JP4263891B2 - エアゾール製品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はエアゾール製品に関する。さらに詳しくは、誤噴射防止のためのガードを備えたエアゾール製品に関する。
【0002】
【従来の技術】
商品陳列時など、未使用のエアゾール製品は誤使用防止のために噴射部材全体をカバーするキャップを装着している。しかしエアゾール製品によっては、噴射部材とキャップとを一体に成型したワンタッチキャップを装着したものがあり、この場合、噴射部材の周囲はキャップにより覆われているが、噴射部材の天面(操作部)は外部に露出している。そのため未使用時に誤って噴射されないように製品全体をシュリンクフィルムなどの透明フィルムで覆っているが、このフィルムは買い物カゴに入れた時など、カゴのフレームなどにより容易に突き破られ、誤って噴射ボタンが押され、内容物が意図に反して噴射されてしまうなどの不具合がある。従来これを解決するために、噴射ボタンの作動を規制するガードをワンタッチキャップに一体成形で設けていた。
【0003】
前記ガードは、使用時に切り取り可能となるように、ワンタッチキャップとガードの境目にはミシン目状の切れ込みが入れられ、使用時にその切れ込みに沿ってガード部分を切り離して使用するため、切り取ったガードは捨てられている。
【0004】
さらに該ガードは一旦、ガードを取り外すと再び取り付ける手段がなく、その後はガードなしで使用されるので、意図に反する噴射や子供などによるいたずらなどを防止することができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、一旦使用し始めた後でも、ガードにより誤使用を防止することができるエアゾール製品を提供することを技術課題とするものである。さらに本発明は、ガード以外の機能を持たせたガードを備えたエアゾール製品を提供することを技術課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のエアゾール製品は、容器本体と該容器本体開口部に固着されるエアゾールバルブとからなるエアゾール容器と、該エアゾール容器に充填される内容物と、
前記エアゾールバルブに装着される押しボタンと、前記エアゾール容器の上端に装着される、上面中央から背面にかけて、前記押しボタンを操作する指を挿入しうる凹部を有し、左右に保護部が設けられたワンタッチキャップと、該左右の保護部の天面に、一個ずつ対で設けられる挿入口に取り外し可能に挿入された、押しボタンの操作を規制するためのガードとを有し、前記ガードが、前記挿入口に挿入される一対の足と、その足を連結する基端とからなるコ字状の形態を有することを特徴とする(請求項1)。
【0007】
このようなエアゾール製品では、前記押しボタンの前面に、前向きに伸ばした状態と容器本体に沿って下向きに延びる状態との間で回動自在に設けられるノズルを備え、前記押しボタンに該ノズルの回動の上端を規制するストッパが設けられ、そのストッパに、前記ガードを脱着自在に引っ掛けることができる溝が設けられているものが好ましい(請求項2)。
また、前記ガードが可撓性を有すると共に、その足の先端に返し部分が設けられており、前記ワンタッチキャップの内周面に、その返し部分が係合する係合孔が設けられている物が好ましい(請求項3)。
【0008】
本発明のエアゾール製品の第2の態様は、容器本体と該容器本体開口部に固着されるエアゾールバルブとからなるエアゾール容器と、該エアゾール容器に充填される内容物と、前記エアゾール容器の頭部に装着される、左右の側壁を有する保護部材と、該保護部材の側壁の間に収容され、保護部材の後端に回動自在に連結されるトリガー式のレバーと、前記保護部材の側壁の内面に形成された前後に延びる溝に、前記レバーの前面側を塞ぐように取り外し可能に装着されるガードとからなり、前記ガードが、前記溝に摺動自在に挿入される一対の足と、その足を連結する基端とからなるコ字状の部材であることを特徴としている(請求項4)。
前記いずれのエアゾール製品においても、前記内容物が殺虫成分を含み、前記ガードが可撓性を有し、殺虫成分で死んだ害虫をつまむピンセットの機能を有するものが好ましい(請求項5)。また、前記ガードが断面コ字型の板部材であり、切り取って複数のピンセットに分割するための切れ込みを有するものが好ましい(請求項6)。
【0009】
【作用および発明の効果】
本発明のエアゾール製品(請求項1)では、未使用時には、ガードが噴射部材の操作を規制するように設けられているので、噴射部材が意図に反して操作されるのを防止することができる。さらにエアゾール製品を使用していない時には、そのガードを再度エアゾール製品に装着して誤操作を防止するために使用することができる。したがって従来は捨てられたり、使われなかった部材を有効活用することができる
【0010】
すなわち、エアゾール容器にワンタッチキャップを装着し、該ワンタッチキャップに前記ガードを取り外し可能に装着しているので、噴射孔が設けられている側を除く、ほとんど全体を保護することができ、誤使用を防止する効果が高い。さらに前記ガードが可撓性を有する部材でコ字型に形成されているので、取り外した後のガードをたとえばエアゾール製品が殺虫剤の場合、前記ガードの可撓性と形状を生かして使用後の虫の死骸を掃除するためのピンセットとして用いることができる。また消臭剤の場合は、ゴミ処理のためにピンセットとして使用することができる。
【0011】
前記エアゾール容器にノズルの回動の上端を規制するストッパが設けられ、そのストッパに、前記ガードを脱着自在に引っ掛けることができる溝が設けられているエアゾール製品(請求項2)では、使用時(噴射操作する時)に取り外したガードを噴射部材の操作の邪魔にならない箇所に保持することができるため、ガードを保持したままエアゾール製品を使用することができ、取り外した後の紛失を防ぐことができる。
前記ガードが可撓性を有すると共に、その足の先端に返し部分が設けられており、前記ワンタッチキャップの内周面に、その返し部分が係合する係合孔が設けられている場合(請求項3)は、エアゾール製品を倒立の状態で手に取った場合でも、ガードを脱落しないように保持することができる。
またエアゾール製品の内容物が殺虫成分を含み、前記ガードが可撓性を有し、殺虫成分で死んだ害虫をつまむピンセットの機能を有するものである場合は、通常は使用開示時に廃棄されるガードを、殺虫剤で死んだ害虫をつまむピンセットとして使用することができる(請求項5)。その場合、エアゾール製品を使用しないとき(保管時)、ピンセットとして使用したガードの処理部(面)、すなわち害虫の死骸をつまんだ部分をワンタッチキャップの保護部材内に収納されるエアゾール製品では、処理部(面)が外部に露出しないため手に触れることがなく衛生的である。
【0012】
【発明の実施の形態】
つぎに図面を参照しながら本発明のエアゾール製品の実施形態を説明する。図1aおよび図1bはそれぞれ本発明のエアゾール製品の一実施形態を示す平面図および正面図であり、図1cは図1aのエアゾール製品に用いるガードの正面図である。図2aおよび図2bはそれぞれ図1のエアゾール製品の未使用時の状態を示す平面図および側面図、図2cおよび図2dはそれぞれエアゾール製品の使用時の状態を示す平面図および正面図、図2eは図2cの部分拡大図である。図3aおよび図3bはそれぞれ本発明のエアゾール製品の他の実施形態を示す側面断面図および正面図である。図4aは本発明の範囲外のエアゾール製品の形態を示す側面図、図4bは図4aに用いるガードの側面図、図4cは図4aの部分背面図である。図5aおよび図5bはそれぞれ本発明の範囲外のエアゾール製品の形態における未使用時と使用時を示す平面図、図5cは未使用時のエアゾール製品に用いるガードの平面図である。図6aは本発明のエアゾール製品の他の実施形態を示す斜視図、図6bはその部分的な断面図、図7aは本発明のエアゾール製品のさらに他の実施形態を示す斜視図、図7bはその断面図である。図8aはそれぞれ本発明のエアゾール製品に用いるガードのさらに他の実施形態を示す斜視図であり、図8bおよび図8cは本発明の範囲外のエアゾール製品に用いるガードの形態を示す平面図である。
【0013】
図1および図1bに示すエアゾール製品は、容器本体10とその容器本体の開口部に固着されるエアゾールバルブ11とからなるエアゾール容器Aと、そのエアゾール容器Aの上端に装着される保護部材(ワンタッチキャップ)12と、前記エアゾール容器A内に充填されている内容物と、前記ワンタッチキャップ12と一体に成形され、前記エアゾールバルブ11のステムに装着されてエアゾールバルブの開閉を操作するための押しボタン(噴射部材)30と、合成樹脂などの可撓性を有する材料でコ字型に形成されたガード15と、噴射部材の先端に折りたたみ自在に設けられるノズル32とを有する。
【0014】
前記エアゾール容器Aは従来公知のものを使用することができる。たとえば容器本体10は、アルミニウムやブリキなどの金属、合成樹脂、耐圧ガラスなどからなる耐圧性を有する有底筒状の形態を有する公知のものを用いることができる。図1bに示す容器本体10は上端には肩部が設けられ、上端開口部にはビード50が形成されている。前記エアゾールバルブ11は、ビードにクリンプされるマウンティングカップ51と、そのマウンティングカップ51によって保持されるハウジング52と、ハウジング内に上下動自在に設けられるステムと、そのステムを常時上向きに付勢するバネとを有する公知のものを用いることができる。
【0015】
前記ワンタッチキャップ12は上面にガード15を挿入するための挿入口14を有するほかは、従来のものとほぼ同じものを使用することができる。このワンタッチキャップ12は、外周面が容器本体10の外周面と面一の円筒状であり、外周面の前面には押しボタン30の前端を突出させる開口部が設けられている。また、ワンタッチキャップ12の中央部の下端には、マウンティングカップ51のフランジ部に弾力的に係止される係止突起が設けられており、エアゾール容器Aに装着される。さらに中央部には押しボタン30を収容するための凹部54を有し、その凹部54の側壁(内周面)には押しボタン30が上下に摺動可能となるように、押しボタン30の側壁に設けられた突起(図6の符合53参照)と係合するスリット(図6の符号53a)を有する。またワンタッチキャップ12の左右の保護部天面に、一個ずつ対で前記挿入口14a、14bが設けられている。
【0016】
押しボタン30の前端には前記ノズル32の基部が回動自在に取り付けられている。ノズル32は前向きに伸ばした時に押しボタン30内の通路と連通するように回転弁を介して押しボタン30に連結されている。またノズル32の先端には噴口24が設けられている。さらに押しボタンの前端の両側から上部にかけてノズル32の回動の上端を規制するストッパ13が設けられている。ワンタッチキャップ12は、たとえばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどで押しボタンと共に一体成形することができる。
【0017】
前記ガード15は薄い板をU字状ないしコ字状に折り曲げた形態を呈している。すなわち基部16の両端から一対の足17a、17bがほぼ直角に曲がって連続しており、足の先端15a、15bの内面には鉤状の突起(返し部分)が形成されている。このガード15は可撓性を有する樹脂で形成されており、前記ワンタッチキャップ12と同じポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどで形成するのが好ましい。それにより一対の足17を摘むと、その先端15a、15b同士が当接し、離すと元の形状に戻る。そのためピンセットとして使用することができる。
【0018】
エアゾール容器Aに充填される内容物としては、例えば有効成分として殺虫成分を配合した原液と、該原液を噴射させるための噴射剤とからなる。殺虫成分としては、蚊、ハエ、ゴキブリ、ムカデ、カメムシなどのガード15によって摘むことができる害虫に対して有効なものである。
【0019】
つぎに図2a〜2eを参照して図1に示したエアゾール製品の使用方法を説明する。始めにエアゾール製品を使用してない(未使用)場合を図2aと図2bを用いて説明する。ガード15の足17a、17bは挿入口14aと14bに挿入され、前記ガード15の基部16が押しボタン30の上部をまたいで配置される。前記ガードの基部16はワンタッチキャップ12の上面に接触するまで挿入されており、前記ガード15はそれ以上押し込むことができない。そのため前記押しボタン30の上部方向からの押し下げを防ぎ、意図に反する噴射を防止することができる。
【0020】
この時、図2bに示すように前記ガード15は足17a、17bの先端15a、15bの返し部分を前記ワンタッチキャップ12の内周面に設けた係合孔26に係合させることにより保持することができる。それによりエアゾール製品を倒立の状態で手に取った場合でもガード15は脱落しないように保持させることができる。また前記ガード15の両足17a、17bの幅を左右の挿入口14aと14bの間隔と異なる寸法で形成することにより、前記ガード15の可撓性を利用して固着保持させることができるように構成することもできる。
【0021】
次にエアゾール製品を使用する場合を図2c、図2d、図2eを用いて説明する。使用時には前記ガードの基部16と押しボタン30の天面との間の空間に指を挿入してガードを上方へ引き上げる。さらに前記ガード15の両足17をつまんで、前記ガード15の先端15aと15bの返し部分を前記ワンタッチキャップ12の係合孔26から外して引き抜く。それにより前記押しボタン30を自由に押し下げることができる。また、引き抜いた後のガード15はエアゾール製品を使用する時の邪魔にならないよう前記ストッパ13に設けた溝25に引っ掛けておくことができる。それにより紛失などの心配がない。引っ掛ける手段としては図2cに示すように、前記ストッパ13の両側面の溝25に前記ガード15の足の可撓性を利用して挟み込む。
【0022】
エアゾール製品を噴射させた後は、前記ストッパ13から前記ガード15を取り外し、そのガード15を虫の死骸を掃除するためのピンセットとして用いることができる。使用後は再びピンセットを保護部材12の挿入口14a、14bに挿入し、押しボタン30が誤って作動しないように保護することができる。また、虫の死骸をつまんだピンセットの先端(処理部)は、ピンセットを保護部材に装着している状態では保護部材内に収納されているため、処理部に手が触れることなく衛生的である。
【0023】
図3に本発明のエアゾール製品の他の実施形態を示す。図3aに示すエアゾール製品は図1のワンタッチキャップの代わりにレバー式の噴射部材41を備えている。この噴射部材41は、マウンティングカップ51のフランジの周囲に弾力的に取り付けられる保護部材63と、その保護部材63の内部に収容され、保護部材63の後端に枢軸ピン46によって回動自在に連結されるトリガー式のレバー40とを備えている。前記保護部材63は図3bに示すように、マウンティングカップ51のフランジに挿着する挿着部64と、その挿着部の上方に左右一対で立ち上がる側壁60と、左右の側壁60の上端同士を連結する天井部61とを有する。そして左右の側壁60の内面には、ガード15を摺動自在に収容するための溝62が前後に延びるように設けられている。このエアゾール製品で用いられるガード15は図1のものと実質的に同じである。このエアゾール製品では、未使用時にはガード15はレバー40のトリガー部42の前側から前記溝62に挿入されている。それにより、ガード15の基部16がレバー40のトリガー部42に他のものが接触や衝突するなどにより作動しないように保護をして、噴射を防いでいる。この時、前記ガード15の両先端部15a、15bが左右の側壁60の内部で、枢軸ピン46に接触するまで押し込まれ、それ以上奥に入らない。このようにガード15の両足17a、17bが前記レバー式噴射部材41の内部に収まるように配置されるため、一旦使用した後、再度収納する場合もそれらの先端15a、15b(処理部)に手が触れることがなく衛生的でかつ見た目も好ましい。
【0024】
次に本発明の範囲外の形態を図4a、図4b、図4cを用いて説明する。図4に示すエアゾール製品は、図1で説明したピンセットタイプのガード15の代わりに押しボタン30の上部に押し下げを規制する板状のスライダ19をガードとして用いている。そして保護部材12にそのスライダ19を前後にスライドさせるために、レール18が設けられている。スライダ19の後端には斜め上に向けて延びる摘み19aが設けられている。スライダ19は未使用時には押しボタン30の上部を覆い、誤作動しないように保護する。使用時には前記スライダ19の摘み19aを持ち、前記レール18上を滑らせて引き抜くことにより規制を解除する。なお押しボタン30は一般的に用いられているものであり、特に限定されるものではない。
【0025】
上記形態ではエアゾール容器内にたとえば殺虫剤が充填されている。そしてスライダ19は虫の死骸を掃除するためのヘラとして用いることができる。使用後は再び誤作動防止用のガードとして、前述したように前記押しボタン30の上部にスライドさせて配置することにより、接触や衝突するなどにより作動しないように保護をして、不要な噴射を防止することができる。またスライダの処理面を押しボタン側に設けることにより、製品保管時に処理面を使用者が触ることがなく衛生的である。
【0026】
さらに本発明の範囲外の形態を図5に示す。この形態は、図4に示したガードを図1のワンタッチキャップ一体型のエアゾール製品に組み合わせたものであり、未使用時(図5a)には前記ワンタッチキャップ12から前記スライダ19を手で容易に取り外すことができるように両者を切れ込み70を介して一体に成形している。使用時(図5b)には切れ込み70に沿って切り取り、その後はスライドさせて随時、押しボタンを規制したり規制を解除したりして使用する。特に、未使用時には前記ガード15が切り取られるため、使用か未使用かを判別することができる。
【0027】
図6aと図6bに、本発明のエアゾール製品のさらに他の実施の形態を説明する。図6に示すエアゾール製品は、図1で説明したエアゾール製品に従来の一般的な噴射部材を用いた場合の実施例である。図1の実施例と同様に未使用時には、ガード15の足17aと17bを挿入口14a、14bに挿入し、ガード15の基部16により押しボタン30の上方向からの干渉を防ぎ、意図に反する噴射を防止することができる。また、使用時には前記ガード15の両足部17a、17bをつまんで、前記ガード15の先端15aと15bの返し部分を前記ワンタッチキャップ12の内周面に設けた係合孔26から外し、前記基部16を持って引き抜く。それにより前記押しボタン30を自由に押し下げることができる。
【0028】
図1のエアゾール製品は保護部材12の外周面と容器本体10の外周面とが面一の円筒状となっていたが、図7に示すエアゾール製品はマウンティングカップ51のフランジの周囲に弾力的に取り付けられる小型の保護部材63(ワンタッチキャップ)を備えている。前記保護部材63は図7に示すように、マウンティングカップ51に取り付ける挿着部64と、その挿着部の上方に左右一対で立ち上がる側壁60と、左右の側壁60の上端同士を連結する天井部61とを有する。そして左右の側壁60には、ガード15の足17aと17bを収容する挿入口14a、14bがあり、ガード15の基部16は側壁60の上面に接触するまで挿入されて、前記ガード15はそれ以上押し込むことができない。そのため使用しない時には前述と同様に、意図に反する噴射を防止することができ、また使用時には前述と同様に保護部材63から取り外して使用することができる。
【0029】
図1のエアゾール製品ではエアゾール容器A内に殺虫剤を充填し、前記ガード15をピンセットとして利用しているが、エアゾール容器内に充填するエアゾール組成物に特に限定はなく、たとえば消臭や殺菌成分などを配合したエアゾール組成物を充填し、生ゴミなどの家庭用のエアゾール製品に用いることもできる。その場合も直接生ゴミに手が触れなくても作業できるように、ガードをピンセットとして使用することができる。また、噴射部材の操作を防ぐガードとして、ロングノズルやエクステンションノズルなどのチューブ状の形態にすることもできる。たとえばノズルの柔軟性を生かして前記保護部材の挿入口14aと14bにノズル(チューブ部分)を湾曲させて挿入し、噴射部材の押し下げを規制するように構成することができる。またこの場合、使用時にはノズルの他端を挿入口から抜くことで簡単に押し下げの規制を解除することもできる。さらに、ワンタッチキャップ12と押しボタン30に貫通させた穴にノズル(チューブ部分)やノズル先端部を貫通させることでも押し下げを規制することもできる。
【0030】
また上記ピンセット状のガードは、その先端部を容易に手で折り切ることができるように構成することができる。その場合は、汚れや破損で使用に支障をきたす先端部を随時切り離し使用することができる。また、図8aに示すように前記ガード15は板の両端を垂直に立ち上げ断面がコ字形になるように形成され、手で折り切るための切れ込みを備えた構成にすることができる。その場合は切れ込みに沿って1つ以上のピンセットに分解することができ、使用に応じて随時、切り取って使用できる。この時、上記ピンセットは燃えるゴミとしてすぐに出せる紙で製作された場合は切り取った小片の後始末に便利である。
【0031】
また、図4、5のようにガードが板状のスライダの形態で構成された場合は、前記噴射部材の近辺に配置して噴射の方向を制限することができるが、さらに図8bに示すように、ガードに噴射形状の異なる噴口をいくつか設けることができる。その場合、その噴口を前記ノズル32の先端にはめ込んで装着することにより、噴射パターンを変えることができる。また、このエアゾール製品が整髪用のムースなどの場合、前記ガードは図8cに示すようなクシの形態に構成することができる。この場合は図4bのように押しボタンの上部でスライドさせて押し下げを規制したり解除したりするガードの役割の他にクシとして使用することができる。また、このエアゾール製品がペイント用の場合、ガードは板状のスライダに形成され、あらかじめ文字や絵をくり抜いたり、カッターやはさみで加工できる紙などの部材で構成することができる。その場合はマスキング用の部材として利用でき、くり抜いた穴に噴射することによりその文字や絵を浮かび上がらせることができる。また、紙で形成されることにより、マスキング用の部材として加工が容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1aおよび図1bはそれぞれ本発明のエアゾール製品の一実施形態を示す平面図および正面図であり、図1cは図1aのエアゾール製品に用いるガードの正面図である。
【図2】 図2aおよび図2bはそれぞれ図1のエアゾール製品の未使用時の状態を示す平面図および側面図、図2cおよび図2dはそれぞれエアゾール製品の使用時の状態を示す平面図および正面図、図2eは図2cの部分拡大図である。
【図3】 図3aおよび図3bはそれぞれ本発明のエアゾール製品の一実施形態を示す側面断面図および正面図である。
【図4】図4aは本発明の範囲外のエアゾール製品の形態を示す側面図、図4bは図4aに用いるガードの側面図、図4cは図4aの部分背面図を示す。
【図5】図5aおよび図5bはそれぞれ本発明の範囲外のエアゾール製品の未使用時と使用時の形態を示す平面図、図5cは未使用時のエアゾール製品に用いるガードの平面図である。
【図6】 図6aは本発明のエアゾール製品の他の実施形態を示す斜視図、図6bはその部分的な断面図である。
【図7】 図7aは本発明のエアゾール製品のさらに他の実施形態を示す斜視図、図7bはその断面図である。
【図8】図8aは本発明のエアゾール製品に用いるガードの概略図である。図8bは本発明の範囲外のエアゾール製品に用いるガードの概略図である。図8cは本発明の範囲外のエアゾール製品に用いるガードの平面図である。
【符号の説明】
A エアゾール容器
10 容器本体
11 エアゾールバルブ
12 ワンタッチキャップ
13 ストッパ
14a 挿入口
14b 挿入口
15 ガード
15a 先端
15b 先端
16 基部
17a 足
17b 足
18 レール
19 スライダ
19a 摘み
24 噴口
25 溝
26 係合孔
30 押しボタン
32 ノズル
40 レバー
41 レバー式噴射部材
42 トリガー部
46 枢軸ピン
50 ビード
51 マウンティングカップ
52 ハウジング
53 突起
53a スリット
54 凹部
60 側壁
61 天井部
62 溝
63 保護部材
64 挿着部
70 切れ込み
Claims (6)
- 容器本体と該容器本体開口部に固着されるエアゾールバルブとからなるエアゾール容器と、
該エアゾール容器に充填される内容物と、
前記エアゾールバルブに装着される押しボタンと、
前記エアゾール容器の上端に装着される、上面中央から背面にかけて、前記押しボタンを操作する指を挿入しうる凹部を有し、左右に保護部が設けられたワンタッチキャップと、
該左右の保護部の天面に、一個ずつ対で設けられる挿入口に取り外し可能に挿入された、押しボタンの操作を規制するためのガードとを有し、
前記ガードが、前記挿入口に挿入される一対の足と、その足を連結する基端とからなるコ字状の形態を有するエアゾール製品。 - 前記押しボタンの前面に、前向きに伸ばした状態と容器本体に沿って下向きに延びる状態との間で回動自在に設けられるノズルを備え、前記押しボタンに該ノズルの回動の上端を規制するストッパが設けられ、そのストッパに、前記ガードを脱着自在に引っ掛けることができる溝が設けられている、請求項1記載のエアゾール製品。
- 前記ガードが可撓性を有すると共に、その足の先端に返し部分が設けられており、前記ワンタッチキャップの内周面に、その返し部分が係合する係合孔が設けられている請求項1または2記載のエアゾール製品。
- 容器本体と該容器本体開口部に固着されるエアゾールバルブとからなるエアゾール容器と、
該エアゾール容器に充填される内容物と、
前記エアゾール容器の頭部に装着される、左右の側壁を有する保護部材と、
該保護部材の側壁の間に収容され、保護部材の後端に回動自在に連結されるトリガー式のレバーと、
前記保護部材の側壁の内面に形成された前後に延びる溝に、前記レバーの前面側を塞ぐように取り外し可能に装着されるガードとからなり、
前記ガードが、前記溝に摺動自在に挿入される一対の足と、その足を連結する基端とからなるコ字状の部材であるエアゾール製品。 - 前記内容物が殺虫成分を含み、
前記ガードが可撓性を有し、殺虫成分で死んだ害虫をつまむピンセットの機能を有する請求項1、2、3または4記載のエアゾール製品。 - 前記ガードが断面コ字型の板部材であり、切り取って複数のピンセットに分割するための切れ込みを有する請求項5記載のエアゾール製品。
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