JP4262887B2 - 酵素安定化用ポリアミドオリゴマー - Google Patents

酵素安定化用ポリアミドオリゴマー Download PDF

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Description

【0001】
発明の背景
発明の分野
本発明は、1種以上の酵素を安定化し得るポリアミドオリゴマーに関する。本発明は、また、そのようなポリアミドオリゴマーを含んでいる安定化された酵素組成物に関する。本発明のポリアミドオリゴマーで安定化された酵素は、高温および低温において改善された保存性、貯蔵寿命および分散性を示す。
関連技術の説明
産業界および商業市場における酵素および液状酵素組成物の使用は、過去数年間わたって急速に成長してきた。例えば、多くの酵素および液状酵素組成物が液体洗浄剤と共同で使用されて、可溶化・洗浄用調合物としての有用性を示している。単独で、または液状酵素組成物として使用される酵素は広範囲の酵素の部類を包含するが、それらは、それらが活性を示すpH範囲に依存して、酸性、アルカリ性または中性であることができる。
【0002】
プロテアーゼは広範囲の工業用途でしばしば利用される周知の部類の酵素であって、それら用途においてタンパク質およびタンパク質系物質中のペプチド結合を加水分解するように作用する。プロテアーゼは、商業的には、それらが血液や卵による汚れのようなタンパク質系の汚れの除去を助ける洗濯洗剤工業、およびそれらプロテアーゼが乳類の凝結を促進するチーズ製造工業で使用されることが最も多い。プロテアーゼは、また、食肉軟化剤として、また革の柔軟化、食品成分の改質および風味の発現のためにも使用される。アルカリ性プロテアーゼを含有する液状酵素組成物は、冷却塔の水中における細菌膜、藻類マットおよび真菌マットの分散剤として、および金属工作用流動体収容ベイとして有用であることも知られている。
【0003】
酸性プロテアーゼに、ミクロビアル・レンネット、レンニン(キモシン)、ペプシンおよび真菌性酸性プロテアーゼがある。中性プロテアーゼには、トリプシン、パパイン、ブロメライン/フィシンおよび細菌性中性プロテアーゼがある。アルカリ性プロテアーゼに、サブチリシンとその関連プロテアーゼがある。プロテアーゼを含む商業的液状酵素組成物は、全てコネチカット州(Conn.)、ダンベリー(Danbury)のノボ・ノアディスク・バイオインダストリアルズ社(Novo Nordisk Bioindustrials, Inc.)によって供給されるレンニラーゼ(RENNILASE:登録商標)、「PTN」(膵臓トリプシンNOVO)、「PEM」(タンパク分解酵素混合物)、ニュートラーゼ(NEUTRASE:登録商標)、アルカラーゼ(ALCALASE:登録商標)およびサビナーゼTM(SAVINASETM)なる名称で入手することができる。プロテアーゼを含むもう一つの商業的液状酵素組成物は、HT−プロテオリティック(HT-Proteolytic)なる名称で得ることができるもので、ソルベイ・エンツァイム・プロダクツ社(Solvay Enzyme Products)によって供給される。
【0004】
アミラーゼとして知られるもう一つの部類の酵素も、多くの工業プロセスおよび商業プロセスで利用されてきたが、これらのプロセスにおいてそれら酵素は澱粉の加水分解を触媒し、または促進するように作用する。アミラーゼは、大部分、グルコースシロップ、マルトースシロップ、および澱粉加水分解の他の多様な、さらに精製された最終生成物、例えば高フルクトースシロップを製造するためのトウモロコシシロップ工業で使用される。それらアミラーゼに、一つの部類として、アルファー−アミラーゼ、ベーター−アミラーゼ、アミログルコシダーゼ(グルコアミラーゼ)、真菌性アミラーゼおよびプルラナーゼがある。アミラーゼを含む商業的液状酵素組成物は、ノボ・ノアディスク社によって供給されるBAN、ターマミル(TERMAMYL:登録商標)、AMG、ファンガミル(FUNGAMYL:登録商標)およびプロモツァイムTM(PROMOZYMETM)、並びにソルベイ・エンツァイム・プロダクツ社の製品であるダイアツァイム(Diazyme)L−200なる名称で入手することができる。
【0005】
商業的価値のある他の酵素の部類は、繊維の加水分解に作用を及ぼすものである。これらの部類に、セルラーゼ、ヘミセルラーゼ、ペクチナーゼおよびベーター−グルカナーゼがある。セルラーゼは、植物の細胞壁中に生ずる線状グルコースポリマーであるセルロースを分解する酵素である。ヘミセルラーゼは、セルロースと同様植物中に見いだされる多糖類であるヘミセルロースの加水分解で係わるものである。ペクチナーゼは、主成分が糖酸である炭水化物たるペクチンの分解で係わる酵素である。ベーター−グルカナーゼは、同様に、グルコースの線状ポリマーであるセルロースと類似しているベーター−グルカンの加水分解で必要とされる酵素である。商業的な関係から言えば、これらの酵素には、繊維分解依存性の製造プロセスにおいて、多かれ少なかれ有用性がある。
【0006】
セルラーゼが持つ報告された有用性は、古新聞(old newsprint:ONP)の古紙の脱インキプロセスにおける有用性であって、それによっていかなる界面活性剤およびアルカリ性化学薬品も要らなくなる。この酵素は繊維表面からインキを取り除き、限られた大きさまでのインキ粒子を分散させる。S.セイ−カイオウン Ow(S. Say-Kyoun Ow)著の「新聞古紙の生物学的脱インキ法(Biological De-Inking Methods of Newsprint Wastepaper)」、World Pulp and Paper Technology、63-64(1992)。まとめると、セルラーゼには、エンドセルラーゼ、エキソセルラーゼ、エキソセロ−バイオヒドロラーゼ(exocello-biohydrolase)およびセロブラーゼ(celloblase)がある。セルラーゼを含む商業的な液状酵素組成物は、共にノボ・ノアディスク社によって供給されるセルクラスト(CELLUCLAST:登録商標)およびノボチーム(NOVOZYM:登録商標)188なる名称で入手することができる。
【0007】
脱インキプロセスにおいて、ヘミセルラーゼもONPの繊維表面からインキ粒子を取り除くために用いられる。プラサド(Prasad)等の「黒色および白色の凸版印刷新聞廃棄物の酵素脱インキ処理(Enzyme Deinking of Black and White Letterpress Printed Newsprint Waste)」、Progress in Paper Recycling、21-22 (1992)。さらに、キシラナーゼのようなヘミセルラーゼがパルプ漂白プロセスで用いられている。クラフトパルプのキシラナーゼによる予備処理で、分子状塩素のような漂白用化学薬品の必要が大きく減少せしめられ、またより高い白色度のシーリング値が反映してパルプの品質も改善された。D.J.シニア(D. J. Senior)等の「クラフトパルプの、キシラナーゼ処理に続く漂白中の塩素使用の低下(Reduction in Chlorine Use During Bleaching of Kraft Pulp Following Xylanase Treatment)」、Bleaching: Tappi Press Anthology of Published Papers、1991-1992(ジャメール,H.[Jameel, H.]編)、第4章:274−279(1993年;タッピー・プレス社[TAPPI Press])。ノボ・ノアディスク社から入手できる製品であるパルプツァイム(PULPZYME:登録商標)、およびアルコ・バイオテクノロジー社(Alko Biotechnology)から入手できる製品であるエコパルプ(ECOPULP:登録商標)が、キシラナーゼ系漂白酵素を含む商業的に入手可能な液状酵素組成物の二つの例である。
【0008】
ヘミセルラーゼには、一つの群として、ヘミセルラーゼ混合物とガラクトマンナナーゼがある。ヘミセルラーゼを含む商業的な液状酵素組成物は、ノボ・ノアディスク社からパルプツァイム(登録商標)として、アルコ・バイオテクノロジー社からエコパルプ(登録商標)として、また共にノボ・ノアディスク社の製品であるノボチーム(登録商標)280およびガマナーゼTM(GAMANASETM)としてそれぞれ入手することができる。
【0009】
ペクチナーゼは、細胞壁を弱めて果実ジュースの抽出を向上させるために、さらにはこれら抽出液の粘度を下げ、かつゲル化を防ぐのを助けるために商業的に使用されている。ペクチナーゼは、エンドポリガラクトウロナーゼ、エキソポリガラクトウロナーゼ、エンドペクテート・リアーゼ(トランスエリミナーゼ[transeliminase])、エキソペクテート・リアーゼ(トランスエリミナーゼ)およびエンドペクチン・リアーゼ(トランスエリミナーゼ)より成る。ペクチナーゼを含む商業的な液状酵素組成物は、共にノボ・ノアディスク社から供給されるペクチネックスTM・ウルトラSP(PECTINEXTM Ultra SP)およびペクチネックスTMなる名称で入手することができる。
【0010】
ベーター−グルカナーゼは、ベーター−グルカンを含むオオムギ細胞壁の変性が必要である麦芽製造および醸造工業で重要なものである。ベーター−グルカナーゼに、リケナーゼ、ラミナリナーゼおよびエキソグルカナーゼがある。ベーター−グルカナーゼを含む商業的な液状酵素組成物は、全てノボ・ノアディスク社によって供給されるノボチーム(登録商標)234、セレフロ(CEREFLO:登録商標)、BAN、フィニチーム(FINIZYM:登録商標)およびセレミックス(CEREMIX:登録商標)なる名称で入手することができる。
【0011】
工業的および商業的に有用な酵素の二つの追加の群は、リパーゼおよびホスホリパーゼである。リパーゼおよびホスホリパーゼは、脂肪および油を、これら化合物中のエステル結合を攻撃することによって加水分解するエステラーゼ酵素である。リパーゼはトリグリセリドに作用し、一方ホスホリパーゼはリン脂質に作用する。工業分野では、リパーゼとホスホリパーゼが商業的に入手可能なエステラーゼの代表的なものであって、それらは、共に、現在、多数の工業的および商業的用途を有する。
【0012】
リパーゼを含む液状酵素配合物は、パルプおよび紙工業において、製造プロセス中にロール、その他の装置に対するピッチ沈着物を減少させる際に特に有用であることが判明している。例えば、製紙プロセス中にピッチが沈着する原因であるとされている塩素化トリグリセリドの含有量を下げる、未漂白亜硫酸パルプの塩素漂白に先立つリパーゼによる処理が報告されている。K.フィッチャー(K. Fischer)およびK.メッシャー(K. Messher)著・「パルプ工場における厄介なピッチの脂肪分解酵素による低減(Reducing Troublesome Pitch in Pulp Mills By Lipolytic Enzymes)」、Tappi Journal、130(1992)。ノボ・ノアディスク社が、共に、ある一定条件下において、ピッチ沈着物を、パルプ中のウッドレジンを分解することによって有意に低下させるとされている2種の液状酵素配合物を、レジナーゼTM(RESINASETM)AおよびレジナーゼTM A2Xなる名称で販売している。
【0013】
リパーゼのもう一つの重要な用途は、なめし革の製造プロセスにおいて皮革および裸皮を脱脂する用途である。なめし革の製造において、脱脂を促進し、さらには浸軟および石灰漬効果を改善するために、アルカリ性リパーゼが特別のプロテアーゼおよび乳化系と共に使用される。J.クリスザー(J. Christher)著・「ビームハウスプロセスでのリパーゼの使用(The Use of Lipases in the Beamhouse Processes)」、J.A.L.C.A.、87、128(1992)。
【0014】
リパーゼは、また、チーズに風味を出すために、また牛脂を犬の嗜好に合うように改善するために使用されてきた。リパーゼは、エステルをカルボン酸とアルコールから合成するために非水性系で用いられていた。リパーゼを含む商業的な液状酵素組成物は、全てノボ・ノアディスク社によって供給される、リポラーゼ(Lipolase)100、グリーセックス(Greasex)50L、パラターゼTM(PALATASETM)A、パラターゼTMMおよびニポツァイムTM(NIPOZYMETM)なる名称で入手することができる。
【0015】
商業的に有用なホスホリパーゼに関し、レシチンをリゾレシチンに転化するのに膵臓ホスホリパーゼA2が用いられてきた。リゾレシチンは、マヨネーズの製造およびパンのベーキングにおける卓越した乳化剤であるとされている。ホスホリパーゼA2は、商業的には、ノボ・ノアディスク社がレシターゼTM(LECITASETM)として販売する液状酵素組成物の形で入手することができる。
【0016】
商業的に価値のある酵素のもう一つの部類は、有機化合物の異性体間転化反応を触媒するイソメラーゼである。イソメラーゼは、高フルクトース・トウモロコシシロップ工業において特に重要である。例えば、グルコースイソメラーゼで触媒されるアルドース−ケトースイソメラーゼ反応は、グルコースのフルクトースへの転化を含むもので、それはこの工業における三つの基本的な酵素反応の正にその一つである。スウィートツァイム(SWEETZYME:登録商標)製品が、ノボ・ノアディスク社が供給するグルコースイソメラーゼ含有液状酵素組成物である。
【0017】
レドックス酵素は化学的酸化/還元反応において触媒として作用する酵素であり、従って多くの生物化学薬品の分解および合成において必要とされるものである。現在のところ、多くのレドックス酵素は、そのほとんどが補因子の存在を必要とするので、産業界で目立った地位を得ていない。しかし、補因子が酵素の完全な一部となっている場合、即ちそれを供給する必要がない場合は、レドックス酵素は、食品加工工業において商業的に特に有用である。
【0018】
レドックス酵素であるグルコースオキシダーゼは、食品の色と風味に影響を及ぼす所望とされない発泡反応を防ぐために使用される。グルコースオキシダーゼは、また、ジュースに異臭(off-flavor)が出るのを防ぎ、かつある特定の敏感な食品成分に色と安定性を保存する「酸素掃去剤」としても使用される。レドックス酵素であるカタラーゼは、滅菌剤として使用された残留過酸化水素を分解するのに使用されてきた。大豆粉中に自然に見いだされ、工業用途には通常精製されない第三のレドックス酵素であるリポキシダーゼ(リポキシゲナーゼ)は、ベーキングにおいて、より白いパンを得るためばかりでなく、ある種の試剤によって引き起こされるドウの軟化効果を逆行させるためにも使用される。他のレドックス酵素には、ステロイド誘導体の酵素合成から、診断上のテストにおける使用までの範囲の可能な用途がある。これらのレドックス酵素に、ペルオキシダーゼ、超酸化物ジスムターゼ、アルコールオキシダーゼ、ポリフェノールオキシダーゼ、キサンチンオキシダーゼ、スルフヒドリル(sulfhydryl)オキシダーゼ、ヒドロキシラーゼ、コレステロールオキシダーゼ、ラッカーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼおよびステロイドデヒドロゲナーゼがある。
【0019】
上記のもののような酵素を工業プロセスで使用するために製造または販売するとき、それらは、一般に、特定のプロセス用に設計された液状酵素組成物に調合される。これらの液状酵素組成物は、しかし、歴史的に、特に貯蔵時に酵素活性を失わせる可能性のある化学的不安定性のような問題に悩まされてきた。貯蔵に因り酵素活性が失われると言うこの決定的に重要な問題は、液体洗浄剤工業に特に影響を及ぼした。液状酵素組成物のような工業製品を、この製品が凍結温度から50℃を越える温度までの範囲であることができる温度に長期間付される、世界中の色々な気候の中で貯蔵所に貯蔵しておくことは、まれなことではない。0〜50℃の範囲の温度極値で何ヶ月間も貯蔵した後は、ほとんどの液状酵素組成物は、酵素の不安定性のために、それらの酵素活性の20〜100パーセントを失う。
【0020】
液状酵素組成物中に含まれる酵素を安定化するために色々な試みがなされてきた。アルコール;グリセロール;ジアルキルグリコールエーテル;エチレングリコールまたはエチレンオキシドおよびこれらの混合物並びに他の化合物からのポリエステルのブロックコポリマーおよびグラフトコポリマーを含んでいる調合物を使用して液状酵素組成物の安定性を高める試みは、適度の貯蔵温度範囲においてさえも、限界ぎりぎりの成功を収めたに過ぎなかった。
【0021】
米国特許第4,908,150号の一部継続出願であった米国特許第5,082,585号明細書には、脂肪分解酵素を含んで成る酵素系液状洗剤組成物が記載される。この組成物中の脂肪分解酵素の安定性は、特定のノニオン系エチレングリコール含有コポリマーを含めることにより有意に改善される。これらのポリマーは、エチレングリコールまたはエチレンオキシドを二官能性の酸と共重合させて成るものであるか、またはビニル系コポリマーから成るものである。これらのコポリマーは主として線状のブロックまたはランダムコポリマーであってもよいし、或いはペンダントの側鎖を有するグラフトコポリマーであってもよい。しかし、これらポリマーについて例示された安定性のデーターは、それらはリポラーゼを37℃で最長47.7日間安定化させるに過ぎなかったことを示すものであった。
【0022】
米国特許第4,801,544号明細書には、エチレングリコールおよびエトキシ化線状アルコールのノニオン系界面活性剤と炭化水素系溶媒との、安定剤として用いられる系、並びにその溶媒/界面活性剤混合物内のミセル中に酵素を封入することが記載される。この組成物の水含有量は5パーセント未満に保たれ、そして酵素の安定性が35゜F、70゜Fおよび100゜Fでチェックされた。
【0023】
米国特許第4,715,990号明細書には、防汚促進性酵素を含有する、ノニオン系洗浄剤をベースとする液体洗剤が記載される。この洗剤は、合成有機ノニオン系洗浄剤、高級脂肪アルコール・ポリエトキシレート硫酸塩、ポリエチレンテレフタレートとポリオキシエチレンテレフタレートとの、特定タイプの防汚促進性コポリマー、得られる液体洗剤の洗浄水溶液による洗浄中に布帛上のタンパク質系および/または澱粉質の汚れを酵素的に加水分解するのに十分な割合の酵素、この酵素(1種または複数種)に対する安定化割合の安定剤および水性媒体を含んで成る。
【0024】
ある種特定のエステルを使用する水性酵素配合物の安定化が、米国特許第4,548,727号明細書に記載されている。安定剤として使用されるエステルは式RCOOR’を有する。ここで、Rは1〜3個の炭素原子を有するアルキル基または水素原子であり、そしてR’は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基である。このエステルはその水性酵素配合物中に0.1〜約2.5重量%の量で存在している。
【0025】
米国特許第4,318,818号明細書には、安定化系がカルシウムイオンと低分子量カルボン酸またはその塩を含んで成る、水性酵素組成物用の安定化系が記載される。この安定化系のpHは約6.5〜約10.0である。
【0026】
米国特許第3,950,277号明細書には、脂肪分解酵素、水溶性ナフタレンスルホネート;エチレンジアミンの水溶性ポリオキシアルキレン誘導体;および水溶性アシルアミノ酸塩より成る群から選ばれるリパーゼ活性剤を含んで成る組成物が記載される。
【0027】
米国特許第3,944,470号および同第4,011,169号明細書には、酵素とある種特定のアミノ化多糖類とを含む酵素含有組成物が記載される。また、ある種特定の有機表面活性剤を酵素およびアミノ化多糖類と組み合わせて含んでいる酵素系洗剤組成物も記載される。
【0028】
米国特許第4,272,396号明細書には、必須成分としてα−オレフィンスルホネート、ポリエチレングリコールおよび酵素を含んでいる酵素含有洗剤組成物が記載される。米国特許第4,243,543号明細書には、液状タンパク分解酵素含有洗剤組成物を、その組成物のpHを安定化しつつ、その組成物に酸化防止剤および親水性ポリオールを加えることにより安定化する方法が記載される。
【0029】
米国特許第4,169,817号明細書には、安定化された酵素を含んでいる液状洗浄組成物が記載される。この組成物は、10〜50重量%の固形分を含有し、かつ洗浄剤ビルダー、表面活性剤、枯草菌から誘導された酵素系および酵素安定剤を含んでいる水溶液である。その安定剤は高度に水溶性であるナトリウム塩またカリウム塩および/または水溶性のヒドロキシアルコールを含んで成るもので、上記溶液を、その酵素を失活させることなく長期間貯蔵するのを可能にする。
【0030】
他の洗剤組成物も記載されている。米国特許第4,711,739号明細書には、酵素と特定のポリエステルまたはポリエステルポリオールとを含んでいる油中水形エマルジョンタイプのプレスポッター(prespotter)洗濯組成物が記載される。欧州特許第0 352 244 A2号明細書には両性界面活性剤を使用している安定化された液状洗剤組成物が記載され、また欧州特許第0 126 505号明細書には酵素安定化系を含む、水性の酵素系液状洗剤組成物が記載される。その酵素安定化系は、公知の酵素安定化系における、ポリオールの混合物に基づくポリオールを硼素化合物で、またはカルボン酸を有する還元性塩で置き換えたものである。
【0031】
米国特許第5,356,800号明細書には、液状酵素組成物の保存性と貯蔵寿命を向上させ得、しかも工業プロセス用水の分散助剤として作用し得る安定化用調合物が記載される。この安定化用調合物は、短鎖アルコールおよび短鎖グリコールから選ばれる少なくとも1種の水溶性カップリング剤、(i)ポリエトキシ化アルキルジアミンおよび(ii)アミンオキシドの内の少なくとも1種、並びに水を含んでいる。また、この安定化用調合物の一つ以上の成分、および酵素を含有していることができる安定化された液状酵素組成物も記載される。液状酵素組成物を安定化する方法もまた記載される。
【0032】
このような努力にも係わらず、ある種の従来法調合物および組成物は、限られた数の酵素タイプにしか適用できなかったか、および/または酵素若しくは液状酵素組成物を比較的短期間にわたって安定化することができるに過ぎなかった。かくして、酵素のタイプまたは形態に係わらず、酵素を一般に安定化することができる調合物および組成物の必要が残っている。
【0033】
ポリアミドの重合は、カロザース(Carothers)とその共同研究者によって広く開発されたものである(ワレース H.カロザース[Wallace H. Carothers]の論文集、第一巻、高重合体[High Polymers];Industrial Engineering Chemistry、34-53(1942)、ボルトン E.K.[Bolton E. K.];インターサイエンス社[Interscience]、ニュー・ヨーク州[N.Y.])。高分子量の、即ち高度に重合した繊維形成性ポリアミドである超ポリアミドとその重合が、E.I.デュポン社(E. I. du Pont de Nemours & Co. Inc.)においてW.E.ハンフォード(W. E. Hanford)によって開発された(米国特許第2,281,576号)。この部類のポリアミドに付けられた一般名「ナイロン」は、「反復アミド基を主ポリマー鎖の完全な一部として有し、そして構造要素が繊維軸の方向に配向されているフィラメントに形成され得る任意の直鎖合成ポリアミド」を意味する。(Nylon Tech. Manual、E.I.デュポン社、ウィルミントン[Wilmington]、デラウエア州[Delaware](1952年);R.E.カーク[R. E. Kirk]のEncyclopedia of Chemical Technology、第10巻(1953年))。超ポリアミドの化学は、例えば編成、織成およびパイルの各布帛、ヤーン、ロープ、コード、布地、カーペットおよび衣類のような紡織繊維技術で使用するための繊維の製造において使用することができる。これらの超硬、高融点ポリアミドは、また、包装箔、革代替物、ガスケット、バルブ、ワッシャー、ランプの笠、瓶のふた、ベルト材料、トランプ、繊維ボード代替物、製本材料、ワイヤーコーティング、その他同様の製品を製造するのにも用いることができる。超ポリアミドはそのような広範囲の用途で活用されてきたが、しかしポリアミドオリゴマー(例えば、プレ−超ポリアミド[pre-superpolyamide]、プレ−繊維形成性縮合ポリアミド、または超ポリアミドおよび「ナイロン」の前駆体)には、そのような広い用途は見いだされていない。
【0034】
ポリアミドオリゴマーが、本発明により、広範囲の酵素および酵素組成物を長期間にわたって安定化することがここに見いだされた。
発明の概要
本発明は安定化された酵素組成物を提供するものである。この安定化酵素組成物はポリアミドオリゴマーおよび少なくとも1種の酵素を含む。そのポリアミドオリゴマーは酵素を安定化するのに有効な量で存在する。本発明は、さらに、安定化された酵素組成物を製造する方法も提供する。係る方法は、ポリアミドオリゴマーと少なくとも1種の酵素とを組み合わせることを含む。そのポリアミドオリゴマーは酵素を安定化するのに有効な量で加えられる。本発明のこれらおよび他の特長および利点は、次の詳細な説明からさらに明らかにされるであろう。
発明の詳しい説明
本発明の一つの態様は安定化された酵素組成物である。本発明の安定化酵素組成物は少なくとも1種のポリアミドオリゴマーと少なくとも1種の酵素を含む。ポリアミドオリゴマーは液状酵素組成物の少なくとも1種の酵素を安定化するのに有効な量で存在する。
【0035】
酵素を安定化するために、本発明は、任意のプレ−超ポリアミドまたはプレ−繊維形成性ポリアミドオリゴマーであることができるポリアミドオリゴマーを使用するものである。プレ−超ポリアミドまたはプレ−繊維形成性ポリアミドオリゴマーは、ここに言及されることによって全体が本明細書に含まれる米国特許第2,281,576号明細書に記載されるものを含めて、この技術分野で公知の方法により製造することができる。本発明によれば、ポリアミドオリゴマーは、アミド結合を形成し得る二官能性モノマーの縮合反応で製造されるのが好ましい。クリケッルドルフ,ハンス R.(Kricheldorf, Hans R.)のポリマー合成ハンドブック(Handbook of Polymer Synthesis)、高分子化学技術研究所(Institute for Technical Macromolecular Chemistry)、ハンブルグ大学(University of Hamburg)、ハンブルグ(Hamburg)、ドイツ(Germany);マーセル・デッカー社(Marcel Dekker)(1992年)。オリゴマーの形成中に、各アミド結合が他とは無関係に形成される。本発明によれば、ポリアミドオリゴマーは、反応式1:
【0036】
【化1】
Figure 0004262887
【0037】
で示されるとおり、少なくとも1種のジカルボン酸モノマーと少なくとも1種のジアミンモノマーとの基本的縮合反応により製造されるのがさらに好ましい。反応式1において、nは1に等しいか、または1より大であり、mは1に等しいか、または1より大であり、そしてpは、好ましくは70に等しいか、または70より小さい。
【0038】
この基本的縮合反応は、溶液熱重縮合反応、溶融重縮合反応または固相重縮合反応を含めて、高温または低温熱重縮合反応であることができる。本発明によれば、ポリアミドオリゴマーは溶融重縮合反応で製造されるのが好ましい。この縮合反応は、水を除去するために僅かなまたは中度の真空下で行うことができる。
【0039】
高融点を有するポリアミドオリゴマーを製造するのに熱に敏感なモノマーを使用するときは、供給されるそのモノマーと、生成するオリゴマーまたは副生成物の気化を最小限に抑えるために、反応プロセスの選択に注意すべきである。この反応の活性化エネルギー、ポリアミド塩またはナイロン塩を生成させるモノマーおよび/または得られるオリゴマーの中和熱、およびほとんどの場合水である縮合反応副生成物の気化熱を与えるのに、低温重縮合反応の条件を用いるのが好ましい。
【0040】
二酸または二塩基酸のモノマーは、いかなる合成または市販ジカルボン酸であってもよい。この二酸モノマーは疎水性であってもよいし、親水性であってもよいし、或いはその両性質を有していてもよい。適した二酸の例に、限定されるわけではないが、蓚酸、マロン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、テレフタル酸およびアジピン酸がある。二酸はマロン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸およびアジピン酸のようなC3〜C10の非芳香族系二酸であるのが好ましい。典型的な二酸の化学式を表1に示す。
【0041】
【表1】
Figure 0004262887
【0042】
ジアミンモノマーは、合成または市販のいかなる第一または第二ジアミンであってもよい。ジアミンモノマーはC1〜C10ジアミンであるのが好ましい。適したジアミンの例に、限定されるわけではないが、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,8−ジアミノオクタン、1,10−ジアミノデカンおよびジエチレントリアミンがある。ジアミンは線状(即ち、第一)および飽和ジアミンであるのが好ましい。ジアミンは線状および飽和のC2〜C3ジアミン、例えば1,2−ジアミノエタンおよび1,3−ジアミノプロパンであるのがさらに好ましい。典型的なジアミンを表2に示す。
【0043】
【表2】
Figure 0004262887
【0044】
本発明では、ポリアミドオリゴマーまたは可逆性超ポリアミドオリゴマーを形成することができる限り、共に上記で述べられるジアミンまたは二酸の任意の組み合わせが考えられる。ポリアミドオリゴマーを形成するために蓚酸を用いる場合、その反応が強度に発熱性であるので、追加の予防措置が取られるべきである。このような予防措置はこの技術分野で周知であって、例えば蓚酸のジアミンへのゆっくりした導入、および反応温度の維持と監視がある。
【0045】
一つのタイプの二酸と一つのタイプのジアミンとの縮合で均質なポリアミドオリゴマーを製造することができる。不均質なポリアミドオリゴマーは、二つ以上のタイプの二酸と一つのタイプのジアミン、二つ以上のタイプのジアミンと一つのタイプの二酸、またはそれらの組み合わせの縮合で製造することができる。あるいはまた、アミン部分と酸部分の両者を有する二官能性モノマーの自己縮合によりポリアミドオリゴマーを製造することもできる。
【0046】
一般に、本発明において有用なポリアミドオリゴマーを製造するために、等モル量の二酸モノマーとジアミンモノマーとが縮合反応で用いられる。しかし、酸性のpH、好ましくは約5.0〜約7.0の範囲のpHを有する生成物の溶液を生成させるには、約1.1〜1.4モルの範囲の僅かにモル過剰の酸が存在することが好ましい。pHは約6.0〜6.8の範囲であるのがさらに好ましい。pHは、ポリアミドオリゴマーの形成前またはその形成中に、或いはポリアミドオリゴマーの形成後にその場で調整することができる。pHはポリアミドオリゴマーの形成中にその場で調整するのが好ましい。
【0047】
縮合反応が行われる温度は、使用されるジアミンまたは二塩基酸に依存して変わる。一般に、この反応温度は、超ポリアミドオリゴマーの形成が妨げられるそのような温度である。反応体モノマーの初期添加中は、反応温度は約50〜70℃に保たれるのが好ましい。反応体モノマーの添加完了後は、反応温度は約100℃以上の温度に保たれる。この時点において、反応温度は約110〜140℃の温度に保たれるのが好ましい。ポリアミドオリゴマーが形成されると、その形成反応が発熱性であることの結果として、反応温度は約155〜165℃まで上昇し、一般にその温度に保持される。その反応は、この温度で、ポリアミドオリゴマーの形成が完了するか、または超ポリアミドの形成が始まる直前まで維持される。
【0048】
実際上は、超ポリアミドの形成は、ここに言及することによって本明細書に含められる米国特許第2,281,576号明細書に記載されるガラス棒試験により、定量的に評価することができる。プレ−繊維形成性オリゴマーまたはプレ−超ポリアミドポリマーの生成は、単に、その溶融ポリマーの表面にガラス棒で触れ、そしてそのガラス棒をその溶融ポリマーから取り出したときに引き延ばされる溶融ポリマーのフィラメントまたは同繊維の弾性を観察することによって容易に試験される。繊維形成段階または超ポリアミド段階の前は、そのようなフィラメントまたは繊維は完全に弾性である。即ち、溶融ポリマー反応混合物へと容易に引き戻されていく。超ポリアミドが生成すると、弾性は失われ、そのフィラメントまたは繊維は脆くなるか、または硬くなる。その反応混合物に対する水の添加により、超ポリアミド形成の逆転を達成することができる。この技術分野で公知の、例えば粘度測定のような測定を行って、超ポリアミドまたは繊維の形成を回避するためにその反応体の加熱を中断すべき点を定量的に求めることができる。粘度の値は約25,000Cp〜100,000Cpの範囲であるのが好ましい。ポリアミドオリゴマーの粘度値またはその範囲は、安定化されるべき酵素の状態に依存して前もって選んでおくことができる。安定化されるべき酵素が下記において議論されるように非流動体状態にあるならば、ポリアミドオリゴマーは低い方の粘度値、一般的には約25,000〜35,000Cpの範囲の粘度値を有するのが好ましい。下記で議論される流動体状態の酵素を加える予定の場合は、ポリアミドオリゴマーは高い方の粘度値、好ましくは約50,000〜100,000Cpの範囲の粘度値を有することができる。
【0049】
ポリアミドオリゴマーが形成したら、反応の加熱を中断し、そのアミドオリゴマーを周囲温度まで冷却させる。一つの好ましい態様では、加熱を中断し、そしてレオロジー調節剤のような粘度調節剤を溶融反応混合物に加える。この粘度調節剤またはレオロジー調節剤は、ポリアミドオリゴマーを含んでいる本発明の組成物が、柔軟性および展性のような液体の流動特性を、冷却時の温度において、凍結点より十分低くなるまで維持するのを可能にする。適した粘度調節剤の例に、水、並びに各種のレオロジー調節剤、例えば樹脂、脂肪族アミド、ポリアミドエステル、ポリエステルおよび可塑剤、例えばグリコール類、グリセロール、多価アルコール、エーテルアルコールのエステル、アミン、ジアミン、ジカルボン酸、セルロース誘導体、ピロリドン類およびポリビニルピロリドンがある。溶融反応混合物に水または水/グリセロール混合物を加えるのが好ましい。溶融反応混合物に、水/グリセロール混合物を1:3水/グリセロール混合物として加えるのがさらに好ましい。所望とされる流動特性を達成するために、粘度調節剤を、一般に、最終安定化酵素組成物の総重量基準で約20重量%までの量で加えることができる。
【0050】
得られる固体ポリアミドオリゴマーは、周囲温度において熱可塑性の性質を示す。少なくとも1種の酵素を安定化するのに好ましいポリアミドオリゴマーは、明るく、透明、柔軟で、かつ指触粘着性である。可塑剤が加えられている場合は、ポリアミドオリゴマーは光沢も非常に高い。ポリアミドオリゴマーの可塑化された樹脂は、卓越した耐透湿性も示す。
【0051】
本発明によれば、ポリアミドオリゴマーの形成が説明したとおり完了したら、そのポリアミドオリゴマーに次いで酵素を加えるか、またはそのオリゴマーと混合して安定化された酵素組成物を形成することができる。いかなるタイプまたは部類の酵素もこのポリアミドオリゴマーを用いて安定化することができる。特に好ましい酵素は先に議論したものである。酵素は水溶性、水分散性、水乳化性、水抽出性または水不溶性であることができる。酵素は流動体状態であってもよいし、あるいは非流動体状態であってもよい。非流動体状態の酵素の例に、限定されるわけではないが、粉末化、小球化、顆粒化、マイクロカプセル化、微結晶性、膜結合状態、微粒子吸着状態または微粒子グラフト状態の各酵素等がある。非流動体酵素を用いる場合、それをまずこの技術分野で公知の方法で可溶性にするのが好ましい。非流動体酵素は水/ハイドリックアルコール(hydric alcohol)溶液と混合することにより可溶性にするのが好ましい。酵素は、また、商業的に入手可能な、前もって調合された全ての液状酵素組成物を含めて、前もって調合されたいかなる液状酵素組成物であってもよい。この前もって調合された液状酵素組成物は水系組成物であってもよいし、或いは有機の溶媒または媒体中で調合または使用されてもよい。
【0052】
酵素をポリアミドオリゴマーに加えたら、得られた混合物を、一般に、この技術分野において公知の方法でかき混ぜまたは攪拌して、均質な分散物またはブレンドを形成する。酵素添加の結果として、その安定化酵素組成物の粘度が上昇して、前記で議論した所望とされる粘度または流動特性を持つ組成物を与えることができる。
【0053】
本発明の安定化酵素組成物において、ポリアミドオリゴマーは少なくとも1種の酵素を安定化するのに有効な量で存在する。一般的に言えば、本発明の安定化酵素組成物はその総重量基準で約0.1〜約99重量%の前記ポリアミドオリゴマーを含んでいる。本発明の安定化酵素組成物は約25〜約95重量%のポリアミドオリゴマーを含んでいるのが好ましい。ポリアミドオリゴマーが安定化酵素組成物の約50重量%以上を構成しているのがさらに好ましい。
【0054】
「安定化された酵素」とは、ポリアミドオリゴマーの存在下で、規定された温度において、その本来の状態より大きい活性を保持している前記の酵素と定義される。「安定化された酵素」は、50℃で2週間後に約70%以上の活性を示すのが好ましい。「安定化された酵素」は、50℃で16週間後に約80%以上の活性を示すのがさらに好ましい。
【0055】
酵素およびその意図される用途に依存して、安定化された酵素組成物は一般に約5.0〜約7.0の最終pH範囲を有する。この安定化酵素組成物のpHは約6.0〜6.8の範囲であるのが好ましい。この技術分野で理解されているように、pHは少量の酸性物質またはアルカリ性物質を用いて調整することが必要である。
【0056】
安定化された酵素組成物は、この組成物の特定の工業プロセスにおける使用に向けられる、この技術分野で公知の他の添加剤を含んでいることができる。例えば、この安定化酵素組成物は、界面活性剤、乳化剤、脱泡剤等のような添加剤を含んでいることができる。
【0057】
ポリアミドオリゴマーの水中および有機溶媒中での溶解性に因り、本発明の安定化酵素組成物は、特定の酵素が使用されることになっている系に直接加えることができる。酵素は、これをその系に攪拌のようなかき混ぜにより直接分散させることができる。別法として、ポリアミドオリゴマーをその系内におけるそれ自体の溶解速度で溶解させることによって、その酵素が時間の経過につれてその系に送出されるようにすることもできる。他の用途では、酵素を、安定化酵素組成物から、そのポリアミドオリゴマーを、例えば水、グリコール類、若しくはハイドリックアルコール、例えばグリセロール、またはそれらの混合物のようなヒドロキシル基を含んでいる溶媒を用いて溶かして取り除くことによって放出させることができる。得られる組成物は、次いで、他の酵素組成物と同じように使用することができる。
【0058】
本発明のもう一つの態様は、上記の安定化された酵素組成物を製造する方法である。本発明のこの方法は、少なくとも1種の酵素を前記のようにして製造された少なくとも1種のポリアミドオリゴマーに加える工程を述べるものである。この組み合わせが、ポリアミドオリゴマーが上記酵素を安定化するのに有効な量で存在する場合に安定化された酵素組成物を形成する。酵素は、これを、その本来の状態か、または前記の前もって調合された液状酵素組成物としてのいずれかでポリアミドオリゴマーに加えるか、またはそのポリアミドオリゴマーと組み合わせることができる。前記定義のとおり、酵素は、それが、ポリアミドオリゴマーの存在下で、規定された温度において、その本来の状態より大きい活性を示すとき、安定化されている。前記の添加剤が使用される場合、それら添加剤はいつの時点でも加えることができる。添加剤は、酵素がポリアミドオリゴマーに加えられた後に配合されるのが好ましい。
【0059】
本発明を例示説明するために、次の実施例を与える。しかし、本発明はこれらの実施例で説明される特定の条件または細部に限定されるべきではないことを理解すべきである。
【0060】
実施例1 ポリアミドオリゴマーの一般的合成法
反応容器中で、固体の二酸(1.2〜1.4モル)を液体のジアミン(1モル)に加えた。二酸の添加中、その反応容器を50〜70℃の温度に保持した。表3は特定の二酸/ジアミンの組み合わせと化学量論量関係を記載するものである。添加が完了したら、その反応容器の温度を、その二酸が溶融し、そしてその酸/塩基反応に由来する各種塩の錯体が形成されるまで110〜140℃の温度に保った。その二酸が溶融され、かつその塩錯体が形成されたとき、150〜156℃までの有意の温度上昇が観察された。この反応の温度を、次に、それら塩錯体が溶融重縮合を受けて所望とされるポリアミドオリゴマーを形成するまで、約162℃で0.3〜2.5時間保持した。この縮合反応は、水を除去するために、僅かな乃至は中度の真空下で行われた。
【0061】
ポリアミドオリゴマーまたはプレ−超ポリアミドの形成は、ガラス棒による反応混合物の繊維形成性を試験する。即ち、ガラス棒試験(米国特許第2,281,576号)を行うことによって確認した。溶融重縮合が始まった後、数分ごとにガラス棒をその反応混合物または同溶液に入れ、そして速やかに引き抜いて、ポリアミドオリゴマー段階ではそのポリマーの弾性特性に起因して反応溶液に引き戻されることになろう細い毛髪様ポリマー繊条を形成した。この反応溶液の加熱を、ガラス棒試験で確認したときポリマー繊条がその弾性を失い始め、脆くなり、そして反応溶液に引き戻されなくなる―超ポリアミドまたはプレ−繊維形成性オリゴマーの形成を示す―まで1.5〜2.0時間続けた。超ポリアミドが形成されたら、水を反応混合物に、ガラス棒試験がポリマー繊条に弾性が戻ったことを示すまで加えた。この反応を、熱源を取り除き、そしてその溶液重量に対して20重量%以下と言う少量の水、またはグリセロール3部に対して水1部の比率を有する水/グリセロール混合物のいずれかを加えることによって停止させた。
【0062】
【表3】
Figure 0004262887
【0063】
実施例2 安定化された酵素組成物を調製する一般的方法
固体または液体の形態をした原製造コンセントレート状態にある酵素を、実施例1に従って製造したポリアミドオリゴマーに加える。添加したら、得られた混合物を均一分散が達成されるまでかき混ぜまたは攪拌する。その酵素を、それが組成物の総重量基準で50重量%以下の量で存在するように、ポリアミドオリゴマーに加える。
【0064】
実施例3 酵素組成物の安定化
幾つかの安定化酵素組成物の50℃における酵素安定性を、その酵素の%活性を2、4、8および16週間間隔で測定することによって求め、そして原製造コンセントレート状態にある、即ちポリアミドオリゴマーが存在しない状態の対応する酵素の50℃における酵素安定性と比較した。結果を表5〜8にまとめて示す。%活性以外の百分率は、安定化酵素組成物の各成分の組成物全体に対する重量%を表す。
【0065】
各ポリアミドオリゴマーは実施例1に従って製造された。各安定化酵素組成物は実施例2に従って調製された。これらの安定化酵素組成物を調製するのに幾つかのポリアミドオリゴマーが用いられたが、これらを表4にまとめて示す。安定化酵素組成物を調製するのに用いられた酵素は、それらの原製造コンセントレート状態にあるものであり、そして次のものを含んでいた:ジェネンカー社(Genencor Inc.)からのアルカリ性プロテアーゼであるプリマタン(PRIMATAN:登録商標)(表5);ノボ・ノアディスク社からのキシラナーゼであるパルプツァイムHCTM(PULPZYME HCTM)(表6);インターナショナル・バイオ−シンセティックス社(International Bio-Synthetics Inc.)からのアミラーゼであるマキサミルWLTM(MAXAMYL WLTM)(表7);およびペニシリウム・ファニクロサム(Penicillium funiculosum:P.f.)から抽出されたセルラーゼ(表8)。
【0066】
【表4】
Figure 0004262887
【0067】
【表5】
Figure 0004262887
【0068】
【表6】
Figure 0004262887
【0069】
【表7】
Figure 0004262887
【0070】
【表8】
Figure 0004262887
【0071】
実施例4 非流動体酵素からの酵素組成物の安定化
多くの酵素が粉末、小球、粒状化物、微結晶体として、または他の非流動体状態のものとして製造されている。取り扱いと使用を容易にするために、この固体物質を安定化された分散可能な流動体状態に転化するのが有利なことが多いだろう。この相または状態の変化は、ポンプ輸送、およびヒトが取り扱ったり、或いは粉末が粉立ちを起こしたりすることなしに酵素溶液を投与する自動化ディリバリーシステムを可能にする。しかし、酵素の安定化は確実に達成されなければならない。次のデーター(表9)は、抽出後のリパーゼ酵素の粒状キャリアーから流動体状態までの安定化を述べるものである。
【0072】
安定化酵素組成物は、ジスト−ブロッケーズ社(Gist-Brocades Inc.)からのリパーゼであって、原製造コンセントレート状態にある酵素・リポマックス(LIPOMAX:登録商標)およびF、GおよびH(表4を参照されたい)の少なくとも1種のポリアミドオリゴマーまたはポリビニルピロリドン(PVP)を使用することによって調製された。各安定化酵素組成物の50℃における酵素の安定性を、その酵素の%活性を2、4、8および16週間間隔で測定することによって求め、そしてリポマックス(登録商標)の原製造コンセントレートの50℃における酵素安定性と比較した。%活性以外の百分率は、安定化酵素組成物の各成分の組成物全体に対する重量%を表す。
【0073】
【表9】
Figure 0004262887
【0074】
実施例5
高分子系酵素組成物およびノボ−ノアディスク社からの液体リパーゼであるグリーセックス100LTMの酵素コンセントレートを凍結/解凍サイクルに付し、続いて各サイクル後の残存%酵素活性の検定を行った。安定化酵素組成物は、凍結前に下は−25℃までそれらの液状流動特性を保持し、そして4サイクルの凍結/解凍サイクル後でも、これら組成物は95%より大きい残存活性を示した。さらに、凍結/解凍サイクルは、それが1サイクルであっても、酵素コンセントレートを有意に不活性化することが観察された。結果を表10に与える。
【0075】
【表10】
Figure 0004262887

Claims (18)

  1. ポリアミドオリゴマーが酵素を安定化するのに有効な量で存在している、少なくとも1種のポリアミドオリゴマーおよび少なくとも1種の酵素を含んで成り、当該ポリアミドオリゴマーが、ポリマー鎖内に第二級アミド結合のみを含有するポリマー鎖骨格を有するプレ−超ポリアミドオリゴマーまたはプレ−繊維形成性ポリアミドオリゴマーである、安定化された酵素組成物。
  2. ポリアミドオリゴマーが少なくとも1種の二塩基酸と少なくとも1種のジアミンとの縮合反応生成物ポリマーである、請求項1に記載の安定化された酵素組成物。
  3. ポリアミドオリゴマーが、飽和または不飽和のC〜C10ジカルボン酸より成る群から選ばれる二塩基酸と、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,8−ジアミノオクタンおよび1,10−ジアミノデカンより成る群から選ばれるジアミンとの縮合反応生成物ポリマーである、請求項2に記載の安定化された酵素組成物。
  4. ジカルボン酸が、マロン酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸およびアジピン酸より成る群から選ばれる、請求項3に記載の安定化された酵素組成物。
  5. ポリアミドオリゴマーが組成物全体に対して約0.1〜99重量%の量で存在している、請求項1に記載の安定化された酵素組成物。
  6. 水およびレオロジー調節剤より成る群から選ばれる粘度調節剤をさらに含んでいる、請求項1に記載の安定化された酵素組成物。
  7. レオロジー調節剤が、樹脂、脂肪族アミド、ポリアミドエステル、ポリエステルおよび可塑剤より成る群から選ばれる、請求項6に記載の安定化された酵素組成物。
  8. 可塑剤が、グリコール類、グリセロール類、多価アルコール類、エーテルアルコール類のエステル類、アミン類、ジアミン類、ジカルボン酸類、セルロース誘導体、ピロリドン類およびポリビニルピロリドン類より成る群から選ばれる、請求項7に記載の安定化された酵素組成物。
  9. 酵素が水溶性または水分散性である、請求項1に記載の安定化された酵素組成物。
  10. 酵素が流動体状態または非流動体状態をしている、請求項9に記載の安定化された酵素組成物。
  11. 酵素が粉末、小球、顆粒、微結晶および微粒子より成る群から選ばれる非流動体状態であって、該酵素がその上に吸着されているそのような非流動体状態を取っている、請求項10に記載の安定化された酵素組成物。
  12. 酵素が前もって調合された液状酵素組成物である、請求項1に記載の安定化された酵素組成物。
  13. 酵素がプロテアーゼ、キシラナーゼ、アミラーゼ、セルラーゼまたはリパーゼである、請求項1に記載の安定化された酵素組成物。
  14. 酵素をポリアミドオリゴマーに加える工程を含んで成り、該ポリアミドオリゴマーが該酵素を安定化するのに有効な量で存在しており、当該ポリアミドオリゴマーが、ポリマー鎖内に第二級アミド結合のみを含有するポリマー鎖骨格を有するプレ−超ポリアミドオリゴマーまたはプレ−繊維形成性ポリアミドオリゴマーである、安定化された酵素組成物の製造方法。
  15. ポリアミドオリゴマーが少なくとも1種の二塩基酸と少なくとも1種のジアミンとの縮合反応生成物ポリマーである、請求項14に記載の方法。
  16. 酵素がプロテアーゼ、キシラナーゼ、アミラーゼ、セルラーゼまたはリパーゼである、請求項14に記載の方法。
  17. ポリアミドオリゴマーが組成物全体に対して約0.1〜99重量%の量で存在している、請求項14に記載の方法。
  18. 酵素が前もって調合された液状酵素組成物として加えられる、請求項14に記載の方法。
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