JP4260953B2 - スピンドルモータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フロッピーディスク等の媒体の駆動装置に用いるスピンドルモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のフロッピーディスク駆動用のスピンドルモータは特開平7−249260号公報や特開平8−339622号公報に開示されている。これらによると、軸受にはシャフトが嵌挿されて回転自在になっており、シャフトの上部にフロッピーディスクを載置するハブが圧入されている。
【0003】
シャフトの先端部分はハブから突出し、フロッピーディスクの中心孔と嵌合してフロッピーディスクを調芯するとともに、ハブに設けられたクランプマグネットがフロッピーディスクの中心部に設けられた磁性体部を吸着して保持する。そして、ロータとともにハブ及びシャフトを回転させてフロッピーディスクを回転駆動するようになっている。ここで、軸受には回転精度の高い玉軸受等のころがり軸受が使用される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなスピンドルモータによると、シャフトの直径が規格で決められるフロッピーディスクの中心孔と嵌合する太さになって軸受の内径が決められるため、その内径に応じた回転特性しか得ることができない。特に、軸受として安価な含油スリーブ軸受を用いると摩擦係数が大きいために、駆動電流値が大きくなるとともに、軸受の寿命を短くする要因になり、所望の特性が得られず安価に構成できない問題があった。
【0005】
更に、次世代の高容量フロッピーディスクにおいてはNRRO特性(Non Repeatable Run Out:非同期成分の振れ)の要求精度が高く、簡単にNRRO特性向上を図ることのできるスピンドルモータが要望されていた。
【0006】
本発明は、駆動電流値を低下させて長寿命化を図るとともに、NRRO特性向上を図ることのできるスピンドルモータを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1に記載された発明は、媒体の中心孔または中心孔の内接円の直径より小さい内径を有する含油スリーブ軸受と、軸受を外囲する軸受支持筒と、前記軸受に嵌挿されるシャフトと、前記シャフトの先端に設けられるとともに前記中心孔と嵌合するボス部と前記媒体を載置するテーブル部を同一部材により一体に形成するハブとを備え、軸受の内面にはシャフトとの間でテーパシール部を形成する面取り部が設けられ、軸受の外面と軸受支持筒との間にはオイルリザーバが形成され、オイルリザーバに保持される油の表面張力とテーパシール部に保持される油の表面張力とは釣り合うことを特徴としている。この構成によると、媒体は中心孔がシャフト先端に設けられるボス部と嵌合してテーブル部に載置され、ハブとともに回転する。
【0008】
また請求項2に記載された発明は、請求項1に記載されたスピンドルモータにおいて、前記媒体をフロッピーディスクまたは高容量フロッピーディスクにしたことを特徴としている。この構成によると、フロッピーディスクまたは高容量フロッピーディスクはシャフト先端に設けられるボス部と中心孔とが嵌合してテーブル部に載置され、ハブとともに回転する。
【0009】
また請求項3に記載された発明は、請求項1または請求項2に記載されたスピンドルモータにおいて、前記オイルリザーバは前記軸受外周面の一部が径方向内側に向かって凹となるように形成され、前記オイルリザーバの断面は軸方向に均一であることを特徴としている。
【0010】
また請求項4に記載された発明は、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載されたスピンドルモータにおいて、前記シャフトの上端面と前記ボス部の上端面とを同一の円錐面に形成したことを特徴としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態を図を参照して説明する。図1は本発明の実施形態のスピンドルモータを示す概略断面図である。スピンドルモータ1は、コイル9aを有するステータ9と永久磁石から成るロータ10とによる電磁力によって、含油スリーブ軸受4を介してシャフト2と一体のハブ3上に配されるフロッピーディスク20を回転させるようになっている。
【0012】
金属製の基板13には軸受支持筒8が爪部8aをかしめて固定されており、ステータ9は軸受支持筒8に外嵌されている。基板13とステータ9との間には接着剤16が充填され、振動を防止するようになっている。基板13の裏面にはフレキシブルプリント基板14が接着され、コイル9aに駆動電流が供給されるようになっている。軸受支持筒8はスラストプレート7により下部を閉塞され、軸受支持筒8内には含油スリーブ軸受4が嵌着されている。
【0013】
含油スリーブ軸受4は断面を図2に示すように油を保持するオイルリザーバ4aを外周面の軸方向に有しており、含油スリーブ軸受4の内部への給油によりシャフト2を支持するようになっている。軸受支持筒8の上面を閉鎖するように設けられた環状ワッシャ5により含油スリーブ軸受4の抜け止め及び油の飛散防止が行われている。また、保持部2cにより含油スリーブ軸受4に保持されるシャフト2が含油スリーブ軸受4に嵌挿される際に生じる含油スリーブ軸受4内の空気の圧縮による浮き上がりを防止するために、空気を逃がす通気孔4bが含油スリーブ軸受4の外周面軸方向設けられ、軸受支持筒8の内外の気圧差を解消している。
【0014】
シャフト2はステンレス鋼等の耐摩耗製の高い金属から成っており、A部の拡大図を図3に示すと、スラストプレート7上に配された耐摩耗製の高いスラストワッシャ6に点接触するように形成されて軸方向に支持されている。B部の拡大図を図4に示すと、含油スリーブ軸受4の内面に設けられた面取り部4cには含油スリーブ軸受4とシャフト2との間の軸受面に介在された油30を表面張力により保持するためのテーパシール部が形成されている。
【0015】
そして、図5のC部の断面拡大図に示すオイルリザーバ4aに保持される油30の表面張力と前記テーパシール部の表面張力とは釣り合うようになっている。オイルリザーバ4aの断面は軸方向に均一であるため、オイルリザーバ4a内の油30が軸受内部を浸透して軸受面に順次供給されても、上述した釣り合いは維持されて軸受面には図4の状態で油が保持され続け、長期に渡って安定した軸支持が行われる。
【0016】
また、シャフト2は軸受支持筒8より上方に突出しており、上部2aに円盤状のハブ3が圧入されている。ハブ3はアルミダイカストや真鍮等の金属から成っており、ロータ10と一体のロータホルダ12に爪部3dをかしめることによりロータ10と一体回転可能になっている。また、ハブ3は、フロッピーディスク20の中心孔20aに嵌合するボス部3aと、フロッピーディスク20が載置されるテーブル部3bとが一体に形成されている。
【0017】
ハブ3の外周には環状のクランプマグネット11が取り付けられ、フロッピーディスク20の磁性体部20bを吸着してフロッピーディスク20とハブ3とを一体回転できるようになっている。また、シャフト2の上端面2bとハブ3の上端面3cとは同一の円錐面に形成され、フロッピーディスク20の装着を容易にするとともに調芯を行うようになっている。基板13にはロータホルダ12の抜け止めを行う抜け止め板15が設けられている。
【0018】
このようなスピンドルモータ1によると、ハブ3のボス部3aがシャフト2に圧入され、フロッピーディスク20の中心孔20aにボス部3aを嵌合させることによってフロッピーディスク20の調芯が行われる。このため、フロッピーディスク20の中心孔20aに対してシャフト2の直径を小さくすることができる。そして、コイル9aに通電することによってロータ10がハブ3及びシャフト2とともに含油スリーブ軸受4に対して回転する。
【0019】
現行のフロッピーディスク20の中心孔20aは一辺が4mmの略正方形をしており、この内接円の直径は4mmである。従って本実施形態では、ボス部3aの直径を4mmにするとともに、シャフト2の直径を2.5mmにしている。これにより、内径及び外径の小さい含油スリーブ軸受4を用いて含油スリーブ軸受4とシャフト2との間の摩擦力を小さくすることができる。その結果、ころがり軸受を用いずに安価な含油スリーブ軸受4を用いても駆動電流値及び寿命を許容範囲内にすることができる。
【0020】
更に、軸受のスパン(保持部2cの長さ)に対する軸受の内径の比を小さくすることでNRRO特性を向上させることができる。これは、軸受内径が小さい方が上下それぞれにおいて軸受から発生する振れ回りモーメントが小さくなることと、軸受スパンが長い方が軸受の倒れ方向の外乱に対して強くなるからである。
【0021】
従って本実施形態のように、軸受支持筒8によって回転支持されている含油スリーブ軸受4より内側にボス部3aが配されるような中心孔の小さいフロッピーディスクや高容量フロッピーディスク等を駆動するスピンドルモータ1において、中心孔20aよりシャフト2を細くすることでNRRO特性向上の効果を得ることができる。
【0022】
また、ハブ3を樹脂製の成形品にすることで軽量化を図って偏心等による回転精度劣化を防止することも可能であるが、ボス部3aの肉厚が厚くなると成形加工精度が劣化する。このため、ボス部3aの直径は薄い肉厚にできるように含油スリーブ軸受4の外径より小さい方がよく、好ましくは5mm以下にする方がよい。
【0023】
また、シャフト2とハブ3の上端面2b、3cを同一の円錐面に形成しているので、ハブ3の上端面3cと媒体の装着及び調芯を行いやすくするとともに、ハブ3の厚み全体においてシャフト2が圧入されるので圧入長さが長くなり、一体化時の傾き等を防止し精度を高く維持できる。
【0024】
本発明はフロッピーディスクや高容量フロッピーディスク駆動用のスピンドルモータに限られるものではなく、中心孔または中心孔の内接円の直径の小さい媒体において低駆動電流化、長寿命化及びNRRO特性向上を容易に図ることができる。
【0025】
請求項1、請求項2、及び請求項3の発明によると、スピンドルモータの駆動電流値を低下させ、NRRO特性を向上させるとともに、長期にわたって安定した軸支持が行われ長寿命化を図ることができる。また、安価な含油スリーブ軸受を用いることが可能になるので低コスト化が図られる。
【0027】
請求項4の発明によると、媒体の装着及び調芯を行いやすくするとともにシャフトとハブとの一体化精度の高いスピンドルモータを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるスピンドルモータの断面図である。
【図2】 本発明にかかるスピンドルモータの含油スリーブ軸受の上面断面図である。
【図3】 本発明にかかるスピンドルモータの要部詳細図である。
【図4】 本発明にかかるスピンドルモータの要部詳細図である。
【図5】 本発明にかかるスピンドルモータの要部詳細図である。
【符号の説明】
1 スピンドルモータ
2 シャフト
3 ハブ
4 含油スリーブ軸受
8 軸受支持筒
9 ステータ
10 ロータ
11 クランプマグネット
13 基板
20 フロッピーディスク
Claims (4)
- 媒体の中心孔に嵌合するボス部と前記媒体を載置するテーブル部とを有するハブと、
前記ボス部に設けられた挿通孔に挿通されて前記ハブと一体化されるシャフトと、
前記シャフトを嵌挿するとともに前記ボス部の直径より大きい外径を有する含油スリーブ軸受と、
該軸受を外囲する軸受支持筒と、を備え、
前記軸受の内面にはシャフトとの間でテーパシール部を形成する面取り部が設けられ、前記軸受の外面と前記軸受支持筒との間にはオイルリザーバが形成され、該オイルリザーバに保持される油の表面張力と前記テーパシール部に保持される油の表面張力とは釣り合うことを特徴とするスピンドルモータ。 - 前記媒体をフロッピーディスクまたは高容量フロッピーディスクにしたことを特徴とする請求項1に記載のスピンドルモータ。
- 前記オイルリザーバは、前記軸受外周面の一部が径方向内側に向かって凹となるように形成され、前記オイルリザーバの断面は軸方向に均一であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスピンドルモータ。
- 前記シャフトの上端面と前記ボス部の上端面とを同一の円錐面に形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のスピンドルモータ。
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