JP4260925B2 - 基板の接着方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の基板を接着させるための方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
半導体基板の積層構造は半導体素子の基本構造であり、その作製技術の向上は集積化半導体素子を多様化し高性能化する上で重要である。特に近年、光素子と電子素子とを集積化する光・電子集積回路(OEIC)の開発が進められる中で、電子デバイスに適したSi基板上に、光デバイスに適したGaAs等の基板が作製もしくは接着された集積化半導体素子の実現の重要性が指摘されている。
【0003】
複数の半導体基板を積層する方法としては、従来結晶成長技術による積層構造の作製方法が多く用いられてきたが、近年、接着剤等を介在させることなく複数の半導体基板を高温下で加圧して直接接着する方法が示されている。このような直接接着による積層構造の作製方法を用いることによって、格子定数等の物性定数が異なる等の様々な半導体基板を接着することができ、光・電子集積回路を含めた半導体素子の多様化が可能となる。
【0004】
図4に、特開平7−201690号に示されている従来の直接接着における加圧方法の一例を示す。この方法では、積層シリコンウェハ21の片面に圧力容器22が配置され、上ロッド24及び下ロッド25によって固定されている。上ロッド24及び下ロッド25にはロッド荷重Wが印加され、圧力容器22内には気体もしくは液体を含む加圧材23が導入されて加圧圧力Pが印加され、これによって積層シリコンウェハ21への加圧が行われる。また、他の方法として、複数本の加圧棒を用いて加圧して接着する方法も示されている。この場合、加圧棒でそのまま加圧する方法の他に、バネを介して加圧するか、もしくはネジを用いて加圧する方法が示されている。また、特開平8−69953号において、異なる種類の半導体基板を接着した半導体装置と、その直接接着の方法が示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の直接接着の技術においてはいずれも、積層基板への加圧圧力の分布と、その時間による変化等を知る手段が無く、したがって加圧圧力が全体に均一に印加されるように加圧を調節することができない。加圧による直接接着においてその加圧圧力の均一性は、積層基板の高性能化及び品質の安定化を実現するために重要であり、その加圧圧力分布を確認し、それによって加圧を調整する方法を確立する必要がある。
【0006】
本発明は、複数の基板を接着する方法において、加圧された加圧圧力分布を確認し、それに基づいて積層基板に印加する加圧圧力を調整して、基板の均一な接着を実現することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明による基板の接着方法は、複数の基板を積層して積層基板とし、加圧して直接接着する基板の接着方法において、積層基板の片側に2枚の透明板を重ねて配置して加圧材とし、2枚の透明板に単色光を照射しながら2枚の透明板を介して積層基板への加圧を行い、単色光の反射光に現れる干渉縞が一定の対称性もしくは規則性を保つように加圧圧力を調節することを特徴とする。
【0008】
このように積層基板の片側に2枚の透明板を配置して、この2枚の透明板を介して積層基板に加圧した場合、加圧圧力分布に対応して生じる透明板の歪みによって2枚の透明板の間隙の状態が変化する。このような構成において2枚の透明板に単色光を照射しながら加圧を行うことによって、透明板の各部位において生じた間隙の変化の差異から、単色光の反射光における干渉縞が変化する。この干渉縞の変化を観測することによって、加圧圧力の積層基板上の位置による分布と時間による変化を知ることができ、したがって、積層基板に対して均一に加圧が行われているかどうかを確認できる。
【0009】
さらに、この干渉縞の変化を観測しつつ各部位に印加する加圧圧力を調整することによって、より均一に加圧を行うことができ、それによって均一な基板の接着方法を実現できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面とともに本発明による基板の接着方法の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0011】
図1は、本発明の基板の接着方法に係る基板接着装置の一実施形態の構成を示す側面図である。また、図2は図1に示した基板接着装置の各部分を展開して示す斜視図である。積層基板1は、その上側を第1上透明板2及び第2上透明板3によって、また下側を下透明板4によって挟まれて固定される。これらの透明板はいずれも外径の等しい円形であり、好ましくは石英ガラス製である。
【0012】
積層基板1は、図1及び図2においては中央に1枚のみ配置されているが、基板接着装置あるいは積層基板の大きさ等に応じて、複数枚を配置して接着を行っても良い。
【0013】
第1上透明板2及び下透明板4の形状は平板状であるが、第2上透明板3は、下面は平面であるが上面は凸面で、曲率半径の大きい球面状に加工されている。これによって加圧前に単色光を照射したときに、平面である第1上透明板2の下面と球面である第2上透明板3の上面との間隙によって生じる干渉縞、ニュートンリングが観測される。このニュートンリングは、その後の加圧圧力による間隙の変化についての、加圧開始の時点での指標として用いられる。
【0014】
第1上透明板2の上方には加圧板5が設置され、第1上透明板2は加圧板5に対して固定される。加圧板5は、中央に第1上透明板2の外径よりも小さい内径の円形の開口部を有する。透明板への単色光はこの開口部から照射され、また、加圧前または加圧中の干渉縞は、この開口部を通じて観測することができる。
【0015】
下透明板4の下方には底板9が設置される。下透明板4と底板9との間には支持板6及びバネ7が設置され、下透明板4は支持板6に対して固定される。バネ7は、中央にバネ7の外径よりも大きい内径の円形の開口部を有してバネ7の下部の周囲に配置されるバネ保持板8によって保持される。
【0016】
加圧板5及び底板9は複数本、図1及び図2に示す基板接着装置においては3本、の加圧ネジ10によって底板9の下方から貫通されており、加圧板5の上方の加圧調整ボルト11によって固定されている。
【0017】
積層基板1に対する加圧は、第1上透明板2及び第2上透明板3を介した加圧ネジ10及び加圧調整ボルト11による上方からの加圧圧力の印加と、下透明板4及び支持板6を介したバネ7による下方からの加圧圧力の印加とによって行われる。
【0018】
単色光を照射した状態で加圧調整ボルト11の締めつけによって加圧していくと、第1上透明板2及び第2上透明板3に歪みが生じてこれら2枚の透明板の間隙が変化する。これによって、観測される干渉縞が変化するが、変化した干渉縞が一定の対称性もしくは規則性を保つように加圧することによって、積層基板1に対して均一に加圧することができる。特に、複数の加圧ネジ10及び加圧調整ボルト11を設置することによって、各部位における加圧圧力を個別に調整することが可能となり、干渉縞を観測した結果に基づいて加圧圧力分布を調整する手段が実現される。
【0019】
上記の実施形態による基板の接着の実施例について説明する。本実施例では、積層基板1として、Si基板及びGaAs基板が積層された。これらの半導体基板は、積層される前に接着面の酸化物を取り除く等の目的で表面の化学処理を実施している。具体的には、Si基板については52℃の処理温度において、H2O2、NH4OH及びH2Oの1:4:6の割合での混合溶液で5分間処理を行った。また、GaAs基板については室温の処理温度において、46%のHF溶液で瞬間処理を行い、さらにH2O2、H2SO4及びH2Oの1:1:10の割合での混合溶液で瞬間処理を行った。
【0020】
これらの処理を行った後に積層された積層基板1は、最大荷重が25kg/cm2である図1に示された形態の基板接着装置によって、加圧圧力分布が均一になるように加圧されて、電気炉において加圧された状態で水素ガス雰囲気中において600℃で30分間焼成された。なお本実施例では、同様に処理・積層された3枚の積層基板を、基板接着装置の所定の位置に、加圧時に均等に加圧圧力が印加されるように配置して接着を行った。
【0021】
図3に、本実施例における焼成中の荷重と接着強度との相関のグラフを示す。10kg/cm2を超える荷重によって充分な加圧を行った場合、接着強度は荷重しなかった場合と比較して約7倍まで増大している。
【0022】
本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、種々の形態の基板接着装置が可能である。例えば、干渉縞を生成するための2枚の透明板の形状については、上記実施形態においては下方の透明板の上面を球面状としたが、加圧開始時に指標となり得る干渉縞を生成できるものであれば、球面状以外の形状を用いても良い。場合によっては、この面をも平面として加圧開始時には干渉縞が生成しない状態とし、加圧後に生じる干渉縞を観測しても良い。
【0023】
また、上記実施形態において下部に用いたバネについては、単に固定板等として、加圧ネジ及び加圧調整ボルトのみによって加圧を行っても良い。また、加圧ネジ及び加圧調整ボルトの本数についても、調整の必要性に応じて、3本以上の適当な本数とすることが可能である。また、ネジ及びボルト以外にも、加圧板及び底板の外側から万力状の固定具を複数本設置して固定及び加圧を行う等、様々な加圧方法が可能である。
【0024】
【発明の効果】
本発明による基板の接着方法は、以上詳細に説明したように、次のような効果を得る。すなわち、積層基板を加圧して接着するための加圧材として積層基板の片側にガラス板等の2枚の透明板を配置し、単色光を照射したときに生成される干渉縞とその変化を観測することによって加圧圧力分布とその時間による変化を知ることができる。
【0025】
さらに、この干渉縞が一定の対称性もしくは規則性を保ちつつ変化するように加圧を調整することによって、より均一な積層基板への加圧を行うことができ、それによって接着強度が強く高品質の積層基板を提供する基板の接着方法を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による基板の接着方法に係る基板接着装置の一実施形態の構成を示す側面図である。
【図2】図1に示した基板接着装置について展開して示す斜視図である。
【図3】実施例における焼成中の荷重及び接着強度の相関を示すグラフである。
【図4】従来の基板の接着方法に係る加圧装置の構成図である。
【符号の説明】
1…積層基板、2…第1上透明板、3…第2上透明板、4…下透明板、5…加圧板、6…支持板、7…バネ、8…バネ保持板、9…底板、10…加圧ネジ、11…加圧調整ボルト、
21…積層シリコンウェハ、22…圧力容器、23…気体もしくは液体を含む加圧材、24…上ロッド、25…下ロッド。
Claims (1)
- 複数の基板を積層して積層基板とし、加圧して直接接着する基板の接着方法において、
前記積層基板の片側に2枚の透明板を重ねて配置して加圧材とし、前記2枚の透明板に単色光を照射しながら前記2枚の透明板を介して前記積層基板への加圧を行い、前記単色光の反射光に現れる干渉縞が一定の対称性もしくは規則性を保つように加圧圧力を調節することを特徴とする基板の接着方法。
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