JP4263230B2 - キャップ付容器 - Google Patents
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Description
この状態で再度キャップの上板を上方から手で押すと、容器の突出部の下方に接触して停止していた突起は、押圧力によって突出部との接触が解除され、凹部と対向する位置まで下降する。このとき弾性部材は強く圧縮されており、その復元力によってキャップは上昇を始め、突起はその先端が斜め下方を向いた状態で突出部を通過し、突起が容器の嵌合部の外周面を摺動して、弾性部材が容器の嵌合部と離れた状態で停止して、蓋が外れた状態となる。
この状態で再度キャップの上板を上方から手で押すと、容器の突出部の下方に接触して停止していた突起は、押圧力によって突出部との接触が解除され、凹部と対向する位置まで下降する。このとき強く圧縮されている固定部の復元力によってキャップは上昇を始め、突起はその先端が斜め下方を向いた状態で突出部を通過し、突起が容器の嵌合部の外周部を摺動して、固定部が容器の嵌合部と離れた状態で停止して、蓋が外れた状態となる。
このように、本発明のキャップ付容器は、単に手でキャップを押すだけでキャップの開閉を行うことができ、片手でも簡単にキャップの開閉操作を行うことが可能である。
キャップが固定部の弾性による復元力によって上昇する際に、空隙は、上端が下端よりも狭くなるように形成されていることにより、容器の嵌合部の外周部の上端部が嵌合されているときに、上端に近づくほど固定部はより強く圧縮されていることになり、キャップを上昇させるための復元力を効果的に発生させることができる。
一旦キャップを外した後、再度キャップをして容器を持ち運ぶなどして移動させたいときに、フックを係止部に係止させた状態にしておくと、キャップが容器にしっかり固定された状態となり、キャップが誤って外れて内容液が漏れることを防止できる。
フックが係止部から離れてフックの係止が解除されるときに、縫い目が破られると、破られた部分がキャップから遊離するようになるため、使用を開始したことが明らかとなり、未使用のものと既使用のものとを明確に判別することができる。
このような窪みを設けると、キャップを閉めるときに、容器の嵌合部の外周部に対して斜め下向きで接触する突起があっても、窪みを通過する際に、斜め上向きとなるように修正することができる。そのため、キャップの開閉動作における突起の機能を万全なものにすることができる。
図1に、本発明の第1実施形態に係るキャップ付容器の構造を示す。
図1(a)はキャップの断面図であり、図1(a)において、キャップ1は、円板状の上板2と側板3とを備えており、側板3の内周に沿って上板2に接するように弾性部材4が取付られている。また、弾性部材4が取付られている位置よりも下方、すなわち開口部寄りに、側板3の内周に沿って複数の突起5が設けられている。上板2と側板3とが交差する領域には、上板2の外周側に突出するように取手6が形成されている。弾性部材4は、後述するキャップ1の開閉の際に機能する部材であるとともに、キャップ1が閉められた状態でのキャップ1の密着性を高めて、容器の内容物が外部に流出することを防止する機能を有する部材であり、弾性部材4の径方向の厚みは状況に応じて適宜選択される。
図2(a)は、キャップ1を容器11と嵌合させて蓋をする初期段階を示しており、キャップ1の上板2を上方から手で押すことにより、突起5が容器11の嵌合部12の外周面15と接触する。突起5はその先端が上を向いた状態で嵌合部12の外周面15を摺動し、図2(b)に示すように、キャップ1の突起5が容器11の突出部13を通り越して、図2(c)に示すように、突起5の先端が突出部13の下方に接触した状態でキャップ1は停止し、蓋がされた状態となる。その際、弾性部材4は押圧力によってキャップ1の上下方向に対して収縮している。
図3(a)は、図2(c)に示す状態の上板2を手で押した直後を示しており、図2(c)において、容器11の突出部13の下方に接触して停止していた突起5は、押圧力によって突出部13との接触が解除され、凹部14と対向する位置まで下降する。容器11の突出部13の下方に接触していたときの突起5は、容器11の嵌合部12の外周面15を摺動する際の接触摩擦によって、その先端が上向きとなっているが、図3(a)に示す、凹部14と対向する状態においては、突起5の先端は、容器11の嵌合部12の外周面15との接触が解除されるため、水平方向または水平方向より下方に向くようになるか、あるいは水平方向より多少上向きとなる場合もある。このとき、弾性部材4は強く圧縮されており、その復元力によってキャップ1は上昇を始め、図3(b)に示すように、突起5はその先端が斜め下方を向いた状態で突出部13を通過し、図3(c)のように、突起5が容器11の嵌合部12の外周面15を摺動して、弾性部材4が容器11の嵌合部12と離れた状態で停止する。この状態で取手6を持ってキャップ1を容易に取り去ることができる。
図4(a)、(b)は、キャップ1が容器11に取り付けられて蓋をした状態を示しており、容器11の表面に張られたラベル21には上下方向に2つの縫い目22a、22bが設けられ、2つの縫い目22a、22bに挟まれた領域23に連結されるように、キャップ1とラベル21とを連結する連結部24が設けられている。図4(a)は、縫い目22a、22bが容器11の側方に来る位置での容器11を表示しており、図4(b)は、縫い目22a、22bが容器11の正面に来る位置での容器11を表示している。図4(b)に示すように、一方の縫い目22aは、ラベル21の底部25に達しないように形成され、他方の縫い目22bは、ラベル21の底部25に達するように形成されている。
図5(a)は、キャップ1を容器11から外した状態を示しており、このときキャップ1は連結部24によってラベル21と連結した状態となっている。この状態のキャップ1を手で持って下方に引っ張ると、図5(b)に示すように、縫い目22a、22bに沿ってラベル21が容器11の表面から剥がれて分離する。一方の縫い目22aは、ラベル21の底部25に達しないように形成され、他方の縫い目22bは、ラベル21の底部25に達するように形成されているため、2つの縫い目22a、22bに挟まれた領域23と
連結部24とキャップ1とは、必ずラベル21とともに容器11から分離する。その結果、図5(c)、(d)に示すように、キャップ1が連結されたラベル21が、容器11から完全に分離する。
図6(a)はキャップの断面図であり、図6(a)において、キャップ31は、円板状の上板32と側板33とを備えており、側板33の内周に沿って固定部34が取付られている。この固定部34は、図6(b)に示す容器41を固定するものであり、固定部34は、容器41の嵌合部42の外周部45の上端部47が嵌合される空隙36を有している。空隙36は、その上端36aが下端36bよりも狭くなるように形成されている。
図7(a)は、キャップ31を容器41と嵌合させて蓋がされた初期段階を示している。上述したように、キャップ31に線状体51が取り付けられ、線状体51にはフック52が設けられている。フック52はこの段階では、容器41の係止部46によって係止されており、フック52が係止されることにより、キャップ31と容器41とはしっかりと固定されている。
図8(a)に示すように、突起35が容器41の嵌合部42の外周部45と接触した状態で、キャップ31の上板32を上方から手で押すと、突起35はその先端が上を向いた状態で嵌合部42の外周部45を摺動し、図8(b)に示すように、キャップ31の突起35が容器41の突出部43を通り越して、蓋がされた状態となる。この状態は仮固定の状態といえる。この状態で上板32を手で押すと、図8(c)のように突起35の先端が凹部44の上端44aに接触した状態を経て、再びキャップ31を外すことができる。
従って、容器41を移動させることなく、再び容器41内の飲料を飲みたいときには、図8(c)に示す状態からキャップ31を外すのがよい。
2 上板
3 側板
4 弾性部材
5 突起
6 取手
7 空隙
8 先端部
11 容器
12 嵌合部
13 突出部
14 凹部
15 外周面
21 ラベル
22a、22b 縫い目
23 領域
24 連結部
25 底部
31 キャップ
32 上板
33 側板
34 固定部
35 突起
36 空隙
36a 上端
36b 下端
37 取手
41 容器
42 嵌合部
43 突出部
44 凹部
44a 上端
45 外周部
46 係止部
47 上端部
51 線状体
52 フック
53 輪状体
54 縫い目
60 窪み
Claims (4)
- キャップと容器とからなるキャップ付容器において、前記キャップは上板と側板とを備え、前記側板の内周に沿って前記上板に接するように弾性部材が取付られ、前記弾性部材が取付られている位置よりも下方に、前記側板の内周に沿って突起が設けられており、前記容器には、前記キャップが前記容器と嵌合する際に前記キャップの側板が通過する領域である嵌合部の外周方向に突出する突出部が、前記嵌合部の円周方向に沿って形成され、前記突出部の下方には間隔を置いて凹部が前記嵌合部の円周方向に沿って設けられており、前記突起は撓んで前記容器の前記嵌合部の外周面と接触可能であり、
前記キャップの前記突起が前記容器の前記突出部より上方の外周面と接触した状態で、前記キャップの上板を上方から押圧することにより、前記突起が嵌合部の外周面を摺動して、前記容器の前記突出部を通り越し、上方に撓んだ状態で、その先端が前記突出部の下側に接触して、前記キャップは停止してキャップを閉めた状態となるとともに、キャップを閉めた状態で再度キャップの上板を上方から押圧すると、前記容器の前記突出部の下側に接触して停止していた前記突起は、押圧力によって前記突出部との接触が解除され、前記凹部と対向する位置まで下降した後、押圧を解除することにより、圧縮されている前記弾性部材の復元力によってキャップは上昇を始め、前記突起はその先端が斜め下方を向いた状態で前記突出部を通過し、前記突起が前記容器の前記嵌合部の外周面を摺動することを特徴とするキャップ付容器。 - キャップと容器とからなるキャップ付容器において、前記キャップは上板と側板とを備え、前記側板の内周に沿って前記上板に接するように前記容器を固定する固定部が取付られ、前記固定部は、前記キャップが嵌合する際に前記キャップの側板が通過する領域である前記容器の嵌合部の上端部が嵌合される空隙を有し、前記固定部が取付られている位置よりも下方に、前記側板の内周に沿って突起が設けられており、前記容器には、前記嵌合部の外周方向に突出する突出部が、前記嵌合部の円周方向に沿って形成され、前記突出部の下方には間隔を置いて凹部が前記嵌合部の円周方向に沿って設けられており、前記突起は撓んで前記容器の前記嵌合部の外周面と接触可能であり、
前記キャップの前記突起が前記容器の前記突出部より上方の外周面と接触した状態で、前記キャップの上板を上方から押圧することにより、前記突起が前記嵌合部の外周部を摺動して、前記容器の前記突出部を通り越し、上方に撓んだ状態で、その先端が前記突出部の下側に接触して、前記キャップは停止してキャップを閉めた状態となるとともに、キャップを閉めた状態で再度キャップの上板を上方から押圧すると、前記容器の前記突出部の下側に接触して停止していた前記突起は、押圧力によって前記突出部との接触が解除され、前記凹部と対向する位置まで下降した後、押圧を解除することにより、圧縮されている前記固定部の復元力によってキャップは上昇を始め、前記突起はその先端が斜め下方を向いた状態で前記突出部を通過し、前記突起が前記容器の前記嵌合部の外周部を摺動することを特徴とするキャップ付容器。 - 前記空隙は、その上端が下端よりも狭く形成されていることを特徴とする請求項2記載のキャップ付容器。
- 前記容器の嵌合部に設けられた前記突出部の上方に、嵌合部の円周方向に沿って窪みが設けられており、キャップを閉めるときに、容器の嵌合部の外周部に対して斜め下向きで接触する突起は、窪みを通過する際に、斜め上向きとなるように修正されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のキャップ付容器。
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