JP4105298B2 - 薄型モータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高容量FD等の交換可能記録媒体を回転駆動するのに好適な薄型モータに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
本発明の発明ものの1人は、先に、高容量FD等の交換可能記録媒体を回転駆動するためのモータとして、図5(半断面図)に示すような薄形モータ(以下、「先のモータ」と言う)を開発して実用化した(但し、本出願時点において未公表である。)。
【0003】
先のモータは、ロータマグネットaをステータb(電機子)の外周側に配したアウターロータタイプであるため鉄系金属製(強磁性材料)のロータフレームcがステータbを覆う構造となる。そのため、ロータフレームcに回転剛性に耐え得るための肉厚を確保すると共に、ロータフレームcとステータコイルd間に所定の絶縁ギャップを確保する必要があり、ステータbの軸心方向寸法(高さ寸法)つまり電磁手段である電機子のスペースが制約されるので、結果として効率の点で改善の余地が残る。
【0004】
また、この種薄形モータにおいては、ロータフレームcの外周部に固定されるロータマグネットa自身の軸心方向寸法(高さ)が小さいので、先のモータの場合、ロータマグネットaからの磁束が軸心方向、特にロータフレームcに逃げてしまわないよう(軸心方向に磁気ループを形成してしまわないよう)、ロータフレームcの一部にロータマグネットaの端面が当接する突起c1を半抜き穴加工で設け、ロータフレームc下面とロータマグネットa上面との間にギャップを設けてこの間の磁気抵抗を大きくし、磁気漏れを少なくしてロータマグネットaの磁束が効率良く回転駆動に供されるようにしている。
【0005】
しかしながら、この場合、ロータマグネットaをロータフレームcより突起c1の高さ分だけ離すこととなる。その上でモータの高さを低くしなければならないので、ロータマグネットaの軸心方向寸法をより小さくせざるを得ず、必ずしも十分な駆動効率を達成し難い。
【0006】
本発明は、従来技術に存した上記のような問題点に鑑み行われたものであって、その目的とするところは、ロータとステータコイルとの絶縁確保のための軸心方向ギャップをなくし、且つロータマグネットにおける軸心方向の磁気ループの形成を妨げて、より薄型で然も効率の高い薄型モータ提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1) 上記目的を達成する本発明の薄型モータは、固定部に設けられてステータコイルを備えたステータの内周側に、そのステータに径方向空隙を介して相対するロータマグネットとロータヨークとを備えてなるロータを有する電動機であって、ロータヨークは、筒状部と、その筒状部の軸心方向端側に位置するとともに、径方向外方に張り出す環状の外方張出部を有してなり、ロータヨークの筒状部に環状のロータマグネットが外嵌固定され、前記外方張出部の外周部は、ステータコイルよりも径方向内方に位置し、前記外方張出部は、ロータマグネットの軸心方向端側を覆い、前記外方張出部は、ロータマグネットの軸心方向一端側と軸心方向に当接する当接部分、及び、ロータマグネットの軸心方向一端側と軸心方向間隙を隔てて相対する間隙部分を有し、当接部分及び間隙部分はそれぞれ周方向において均等状に分布することを特徴とする(請求項1)。
【0008】
本発明の薄型モータにおいては、ロータヨークの外方張出部が、当接部分においてロータマグネットの軸心方向一端側と軸心方向に当接するので、ロータヨークに対するロータマグネットの軸心方向の位置決めを容易且つ確実に行い得る。また、ロータヨークの外方張出部が、間隙部分において、ロータマグネットの軸心方向一端側と軸心方向間隙を隔てて相対するので、ロータマグネットにおける軸心方向に関する磁気ループの形成を妨げて、ステータによる磁束をロータの回転駆動力に効率良く利用することができる。すなわち、磁気特性が向上して駆動効率が高まる。また、ロータマグネットと外方張出部との間に隙間を設ける(この場合当接部が存在しない)必要がないので、ロータマグネットの軸心方向寸法を大きくしてこの点においても磁気特性を向上させることができる。当接部分及び間隙部分はそれぞれ周方向において均等状に分布するので、磁気特性も周方向に均等状となり、ロータの回転むら等の不都合発生が防がれる。
【0009】
ステータとしては、ステータコアにステータコイルが巻回されてなるものを用いることができる。ロータにおけるロータマグネットは、ステータの内周側においてステータに径方向空隙を介して相対し、ステータとの間に、径方向空隙を経て磁気回路を形成し得るものとすることができる。ロータは、玉軸受などの転がり軸受や動圧流体軸受などの滑り軸受等の各種軸受の1種又は2種以上の組み合わせからなる軸受装置を介してステータを有する固定部に対し回転自在となるよう支持されるものとすることができる。
【0010】
ロータヨークの材料としては、ロータヨークとして通常使用し得る材料、例えば鉄系金属材料等の強磁性材料又はこれに準ずる材料を用いることができる。
【0011】
ロータヨークとしては、筒状部の軸心方向他端側から環状のロータマグネットを外嵌し得るものを用いることができる。ロータヨークの筒状部は、例えば円筒状とすることができ、外方張出部は、例えば円環平板状とすることができる。
【0012】
ロータヨークの外方張出部は、ロータマグネットの軸心方向一端側を覆い、ロータマグネットの磁束がその外方張出部よりも軸心方向端側へ漏れることを防ぐ。これによって、ロータの軸心方向一端側に所謂大容量FD(フロッピーディスク)やその他のFD等の磁気ディスクを始めとする種々の記録媒体が配装された場合に、それらの記録媒体に磁気的な悪影響を及ぼすことが防がれる。
【0013】
ロータヨークの外方張出部の外周部はステータコイルの内周部よりも内方に位置するので、ロータヨークの外方張出部とステータコイルとの間に絶縁確保のための軸心方向のギャップを必要としない。そのため、モータをより薄型化することができ、また、ステータの軸線方向サイズを可及的に大きくしてより効率の高いモータを得ることができる。
【0014】
ロータヨークの外方張出部は、ロータマグネットの軸心方向一端側と軸心方向に当接する当接部分と、ロータマグネットの軸心方向一端側と軸心方向間隙を隔てて相対する間隙部分を有し、当接部分及び間隙部分はそれぞれ周方向において均等状に分布する。その例としては、当接部分及び間隙部分がそれぞれ回転軸線を中心とする円環状である場合(当接部分の内周側に間隙部分が位置する場合、その逆の場合、及び、間隙部分の内周側及び外周側にそれぞれ当接部分を有する場合等の何れも可)、間隙部分が回転軸線を中心とする円環状であり、一定中心角毎に当接部分を有し、その当接部分の当接面積が、間隙部分におけるロータマグネットとロータヨークの外方張出部との間隙による軸線方向の磁気ループ形成を妨げる効果が実質上損なわれない程度に小さい場合等を挙げることができる。
【0015】
ロータマグネットの軸心方向一端側の面が軸心方向に対し垂直な平面である場合、ロータヨークの外方張出部の軸心方向他端側の面に凹部(例えば軸心線を中心とする円環状凹部)を設けることにより、その凹部とロータマグネットの軸心方向一端側の面との間に間隙部分を形成することができる。この場合の外方張出部の厚さを(t)とすると、凹部の深さ(a)は[0<a<t]である。このように外方張出部に凹部(例えば軸心線を中心とする円環状凹部)を備えた金属製のロータヨークは、例えばプレス成形により形成することができる。
【0016】
当接部分及び間隙部分がそれぞれ軸心方向に対し垂直な円環状をなし、当接部分の内周側に間隙部分が位置する場合、間隙部分の径方向幅(b)は、例えば、当接部分の径方向幅以上でロータマグネットの径方向幅(c)未満、すなわち[(c/2)<b<c]とすることができる。
【0017】
なお、本発明の薄型モータは、ブラシレスDCモータとして好適である。
【0018】
次に、本発明の薄型モータは、軸心方向に垂直な方向において、間隙部分の面積が当接部分の面積以上であるものとすることができる(請求項2)。
【0019】
軸心方向に垂直な方向における間隙部分(好ましくは軸心線を中心とする円環状部分)の面積が、軸心方向に垂直な方向における当接部分(好ましくは軸心線を中心とする円環状部分)の面積以上であり、その間隙部分において、ロータヨークの外方張出部がロータマグネットの軸心方向一端側と軸心方向間隙を隔てて相対するので、ロータマグネットにおける軸心方向に関する磁気ループの形成を十分に妨げて、ステータによる磁束をロータの回転駆動力に効率高く利用することができる。すなわち、磁気特性がより向上して駆動効率が一層高まる。
(2) また上記(1) 記載の薄型モータは、ロータが一つの単列ラジアル玉軸受を介して固定部に対し回転自在に支持され、ロータマグネットの磁気センタがステータの磁気センタより軸心方向端寄りに位置し、ステータとロータマグネットとの間の磁気吸引力の軸心方向成分により、前記単列ラジアル玉軸受に予圧が付与されるものとすることができる(請求項3)。
【0020】
ロータを回転自在に支持する軸受が一つの単列ラジアル玉軸受であるため、軸受の軸心方向寸法が小さく、モータの薄型化、特に超薄型化に効果的である。
【0021】
然も、ロータマグネットの磁気センタをステータの磁気センタより軸心方向端寄りに位置させることにより、ステータとロータマグネットとの間の磁気吸引力の軸心方向成分によって前記単列ラジアル玉軸受に予圧を付与しているため、単列ラジアル玉軸受の径方向及び軸心方向のがたが効果的に減少して剛性が増大し、回転精度が向上する。勿論、この単列ラジアル玉軸受の内輪及び外輪の軌道の形状は、このような軸心方向の予圧により径方向及び軸心方向のがたが減少して剛性が増大する形状(例えば径方向にほぼ向かい合った断面円弧状)であることを要する。
(3) また、上記(1) 記載の薄型モータは、軸心線のまわりに対称状をなす凸曲面状突起部と、軸心線のまわりに対称状をなし前記凸曲面状突起部よりも曲率が小さい凹曲面部又は平面部であって前記凸曲面状突起部を相対回転自在に支持し得るもののうち、一方がロータに設けられ、他方が固定部に設けられて前記一方を上向きに支持することにより、ロータを固定部に対し回転し得るように軸心方向において支持し、ロータヨークの筒状部の内周側にスリーブ内周面部を有し、固定部に円筒外周面状の支持外周面部を有し、その支持外周面部又はスリーブ内周面部に動圧発生用溝を有し、前記支持外周面部と、それにスリーブ嵌合した前記スリーブ内周面部が、空気を潤滑剤としてロータを固定部に対し径方向に支持するラジアル動圧空気軸受を構成するものとすることができる(請求項4)。
【0022】
軸心線を中心とする凸曲面状突起部、及び同じく軸心線を中心とする凹曲面部又は平面部によりロータが固定部に対し回転し得るように軸心方向において支持され、支持外周面部とスリーブ内周面部によるラジアル動圧空気軸受の採用によって、径方向においてロータのスリーブ内周面部と固定部の支持外周面部の間に最小隙間を確保することができるので、ロータについて高い回転精度を実現することができ、ロータに、高容量FD等の磁気ディスクを始めとする各種記録媒体を載置する基準面となるハブデータム面を設けた場合にも、そのハブデータム面の回転に関し高精度を実現し得る。また、回転中に玉軸受におけるような振動や騒音が発生しないため、NRRO(非同期成分の振れ)が良くなって振動を低減することができる。
【0023】
ラジアル動圧空気軸受を構成する支持外周面部又はスリーブ内周面部における動圧発生用溝としては、例えばヘリングボーン溝等を適宜採用し得る。
【0024】
なお、この薄型モータは、固定部に対しロータが離脱することを防ぐための抜け止め装置を備えるものとすることができる。抜け止め装置としては、例えば、ロータにおける外方張出部が固定部に設けた内方張出部よりも軸心方向端側に位置し、軸心方向において両者の少なくとも一部が回転角度によらず常時重なり合うものを挙げることができる。
【0025】
また、ロータマグネットの磁気センタをステータの磁気センタより軸心方向端寄りに位置させることにより、ステータとロータマグネットとの間の磁気吸引力の軸心方向成分によってロータが固定部に対し軸心方向に押圧するものとすることができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を、図1乃至図4を参照しつつ説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施の形態の一例としての、大容量FD駆動用の薄型モータ(ブラシレスDCモータ)の半断面図、図2は、その薄型モータのロータヨーク及びロータマグネットについての拡大断面図である。勿論、この薄型モータをその他のFD及びFD以外の種々の記録媒体の駆動に用いることもできる。
【0028】
金属製ベースプレート10に上方開口の円形凹部10aを有し、その円形凹部10aの周壁にステータコア12aの外周部が内嵌固定されることにより、円形凹部10a内の外周側に環状のステータ12が固定されている。ステータ12は、4枚のステータコアラミネーション12a1が積層されてなるステータコア12aにステータコイル12bが巻回されてなる。ステータコア12aの外周部下面は、環状板状のスペーサ14を介して円形凹部10aの外周部底面上に支持され、各ステータコイル12bの下部は、それに対応する位置毎にベースプレート10に設けられたステータコイル収容開口部10b内に収容されている。これによって、モータの軸心方向寸法(高さ)が抑えられている。
【0029】
ベースプレート10の中央部に設けられた中央開口部10cに、厚板円盤状をなす中央支持部材16が、その下部において中央開口部10cに嵌合した状態で固定されている。この固定は、圧入又はかしめにより行われる。
【0030】
中央支持部材16の外周面には、単列ラジアル玉軸受18の内輪内周面が外嵌された状態で接着剤により固定されている。また単列ラジアル玉軸受18の外輪外周面は、ロータハブ20の外周垂下壁20aの内面に内嵌されて接着剤により固定されている。
【0031】
ロータハブ20は、中央支持部材16の上側を覆う状態で中央支持部材16と同軸状に位置する。ロータハブ20上側の外周縁よりもやや内方に設けられた環状凹部20b内に、交換媒体である大容量FD22をロータハブ20に対し磁気的に吸引固定するための環状板状のチャッキングマグネット24が固定されており、その内周側に、大容量FD22を載置する基準面となる環状のハブデータム面20cが形成されている。
【0032】
環状のロータヨーク26は、鉄系金属板がプレス加工されてなるものであり、円筒状部26aとその端の外方張出部26bからなる断面L字形状をなし、外方張出部26bの下面内周部に、やや上方に窪んだ円環状凹部26c(薄肉部)が形成されている。
【0033】
ロータヨーク26の円筒状部26aは、ロータハブ20の外周垂下壁20aの外面に外嵌固定されている。ロータヨーク26の円筒状部26aに環状のロータマグネット28が外嵌され、ロータマグネット28の上面がロータヨーク26の外方張出部26bの下面のうち円環状凹部26cの外周側部分に当接した状態でロータヨーク26に対しロータマグネット28が固定されている。そのためロータヨーク26に対するロータマグネット28の軸心方向の位置決めが容易且つ確実に行われる。
【0034】
ロータマグネット28の上面のうち円環状凹部26cに相対する円環状部分28a(間隙部分)は、その外周側において外方張出部26bの下面に当接する円環状部分28b(当接部分)に比し、径方向幅において2倍以上であり、面積も大きい。そのため、ロータマグネット28における軸心方向に関する磁気ループの形成を十分に妨げて、ステータ12による磁束をロータ29の回転駆動力に効率高く利用することができる。また、ロータマグネット28と外方張出部26bとの間に隙間を設ける(この場合当接部が存在しない)必要がないので、ロータマグネット28の軸心方向寸法を大きくしてこの点においても磁気特性を向上させることができる。
【0035】
ロータヨーク26の外方張出部26bは、ロータマグネット28の上部を覆い、ロータマグネット28の磁束がその外方張出部26bよりも上方側へ漏れることを防ぐので、大容量FD等の記録媒体が配装された場合に、それらに磁気的な悪影響を及ぼすことが防がれる。
【0036】
ロータヨーク26の外方張出部26bの外周部は、ステータコイル12bの内周部よりも内方におけるステータコア12aの内周部の上方に位置する。ロータヨーク26の外方張出部26bとステータコイル12bとの間に絶縁確保のための軸心方向のギャップを必要としないので、モータを一定の高さに保ちつつステータコアラミネーション12a1の枚数を先のモータにおける3枚から4枚としてステータ12の軸線方向サイズを増大させることにより、より効率の高いモータが得られている。
【0037】
ロータマグネット28は、その磁気センタがステータ12の磁気センタより軸心方向上寄りに位置した状態で、ステータコア12aと径方向内方に相対している。これによってステータ12とロータマグネット28との間に作用する磁気吸引力の軸心方向成分により、ロータ29に軸心方向下向きの力が作用し、単列ラジアル玉軸受18に予圧が付与されている。これにより、単列ラジアル玉軸受18の径方向及び軸心方向のがたが効果的に減少して剛性が増大し、回転精度が向上している。
【0038】
然も、本発明のようなインナーロータタイプの場合、ステータコア12aの外径を最大限(大容量FD駆動装置等におけるモータ部分の外径は仕様により決められている)に確保することができるため、ハブデータム面20cに影響を与えない範囲でロータマグネット28の内外径とステータ12の内径を自由自在に調整することができ、磁気特性の設計の自由度が高い。
【0039】
更に、この具体例では、ハブデータム面20cに対して単列ラジアル玉軸受18が径方向外方に位置しているため、先のモータの場合に比し、ハブデータム面20cに載置される大容量FD等の記録媒体をより安定的に支持し得、振れ回りやNRRO特性が良好となる。
【0040】
図3は、本発明の実施の形態の別の例としての、大容量FD駆動用の薄型モータ(ブラシレスDCモータ)の半断面図、図4は、その薄型モータにおける抜け止め部材の縮小斜視図である。
【0041】
この例においては、動圧空気軸受が採用されている。ステータ12は図1及び図2の例と同様にベースプレート10の円形凹部10a内に配装されている。
【0042】
ベースプレート10の中央部に設けられた中央開口部10cに、厚板円盤状をなす中央支持部材30が、その下部において中央開口部10cに嵌合した状態で圧入やかしめ等により固定されている。
【0043】
中央支持部材30の円筒状をなす外周面は、動圧発生用のヘリングボーン溝が設けられた支持外周面部30aに形成されている。中央支持部材30の上面は軸心方向に垂直な平面である。
【0044】
ロータハブ32は、中央支持部材30の上側を覆う状態で中央支持部材30と同軸状に位置し、ロータハブ32の下面中央部に下向きに設けられた凸曲面状突起部32a(軸心線のまわりに対称状をなす)の下端部において、中央支持部材30の上面中央部上で回転可能なように軸心方向上向きに支持される。
【0045】
ロータハブ32の外周部には、ヨークとしても作用する円筒形状のスリーブ部材34がその上部内周において外嵌固定され、そのスリーブ部材34の下部内周部、すなわちスリーブ内周面部34aが中央支持部材30の支持外周面部30aにスリーブ嵌合している。これにより、ロータハブ32を中央支持部材30に対し回転自在に径方向に支持するラジアル動圧空気軸受が構成されている。
【0046】
ロータハブ32上側の外周縁よりもやや内方に設けられた環状凹部32b内に、交換媒体である大容量FD22をロータハブ32に対し磁気的に吸引固定するための環状板状のチャッキングマグネット36が固定されており、その内周側に、大容量FD22を載置する基準面となる環状のハブデータム面32cが形成されている。
【0047】
環状のロータヨーク38は、鉄系金属板がプレス加工されてなるものであり、円筒状部38aとその端の外方張出部38bからなる断面略L字形状をなし、外方張出部38bの下面内周部に、やや上方に窪んだ円環状凹部38c(薄肉部)が形成され、外方張出部38bの外周部はやや下方に位置するように形成されている。
【0048】
ロータヨーク38の円筒状部38aは、スリーブ部材34の外面に外嵌固定されている。図1及び図2の例と同様に、ロータヨーク38の円筒状部38aに環状のロータマグネット40が外嵌され、ロータマグネット40の上面がロータヨーク38の外方張出部38bの下面のうち円環状凹部38cの外周側部分に当接した状態でロータヨーク38に対しロータマグネット40が固定されている。
【0049】
ロータマグネット40は、その磁気センタがステータ12の磁気センタより軸心方向上寄りに位置した状態で、ステータコア12aと径方向内方に相対している。そのため、ステータ12とロータマグネット40との間の磁気吸引力の軸心方向成分によってロータハブ32が中央支持部材30に対し軸心方向に押圧するものとなる。
【0050】
ベースプレート10の円形凹部10a内におけるステータコア12a上に、合成樹脂製の環状の抜け止め部材42が固定されている。この抜け止め部材42の固定は、抜け止め部材42の外周肉厚部42aが円形凹部10aの周壁に内嵌されることにより行われている。抜け止め部材42の内周部42cと外周肉厚部42aの間には、各ステータコイル12bの上部が挿通するステータコイル挿通口42bが一定中心角毎に設けられている。抜け止め部材42の内周部42cは、立ち上げられてステータコア12aの上面内周部との間に内方開口の環状溝部44を形成しており、この環状溝部44と、環状溝部44内に位置するロータヨーク38の外方張出部38bの外周部により、抜け止め装置が構成されている。
【0051】
この薄型モータでは、ロータ46が凸曲面状突起部32aの下端部において中央支持部材30の上面中央部上で回転可能なように軸心方向上向きに支持され、ラジアル動圧空気軸受の採用により径方向においてロータ46におけるスリーブ部材34のスリーブ内周面部34aと中央支持部材30の支持外周面部30aとの間に最小隙間が確保されるので、ハブデータム面32cに高精度の回転が実現される。また、回転中に玉軸受におけるような振動や騒音が発生しないため、NRROが良くなって振動が低減される。
【0052】
【発明の効果】
本発明の薄型モータにおいては、ロータヨークの外方張出部の外周部はステータコイルの内周部よりも内方に位置するので、ロータヨークの外方張出部とステータコイルとの間に絶縁確保のための軸心方向のギャップを必要としない。そのため、モータをより薄型化することが可能であり、また、ステータの軸線方向サイズを可及的に大きくしてより効率の高いモータを得ることができる。また、ロータマグネットにおける軸心方向に関する磁気ループの形成が妨げられるので、磁気特性が向上し、薄型であっても駆動効率が高い。更に、ロータヨークの外方張出部が、当接部分においてロータマグネットの軸心方向一端側と軸心方向に当接するので、ロータヨークに対するロータマグネットの軸心方向の位置決めを容易且つ確実に行い得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】大容量FD駆動用薄型モータの半断面図である。
【図2】ロータヨーク及びロータマグネットについての拡大断面図である。
【図3】別の大容量FD駆動用薄型モータの半断面図である。
【図4】抜け止め部材の縮小斜視図である。
【図5】先に発明した薄形モータの半断面図である。
【符号の説明】
10a 円形凹部
12 ステータ
12a ステータコア
18 単列ラジアル玉軸受
20 ロータハブ
20a 外周垂下壁
26a 円筒状部
26b 外方張出部
26c 円環状凹部
28 ロータマグネット

Claims (4)

  1. 固定部に設けられてステータコイルを備えたステータの内周側に、そのステータに径方向空隙を介して相対するロータマグネットとロータヨークとを備えてなるロータを有する電動機であって、
    ロータヨークは、筒状部と、その筒状部の軸心方向端側に位置するとともに、径方向外方に張り出す環状の外方張出部を有してなり、
    ロータヨークの筒状部に環状のロータマグネットが外嵌固定され、
    前記外方張出部の外周部は、ステータコイルよりも径方向内方に位置し、
    前記外方張出部は、ロータマグネットの軸心方向端側を覆い、
    前記外方張出部は、ロータマグネットの軸心方向一端側と軸心方向に当接する当接部分、及び、ロータマグネットの軸心方向一端側と軸心方向間隙を隔てて相対する間隙部分を有し、
    当接部分及び間隙部分はそれぞれ周方向において均等状に分布することを特徴とする薄型モータ。
  2. 軸心方向に垂直な方向において、間隙部分の面積が当接部分の面積以上である請求項1記載の薄型モータ。
  3. ロータが一つの単列ラジアル玉軸受を介して固定部に対し回転自在に支持され、
    ロータマグネットの磁気センタがステータの磁気センタより軸心方向端寄りに位置し、
    ステータとロータマグネットとの間の磁気吸引力の軸心方向成分により、前記単列ラジアル玉軸受に予圧が付与される請求項1又は2記載の薄型モータ。
  4. 軸心線のまわりに対称状をなす凸曲面状突起部と、軸心線のまわりに対称状をなし前記凸曲面状突起部よりも曲率が小さい凹曲面部又は平面部であって前記凸曲面状突起部を相対回転自在に支持し得るもののうち、一方がロータに設けられ、他方が固定部に設けられて前記一方を上向きに支持することにより、ロータを固定部に対し回転し得るように軸心方向において支持し、
    ロータヨークの筒状部の内周側にスリーブ内周面部を有し、固定部に円筒外周面状の支持外周面部を有し、その支持外周面部又はスリーブ内周面部に動圧発生用溝を有し、前記支持外周面部と、それにスリーブ嵌合した前記スリーブ内周面部が、空気を潤滑剤としてロータを固定部に対し径方向に支持するラジアル動圧空気軸受を構成する請求項1又は2記載の薄型モータ。
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