JP4267189B2 - 防曇剤組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス、プラスチック、高分子フィルム表面等を処理した場合、仕上り性がよく且つ防曇効果の持続性に優れた防曇剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラス、プラスチック、高分子フィルム等の表面は水滴の凝集或いは付着によって曇り易く、その本来の透明性が著しく損われ、或いは表面反射のむらを生じる。これらの曇りはその使用目的に応じて、種々の障害を引き起こす。例えば自動車のフロント或いはサイド、リアガラスの冬期における曇りは、使用上不便なものであるばかりではなく運転上非常に危険性を伴う。またショーウインドウの曇りは、その本来の陳列効果を果さない。一方農業用温室の高分子フィルム、ガラス或いは住居の明り取り窓の曇りは、日光の通りを著しく妨げ、植物の生育を妨げたり、健康上好ましくないものである。
【0003】
この様な曇りを防ぐ目的で従来から種々の方法が提案されている。例えば、自動車のリアガラスでは、ガラス表面を露点以上の温度に保って水滴の付着を防止することを目的としてガラス表面に電導性被膜を設けてこれに通電し、発熱により曇りを防止する方法が採られている。その他に、防曇剤としては第一にケイ素樹脂、ワックス、パインタール、アスファルト等を主剤とする撥水性のものが提案されている。これはガラス表面に凝集した水滴を速やかに表面から流去しようとするものである。第二に、ソーダ石けん、アルキルスルホン酸、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリビニルアルコール、アルブミン分解物、ロート油、サポニン等の湿潤性の防曇剤は、表面に湿潤性の膜を形成させ表面の自由エネルギーを大きくすることにより、水で一様に濡らすようにするものである。
【0004】
しかしながら、ガラス表面を露点以上の温度に保つことで防曇を行う方法は、その処理が煩雑であると共にコストも高くつく。また、撥水性の防曇剤では、凝集によって生じた水分をガラス面から速やかに流去させることが難かしいために、大きな水滴となってガラス面に留まってしまうという欠点があり、更に、撥水性が不十分な場合には、かえって曇りの現象を助長させることもある。このように、撥水性の防曇剤においては、性質上解決し難い問題点が多い。湿潤性の防曇剤においても色々な問題点が未解決である。すなわち、一般に界面活性剤の湿潤性被膜は凝集水分によりガラス表面から流去し易く、効果持続性の点でやはり問題がある。また、ガラス面に塗布した場合にいずれも湿潤性の塗布被膜が不透明、不均一になるために、防曇剤自体によってガラスの透視性が損なわれ、仕上り性がよくないといった欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、仕上り性及び防曇効果の持続性の良好な防曇剤組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、重量平均分子量が1,000〜6,000,000であって、4級アンモニウム基及び/又は3級アミノ基を有するモノマー単位を全モノマー単位に対して10〜100モル%で含有する重合体を含有する防曇剤組成物に関する。
【0007】
【発明の実施の形態】
<重合体(a)>
重合体(a)は、分子中に1つ以上の4級アンモニウム基又は3級アミノ基を有する重合性不飽和化合物を重合して得ることができる。ここで重合性不飽和化合物とは、一般に使用される重合開始剤を用いて通常行われるラジカル重合させた際に、繰り返し単位が3個以上になる化合物である。該重合性不飽和化合物の好ましい例として下記一般式(I)又は(I')で表される化合物が挙げられる。この一般式(I)又は(I')の化合物により、4級アンモニウム基又は3級アミノ基を有するモノマー単位が構成される。中でも一般式(I)で表される化合物が好ましい。
【0008】
【化2】
【0009】
〔式中、R1、R2、R3は、それぞれ独立して、水素原子、水酸基又は炭素数1〜3のアルキル基であり、Xは炭素数1〜12のアルキレン基、−COOR7−、−CONHR7−、−OCOR7−、−R8−OCO−R7−から選ばれる基である。ここでR7、R8は、それぞれ独立して、炭素数1〜5のアルキレン基である。R4は炭素数1〜3のアルキル基、ヒドロキシアルキル基又はR1R2C=C(R3)−X−である。R5、R6は、それぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基であり、Y-は陰イオン基、好ましくはハロゲンイオンである。〕。
【0010】
これらの中でもアクリロイル(又はメタクリロイル)アミノアルキル(炭素数1〜5)−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩、アクリロイル(又はメタクリロイル)オキシアルキル(炭素数1〜5)−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩、N−(ω−アルケニル(炭素数2〜10))−N,N,N−トリアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩、N,N−ジ(ω−アルケニル(炭素数2〜10))−N,N−ジアルキル(炭素数1〜3)4級アンモニウム塩が好ましく、特にジアリルジメチルアンモニウム塩が良好である。
【0011】
重合体(a)は上記重合性不飽和化合物を単独で重合させたものを使用することもできるが、重合性不飽和化合物と共重合可能な不飽和化合物との共重合体を用いることが好ましい。該不飽和化合物としては下記▲1▼〜▲4▼の化合物が好ましく、特に▲1▼及び/又は▲2▼の化合物が良好である。
▲1▼アクリル酸又はその塩、メタクリル酸又はその塩、マレイン酸又はその塩、無水マレイン酸又はその塩、スチレンスルホン酸塩、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸塩、アリルスルホン酸塩、ビニルスルホン酸塩、メタリルスルホン酸塩、スルホプロピルメタクリレートから選ばれる陰イオン基含有化合物
▲2▼アクリル(又はメタクリル)アミド、N,N−ジメチルアクリル(又はメタクリル)アミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N,N−ジメチルアミノエチルアクリル酸(又はメタクリル酸)アミド、N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−2−ピロリドンから選ばれるアミド基含有化合物
▲3▼アクリル酸(又はメタクリル酸)アルキル(炭素数1〜5)、アクリル酸(又はメタクリル酸)2−ヒドロキシエチル、アクリル酸(又はメタクリル酸)−N,N−ジメチルアミノアルキル(炭素数1〜5)、酢酸ビニルから選ばれるエステル基含有化合物
▲4▼エチレン、プロピレン、N−ブチレン、イソブチレン、N−ペンテン、イソプレン、2−メチル−1−ブテン、N−ヘキセン、2−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ペンテン、2−エチル−1−ブテン、スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンから選ばれるオレフィン系化合物。
【0012】
重合体(a)は、4級アンモニウム基を有するモノマー単位の比率が全モノマー単位に対して10〜100モル%である。更に、重合体(a)は、重合性不飽和化合物、好ましくは一般式(I)又は(I')で表される化合物及び不飽和化合物を、(重合性不飽和化合物)/[(重合性不飽和化合物)+(不飽和化合物)]=0.3〜1、好ましくは0.4〜1、更に好ましくは0.5〜1、特に好ましくは0.5〜0.95のモル比で重合して得られる重合体が好ましい。
【0013】
重合体(a)は通常のラジカル重合反応により得ることができる。重合方法としては、塊重合、溶液重合あるいは乳化重合などを用いることができる。また、重合開始剤としては2,2’−アゾビス(2−アミジノプロパン)、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、過酢酸、過安息香酸、過硫酸塩を使用することができる。
【0014】
重合体(a)は重量平均分子量が1,000〜6,000,000であって、好ましくは1,000〜4,000,000、より好ましくは10,000〜3,000,000、更に好ましくは50,000〜2,000,000であり、ここで重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィーでポリエチレングリコールを標準として求めることができる。
【0015】
本発明の防曇剤組成物において、重合体(a)の配合量は特に限定されないが、防曇持続性の点で、好ましくは0.001〜50重量%、より好ましくは0.05〜20重量%、更に好ましくは0.01〜10重量%である。
【0016】
<その他成分>
本発明の防曇剤組成物には、上記重合体(a)以外にも必要に応じて通常の造膜助剤、界面活性剤、水溶性溶剤、アルカリ剤、香料、染料、顔料、防腐剤及び殺菌剤等の任意成分を適宜添加することが可能である。
【0017】
防曇効果の点で、界面活性剤を含有することが好ましく、組成物中0.001〜50重量%がより好ましく、0.01〜40重量%が更に好ましく、0.1〜20重量%が特に好ましい。また、界面活性剤を含有することにより、対象表面の洗浄もできるために好ましい。
【0018】
界面活性剤としては非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上が良好である。中でも非イオン界面活性剤が好ましい。
【0019】
非イオン界面活性剤は、例えばアルキル基の炭素数が8〜20の脂肪族アルコール、アルキル基の炭素数が9〜21の脂肪酸及び脂肪酸アルキルエステル、アルキル基の炭素数が8〜20の脂肪族アミン等の、非共有電子対を持つ原子を1つ以上有する化合物にエチレンオキサイド(以下、EOと表記する)、プロピレンオキサイド(以下、POと表記する)を常法に従い付加させたもの、糖由来のポリオールを親水基とするもの、あるいは脂肪酸アミド系のものが一般的である。
【0020】
非イオン界面活性剤としては下記(1)〜(3)から選択される1種以上を使用することが好ましい。
(1)平均炭素数8〜22の直鎖1級アルコール又は直鎖2級アルコール由来のアルキル基又は分岐鎖アルコール由来のアルキル基又はアルケニル基を有し、平均1〜40モル(好ましくは6〜35モル)のEOを付加したポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル。
(2)平均炭素数8〜22のアルキル基、又はアルケニル基を有し平均1〜40モル(好ましくは3〜35モル)のEO及び平均1〜5モルのPOを付加したポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル。この場合、EO及びPOの付加は、ランダム又はブロックのどちらでも良い。
(3)次の一般式(II)で表されるアルキル多糖界面活性剤
R21−(OR22)xGy (II)
〔式中、R21は直鎖又は分岐鎖の炭素数8〜18のアルキル基、アルケニル基、又はアルキルフェニル基、R22は炭素数2〜4のアルキレン基、Gは炭素数5又は6の還元糖に由来する残基、xは平均値0〜6の数、yは平均値1〜10の数を示す。〕
特に上記(2)から選ばれる非イオン界面活性剤が好ましい。
【0021】
陰イオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩(但し分岐鎖アルキル基を有するものを除く)、直鎖アルキル又はアルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、脂肪酸又はその塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩又はそのエステルが挙げられる。特に炭素数が10〜20のアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸塩、直鎖アルキル又はアルケニル硫酸塩、脂肪酸又はその塩が好ましい。
【0022】
陰イオン界面活性剤の対イオンとしては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム等のアルカリ土類金属、モノ、ジ、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられるが、特にアルカノールアミンを用いることで液安定性が向上する。また、陰イオン界面活性剤を酸形態で組成中に配合してもよく、別途添加したアルカリ剤(アルカノールアミン等)で中和してもよい。
【0023】
陽イオン界面活性剤としては下記一般式(III)で表されるもの等が挙げられる。
【0024】
【化3】
【0025】
〔式中、R31、R32、R33、R34は、いずれか1つ又は2つが炭素数12〜20のアルキル基又はアルケニル基であり、残りは同一もしくは異なって炭素数1〜5のアルキル基、ヒドロキシアルキル基又は式−(CH2CH2O)mH(mは平均EO付加モル数であり、2〜20の数である。)で表される基を示し、Xはハロゲン原子、CH3SO4又はCH3CH2SO4を示す。〕。
【0026】
両性界面活性剤としてはアミンオキサイド、アルキルカルボベタイン、アルキルスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドアミン型ベタイン、アルキルイミダゾリン型ベタイン等が挙げられる。中でも、一般式(IV)で表される化合物及び一般式(V)で表される化合物から選ばれる化合物が好ましい。
【0027】
【化4】
【0028】
〔式中、R41は炭素数8〜18のアルキル基又はアルケニル基であり、R43、R44は、それぞれ独立して、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。R42は炭素数1〜5のアルキレン基であり、R45はヒドロキシ基で置換されていてもよい炭素数1〜5のアルキレン基である。Aは−COO−、−CONH−、−OCO−、−NHCO−、−O−から選ばれる基であり、Tは−OSO4 -、−COO-、−SO3 -から選ばれる陰イオン基である。rは0又は1の数である。〕。
【0029】
本発明の防曇剤組成物は、防曇効果の持続の点で、造膜助剤を含有することが好ましく、0.001〜10重量%がより好ましく、0.005〜8重量%が更に好ましく、0.01〜5重量%が特に好ましい。
【0030】
造膜助剤としては、ヒドロキシエチル化澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉等のヒドロキシアルキル化澱粉、カルボキシメチル化澱粉等のカルボキシアルキル化澱粉、及びこれらを過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム等の酸化剤又は酵素により低粘度化したもの等の化工澱粉;カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸等の重合体もしくは共重合体、又はこれらの塩;スチレンスルホン酸重合体もしくは共重合体、又はこれらの塩;アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル系のモノマー、及びスチレンなどが使用可能であるが、特にポリビニルアルコール、無水マレイン酸の共重合物が好ましい。
【0031】
本発明の防曇剤組成物は、使用性の点で、水溶性溶剤を含有することが好ましく、0.5〜30重量%がより好ましく、1〜20重量%が更に好ましい。水溶性溶剤としては、下記の一般式(VI)、(VII)、(VIII)で表わされる化合物、炭素数1〜5の一価アルコール又は多価アルコールの1種又は2種以上が使用される。
【0032】
R61O(C2H4O)m(C3H6O)nR62 (VI)
〔式中、R61及びR62は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を示し、R61及びR62が同時に水素原子であることはない。m及びnは0≦m≦3、0≦n≦3の整数であって、m及びnが同時に0であることはない。〕
【0033】
【化5】
【0034】
〔式中、R71及びR72は、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基である。〕
R81OC(CH3)2CH2CH2OH (VIII)
〔式中、R81は炭素数1〜3のアルキル基を示す。〕。
【0035】
一般式(VI)で表わされる化合物としては、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ヘキサプロピレングリコールモノエチルエーテル、テトラプロピレングリコールジメチルエーテル、ポリオキシエチレン(m=1)ポリオキシプロピレン(n=4)グリコールモノエチルエーテル、ポリオキシエチレン(m=1)ポリオキシプロピレン(n=1.5)グリコールブチルエーテル等が挙げられる。一般式(VII)で表わされる化合物として、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。一般式(VIII)で表わされる化合物としては、3−メトキシ−3−メチルブタノール、3−エトキシ−3−メチルブタノール等が挙げられる。また、炭素数1〜5の一価アルコール又は多価アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、tert−ブチルアルコール、ペンチルアルコール、ネオペンチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。
【0036】
本発明の組成物は、0.1重量%水溶液の20℃におけるpHが5〜13であることが好ましいが、アルカリ剤の配合により0.1重量%水溶液の20℃におけるpHが7〜13であることが好ましく、洗浄性の点で8〜12であることがより好ましい。
【0037】
アルカリ剤としては、揮発性或いは液状アミン化合物は、揮発性或いは液状のものであれば通常のものが使用可能であり、例えばアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジエチルアミノエタノール、モルホリン等が挙げられる。これらの中でも特にモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、モルホリンが好ましい。
【0038】
本発明の防曇剤組成物は、通常上記の成分に残部の水を加えて調製される。
【0039】
本発明の防曇剤組成物は、ガラス、プラスチック、高分子フィルム等に直接塗布するか、又はスプレーすることにより使用される。更にシート状物に防曇剤を担持させた物品として用いても良い。
【0040】
【実施例】
実施例
表1に示す組成の防曇剤組成物を調製し、その防曇持続性及び仕上り性を評価した。なお、表1の組成物中、実施例2〜4、比較例2、3の組成物は、何れも20℃におけるpHが9超11未満の範囲にあった。
【0041】
評価方法
(防曇持続性の評価)
ガラスビーカーをエタノールで洗浄し、その外壁に試験液をトリガー式スプレーヤーにて約5gスプレーし乾燥させた。ガラスビーカーに氷を入れ、湯浴(90℃〜95℃)上の水蒸気中に放置した。30秒後、ガラスビーカーの外壁をよく肉眼で観察し、ガラスビーカーを湯浴上から取りはずし、乾燥させた。よく乾燥させた後、ガラスビーカーに氷を入れ、再び湯浴上の水蒸気中に放置してビーカーの曇り具合を観察した。以上の操作をガラスビーカー全体が曇るまで繰りかえし、その回数により防曇持続性の評価を行った。
(評価基準)
○:6回以上
△:4〜5回
×:3回以下。
【0042】
(仕上り性の評価)
ガラスビーカーをエタノールで洗浄し、その外壁に試験液をトリガー式スプレーヤーにて約5gスプレーし乾燥させた後に下記の評価基準にて官能評価をすることにより行った。
(評価基準)
○:仕上り性がよい。
【0043】
△:どちらともいえない。
【0044】
×:仕上り性が悪い。
【0045】
【表1】
【0046】
・重合体1:塩化ジアリルジメチルアンモニウム化合物とアクリル酸の8:2(モル比)共重合体、重量平均分子量170万(Calgon社製マーコート280)
・重合体2:塩化ジアリルジメチルアンモニウム化合物とアクリルアミドの3:7(モル比)共重合体、重量平均分子量500万(Calgon社製マーコート550)
・重合体3:メタクリロイルアミノプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリドとアクリルアミドを7/3のモル比でラジカル重合させたもの、重量平均分子量47万
・非イオン界面活性剤1:炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均8モル付加させたもの
・非イオン界面活性剤2:炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均12モル付加させたもの
・非イオン界面活性剤3:炭素数10〜14の直鎖第1級アルコールにEOを平均5モル、POを平均2モル、EOを平均3モルの順にブロック付加させたもの
・陰イオン界面活性剤1:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(炭素数12/14の直鎖アルキル、EO平均付加モル数3、ナトリウム塩)
・陰イオン界面活性剤2:炭素数10〜14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸
・PVA:ポリビニルアルコール(ケン化度98%、平均重合度1000)
・無水マレイン酸共重合物:無水マレイン酸−ペンテン共重合物(平均重合度900)
Claims (3)
- 重量平均分子量が1,000〜6,000,000であって、4級アンモニウム基を有するモノマー単位の比率が、全モノマー単位に対して10〜100モル%であり、4級アンモニウム基を有するモノマー単位が、ジアリルジメチルアンモニウム塩に由来する重合体0.01〜10重量%、
界面活性剤0.1〜20重量%、並びに、
ポリビニルアルコール及び無水マレイン酸の共重合物から選ばれる造膜助剤0.01〜5重量%
を含有する防曇剤組成物。 - 界面活性剤が非イオン界面活性剤である請求項1記載の防曇剤組成物。
- 更に水溶性溶剤1〜20重量%を含有する請求項1又は2記載の防曇剤組成物。
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