中に細実線で示すライン)により接続されており、これら噴射ノズル8,9、尿素水タンク10、尿素水供給管11により尿素水添加手段が構成されている。
そして、尿素水供給管11の途中には、尿素水タンク10内の尿素水12を還元剤として噴射ノズル8,9に向け送り出す供給ポンプ13が装備されており、尿素水供給管11における常時閉のバルブ14,15の何れか一方のみを開作動させることで噴射ノズル8,9の何れか一方に対し選択的に尿素水12が供給されるようになっている。
更に、前記分岐流路6より上流の排気管3から分岐して前記選択還元型触媒4より下流の排気管3に接続する第一連絡管16(図中に中実線で示すライン;この実線の太さはラインを区別するためのもので流路径の違いを示すものではない)と、該第一連絡管16始端の分岐箇所と前記分岐流路6との間の排気管3から分岐して前記第一連絡管16終端の接続箇所より下流の排気管3に接続する第二連絡管17(図中に中実線で示すライン;この実線の太さはラインを区別するためのもので流路径の違いを示すものではない)とが付設されており、エンジン1からの排気ガス2を通常の排気管3経路で流す第一流路形態(図1参照)と、エンジン1からの排気ガス2の流れを第一連絡管16を介し選択還元型触媒4及び各酸化触媒5A,5Bを逆流させて第二連絡管17へ流す第二流路形態(図2参照)とがバルブ18,19,20,21から成る流路切替手段を介し適宜に切り替えられるように構成されている。
また、前記選択還元型触媒4及び各酸化触媒5A,5Bには、夫々の触媒床温度を検出し得るよう温度センサ22,23,24が装着されており、これら温度センサ22,23,24からの検出信号が、エンジン制御コンピュータ(ECU:Electronic Control Unit)を成す制御装置25に入力されるようになっている。
そして、この制御装置25においては、前記温度センサ22の検出信号に基づき選択還元型触媒4の触媒床温度が所定温度以下となっている場合に第一流路形態を選択し且つ前記触媒床温度が前記所定温度を超えている場合に第二流路形態を選択し得るよう前記各バルブ18,19,20,21へ向け制御信号が出力されるようにしてある。
ここで、前記制御装置25にて第一流路形態が選択された場合には、尿素水供給管11のバルブ14が制御装置25からの制御信号により開けられて噴射ノズル8から尿素水12が噴射され、前記制御装置25にて第二流路形態が選択された場合には、尿素水供給管11のバルブ15が制御装置25からの制御信号により開けられて噴射ノズル9から尿素水12が噴射されるようになっている。
更に、前記制御装置25では、エンジン1の制御を担っていることから、該エンジン1の回転数や負荷が図示しない回転センサやアクセルセンサからの検出信号により把握されるようになっているので、これらから判断される現在の運転状態に基づきバルブ7の開度制御用マップから排気ガス2中のNO/NO2比が約1〜1.5となるような開度が読み出され、これがバルブ7に向け制御信号として出力されて各酸化触媒5A,5Bへの排気ガス2の分配量が調整されるようになっている。
つまり、現在のエンジン1の運転状態が把握できれば、その排気ガス2の流量や排気温度等が概ね推定できるので、現在の運転状態における排気ガス2の全量をNO酸化力の強い酸化触媒5Aに通した場合にNO/NO2比がどのように変化するかが予備実験データ等との照合により判り、しかも、どのような運転状態の時にNOの比率よりもNO2の比率の方が上まわってしまうか、更には、NOの比率よりもNO2の比率の方が上まわってしまう場合に、NO酸化力の弱い酸化触媒5B側へ排気ガス2をどの程度の分配量で迂回させればNO/NO2比が1〜1.5に維持できるかが予備実験データ等との照合から判るので、この分配量を実現するためのバルブ7の開度制御をエンジン1の回転数と負荷などの二次元マップとして予め設定しておけば、この二次元マップからエンジン1の回転数と負荷に基づき制御開度を読み出すだけで酸化触媒による過剰なNO2の生成を抑制することが可能となるのである。
ただし、排気ガス2中のNO/NO2比が約1〜1.5となるようなバルブ7の開度を決定するにあたっては、各酸化触媒5A,5Bに装着した温度センサ23,24の実測値に基づいてバルブ7の開度を適宜に温度補正することが好ましい。
而して、図1に示す如く、排気温度が低い運転状態で制御装置25によりバルブ18,21を開け且つバルブ19,20を閉じて第一流路形態を採用し、エンジン1からの排気ガス2を通常の排気管3経路で流し、バルブ7により各酸化触媒5A,5Bへの排気ガス2の分配量を排気ガス2中のNO/NO2比が約1〜1.5となるように調整しながら噴射ノズル8から選択還元型触媒4の入側に尿素水12を添加すると、酸化力の強いNO2による反応速度の早い還元反応が促されて効率良くNOxの低減化が図られる結果、通常の選択還元型触媒4の単独使用の場合より低い温度域から還元反応が起こるようになり、しかも、所定の排気温度でのNO2の過剰生成が前記NO/NO2比の調整により抑制されることでNOx低減率の落ち込み現象が未然に回避される。
更に、選択還元型触媒4の前段に酸化触媒を単独で配置した場合には、その酸化触媒の触媒特性によりNOxの還元反応に最適なNO/NO2比が維持できる温度範囲が狭く限定されてしまうが、各酸化触媒5A,5Bへの排気ガス2の分配量をバルブ7で調整できることにより、最適なNO/NO2比が維持される温度範囲が著しく拡張されるので、選択還元型触媒4の低温活性が酸化触媒の単独使用の場合よりも大幅に向上されることになる。
ただし、NO2の過剰生成によるNOx低減率の落ち込み現象は、選択還元型触媒4の触媒床温度が比較的低い温度領域にある時に見られる現象であり、これより高い触媒床温度に移行すれば、選択還元型触媒4の触媒活性が十分に高まることによりNO/NO2比がNOx低減率に及ぼす影響は軽微なものとなり、バルブ18,19,20,21により第一流路形態から第二流路形態に切り替えても高いNOx低減率が維持されることになる。
依って、図2に示す如く、NO/NO2比のNOx低減率への影響が少ない比較的高い温度領域で制御装置25によりバルブ19,20を開け且つバルブ18,21を閉じて第一流路形態から第二流路形態に切り替え、エンジン1からの排気ガス2の流れを第一連絡管16を介し選択還元型触媒4及び各酸化触媒5A,5Bを逆流させて第二連絡管17へ流し、制御装置25によりバルブ15を開け且つバルブ14を閉じて噴射ノズル9から選択還元型触媒4の入側に尿素水12を添加すると、エンジン1からの排気ガス2が選択還元型触媒4に先行して導入され、該選択還元型触媒4を未反応のまま通過したアンモニアが各酸化触媒5A,5Bにて処理されてアンモニアとして排出されなくなる。
即ち、第一流路形態から第二流路形態に切り替えることが可能な選択還元型触媒4の触媒床温度が高い状態とは、エンジン1の負荷が比較的高い運転状態となっていることを意味しているので、このような選択還元型触媒4の触媒床温度が高くなる運転条件下では、負荷上昇により排気ガス2の空間速度(SV:space velocity 流通系装置に単位時間に流入する流体容積を装置内流体容積で割った値)も高まっていて、アンモニアが選択還元型触媒4を未反応のまま通過し易い運転条件になっている。
このため、選択還元型触媒4の触媒床温度が高くなる運転条件下で第二流路形態を採用すれば、アンモニアが選択還元型触媒4を未反応のまま通過し易くなっている運転条件下で適切なリークアンモニア対策が採られることになり、しかも、そのリークアンモニア対策を実施するにあたり、第一流路形態でNO/NO2比を調整するために用いられていた各酸化触媒5A,5Bを再利用してリークアンモニアの酸化処理を行うようにしているので、新たにリークアンモニア対策用の酸化触媒を追加装備しなくても済み、車輌への搭載性が悪化する虞れが未然に回避されることになる。
従って、上記形態例によれば、前段に酸化触媒を配置して酸化力の強いNO2を生成することで選択還元型触媒4の低温活性を向上するにあたり、該選択還元型触媒4の前段に酸化触媒5A,5Bを並列に対で装備し、その各酸化触媒5A,5Bへの排気ガス2の分配量をバルブ7で適宜に調整することによって、NO/NO2比がNOxの還元反応に最適な約1〜1.5となるように維持することができるので、NO2の過剰生成を確実に抑制し得てNOx低減率の落ち込み現象を確実に回避することができ、しかも、選択還元型触媒4の低温活性を酸化触媒の単独使用の場合よりも大幅に向上することができる。
更に、NO/NO2比のNOx低減率への影響が少なくなる運転条件下で増えるリークアンモニア対策として、第一流路形態から第二流路形態に切り替えて排気ガス2を選択還元型触媒4及び各酸化触媒5A,5Bを逆流させて流すことができるので、前記選択還元型触媒4を未反応のまま通過したアンモニアを各酸化触媒5A,5Bにて処理してアンモニアの状態のまま車外に排出される虞れを回避することができ、しかも、新たにリークアンモニア対策用の酸化触媒を追加装備しなくても済むことから車輌への搭載性の悪化を未然に回避することもできる。
尚、本発明の排気浄化装置は、上述の形態例にのみ限定されるものではなく、排気分配手段は必ずしも図示例の如きバルブとしなくても良く、例えば、分岐流路の分岐箇所や合流箇所に分配量を調整可能なバルブとして設けたり、分岐流路の夫々の流路に個別にバルブを設けたりしても良いこと、また、選択還元型触媒の触媒床温度を検出する温度センサは、選択還元型触媒の入口又は出口の排気温度を触媒床温度の代用値として検出するものであっても良いこと、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
本発明を実施する形態の一例を示すブロック図である。 図1の第一流路形態から第二流路形態に切り替えたブロック図である。
符号の説明
1 エンジン
2 排気ガス
3 排気管
4 選択還元型触媒
5A 酸化触媒
5B 酸化触媒
6 分岐流路
7 バルブ(排気分配手段)
8 噴射ノズル(尿素水添加手段)
9 噴射ノズル(尿素水添加手段)
10 尿素水タンク(尿素水添加手段)
11 尿素水供給管(尿素水添加手段)
12 尿素水
13 供給ポンプ(尿素水添加手段)
16 第一連絡管
17 第二連絡管
18 バルブ(流路切替手段)
19 バルブ(流路切替手段)
20 バルブ(流路切替手段)
21 バルブ(流路切替手段)
22 温度センサ

Claims (2)

  1. エンジンの排気管途中に装備されて酸素共存下でも選択的にNOxをアンモニアと反応させ得る選択還元型触媒と、該選択還元型触媒の前段に並列に対で装備されたNO酸化力の異なる酸化触媒と、該各酸化触媒に対し排気ガスを振り分けて流し且つ前記各酸化触媒を通過した後に合流せしめる分岐流路と、該分岐流路の各酸化触媒への排気ガスの分配量を排気ガス中のNO/NO2比が約1〜1.5となるように調整する排気分配手段と、前記選択還元型触媒の前後位置の何れか一方に対し選択的に尿素水を添加する尿素水添加手段と、前記分岐流路より上流の排気管から分岐して前記選択還元型触媒より下流の排気管に接続する第一連絡管と、該第一連絡管始端の分岐箇所と前記分岐流路との間の排気管から分岐して前記第一連絡管終端の接続箇所より下流の排気管に接続する第二連絡管とを備え、エンジンからの排気ガスを通常の排気管経路で流す第一流路形態と、エンジンからの排気ガスの流れを第一連絡管を介し選択還元型触媒及び各酸化触媒を逆流させて第二連絡管へ流す第二流路形態とを流路切替手段を介し適宜に切り替え得るように構成したことを特徴とする排気浄化装置。
  2. 選択還元型触媒の触媒床温度を検出する温度センサを備え、該温度センサの検出信号に基づき前記触媒床温度が所定温度以下となっている場合に第一流路形態を選択し且つ前記触媒床温度が所定温度を超えている場合に第二流路形態を選択し得るように構成したことを特徴とする請求項1に記載の排気浄化装置。
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