JP2009180295A - 油漏れ防止キャップ - Google Patents

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吉克 鎌倉
Kenji Suzuki
健二 鈴木
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Abstract

【課題】回転軸と軸受け部の間に潤滑油を介在させたモータの軸受け構造において、ハウジング内の軸受け部上に取り付けるだけで、モータ外部へ潤滑油の漏洩を防止すること。
【解決手段】キャップ300は、ハウジング110に配した動圧軸受部150を介して回転自在に支承されたロータシャフト140と動圧軸受部150との間に潤滑油を介在させてなる軸受け装置に用いられ、ハウジング110内の動圧軸受部150上に内嵌してハウジング110を封止し、外部へのオイル漏れを防止する。キャップ300では、ロータシャフト140が挿通され、ハウジング110の開口部を閉塞する蓋上面部302の外周縁から、下端面304aで動圧軸受部150に当接する筒状壁部304が垂設されている。筒状壁部304の下端面304aには、筒状壁部304の内外面に連通する連通路307が複数形成されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、回転軸と軸受けの間に油を介在させたモータのスリーブ軸受け装置に用いられる油漏れ防止キャップに関する。
従来、HDD、FDD等の磁気ディスク装置、CD−ROM、DVD−ROM等の光ディスク装置、MD、MO等の光磁気ディスク装置などのスピンドルモータでは、動圧軸受け式のモータが使用されている。
動圧軸受け式の構造では、ロータシャフトが挿入されるステータ側の軸受け部として、内周面に動圧溝が形成された軸受け部が用いられる。この軸受け部は、筒状のハウジングに圧入することにより固定され、挿入されるロータシャフトとの間に形成される軸受け隙間内に潤滑油を保持することによって、回転時に動圧溝によって潤滑油に生じる動圧作用を利用して、ロータシャフトを回動自在に支持する。動圧軸受け式は、潤滑油膜によってロータシャフトを非接触状態で回動自在に支持でき、従来からスピンドルモータに適用されてきた転がり軸受け式のモータと比較して振動や騒音特性の点で優れている。
動圧軸受け式の構造では、ロータシャフトおよび軸受部を収容したハウジング内には、内部空間に潤滑剤が充満されるため、例えば、特許文献1又は特許文献2に示すようにハウジングの開口部にシール部材を装着し、ハウジング内部から外部への潤滑剤の漏れ出しを防止している。なお、シール材に挿通されるロータシャフトの外面部分には、撥油剤が塗布されている。
特許文献1に示すシール部材を備えた動圧軸受け式のモータは、内径が軸方向で全て同一の円筒のハウジング内に嵌入された軸受け部の上に、シール部材を配設した従来から用いられている構造である。
特許文献2では、特許文献1と異なり、シール部材は、ハウジング内の軸受け部の上面に軸方向に離間して対向するように、ハウジングの上端部の内壁面に切り欠かれた部位に内嵌され、軸受け部との間で保油隙間を形成している。
この保油隙間により、特に、モータの組立時において、ロータシャフトを、潤滑油が充填されたハウジング内の軸受け部に挿入したときに、ハウジング内のエアが、軸受け部に形成された空気溝を通り、ロータシャフトとの隙間から外部に出る際に、潤滑油を伴うことを防止している。
特開2003−172336号公報 特開2002−139041号公報
しかしながら、特許文献2の構造では、シール部材は、筒状のハウジングの内周壁の上端部分に切り欠かれた部位に内嵌されることで軸受け部との間の保油隙間を設けているため、特許文献1に記載の円筒状の内周面を有するハウジングを有するモータに用いる場合、ハウジング自体も加工する必要があり、手間がかかっていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、回転軸と軸受け部の間に潤滑油を介在させたモータのスリーブ軸受け装置において、ハウジング内の軸受け部上に取り付けるだけで、モータ外部へ潤滑油の漏洩を防止する油漏れ防止キャップを提供することを目的とする。
本発明の油漏れ防止キャップは、ハウジングに配した軸受け部を介して回転自在に支承されたロータシャフトと前記軸受部との間に潤滑油を介在させてなる軸受け装置に用いられ、前記ハウジング内の前記軸受け部上に内嵌して前記ハウジングを封止し、外部へのオイル漏れを防止する油漏れ防止キャップであって、前記ロータシャフトが挿通され、前記ハウジングの開口部を閉塞する蓋上面部と、蓋上面部の外周縁から垂設され、下端面で前記軸受け部に当接する筒状壁部と、を有し、前記筒状壁部の下端面には、当該筒状壁部の内外面に連通する連通路が複数形成されている構成を採る。
本発明によれば、回転軸と軸受け部の間に潤滑油を介在させたスリーブ軸受け装置において、軸受け部上に取り付けるだけで、モータ外部へ潤滑油の漏洩を防止することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る油漏れ防止キャップを備える動圧軸受式モータの構成を示す要部断面図である。なお、図1では、回転軸線Cを挟み左右で異なる部位の要部断面を示している。
本実施の形態に係る油漏れ防止キャップを備える動圧軸受式モータ100は、例えば、プロジェクタ、PC等の電子機器に取り付けられる排気ファンモータとして用いられるものとして説明するが、動圧軸受式であればどのモータに適用されてもよく、例えば、ハードディスクドライブ(Hard Disc Drive)のディスク(円盤部分)を回転させるスピンドルモータ等として用いても良い。
動圧軸受式モータ100では、平板状の台座の中央部から立設する一端に開口部が形成された有底筒状のハウジング110の外周にステータ120が設けられている。また、ハウジング110内には、ハウジング110内に嵌入された動圧軸受部150を介して、インペラ132を備えるロータ130のロータシャフト140が回転自在に挿入されている。
ハウジング110は樹脂製のものであり、台座は、ハウジング110の基端部110aの外周面からラジアル方向外方に張り出すフランジ102により形成され、ハウジング110と一体成形により形成されている。台座の底面とハウジング110の底面とは同一平面である。台座(フランジ)102の上面には、筒状のハウジング110の外周面に沿って、動圧軸受式モータ100を制御するための基板103が配設されている。
ハウジング110内では、動圧軸受部150の下面部152から挿入方向(底面115側)にロータシャフト140の先端部142が突出しており、この先端部142は、底部117の上面である凹部の底面115に配設されたスラスト板116に回動自在に当接している。この先端部142を収容する先端部収容領域の上方の内周壁は、先端部収容領域よりも軸方向に対してラジアル外方に後退しており、動圧軸受部150と、キャップ300とが圧入されている。
ハウジング110の底部117はスラスト方向の厚みを有し、この底部117内には、ロータシャフト140の軸線C上に配置され、ロータシャフト140を底面側に吸着させる吸着マグネット170が配設されている。吸着マグネット170において、ハウジング110の内底面115に対向する面とは逆側の面(背面)には、磁性体のバックヨーク172が取り付けられている。なお、吸着マグネット170は、動圧軸受式モータ100を上下逆にした場合でも、ロータシャフト140が動圧軸受部150から抜けることを防止する。
また、ハウジング110の外周には、ステータ120が、基板上方に所定間隔を空けた位置で外嵌されている。
ステータ120では、ハウジング110に外嵌される筒状のステータコア121の外周面からラジアル方向に所定間隔を空けて突極(磁極、スロットともいう)122が突設されており、この突極122にコイル部123が巻回されている。
コイル部123のラジアル方向の外側には、所定間隔を空けて、ステータ120の周囲を周方向に回転する環状のロータマグネット133が配置されている。
ロータマグネット133は、ここでは、ステータ120の周囲を囲むように配置された円筒状をなし、ロータヨーク134に外周側から保持されている。
ロータヨーク134は、筒状の周壁部の一方(上方)の開口部縁部から軸心方向に突出する平板環状の上面部が設けられており、これら周壁部の内周面及び上面部の内面にロータマグネット133が取り付けられている。つまり、ロータヨーク134は底部の中央部分を開口させたカップ状に形成され、カップの開口側からステータ120を覆うように配置されている。
このロータヨーク134は、外側から被さるように設けられたカップ状のインペラ本体132a内に固定されている。カップ状のインペラ本体132aでは、底面132cの中央部にハブ136が形成され、このハブ136を介してロータシャフト140がインペラ本体132aの底面132cと直交して取り付けられている。
ロータシャフト140は、基端部140a側でインペラ132のハブ136にインサート成形によって一体的に取り付けられ、ハウジング110に嵌入された動圧軸受部150の一端側(上側)の開口部から挿入されている。
図2は、本発明に係る動圧軸受式モータおける動圧軸受部を説明する側断面図である。
図2に示すように、動圧軸受部150は、銅を主成分とする焼結金属などの焼結金属により円筒状に形成されている。なお、動圧軸受部150は、潤滑油又は潤滑グリースを含浸させた含油焼結金属の多孔質体により円筒状に形成されてもよい。
この動圧軸受部150の軸受け面である内周面153には、両開口側端部において、動圧発生溝としてのヘリンボーン形状の動圧溝部(ヘリングボーン溝部)154が形成されている。
ヘリンボーン溝部154は、内周面の両開口側端部に、内周面から軸心側に突出するヘリンボーン溝形成部155(図2ではハッチングで示す)により形成されている。
ヘリンボーン溝形成部155は、円周方向に配置された帯状領域155aと、帯状領域において円周方向に延在する両端縁部から、帯状領域155aの内面と同じ内面レベルで軸方向の一方側に傾斜して延びるように、複数所定間隔をあけて設けられた骨部155bとにより形成されている。
骨部155b間に形成されたヘリングボーン溝部154は、動圧軸受部150内における潤滑油の補油量を多くすることができ、ポンピング作用で動圧を発生させることによって、ロータシャフト140を精度良く支持している。
また、動圧軸受部150の外周面156には、軸方向に沿って形成され、上面部157及び下面部152の外縁部分に接続される外溝156aが形成されている。なお、外溝156aは、外周面156に、ここでは軸心を中心にして対称の位置に複数本形成されている。
動圧軸受部150には、ハウジング110内に配置された状態において、内周面153、外周面156、下面部152及び上面部157にはエアの流路が形成されている。具体的には、図2に示すように、環状の上面部157及び下面部152のそれぞれにおいて、内周縁及び外周縁にC面加工されてなる環状の内縁流路152a、157a及び外縁流路152b、157bが形成されている。それぞれの外縁流路152b、157bは、外溝156aと連通している。
図3は本発明に係る油漏れ防止キャップを備える動圧軸受部の底面図であり、図4は同動圧軸受部の上面図である。
図3に示すように、動圧軸受部150の下面部152には、内縁流路152a及び外縁流路152b間を連通させる連絡流路152cが形成されている。
図4に示すように動圧軸受部150の上面部157には、内縁流路157a及び外縁流路157b間を連通させる連絡流路157cが形成されている。また、上面部157において外縁流路157b及び内縁流路157a間の中央部分を軸周りに切り欠いてなり、周方向に延在するとともに、連絡流路157cに連通する環状溝部157dが形成されている。
このように、動圧軸受部150では、下面部152及び上面部157のそれぞれにおいて、内周面153と外周面156とを連絡するエアの流路が形成され、外溝156aにより下面部152及び上面部157の流路は、外周面156でも連結されている。
これにより動圧軸受部150では、ハウジング110内に嵌入された状態でも、下面部152、外周面156、内周面153及び上面部157を連絡するエア及び潤滑油の流路が形成されている。
この動圧軸受部150は、上面部157上に配置されたキャップ300により内部を封止されている。このキャップ300は、ハウジング110に軽圧入により内嵌されるとともに接着層200によりハウジング110に固定されている。
図5及び図6は本発明に係る油漏れ防止キャップの構成に供する図であり、図5はキャップを下から見た図、図6は同キャップの上面を示す図である。
キャップ300は、動圧軸受部150の上面部157上に配置され、中央の開口部300aにロータシャフト140が回転自在に挿通され、動圧軸受部150の外径と略同径の外径を有する円盤状の蓋上面部302と、蓋上面部302の外周縁から垂設される筒状壁部304とを備える。
キャップ300では、筒状壁部304の下端面(突端面)の角部及び蓋部の外周縁部及び、開口部の縁部を形成する内周縁部はC面加工が施されている。
図5及図6に示すように、動圧軸受部150上に配置されるキャップ300の蓋上面部302は、図1に示すように、動圧軸受部150の上面部157上に筒状壁部304を介して離間した状態で配置され、これにより、蓋上面部302の裏面302aと動圧軸受部150の上面部157との間に油溜まり部306(図1参照)を形成している。
筒状壁部304において、上面部157に当接する下端面304aには、筒状壁部304の内外面に連通する連通路307が複数形成されている。
ここでは、連通路307は、筒状壁部304の下面304aを切り欠くことで形成され、周方向に所定間隔あけて複数形成されている。
これら連通路307は、ハウジング110内に配置された際に、ハウジング110の内周面と、筒状壁部304の下端面304aの角部のC面加工部分との間で形成される空間に連通する。
このように形成されたキャップ300は、開口部300aにロータシャフト140を挿通した状態で、ハウジング110内に圧入されて、動圧軸受部150の上面部157上で固定され、当該上面部157を覆う。
また、キャップ300の上面(蓋部の上面)は、ハウジング110の上端部(開口縁)よりも低い高さ位置となっている。
また、キャップ300は、蓋上面部302の外周縁部分に形成された接着材200によってハウジング110に固定されている。
このキャップ300によれば、動圧軸受部150上に配置するだけで、動圧軸受部150上に、動圧軸受部150の外面側と複数の連通路307により連通された油溜まり部306を形成できる。
接着材200は、例えば、UV系の熱硬化する接着剤であり、キャップ300の上面のC面部分に充填されて、当該C面部分をハウジング110の開口側の内周面に接着する。
ハウジング110内において動圧軸受部150上に取り付けられることで形成されるキャップ300内の油溜まり部306は、動圧軸受部150(図2〜図4参照)の上面部157の内縁流路157a、外縁流路157b、連絡流路157c及び環状溝部157dに連通している。外縁流路157bは、外溝156aに連通している。よって、油溜まり部306は、動圧軸受部150に形成されたエア経路A1〜A3(図2〜図4参照)に連通している。
このようにロータシャフト140が挿入された動圧軸受部150を固定して保持するハウジング110内では、動圧軸受部150の上面部157までオイルが充填されている。
ここで、動圧軸受式モータ100の組立方法について説明する。
動圧軸受式モータ100では、ハウジング110内の底面にスラスト板116を配置し、軸受け部収容領域の底面に、動圧軸受部150の内径と略同径の内径を有するストッパ113aと高さ調整ワッシャ113bとを載置する。
次いで、動圧軸受部150をハウジング110内においてロータシャフト140の先端部を収容する領域よりも径が大きい軸受収容部112内に嵌入する。このとき動圧軸受部150は、ハウジング110の内周面に対して軽圧入状態で取り付けられる。
そして、キャップ300を動圧軸受部150の上面部157上に位置するようにハウジング110に配置する。このとき、キャップ300は、ハウジング110に軽圧入により取り付けられ、上面部157に下端面304aが当接する。
次いで、動圧軸受部150内に所定量の潤滑油を充填させて、ロータシャフト140を、ハウジング110内に挿入する。
ロータシャフト140がキャップ300を介して動圧軸受部150に挿入されると、動圧軸受部150内のエアは下方(挿入方向)に押し出される。
動圧軸受部150内において、ロータシャフト140がスラスト方向先端側に移動した際のエアの流れを、図7を参照して説明する。
動圧軸受部150の内部に潤滑油を充填して、上面側からロータシャフト140を挿入して組み立てる際に、動圧軸受部150の底面側に存在するエアは、挿入されるロータシャフト140より挿入方向(ハウジング110の底面方向)に押圧される。押圧されたエアは、下面部152の内縁流路152a、連絡流路152c、外縁流路152bを経て、動圧軸受部150の外面156の外溝156aを通って、上面部157側に抜ける。
上面部157側に抜けるエアは、上面部157において、外縁流路157bと、連絡流路157cと、キャップ300の複数の連通路307と、環状溝部157dと、内縁流路157aとにより上方に抜ける。
上方に抜けたエアはキャップ300内側の油溜まり部306を通り、キャップ300の蓋上面部302の開口部300aを形成する周面とロータシャフト140の外面との間から上方に抜ける。なお、キャップ300の開口部300aを形成する周面に対向するロータシャフト140の外面部分には撥油剤が塗布されている。
本実施の形態では、動圧軸受部150の上面部157上に取り付けられるキャップ300の下端面304aには、筒状壁部304の内外面を連通する連通路307が複数形成されている。
このため、動圧軸受部150の外面156の外溝156aを経て、動圧軸受部150とキャップ300との間に形成される油溜まり部306内に流れ込むエアの勢いを抑制できる。よって、油溜まり部306内に、エアが勢いよく噴出することがなく、ロータシャフト140を動圧軸受部150に挿入させた際に、キャップ300の開口部300aとロータシャフト140との隙間から外方に潤滑油が噴出することがない。
また、動圧軸受式モータ100の輸送時等において、ロータシャフト140が動圧軸受部150に対してスラスト方向に移動する場合でも、動圧式の動圧軸受部150内の潤滑油が動圧軸受部150の上方に飛び出すことがない。
この動圧軸受式モータ100の備える軸受け装置は、一端に開口部を有する樹脂製のハウジング110と、円筒状の内周面を有し、開口部からハウジング110に嵌入される動圧軸受部150と、動圧軸受部150に回転自在に挿入されるロータシャフト140と、動圧軸受部150の内周面及び内周面に対向するロータシャフト140の外周面の少なくとも一方に形成されたヘリングボーン溝部154と、動圧軸受部150の内周面とロータシャフト140の外周面との間に保持される動圧発生用潤滑油と、ロータシャフト140を回動自在に挿通して、動圧軸受部150上に配置されるキャップ300とを備える。このキャップ300は、ロータシャフト140が挿通され、ハウジング110の開口部を閉塞する蓋上面部302と、蓋上面部302の外周縁から垂設してなる筒状壁部304を有し、筒状壁部304において動圧軸受部150と当接する下端面304aには、内外面に連通する連通路307が複数形成されている。
これにより、動圧軸受部150の外周面から、動圧軸受部150とキャップ300の蓋上面部302との間の油溜まり部306内へ流れるエアを、動圧軸受部150の上面部157に形成された連絡流路157cに加えて、複数の連通路307で流すことができる。
これにより、動圧軸受式モータ100の組立時において、ロータシャフト140を、軸受け部150及びキャップ300が収容されたハウジング110内に挿入する場合、エアに伴い潤滑油が、油溜まり部306内を経て、キャップ300とロータシャフト140との間から噴出することがない。これによりモータ外部への潤滑油の漏れを防止できる。
したがって、ロータシャフト140と動圧軸受部150の間に潤滑油を介在させたスリーブ軸受け装置を有するモータにおいて、ハウジング110の円筒状の内周面を加工することなく、ハウジング110に圧入して容易に取り付けることで、動圧軸受部150上に配置させて、モータ外部へ潤滑油の漏洩を防止できる。
また、動圧軸受式モータ100では、樹脂製のハウジング110に嵌入されて、ロータシャフト140を受ける動圧軸受部150は、上端部分に被さるキャップ300を介してハウジング110に固定されている。また、キャップ300は、ハウジング110への圧入力とともに、ハウジング110と接着する接着層200によって動圧軸受部150に対する固定の強度向上が図られている。
このため、動圧軸受式モータ100では、モータ駆動時のロータシャフト140の回転による動圧軸受部150の軸受け温度によって、動圧軸受部150を外側で保持する樹脂製のハウジング110が変形し、動圧軸受部150の外周面156との間に隙間ができる場合でも、動圧軸受部150のスラスト方向への移動は、ハウジング110に固定されたキャップ300により規制される。これにより、ハウジング110は、キャップ300を介して、動圧軸受部150をスラスト方向に移動させることなく保持できる。
よって、動圧軸受部150が嵌入される筒状のハウジング110を、従来の真鍮等の金属筒体に代えて、樹脂製筒状体により形成しても、軸受け温度(モータ使用時の温度範囲)を考慮することなく、動圧軸受部150を安定して固定することができる。
なお、上記本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り、種々の改変をなすことができ、そして本発明が該改変させたものに及ぶことは当然である。
本発明に係る油漏れ防止キャップは、回転軸と軸受け部の間に潤滑油を介在させたスリーブ軸受け装置において、ハウジング内の軸受け部上に取り付けるだけでモータ外部へ潤滑油の漏洩を防止する効果を有し、特に、動圧軸受式の排気ファンモータ、スピンドルモータ、ポリゴンスキャナモータに用いられるものとして有用である。
本発明の一実施の形態に係る油漏れ防止キャップを備える動圧軸受式モータの構成を示す要部断面図 本発明に係る油漏れ防止キャップを備える動圧軸受式モータおける動圧軸受部を説明する側断面図 本発明に係る油漏れ防止キャップを備える動圧軸受式モータおける動圧軸受部の底面図 本発明に係る油漏れ防止キャップを備える動圧軸受式モータおける動圧軸受部の上面図 本発明に係る油漏れ防止キャップの構成に供する図 本発明に係る油漏れ防止キャップの構成に供する図 動圧軸受部内において、ロータシャフトがスラスト方向先端側に移動した際のエアの流れを示す要部断面図
符号の説明
100 動圧軸受式モータ
110 ハウジング
140 ロータシャフト
150 動圧軸受部
157 上面部
157c 連絡流路(切り欠き部)
300 キャップ
302 蓋上面部
304 筒状壁部
304a 筒状壁部の下端面
307 連通路

Claims (3)

  1. ハウジングに配した軸受け部を介して回転自在に支承されたロータシャフトと前記軸受部との間に潤滑油を介在させてなる軸受け構造に用いられ、前記ハウジング内の前記軸受け部上に内嵌して前記ハウジングを封止し、外部へのオイル漏れを防止する油漏れ防止キャップであって、
    前記ロータシャフトが挿通され、前記ハウジングの開口部を閉塞する蓋上面部と、
    蓋上面部の外周縁から垂設され、下端面で前記軸受け部に当接する筒状壁部と、
    を有し、
    前記筒状壁部の下端面には、当該筒状壁部の内外面に連通する連通路が複数形成されている油漏れ防止キャップ。
  2. 軸受ハウジングに配した軸受け部を介して回転自在に支承されたロータシャフトと前記軸受部との間に潤滑油を介在させてなる軸受け構造において、
    前記ハウジング内の前記軸受け部上に配置して、ハウジングを封止して外部へのオイル漏れを防止する油漏れ防止キャップを備え、
    前記油漏れキャップは、前記ロータシャフトが挿通され、前記ハウジングの開口部を閉塞する蓋上面部と、
    蓋上面部の外周縁から垂設され、下端面で前記軸受け部に当接する筒状壁部と、
    を有し、
    前記筒状壁部の下端面には、当該筒状壁部の内外面に連通する連通路が複数形成されている軸受け構造。
  3. 前記軸受け部において前記筒状壁部が当接する面には、前記軸受け部の内外面側に連通する切り欠き部が形成されている請求項2記載の軸受け構造。
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