JP4259449B2 - 信号処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アナログ信号をA/D変換してデジタルフィルタ処理を行う信号処理装置に関するものである。
従来より、例えば自動車のエンジンを制御する装置では、ノックセンサからのアナログ信号(いわゆるノック信号)をA/D変換器により一定のサンプリング間隔毎にA/D変換すると共に、そのA/D変換された時系列のデータをデジタルフィルタに供給し、そのデジタルフィルタ処理結果を用いてノッキングの有無を判定(ノック判定)している(例えば、特許文献1参照)。
そして、このようにアナログ信号をA/D変換してデジタルフィルタ処理を行う信号処理装置の形態としては、A/D変換器を有した第1装置と、その第1装置と通信ラインを介し一定時間毎に通信して、A/D変換器によるアナログ信号のA/D変換値を順次取得し、その取得した時系列のA/D変換値に対しデジタルフィルタ処理を行う第2装置とからなり、第2装置が、第1装置へ複数種類のコマンドのうちのA/D変換要求コマンドを一定時間毎に送信し、第1装置が、そのA/D変換要求コマンドを受信する毎に、A/D変換器によるアナログ信号のA/D変換値を第2装置へ返送することで、第1装置から第2装置へアナログ信号の一定時間毎のA/D変換値が転送される、といった形態が考えられる(例えば、特許文献2参照)。
また一般に、上記第1装置と第2装置との各々はIC化されると共に、第1装置としてのICは、外部から与えられる通信許可信号としてのチップセレクト信号がアクティブレベルである場合に、他のICと通信するように構成される。このため、第2装置は、第1装置に対する通信許可信号としてのチップセレクト信号をアクティブレベルにした上で、その第1装置と一定時間毎に通信することとなる。
特開平7−293314号公報 特開平9−282265号公報
ところで、上記形態の信号処理装置では、第1装置が第2装置からのA/D変換要求コマンドを受信すると、第2装置へアナログ信号のA/D変換値を返す、といったやり取りを行うため、もし、第2装置からのA/D変換要求コマンドがノイズによりデータ化けして第1装置に違うコマンドとして受信された場合には、第1装置から第2装置へA/D変換値が返送されなかったり、本来のA/D変換値とは違う値が返送されてしまう可能性がある。そして、このような事象が起こると、第2装置側でのデジタルフィルタ処理結果が不正確なものになってしまう。デジタルフィルタ処理においては、一定時間毎の連続したA/D変換値を順次処理する必要があり、A/D変換値が途中で欠けたり、いきなり不定な値になると、正しいデジタルフィルタ処理結果が得られず、延いては、そのフィルタ処理結果を用いる制御の精度が低下してしまうのである。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、アナログ信号の時系列のA/D変換値に対してデジタルフィルタ処理を行う第2装置が、A/D変換器を有した第1装置へA/D変換要求コマンドを一定時間毎に送信し、そのコマンドに対する応答として第1装置からアナログ信号のA/D変換値を取得するように構成された信号処理装置において、第2装置から第1装置へのA/D変換要求コマンドにノイズが乗った場合でも、第2装置側にてデジタルフィルタ処理を正確に実施可能にすることを目的としている。
上記目的を達成するためになされた請求項1記載の信号処理装置は、アナログ信号をA/D変換するA/D変換器を有すると共に、外部からの通信許可信号がアクティブレベルである場合に他の装置と通信ラインを介して通信する第1装置と、その第1装置と通信ラインを介して接続され、前記通信許可信号をアクティブレベルにして第1装置と一定時間毎に通信することにより、前記A/D変換器によるアナログ信号の一定時間毎のA/D変換値を順次取得して、その取得した時系列のA/D変換値に対しデジタルフィルタ処理を行う第2装置とからなる。そして、この信号処理装置では、第2装置が、通信許可信号をアクティブレベルにした状態で、第1装置へ複数種類のコマンドのうちのA/D変換要求コマンドを一定時間毎に送信し、第1装置が、そのA/D変換要求コマンドを受信する毎に、A/D変換器によるアナログ信号のA/D変換値を第2装置へ返送することにより、第1装置から第2装置へ、A/D変換器によるアナログ信号の一定時間毎のA/D変換値が転送される。
そして特に、この信号処理装置において、第1装置は、通信許可信号がアクティブレベルになってから、A/D変換要求コマンドを受信したと一度判断すると、その後、通信許可信号が非アクティブレベルとなるまでは、第2装置からのコマンドがA/D変換要求コマンドであるか否かに拘わらず、その第2装置からのコマンドを受信する毎に、第2装置へA/D変換器によるアナログ信号のA/D変換値を送信するようになっている。
このような請求項1の信号処理装置によれば、第1装置は、通信許可信号がアクティブレベルになってから、一度でもA/D変換要求コマンドを受信した後は、第2装置からのA/D変換要求コマンドにノイズが乗って、そのA/D変換要求コマンドを不定なコマンドや違うコマンドとして受信したとしても、A/D変換要求コマンドを受信した時と全く同様に、第2装置へAD変換値を送信することとなるため、第2装置では、正しいA/D変換値を受信することができ、デジタルフィルタ処理を正確に実施することができる。
次に、請求項2記載の信号処理装置では、請求項1の信号処理装置において、第2装置は、通信許可信号をアクティブレベルにした後、第1装置へ、A/D変換要求コマンド以外の機能設定用コマンドを所定個数だけ送信してから、A/D変換要求コマンドの送信を開始し、第1装置は、通信許可信号がアクティブレベルになってから前記機能設定用コマンドを受信すると、その機能設定用コマンドに応じて内部の機能を設定するようになっている。
そして、このような請求項2の信号処理装置によれば、第1装置と第2装置との通信期間毎に、第2装置から第1装置へA/D変換要求コマンドに先立って送信する機能設定用コマンドにより、その第1装置の内部機能の設定を任意に変えることができ、非常に有利である。
尚、機能設定用コマンドとしては、どのような機能を設定するためのコマンドであっても良いが、例えば、第1装置がA/D変換器に入力されるアナログ信号を増幅するアンプ(増幅器)を備えているならば、その増幅器のゲインを指令するコマンドが考えられる。また例えば、第1装置が異なるアナログ信号をそれぞれ入力するための複数の入力チャンネルのうちの何れか1つを選択して、その選択した入力チャンネルに入力されているアナログ信号をA/D変換器に入力させるマルチプレクサを備えているならば、そのマルチプレクサに選択させる入力チャンネルを指令するコマンドが考えられる。
また、請求項2の信号処理装置において、第2装置が機能設定用コマンドを送信する回数は、請求項3に記載のような回数であることが好ましい。
即ち、通信許可信号がアクティブレベルになってからA/D変換器の出力を安定させるまでに必要な時間(換言すれば、A/D変換器の初期設定を完了させるまでに必要な時間)をT1とし、第1装置と第2装置との通信間隔である前記一定時間をT2とすると、第2装置は、通信許可信号をアクティブレベルにした後、機能設定用コマンドを「T1/T2」以上である整数値の回数だけ送信した後、A/D変換要求コマンドの送信を開始するように構成するのが好ましい。つまり、機能設定用コマンドの送信期間を、A/D変換器の出力を安定させるまでの時間稼ぎとして利用するのである。
そして、このような請求項3の信号処理装置によれば、第2装置は、出力値が安定した後のA/D変換器によるA/D変換値を取得することができ、延いては、デジタルフィルタ処理の正確性を高めることができる。また、故意に遅延を設けるための特別なコマンドを設定する必要もない。
次に、請求項4記載の信号処理装置では、請求項2,3の信号処理装置において、第2装置は、通信許可信号をアクティブレベルにしてからA/D変換要求コマンドを送信するまでの機能設定用コマンドの送信個数を、その機能設定用コマンド中に含ませて第1装置へ送信するようになっている。そして、第1装置は、第2装置からの機能設定用コマンド中に含まれている前記送信個数と、通信許可信号がアクティブレベルになってから第2装置から実際に送信されて来た機能設定用コマンドの数とを比較して、不一致ならば異常と判断するようになっている。
このような請求項4の信号処理装置によれば、第1装置は、第2装置から送信される機能設定用コマンドの数を知ることができるため、その第2装置からの機能設定用コマンドがノイズによりA/D変換要求コマンドにデータ化けして、そのデータ化けしたA/D変換要求コマンドを受信したとしても、そのような異常の発生を検知することができる。
次に、請求項5記載の信号処理装置では、請求項2〜4の信号処理装置において、第1装置は、通信許可信号がアクティブレベルである期間中に発生した通信異常を表す異常情報を、通信許可信号が一旦非アクティブレベルとなって次にアクティブレベルとなった際に、機能設定用コマンドに対する応答データ中に含ませて第2装置へ送信するようになっている。
このような請求項5の信号処理装置によれば、第1装置から第2装置への通信異常情報を、次の通信期間において、機能設定用コマンドに対する応答データ中に含ませて送るようにしているため、その通信異常情報をA/D変換値と一緒に送信しなくても済む。
このため、第2装置からのA/D変換要求コマンドに対する第1装置からの応答データの全ビット或いはより多くのビットを、A/D変換値のデータにすることができ、第1装置から第2装置へのA/D変換値の転送を効率良く行うことができる。また、通信異常が発生したことを、その異常が起こった通信期間中に送信するよりも、次回の正常な通信期間において送信する方が信頼性が高いという点でも有利である。
尚、第1装置が検知する通信異常としては、どのような異常でも良いが、例えば、第2装置からの機能設定用コマンドが終わってA/D変換要求コマンドを受信し出したのに、再び機能設定用コマンドを受信したとか、請求項4に記載の異常が考えられる。
次に、請求項6記載の信号処理装置では、請求項2〜5の信号処理装置において、第1装置は、アナログ信号として、エンジンのノッキングを検出するための複数のノックセンサからのアナログ信号を入力し、その複数のアナログ信号のうち、第2装置からの機能設定用コマンドによって指示される1つのアナログ信号を選択してA/D変換器に入力させるようになっている。
そして、第2装置は、エンジンの各気筒毎に設定されるノック判定区間の何れかが終了すると、通信許可信号をアクティブレベルから非アクティブレベルにし、その後、次の気筒のノック判定区間が到来する前に、通信許可信号をアクティブレベルにして、機能設定用コマンドを送信することにより、前記複数のアナログ信号のうち、次の気筒のノッキングを判定するためのアナログ信号を第1装置に選択させると共に、A/D変換要求コマンドの送信も開始するようになっている。
つまり、ノックセンサからのアナログ信号をA/D変換し更にデジタルフィルタ処理してノッキングの有無を判定(ノック判定)する場合、そのようなノック判定の実施対象期間であるノック判定区間が始まった時点からA/D変換値のデジタルフィルタ処理を開始したのでは、そのデジタルフィルタ処理の初期の処理結果が正確な値を示さず、ノック判定区間全域に亘るノック判定を正確に行うことができない。デジタルフィルタ処理においては、初期の入力に対しては適切な出力値が得られず、適切な出力値が得られるまでには、そのデジタルフィルタ処理の次数や構成に応じた個数の入力が必要なためである。
そこで、請求項6の信号処理装置では、何れかの気筒のノック判定区間が終了してから次の気筒のノック判定区間が始まる前に、A/D変換器に入力されるアナログ信号を切り替えると共に、そのアナログ信号のA/D変換を開始させて、第1装置から第2装置へA/D変換値を転送するようにしており、これにより、ノック判定区間が開始される少し前から、A/D変換とデジタルフィルタ処理を開始できるようにしている。
このため、ノック判定区間が始まる前に、A/D変換器は元よりデジタルフィルタ処理の出力値(処理結果)も安定化させることが可能となり、延いては、そのデジタルフィルタ処理結果を用いたノック判定の精度を向上させることができる。
次に、請求項7記載の信号処理装置では、請求項2〜6の信号処理装置において、第2装置は、機能設定用コマンドに対する第1装置からの受信データ(つまり、機能設定用コマンドに対する第1装置からの応答データを受信したデータ)が格納される第1格納部と、A/D変換要求コマンドに対する第1装置からの受信データ(つまり、A/D変換要求コマンドに対する第1装置からの応答データを受信したデータ)が格納される第2格納部とを別々に備えている。
そして、このような請求項7の信号処理装置によれば、コマンド毎に、そのコマンドに対する受信データを格納するための格納部が別れているため、A/D変換要求コマンドに対する受信データ(つまり、A/D変換値)で、機能設定用コマンドに対する受信データが上書きされてしまうことがなく、第2装置は、第1装置との通信終了後に、機能設定用コマンドに対する受信データのチェックを行うことができる。よって、第2装置の処理負荷を低減させることができる。
次に、請求項8記載の信号処理装置では、請求項2〜7の信号処理装置において、第2装置は、通信許可信号をアクティブレベルにした後、機能設定用コマンドとして、同じ内容の機能設定用コマンドを複数個送信する。そして、第1装置は、第2装置から受信した複数個の機能設定用コマンドの内容の多数決をとり、その多数決の結果に応じて内部の機能を設定するようになっている。
このような請求項8の信号処理装置によれば、第1装置は、第2装置から複数回受信した機能設定用コマンドの多数決をとるため、第2装置から第1装置への機能設定用コマンドのうち、特に最後の機能設定用コマンドにノイズが乗ったとしても、内部の機能(例えば、前述した入力チャンネルやゲイン等)を正しく設定することができるようになる。
次に、請求項9記載の信号処理装置では、請求項1〜8の信号処理装置において、前記一定時間毎のタイミング信号が第1装置側で生成され、そのタイミング信号に従って、A/D変換器によるアナログ信号のA/D変換及び第1装置と第2装置との通信が実行されるようになっている。
このような請求項9の信号処理装置によれば、A/D変換器を有する第1装置側で一定時間毎のタイミングを生成しているため、A/D変換間隔を正確なものにすることができる。つまり、逆の構成として、第2装置がタイミングを決定する上でのマスターとなり、例えば、第1装置は、第2装置からの一定時間毎のコマンドを受信するとA/D変換器を起動させると共にA/D変換値を送信する、といった構成も考えられるが、この構成の場合には、通信遅延などによってA/D変換タイミングがずれてしまう可能性がある。これに対して、請求項9の信号処理装置によれば、正確な一定時間毎のA/D変換値に対してデジタルフィルタ処理を実施することができ、そのフィルタ処理結果を用いる制御の精度を高めることができる。
以下に、本発明が適用された実施形態の信号処理装置について説明する。尚、本実施形態の信号処理装置は、自動車に搭載される例えばV型6気筒エンジンのノック判定に用いられるものである。
まず図1に示すように、本実施形態の信号処理装置は、第1装置としての入力IC11と、第2装置としての処理IC13とからなり、その入力IC11と処理IC13は、後述する5本の信号線1〜5によって通信可能に接続されている。
入力IC11には、処理IC13と通信するための通信部15と、A/D変換器17と、複数の入力チャンネルch0〜chNのうちの何れか1つを選択して、その選択した入力チャンネルに入力されているアナログ信号を出力するマルチプレクサ(MPX)19と、マルチプレクサ19の出力を所定のゲインで増幅してA/D変換器17に入力させるアンプ(Amp)21と、A/D変換器17の起動間隔(即ちA/D変換間隔)及びIC11,13間の通信間隔を決定する一定時間Tc毎(本実施形態では10μs毎)のタイミング信号を生成して出力するタイマ(Timer)23と、それらを制御する制御部25とが備えられている。
そして、マルチプレクサ19の入力チャンネルch0〜chNのうち、チャンネルch0には、エンジンにおける右バンクの各気筒(第1気筒#1、第3気筒#3、及び第5気筒#5)のノッキングを検出するために設けられた第1ノックセンサ27からのアナログ信号が入力され、チャンネルch1には、エンジンにおける左バンクの各気筒(第2気筒#2、第4気筒#4、及び第6気筒#6)のノッキングを検出するために設けられた第2ノックセンサ29からのアナログ信号が入力されている。
また、処理IC13には、入力IC11と通信するための通信部31と、エンジンのクランク軸の回転に同期して回転センサにより発生される周知の回転パルス信号(図示省略)に基づいてクランク位置(クランク軸の回転位置)を検出する回転処理部33と、デジタルフィルタ処理を行うデジタルフィルタ35と、そのデジタルフィルタ35の処理結果が順次格納されるメモリ37と、通信部31及びデジタルフィルタ35の起動/停止等の処理を行うCPU39とが備えられている。
そして、通信部31には、処理IC13から入力IC11へ送信するコマンド(図中では「cmd」と記している)のうち、後述するコマンドA(cmdA)の送信個数が書き込まれるレジスタ41と、コマンドAとして送信されるデータ(コマンドA送信データ)が書き込まれるレジスタ42と、後述するコマンドB(cmdB)として送信されるデータ(コマンドB送信データ)が書き込まれるレジスタ43と、コマンドAに対する入力IC11からの応答データを受信したデータ(コマンドA受信データ)が格納される第1格納部としてのレジスタ44と、コマンドBに対する入力IC11からの応答データを受信したデータ(コマンドB受信データ)が格納される第2格納部としてのレジスタ45とが備えられている。
尚、入力IC11側の通信部15にも、入力IC11から処理IC13へ送信するデータが格納される送信データレジスタ46と、処理IC13からの受信データが格納される受信データレジスタ47とが備えられている。
一方、入力IC11と処理IC13を結ぶ信号線1〜5のうち、信号線1は、入力IC11に対するチップセレクト信号CS用の信号線である。そして、処理IC13の通信部31が、その信号線1のレベル(つまり、チップセレクト信号CSのレベル)をアクティブレベル(本実施形態ではローレベル)にすると、入力IC11の通信部15が通信動作を行う通信許可状態となる。
また、信号線2は、処理IC13の通信部31から入力IC11の通信部15へ、通信クロックCLKを供給するための信号線である。そして、両IC11,13の通信部15,31は、その通信クロックCLKに同期してデータを1ビットずつ送受信し合う。
そして、信号線3は、処理IC13の通信部31から入力IC11の通信部15へデータを送信するための通信ラインであり、信号線4は、入力IC11の通信部15から処理IC13の通信部31へデータを送信するための通信ラインである。
また、信号線5は、タイマ23から上記タイミング信号が出力される毎にハイレベルとなるトリガ信号(つまり、10μs毎に立ち上がるトリガ信号)Tgを、入力IC11の通信部15から処理IC13の通信部31へ供給するための信号線である。
次に、入力IC11と処理IC13との間でやり取りされる通信データのフォーマットについて、図2を用いて説明する。
まず、本実施形態において、両IC11,13間の1回の通信でやり取りされる通信データは、16ビットとなっている。
そして、処理IC13から入力IC11へは、図2(a)に示すように、コマンドAとコマンドBとの2種類のコマンドが送信される。
コマンドAは、機能設定用コマンドに相当し、入力IC11に対して、少なくとも、マルチプレクサ19に選択させるチャンネル(ch)と、アンプ21のゲインとを指示するコマンドである。
そして、コマンドAは、そのコマンドがコマンドAであることを示す2ビットのコマンドコード“10”と、マルチプレクサ19に選択させるチャンネルを示す2ビットと、アンプ21のゲインを示す3ビットと、その他の情報(その他1)を示す3ビットと、残りの6ビットとからなり、その残りの6ビットは未使用で常に“0”に設定される。
また、コマンドBは、A/D変換要求コマンドに相当し、入力IC11に対して、A/D変換器17によるアナログ信号のA/D変換及びそのA/D変換値を要求するコマンドである。
そして、コマンドBは、そのコマンドがコマンドBであることを示す2ビットのコマンドコード“01”と、残りの14ビットとからなり、その残りの14ビットは未使用で常に“0”に設定される。
一方、入力IC11から処理IC13へは、図2(b)に示すように、処理IC13からのコマンドAに対する設定結果を報告するための応答データ(以下、コマンドA応答データという)と、処理IC13からのコマンドBに対する応答データ(以下、コマンドB応答データという)とが送信される。
そして、コマンドA応答データは、その応答データがコマンドAに対するものであることを示す2ビットのコマンドコード“10”と、マルチプレクサ19に実際に選択させたチャンネルを示す2ビットと、実際に設定したアンプ21のゲインを示す3ビットと、その他の情報(その他2)を示す3ビットと、残りの6ビットとからなり、その残りの6ビットは未使用で常に“0”に設定される。
また、コマンドB応答データは、その応答データがコマンドBに対するものであることを示す2ビットのコマンドコード“01”と、A/D変換器17によるA/D変換値である14ビットとからなる。
次に、入力IC11と処理IC13とで実施される通信の概要について、図3及び図4を用いて説明する。尚、以下の説明において、「CA」とはエンジンのクランク軸の回転角度(クランクアングル)を意味し、「TDC」とは気筒の上死点のことである。そして、図3の最上段は、エンジンの30°CA毎(クランク軸が30°回転する毎)のタイミングを示している。また、図4は、図3において点線の四角枠K1で囲んだ期間の通信状態を表したものである。
まず、図3に示すように、本実施形態では、各気筒のTDCのタイミングからATDC90°CA(TDCから90°CAだけ後)のタイミングまでが、その気筒についてのノック判定区間(ノッキングの有無を判定する対象の区間)となっている。
(1)そして、何れかの気筒のATDC90°CAのタイミングであって、その気筒のノック判定区間の終了タイミングになると、処理IC13から入力IC11へのチップセレクト信号CSがローレベルからハイレベル(非アクティブレベル)になって、両IC11,13間の通信が一旦終了し、その後、処理IC13にて次の通信期間のための準備処理が終了すると、この時点は次の気筒のノック判定区間が始まるTDCタイミングよりも十分に前であり、その時点で処理IC13から入力IC11へのチップセレクト信号CSがローレベルに切り替えられて、両IC11,13間の通信が再び開始される。
このため、チップセレクト信号CSは、何れかの気筒のATDC90°CAタイミングでローレベルからハイレベルとなり、次の気筒のTDCタイミングよりも十分に前のタイミングでハイレベルからローレベルになる。
(2)ここで、チップセレクト信号CSがハイレベルからローレベルになると、図4に示すように、処理IC13の通信部31が、入力IC11へ、信号線2を介して通信クロックCLKを出力すると共に、その通信クロックCLKに同期して、レジスタ42内のコマンドA(コマンドA送信データ)を信号線3を介して1ビットずつ送信する。更に、これと並行して、処理IC13の通信部31は、上記通信クロックCLKに同期して、入力IC11から信号線4を介して送られてくるデータを1ビットずつ受信しレジスタ44に格納する。
(3)そして、入力IC11の通信部15は、上記通信クロックCLKに同期して、処理IC13から信号線3を介して送られてくるコマンドAを1ビットずつ受信し受信データレジスタ47に格納すると共に、その通信クロックCLKに同期して、送信データレジスタ46内の送信データを信号線4を介して1ビットずつ処理IC13へ送信する。
このため、通信クロックCLKに同期して、処理IC13の通信部31におけるレジスタ42内のコマンドAが、入力IC11の通信部15における受信データレジスタ47へ転送されると共に、入力IC11の通信部15における送信データレジスタ46内の送信データが、処理IC13の通信部31におけるレジスタ44に転送されることとなる。
尚、チップセレクト信号CSがローレベルになった直後において、入力IC11の通信部15における送信データレジスタ46内には、有効なデータが格納されていないため、入力IC11から処理IC13へ最初に送信されるデータは、デフォルト値のダミーデータとなる。また、入力IC11では、処理IC13から受信したコマンドAの指示内容に従って、マルチプレクサ19が選択する入力チャンネルがチャンネルch0とチャンネルch1との何れかに設定されると共に、アンプ21のゲインが設定される。また、チップセレクト信号CSがローレベルになってから、上記(2),(3)による両IC11,13間の1回目のデータ送受信(データ交換)が完了するまでの時間は、10μs未満である。
(4)一方、チップセレクト信号CSがローレベルになると、入力IC11では、タイマ23が起動されて、以後、10μs毎に、そのタイマ23からタイミング信号が出力される。尚、図4における「Timer」の段(下から2段目)において、上向き矢印(↑)は、タイマ23からタイミング信号が出力される10μs毎のタイミングを示している。
(5)そして、タイマ23からタイミング信号が出力される毎に、入力IC11から処理IC13へのトリガ信号Tgがハイレベルとなると共に、入力IC11内においては、A/D変換器17が、マルチプレクサ19からアンプ21を介して入力されるアナログ信号をA/D変換する。
(6)また、入力IC11からのトリガ信号Tgがハイレベルになると、処理IC13では、通信部31が、上記(2)と同様に、入力IC11へレジスタ42内のコマンドAを送信すると共に、入力IC11から送られてくるデータをレジスタ44に格納する。
(7)そして、入力IC11の通信部15も、上記(3)と同様の手順で、処理IC13からのコマンドAを受信データレジスタ47に格納すると共に、送信データレジスタ46内の送信データを処理IC13へ送信するが、この場合において、送信データレジスタ46には、前回受信したコマンドAに対する設定結果を報告するためのコマンドA応答データが格納されている。
このため、処理IC13から入力IC11へは、前回と同じ内容のコマンドAが送信され、入力IC11から処理IC13へは、前回のコマンドAに対する設定結果を報告するためのコマンドA応答データ(図4中では「結果」とされている)が送信されることとなる。
(8)その後、上記(6),(7)による両IC11,13間のデータ送受信が完了すると、入力IC11から処理IC13へのトリガ信号Tgがローレベルに戻る。
尚、本実施形態では、通信クロックCLKが2MHzであり、通信データが16ビットであるため、1回のデータ送受信に要する時間は8μs(=0.5μs×16)であり、また、トリガ信号Tgがハイレベルになってから通信が開始されるまでの遅れは1μs以下となっている。また更に、A/D変換器17がA/D変換に要する時間は9μs以内となっている。よって、両IC11,13の通信間隔である10μs以内に、1回のデータ送受信とA/D変換とが全て完了する。
(9)そして、以後は、処理IC13からのコマンドAの送信回数が所定回数(本実施形態では、4回)となるまで、上記(6)〜(8)の動作が繰り返されることとなる。
尚、上記(2)〜(9)が、図4において点線の四角枠K2で囲まれた期間の動作である。
(10)処理IC13から送信されたコマンドAが4個目に達し、その後、入力IC11から処理IC13へのトリガ信号Tgがハイレベルになると、処理IC13の通信部31と入力IC11の通信部15とが、上記(6),(7)と同様にデータの送受信を行うが、この場合、処理IC13の通信部31は、入力IC11へ、レジスタ43内のコマンドBを送信し、それと並行して、入力IC11から送られてくるデータをレジスタ44に格納する。
このため、4個目のコマンドAの転送が終了した後の最初のデータ送受信では、処理IC13から入力IC11へ、コマンドBが送信され、入力IC11から処理IC13へは、前回のコマンドAに対する設定結果を報告するためのコマンドA応答データが送信されて、そのコマンドA応答データがレジスタ44に格納されることとなる。
尚、この(10)が、図4において点線の四角枠K3で囲まれた期間の動作である。
(11)そして、その後、次の10μs毎のタイミングが到来して、入力IC11から処理IC13へのトリガ信号Tgがハイレベルになった場合にも、処理IC13の通信部31と入力IC11の通信部15とが、上記(6),(7)と同様にデータの送受信を行うが、この場合、処理IC13の通信部31は、入力IC11へレジスタ43内のコマンドBを送信すると共に、入力IC11から送られてくるデータを、レジスタ44ではなく、レジスタ45へ格納する。
そして更に、入力IC11の通信部15は、処理IC13から送られてくるコマンドBを受信データレジスタ47に格納すると共に、送信データレジスタ46内の送信データを処理IC13へ送信するが、この場合において、送信データレジスタ46には、前回受信したコマンドBに対する応答データとして、A/D変換器17による最新のA/D変換値(即ち、前回のデータ送受信中にA/D変換器17によってA/D変換した値)を含んだコマンドB応答データが格納されている。
このため、処理IC13から入力IC11へは、前回と同じコマンドBが送信され、入力IC11から処理IC13へは、A/D変換器17による最新のA/D変換値を含んだコマンドB応答データ(図4中では「AD値」とされている)が送信されることとなる。
(12)以後は、処理IC13から入力IC11へのチップセレクト信号CSがハイレベルになるまで、上記(11)の動作が繰り返されることとなる。
そして、上記(11),(12)が、図4において点線の四角枠K4で囲まれた期間の動作である。
尚、上記(11)にて、処理IC13側では、通信部31のレジスタ45に格納された入力IC11からのA/D変換値が、デジタルフィルタ35へそのまま転送されてデジタルフィルタ処理される。そして、そのデジタルフィルタ35による10μs毎のフィルタ処理結果はメモリ37に順次格納される。また、メモリ37には、10μs毎のフィルタ処理結果を、そのまま記憶するようにしても良いが、所定のクランク角度分や所定個数分ずつ積算するなどして、データ圧縮した形態で記憶するようにしても良い。一方、図4における「A/D変換処理」の段(最下段)において、左から3つ目までのA/D変換値に()を付けて「(AD変換)」と記載しているのは、その3つ目までのA/D変換値が実際にはデジタルフィルタ処理に使用されない(つまり、処理IC13へは送信されない)ことを表している。
次に、上記のようなIC11,13間の通信を実現するために、処理IC13のCPU39と、処理IC13の通信部31と、入力IC11の通信部15とで、それぞれ実行される処理の内容について、図5〜図7を用いて説明する。
まず図5は、処理IC13のCPU39にて30°CA毎に実行される30°CA割込処理の内容を表すフローチャートである。尚、この30°CA割込処理は、回転処理部33からの指令によって起動される。
図5に示すように、処理IC13のCPU39が30°CA割込処理を開始すると、まずS110にて、回転処理部33により検出されている現在のクランク位置を参照して、今回の30°CA毎のタイミングが何れかの気筒のATDC90°CAのタイミングであるか否か(つまり、現在のクランク位置が何れかの気筒のATDC90°CAであるか否か)を判定する。
ここで、何れかの気筒のATDC90°CAのタイミングでなければ(S110:NO)、そのまま処理を終了するが、何れかの気筒のATDC90°CAのタイミングであれば(S110:YES)、S120に進んで、デジタルフィルタ35と通信部31に停止指示を出して、それらの作動を停止させる。すると、通信部31は、後述する図6のS220にて、入力IC11へのチップセレクト信号CSをハイレベルにすることとなり、これに伴い、入力IC11の通信部15も通信動作を停止することとなる。
そして、続くS130にて、メモリ37からデジタルフィルタ35によるフィルタ処理結果を読み出す。尚、ここで読み出されるフィルタ処理結果のうち、前回のTDCタイミングから今回のATDC90°CAタイミングまでのフィルタ処理結果が、当該CPU39或いは他のCPUによるノック判定(ノッキングの有無の判定)に用いられ、更に、そのノック判定結果がエンジンの点火時期制御にフィードバックされる。
次にS140にて、通信部31のレジスタ44から受信データを読み出す。尚、この時にレジスタ44から読み出される受信データは、前回の通信期間中において、入力IC11が送信した最後のコマンドA応答データ(つまり、処理IC13がコマンドBを最初に送信した時に、入力IC11が送信したコマンドA応答データ)を受信したデータであって、図4の四角枠K3で囲まれた期間において入力IC11から受信したデータである。
そして、次のS150にて、次の通信期間のための準備処理として、次の通信期間において入力IC11へ送信するコマンドAのデータ(コマンドA送信データ)を通信部31のレジスタ42に書き込むと共に、入力IC11へ送信するコマンドBのデータ(コマンドB送信データ)を通信部31のレジスタ43に書き込み、更に、コマンドAの送信個数(本実施形態では“4”)を通信部31のレジスタ41に書き込む。
尚、このときにレジスタ42へ書き込むコマンドA送信データの各ビットのうち、マルチプレクサ19に選択させるチャンネルを示す2ビット(先頭から3ビット目と4ビット目)は、2つのノックセンサ27,29のうち、次にTDCを迎える気筒が設けられたバンク側のノックセンサからのアナログ信号が入力されているチャンネルを選択する値に設定される。よって、例えば、今回のATDC90°CAタイミングが、第6気筒#6のATDC90°CAタイミングであった場合、次にTDCを迎えるのは第1気筒#1であるため、レジスタ42へ書き込まれるコマンドA送信データの先頭から3ビット目と4ビット目は、右バンク側のノックセンサ27に対応したチャンネルch0を選択する値に設定される(図3参照)。
次にS160にて、デジタルフィルタ35を初期化すると共に、そのデジタルフィルタ35と通信部31に起動指示を出して、それらを起動させる。すると、通信部31は、後述する図6のS230にて、入力IC11へのチップセレクト信号CSをハイレベルからローレベルにし、入力IC11との通信動作を開始することとなる。
次にS170にて、上記S140でレジスタ44から読み出した受信データ(コマンドA受信データ)の内容が正常であるか否かをチェックする。つまり、レジスタ44から読み出したコマンドA受信データが表す入力IC11側での設定結果内容と、前回の通信期間に入力IC11へ送信したコマンドAの設定指示内容とを比較して、両内容が一致していたならば正常と判定し、不一致ならば異常と判定する。
そして、このS170にて、正常と判定した場合には、そのまま当該30°CA割込処理を終了するが、異常と判定した場合には、S180に進んで、例えば、入力IC11をリセットするとか、上記S130でメモリ37から読み出したフィルタ処理結果をノック判定に用いずに破棄する、といったフェイルセーフ用の異常処理を実施し、その後、当該30°CA割込処理を終了する。
次に、図6に示すように、処理IC13の通信部31は、まずS210にて、CPU39が上記S120の処理で出す停止指示と、CPU39が上記S160の処理で出す起動指示との、何れかを受けるまで待機し、停止指示を受けたならば、S220へ進んで、入力IC11へのチップセレクト信号CSをハイレベルにする。そして、その後、S210に戻る。
また、CPU39からの起動指示を受けたならば、S210からS230へ移行して、入力IC11へのチップセレクト信号CSをローレベルにし、次のS240へ進む。
そして、S240では、上記(2)で述べたように、入力IC11へ、信号線2を介して通信クロックCLKを出力すると共に、その通信クロックCLKに同期して、レジスタ42内のコマンドA送信データ(即ち、CPU39が図5のS150でレジスタ42に書き込んだコマンドAのデータ)を信号線3を介して1ビットずつ送信し、更に、これと並行して、入力IC11から信号線4を介して送られてくるデータを1ビットずつ受信し、レジスタ44にコマンドA受信データとして格納する。但し、前述したように、チップセレクト信号CSがローレベルになってから最初のデータ送受信時において、入力IC11から送信されてくるデータは、デフォルト値のダミーデータである。
次にS250にて、CPU39からの停止指示を受けたか否かを判定し、停止指示を受けたならばS220へ移行するが、停止指示を受けていなければ、次のS260に進んで、入力IC11からのトリガ信号Tgがハイレベルか否かを判定する。
そして、トリガ信号Tgがハイレベルでなければ(ローレベルであれば)、S250へ戻るが、トリガ信号Tgがハイレベルになったならば(S260:YES)、S270に進む。
S270では、レジスタ41内の送信個数(即ち、CPU39が図5のS150でレジスタ41に書き込んだコマンドAの送信個数=4)を読み出して、その読み出した送信個数を、“コマンドA個数”という変数として記憶すると共に、そのコマンドA個数の値をデクリメント(−1)する。
そして、次のS280にて、コマンドA個数の値が0になったか否かを判定し、コマンドA個数の値が0でなければ、S240へ戻る。また、上記S280にて、コマンドA個数値が0であると判定した場合には、S240へ戻らずにS290へ進む。
よって、処理IC13の通信部31は、上記S230でチップセレクト信号CSをローレベルにしてから、S240〜S280の処理を4回実施することとなり、これにより、入力IC11へのコマンドAの送信及び入力IC11からのデータ受信を4回実施することとなる。そして、このS240〜S280の処理により、上記(2)〜(9)で述べた図4の四角枠K2内の期間における通信動作が実現されている。
次にS290では、S240と同様のデータ送受信動作を行うが、入力IC11へは、レジスタ42内のコマンドA送信データではなく、レジスタ43内のコマンドB送信データ(即ち、CPU39が図5のS150でレジスタ43に書き込んだコマンドBのデータ)を送信する。
そして、続くS300にて、CPU39からの停止指示を受けたか否かを判定し、停止指示を受けたならばS220へ移行するが、停止指示を受けていなければ、次のS310に進んで、入力IC11からのトリガ信号Tgがハイレベルか否かを判定する。そして、トリガ信号Tgがハイレベルでなければ(ローレベルであれば)、S300へ戻るが、トリガ信号Tgがハイレベルになったならば(S310:YES)、S320に進む。
よって、処理IC13の通信部31は、4個目のコマンドAを送信した後の最初のデータ送受信では、コマンドBを送信することとなり、レジスタ44には、前回送信したコマンドA(即ち、4個目のコマンドA)に対する設定結果を報告するための入力IC11からのコマンドA応答データが、コマンドA受信データとして格納されることとなる。
そして、このS290〜S310の処理により、上記(10)で述べた図4の四角枠K3内の期間における通信動作が実現されている。
次にS320では、S290と同様のデータ送受信動作を行って、入力ICへ前回と同じコマンドBを送信するが、入力IC11から送られてくるデータは、レジスタ44ではなく、レジスタ45にコマンドB受信データとして格納する。そして、そのレジスタ45に格納したデータのうち、先頭の2ビットを除く下位14ビット(即ち、入力IC11からのA/D変換値)を、デジタルフィルタ35へ転送する。
次にS330にて、CPU39からの停止指示を受けたか否かを判定し、停止指示を受けたならばS220へ移行するが、停止指示を受けていなければ、S340に進んで、入力IC11からのトリガ信号Tgがハイレベルか否かを判定する。そして、トリガ信号Tgがハイレベルでなければ(ローレベルであれば)、S330へ戻り、トリガ信号Tgがハイレベルになったならば(S340:YES)、S320に戻って、再び、データの送受信(詳しくは、入力IC11へのコマンドBの送信及び入力IC11からのコマンドB応答データの受信)を行う。
そして、このS320〜S340の処理により、上記(11),(12)で述べた図4の四角枠K4内の期間における通信動作が実現されている。
次に、図7に示すように、入力IC11の通信部15は、まずS410にて、処理IC13からのチップセレクト信号CSがローレベルか否かを判定し、チップセレクト信号CSがローレベルになるまで何もせずに待つ。つまり、通信動作を停止する。
そして、チップセレクト信号CSローレベルになったと判定すると(S410:YES)、S420に進み、処理IC13から信号線2を介して供給される通信クロックCLKに同期して、データの送受信を行う。
即ち、上記(3)で述べたように、処理IC13から信号線3を介して送られてくる16ビットのデータを1ビットずつ受信して受信データレジスタ47に格納すると共に、送信データレジスタ46内の16ビットの送信データを信号線4を介して1ビットずつ処理IC13へ送信する。但し、前述したように、チップセレクト信号CSがローレベルになってから最初に送信する送信データは、デフォルト値のダミーデータである。
そして、このような16ビット分のデータ送受信が終わると、次のS430にて、処理IC13へのトリガ信号Tgをローレベルに設定する。尚、チップセレクト信号CSがハイレベルからローレベルに変化した時点でのトリガ信号Tgの初期値はローレベルであるため、最初のデータ送受信時において、トリガ信号Tgは継続してローレベルのままとなる(図4参照)。
そして、続くS440にて、上記S420で今回受信した受信データレジスタ47内の受信データにおける先頭の2ビット(コマンドコード)が“10”であるか否かにより、その受信データがコマンドAであるか否かを判定し、コマンドAであれば、S450に進んで、制御部25に、その受信したコマンドAの指示内容に従って、マルチプレクサ19が選択する入力チャンネルやアンプ21のゲインなどを設定させる。
次にS460にて、次回の送信準備として、今回受信したコマンドAに対する設定結果(つまり、マルチプレクサ19に実際に選択させたチャンネルや実際に設定したアンプ21のゲインなど)を処理IC13へ報告するためのコマンドA応答データを作成して、送信データレジスタ46に格納する。
そして、続くS470にて、チップセレクト信号CSがローレベルのままか否かを判定し、チップセレクト信号CSがローレベルでなければ(ハイレベルになったならば)、S410へ戻るが、チップセレクト信号CSがローレベルのままならば、S480に進んで、タイマ23から10μs毎のタイミング信号が出力されたか否かを判定する。そして、タイミング信号が出力されていなければ、S470に戻るが、タイミング信号が出力されたならば、S490に進む。
S490では、処理IC13へのトリガ信号Tgを、それまでのローレベルからハイレベルに設定し、次のS500にて、A/D変換器17にA/D変換を開始させる。そして、その後、S420に戻る。
すると、トリガ信号Tgがハイレベルになったことにより、S420にて、処理IC13とのデータ送受信が再び行われるが、この場合のS420では、前回のS460で送信データレジスタ46に格納しておいたコマンドA応答データを処理IC13へ送信することとなる。
そして、処理IC13からコマンドAが送信され続けて、上記S440で受信データがコマンドAであると判定している間は、S420〜S500の処理が繰り返されることとなる。そして、このS420〜S500の処理により、図4の四角枠K2,K3内の期間における通信動作が実現される。
一方、上記S440にて、S420で今回受信した受信データがコマンドAではないと判定した場合には(S440:NO)、今回受信したデータがコマンドBであると判断して、S510に移行する。尚、このような判断ができるのは、本実施形態では、処理IC13から入力IC11へ送信されるのが、コマンドAかコマンドBの何れか一方であるからである。
S510では、今回受信した受信データレジスタ47内の受信データがコマンドBであるか否かを、その受信データにおける先頭の2ビット(コマンドコード)に基づいて念のため確認する。即ち、受信データにおける先頭の2ビットが“01”であるか否かを確認する。尚、もし、受信データがコマンドBでなかったならば、不定コマンドを受信したという異常(即ち、コマンドBを受信するはずなのに、コマンドBではないコマンドを受信したという異常)が発生したことを示す異常情報を記憶しておく。
そして、次のS520にて、次回の送信準備として、今回受信したコマンドBに対する応答データとして、A/D変換器17による最新のA/D変換値(即ち、今回のデータ送受信中にA/D変換器17によってA/D変換した値)を含んだコマンドB応答データを作成し、それを送信データレジスタ46に格納する。
そして、続くS530にて、チップセレクト信号CSがローレベルのままか否かを判定し、チップセレクト信号CSがローレベルでなければ(ハイレベルになったならば)、S410へ戻るが、チップセレクト信号CSがローレベルのままならば、S540に進んで、タイマ23から10μs毎のタイミング信号が出力されたか否かを判定する。そして、タイミング信号が出力されていなければ、S530に戻るが、タイミング信号が出力されたならば、S550に進む。
S550では、処理IC13へのトリガ信号Tgを、それまでのローレベルからハイレベルに設定し、次のS560にて、A/D変換器17にA/D変換を開始させる。
そして、その後、S570に進み、上記S420と同様に、処理IC13から信号線2を介して供給される通信クロックCLKに同期して、データの送受信を行う。但し、この場合には、前回のS520で送信データレジスタ46に格納しておいたコマンドB応答データを処理IC13へ送信することとなる。
そして、このS570にて16ビット分のデータ送受信が終わると、S580に進んで、処理IC13へのトリガ信号Tgをローレベルに設定し、その後、S510へ戻る。
このため、S440にて受信データがコマンドAではない(コマンドBである)と判定して、S510へ移行した後は、S530にてチップセレクト信号CSがハイレベルになったと判定するまで、S510〜S580の処理が繰り返され、タイマ23からタイミング信号が出力される毎に、処理IC13からのコマンドBを受信すると共に、処理IC13へ10μs毎の最新のA/D変換値をコマンドB応答データとして送信することとなる。そして更に、このようなS510〜S580の処理は、処理IC13からのコマンドがコマンドBであるか否かに拘わらず、繰り返されることとなり、このS510〜S580の処理により、図4の四角枠K4内の期間における通信動作が実現される。
以上のような本実施形態の信号処理装置では、処理IC13が、入力IC11へのチップセレクト信号CSをローレベルにした状態で、入力IC11へコマンドBを一定時間Tc(=10μs)毎に送信し、入力IC11が、そのコマンドBを受信する毎に、A/D変換器17によるアナログ信号のA/D変換値をコマンドB応答データとして処理IC13へ返送することにより、入力IC11から処理IC13へ、一定時間Tc毎のA/D変換値が転送され、その一定時間Tc毎のA/D変換値が処理IC13側のデジタルフィルタ35にてデジタルフィルタ処理される。
そして特に、本実施形態の信号処理装置において、入力IC11は、チップセレクト信号CSがローレベルになってから、コマンドBを受信したと一度判断すると(S440:NO)、その後、チップセレクト信号CSがハイレベルとなるまでは、処理IC13からのコマンドがコマンドBであるか否かに拘わらず、その処理IC13からのコマンドを受信する毎に、A/D変換器17による最新のA/D変換値の送信(コマンドB応答データの送信)を実施するようになっている。
このため、本実施形態の信号処理装置によれば、入力IC11は、図4の四角枠K4内の期間に例示するように、チップセレクト信号CSがローレベルになってから一度でもコマンドBを受信した後は、処理IC13からのコマンドBにノイズが乗って、そのコマンドBを不定なコマンド(未定義コマンド)やコマンドAとして受信したとしても、ノイズが乗らなかった場合と全く同様に、処理IC13へAD変換値を送信することとなるため、処理IC13では、正しい時系列のA/D変換値を受信することができ、その処理IC13側にて、デジタルフィルタ35へ入力されるA/D変換値が途中で欠けたり、いきなり不定な値になってしまうことが防止される。よって、デジタルフィルタ処理を正確に実施することができる。
例えば、仮に本発明が適用されていないとすると、処理IC13から入力IC11への信号線3にノイズが乗って、コマンドBが不定なコマンドとなった場合、入力IC11から処理IC13へA/D変換値が返送されないか、或いは、不定値が返送されることとなる。すると、図8(a)に示すように、デジタルフィルタ35への入力が不定値(この例では0)となって、異なった周波数として処理されてしまい、その結果、正しいノック判定を行うことができなくなってしまう。
また、処理IC13から入力IC11への信号線3にノイズが乗って、コマンドBがコマンドAとなった場合、入力IC11では、マルチプレクサ19の選択チャンネル(詳しくは、マルチプレクサ19が選択する入力チャンネル)やアンプ21のゲインを不要に切り替えてしまう。すると、図8(b)に示すように、それ以降のデジタルフィルタ35への入力が、違う入力チャンネルのA/D変換値や異なったゲインでのA/D変換値となってしまい、やはり、正しいノック判定を行うことができない。特に、A/D変換器17がオーバーサンプリング方式のA/D変換器である場合、入力チャンネルやゲインが変わって、それまでとは全く違った電圧が入力されると、その後、たとえ正しい設定に戻せたとしても、A/D変換器17の出力が収束するまでに時間がかかり、ノイズ発生タイミング以降も数回分は影響が残ってしまう。
これに対して、本実施形態の信号処理装置において、入力IC11は、一度コマンドBを受信した後は、何のコマンドが来たとしても、コマンドBに対する動作を行うため、信号線3にノイズが乗っても、処理IC13では、連続した正しいA/D変換値を取り込んで、デジタルフィルタ処理を正しく実施することができる。よって、正しいノック判定を行うことができる。
また、本実施形態の信号処理装置において、処理IC13は、チップセレクト信号CSをローレベルにした後、入力IC11へ、機能設定用のコマンドAを送信してからコマンドBの送信を開始し、入力IC11は、コマンドAを受信すると、そのコマンドAに応じて、マルチプレクサ19の選択チャンネルやアンプ21のゲインを設定するようになっている。このため、入力IC11と処理IC13との通信期間毎に、処理IC13から入力IC11へコマンドBに先立って送信するコマンドAにより、その入力IC11での上記選択チャンネルやゲインの設定を変えることができる。
ここで、本実施形態において、処理IC13がコマンドAを送信する回数は、4回に設定されていたが、それは以下の理由による。
まず、本実施形態において、チップセレクト信号CSがローレベルになってからA/D変換器17の出力を安定させるまでには、所定の時間T1を要する。これは、A/D変換器17としてオーバーサンプリング方式のA/D変換器を用いており、そのA/D変換器17自身のキャリブレーション時間(出力安定化時間)として数十μs必要であり、更に、マルチプレクサ19の選択チャンネルとアンプ21のゲインを変更するのにも一定の時間が必要なためである。そして、本実施形態では、上記所定の時間T1として、30μs必要となっている。
そこで、本実施形態では、処理IC13がコマンドAを、「T1/Tc=30μs/10μs」以上の整数値である4回送信するようにして、A/D変換器17の出力が安定するまでの時間を稼いでいる。
このため、入力IC11から処理IC13へは、コマンドBに対するコマンドB応答データとして、A/D変換器17の出力が安定した後のA/D変換値が最初から返送されることとなり、処理IC13側でのデジタルフィルタ処理の正確性を高めることができる。また、故意に遅延を設けるための特別なコマンドを設定する必要もない。
一方更に、本実施形態の信号処理装置において、処理IC13は、各気筒のノック判定区間が終了するATDC90°CAのタイミングで、チップセレクト信号CSをローレベルからハイレベルにし、その直後であって、次の気筒のノック判定区間が到来するTDCタイミングよりも十分前に、チップセレクト信号CSをローレベルにして、コマンドAの送信を開始することにより、次の気筒のノッキングを判定するためのアナログ信号を入力IC11のマルチプレクサ19に選択させ、コマンドBの送信も開始するようになっている。そして、これにより、各気筒のノック判定区間が開始される前から、A/D変換及びデジタルフィルタ処理を開始できるようにしている。
このため、ノック判定区間が始まる前に、A/D変換器17は元よりデジタルフィルタ35の出力値(デジタルフィルタ処理結果)も安定化させることが可能となり、延いては、そのデジタルフィルタ処理結果を用いたノック判定の精度を向上させることができる。つまり、各気筒のBTDC90°CAからTDCまでの期間は、デジタルフィルタ35の出力値を安定化させるための期間になっている。
また、本実施形態において、処理IC13の通信部31は、コマンドAに対する応答結果としてのコマンドA受信データが格納されるレジスタ44と、コマンドBに対する応答結果としてのコマンドB受信デーが格納されるレジスタ45とを別々に備えている。
このため、コマンドA受信データがコマンドB受信データで上書きされてしまうことがなく、処理IC13のCPU39は、入力IC11との通信終了後に、レジスタ44からコマンドA受信データを読み出して(S140)、そのコマンドA受信データのチェック(S170)を行うことができ、そのCPU39の処理負荷を低減させることができる。
尚、このようにレジスタ44とレジスタ45とを別に設ける構成は、「入力IC11がコマンドB(A/D変換要求コマンド)を一度受信した後、チップセレクト信号CS(通信許可信号)が非アクティブレベルとなるまでは、処理IC13からのコマンドがコマンドBであるか否かに拘わらず、処理IC13からのコマンドを受信する毎に処理IC13へA/D変換器17によるアナログ信号のA/D変換値を送信する」構成でなくても用いることができる。
つまり、入力IC11を第1装置と呼び、処理IC13を第2装置と呼ぶことにすると、第2装置は、下記のフィルタ処理用装置の特徴を有していれば良い。
即ち、「アナログ信号をA/D変換するA/D変換器を有すると共に、外部からの通信許可信号がアクティブレベルである場合に他の装置と通信ラインを介して通信する第1装置と、
前記第1装置と前記通信ラインを介して接続され、前記通信許可信号をアクティブレベルにして前記第1装置と一定時間毎に通信することにより、前記A/D変換器による前記アナログ信号の一定時間毎のA/D変換値を順次取得して、その取得した時系列のA/D変換値に対しデジタルフィルタ処理を行う第2装置とからなり、
前記第2装置が、前記通信許可信号をアクティブレベルにした状態で、前記第1装置へ複数種類のコマンドのうちのA/D変換要求コマンドを一定時間毎に送信し、前記第1装置が、前記A/D変換要求コマンドを受信する毎に、前記A/D変換器による前記アナログ信号のA/D変換値を前記第2装置へ返送することにより、前記第1装置から前記第2装置へ、前記A/D変換器による前記アナログ信号の一定時間毎のA/D変換値が転送され、
更に、前記第2装置は、前記通信許可信号をアクティブレベルにした後、前記第1装置へ、前記A/D変換要求コマンド以外の機能設定用コマンドを所定個数だけ送信してから、前記A/D変換要求コマンドの送信を開始する信号処理装置において、前記第2装置として用いられるフィルタ処理用装置であって、
前記機能設定用コマンドに対する前記第1装置からの受信データが格納される第1格納部と、前記A/D変換要求コマンドに対する前記第1装置からの受信データが格納される第2格納部とを別々に備えること、を特徴とするフィルタ処理用装置」である。
そして、このような特徴を有した第2装置によれば、その第2装置から第1装置への機能設定用コマンドにノイズが乗った場合でも、図5のS170について述べたように、第1格納部に格納された受信データ(機能設定用コマンドに対する第1装置からの受信データ)と、その第2装置から第1装置へ送信した機能設定用コマンドのデータとを比較することにより、通信異常を検出することができ、間違ったデータがデジタルフィルタに使用されたか否かを確実に確認することができるため、デジタルフィルタ処理を正確に実施可能にすることができる。
一方更に、上記実施形態では、一定時間Tc毎のタイミング信号が入力IC11側で生成され、そのタイミング信号に従って、A/D変換器17によるアナログ信号のA/D変換と両IC11,12間の通信とが実行されるようになっている。
このため、A/D変換間隔を正確なものにすることができる。つまり、逆の構成として、処理IC13がタイミングを決定する上でのマスターとなり、例えば、入力IC11は、処理IC13からの一定時間Tc毎のコマンドを受信するとA/D変換器17を起動させると共にA/D変換値を送信する、といった構成も考えられるが、この構成の場合には、通信遅延などによってA/D変換タイミングがずれてしまう可能性がある。これに対して、本実施形態の信号処理装置によれば、正確な一定時間Tc毎のA/D変換値に対してデジタルフィルタ処理を実施することができ、そのフィルタ処理結果を用いるノック判定の精度を高めることができる。
ところで、上記実施形態において、入力IC11の通信部15は、図7のS440にて、受信データの先頭2ビットがコマンドAを示す“10”であるか否かを判定し、“10”でなければ、その受信データがコマンドBであると判断するようにしていたが、S440では、受信データの先頭2ビットがコマンドBを示す“01”であるか否かを判定して、“01”でなければ、受信データがコマンドAであると判断してS450へ進み、“01”であれば、受信データがコマンドBであると判断してS510へ移行するように構成しても良い。
また、上記実施形態において、処理IC13のCPU39は、図5のS150にて、レジスタ42に書き込むコマンドA送信データ内に、コマンドAの送信個数を含ませるようにしても良い。例えば、コマンドA送信データの先頭から8〜10ビット目の3ビット(図2にて「その他1」と記した3ビット)を、コマンドAの送信個数を表すデータにすることができる。そして、このようにすれば、処理IC13から入力IC11へ、コマンドAの送信回数が、そのコマンドA中に含まれて送信されることとなる。
そして更に、この場合、入力IC11では、処理IC13からのコマンドA中に含まれている送信個数と、チップセレクト信号CSがローレベルになってから処理IC13から実際に送信されて来たコマンドAの数(即ち、図7のS440からS450へ進んだ連続回数)とを比較して、不一致ならば異常と判断すれば良い。
このように構成すれば、入力IC11は、例えば、処理IC13からのコマンドAがノイズによりコマンドBにデータ化けして、そのデータ化けしたコマンドBを受信したとしても、そのような異常(つまり、コマンドAの数が正常値でないというコマンド数異常)の発生を検知することができる。
また、上記実施形態において、入力IC11の通信部15は、チップセレクト信号CSがローレベルである通信期間中に発生した通信異常を表す異常情報(例えば、図7のS510で記憶した異常情報)を、チップセレクト信号CSが一旦ハイレベルとなって次にローレベルとなった次回の通信期間にて、コマンドA応答データ中に含ませて処理IC13へ送信するように構成することもできる。例えば、通信部15は、図7のS460でコマンドA応答データを作成する際において、前回の通信期間中に上記S510の処理で記憶した異常情報があったならば、コマンドA応答データの先頭から8〜10ビット目の3ビット(図2にて「その他2」と記した3ビット)を、上記異常情報を表すデータにすることができる。
そして、このようにすれば、通信期間中に発生した異常を表す異常情報を、入力IC11から処理IC13へ、A/D変換値と一緒に送信しなくても済むため、入力IC11から処理IC13へのA/D変換値の転送を効率良く行うことができる。また、異常が発生したことを、その異常が起こった通信期間中に送信するよりも、次回の正常な通信期間において送信する方が信頼性が高いという点でも有利である。
尚、入力IC11からコマンドA応答データ中に含ませて送信する異常情報としては、前述したコマンド数異常の発生を表す情報であっても良い。
また、上記実施形態において、入力IC11の通信部15及び制御部25は、処理IC13から受信した4個のコマンドAの内容の多数決をとり、その多数決の結果に応じて当該入力IC11の内部機能(マルチプレクサ19の選択チャンネルやアンプ21のゲイン)を設定するように構成しても良い。
そして、このように構成すれば、処理IC13から入力IC11へのコマンドAのうち、特に最後(4個目)のコマンドAにノイズが乗ったとしても、入力IC11の内部機能を正しく設定することができるようになる。
一方、上記実施形態において、入力IC11から処理IC13へのコマンドB応答データにおけるビットのうち、A/D変換値以外の2ビットは、コマンドデータではなく、通信エラーチェック用の冗長ビット(パリティなど)としても良い。また、A/D変換器17によるA/D変換値が14ビットではなく16ビットであるならば、コマンドB応答データの全ビットをA/D変換値にすれば良い。
また、上記実施形態において、ノックセンサ27,29から入力IC11のマルチプレクサ19に入力されるA/D変換対象のアナログ信号(ノック信号)は、例えば2.5Vを中心に±2.5Vの範囲で変化する0〜5Vの信号であるが、入力IC11から処理IC13へ送信するA/D変換値としては、下記(A)又は(B)のような形態が考えられる。尚、何れの場合も、A/D変換値のビット数は14ビットであるものとする。
(A):まず、ノック信号の実際の中心値をA/D変換器17により事前に測定する。そして、入力IC11側では、処理IC13との通信期間中にノック信号をA/D変換した各A/D変換値から、上記中心値の測定値をオフセット値として減じた値を、処理IC13へ送信するA/D変換値とする。つまり、この場合には、入力IC11側でオフセット補正が行われ、処理IC13へは、「中心値(2.5V)=0カウント、最大値(5V)=+8192カウント、最小値(0V)=−8192カウント」というA/D変換値が送信されることとなる。
(B):入力IC11側でオフセット補正せずに、入力IC11から処理IC13へは、ノック信号をA/D変換した各A/D変換値を、そのまま送信する。つまり、「0V=0カウント、5V=16383」というA/D変換値を、処理IC13へ送信する。
そして、この場合、処理IC13側にて、入力IC11より受信した各A/D変換値からノック信号の中心値に該当するオフセット値を減算して、上記(1)の場合と同様に、「中心値(2.5V)=0カウント、最大値(5V)=+8192カウント、最小値(0V)=−8192カウント」というA/D変換値を得るようにすれば良い。
尚、処理IC13側で用いるオフセット値としては、固定値(=8192)でも良いが、ノック信号の実際の中心値をA/D変換器17により測定した測定値を、オフセット値として入力IC11から処理IC13へ事前に送信しておくようにしても良い。
また、オフセット値を実測して求めた場合、ノック信号の中心値が2.5Vでないと、オフセット補正後のA/D変換値(オフセット値を減じた後のA/D変換値)がオーバーフローする可能性があるため、処理IC13側では、更に、オフセット補正後のA/D変換値に対して、その値が最小値よりも小さければ最小値にし、その値が最大値よりも大きければ最大値にする、といったガード処理を実施すれば良い。このようにすれば、デジタルフィルタ処理対象のA/D変換値がオーバーフローせずに正しく処理することができる。
一方また、処理IC13におけるデジタルフィルタ35としては、FIR型でも良いが、本実施形態ではIIR型を用いている。低周波の信号をエンジンの高回転時までデジタルフィルタ処理する場合、FIR型のデジタルフィルタであると、そのフィルタ及びフィルタ処理結果が安定する前にノック判定区間が終了してしまうからである。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
例えば、上記実施形態において、入力IC11は、A/D変換値を処理IC13へ素早く返すために、バックグランドで10μs毎に絶えずA/D変換を実行し、その各A/D変換値を、次のコマンドBの受信タイミングで送信するようにしていたが、例えば、コマンドBを受信するとA/D変換器17を起動させて、そのA/D変換値を送信する、という構成でも良い。そして、この場合にも、入力IC11は、一度コマンドBを受信したならば、その後は、何のコマンドを受信しても、A/D変換器17を起動させて、そのA/D変換値を送信する、という動作を行うように構成すれば良い。
また、上記実施形態において、ノックセンサ27,29は、エンジンの振動に応じたアナログ信号を出力する振動式センサであったが、A/D変換対象のアナログ信号としては、気筒内の圧力を検出する筒内圧センサ(CPS)からの信号や、イオン電流を表す信号でも良い。また更に、A/D変換対象のアナログ信号としては、エンジンのノック判定を行うための信号に限らず、他のアナログ信号であっても良い。
実施形態の信号処理装置の構成を表すブロック図である。 通信データのフォーマットを表す図である。 入力ICと処理ICとで実施される通信の概要を表す第1のタイムチャートである。 入力ICと処理ICとで実施される通信の概要を表す第2のタイムチャートである。 処理ICのCPUで実行される30°CA割込処理を表すフローチャートである。 処理ICの通信部で実行される処理を表すフローチャートである。 入力ICの通信部で実行される処理を表すフローチャートである。 本発明が適用されない場合の問題を説明する説明図である。
符号の説明
1〜5…信号線、11…入力IC(第1装置)、13…処理IC(第2装置)、15,31…通信部、17…A/D変換器、19…マルチプレクサ、21…アンプ、23…タイマ、25…制御部、27,29…ノックセンサ、33…回転処理部、35…デジタルフィルタ、37…メモリ、41〜45…レジスタ、46…送信データレジスタ、47…受信データレジスタ

Claims (9)

  1. アナログ信号をA/D変換するA/D変換器を有すると共に、外部からの通信許可信号がアクティブレベルである場合に他の装置と通信ラインを介して通信する第1装置と、
    前記第1装置と前記通信ラインを介して接続され、前記通信許可信号をアクティブレベルにして前記第1装置と一定時間毎に通信することにより、前記A/D変換器による前記アナログ信号の一定時間毎のA/D変換値を順次取得して、その取得した時系列のA/D変換値に対しデジタルフィルタ処理を行う第2装置とからなり、
    前記第2装置が、前記通信許可信号をアクティブレベルにした状態で、前記第1装置へ複数種類のコマンドのうちのA/D変換要求コマンドを一定時間毎に送信し、前記第1装置が、前記A/D変換要求コマンドを受信する毎に、前記A/D変換器による前記アナログ信号のA/D変換値を前記第2装置へ返送することにより、前記第1装置から前記第2装置へ、前記A/D変換器による前記アナログ信号の一定時間毎のA/D変換値が転送される信号処理装置であって、
    前記第1装置は、前記通信許可信号がアクティブレベルになってから、前記A/D変換要求コマンドを受信したと一度判断すると、その後、前記通信許可信号が非アクティブレベルとなるまでは、前記第2装置からのコマンドが前記A/D変換要求コマンドであるか否かに拘わらず、前記第2装置からのコマンドを受信する毎に前記第2装置へ前記A/D変換器による前記アナログ信号のA/D変換値を送信すること、
    を特徴とする信号処理装置。
  2. 請求項1に記載の信号処理装置において、
    前記第2装置は、前記通信許可信号をアクティブレベルにした後、前記第1装置へ、前記A/D変換要求コマンド以外の機能設定用コマンドを所定個数だけ送信してから、前記A/D変換要求コマンドの送信を開始し、
    前記第1装置は、前記通信許可信号がアクティブレベルになってから前記機能設定用コマンドを受信すると、その機能設定用コマンドに応じて内部の機能を設定すること、
    を特徴とする信号処理装置。
  3. 請求項2に記載の信号処理装置において、
    前記通信許可信号がアクティブレベルになってから前記A/D変換器の出力を安定させるまでに必要な時間をT1とし、前記第1装置と前記第2装置との通信間隔である前記一定時間をT2とすると、
    前記第2装置は、前記通信許可信号をアクティブレベルにした後、前記機能設定用コマンドを「T1/T2」以上である整数値の回数だけ送信した後、前記A/D変換要求コマンドの送信を開始すること、
    を特徴とする信号処理装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の信号処理装置において、
    前記第2装置は、前記通信許可信号をアクティブレベルにしてから前記A/D変換要求コマンドを送信するまでの前記機能設定用コマンドの送信個数を、その機能設定用コマンド中に含ませて前記第1装置へ送信するようになっており、
    前記第1装置は、前記機能設定用コマンド中に含まれている前記送信個数と、前記通信許可信号がアクティブレベルになってから前記第2装置から実際に送信されて来た前記機能設定用コマンドの数とを比較して、不一致ならば異常と判断すること、
    を特徴とする信号処理装置。
  5. 請求項2ないし請求項4の何れか1項に記載の信号処理装置において、
    前記第1装置は、前記通信許可信号がアクティブレベルである期間中に発生した通信異常を表す異常情報を、前記通信許可信号が一旦非アクティブレベルとなって次にアクティブレベルとなった際に、前記機能設定用コマンドに対する応答データ中に含ませて前記第2装置へ送信すること、
    を特徴とする信号処理装置。
  6. 請求項2ないし請求項5の何れか1項に記載の信号処理装置において、
    前記第1装置は、前記アナログ信号として、エンジンのノッキングを検出するための複数のノックセンサからのアナログ信号を入力し、その複数のアナログ信号のうち、前記第2装置からの機能設定用コマンドによって指示される1つのアナログ信号を選択して前記A/D変換器に入力させるようになっており、
    前記第2装置は、前記エンジンの各気筒毎に設定されるノック判定区間の何れかが終了すると、前記通信許可信号をアクティブレベルから非アクティブレベルにし、その後、次の気筒のノック判定区間が到来する前に、前記通信許可信号をアクティブレベルにして、前記機能設定用コマンドを送信することにより、前記複数のアナログ信号のうち、前記次の気筒のノッキングを判定するためのアナログ信号を前記第1装置に選択させると共に、前記A/D変換要求コマンドの送信も開始するようになっていること、
    を特徴とする信号処理装置。
  7. 請求項2ないし請求項6の何れか1項に記載の信号処理装置において、
    前記第2装置は、前記機能設定用コマンドに対する前記第1装置からの受信データが格納される第1格納部と、前記A/D変換要求コマンドに対する前記第1装置からの受信データが格納される第2格納部とを別々に備えること、
    を特徴とする信号処理装置。
  8. 請求項2ないし請求項7の何れか1項に記載の信号処理装置において、
    前記第2装置は、前記通信許可信号をアクティブレベルにした後、前記機能設定用コマンドとして、同じ内容の機能設定用コマンドを複数個送信し、
    前記第1装置は、前記第2装置から受信した複数個の前記機能設定用コマンドの内容の多数決をとり、その多数決の結果に応じて内部の機能を設定すること、
    を特徴とする信号処理装置。
  9. 請求項1ないし請求項8の何れか1項に記載の信号処理装置において、
    前記一定時間毎のタイミング信号が前記第1装置側で生成され、そのタイミング信号に従って、前記A/D変換器による前記アナログ信号のA/D変換及び前記第1装置と前記第2装置との通信が実行されること、
    を特徴とする信号処理装置。
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