JP4264237B2 - 液晶表示素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マルチドメイン構造を持つ垂直配向型の液晶セルを有した液晶表示素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4は最も基本的な垂直配向型LCDの構造を示す図であり、(a)は側断面図、(b)は上面図である。同図において、1は液晶分子2をガラス基板3a、3bの間に封入した液晶セル、4a、4bは偏光板、5は視角補償フィルムである。また、Aは偏光板4a、4bの透過軸、Bは液晶分子2が倒れる方向を示している。
【0003】
上記のLCDにおいては、垂直配向した液晶セル1を直交ニコルの関係の偏光板4a、4bの間に、該偏光板4a、4bの透過軸Aと液晶分子2が電界によって倒れる方向Bが45度の角度を成すように配置している。液晶分子2が倒れる方向は、プレティルト角により制御されている。また、視角依存性を改善するために、液晶セル1と偏光板4aの間に視角補償フィルム5を挿入している。この視角補償フィルム5としては、光軸がフィルム法線方向にあり、複屈折率が負の一軸光学フィルムが用いられている。この視角補償フィルム5は、液晶セル1の片側にのみ配置しても両側に配置しても良い。
【0004】
上記視角補償フィルム5のリタデーションとしては、大体液晶セル1のリタデーションの1/3位から同じ大きさ位のものが適している。両側に視角補償フィルムを配置する場合は、2枚のフィルムのリタデーションを足した値が上記のリタデーションの値となれば良い。
【0005】
図4の構造においては、液晶分子2が倒れる方向からの視角特性が極端に悪くなるという問題があり、その問題を解決するために、図5に示すようなマルチドメイン方式の垂直配向型LCDが提案されている。同図中、Pはセグメントパターン、Cは液晶分子の倒れる方向を示している。
【0006】
図5に示す例では、セグメントパターン内を電圧印加時に図の上方向に液晶分子が倒れる微小領域と下方向に倒れる微小領域に分割している。この微小領域への分割の仕方は、図6に示すフォトマスクを用いた光配向法や、図7に示す斜め電界を利用したスリット法が利用できる。
【0007】
図6の光配向法を詳しく説明すると、同図の(a)に示すようなストライプ状の開口部7を有するフォトマスク6を用いて、同図の(b)に示すように斜め方向から紫外線を照射する。次に、同じフォトマスク6を半ピッチずらして(開口部7が遮光部8に、遮光部8が開口部7になるようにして)、同図の(c)に示すように反対側の斜め方向から紫外線を照射する。この操作を反対側のガラス基板3にも施し、同図の(d)に示すようにプレティルト角方向が上下の基板間で揃うように、上下のガラス基板3a、3bを重ね合わせる。
【0008】
このような方法により、電圧印加時に液晶分子2が二つの方向に倒れる微小領域を持ったマルチドメイン構造を作り出すことができる。
【0009】
同様に、図7のスリット法を詳しく説明すると、同図の(a)、(b)に示すようにスリット9a、9bと言われる透明電極10a、10bがない部分が上下の基板3a、3bで交互に設けられている。スリット幅は10μm〜20μmであり、上下の基板3a、3bのスリット9a、9bの距離は30〜150μm程度である。このスリット9a、9bによる斜め電界の向きとそれによる液晶分子2の倒れる方向を同図の(c)に示す。スリット9a、9bの長さに関しては特に制限はなく、電極のパターンによって適宜その長さを決めることができる。
【0010】
このようにして、上記の光配向法と同様に、電圧印加時に液晶分子2が二つの方向に倒れる微小領域を持ったマルチドメイン構造を作り出すことができる。
【0011】
ここで、上記のマルチドメイン構造にすることによって、前述のような液晶分子2が倒れる方向からの極端な視角特性の低下はなくなり、非常に視角の広い良好なLCDを得ることができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来のマルチドメイン構造のLCDでは、例えばギャップコントロール材や配向の僅かな歪みにより、微小な領域で視角特性が周りのドメインの部分と異なる微小な欠陥を生じやすい。そして、この欠陥が多い場合は画面表面のざらつき感として視認されてしまい、見難いディスプレイとなってしまう。特に、視角を傾けた場合はこのざらつき感が強調されるため、甚だ見難いものになってしまう。
【0013】
本発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、マルチドメイン構造の液晶表示素子において、上記微小欠陥による表面のざらつき感を解消し、視角を傾けた場合でも見易いディスプレイを実現できる液晶表示素子を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る液晶表示素子は、次のように構成したものである。
【0015】
(1)マルチドメイン構造を持つ垂直配向型の液晶セルの片面に、光軸が法線方向で複屈折率が負の一軸光学フィルムを設け、その外側に直交ニコルの関係を有する偏光板を配置するとともに、前記負の一軸光学フィルムと偏光板の間及び反対側の液晶セルと偏光板の間に、略50nm〜200nmのリタデーション値を有して、面内に光軸を有する正の一軸光学フィルムを、それぞれの光軸が直交し、かつ偏光板の透過軸と45度の角度を成すように配置した。
【0016】
(2)マルチドメイン構造を持つ垂直配向型の液晶セルの両面に、光軸が法線方向で複屈折率が負の一軸光学フィルムを設け、それらの外側に直交ニコルの関係を有する偏光板を配置するとともに、前記液晶セルの両側の負の一軸光学フィルムと偏光板の間に、略50nmから200nmのリタデーション値を有して、面内に光軸を有する正の一軸光学フィルムを、それぞれの光軸が直交し、かつ偏光板の透過軸と45度の角度を成すように配置した。
【0017】
(3)上記(1)または(2)において、面内に光軸を有する正の一軸光学フィルムのリタデーション値が120nm〜150nmの範囲にあるようにした。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面について説明する。
【0021】
本発明は、マルチドメイン構造の液晶表示素子において、前述の微小欠焔による表面のざらつき感を解消し、視角を傾けた場合でも見易いディスプレイを実現するためのものである。
【0022】
具体的には、図1に示すように、従来の方法で述べた視角補償フィルム(負の一軸光学フィルム)5の他に、50nm〜200nmのリタデーション値を有して、面内に光軸を有する正の一軸光学フィルム12a、12bを、マルチドメイン構造を持つ垂直配向型の液晶セル11と偏光板4bの間、及び視角補償フィルム5と偏光板4aの間に、それぞれの光軸E、Eが直交し、かつ直交ニコルの関係を有する偏光板4a、4bの透過軸Aと45度の角度を成すように配置する。
【0023】
このとき、液晶分子2の倒れる方向と偏光板4a、4bの透過軸A及び一軸光学フィルム12a、12bの光軸Dの成す角度は任意で良い。また、ざらつき感を解消する効果をより大きく出すためには、上記正の一軸光学フィルム12a、12bのリタデーション値は120nm〜150nmの範囲が好ましい。なお、2枚の一軸光学フィルム12a、12bは、全く同じものを用いる。
【0024】
ここで、上記視角補償フィルム5は、液晶セル11の両側に配置することもできる。この場合、一軸光学フィルム12a、12bは液晶セル11の両側共、偏光板4a、4bと視角補償フィルム5の間に配置される。
【0025】
また、本発明のもう一つの方法は、図2に示すような屈折率楕円体を有する二軸延伸フィルム13を、図3に示すように、面内の屈折率の大きい軸(図2のx軸方向)が互いに直交するように液晶セル11の両側に配置することである。更にその二軸延伸フィルム13a、13b外側には、直交ニコルの関係を有する偏光板4a、4bを、その透過軸Aが二軸延伸フィルム13a、13bの面内の屈折率の大きい軸(図2のx軸方向)と45度の角度を成すように配置する。
【0026】
このとき、液晶分子2の倒れる方向と偏光板4a、4bの透過軸A及び二軸延伸フィルム13a、13bの面内の屈折率が大きい軸の成す角度は任意で良い。この場合は、nzが最も小さいため(nx>ny>nz)、前述した視角補償フィルム5の機能も該二軸延伸フィルム13a、13bに含まれるので、視角補償フィルムは不要になる。
【0027】
上記二軸延伸フィルム13a、13bのリタデーションとしては、図1の一軸光学フィルム12a、12b場合と同様、面内のリタデーション(nx−ny)dの値(dはフィルム厚み)が50nmから200nmの範囲、より好ましくは120nmから150nmの範囲が良い。なお、2枚の二軸延伸フィルム13a、13bは、全く同じものを用いる。また、二軸延伸フィルム13a、13bの厚さ方向のリタデーション((nx−ny)/2−nz)は、一枚当たり大体液晶セル11のリタデーションの1/6位から1/2位のものが適している。
【0028】
次に、従来と同様の参考例と比較しながら、本発明による実施例について述べる。参考例と実施例で用いる液晶セルは全く同じなので、まずそれについて説明する。
【0029】
〔液晶セルの作製方法1〕
光配向法を用いた場合の液晶セル作製方法について述べる。
【0030】
▲1▼所定の電極パターンを有するガラス基板に、側鎖型の垂直配向膜(日産化学工業製SE・1211)を厚さ500Åで塗布し、焼成する。
【0031】
▲2▼図6の(a)に示すフォトマスクをガラス基板上にセットし、図6の(b)に示すようなセッティングで紫外光を斜め方向から照射する。ここでは、波長254nmを中心に持つバンドパスフィルタを用い、波長254nmにおける照度は1.35mWで、照射時間は3分間とする。なお、照射角度はガラス基板の法線から45度である。
【0032】
▲3▼次に、フォトマスクを半ピッチずらして、開口部が▲2▼の非照射部に合うようにセットし、▲2▼とは180度反対の方向から紫外光を照射する。この場合、照射する紫外光の照度、時間、角度は▲2▼で述べたものと全く同じである。
【0033】
▲4▼上記▲2▼、▲3▼と全く同じ操作を反対側の基板にも施す。このとき、次の▲5▼で述べるようにプレティルト角が上下の基板間で揃う必要があるため、フォトマスクの位置合わせには十分注意する。
【0034】
▲5▼二枚の基板を図6の(d)に示すように、プレティルト角が上下の基板で揃うようにギャップコントロール材(触媒化成工業製シリカビーズ4.0μm)を介して重ね合わせ、メインシール材を硬化させる。
【0035】
▲6▼所定の大きさにガラスを切断した後、液晶(メルク製、△n=0.15)を真空注入法にてセル内に注し、注入口を封止する。
【0036】
このようにして、2ドメインの垂直配向型LCDを作製することができる。
【0037】
〔液晶セルの作製方法2〕
スリット法を用いた湯合の液晶セル作製方法について述べる。
【0038】
▲1▼所定のスリットパターンを含む電極パターンを有したガラス基板に、側鎖型の垂直配向膜(日産化学工業製SE・1211)を厚さ500Åで塗布し、焼成する。この操作は上下基板の両方に施す。
【0039】
▲2▼二枚の基板を図7の(b)に示すような配置で、ギャップコントロール材(触媒化成工業製シリカビーズ4.0μm)を介して重ね合わせ、メインシール材を硬化させる。
【0040】
▲3▼所定の大きさにガラスを切断した後、液晶(メルク製、△n=0.15)を真空注入法にてセル内に注し、注入口を封止する。
【0041】
このようにして、スリットによる斜め電界を用いた2ドメインの垂直配向型LCDを作製することができる。
【0042】
次に、参考例について述べる。
【0043】
〔参考例1〕
上記の光配向法による液晶セルに、光軸がフィルム法線方向にあり、複屈折率が負の一軸光学フィルムでフィルム厚さ方向のリタデーションが310nmのもの(住友化学工業製VACフィルム)を片側に配置し、該液晶セルと一軸光学フィルムの外側に2枚の偏光板を、その透過軸が直交しかつ透過軸と液晶分子の倒れる方向の成す角度が45度になるように配置した。
【0044】
この液晶セルに電圧を印加して観察したところ、法線方向からはほぼ均一であったが、斜め方向からはややざらつき感を感じた。
【0045】
〔参考例2〕
上記のスリット法による液晶セルに、光軸がフィルム法線方向にあり、複屈折率が負の一軸光学フィルムでフィルム厚さ方向のリタデーションが310nmのもの(住友化学工業製VACフィルム)を片側に配置し、該液晶セルと一軸光学フィルムの外側に2枚の偏光板を、その透過軸が直交しかつ透過軸と液晶分子の倒れる方向の成す角度が45度になるように配置した。
【0046】
上記の液晶セルに電圧を印加して観察したところ、法線方向からざらつき感が感じられ、更に斜め方向からは非常に大きなざらつき感を感じた。
【0047】
次に、実施例について述べる。
【0048】
〔実施例1〕
光配光法で作製した液晶セルに、光軸がフィルム法線方向にあり、複屈折率が負の一軸光学フィルムでフィルム厚さ方向のリタデーションが310nmのもの(住友化学工業製VACフィルム)を片側に配置し、該液晶セルと負の一軸光学フィルムの外側に、2枚の面内に光軸を有する正の一軸光学フィルムを、その光軸が直交しかつ光軸と液晶分子が倒れる方向の成す角度が0度もしくは90度になるように配置し、更にそれらの外側に2枚の偏光板をその透過軸が直交しかつ透過軸と液晶分子の倒れる方向の成す角度が45度になるように配置した。
【0049】
このとき使用した正の一軸光学フィルムのリタデーションを色々変えて、この液晶セルに電圧を印加したときの表面のざらつき感を観察したところ、リタデーションが50nm以下及び200nm以上ではほとんど効果が見られなかった。
【0050】
しかし、リタデーションが50nm以上200nm以下では法線方向からの表面のざらつき感は全くなくなり、斜め方向からのざらつき感もかなり解消されており、特に120nm以上150nm以下のものを使用したときには法線方向からのざらつき感が全くなくなったのに加えて、斜め方向からもざらつき感は全く見えなくなるくらいまで解消されていた。
【0051】
ここで、上記偏光板の偏光軸と電圧印加時に液晶分子が倒れる方向の成す角度は、上記のように45度に限定する必要はなく、図1に示すような関係を保っていれば同じような効果が得られる。
【0052】
また、上記実施例では液晶セルの片側に310nmの負の一軸光学フィルムを設けているが、一枚のリタデーションが160nm(両側を足して320nm)を液晶セルの両面に配置したときも、ざらつき感に関して上記と同様の効果が得られた。
【0053】
〔実施例2〕
スリット法で作製した液晶セル2に、光軸がフィルム法線方向にあり、複屈折率が負の一軸光学フィルムでフィルム厚さ方向のリタデーションが310nmのもの(住友化学工業製VACフィルム)を片側に配置し、該液晶セルと負の一軸光学フィルムの外側に、2枚の面内に光軸を有する正の一軸光学フィルムを、その光軸が直交しかつ光軸と液晶分子が倒れる方向の成す角度が0度もしくは90度になるように配置し、更にそれらの外側に2枚の偏光板を、その透過軸が直交しかつ透過軸と液晶分子の倒れる方向の成す角度が45度になるように配置した。
【0054】
このとき使用した正の一軸光学フィルムのリタデーションを色々変えて、この液晶セルに電圧を印加したときの表面のざらつき感を観索したところ、リタデーションが50nm以下及び200nm以上ではほとんど効果が見られなかった。
【0055】
しかし、リタデーションが50nm以上200nm以下では法線方向からの表面のざらつき感はほとんど解消されており、斜め方向からもざらつき感がかなり解消されていた。特に、120nm以上150nm以下のものを使用したときには法線方向からのざらつき感は全く見えなくなるくらいに解消されており、斜め方向からのざらつき感もほとんど見えなくなるくらい解消されていた。
【0056】
ここで、上記偏光板の偏光軸と電圧印加時に液晶分子が倒れる方向の成す角度は、上記のように45度に限定する必要はなく、図1に示すような関係を保っていれば同じような効果が得られる。
【0057】
また、上記実施例では液晶セルの片側に310nmの負の一軸光学フィルムを設けているが、一枚のリタデーションが160nm(両側を足して320nm)のものを液晶セルの両面に配置したときも、ざらつき感に関して上記と同様の効果が得られた。
【0058】
〔実施例3〕
光配光法で作製した液晶セルの両側に、二軸延伸フィルム(住友化学工業製NewVACフィルム)を配直した。その際、二軸延伸フィルムの面内の屈折率の大きい軸を電界印加時に液晶分子が倒れる方向と平行もしくは直交に配置(二枚の関係は直交)し、その外側に直交ニコルの関係を有する偏光板を、その透過軸が二軸延伸フィルムの屈折率の大きい軸と45度の角度を持つように配置した。また、フィルム厚さ方向のリタデーションは155nmのものを用いた。
【0059】
このとき使用した二軸延伸フィルムの面内のリタデーションを色々変えて、この液晶セルに電圧を印加したときの表面のざらつき感を観察したところ、リタデーションが50nm以下及び200nm以上ではほとんど効果が見られなかった。
【0060】
しかし、リタデーションが50nm以上200nm以下では法線方向からの表面のざらつき感は全くなくなり、斜め方向からのざらつき感もかなり解消されており、特に120nm以上150nm以下のものを使用したときには、法線方向からのざらつき感が全くなくなったのに加えて、斜め方向からもざらつき感は全く見えなくなるくらいまで解消されていた。
【0061】
ここで、上記偏光板の偏光軸と電圧印加時に液晶分子が倒れる方向の成す角度は、上記のように45度に限定する必要はなく、図3に示すような関係を保っていれば同じような効果が得られる.
〔実施例4〕
スリット法で作製した液晶セルの両側に、二軸延伸フィルム(住友化学工業製NewVACフィルム)を配置した。その際、二軸延伸フィルムの面内の屈折率の大きい軸を電界印加時に液晶分子が倒れる方向と平行もしくは直交に配置(二枚の関係は直交)し、その外側に直交ニコルの関係を有する偏光板を、その透過軸が二軸延伸フィルムの屈折率の大きい軸と45度の角度を持つように配置した。また、フィルム厚さ方向のリタデーションは155nmのものを用いた。
【0062】
このとき使用した二軸延伸フィルムの面内のリタデーションを色々変えて、この液晶セルに電圧を印加したときの表面のざらつき感を観察したところ、リタデーションが50nm以下及び200nm以上ではほとんど効果が見られなかった。
【0063】
しかし、リタデーションが50nm以上200nm以下では法線方向からの表面のざらつき感はほとんど解消されており、斜め方向からもざらつき感がかなり解消されていた。特に、120nn以上150nm以下のものを使用したときには法線方向からのざらつき感は全く見えなくなるくらいに解消されており、斜め方向からのざらつき感もほとんど見えなくなるくらい解消されていた。
【0064】
ここで、上記偏光板の偏光軸と電圧印加時に液晶分子が倒れる方向の成す角度は、上記のように45度に限定する必要はなく、図3に示すような関係を保っていれば同じような効果が得られる。
【0065】
このように、実施例では、従来の補償フィルムに一軸フィルムを追加するか、あるいは従来の補償フィルムの替わりに二軸延伸フィルムを使用することにより、マルチドメイン構造の液晶表示素子において、前述の微小欠焔による表面のざらつき感を大幅に解消でき、視角を傾けた場合でも見易いディスプレイを実現することができる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、マルチドメイン構造の液晶表示素子において、微小欠焔による表面のざらつき感を大幅に解消でき、視角を傾けた場合でも見易いディスプレイを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る液晶表示素子の構成を示す図
【図2】 本発明の実施例の二軸延伸フィルムの構造を示す説明図
【図3】 本発明に係る液晶表示素子の構成を示す図
【図4】 基本的な垂直配向型LCDの構造を示す図
【図5】 マルチドメイン方式の垂直配向型LCDの構造を示す図
【図6】 光配向法による微小領域への分割の仕方を示す説明図
【図7】 スリット法による微小領域への分割の仕方を示す説明図
【符号の説明】
2 液晶分子
3a ガラス基板
3b ガラス基板
4a 偏光板
4b 偏光板
5 視角補償フィルム
11 液晶セル
12a 一軸光学フィルム
12b 一軸光学フィルム
13a 二軸延伸フィルム
13b 二軸延伸フィルム

Claims (3)

  1. マルチドメイン構造を持つ垂直配向型の液晶セルの片面に、光軸が法線方向で複屈折率が負の一軸光学フィルムを設け、その外側に直交ニコルの関係を有する偏光板を配置するとともに、前記負の一軸光学フィルムと偏光板の間及び反対側の液晶セルと偏光板の間に、略50nm〜200nmのリタデーション値を有して、面内に光軸を有する正の一軸光学フィルムを、それぞれの光軸が直交し、かつ偏光板の透過軸と45度の角度を成すように配置したことを特徴とする液晶表示素子。
  2. マルチドメイン構造を持つ垂直配向型の液晶セルの両面に、光軸が法線方向で複屈折率が負の一軸光学フィルムを設け、それらの外側に直交ニコルの関係を有する偏光板を配置するとともに、前記液晶セルの両側の負の一軸光学フィルムと偏光板の間に、略50nmから200nmのリタデーション値を有して、面内に光軸を有する正の一軸光学フィルムを、それぞれの光軸が直交し、かつ偏光板の透過軸と45度の角度を成すように配置したことを特徴とする液晶表示素子。
  3. 面内に光軸を有する正の一軸光学フィルムのリタデーション値が120nm〜150nmの範囲にあることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示素子。
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