JP4265474B2 - 異音発生源特定装置及び異音発生源特定方法 - Google Patents

異音発生源特定装置及び異音発生源特定方法 Download PDF

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Description

本発明は、異音を発する機械装置における異音発生源を特定するための異音発生源特定装置及び異音発生源特定方法に関する。
異音を発する機械装置における異音発生源を特定するための異音発生源特定装置として、機械装置における正常時の振動パターンを予め記憶しておき、前記機械装置において複数箇所に取り付けた振動センサにより振動パターンを検出し、当該検出された振動パターンを正常な振動パターンと比較し、検出された振動パターンが正常な振動パターンから外れた場合に異常振動と判断して異音発生源を特定する装置が従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
機械装置において異音のみを頼りにして異音発生源を特定すると、異音が最も大きな箇所に不具合があると捉えがちであるので、上記の異音発生源特定装置のように、振動パターンを異音発生源を特定するための一つのパラメータとすることは有効である。
しかしながら、上記の異音発生源特定装置では、振動パターンのみを頼りにして、正常なパターンから外れる振動パターンを一律に異常と判断するため、例えば、異常な振動が同時に複数発生した場合等には、異音と振動パターンとの因果関係が明らかにならず、異音の発生源を正確に特定することが出来ない。
従って、異音の発生源を正確に特定するには、実際に検出された異音と振動とを対応させて異音発生源を特定することが好ましいが、異音と振動との対応付けを自動化するのは困難であり、結果的に検査者の感覚に依存せざるを得ず、異音発生源の特定にバラツキが生じる問題があった。
特開2002−257623号公報
本発明は、異音発生源をバラツキなく特定することが可能な異音発生源特定装置及び異音発生源特定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明によれば、異音を発する機械装置における異音発生源を特定するための異音発生源特定装置であって、前記機械装置から発する音波を検出する音波検出手段と、前記機械装置の複数箇所における振動を検出する複数の振動検出手段と、前記音波検出手段により検出された前記音波の波形、前記各振動検出手段により検出された前記各振動の波形をそれぞれ比較し、前記音波波形に対して前記各振動波形の近似している程度を示す類似度をそれぞれ算出する類似度算出手段と、前記類似度算出手段により算出された類似度に基づいて、前記複数の振動の中で前記音波の波形に最も近似している波形を有する振動を発している箇所を前記機械装置における異音発生源と特定する特定手段と、を少なくとも備えた異音発生源特定装置が提供される。
また、上記目的を達成するために、本発明によれば、異音を発する機械装置における異音発生源を特定するための異音発生源特定方法であって、前記機械装置から発する音波を検出すると共に、前記機械装置における複数箇所で振動を検出し、前記検出された音波の波形に対して、前記検出された各振動の波形を比較し、前記音波波形に対して前記各振動波形の近似している程度を示す類似度をそれぞれ算出し、前記複数の振動の中で前記音波の波形に最も近似している波形を有する振動を発している箇所を前記機械装置における異音発生源と特定する異音発生源特定方法が提供される。
本発明では、機械装置から発する異音の音波を検出すると共に当該機械装置における複数箇所での振動を検出し、当該検出された複数の振動の中で前記音波の波形に最も近似している波形を有する振動を発している箇所を異音発生源と特定する。これにより、異音と振動とを自動的に対応付けて、異音発生源特定の自動化を図ることが可能となり、異音発生源をバラツキなく特定することが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る異音発生源特定装置の全体構成を示す概略図、図2は本発明の実施形態に係る異音発生源特定方法の手順を示すフローチャート、図3(A)は本発明の実施形態においてマイクロフォンにより検出された音波波形の一例を示すグラフ、図3(B)は本発明の実施形態において振動センサにより検出された振動波形の一例を示すグラフ、図4(A)は図3(A)に示す音波波形に対する周波数解析の結果を示すグラフ、図4(B)は図3(B)に示す振動波形に対する周波数解析の結果を示すグラフ、図5(A)は図3(A)に示す音波波形に対してフィルタ処理を行った後の音波波形を示すグラフ、図5(B)は図3(B)に示す振動波形に対してフィルタ処理を行った後の振動波形を示すグラフ、図6は図5(A)に示す音波波形及び図5(B)に示す振動波形に対してそれぞれ特徴強調処理を行った後の各波形を示すグラフである。
先ず、本発明の実施形態に係る異音発生源特定装置について説明すると、この異音発生源特定装置1は、図1に示すように、11個の振動センサ10a〜10k(振動検出手段)と、1個のマイクロフォン20(音波検出手段)と、これら振動センサ10a〜10k及びマイクロフォン20により検出された振動波形及び音波波形に基づいて異音発生源を特定するコンピュータ30と、を備えており、シフトレバー101を操作することによりケーブル102を介して車輌用トランスミッション装置(不図示)を操作するシフトコントロール機構100における異音発生源を特定するための装置である。なお、本発明において異音発生源の特定対象となる機械装置は、本実施形態におけるシフトコントロール機構に特に限定されず、例えば、車輌用のエンジン装置等であっても良い。また、本発明において機械装置から発せられる異音には、当該機械装置の故障に伴う異音の他に、例えば、運転者が不快に感じる異音等も含まれる。
異音発生源特定装置1の各振動センサ10a〜10kは、例えば加速度に基づいて振動を検出するセンサであり、シフトコントロール機構100において異音を発する可能性の高い箇所にそれぞれ取り付けられている。具体的には、各振動センサ10a〜10kは、本実施形態では、図1に示すように、シフトレバー101が駆動するレバー駆動部10a、ケーブル102のレバー側端部10b、10c並びにミッション側端部10d、10e、及び、ケーブル102が車体を貫通する車体貫通部10f、10gのようにシフトコントロール機構100の操作に伴って駆動する箇所や、各ボルト締結部10h〜10j及び車体取付部10kのようにシフトコントロール機構100の各固定箇所にそれぞれ取り付けられている。なお、図1において、車体取付部において振動センサ10kが取り付けられているプレート103は、特に図示しないが、例えば車輌のボディ等にボルトにより固定されている。
これら各振動センサ10a〜10kは、検出した振動波形データを入力可能なようにコンピュータ30に接続されている。なお、本発明における振動検出手段の数及び取付位置は、本実施形態における振動センサ10a〜10kの数及び取付位置に特に限定されず、2以上の任意の数の振動検出手段を任意の位置に取り付けることが出来る。
異音発生源特定装置1のマイクロフォン20は、特に図示しないが、シフトコントロール機構100のシフトレバー101の近傍に配置されている。このマイクロフォン20は、検出した音波波形データを入力可能なようにコンピュータ30に接続されている。なお、本発明における音波検出手段の数は、本実施形態におけるマイクロフォン20の数に特に限定されず、少なくとも一つの音波検出手段を備えていれば良い。また、本発明における音波検出手段の配置も特に限定されず、例えば車室内における運転者の耳位置に配置しても良いが、機械装置の周囲に存在する暗騒音を出来る限り除去する観点から、本実施形態のように異音発生源の特定対象となる機械装置の近傍に配置することが好ましい。
異音発生源特定装置1のコンピュータ30は、各振動センサ10a〜10kにより検出された振動波形データを取り込むと共に、マイクロフォン20により検出された音波波形データを取り込み、各波形データに対して後述の比較可能化処理、雑音除去処理、特徴強調処理、及び、類似度計算といった異音発生源を特定するための一連の処理を行った後、ディスプレイ40に異音発生源の特定結果等の各種情報を出力可能となっている。従って、本実施形態におけるこのコンピュータ30は、特許請求の範囲における比較可能化処理手段、雑音除去手段、強調処理手段、類似度算出手段、及び、特定手段に相当する。
このコンピュータ30の具体的な構成は、特に図示しないが、各振動センサ10a〜10k及びマイクロフォン20からの波形データを入力する入力ポートと、入出力されるデータを一時的に記憶するRAMと、異音発生源を特定するための一連の処理を実行するためのプログラムが記憶されたROMと、RAMからのデータをROMから読み出されたプログラムに基づいて処理するCPUと、を備えている。また、コンピュータ30に各種情報を入力するためのキーボード50が設けられている。
次に、この装置1による本実施形態に係る異音発生源特定方法について図2のフローチャートに従って説明する。なお、この異音発生源特定方法は、本実施形態におけるシフトコントロール機構100やエンジン装置等の機械装置の試作時や生産ライン内等で用いることが出来る。
先ず、図2のステップS10において、シフトコントロール機構100から発する音波をマイクロフォン20が検出すると共に、当該シフトコントロール機構100の所定箇所での振動を各振動センサ10a〜10kがそれぞれ検出する。マイクロフォン20及び各振動センサ10a〜10kにより検出された音波波形データ及び振動波形データは、入力ポートを介してコンピュータ30に取り込まれる。このマイクロフォン20により検出された音波波形の一例を図3(A)に示すと共に、振動センサ10a〜10kにより検出された振動波形の一例を図3(B)に示す。なお、図3(B)では一つの振動波形のみを示しているが、本発明においては機械装置に取り付けられた振動検出手段の数だけ振動波形が存在し、例えば、本実施形態では、シフトコントロール機構100に対して11個の振動センサ10a〜10kが取り付けられているので、図3(B)に示すような振動波形が11個が存在する。
次に、図2のステップS20において、ステップS10で検出された音波の波形と振動の波形とを比較することが可能となるように、コンピュータ30が、音波波形データ、及び、各振動波形データに対してそれぞれ比較可能化処理を行う。音波[Pa]と振動[m/s]とは相互に単位が異なるのでそのまま比較することは出来ないが、このコンピュータ30による比較可能化処理により、音波及び振動において単位が相違することによる影響を除去し、音波波形と振動波形とを比較することが可能となる。
この比較可能化処理の具体的な処理内容としては、音波波形の振幅の絶対値の最大値と、振動波形の振幅の絶対値の最大値とを同一値とすることにより処理される。
より具体的には、マイクロフォン20により検出された音波波形、及び、各振動センサ10a〜10kにより検出された振動波形に対して下記の式1による処理を行う。
Figure 0004265474
但し、上記の式1においてA={a[i],(i=0,1,・・・,I-1)}は、比較可能化処理前の時間iにおけるデータa[i]を収集した波形であり、A={a[i],(i=0,1,・・・,I-1)}は、比較可能化処理後の時間iにおけるデータa[i]を収集した波形であり、本実施形態では、比較可能化処理前における音波波形及び振動波形が波形Aに相当し、当該処理後における音波波形及び振動波形が波形Aに相当する。
上記の式1では、時間軸に沿ってデータを収集した波形Aを、絶対値処理した後の最大値max|A|で除算し、当該計算後の波形Aにおける振幅の最大値を1とすることにより、単位による影響を除去している。
この式1に従った比較可能化処理は、音波波形及び振動波形のそれぞれに対して行われるが、本実施形態では、マイクロフォン20により検出された1個の音波波形と、各振動センサ10a〜10kにより検出された11個の振動波形とに対してそれぞれ処理を行う。当該処理後の何れの波形においても振幅の最大値が1となるので、何れの波形からも音波と振動との単位による影響が除去される。
次に、図2のステップS30において、ステップS20で単位影響が除去された音波波形及び振動波形から雑音を除去するように、コンピュータ30が、所定の周波数領域を遮断する雑音除去処理を音波波形及び振動波形に対してそれぞれ行う。
具体的には、本実施形態のように異音発生源の特定対象をシフトコントロール機構100としている場合には、500[Hz]以上の高周波数領域では異音が発せられ難く、また、図4(A)及び(B)における音波波形及び振動波形の周波数解析に示されるように約200[Hz]以下の周波数において音波波形の形状と振動波形の形状とに関連性がみられることから(同図の破線部)、500[Hz]以上の周波数領域を遮断する高周波数領域遮断フィルタにより雑音除去処理を行う。
このフィルタ処理は、上述の比較可能化処理と同様に、音波波形及び振動波形のそれぞれに対して行われるが、本実施形態では、マイクロフォン20により検出された1個の音波波形と、各振動センサ10a〜10kにより検出された11個の振動波形とに対してそれぞれ処理を行う。このステップS30にてフィルタ処理された音波波形の一例を図5(A)に示すと共に、同様にフィルタ処理された振動波形の一例を図5(B)に示す。なお、図5(B)では一つの振動波形のみを示しているが、本実施形態では、シフトコントロール機構100に対して11個の振動センサ10a〜10kが取り付けられているので、図5(B)に示すようなフィルタ処理後の振動波形が11個存在する。
このようなフィルタ処理により、シフトコントロール機構100の周囲に存在する暗騒音が適切に除去され、異音発生源を正確に特定することが可能となる。なお、このフィルタ処理により遮断される周波数領域は、異音発生源の特定対象となる機械装置の発する異音の周波数や当該機械装置の周囲の音環境等に応じて適宜設定することが出来る。
次に、図2のステップS40において、ステップS30で雑音除去された音波波形及び振動波形がそれぞれ有する振幅の強弱を強調するように、コンピュータ30が、音波波形及び振動波形に対してそれぞれ特徴強調処理を行う。
この特徴強調処理の具体的な手法としては、ステップS30においてフィルタ処理された波形A={a[i],(i=0,1,・・・,I-1)}の中から所定の時間長さのフレームA'={a'[j],(j=0,1,・・・,J-1)}を抽出し、さらに、下記の式2に従って、波形Aの全時間領域に亘って、各フレームA'における振幅の最大値maxA'と最小値minA'との差を算出してプロットすることにより、波形Aを強調処理した波形B={b[j],(j=0,1,・・・,J-1)}が得られる。
Figure 0004265474
より具体的には、本実施形態では、サンプリング周波数2[kHz](=1/2000[sec])に対して32点を1フレーム(=32/2000[sec])とし、このようなフレームを、半フレーム分(即ち16点(=16/2000[sec]))づつずらしながら、音波波形の全時間領域に亘って作成し、各フレーム内での音波波形の振幅の最大値と最小値との差を算出してプロットすることにより、音波波形の特徴強調処理を行う。
同様に、サンプリング周波数2[kHz]に対して32点を1フレームとし、このようなフレームを半フレーム分づつずらしながら各振動波形の全時間領域に亘って作成し、各フレーム内での振動波形の振幅の最大値と最小値との差を算出してプロットすることにより、各振動波形の特徴強調処理を行う。なお、本実施形態では、各振動センサ10a〜10kにより検出された11個の振動波形に対して、このような特徴強調処理をそれぞれ行う。
このような特徴強調処理により、後述する類似度計算が容易となり、特に、マイクロフォン20や振動センサ10a〜10kにより検出された波形が、衝撃波形の場合にはその特徴をより明確に強調することが出来る。
次に、図2のステップS50において、コンピュータ30は、音波波形に対して各振動波形をそれぞれ比較し、各振動波形の音波波形に対する類似度Sをそれぞれ算出する。
具体的には、この類似度Sは、基本的に、強調処理された音波波形の振幅と、強調処理された振動波形の振幅との差に基づいて算出されるが、本実施形態では、例えば音声認識等の技術分野で用いられているDPマッチング法(Dynamic Programing Matching:動的計画法)を適用してこの類似度Sを算出する。
このDPマッチング法を用いた類似度Sの算出方法では、下記の式3及び式4に示すように、音波波形X={x[m],(m=0,1,・・・,M-1)}の各時間mにおける各データx[m]と振動波形Y={y[n],(n=0,1,・・・N-1)}の各時間nにおける各データY[n]とをそれぞれ対応付けた各格子点k(k=0,1,・・・,K-1)における音波波形Xの振幅x[m]と振動波形YのY[n]との振幅差d[k](下記式4参照)を、強調処理された音波波形及び振幅波形の全時間領域に亘って加算した累積振幅差の中で最小のものを類似度Sとする(下記式3参照)。なお、音波波形X及び振動波形Yは、何れも上述の特徴強調処理後の波形Bに相当する。また、下記の式3におけるw[k]は各格子点kにおける重みであり、任意に設定することが出来る。
Figure 0004265474
Figure 0004265474
本実施形態では、各振動センサ10a〜10kにより11個の振動波形が検出されるので、このステップS50では、各振動波形に対応した11個の類似度S〜S11がそれぞれ算出される。因みに、このステップS50で算出される各類似度S〜S11は、音波波形に対して各振動波形の近似している程度を表現しており、この値が小さい程近似しており、大きい程近似しておらず、ゼロの場合には音波波形と振動波形とが同一波形であることを表している。
本実施形態では、音波波形に対する振動波形の類似度をDPマッチング法を用いて算出することにより、異なる時間においても音波波形と振動波形とを比較することが出来るので、音波波形に対する振動波形の類似度を正確に算出することが可能となっている。
次に、図2のステップS60において、コンピュータ30は、11個の振動波形の中で音波波形に最も近似している波形を有する振動波形を特定することにより、異音発生源を特定する。
この音波波形に最も近似している振動波形を特定する具体的な方法としては、上述のステップS50で算出された11個の類似度S〜S11の中で最小値を持つ振動波形が最も音波波形に近似しているので、当該最小の類似度の振動波形を検出した振動センサが取り付けられている箇所を、シフトコントロール機構100における異音発生源として特定する。
本実施形態において、各振動センサ10a〜10kにおいてそれぞれ検出された振動波形の類似度がそれぞれS〜S11であり、例えば、シフトレバー101側のケーブル102の端部に取り付けられた振動センサ10bにより検出された振動波形の類似度Sが類似度S〜S11の中で最小であった場合には、この振動センサ10bが取り付けられたシフトレバー101側のケーブル102の端部を異音発生源として特定する。このように特定された異音発生源は、コンピュータ30からディスプレイ40に表示される。
以上のように本実施形態では、シフトコントロール機構などの機械装置から発する異音の音波を検出すると共に当該機械装置における複数箇所での振動を検出し、当該検出された複数の振動の中で前記音波の波形に最も近似している波形を有する振動を発している箇所を異音発生源と特定することにより、異音と振動とを自動的に対応付けて、異音発生源特定の自動化を図ることが可能となり、異音発生源をバラツキなく正確に特定することが可能となる。
また、従来のように検査者の感覚に依存して異音発生源を特定する場合には、特定した部品を一旦撤去して再現実験を行うサイクルを繰り返す必要があり多くの工数を必要とするが、異音発生源特定の自動化により、工数の大幅な削減を達成することが出来る。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
図1は、本発明の実施形態に係る異音発生源特定装置の全体構成を示す概略図である。 図2は、本発明の実施形態に係る異音発生源特定方法の手順を示すフローチャートである。 図3(A)は、本発明の実施形態においてマイクロフォンにより検出された音波波形の一例を示すグラフであり、図3(B)は、本発明の実施形態において振動センサにより検出された振動波形の一例を示すグラフである。 図4(A)は、図3(A)に示す音波波形に対する周波数解析の結果を示すグラフであり、図4(B)は、図3(B)に示す振動波形に対する周波数解析の結果を示すグラフである。 図5(A)は、図3(A)に示す音波波形に対してフィルタ処理を行った後の音波波形を示すグラフであり、図5(B)は、図3(B)に示す振動波形に対してフィルタ処理を行った後の振動波形を示すグラフである。 図6は、図5(A)に示す音波波形及び図5(B)に示す振動波形に対してそれぞれ特徴強調処理を行った後の各波形を示すグラフである。
符号の説明
1…異音発生源特定装置
10a〜10k…振動センサ
20…マイクロフォン
30…コンピュータ
40…ディスプレイ
50…キーボード
100…シフトコントロール機構
101…シフトレバー
102…ケーブル
103…プレート

Claims (16)

  1. 異音を発する機械装置における異音発生源を特定するための異音発生源特定装置であって、
    前記機械装置から発する音波を検出する音波検出手段と、
    前記機械装置の複数箇所における振動を検出する複数の振動検出手段と、
    前記音波検出手段により検出された前記音波の波形、前記各振動検出手段により検出された前記各振動の波形をそれぞれ比較し、前記音波波形に対して前記各振動波形の近似している程度を示す類似度をそれぞれ算出する類似度算出手段と、
    前記類似度算出手段により算出された類似度に基づいて、前記複数の振動の中で前記音波の波形に最も近似している波形を有する振動を発している箇所を前記機械装置における異音発生源と特定する特定手段と、を少なくとも備えた異音発生源特定装置。
  2. 前記音波検出手段により検出された前記音波の波形、及び、前記複数の振動検出手段により検出された前記各振動の波形を比較可能なように処理する比較可能化処理手段と、
    前記比較可能化処理手段により処理された前記音波の波形が有する特徴、及び、前記比較可能化処理手段により処理された前記各振動の波形が有する特徴をそれぞれ強調するように処理する強調処理手段と、をさらに備え、
    前記類似度算出手段は、前記強調処理手段により処理された前記音波の波形、前記強調処理手段により処理された前記各振動の波形をそれぞれ比較し、前記類似度を算出する請求項1記載の異音発生源特定装置。
  3. 前記波形が有する特徴は、当該波形が有する振幅の強弱を含む請求項2記載の異音発生源特定装置。
  4. 前記比較可能化処理手段は、前記音波検出手段により検出された前記音波の振幅の絶対値の最大値と、前記振動検出手段により検出された前記振動の振幅の絶対値の最大値とを同一値とすることにより、前記音波の波形及び前記振動の波形を比較可能なように処理する請求項2又は3記載の異音発生源特定装置。
  5. 前記強調処理手段は、所定の時間長さにおける前記音波の振幅の最大値と最小値との差を、前記音波検出手段により検出された前記音波の全時間領域に亘ってプロットすることにより前記音波の波形が有する特徴を強調処理するように処理すると共に、前記所定の時間長さにおける前記振動の振幅の最大値と最小値との差を、前記振動検出手段により検出された前記振動の全時間領域に亘ってプロットすることにより前記振動の波形が有する特徴を強調処理するように処理する請求項2〜4の何れかに記載の異音発生源特定装置。
  6. 前記類似度算出手段は、前記類似度を、前記強調処理手段により処理された前記音波の波形の振幅と、前記強調処理手段により処理された前記振動の波形の振幅との差に基づいて前記各振動毎にそれぞれ算出し、
    前記特定手段は、前記類似度が最小な振動を発する箇所を異音発生源と特定する請求項2〜5の何れかに記載の異音発生源特定装置。
  7. 前記類似度算出手段は、前記類似度をDPマッチング法により算出する請求項6記載の異音発生源特定装置。
  8. 前記音波検出手段により検出された前記音波の波形、及び、前記振動検出手段により検出された前記振動の波形における所定の周波数領域を遮断する雑音除去手段をさらに備えた請求項1〜7の何れかに記載の異音発生源特定装置。
  9. 異音を発する機械装置における異音発生源を特定するための異音発生源特定方法であって、
    前記機械装置から発する音波を検出すると共に、前記機械装置における複数箇所で振動を検出し、前記検出された音波の波形、前記検出された各振動の波形を比較し、前記音波波形に対して前記各振動波形の近似している程度を示す類似度を算出し、前記類似度に基づいて前記複数の振動の中で前記音波の波形に最も近似している波形を有する振動を発している箇所を前記機械装置における異音発生源と特定する異音発生源特定方法。
  10. 前記機械装置から発する前記音波を検出すると共に、前記機械装置における複数箇所で振動を検出する検出ステップと、
    前記検出された音波の波形及び前記検出された振動の波形を比較可能なように処理する比較可能化処理ステップと、
    前記比較可能化処理された音波の波形が有する特徴、及び、前記比較可能化処理された各振動の波形が有する特徴をそれぞれ強調するように処理する強調処理ステップと、
    前記強調処理された音波の波形、前記強調処理された各振動の波形をそれぞれ比較し前記類似度を算出する類似度算出ステップと、
    前記類似度に基づいて前記複数の振動の中で前記音波の波形に最も近似している波形を有する振動を発している箇所を前記機械装置における異音発生源と特定する特定ステップと、を少なくとも備えた請求項9記載の異音発生源特定方法。
  11. 前記波形が有する特徴は、当該波形が有する振幅の強弱を含む請求項10記載の異音発生源特定方法。
  12. 前記比較可能化処理ステップにおいて、前記検出された音波の振幅の絶対値の最大値と、前記検出された振動の振幅の絶対値の最大値とを同一値とすることにより、前記音波の波形及び前記振動の波形とを比較可能なように処理する請求項10又は11記載の異音発生源特定方法。
  13. 前記強調処理ステップにおいて、所定の時間長さにおける前記音波の振幅の最大値と最小値との差を、前記検出ステップで検出された前記音波の全時間領域に亘ってプロットすることにより前記音波の波形が有する特徴を強調するように処理すると共に、前記所定の時間長さにおける前記振動の振幅の最大値と最小値との差を、前記検出ステップで検出された前記振動の全時間領域に亘ってプロットすることにより前記振動の波形が有する特徴を強調するように処理する請求項10〜12の何れかに記載の異音発生源特定方法。
  14. 前記類似度算出ステップにおいて、前記類似度を、前記強調処理ステップで処理された前記音波の波形の振幅と、前記強調処理ステップで処理された前記振動の波形の振幅との差に基づいて前記各振動毎にそれぞれ算出し、
    前記特定ステップにおいて、前記類似度が最小な振動を発する箇所を異音発生源と特定する請求項10〜13の何れかに記載の異音発生源特定方法。
  15. 前記類似度算出ステップにおいて、前記類似度をDPマッチング法により算出する請求項14記載の異音発生源特定方法。
  16. 前記検出ステップで検出された前記音波の波形、及び、前記検出ステップで検出された前記振動の波形における所定の周波数領域を遮断する雑音除去ステップをさらに備えた請求項10〜15の何れかに記載の異音発生源特定方法。
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