JP2002072215A - 液晶表示装置 - Google Patents

液晶表示装置

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JP2002072215A
JP2002072215A JP2000263949A JP2000263949A JP2002072215A JP 2002072215 A JP2002072215 A JP 2002072215A JP 2000263949 A JP2000263949 A JP 2000263949A JP 2000263949 A JP2000263949 A JP 2000263949A JP 2002072215 A JP2002072215 A JP 2002072215A
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retardation
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retardation plate
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Masako Nakamura
正子 中村
Makoto Shiomi
誠 塩見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 視野角が狭くならず、コストを低減すること
ができる液晶パネルを提供する。 【解決手段】 液晶パネル2に挟持される液晶材料のリ
タデーションを(260±5)nmとし、液晶パネル2
の遅相軸に略直交する面内の遅相軸を有する水平位相差
板3のリタデーションを(260±5)nmとし、液晶
パネル2及び水平位相差板3の双方の遅相軸に略直交す
る遅相軸を有するとともに、面内の遅相軸をさらに有す
る垂直位相差板21の面内リタデーションd・(nx−
ny)を(200±30)nm、面外リタデーションd
・(nx−ny)を(−200±50)nmとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各絵素に対応し
て、相互に異なる配向方向になった一対の配向領域を有
し、液晶の複屈折を位相差板で補償するノーマリーブラ
ック方式の液晶パネルを有する液晶表示装置に関し、特
に、広視野液晶テレビ、OA用、CAD用広視野液晶モ
ニター等に好適に使用される液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】情報インフラの発展に伴い、映像及び音
声の情報端末となるテレビ装置、OA用PCモニター等
の需要が増加しており、特に、中型小型のテレビ装置、
OA用PCモニター等の装置は、省スペース化、省電力
化が社会的に要請されている。したがって、このような
要請に適する液晶表示装置を中型小型のテレビ、OA用
PCモニター等に適用することは、もはや時代の流れと
いえる。
【0003】液晶表示装置を中型小型のテレビ等に適用
するため、アクティブ方式のツイストネマチックモード
液晶やパッシブ方式のスーパーツイストネマチックモー
ド液晶が開発されており、広く利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、小型液
晶テレビや個人用モニターに多く使われている液晶パネ
ルに、ツイストネマチック配向または、スーパーツイス
トネマチック配向の液晶を適用すると、視野角が狭くな
るという問題がある。液晶パネルにおいて、視野角が狭
くなると、画面の両端での色が異なる、複数の人間が観
察すると人によって見える画像が異なる、正面に座って
いる時と楽な姿勢で見ている時で見える画像が異なる等
の問題が生じる。したがって、ツイストネマチック配向
等の液晶を中小型のテレビにそのまま適用するには問題
がある。
【0005】また、個人で用いるPCモニターにおいて
も、表示画面を大きくするに伴って表示部分における色
味変化などに問題が生じる。
【0006】このような問題を解決するために、マルチ
ドメインTN(配向分割方式)(特開平5−10754
4号公報)、ASM表示方式(特開平6−301015
号公報)、MVA表示方式(特開平8−43825号公
報)、IPS表示方式(特開平7−36058号公報)
等が提案されているが、いずれも十分な表示特性が得ら
れず、また、コストが上がるという問題がある。
【0007】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、その目的は、視野角が狭くならず、コストを
低減することができる液晶パネルを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の請求項1は、一対の偏光板と、各絵素にそ
れぞれ対応させて、液晶分子の配向方向が略180°異
なった一対の領域を有し両偏光板の間に配置された液晶
パネルとを具備し、該液晶パネルの遅相軸に略直交する
面内の遅相軸を有する第1の位相差板と、前記液晶パネ
ル及び前記第1の位相差板の双方の遅相軸に略直交する
遅相軸を有するとともに、面内の遅相軸をさらに有する
第2の位相差板とが、一方の偏光板と前記液晶パネルと
の間に設けられ、該液晶パネルに挟持される液晶材料の
リタデーションが(260±5)nm、前記第1の位相
差板のリタデーションが(260±5)nm、前記第2
の位相差板の面内リタデーションd・(nx−ny)が
(200±30)nm、面外リタデーションd・(nx
−ny)が(−200±50)nmであることを特徴と
するものである。
【0009】請求項2は、請求項1に記載の液晶表示装
置において、前記第2の位相差板の面内リタデーション
d・(nx−ny)が(190±10)nm、面外リタ
デーションd・(nx−nz)が(−190±10)n
mであるものである。
【0010】請求項3は、請求項1または2に記載の液
晶表示装置において、前記液晶パネルと他方の偏光板と
の間にも、液晶パネルの遅相軸に略直交する面内の遅相
軸を有する第1の位相差板と、前記液晶パネル及び前記
第1の位相差板の双方の遅相軸に略直交する遅相軸を有
する第2の位相差板とが、前記液晶パネルをはさんで一
方の偏光板と液晶パネルとの間に設けられた第1の位相
差板と第2の位相差板と対称となるように配置されてい
るものである。
【0011】請求項4は、請求項3に記載の液晶表示装
置において、前記液晶パネルをはさんで対称に配置され
た第1の位相差板同士、及び第2の位相差板同士が、そ
れぞれほぼ同一の複屈折を有するものである。
【0012】請求項5は、請求項1〜4のいずれかに記
載の液晶表示装置において、前記液晶パネルの遅相軸
は、電界無印加時の前記偏光板の偏光軸と略45°ずれ
ているものである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の液晶表示装置につ
いて図面を用いて詳しく説明する。
【0014】図1は、本発明の液晶表示装置を説明する
模式的な構造図である。
【0015】本発明の液晶表示装置は、直交ニコルに配
置された一組の偏光板11及び12の間に、液晶パネル
2と、水平位相差板3と、垂直位相差板4と、水平位相
差板5とが、順番に積層状態で配置されている。なお、
図中の矢印方向は、各位相差板3〜5では、それぞれの
遅相軸を示しており、また、各偏光板11及び12で
は、それぞれの吸収軸を示している。
【0016】液晶パネル2は、透明な一対の基板内にネ
マチック液晶材料が充填された透過型液晶パネルであ
る。液晶材料は、水平方向に配向されており、液晶パネ
ル2は、電界が印加されない状態では、黒表示されるノ
ーマリブラック型である。一方の基板には、それぞれが
長方形状の透明な絵素電極がマトリクス状に配置されて
おり、他方の基板には、透明な対向電極がほぼ全面にわ
たって設けられている。
【0017】液晶パネル2の各表示絵素には、それぞれ
の配向方向が相互に異なる一対の配向領域2a及び2b
がそれぞれ設けられている。各配向領域2a及び2bで
は、液晶分子の配向方向は、概略180度異なってお
り、それぞれの配向領域において各液晶分子は、ほぼ一
軸上に並ぶように配向されている。各配向領域2a及び
2bにおいて、各液晶分子の配向方向は、各液晶分子が
ほぼ一軸上に並んでいればよい。
【0018】各配向領域2a及び2bにおける液晶分子
の配向方向が、直線である180°から10°以上ずれ
ると、液晶の複屈折を各位相差板3〜5によって補償す
ることが難しくなり、液晶パネル2にて表示される画像
のコントラストが低下するおそれがある。このため、そ
れぞれの配向領域2a及び2bにおける液晶分子の配向
方向は、直線からのずれが10°以内になるように、相
互に170〜190°程度異なっていればよい。特に、
それぞれの配向領域2a及び2bにおいて液晶分子が一
軸上に並ぶように、配向方向を相互に180°異ならせ
ることが最も好ましい。
【0019】液晶パネル2に配向方向が異なる一対の配
向領域2a及び2bを形成するためには、ラビングと光
チルト制御の組み合わせ、マスクラビング、光配向膜な
ど公知の液晶配向技術を利用すればよい。
【0020】液晶パネル2の各表示絵素毎にそれぞれ設
けられた一対の配向領域2a及び2bは、その形状につ
いては、特に限定されず、各表示絵素を、1:1の面積
比によって分割されていれば、対称な視野角特性を得る
ことができるために好ましい。各配向領域2a及び2b
の形状は、単純なマスクによって容易に分割できるため
に、例えば、各表示絵素を2等分あるいは4等分した長
方形状が好ましい。さらに、液晶パネル2のサイズによ
っては、各絵素毎に一対の配向領域2a及び2bを設け
る構成に替えて、隣接する一対の各絵素に対応させて、
配向領域2a及び2bをそれぞれ設けるようにしてもよ
い。この場合は、単純な表示パターンのマスクによって
各配向領域2a及び2bに容易に分割することができ
る。
【0021】また、各配向領域2a及び2bが、液晶パ
ネル2の全体にわたって、市松模様又はストライプ模様
が形成されるように配置されることが均一な階調表示を
実現する上で好ましい。
【0022】液晶パネル2の各配向領域2a及び2bに
おける液晶分子のほぼ一軸方向となった配向方向は偏光
板11及び12の吸収軸と概略45度ずれるようにされ
る。液晶パネル2の明るさは、液晶分子が電界によって
水平配向から垂直配向に変化する際の複屈折率異方性Δ
nによって表すことができるので、各屈折光の位相差が
半波長になっている状態が最も好ましい。液晶パネル2
における液晶分子の配向方向と偏光板11及び12の吸
収軸とのずれを、45°にすると、液晶材料の複屈折率
異方性Δnにかかわらず、液晶パネル2の厚みを薄く設
定できるため、より一層視野角を改善することができ
る。
【0023】液晶パネル2の一対の配向領域2a及び2
bは、電界印加によって、それぞれ逆向きに立ち上がる
ために、配向方向において中間調が反転することが防止
される。
【0024】水平位相差板3は、図1に示すように、水
平方向に遅相軸を有する位相差板であり、その遅相軸の
リタデーションは、電界無印加時にはほぼ一軸の位相差
板として機能する液晶パネル2のリタデーションとほぼ
等しく、液晶パネル2の配向軸と略直交するように配置
される。このように、液晶パネル2の配向軸に略直交す
る遅相軸を有する水平位相差板3は、液晶パネル2の正
面から見たリタデーションを補償することができる。こ
の結果、電界が印加されない状態では黒表示されるノー
マリーブラックの液晶パネル2において、高いコントラ
ストが得られる。
【0025】なお、液晶パネル2と水平位相差板3と
は、その配置が上下に入れ替わってもよい。
【0026】垂直位相差板4は、その表面に対して垂直
な遅相軸を有する位相差板であり、その遅相軸は、液晶
パネル2及び水平位相差板3の双方の遅相軸にそれぞれ
直交している。
【0027】液晶パネル2を観察する視角を小さくする
と、水平位相差板3による水平方向の補償だけでは補償
できない複屈折が発生するが、垂直位相差板4は、液晶
パネル2及び水平位相差板3によって発生する各遅相軸
と常に直交した遅相軸を有するので、良好なノーマリー
ブラック表示を得ることができる。
【0028】なお、偏光板11及び12などには、一般
に、垂直方向に複屈折異方性を示すTAC層などを有す
る場合が多いが、そのような場合には、垂直位相差板4
の最適リタデーションサイズは変化する。また、例え
ば、垂直位相差板4が延伸プロセスによって製造されて
いるような場合には、水平方向に若干の位相差を発生す
ることがあるが、このような位相差は、適当な水平位相
差板をさらに配置することによって補償することができ
る。また、垂直位相差板4の遅相軸を偏光軸と一致させ
ることにより、液晶パネル2の正面透過率を損なわない
ようにすることもできる。
【0029】水平位相差板5は、偏光板12の偏光軸と
略平行の遅相軸を有する位相差板である。
【0030】観察視角を小さくし、観察方位角を変化さ
せると見かけ上の偏光板12の配置角度が変化すること
による光抜けが観察されるようになるが、水平位相差板
5は、このような光抜けを防止するために配置されてい
る。
【0031】液晶パネル2及び水平位相差板3による補
償が完全である場合、すなわち正面から観察したときの
液晶パネル2及び水平位相差板3の合計のリタデーショ
ンが0である場合、高い正面コントラストを維持するた
めには、水平位相差板5の遅相軸が、偏光板12の偏光
軸に一致していることが好ましい。水平位相差板5の遅
相軸と偏光板12の偏光軸とは、略平行となっている
が、具体的には、−2°〜+2°の範囲の角度になって
いることが好ましい。
【0032】また、垂直位相差板4と水平位相差板5と
の配置は入れ替わってもよい。
【0033】垂直位相差板4は、ポリカーカーボネート
などの公知の材料によって作製されることが、プロセス
技術や材料コストなどの点で好ましいが、例えば、延伸
プロセスによって垂直位相差板4を作製すると、その面
内にリタデーションが発生することは避けられない。こ
の場合、このようなリタデーションを、さらに位相差板
を配置することにより補償することはできるが、そのた
めに、位相差板の数を増加させると、貼り合わせの手間
を増やし、製造コストも増加する。
【0034】垂直位相差板4に発生する面内リタデーシ
ョンの遅相軸を偏光板12の偏光軸と略平行に配置する
と、垂直位相差板4が、水平位相差板5の機能を併せ持
つことになる。この場合の液晶表示装置の概略構成を図
2に示す。水平位相差板3と偏光板12との間に、水平
方向と垂直方向の2軸のリタデーションを有する2軸位
相差板21のみが配置されている。また、2軸位相差板
21は、観察視角を小さくしたときのリタデーションを
補償している。
【0035】なお、2軸位相差板21の面内リタデーシ
ョンの遅相軸は、上記水平位相差板5と同様に、偏光板
12の吸収軸に対して、−2°〜+2°の範囲の角度と
される。ただし、水平位相差板3が完全に液晶パネル2
の複屈折を補償している場合には、その好ましい角度は
0°である。
【0036】水平成分及び垂直成分の双方で、液晶パネ
ル2によって発生するリタデーションは非常に大きい場
合には、1枚の位相差板にて液晶パネル2の複屈折を完
全に補償するのは困難になることがある。また、液晶パ
ネル2の複屈折を完全に補償することができたとして
も、製造することが容易でないことがある。このため
に、図3に示すように、液晶パネル2と一方の偏光板と
の間に水平位相差板3aと2軸位相差板21aとを設
け、また、液晶パネル2と他方の偏光板11との間に水
平位相差板3bと2軸位相差板21bとを設けるように
してもよい。水平位相差板3a及び3bは、それぞれ液
晶パネル2の水平方向の位相差を補償し、2軸位相差板
21a及び21bは、それぞれ垂直方向の位相差を補償
している。
【0037】水平位相差板3a及び3bは、それぞれを
均一に量産し得るように、所望の位相差のおおよそ1/
2ずつの位相差をそれぞれ有する、ほぼ均等な位相差板
を使うことが好ましい。同様に、2軸位相差板21a及
び21bも、それぞれを均一に量産し得るように、所望
の位相差のおおよそ1/2ずつの位相差をそれぞれ有す
る、ほぼ均等な位相差板を使うことが好ましい。また、
2軸位相差板21a及び21bに代えて、図1に示す液
晶表示装置のように、垂直位相差板と水平位相差板の2
枚で構成してもよい。
【0038】各位相差板の遅相軸及び各偏光板の吸収軸
及び液晶パネル2のラビング方向は、図6(b)に示す
ように、液晶パネル2の正面から見たx軸に対する角度
である方位角θによって定義される。
【0039】なお、nx、ny、nzは、図6(a)に
示すように、それぞれ相互に直交するx方向、y方向、
z方向における屈折率であり、各屈折率と液晶層の厚さ
dとによって、リタデーションd・(nx−ny)及び
d・(nx−nz)が表される。
【0040】各偏光板11及び12は、一般に利用され
ている偏光板について、TAC層のリタデーション(垂
直方向に約−50nm)を考慮した数値を記載してい
る。なお、この条件は、以後の記載にも含まれるものと
するが、発明の本質には影響しないものである。すなわ
ち、TAC層のリタデーションが変化すると、垂直方向
のリタデーションが合わせて変化するものとする。
【0041】上記の液晶表示装置において、各位相差板
の有するリタデーションは、水平位相差板3のリタデー
ションが(260±5)nmであり、垂直位相差板4の
面内リタデーションd・(nx−ny)が(200±3
0)nm、面外リタデーションd・(nx−ny)が
(−200±50)nm、特に、好ましくは、垂直位相
差板4の面内リタデーションd・(nx−ny)が(1
90±10)nm、面外リタデーションd・(nx−n
y)が(−190±10)nmである。
【0042】また、図3のような構成であれば、各水平
位相差板3a及び3bのリタデーションが130±2.
5nmであり、各種直位相差板21a及び21bの面内
リタデーションd・(nx−ny)が(100±15)
nm、面外リタデーションd・(nx−ny)が(−1
00±25)nm、特に、各垂直位相差板21a及び2
1bの面内リタデーションd(nx−ny)が(95±
5)nm、面外リタデーションd・(nx−ny)が
(−95±5)nmであることが好ましい。
【0043】各位相差板の組み合わせが、上記のものか
ら大きくはずれると、正面コントラストが低下したり、
視角を小さくした時のコントラストの低下、中間調反転
などの好ましくない影響が発生するおそれがある。
【0044】特に、垂直位相差板の面内リタデーション
が小さい場合または垂直位相差板の面外リタデーション
が大きい場合は、黒表示の際に反転が起こるといった致
命的な欠陥が観察される場合がある。
【0045】このように作成した液晶パネルは、広視野
角特性を示し、アクティブ素子を組み合わせた中間調表
示の際に階調反転も起こらず、反応速度も速いため、テ
レビ装置および大画面OA用途として最適である。
【0046】(実施例)以下に、本発明の液晶表示装置
を実施例に基づいて説明する。
【0047】まず、透明なガラス基板上に、公知の手段
によって、TFT、絶縁膜、絵素電極を形成し、ポリイ
ミド系配向膜を塗布するとともに、CF基板上に電極を
形成し、ポリイミド配向膜を塗布して一対の基板を得
た。各基板のサイズは、対角18インチである。
【0048】それぞれの基板にdeep UVを照射
し、ラビング方向が上下で同方向になるようにレーヨン
系の布でラビングして、ギャップ4.3μmで両基板を
貼り合わせた。そして、複屈折異方性Δnが0.060
(20℃)である液晶材料を両基板の間に注入して液晶
パネルを製造した。測定した液晶層のリタデーションΔ
n・dは、260nm(20℃)であった。
【0049】液晶パネルは、各絵素に反応して、一対の
配向領域2a及び2bが形成されるように、一方の配向
領域2aに対して一方の基板から紫外線を照射し、他方
の配向領域に対して他方の基板から紫外線を照射する。
【0050】図4は、この場合の液晶パネルの断面模式
図である。紫外線が照射される基板側の液晶分子は、プ
レチルト角がほとんど0°になるが、他方の基板側の液
晶分子のプレチルト角は、約4°となる。このために、
各絵素毎に相互に異なる方向から紫外線を照射すること
により、各表示絵素毎に液晶分子の配向方向が約180
°異なった一対の配向領域が形成される。
【0051】このような液晶パネルを用い、図3に示す
構成の液晶表示装置を製造した。それぞれの位相差板の
特性を以下の表1に示している。この液晶表示装置の応
答速度は、約25msecであった。20℃での液晶パ
ネルの階調視野角特性を測定したところ、図5に示す結
果が得られ、視角特性に優れており、正面コントラスト
も250以上と優れていた。
【0052】
【表1】 また、表1に示す各位相差板により構成された液晶表示
装置について、60度視角に対するコントラストを測定
した。その結果を下の表2に示している。表2に示すよ
うに、視角を小さくしても、各々の斜め方向のコントラ
ストに低下がみられないことが分かった。
【0053】
【表2】 比較として、垂直位相差板の面内リタデーションが89
nm、面外リタデーションが−86nmであり、他の構
成は上記実施例と同様の液晶表示装置を作製し、60度
視角に対するコントラストを測定した。この場合、斜め
方向のコントラストが9と低く、また、黒表示時に、反
転が見られるという結果が得られた。
【0054】このように、水平位相差板が有する面内リ
タデーション及び垂直位相差板が有する面内及び面外リ
タデーションの組合せを最適にしたので、正面コントラ
ストだけでなく、斜め方向のコントラストが高い視野角
特性の優れた、応答速度の速い液晶表示装置を得ること
ができた。
【0055】
【発明の効果】以上、本発明によれば、液晶パネルに挟
持される液晶材料のリタデーションが(260±5)n
m、第1の位相差板のリタデーションが(260±5)
nm、第2の位相差板の面内リタデーションd・(nx
−ny)が(200±30)nm、面外リタデーション
d・(nx−ny)が(−200±50)nmである組
合せとし、特に好ましくは、前記第2の位相差板の面内
リタデーションd・(nx−ny)が(190±10)
nm、面外リタデーションd・(nx−nz)が(−1
90±10)nmである組合せとしたので、正面のコン
トラストだけでなく、斜め方向のコントラストが高い視
野角特性の優れた速い液晶表示装置を得ることができ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の液晶表示装置の概略構成を説明する構
成図である。
【図2】本発明の他の液晶表示装置の概略構成を説明す
る構成図である。
【図3】本発明のさらに他の液晶表示装置の概略構成を
説明する構成図である。
【図4】液晶表示装置の液晶パネルの断面模式図であ
る。
【図5】本発明の液晶表示装置の階調視野角特性を測定
した結果を示す図である。
【図6】本発明に記載の図表を見るための定義図であ
り、(a)は、屈折率nx、ny、nzの定義、(b)
は、方位角θの定義を表している。
【符号の説明】
2 液晶パネル 3 水平位相差板 11 偏光板 12 偏光板 21 2軸位相差板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H049 BA06 BA42 BB03 BC22 2H090 HB08Y MA13 MB01 MB12 2H091 FA08X FA08Z FA11X FA11Z FC07 FD10 KA02 LA19

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の偏光板と、各絵素にそれぞれ対応
    させて、液晶分子の配向方向が略180°異なった一対
    の領域を有し両偏光板の間に配置された液晶パネルとを
    具備し、 該液晶パネルの遅相軸に略直交する面内の遅相軸を有す
    る第1の位相差板と、前記液晶パネル及び前記第1の位
    相差板の双方の遅相軸に略直交する遅相軸を有するとと
    もに、面内の遅相軸をさらに有する第2の位相差板と
    が、一方の偏光板と前記液晶パネルとの間に設けられ、 該液晶パネルに挟持される液晶材料のリタデーションが
    (260±5)nm、 前記第1の位相差板のリタデーションが(260±5)
    nm、 前記第2の位相差板の面内リタデーションd・(nx−
    ny)が(200±30)nm、面外リタデーションd
    ・(nx−ny)が(−200±50)nmであること
    を特徴とする液晶表示装置。
  2. 【請求項2】 前記第2の位相差板の面内リタデーショ
    ンd・(nx−ny)が(190±10)nm、面外リ
    タデーションd・(nx−nz)が(−190±10)
    nmである、請求項1に記載の液晶表示装置。
  3. 【請求項3】 前記液晶パネルと他方の偏光板との間に
    も、液晶パネルの遅相軸に略直交する面内の遅相軸を有
    する第1の位相差板と、前記液晶パネル及び前記第1の
    位相差板の双方の遅相軸に略直交する遅相軸を有する第
    2の位相差板とが、前記液晶パネルをはさんで一方の偏
    光板と液晶パネルとの間に設けられた第1の位相差板と
    第2の位相差板と対称となるように配置されている、請
    求項1または2に記載の液晶表示装置。
  4. 【請求項4】 前記液晶パネルをはさんで対称に配置さ
    れた第1の位相差板同士、及び第2の位相差板同士が、
    それぞれほぼ同一の複屈折を有する、請求項3に記載の
    液晶表示装置。
  5. 【請求項5】 前記液晶パネルの遅相軸は、電界無印加
    時の前記偏光板の偏光軸と略45°ずれている、請求項
    1〜4のいずれかに記載の液晶表示装置。
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