JP4265630B2 - Memsスイッチ、電圧分割回路、利得調整回路、減衰器及びmemsスイッチの製造方法 - Google Patents

Memsスイッチ、電圧分割回路、利得調整回路、減衰器及びmemsスイッチの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、MEMSスイッチ及びMEMSスイッチの製造方法に関する。
MEMS(Micro Electro Mechanical System)スイッチは、半導体等の基板を用いて半導体製造技術を用いて作成された微小な構造体からなるスイッチである。MEMSスイッチには基板に固定された固定電極と、片持ち梁や両持ち梁、ダイアフラム型等の構造を有する可動電極が備えられている。MEMSスイッチの接/断は例えば静電気力等を用いて行われる。
MEMSスイッチは、例えば特許文献1に示されるように、MEMSスイッチが導通状態に設定された場合に生じる電気抵抗を低減するため可動電極(特許文献1中では可撓性部材と記載されている)に合金を用いる例が開示されている。又、特許文献2に示されるように、MEMSスイッチを無線周波数帯域の切り替えスイッチとして用い、バラクタダイオード等を用いたスイッチと比べ内部損失が少なく、高いQ値(共振の鋭さ)を得るためのスイッチとして用いる例が開示されている。
特表2005−512830号公報 特開2005−124126号公報
しかしながら、前者の技術を用いてMEMSスイッチを例えば電圧分割回路に適用する場合、MEMSスイッチの抵抗は低く抑えられているため、電圧分割用に外付けの抵抗が必要となる。そのためMEMSスイッチ周辺の回路部品数は増大する。従ってチップ面積が増加し、チップ内部での温度差が大きくなる。すると電圧分割回路に用いられる各抵抗間の温度差が大きくなり、抵抗が有する温度係数により各抵抗間の抵抗値の差が大きくなり、電圧分割回路から得られる電圧値の精度が低下するという課題がある。
又、後者の技術を用いてMEMSスイッチを無線周波数帯域に適用し、例えば減衰器を構成する場合、前者の技術の場合と同様にチップ面積が増加する。減衰器として対応できる波長はチップ面積に依存するチップ寸法の大型化に伴い増加するため、波長の逆数に比例する対応周波数が低下し、高周波帯での帯域が制限されるという課題がある。
更に、MEMSスイッチを合金等の低抵抗材料を用いて形成した場合、共振の鋭さを示すQ値が大きくなるためわずかのインピーダンス不整合に対しても大きな影響が発生する。より具体的には、MEMSスイッチの可動電極が固定電極と接触した場合には、MEMSスイッチの可動電極はショートスタブを形成し、可動電極が固定電極と離れた場合にはオープンスタブを形成する。Q値が高い場合には、このショートスタブやオープンスタブからの反射が大きくなり、高周波域での動作を不安定にするという課題がある。
そこで、本発明では従来のこのような課題を解決し、チップ面積の増大を抑えることでチップ内部の温度差を小さく高精度で動作し、更に面積の増大を抑えることで高い周波数への適用を可能とし、高周波域での動作を安定化させるMEMSスイッチを提供することを目的としている。
上記した課題を解決するために、本発明のMEMSスイッチは、梁形状を有し、基板の第1面上に支持部により一端が固定された可動電気抵抗体と、前記可動電気抵抗体の前記基板の第1面と対抗する位置に設けられた突起と、前記基板の第1面上に形成されて前記可動電気抵抗体に設けられた突起と離接動作を行う固定電極と、前記基板の第1面上に前記可動電気抵抗体と対向して形成されて、前記可動電気抵抗体との間に静電気力を発生させることで前記可動電気抵抗体の突起と前記固定電極とを電気的に開閉させる駆動用電極と、前記基板の第1面上に形成されて前記可動電気抵抗体の支持部に対して一端が接続される固定電気抵抗体と、前記基板の第1面上に形成されて前記可動電気抵抗体の支持部に対して接続される出力部とを備え、前記前記可動電気抵抗体と前記固定電極とが導通状態に設定されている場合には、前記固定電極と前記固定電気抵抗体の他端との間に印加された電位を、前記固定電気抵抗体の抵抗値と、前記可動電気抵抗体の一端から突起までの抵抗値の比率に従って分配し前記出力部に出力することを特徴とする。

この構成によれば、可動電気抵抗体を用いることで電気抵抗とMEMSスイッチとの一体化が可能となりMEMSスイッチ周辺の回路部品数を減少させることができる。そのため、MEMSスイッチを含む回路を集積し小型化することができる。小型化に伴い寄生容量やリーケージインダクタンスによる電気的結合は抑えられるためMEMSスイッチを含む回路の寸法に依存する使用可能波長を短縮し得るMEMSスイッチを提供することができる。又、可動電極に電気抵抗が与えられているため可動電極部での電気的な共振現象が抑制されるため特に高周波域での伝達特性の乱れを抑制することができる。
又、従来技術と比べより小さな面積でMEMSスイッチを設けた回路を構成できるため、自己発熱又は外部から加えられた温度擾乱により生じる回路内での温度差の絶対値を従来技術を用いた場合と比べ小さく抑えることができる。そのため、MEMSスイッチを備えたチップ内の温度差に起因する電気抵抗値の相対的な変動をこのMEMSスイッチを用いることで抑制することができる。
又、MEMSスイッチ総数を変えずに小さな面積に集積することで、MEMSスイッチ数に依存して決定される抵抗値設定の分解能を落とすことなく、一枚の半導体基板から取れる有効チップ数を増やすことができる。
又、上記した課題を解決するために、本発明のMEMSスイッチは、前記突起は前記可動電気抵抗体の他端部に形成された帯状又は刃状の突起、又は複数の点接触型の突起であることが好ましい。
この構成によれば、帯状又は刃状の突起、又は複数の点接触型の突起を介して接触するため、吸着力に由来する接触面積の変化による抵抗値の変動を抑えることができる。又、従来の単一の点接触型のMEMSスイッチと比べ接触面積を広くとることが可能となるため、接触抵抗が低減されたMEMSスイッチを提供することができる。
又、上記した課題を解決するために、本発明のMEMSスイッチは、前記MEMSスイッチに電気的に接続されている固定電気抵抗体と、前記可動電気抵抗体とが同一層を用いて形成されていることが好ましい。
この構成によれば、固定電気抵抗体と、前記可動電気抵抗体とに同一層を用いているため、固定電気抵抗体及び可動電気抵抗体の電気抵抗の変動は連動するよう生じる。そのため、固定電気抵抗体同士、可動電気抵抗体同士、及び固定電気抵抗体と可動電気抵抗体の電気抵抗の絶対値は変動しても電気抵抗の相対値の変動は抑制される。そのため電気抵抗の相対精度が高く分圧精度の高い回路を実現し得るMEMSスイッチを提供することができる。
又、上記した課題を解決するために、本発明のMEMSスイッチは、前記同一層はポリシリコンであることが好ましい。
この構成によれば、ポリシリコンはドーピング量により抵抗値を可変することができるため、広範囲に及ぶ比抵抗値を選択することができる。そのため、広範囲の抵抗値を要する回路に対して適用し得るMEMSスイッチを提供することができる。
又、上記した課題を解決するために、本発明のMEMSスイッチは、前記同一層はポリシリコンに重ねてシリサイドを形成した層からなることが好ましい。
この構成によれば、シリサイドを形成することでポリシリコン単体を用いた場合と比べ、シート抵抗を低減することができる。そのため、低抵抗で整合をとるアプリケーションに対して可動電極のアスペクト比を小さく抑え容易に加工可能なMEMSスイッチを提供することができる。
又、上記した課題を解決するために、本発明の電圧分圧回路は、梁形状を有し、基板の第1面上に支持部により一端が固定された可動電気抵抗体と、前記可動電気抵抗体の前記基板の第1面と対抗する位置に設けられた突起と、前記基板の第1面上に形成されて前記可動電気抵抗体に設けられた突起と離接動作を行う固定電極と、前記基板の第1面上に前記可動電気抵抗体と対向して形成されて、前記可動電気抵抗体との間に静電気力を発生させることで前記可動電気抵抗体の突起と前記固定電極とを電気的に開閉させる駆動用電極と、前記可動電気抵抗体の支持部に対して一端が接続される固定電気抵抗体と、前記可動電気抵抗体の支持部に対して接続される出力部とを備え、前記前記可動電気抵抗体と前記固定電極とが導通状態に設定されている場合には、前記固定電極と前記固定電気抵抗体の他端との間に印加された電位を、前記固定電気抵抗体の抵抗値と、前記可動電気抵抗体の一端から突起までの抵抗値の比率に従って分配し前記出力部に出力するMEMSスイッチを複数備えることを特徴とする。
この構成によれば、固定電気抵抗体と可動電気抵抗体を用いて電圧分割回路を形成することにより、MEMSスイッチの設定を変化させることで分割比を可変にすることができる。可動電気抵抗体は設定の変化と電圧分割回路の負荷抵抗を兼ねているため、電圧分割回路をより小面積で形成しうるMEMSスイッチを提供することができる。
又、上記した課題を解決するために、本発明の利得調整回路は、梁形状を有し、基板の第1面上に支持部により一端が固定された可動電気抵抗体と、前記可動電気抵抗体の前記基板の第1面と対抗する位置に設けられた突起と、前記基板の第1面上に形成されて前記可動電気抵抗体に設けられた突起と離接動作を行う固定電極と、前記基板の第1面上に前記可動電気抵抗体と対向して形成されて、前記可動電気抵抗体との間に静電気力を発生させることで前記可動電気抵抗体の突起と前記固定電極とを電気的に開閉させる駆動用電極と、前記可動電気抵抗体の支持部に対して一端が接続される固定電気抵抗体と、前記可動電気抵抗体の支持部に対して接続される出力部とを備え、前記前記可動電気抵抗体と前記固定電極とが導通状態に設定されている場合には、前記固定電極と前記固定電気抵抗体の他端との間に印加された電位を、前記固定電気抵抗体の抵抗値と、前記可動電気抵抗体の一端から突起までの抵抗値の比率に従って分配し前記出力部に出力するMEMSスイッチを備えることを特徴とする。
この構成によれば、固定電気抵抗体と可動電気抵抗体を用いて利得調整回路を形成することにより、MEMSスイッチの設定を変化させることで利得を可変にすることができる。可動電気抵抗体は設定の変化と電圧分割回路の負荷抵抗を兼ねているため、利得調整回路をより小面積で形成しうるMEMSスイッチを提供することができる。
又、上記した課題を解決するために、本発明の減衰器は、梁形状を有し、基板の第1面上に支持部により一端が固定された可動電気抵抗体と、前記可動電気抵抗体の前記基板の第1面と対抗する位置に設けられた突起と、前記基板の第1面上に形成されて前記可動電気抵抗体に設けられた突起と離接動作を行う固定電極と、前記基板の第1面上に前記可動電気抵抗体と対向して形成されて、前記可動電気抵抗体との間に静電気力を発生させることで前記可動電気抵抗体の突起と前記固定電極とを電気的に開閉させる駆動用電極と、 前記可動電気抵抗体の支持部に対して一端が接続される固定電気抵抗体と、前記可動電気抵抗体の支持部に対して接続される出力部とを備え、前記前記可動電気抵抗体と前記固定電極とが導通状態に設定されている場合には、前記固定電極と前記固定電気抵抗体の他端との間に印加された電位を、前記固定電気抵抗体の抵抗値と、前記可動電気抵抗体の一端から突起までの抵抗値の比率に従って分配し前記出力部に出力するMEMSスイッチを備えることを特徴とする。
この構成によれば、MEMSスイッチに用いられている可動電気抵抗体はMEMSスイッチの導通/遮断に伴いオープンスタブ又はショートスタブとなる。この場合、可動電気抵抗体はその内部に電気抵抗を有しているため内部損失の大きいスタブを形成するためQ値(共振の鋭さ)が低くなる。そのため、高周波信号に対して発生するピーク又はノッチの量を低減可能な減衰器を提供することができる。
又、上記した課題を解決するために、本発明のMEMSスイッチの製造方法は、電位を分配するための電気抵抗として用いられる可動電気抵抗体を有するMEMSスイッチの製造方法であって、基板の能動面側に耐エッチング性を有する絶縁層を形成する工程と、前記絶縁層を覆うように導電性を有する支持部前駆層を形成する工程と、前記支持部前駆層をパターニングして支持部を形成する工程と、前記支持部前駆層を覆うように犠牲絶縁層を形成する工程と、前記犠牲絶縁層を開口し、前記支持部を露出させる工程と、前記犠牲絶縁層及び前記支持部が露出した領域を覆うように電位の分配に寄与する比抵抗値を有する電気抵抗体前駆層を形成する工程と、前記電気抵抗体前駆層をパターニングし前記可動電気抵抗体および固定電気抵抗体一体形成する工程と、前記可動電気抵抗体を浮かせるよう前記犠牲絶縁層をエッチングする工程、を少なくとも当該順に行うことを特徴とする。

この製造方法によれば、電位の分配に寄与する比抵抗値を有する可動電気抵抗体前駆層を成層した後パターニングすることで可動電極に電位の分配に寄与する抵抗値を与えることができる。そのため、可動電極が可動電気抵抗体として機能し得るMEMSスイッチの製造方法を提供することができる。
(第1の実施形態)
以下、本実施形態について図面を用いて説明する。図1は本実施形態に係るMEMSスイッチの模式断面図である。
MEMSスイッチ10は、シリコン基板11上に応力緩和用の酸化シリコン層12を有し、酸化シリコン層12上に窒化シリコン層13を有している。
窒化シリコン層13上には第1ポリシリコン層14をエッチングして形成した固定電極15、MEMSスイッチ10の導通/遮断を制御するための駆動用電極16及び、可動電気抵抗体20を支えるための支持体17を有している。
支持体17により支えられる可動電気抵抗体20は固定電極15、MEMSスイッチ10の導通/遮断を制御する駆動用電極16との間に空隙を介して位置している。
ここで、可動電気抵抗体20と固定電極15とが接触する可動電気抵抗体20の開放端部近傍に帯状の突起22を有しても良い。この場合突起22により可動電気抵抗体20と固定電極15とは線状に接触する。そして可動電気抵抗体20と固定電極15とを接触させるために駆動用電極16からとの間に働く静電的吸着力が変動しても可動電気抵抗体20の撓みによる接触面積の変動が抑えられるためMEMSスイッチ10の接触抵抗を安定させることができる。突起22の形状は帯状以外でも良く、例えば刃型、又は複数の点接触型の形状を用いることができる。突起22を形成することで可動電気抵抗体20は駆動用電極16により誘起される静電気による吸着力が変動した場合でも突起22の部分でのみ導通が取られ、可動電気抵抗体20の撓みによる固定電極15上での接触面積の増加が抑制されるため、安定した抵抗値を保つことができる。また、突起22は線状又は複数の点状の形状を取るため単数の点接触を行うMEMSスイッチと比べ低い接触抵抗を保つことができる。
可動電気抵抗体20と、固定電気抵抗体21は支持体17を介して接続されている。図1の構造を用いることで可動電気抵抗体20と固定電気抵抗体21とを同一の第2ポリシリコン層19を用いることで継目なく形成することができる。そのため、継目近傍の温度揺らぎで発生するゼーベック効果によるオフセット電圧の発生を効果的に抑制することができる。又、同一の第2ポリシリコン層19を用いることで可動電気抵抗体20と固定電気抵抗体21の電気特性の温度依存性等をほぼ完全に揃えることができ、電圧分割回路等に応用した場合、優れた安定性を得ることができる。
固定電気抵抗体21は酸化シリコン等電気的な絶縁体からなる充填層24上に配置されている。充填層24上に固定電気抵抗体21を配置することで機械的強度を大きくすることが可能となり、信頼性を向上させることができる。
ここで、固定電気抵抗体21に代えて、図13に示すように、例えば第1ポリシリコン層14を用い、支持体17を一端として形成した固定電気抵抗体を用いても良く、この場合には固定電気抵抗体を第1ポリシリコン層14と第2ポリシリコン層19の内、何れかを固定電気抵抗体として用いることで第2ポリシリコン層19のみを固定電気抵抗体に用いる場合と比べレイアウトに自由度を与えることができるため、MEMSスイッチ10と電子回路との融合等をより容易に行うことができる。
また、ここでは固定電極15,駆動用電極16,支持体17を第1ポリシリコン層14で同時に形成する例を示しているが、それぞれを別々のポリシリコン層で形成しても良い。例えば駆動用電極16と支持体17を第1ポリシリコン層で形成した後に、固定電極15を第2のポリシリコン層で、可動電気抵抗体20及び固定電気抵抗体21を第3のポリシリコン層で形成しても良く、この場合には可動電気抵抗体が動作した場合に駆動用電極16との短絡が生ずる危険性を減らす事が出来る。
又、固定電気抵抗体21を支える充填層24による固定電気抵抗体21と第1ポリシリコン層14との間の充填は必須の要件ではない。例えば高周波用途のアプリケーションに用いる場合、充填層24を除去しておくことで充填層24に代えて空気で満たすことができる。空気は比誘電率が極めて小さいため、この場合寄生容量に伴う漏話等を低減し、高い周波数を扱う場合に安定した動作を実現することができる。
又、シリコン基板11に代えてガラス、石英、SOI基板又は化合物半導体基板等を用いても良く、後述する第2の実施形態に示す製造工程に耐える材質からなる基板を用いても良い。
又、応力緩和用の酸化シリコン層12に代えて酸窒化シリコンを用いても良い。また、窒化シリコン層13に代えて別の耐エッチング性に優れた材質を用いても良い。
又、可動電気抵抗体20としてポリシリコンを用いた例について説明したがこれは、SOI構造等を用いた単結晶シリコン、TFT構造で用いられるアモルファスシリコン、GaAs、ZnSe等に代表される化合物半導体等適当な電気抵抗を有する材料を用いても良い。また、タングステンシリサイドに代表される金属シリサイドをポリシリコン上に形成した材料を用いても良い。
又、基板としてシリコン基板11を用いた例について説明したがこれは、SOI構造等を用いた薄層単結晶シリコン、石英に代表されるガラス、GaAs、ZnSe等に代表される化合物半導体等後述する第2の実施形態で説明する工程に耐え得る材料を用いても良い。
又、ここでは片持ち梁型のMEMSスイッチについて説明したが、これは両持ち梁型やダイアフラム型等多様な形態について変形可能であり、スイッチ部分を構成する部材に電位を分配するための電気抵抗として機能する構成を有しているものに対して適用できる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態として、図1に示すMEMSスイッチ10の製造工程を説明する。図2〜図6は本実施形態のMEMSスイッチの製造工程を説明するための模式工程断面図である。
まず、工程1として図2に示すように、シリコン基板11上に応力緩和用の酸化シリコン層12を成層する。成層方法としては熱酸化法やCVD法を用いることができる。続けて酸化シリコン層12を後述するエッチング液から守るための絶縁層として窒化シリコン層13を成層する。成層方法としては例えばCVD法を用いることができる。ここで、シリコン基板11に代えて、ガラス、石英、SOI基板又は化合物半導体基板等を用いても良い。
次に、工程2として図3に示すように、支持体前駆層となる第1ポリシリコン層14をCVD法等を用いて成層する。続けてフォトリソグラフ法により第1ポリシリコン層14をパターニングし、固定電極15、図1に示すMEMSスイッチ10の導通/遮断を制御するための駆動用電極16及び、後述する可動電気抵抗体20を支える支持体17を形成する。
次に、工程3として図4に示すように、犠牲絶縁層となる酸化シリコン層18をCVD法等を用いて形成する。続けて、酸化シリコン層18をフォトリソグラフ法を用いてパターニングし、酸化シリコン層18の支持体17を覆う部分を開口する。ここで、酸化シリコン層18の形成後、後述する可動電気抵抗体20が帯状に固定電極15と接するよう酸化シリコン層18に溝部23を形成しても良い。溝部23の形成には例えばフォトリソグラフ法を用いてレジストパターンを帯状に形成し、エッチング時間を制御して酸化シリコン層18を残し第1ポリシリコン層14を露出させぬようエッチングする手法を用いることができる。
次に、工程4として図5に示すように、可動電気抵抗体前駆体となる第2ポリシリコン層19を成層する。第2ポリシリコン層19は予め酸化シリコン層18を開口した第1ポリシリコン層14からなる支持体17と酸化シリコン層18を覆うように成層される。続けて、フォトリソグラフ法により第2ポリシリコン層19をパターニングし、可動電気抵抗体20及び固定電気抵抗体21を形成する。可動電気抵抗体20及び固定電気抵抗体21を第2ポリシリコン層19からなる同一層を用いて形成することで、可動電気抵抗体20及び固定電気抵抗体21の抵抗値及び抵抗値の温度特性をほぼ同じ値にすることができる。又、第2ポリシリコン層19上に例えばタングステンシリサイド(WSi2)等のシリサイドを形成しても良い。タングステンシリサイドは後述する緩衝弗酸に対してエッチング耐性を有するため、好ましい材質となる。この構造は、例えば高周波回路に用いられる50Ω系の回路と整合を取るために比較的低い抵抗値が必要となることから好ましい構造となる。又、シリサイドの形成に代えて第2ポリシリコン層19のドーピング濃度を高濃度とし、第2ポリシリコン層19の比抵抗値を下げても良く、この場合には特別な工程を付与する必要が無いため、製造工程を短縮することができる。
ここで、可動電気抵抗体20及び固定電気抵抗体21は別の層を用いて形成しても良く、この場合プロセス設計の自由度を増やすことができる。又、工程3で溝部23を形成した場合、酸化シリコン層18に形成された溝部23を埋めるように第2ポリシリコン層19は形成されるため、図1に示す帯状の突起22を形成することができる。ここで、工程3で形成する溝部23の形状を帯状から刃状、又は複数の点接触型の形状を与えることで可動電気抵抗体20の固定電極15と接触する突起22の形状を制御することができる。
次に、工程5として図6に示すように、可動電気抵抗体20を浮かせるように酸化シリコン層18を緩衝弗酸等を用いてエッチングを行う。この場合、固定電気抵抗体21を形成する領域にレジストマスクを形成しておくことで固定電気抵抗体21を支える酸化シリコン層18を残すことができ、機械的に安定した構造を得ることができる。なお、固定電気抵抗体21を支える酸化シリコン層18を残すようレジストマスクを形成することは必ずしも必須ではなく、可動電気抵抗体20を浮かせるようにしても良い。例えば高周波用途のアプリケーションに用いる場合、充填層24(図1に記載)を除去しておくことで充填層24に代えて空気で満たされるため比誘電率を低減することができる。そのため寄生容量に伴う漏話等を低減し、高い周波数を扱う場合に安定した動作を実現することができる。この製造方法を用いることで、複雑な構造を有する可動電気抵抗体20を有するMEMSスイッチ10を提供することができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態として、MEMSスイッチを用いた電圧分割回路について説明する。図7(a)はMEMSスイッチ10を用いて形成した電圧分割回路30の模式平面図、図7(b)は電圧分割回路30の等価回路図である。図中10AはMEMSスイッチ10の等価回路である。
電圧分割回路30は、8ビットの分解能を有しており出力電圧Voは印加電圧をVref、MSBをB1、LSBをB8として以下の式で表せる。ここでB1〜B8はVref側に接続されている場合は1、接地側に接続されている場合は0を取るものとしている。
Vo=Vref×(1/3)×(B1/20+B2/21…+B8/2(8-1))、ここで電圧分割回路30の分圧精度は抵抗比の変動には依存するが抵抗値が同じ比率で変動する場合には依存しない。
これは、抵抗分圧を行う場合の分圧比が一般的に以下の式で行われるからである。
Vdiv=Vin×R1/(R1+R2)、但しR1とR2は分圧に用いる抵抗である。ここで、R1とR2が例えば共に10%増えたと仮定すると、分圧比は以下のように変化する。
Vo=Vin×R1×1.1/(R1×1.1+R2×1.1)、この式の分母と分子を1.1で割ると元の式で示される比率となる。よって抵抗値が同じ比率で変動しても分圧比は変動しない特性を付与することができる。
本実施形態では可動電気抵抗体20と固定電気抵抗体21共に第2の実施形態で示したように第2ポリシリコン層19を用い、同じマスクを用いて一体化させて形成している。従ってマスクの合わせずれ等に起因する抵抗の個々の誤差は発生せず、高い精度を有する電圧分割回路を形成することができる。
又、同一の層を用いて電圧分割回路を形成しているため、温度変化等による可動電気抵抗体20や固定電気抵抗体21の抵抗は共に連動するよう変動する。そのため、個別の抵抗の値は変動しても抵抗比の変動は抑えられる。その結果、環境温度の変動等による誤差の発生が抑制された電圧分割回路30を得ることができる。
又、電圧分割回路30は同一の層として第2ポリシリコン層19のみで形成されているため、電圧分割回路30中に他の半導体や導体等との継目が存在しない。そのため、電圧分割回路30中に若干の温度分布が生じてもゼーベック効果による熱起電力は発生しないためオフセット電圧が発生せず、特に低電圧領域での分圧精度を向上させることができる。
又、ここでは同一の層を用いて電圧分割回路を形成した実施形態について説明したが、これは電圧分割回路の構造を限定するものではない。例えば、第2ポリシリコン層19を用いた固定電気抵抗体21に代えて、第1ポリシリコン層14を固定電気抵抗体に用いても良い。この場合には、抵抗素子として固定電気抵抗体21と第1ポリシリコン層14の何れかを状況に応じて選択、使用できるためレイアウト上の自由度を大きくすることが可能となるため、電圧分割回路30と他のデバイスとの混載をより容易に行うことができる。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態として、MEMSスイッチを用いた可変利得回路について説明する。図8(a)はMEMSスイッチ10を用いて形成した非反転入力型回路による可変利得回路40の模式平面図、(b)は可変利得回路40の等価回路図である。図中10AはMEMSスイッチ10の等価回路である。図中2箇所に記載されているINV同士は接続されている。可変利得回路40は、3ビットの分解能を有しており、電圧利得AV1は、MSBをC1、LSBをC3として以下の式で表せる。ここでC1〜C3は出力側に接続されている場合は1、接地側に接続されている場合は0を取るものとしている。
AV1=3/((C1/20)+(C2/21)+(C3/22))、ここでビット数を増加させるためには、同様の抵抗の組み合わせを追加すれば良く、この場合組合せ数のべき乗で利得の調整範囲を広げることができる。
また、可変利得回路は反転入力型に対しても適用することができる。図9(a)はMEMSスイッチ10を用いた反転入力型の増幅回路50の模式平面図であり、図9(b)は反転入力型の増幅回路50の等価回路図である。この例では帰還抵抗のうち入力信号と直列に接続される抵抗を制御している。この回路を用いた場合の電圧利得AV2はMSBをD1、LSBをD3として以下の式で表せる。ここでD1〜D3は出力側に接続されている場合は1、接地側に接続されている場合は0を取るものとしている。
AV2=(D1/20+D2/21+D3/22)、この場合でも同様に、ビット数を増加させるためには、同様の抵抗の組み合わせを追加すれば良く、この場合組合せ数のべき乗で利得の調整範囲を広げることができる。その他の特徴については第3の実施形態と同様のものを有しており、電圧利得の安定性やオフセット電圧の抑制、更には固定電気抵抗体の扱い等について第3の実施形態と同様に扱うことができる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態として、MEMSスイッチを用いた高周波信号のT型可変減衰器について説明する。図10(a)はMEMSスイッチ10を用いて形成したT型可変減衰器60の模式平面図、(b)は、T型可変減衰器60の等価回路図である。図中10AはMEMSスイッチ10の等価回路である。ATTとATTバーには逆相の制御信号が与えられ、ATTが「0」(オフ)であればATTバーは「1」(オン)となる。この場合には、入力された信号は点線で示すパスを通って出力に伝達される。
まず、信号が入力された後、入力→可動電気抵抗体20(抵抗61A)→可動電気抵抗体20(抵抗62A)に一部分岐→可動電気抵抗体20(抵抗63A)→出力として伝達される。この場合、可動電気抵抗体20(抵抗61A)及び可動電気抵抗体20(抵抗63A)は幅広く形成されており、更に可動電気抵抗体20(抵抗62A)は幅狭く形成されているため、分流によるロスは小さい。よって入力から伝達された信号を少ないロスで出力に伝達することができる。図10(b)では、抵抗61A、抵抗62A、抵抗63Aが電気的に接続され、抵抗61B、抵抗62B、抵抗63Bが電気的に開放された状態になり、抵抗61A、抵抗63Aを通して入力から出力に電力が伝達され、抵抗62Aを通して分流され、電流の損失を発生させる。
一方、ATTが「1」(オン)ATTバーは「0」(オフ)の場合には、入力された信号は一点鎖線で示すパスを通って出力に伝達される。まず、信号が入力された後、入力→可動電気抵抗体20(抵抗61B)→可動電気抵抗体20(抵抗62B)に一部分岐→可動電気抵抗体20(抵抗63B)→出力として伝達される。この場合可動電気抵抗体20(抵抗61B)、可動電気抵抗体20(抵抗63B)は狭く、また可動電気抵抗体20(抵抗62B)は広く分流比率は大きくなり減衰器として良好に機能する。図10(b)では、抵抗61B、抵抗62B、抵抗63Bが電気的に接続され、抵抗61A、抵抗62A、抵抗63Aが電気的に開放された状態になり、抵抗61B、抵抗63Bを通して入力から出力に電力が伝達され、抵抗62Bを通して分流され、電流の損失を発生させる。
この場合では入出力のインピーダンスとして50Ω系を想定している。50Ω系の抵抗に対処するために、MEMSスイッチ10の可動電気抵抗体20にタングステンシリサイドを形成したポリシリコン又はドーピング濃度を上げて低抵抗化したポリシリコン等、単位面積あたりの比抵抗を下げた抵抗を用いるのが好ましい。単位面積あたりの比抵抗としては、例えば10Ω/□程度の値に調整することで50Ω系の減衰回路に好適な抵抗体となる。
T型可変減衰器60は、インピーダンスの不整合による反射量を抑える目的に使われる3dB減衰回路と、入力される高周波のエネルギーレベルを一桁下げる10dB減衰回路を並列に形成し、目的に応じてMEMSスイッチ10を切り替える形で構成されている。ATT側を「0」(オフ)とし、ATTバーを「1」(オン)にした場合、減衰回路に用いる抵抗値として抵抗61A、63Aの値を9Ω、抵抗62Aの値を140Ωと設定することで3dB減衰回路を実現することができる。また、抵抗61Bの値を26Ω、抵抗62Bの値を35Ωとすることで10dB減衰回路を実現することができる。
T型可変減衰器60を用いて入力信号の減衰量を切り替える場合、一方の減衰回路、例えば3dB減衰回路が用いられている場合には、10dB減衰回路は開放状態となる。そのため、10dB減衰回路からの高周波の反射が生じ減衰器としての特性を劣化させるおそれがあるが、本実施形態ではMEMSスイッチ10そのものが減衰特性を有しているためQ値が抑えられ侵入してきた高周波は減衰される。従って高周波信号の反射を効果的に抑えることができ、伝達特性に優れたT型可変減衰器60を構成することができる。
以上、T型可変減衰器60としてT型の回路について説明したが、これはπ型の構成を用いることも可能である。図11(a)はπ型可変減衰器70の模式平面図、図11(b)はπ型可変減衰器70の等価回路である。
ATTとATTバーには逆相の制御信号が与えられ、ATTが「0」(オフ)であればATTバーは「1」(オン)となる。この場合には、入力された信号は点線で示すパスを通って出力に伝達され、入力→可動電気抵抗体20(抵抗71A)に一部分岐→可動電気抵抗体20(抵抗72A)→可動電気抵抗体20(抵抗73A)に一部分岐→出力として伝達される。この場合、可動電気抵抗体20(抵抗71A)及び可動電気抵抗体20(抵抗73A)は幅狭く形成されており、更に可動電気抵抗体20(抵抗72A)は幅広く形成されているため、分流によるロスは小さい。よって入力から伝達された信号を少ないロスで出力に伝達することができる。図11(b)では、抵抗71A、抵抗72A、抵抗73Aが電気的に接続され、抵抗71B、抵抗72B、抵抗73Bが電気的に開放された状態になり、抵抗72Aを通して入力から出力に電力が伝達され、抵抗71A、抵抗73Aを通して分流され、電流の損失を発生させる。
一方、ATTが「1」(オン)ATTバーは「0」(オフ)の場合には、入力された信号は一点鎖線で示すパスを通って出力に伝達される。入力→可動電気抵抗体20(抵抗71B)に一部分岐→可動電気抵抗体20(抵抗72B)→可動電気抵抗体20(抵抗73B)に一部分岐→出力として伝達される。この場合可動電気抵抗体20(抵抗71B)、可動電気抵抗体20(抵抗73B)は広く、また可動電気抵抗体20(抵抗72B)は狭く分流比率は大きくなり減衰器として良好に機能する。図11(b)では、抵抗71B、抵抗72B、抵抗73Bが電気的に接続され、抵抗71A、抵抗72A、抵抗73Aが電気的に開放された状態になり、抵抗72Bを通して入力から出力に電力が伝達され、抵抗71B、抵抗73Bを通して分流され、電流の損失を発生させる。
図12に50Ω系のT型、π型それぞれの減衰量と抵抗値の理論値の一覧を示す。図12に示す値を用いることで切り替え可能なT型、及びπ型の減衰回路を構成することができる。π型の回路を用いた場合でもT型の回路を用いた場合と同様にQ値を抑えることが可能となるので開放状態にあるMEMSスイッチ10からの反射を抑制することができる。
また、本実施形態では50Ω系の減衰器について説明したが、これは抵抗の値を変更することで75Ω系に対しても応用可能である。また、T型であれば抵抗61の値を入力側と出力側で異なる値を用いることで減衰器の機能とインピーダンス変換の機能を兼ね備えた回路を形成することができ、例えば50Ω系/75Ω系への変換や75Ω系/50Ω系への変換機能を有する減衰器を提供することができる。同様に入力側と出力側の抵抗値を変えることでπ型減衰回路を用いた場合でも同様にインピーダンス変換と減衰器とを兼ね備えた回路を形成することができる。
MEMSスイッチの模式断面図。 MEMSスイッチの製造工程を説明するための模式断面図。 MEMSスイッチの製造工程を説明するための模式断面図。 MEMSスイッチの製造工程を説明するための模式断面図。 MEMSスイッチの製造工程を説明するための模式断面図。 MEMSスイッチの製造工程を説明するための模式断面図。 (a)はMEMSスイッチを用いて形成した電圧分割回路の模式平面図、(b)は電圧分割回路の等価回路図。 (a)はMEMSスイッチを用いて形成した非反転入力型回路による可変利得回路の模式平面図、(b)は可変利得回路の等価回路図。 (a)はMEMSスイッチを用いた反転入力型の増幅回路の模式平面図、(b)は反転入力型の増幅回路の等価回路図。 (a)はMEMSスイッチを用いて形成したT型可変減衰器の模式平面図、(b)はT型可変減衰器の等価回路図。 (a)はπ型可変減衰器の模式平面図、(b)はπ型可変減衰器の等価回路図。 50Ω系のT型、π型減衰器のそれぞれの減衰量と抵抗値の理論値の一覧表。 第1ポリシリコン層14を用いて形成した固定電気抵抗体を用いたMEMSスイッチの模式断面図。
符号の説明
10…MEMSスイッチ、10A…MEMSスイッチの等価回路、11…シリコン基板、12…酸化シリコン層、13…窒化シリコン層、14…第1ポリシリコン層、15…固定電極、16…駆動用電極、17…支持体、18…酸化シリコン層、19…第2ポリシリコン層、20…可動電気抵抗体、21…固定電気抵抗体、22…突起、23…溝部、24…充填層、30…電圧分割回路、40…可変利得回路、50…増幅回路、60…T型可変減衰器、61A…抵抗、61B…抵抗、62A…抵抗、62B…抵抗、63A…抵抗、63B…抵抗、70…π型可変減衰器、71A…抵抗、71B…抵抗、72A…抵抗、72B…抵抗、73A…抵抗、73B…抵抗。

Claims (9)

  1. 梁形状を有し、基板の第1面上に支持部により一端が固定された可動電気抵抗体と、
    前記可動電気抵抗体の前記基板の第1面と対抗する位置に設けられた突起と、
    前記基板の第1面上に形成されて前記可動電気抵抗体に設けられた突起と離接動作を行う固定電極と、
    前記基板の第1面上に前記可動電気抵抗体と対向して形成されて、前記可動電気抵抗体との間に静電気力を発生させることで前記可動電気抵抗体の突起と前記固定電極とを電気的に開閉させる駆動用電極と、
    前記基板の第1面上に形成されて前記可動電気抵抗体の支持部に対して一端が接続される固定電気抵抗体と、
    前記基板の第1面上に形成されて前記可動電気抵抗体の支持部に対して接続される出力部とを備え、
    前記前記可動電気抵抗体と前記固定電極とが導通状態に設定されている場合には、前記固定電極と前記固定電気抵抗体の他端との間に印加された電位を、前記固定電気抵抗体の抵抗値と、前記可動電気抵抗体の一端から突起までの抵抗値の比率に従って分配し前記出力部に出力することを特徴とするMEMSスイッチ。
  2. 前記固定電気抵抗体と、前記可動電気抵抗体とが同一層を用いて一体形成されていることを特徴とする請求項1に記載のMEMSスイッチ。
  3. 前記同一層はポリシリコンであることを特徴とする請求項2に記載のMEMSスイッチ。
  4. 前記同一層はポリシリコンに重ねてシリサイドを形成した層からなることを特徴とする請求項3に記載のMEMSスイッチ。
  5. 前記突起は前記可動電気抵抗体の他端部に形成された帯状又は刃状の突起、又は複数の点接触型の突起であることを特徴とする請求項1に記載のMEMSスイッチ。
  6. 請求項1記載のMEMSスイッチを複数備えたことを特徴とする電圧分割回路。
  7. 請求項1記載のMEMSスイッチを備えたことを特徴とする利得調整回路。
  8. 請求項1記載のMEMSスイッチを備えたことを特徴とする減衰器。
  9. 電位を分配するための電気抵抗として用いられる可動電気抵抗体を有するMEMSスイッチの製造方法であって、
    基板の能動面側に耐エッチング性を有する絶縁層を形成する工程と、
    前記絶縁層を覆うように導電性を有する支持部前駆層を形成する工程と、
    前記支持部前駆層をパターニングして支持部を形成する工程と、
    前記支持部前駆層を覆うように犠牲絶縁層を形成する工程と、
    前記犠牲絶縁層を開口し、前記支持部を露出させる工程と、
    前記犠牲絶縁層及び前記支持部が露出した領域を覆うように電位の分配に寄与する比抵抗値を有する電気抵抗体前駆層を形成する工程と、
    前記電気抵抗体前駆層をパターニングし前記可動電気抵抗体および固定電気抵抗体を一体形成する工程と、
    前記可動電気抵抗体を浮かせるよう前記犠牲絶縁層をエッチングする工程、を
    少なくとも当該順に行うことを特徴とするMEMSスイッチの製造方法。
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