JP4258983B2 - ソフトウエア設定システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機器を情報処理端末から制御するためのソフトウエアを設定するソフトウエア設定システム、設定方法、このシステムに用いられる情報処理端末、携帯用端末、機器、およびソフトウエア設定プログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
プリンタなどの機器をコンピュータから制御するためには、機器を制御するためのソフトウエアであるデバイスドライバがコンピュータに設定されていることが必要である。したがって、新たにプリンタが設けられた場合やプリンタにオプション機器が付加された場合には、新たに、デバイスドライバを設定することが必要となり、ユーザの作業負担が生じる。
【0003】
このようなユーザの作業負担を軽減するために、従来から種々の試みがなされている。たとえば、近年のネットワーク環境の整備によって、ネットワークを通じて、デバイスドライバを自動的にコンピュータに設定することも可能である。一例として、特開2000−172469号公報には、デバイスドライバに関するプログラムファイルをプリンタに具備させておき、必要に応じて各端末がプログラムファイルをプリンタからダウンロードする技術が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の技術を用いてネットワークを通じてデバイスドライバを自動的にコンピュータに設定するためには、デバイスドライバに関するプログラムファイルを予め記憶している機器とデバイスドライバが設定されるコンピュータとの接続を確立する必要がある。したがって、ユーザは、接続を確立するために必要なIPアドレスおよびサブネットマスクなどの接続情報を事前に入力しておく必要があり、作業が煩雑となる場合があった。特に、ネットワーク構成が複雑な場合、接続情報の入力が困難であり、デバイスドライバを自動的に設定することができない場合もあった。
【0005】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものである。したがって、本発明の目的は、デバイスドライバに関するプログラムファイルを記憶している機器と、デバイスドライバに関するプログラムが設定される情報処理端末との間の接続の確立を容易に実現し、ネットワークを通じて情報処理端末内のOSやCPUに適したデバイスドライバを簡単に設定することができるシステムを提供することである。
【0006】
(1)本発明のソフトウエア設定システムは、ネットワークに接続されるプログラム提供元機器およびプログラム提供先端末と、前記提供元機器および前記提供先端末と通信可能な携帯用端末とを有し、前記提供元機器自体または他の機器を前記ネットワークを介して制御するためのデバイスドライバ用プログラムを前記提供先端末に設定するソフトウエア設定システムであって、前記提供先端末は、前記ネットワークを介して前記提供元機器と通信するための第1通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第1近距離通信手段とを備え、前記ネットワークを介した当該提供先端末との接続を確立するための接続情報を前記第1近距離通信手段を経て前記携帯用端末に送信し、前記携帯用端末は、前記提供先端末および前記提供元機器と近距離通信するための携帯用近距離通信手段と、前記提供先端末から前記携帯用近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する携帯用記憶手段とを備え、前記提供元機器は、前記ネットワークを介して前記提供先端末と通信するための第2通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第2近距離通信手段と、前記携帯用端末から前記第2近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する記憶手段とを備え、前記接続情報が前記携帯用端末から受信された場合に当該接続情報に基づいて前記第1通信手段と前記第2通信手段との間で接続を確立し、前記プログラムを前記ネットワークを介して前記提供先端末に送信するものであり前記提供先端末は、さらに、当該提供先端末に関する情報を前記第1近距離通信手段を経て前記携帯用端末へ送信し、前記携帯用端末は、さらに、前記提供先端末に関する情報を前記携帯用近距離通信手段を経て前記提供元機器に送信し、前記提供元機器は、さらに、前記第2近距離通信手段を経て前記携帯用端末から受信された前記提供先端末に関する情報に基づいて、前記提供先端末に送信されるプログラムを選択するプログラム選択手段を有する、ことを特徴とする。
【0008】
)上記()の提供元機器は、さらに、プログラムを予め記憶しているプログラム記憶手段を有し、前記プログラム選択手段は、前記プログラム記憶手段に記憶されているプログラムのうちから前記提供先端末に適したプログラムを選択する。
【0009】
)上記()に記載のプログラム選択手段は、前記提供元機器の外部に記憶されているプログラムのうちから前記提供先端末に適したプログラムを選択する。
【0010】
)上記()に記載のプログラム選択手段は、最新のプログラムを選択することを特徴とする請求項に記載のソフトウエア設定システム
【0011】
)上記(1)に記載の提供先端末は、前記第1近距離通信手段によって通信可能な複数の携帯用端末のうちから前記接続情報の送信先である携帯用端末を指定するための送信先指定手段を有する。
【0012】
)上記(1)に記載の提供元機器は、前記第2近距離通信手段によって通信可能な複数の携帯用端末のうちから前記接続情報の送信元である携帯用端末を指定するための送信元指定手段を有する。
【0013】
)上記(1)に記載の携帯用端末は、前記携帯用近距離通信手段によって通信可能な複数の情報処理端末のうちから前記接続情報の送信元である前記提供先端末および前記接続情報の送信先である前記提供元機器を指定するための携帯用指定手段を有する。
【0014】
)本発明のソフトウエア設定システムは、ネットワークに接続されるプログラム用データ提供元機器およびプログラム用データ提供先端末と、前記提供元機器および前記提供先端末と通信可能な携帯用端末とを有し、前記提供元機器または他の機器を前記ネットワークを介して制御するために前記提供先端末内に既存のデバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータを前記提供先端末に設定するソフトウエア設定システムであって、前記提供先端末は、前記ネットワークを介して前記提供元機器と通信するための第1通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第1近距離通信手段とを備え、前記ネットワークを介した当該提供先端末との接続を確立するための接続情報を前記第1近距離通信手段を経て前記携帯用端末に送信し、前記携帯用端末は、前記提供先端末および前記提供元機器と近距離通信するための携帯用近距離通信手段と、前記提供先端末から前記携帯用近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する携帯用記憶手段とを備え、前記提供元機器は、前記ネットワークを介して前記提供先端末と通信するための第2通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第2近距離通信手段と、前記携帯用端末から前記第2近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する記憶手段とを備え、前記接続情報が前記携帯用端末から受信された場合に前記接続情報に基づいて前記第1通信手段と前記第2通信手段との間で接続を確立し、前記各種項目のデータを前記ネットワークを介して前記提供先端末に送信するものであり、前記提供先端末は、さらに、当該提供先端末に関する情報を前記第1近距離通信手段を経て前記携帯用端末へ送信し、前記携帯用端末は、さらに、前記提供先端末に関する情報を前記携帯用近距離通信手段を経て前記提供元機器に送信し、前記提供元機器は、さらに、前記第2近距離通信手段を経て前記携帯用端末から受信された前記提供先端末に関する情報に基づいて、前記提供先端末内に既存の前記デバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータを送信する、ことを特徴とする
【0016】
)上記()に記載の提供元機器は、さらに、当該提供元機器の設定が変更されたことを検出する検出手段を有し、前記検出手段によって設定の変更が検出された場合、前記提供先端末内に既存の前記デバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータを送信する。
【0017】
10)上記(1)〜()のいずれか1つに記載のプログラム提供先端末と前記携帯用端末との間および前記プログラム提供元機器と前記携帯用端末との間の通信は、近距離無線通信である。
11)上記(8)または(9)に記載のプログラム用データ提供先端末と前記携帯用端末との間および前記プログラム用データ提供元機器と前記携帯用端末との間の通信は、近距離無線通信である。
【0018】
12)本発明のソフトウエア設定システムは、ネットワークに接続されるプログラム提供元機器およびプログラム提供先端末と、前記ネットワークを介して前記提供先端末と通信可能な第1通信機器と、前記ネットワークを介して前記提供元機器と通信可能な第2通信機器と、前記第1通信機器および前記第2通信機器と通信可能な携帯用端末とを有し、前記提供元機器自体または他の機器を前記ネットワークを介して制御するためのデバイスドライバ用プログラムを前記提供先端末に設定するソフトウエア設定システムであって、前記提供先端末は、前記ネットワークを介して前記提供元機器および前記第1通信機器と通信するための第1通信手段を備え、前記ネットワークを介した当該提供先端末との接続を確立するための接続情報を前記第1通信手段を経て前記第1通信機器へ送信し、前記第1通信機器は、前記ネットワークを介して前記提供先端末と通信するための第1通信機器用通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第1通信機器用近距離通信手段とを備え、前記第1通信機器用通信手段を経て受信された接続情報を前記第1通信機器用近距離通信手段を経て前記携帯用端末に送信し、前記携帯用端末は、前記第1通信機器および第2通信機器と近距離通信するための携帯用近距離通信手段と、前記第1通信機器から前記携帯用近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する携帯用記憶手段とを備え、前記第2通信機器は、前記ネットワークを介して前記提供元機器と通信するための第2通信機器用通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第2通信機器用近距離通信手段とを備え、前記第2通信機器用近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を前記第2通信機器用通信手段を経て前記提供元機器に送信し、前記提供元機器は、前記ネットワークを介して前記提供先端末および前記第2通信機器と通信するための第2通信手段と、前記第2通信機器から前記第2通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する記憶手段とを備え、前記接続情報が前記第2機器から受信された場合に当該接続情報に基づいて前記第1通信手段と前記第2通信手段との間で接続を確立し、前記プログラムを前記ネットワークを介して前記提供先端末に送信するものであり、前記提供先端末は、さらに、当該提供先端末に関する情報を前記第1通信手段を経て前記第1通信機器へ送信し、前記第1通信機器は、さらに、前記第1通信機器用通信手段を経て受信された前記提供先端末に関する情報を前記第1通信機器用近距離通信手段を経て前記携帯用端末に送信し、前記通信用端末は、さらに、前記提供先端末に関する情報を前記携帯用近距離通信手段を経て前記第2通信機器に送信し、前記第2通信機器は、さらに、前記第2通信機器用近距離通信手段を経て受信された前記提供先端末に関する情報を前記第2通信機器用通信手段を経て前記提供元機器に送信し、前記提供元機器は、さらに、前記第2通信手段を経て受信された前記提供先端末に関する情報に基づいて、前記提供先端末に送信されるプログラムを選択するプログラム選択手段を有する、ことを特徴とする
(13)本発明のソフトウエア設定システムは、ネットワークに接続されるプログラム用データ提供元機器およびプログラム用データ提供先端末と、前記ネットワークを介して前記提供先端末と通信可能な第1通信機器と、前記ネットワークを介して前記提供元機器と通信可能な第2通信機器と、前記第1通信機器および前記第2通信機器と通信可能な携帯用端末とを有し、前記提供元機器自体または他の機器を前記ネットワークを介して制御するために前記提供先端末内に既存のデバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータを前記提供先端末に設定するソフトウェア設定システムであって、前記提供先端末は、前記ネットワークを介して前記提供元機器および前記第1通信機器と通信するための第1通信手段を備え、前記ネットワークを介した当該提供先端末との接続を確立するための接続情報を前記第1通信手段を経て前記第1通信機器へ送信し、前記第1通信機器は、前記ネットワークを介して前記提供先端末と通信するための第1通信機器用通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第1通信機器用近距離通信手段とを備え、前記第1通信機器用通信手段を経て受信された接続情報を前記第1通信機器用近距離通信手段を経て前記携帯用端末に送信し、前記携帯用端末は、前記第1通信機器および第2通信機器と近距離通信するための携帯用近距離通信手段と、前記第1通信機器から前記携帯用近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する携帯用記憶手段とを備え、前記 第2通信機器は、前記ネットワークを介して前記提供元機器と通信するための第2通信機器用通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第2通信機器用近距離通信手段とを備え、前記第2通信機器用近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を前記第2通信機器用通信手段を経て前記提供元機器に送信し、前記提供元機器は、前記ネットワークを介して前記提供先端末および前記第2通信機器と通信するための第2通信手段と、前記第2通信機器から前記第2通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する記憶手段とを備え、前記接続情報が前記第2機器から受信された場合に当該記接続情報に基づいて前記第1通信手段と前記第2通信手段との間で接続を確立し、前記各種項目のデータを前記ネットワークを介して前記提供先端末に送信するものであり、前記提供先端末は、さらに、当該提供先端末に関する情報を前記第1通信手段を経て前記第1通信機器へ送信し、前記第1通信機器は、さらに、前記第1通信機器用通信手段を経て受信された前記提供先端末に関する情報を前記第1通信機器用近距離通信手段を経て前記携帯用端末に送信し、前記通信用端末は、さらに、前記提供先端末に関する情報を前記携帯用近距離通信手段を経て前記第2通信機器に送信し、前記第2通信機器は、さらに、前記第2通信機器用近距離通信手段を経て受信された前記提供先端末に関する情報を前記第2通信機器用通信手段を経て前記提供元機器に送信し、前記提供元機器は、さらに、前記第2通信手段を経て受信された前記提供先端末に関する情報に基づいて、前記提供先端末内に既存の前記デバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータを送信する、ことを特徴とする。
【0019】
14)上記(12 ) または(13)に記載の第1通信機器および前記第2通信機器は、ネットワークに接続された複数の機器のうちから選択される。
【0020】
15)本発明のソフトウエア設定方法は、ネットワークに接続されるプログラム提供元機器およびプログラム提供先端末と、前記提供先端末および前記提供元機器と通信可能な携帯用端末とを用いて、前提供元機器または他の機器を前記ネットワークを介して制御するためのデバイスドライバ用プログラムを前記提供先端末に設定するソフトウエア設定方法であって、前記提供先端末が、近距離通信するための近距離通信手段を経て、前記ネットワークを介した前記提供先端末との接続を確立するための接続情報を前記携帯用端末に送信する段階と、前記接続情報を受信した携帯用端末が、近距離通信するための携帯用近距離通信手段を経て、前記接続情報を前記提供元機器に送信する段階と、前記提供元機器が、前記接続情報を前記携帯用端末から受信された場合に当該接続情報に基づいて接続が確立された前記提供先端末に、前記ネットワークを介して前記プログラムを送信する段階と、を有し、さらに、前記提供先端末が、当該提供先端末に関する情報を前記近距離通信手段を経て前記携帯用端末へ送信する段階と、前記携帯用端末が、前記提供先端末に関する情報を前記携帯用近距離通信手段を経て前記提供元機器に送信する段階と、前記提供元機器が、前記携帯用端末から受信された前記提供先端末に関する情報に基づいて、前記提供先端末に送信されるプログラムを選択する段階と、を有する、ことを特徴とする。
(16)本発明のソフトウエア設定方法は、ネットワークに接続されるプログラム用データ提供元機器およびプログラム用データ提供先端末と、前記提供先端末および前記提供元機器と通信可能な携帯用端末とを用いて、前記提供元機器または他の機器を前記ネットワークを介して制御するために前記提供先端末に既存のデバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータをを前記提供先端末に設定するソフトウエア設定方法であって、前記提供先端末が、近距離通信するための近距離通信手段を経て、前記ネットワークを介した前記提供先端末との接続を確立するための接続情報を前記携帯用端末に送信する段階と、前記接続情報を受信した携帯用端末が、近距離通信するための携帯用近距離通信手段を経て、前記接続情報を前記提供元機器に送信する段階と、前記提供元機器が、前記接続情報を前記携帯用端末から受信された場合に当該接続情報に基づいて接続が確立された前記提供先端末に、前記ネットワークを介して前記各種項目のデータを送信する段階と、を有し、さらに、前記提供先端末が、当該提供先端末に関する情報を前記近距離通信手段を経て前記携帯用端末へ送信する段階と、前記携帯用端末が、前記提供先端末に関する情報を前記携帯用近距離通信手段を経て前記提供元機器に送信する段階と、を有し、前記各種項目のデータを送信する段階は、前記提供元機器が前記携帯用端末から受信された前記提供先端末に関する情報に基づいて、前記提供先端末内に既存の前記デバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータを送信する、ことを特徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面を参照しつつ、本発明の実施の形態を説明する。
【0028】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るソフトウエア設定システムの全体構成を示すブロック図である。図1のソフトウエア設定システムは、プリンタドライバをコンピュータ200に設定するシステムであり、換言すれば、プリンタドライバをコンピュータ200にインストールするためのインストールシステムである。コンピュータ200に設定されるプリンタドライバは、プリンタ100を制御するためのソフトウエアであり、具体的には、プリンタ100に送信されるプリントジョブをコンピュータ200において作成する際に使用されるソフトウエアである。
【0029】
ソフトウエア設定システムは、プリンタ100、コンピュータ200、および携帯用端末300を有する。プリンタ100およびコンピュータ200は、ネットワーク400に接続されている。なお、ネットワーク400上の機器の種類および台数は、実際には図1に示される例に限定されない。また、実際には、複数の携帯用端末300が存在する場合もある。ネットワーク400は、たとえば、イーサネット(登録商標)、トークンリング、FDDI(fiber distributed data interface)などのLAN、あるいは幾つかのLAN同士を接続したWANなどである。
【0030】
携帯用端末300は、携帯電話、PDA、ノート型コンピュータ、または電子手帳などの持ち運び可能な任意の端末である。携帯用端末300は、コンピュータ200およびプリンタ100と各々近距離通信する機能を有する。本明細書において、近距離通信は、無線通信と有線通信との双方を含み、ネットワーク400を介さない近距離での通信をいう。特に、近距離通信として、通信可能距離が好ましくは100m以内、より好ましくは10m以内の近距離無線通信を用いることが望ましい。具体的には、近距離無線通信は、Bluetooth(ブルートゥース)、IEEE802.11、HomeRF、またはIrDAなどの通信規格に対応している。
【0031】
本実施形態のソフトウエア設定システムにおいて、コンピュータ200との接続を確立するための情報(以下「接続情報」という)およびコンピュータ200に関する情報(以下「コンピュータ関連情報」という)は、ユーザが自由に携帯できる携帯用端末300を媒介として、コンピュータ200からプリンタ100に転送される。プリンタ100は、接続情報に基づいてコンピュータ200との接続を確立し、プリンタドライバに関するプログラムファイル(以下「ドライバプログラムファイル」という)およびプリンタドライバで使用される各種項目のデータをコンピュータ200に送信する。具体的な処理内容は、後述する。
【0032】
次に、本実施形態におけるソフトウエア設定システムを構成するプリンタ100、コンピュータ200、および携帯用端末300の構成を示す。各機器で同様の機能を有する部分については、説明の重複を避けるため、初回のみ説明を行い、二回目以降は説明を省略する。
【0033】
図2は、図1に示されるプリンタの構成の一例を示すブロック図である。プリンタ100は、CPU101、ROM102、記憶部103、操作パネル部104、印刷部105、ネットワークインタフェース106、ローカルインタフェース107、センサ108、およびオプション機器109を有する。
【0034】
CPU101は、制御と演算の処理を行う。ROM102は、制御プログラムを記憶する。記憶部103は、たとえば、メモリとハードディスクとから構成される。記憶部103は、コンピュータ200から受信されたプリントジョブに含まれる画像データおよび印刷条件を記憶する領域を有するのみならず、ドライバプログラムファイルを予め記憶する領域を有する。したがって、プリンタ100は、通常のプリンタとして機能するのみならず、種々のコンピュータ向けの各ドライバプログラムファイルを予め記憶する記憶装置としても機能する。
【0035】
操作パネル部104は、プリンタ100に対して操作を指示するための操作部と、各種の表示を行うための表示部とから構成される。たとえば、表示部は、プリンタ100と近距離通信可能な複数の携帯用端末300のリスト(以下「通信可能先リスト」という)を表示する。操作部は、通信可能先リストにリストアップされた携帯用端末300のなかから、実際にプリンタ100と近距離通信する携帯用端末300を指定するために用いられる。
【0036】
印刷部105は、コンピュータ200から受信したプリントジョブに基づいて用紙上に印刷する。ネットワークインタフェース106は、プリンタ100がネットワーク400を介してコンピュータ200などの他の機器と通信するためのインタフェースである。
【0037】
本実施形態のローカルインタフェース107は、近距離通信するためのインタフェースであり、好ましくは、通信可能距離が10m程度に限定されている無線通信方式のインタフェースである。データの高速な伝送の観点からは、ローカルインタフェース107は、2GHzよりも高い周波数のもとでデータを伝送するBluetooth規格に対応していることが望ましい。
【0038】
センサ108は、プリンタ100本体およびオプション機器109の設定が変更されたことを検出する。オプション機器109は、プリンタ100本体に付加される多段給紙装置、両面印刷機構、パンチホール装置、メールビン、およびステープルなどの機器である。
【0039】
図3は、図1に示されるコンピュータの構成の一例を示すブロック図である。コンピュータ200は、CPU201、ROM202、記憶部203、入力装置204、ディスプレイ205、ネットワークインタフェース206、およびローカルインタフェース207を有する。
【0040】
記憶部203は、たとえば、ハードディスクとメモリとから構成される。ハードディスクには、携帯用端末300を介して受信されたドライバプログラムファイルが記憶される。言い換えれば、記憶部203は、プリンタドライバのインストール先として機能する。
【0041】
入力装置204は、マウスなどのポインティングデバイスおよびキーボードを含む。たとえば、入力装置204は、複数の携帯用端末300のうちから実際に近距離通信する携帯用端末300を指定するために用いられる。さらに、入力装置204は、後述するパスワードを入力するためにも用いられる。
【0042】
ディスプレイ205は、各種の表示を行う。たとえば、ディスプレイ205は、コンピュータ200によって近距離通信可能な複数の携帯用端末300がリストアップされた通信可能先リストを表示する。
【0043】
図4は、図1に示される携帯用端末の構成の一例を示すブロック図である。
【0044】
携帯用端末300は、CPU301、ROM302、記憶部303、入力キー304、マイク305、ディスプレイ306、スピーカ307、ローカルインタフェース308、および無線装置309を有する。
【0045】
記憶部303は、コンピュータ200から受信した接続情報およびコンピュータ関連情報を記憶する。コンピュータ関連情報は、コンピュータ200のCPUの種類やOSの種類に関する情報を含む。コンピュータ関連情報の詳細は後述される。
【0046】
入力キー304は、各種の入力および操作の指示を行うために使用される。マイク305は、音声を入力するために使用される。ディスプレイ306は、各種の表示を行う。スピーカ307は、各種の音声を出力する。無線装置309は、移動通信ネットワーク(図示していない)を介して外部と信号の送受信を行う。
【0047】
ローカルインタフェース308は、プリンタ100のローカルインタフェース107およびコンピュータ200のローカルインタフェース207と近距離通信するためのインタフェースである。好ましくは、ローカルインタフェース308は、2GHzよりも高い周波数のもとでデータを伝送するBluetooth規格に対応している。
【0048】
なお、図4に示される場合と異なり、マイク305、スピーカ307、および移動体通信ネットワーク用の無線装置309を有しないPDAなどを携帯用端末300として用いることもできる。
【0049】
以上のように構成される本実施形態のソフトウエア設定システムは、以下のように機能する。まず、図5のシーケンスチャートおよび上記の図1を参照し、ソフトウエア設定システムの処理内容の概略が示される。
【0050】
ステップS10では、コンピュータ200は、ローカルインタフェース207を経て、上述した接続情報とコンピュータ関連情報とを携帯用端末300に送信する。携帯用端末300は、ローカルインタフェース308を経て、接続情報とコンピュータ関連情報とを受信する。受信された接続情報とコンピュータ関連情報とは、記憶部303に記憶される。
【0051】
ステップS11では、接続情報とコンピュータ関連情報とを記憶した携帯用端末300を所持したユーザがプリンタ100の近くに移動した後、携帯用端末300は、ローカルインタフェース308を経て、接続情報とコンピュータ関連情報とをプリンタ100に送信する。プリンタ100は、ローカルインタフェース107を経て、この接続情報およびコンピュータ関連情報を受信する。受信された接続情報およびコンピュータ関連情報は、プリンタ100内の記憶部103に記憶される。
【0052】
ステップS12では、プリンタ100は、プリンタドライバが設定されるコンピュータ200を接続情報に基づいて特定し、特定されたコンピュータ200に対してネットワーク400を介して接続要求を送信する。
【0053】
ステップS13では、コンピュータ200は、ネットワーク400を介して接続返答をプリンタ100に送信する。ステップS10〜ステップS13の処理の結果、プリンタ100は、コンピュータとの接続が確立する。
【0054】
ステップS14では、プリンタ100は、ステップS11で受信されたコンピュータ関連情報に基づいて、コンピュータ200の機種およびOSの種類に関する情報を取得し、取得された情報に基づいて、ドライバプログラムファイルを選択する。選択されたドライバプログラムファイルは、コンピュータ200に送信される。より具体的には、選択されたドライバプログラムファイルが、コンピュータ200の記憶部203内の所定のディレクトリにコピーされる。このようにして、プリンタ100からコンピュータ200へのリモートインストール処理が実行される。
【0055】
図6は、接続情報の例を示す。本実施形態における接続情報には、たとえば、コンピュータ100のIPアドレス、サブネットマスク、ゲートウエイ、DNS(Domain Name System)、およびWINS(Windows Internet Name Services)の各設定内容を含めることができる。さらに、接続情報には、NetBEUI(NetBIOS extended user interface)およびIPX/SPX(internetwork packet exchange / sequenced packet exchange)を使用するか否かといったプロトコルの設定内容を含めることができる。ここで、IPアドレスおよびサブネットマスクは、コンピュータ200をネットワーク400上で特定するために用いられる。ゲートウエイは、遠隔地のLAN間や異種のネットワーク間での通信を行うために用いられる。WINSは、Windows(登録商標)のネットワーク環境での名前解決機能として用いられる。なお、接続情報には、上記のすべての情報が含まれていない場合もある。
【0056】
図7は、コンピュータ関連情報、すなわち、プリンタドライバが設定されるコンピュータに関する情報の例を示す。本実施形態において、コンピュータ関連情報には、機器の種類、メモリ容量、CPUの種類、コンピュータ200で使用されるOSの種類およびバージョン情報、およびセキュリティチェックの有無、コンピュータ200にログインするためのパスワードを含めることができる。
【0057】
携帯用端末300によって送受信される情報は、接続情報およびコンピュータ関連情報に限られない。たとえば、接続情報およびコンピュータ関連情報とともに、最新ドライバ選択指示および自動更新指示を送信することができる。
【0058】
最新ドライバ選択指示には、プリンタ100に対して最新のドライバプログラムファイルを選択するように命令するための指示と、最新のドライバプログラムファイルを取得するために電話回線やインターネットの使用を許可するための指示が含まれる。
【0059】
自動更新指示には、プリンタ100の設定が変更された場合に、その設定が変更されたプリンタ100に対応するドライバプログラムファイルや各種項目のデータを自動的にコンピュータ200に送信する処理をプリンタ100に実行させるための指示と、ドライバプログラムファイルが供給メーカによってアップグレードされた場合に、そのアップグレードされたドライバプログラムファイルを自動的にコンピュータ200に送信する処理をプリンタ100に実行させるための指示とが含まれる。
【0060】
次に、コンピュータ200と携帯用端末300との通信、携帯用端末300とプリンタ100との通信、およびプリンタ100とコンピュータ200との通信に大別して具体的な処理内容を説明する。
【0061】
(コンピュータと携帯用端末との通信)
図8は、第1の実施の形態におけるコンピュータと携帯用端末とが通信する場合のコンピュータの処理内容を示す。図8に示されるフローチャートの内容は、たとえばROM202に制御プログラムとして記憶されており、CPU201によって実行される。
【0062】
まず、ステップS101では、コンピュータ200と近距離通信可能な携帯用端末300がリストアップされた通信可能先リストがディスプレイ205に表示される。
【0063】
ステップS102では、通信可能先リストにリストアップされた携帯用端末300のうちから接続情報およびコンピュータ関連情報の送信先である携帯用端末300が指定されたか否かが判断される。携帯用端末300は、送信先指定手段として機能する入力装置204を用いて指定される。より具体的には、ディスプレイ205上において所望の携帯用端末300に対応する表示箇所をポインティングデバイスでクリックすることによって、送信先である携帯用端末300が指定される。
【0064】
ステップS103では、指定された携帯用端末300によるセキュリティチェックを受ける処理が実行される。
【0065】
ステップS104では、ローカルインタフェース207を経て、上述した接続情報およびコンピュータ関連情報がコンピュータ200から携帯用端末300に送信される。さらに、ユーザの指示に応じて、コンピュータ200は、上述した最新ドライバ選択指示および自動更新指示を携帯用端末300に送信する。
【0066】
図9は、図8のステップS101の通信可能先リストを自動的に作成し、表示する処理に対応するサブルーチンを示す。なお、コンピュータ200における通信可能先リストは、コンピュータ200による接続情報およびコンピュータ関連情報の送信可能先リストに相当する。
【0067】
ステップS201では、ローカルインタフェース207に接続可能な携帯用端末300があるか否かが判断される。具体的には、通信可能距離内に携帯用端末300が存在するか否かが判断される。たとえば、所定の周波数の電波が受信された場合には、接続可能な携帯用端末300が存在する旨が判断される。ローカルインタフェース207に接続可能な携帯用端末300が存在する場合には(ステップS201:YES)、ステップS202の処理が実行される。一方、接続可能な携帯用端末300が存在しない場合には(ステップS201:NO)、後述するステップS208の処理が実行される。
【0068】
ステップS202では、ローカルインタフェース207に接続可能な携帯用端末300のうちから一つずつ携帯用端末300が自動的に選択される。
【0069】
ステップS203では、ステップS202で選択された携帯用端末300に対して識別情報の送信が要求される。
【0070】
ステップS204では、ステップS203で識別情報を送信するように要求を受けた携帯用端末300から識別情報が受信されたか否かが判断される。識別情報が受信された場合(ステップS204:YES)、ステップS205の処理が実行される。一定時間が経過しても識別情報が受信されない場合(ステップS204:NO)、ステップS206の処理が実行される。
【0071】
ステップS205では、識別情報が受信された携帯用端末300が通信可能な携帯用端末300として通信可能先テーブルに登録される。
【0072】
ステップS206では、ローカルインタフェース207に接続可能な携帯用端末300のすべての選択が完了したか否かが判断される。未だ選択されていない携帯用端末300がある場合には(ステップS206:NO)、ステップS202〜ステップS205の処理が繰り返し実行される。この結果、ローカルインタフェース207に接続可能な携帯用端末300が複数ある場合には、各携帯用端末300別にステップS202〜S205の処理が実行される。一方、すべての携帯用端末300の選択が完了した場合には(ステップS206:YES)、ステップS207の処理が実行される。
【0073】
ステップS207では、通信可能先テーブルに携帯用端末300が登録されているか否かが判断される。携帯用端末300が登録されていない場合には(ステップS207:NO)、ステップS208の処理が実行される。携帯用端末300が登録されている場合には、ステップS209の処理が実行される。
【0074】
ステップS208では、通信可能な携帯用端末300がない旨がディスプレイ205に表示される。
【0075】
一方、ステップS209では、通信可能先テーブルの内容に基づいて通信可能先リストがディスプレイ205に表示される。
【0076】
図10には、通信可能先リストの表示例を示す。
【0077】
図10に示された例では、接続情報およびコンピュータ関連情報を送信可能な携帯用端末300の種類および詳細情報がディスプレイ205に表示されている。具体的には、携帯電話、PHS(登録商標)、PDA、またはノート型コンピュータ(PC)などの携帯用端末300の種類が表示される。詳細情報として、携帯電話およびPHSの電話番号や、PDAおよびPC内部に登録されているユーザ名などが表示される。したがって、ユーザは、この通信可能先リストを見ることによって、近距離通信を希望する携帯用端末300をディスプレイ205上で簡単に指定することができる。なお、携帯用端末300の種類および詳細情報は、たとえば、図9のステップS204においてコンピュータ200が携帯用端末300から受信した識別情報の内容に基づいて表示される。
【0078】
図11は、図8のステップS103のセキュリティチェックを受ける処理に対応するサブルーチンを示す。
【0079】
ステップS301では、携帯用端末300によるセキュリティチェックが実行されるか否かが判断される。セキュリティチェックが実行されるか否かは、たとえば、認証パスワードを要求する信号が携帯用端末300から受信されているか否かによって判断される。セキュリティチェックが実行されない場合(ステップS301:NO)、そのままリターンがされる。一方、セキュリティチェックが実行される場合(ステップS301:YES)、ステップS302の処理が実行される。
【0080】
ステップS302では、認証パスワードがユーザによって入力されたか否かが判断される。認証パスワードの入力には、入力装置204が用いられる。認証パスワードの入力がされるのを待って(ステップS302:YES)、ステップS303の処理が実行される。ここで、認証パスワードは、たとえば、予め設定された文字列である。認証パスワードは、各携帯用端末300別に設定され、各携帯用端末300内の記憶部303に記憶されている。各携帯用端末300は、認証パスワードを送信したコンピュータ200にのみアクセスを許可することによって、セキュリティを確保する。
【0081】
ステップS303では、認証パスワードがローカルインタフェース207を経て携帯用端末300へ送信される。
【0082】
ステップS304では、認証パスワードを受信した携帯用端末300からアクセスを許可する旨の信号を受信したか否かが判断される。アクセスを許可する旨の信号が受信されるのを待って(ステップS304:YES)、リターンがされる。
【0083】
以上の処理によって、コンピュータ200は、リストアップされた携帯用端末300のうちから指定される携帯用端末と近距離通信することができる。この結果、コンピュータ200は、ローカルインタフェース207を経て、上記の接続情報およびコンピュータ関連情報を携帯用端末300に送信することができる。
【0084】
図12は、第1の実施の形態におけるコンピュータと携帯用端末とが通信する場合の携帯用端末の処理内容を示すフローチャートである。具体的には、図12は、コンピュータから接続情報およびコンピュータ関連情報を受信する携帯用端末300の処理内容について示す。図12に示されるフローチャートの内容は、たとえばROM302に制御プログラムとして記憶されており、CPU301によって実行される。
【0085】
ステップS401では、携帯用端末300は、コンピュータ200に対して、アクセスを許可する。
【0086】
ステップS402では、アクセスを許可したコンピュータ200からローカルインタフェース308を経て、データが受信されたか否かが判断される。データが受信されるのを待って(ステップS402:YES)、ステップS403が実行される。
【0087】
ステップS403では、受信されたデータが接続情報およびコンピュータ関連情報であるか否かが判断される。このデータが接続情報およびコンピュータ関連情報である場合には(ステップS403:YES)、ステップS404の処理が実行され、接続情報およびコンピュータ関連情報でない場合には(ステップS403:NO)、ステップS405の処理が実行される。
【0088】
ステップS404では、受信された接続情報およびコンピュータ関連情報が記憶部303に記憶される。なお、複数のコンピュータから各々接続情報およびコンピュータ関連情報が受信される場合には、接続情報およびコンピュータ関連情報は、各コンピュータ別に記憶される。
【0089】
ステップS405では、通信接続が切断され、ステップS401の処理が実行される。
【0090】
図13は、図12のステップS401のアクセス許可の処理に対応するサブルーチンを示す。
【0091】
ステップS501では、携帯用端末300に設けられたローカルインタフェース308にコンピュータ200が接続されたか否かが判断される。ローカルインタフェース308にコンピュータ200が接続されるのを待って(ステップS501:YES)、ステップS502の処理が実行される。
【0092】
ステップS502では、識別情報の送信要求がローカルインタフェース308を経て、受信されたか否かが判断される。識別情報の送信要求が受信されるのを待って(ステップS502:YES)、ステップS503の処理が実行される。
【0093】
ステップS503では、ローカルインタフェース308を経て、識別情報が送信される。識別情報には、携帯用端末300の種類に関する情報、および携帯用端末300毎に設定されるべき電話番号ならびにユーザ登録名を含めることができる。
【0094】
ステップS504では、ステップS503で説明された識別情報に応答してコンピュータ200から送信された認証パスワードが、ローカルインタフェース308を経て、受信されているか否かが判断される。認証パスワードが受信された場合には(ステップS504:YES)、ステップS505の処理が実行される。一方、一定期間経過しても認証パスワードが受信されない場合には(ステップS504:NO)、ステップS506の処理が実行される。上述のように、認証パスワードは、記憶部303内に予め記憶されている文字列である。したがって、文字列がコンピュータ200から受信された場合、受信された文字列と記憶部303内に予め記憶されている文字列とが比較される。比較の結果、両者が一致する場合には、認証パスワードが受信されたと判断される。一方、両者が一致しない場合には、認証パスワードを受信していないと判断される。
【0095】
ステップS505では、認証パスワードを送信したコンピュータ200に対して、ローカルインタフェース308を経て、アクセスを許可する旨の信号が送信される。
【0096】
ステップS506では、接続が切断される。なお、認証パスワードと異なる文字列が送られてきた場合には、「正しい認証パスワードを入力してください」といったメッセージをコンピュータ200に送信することができる。
【0097】
以上のように、図12および図13に示された処理によれば、携帯用端末300は、プリンタドライバが設定されるコンピュータ200から接続情報およびコンピュータ関連情報を受信し、受信した接続情報およびコンピュータ関連情報を記憶することができる。
【0098】
(携帯用端末とプリンタとの通信)
図14は、第1の実施の形態における携帯用端末とプリンタとが通信する場合の携帯用端末の処理内容を示すフローチャートである。具体的には、図14は、接続情報およびコンピュータ関連情報を記憶した携帯用端末300がプリンタ100に接続情報およびコンピュータ関連情報を送信する処理内容について示す。図14に示されるフローチャートの内容は、たとえばROM302に制御プログラムとして記憶されており、CPU301によって実行される。なお、携帯用端末300とコンピュータ200との間の処理ではなく、携帯用端末300とプリンタ100との間の処理である点を除いて、ステップS601、ステップS602、ステップS605の処理は、図12のステップS401、ステップS402、ステップS405、および図13の処理と同様であるので、説明を省略する。
【0099】
ステップS603では、受信されたデータが、接続情報とコンピュータ関連情報との送信を要求するための信号(以下、「送信要求」という)であるか否かが判断される。このデータが送信要求である場合には(ステップS603:YES)、ステップS604の処理が実行され、送信要求でない場合には(ステップS603:NO)、ステップS605の処理が実行される。
【0100】
ステップS604では、接続情報およびコンピュータ関連情報がローカルインタフェース308を経て、プリンタ100に送信される。
【0101】
図15は、第1の実施の形態におけるプリンタと携帯用端末とが通信を行う場合のプリンタの処理内容を示す。図15に示されるフローチャートの内容は、たとえばROM102に制御プログラムとして記憶されており、CPU101によって実行される。なお、携帯用端末300とコンピュータ200との間の処理ではなく、携帯用端末300とプリンタ100との間の処理である点を除いて、ステップS701〜ステップS703の処理は、図8のステップS101〜ステップS103、図9、および図11の処理と同様である。したがって、繰り返しを避けるために詳しい説明を省略する。
【0102】
ステップS704では、ローカルインタフェース107を経て、送信要求がプリンタ100から携帯用端末300に送信される。
【0103】
ステップS705では、ローカルインタフェース107を経て、接続情報およびコンピュータ関連情報が携帯用端末300から受信される。
【0104】
ステップS706では、受信された接続情報およびコンピュータ関連情報が記憶部103に記憶される。なお、最新ドライバ選択指示および自動更新指示が携帯用端末300の記憶部303に記憶されている場合には、接続情報およびコンピュータ関連情報とともに、最新ドライバ選択指示および自動更新指示についてもローカルインタフェース107を介して受信され、記憶部103に記憶される。
【0105】
以上の処理の結果、接続情報およびコンピュータ関連情報は、プリンタドライバの設定を希望するコンピュータ200から、携帯用端末300を経て、ドライバプログラムファイルを予め記憶しているプリンタ100に送信される。
【0106】
(プリンタとコンピュータとの通信)
図16は、第1の実施の形態におけるコンピュータにドライバプログラムファイルを送信するプリンタの処理内容を示すフローチャートである。図16に示されるフローチャートの内容は、たとえばROM102に制御プログラムとして記憶されており、CPU101によって実行される。
【0107】
ステップS801では、携帯用端末300からローカルインタフェース107を経て受信されて記憶部103に記憶されている接続情報が参照される。そして、この接続情報に基づいて、プリンタドライバが設定されるコンピュータ200、すなわち、インストール先のコンピュータ200が特定される。より具体的には、接続情報に含まれるIPアドレスやサブネットマスクが考慮される。さらに必要に応じて図示されていないゲートウエイ、DNS、およびWINSの設定内容も考慮される。この結果、ネットワーク400が複雑な構成を有する場合であっても、プリンタ100は、コンピュータ200への接続を確立することができる。
【0108】
ステップS802では、コンピュータ200に接続要求が送信される。ネットワーク400を介してコンピュータ200と通信するためには、ネットワークインタフェース106が用いられる。
【0109】
ステップS803では、接続許可がコンピュータ200から受信されるのを待って(ステップS803:YES)、ステップS804の処理が実行される。
【0110】
ステップS804では、コンピュータ200に対してログイン要求が送信される。ステップS805では、プリンタ100は、コンピュータ200によるログイン用セキュリティチェックを受ける。ステップS806では、コンピュータ200からログイン許可が受信される。
【0111】
以上のステップS801〜ステップS806の処理により、接続情報に基づいてコンピュータ200との接続が確立する。
【0112】
ステップS807では、コンピュータ関連情報に基づいて、コンピュータ200に適したドライバプログラムファイルが選択される。具体的には、まず、携帯用端末300からローカルインタフェース107を経て受信されているコンピュータ関連情報が参照される。この結果、プリンタ100は、プリンタドライバが設定されるコンピュータ200のCPUの種類、OSの種類、およびOSのバージョンに関する情報を取得する。これらの取得された情報に基づいて、コンピュータ200に設定されるドライバプログラムファイルが、読み出される。
【0113】
たとえば、各ドライバプログラムファイルと各CPUの種類およびOSの種類とが関連づけられたテーブルが記憶部103に記憶されている。このテーブルを参照することによって、複数種類のドライバプログラムファイルのうちからコンピュータ200に適したドライバプログラムファイルが選択される。
【0114】
ステップS808では、選択されたドライバプログラムファイルが、ネットワークインタフェース106を経て、コンピュータ200の記憶部203に送信される。より具体的には、選択されたドライバプログラムファイルがコンピュータ200の記憶部203にコピーされ、実行可能な状態となる。この結果、リモートインストールが完了する。
【0115】
なお、本実施形態と異なり、ステップS807の処理を実行した後に、接続情報に基づいて、コンピュータ200への接続を確立する処理(ステップS801〜ステップS806)を実行することも可能である。
【0116】
図17は、ステップS805のログイン用のセキュリティチェックを受ける処理に対応するサブルーチンである。
【0117】
ステップS901では、コンピュータ200にログインするためにセキュリティチェックを受ける必要があるか否かが判断される。セキュリティチェックを受ける必要がない場合には(ステップS901:NO)、そのままリターンがされる。一方、セキュリティチェックを受ける必要がある場合には(ステップS901:YES)、ステップS902の処理が実行される。
【0118】
ステップS902では、ネットワークインタフェース106を経て、ログイン用のパスワード要求を受信したか否かが判断される。ログイン用のパスワード要求を受信するのを待って(ステップS902:YES)、ステップS903の処理が実行される。
【0119】
ステップS903では、記憶部103に記憶されているコンピュータ関連情報が参照される。この結果、参照されたコンピュータ関連情報に含まれるログイン用パスワードに対応する文字列が取得される。
【0120】
ステップS904では、取得されたログイン用パスワードに対応する文字列が送信される。
【0121】
ステップS905では、パスワードの受領通知が受信されたか否かが判断される。受領通知が受信された場合には(ステップS905:YES)、ログイン用のセキュリティチェックを通過したとしてリターンがされる。一方、受領通知が受信されない場合は(ステップS905:NO)、ステップS906の処理が実行される。
【0122】
ステップS906では、ネットワークインタフェース106を経て、文字列とパスワードとが一致しない旨の所定の通知が受信されたか否かが判断される。この所定の通知は、データ処理上のエラーなどによってステップS904で送信された文字列とログイン用パスワードとが一致しない場合にコンピュータ200から送信される。この所定の通知が受信されている場合には(ステップS906:YES)、ステップS903の処理が実行される。この結果、コンピュータ関連情報に含まれるログイン用パスワードに対応する文字列が再度読み込まれ、ステップS903〜ステップS905の処理が繰り返される。一方、所定の通知が受信されていない場合には(ステップS906:NO)、ステップS905の処理が実行される。
【0123】
図18は、図16のステップS808のプリンタドライバの設定処理に対応するサブルーチンを示す。
【0124】
ステップS1001では、プリンタドライバのリモートインストールが開始される。具体的には、記憶部203内のディレクトリに関する情報がネットワーク400を介してコンピュータ200から取得され、特定されたディレクトリ内にドライバプログラムファイルがコピーされる。この結果、プリンタドライバに関するプログラムがコンピュータ200のOSと関係づけられて実行可能な状態に設定される。なお、OSとプリンタドライバとの関係は、通常のプリンタドライバと同様であるので、詳しい説明は省略する。
【0125】
ステップS1002では、プリンタドライバに関して、各種項目が設定される。すなわち、通常のようにプリンタドライバの各種項目の設定画面をディスプレイ上に表示してプリンタドライバの各種項目についてデータを手動で入力することなく、プリンタドライバの各種項目毎のデータが自動的に作成される。作成されたデータは、プリンタ100に送信され、プリンタドライバの実行時に使用可能な状態となる。なお、この送信されるデータは、プリンタドライバに関するプログラムの実行時に使用されるデータであり、プリンタ100に関するデバイス情報に対応する。
【0126】
具体的には、プリンタドライバに関して設定される各種項目には、プリンタ本体の設定、ネットワーク設定、接続設定が含まれる。プリンタ本体の設定、ネットワーク設定、および接続設定の具体例を図19に示す。
【0127】
プリンタ本体の設定には、プリンタ、デジタル複写機といったネットワーク機器の種類、機種名、メモリ容量、解像度(400dpi/600dpi)、プリンタ言語の種類の設定(PCL/PostScript(登録商標))などが含まれる。
【0128】
ネットワーク設定には、プリンタ100のIPアドレスの設定、サブネットマスクの設定、NetBEUIやIPX/SPXといったプロトコルの使用の有無の設定が含まれる。
【0129】
接続設定には、プリンタの名前の設定および送信方法の設定が含まれる。なお、送信方法には、ラインプリンタリモート(LPR)、インタ−ネットファクシミリ(IFAX)、JetSendなどがある。LPRの場合の識別コードとしては、サーバ名が用いられる。IFAXの場合の識別コードとしては、電子メールアドレスが用いられる。さらに、JetSendの場合の識別コードとしては、IPアドレスが用いられる。
【0130】
なお、プリンタドライバの各種項目毎にデータを作成するための基礎となる情報は、予めプリンタ100内の記憶部103に記憶されていることが望ましい。
【0131】
図18のステップS1003では、プリンタ100に付加されているオプション機器109に関して各種項目が設定される。近年では、標準品のプリンタ本体に対して、多段給紙装置、両面印刷機構、パンチホール装置、メールビン、ステープル装置などのオプション機器109が追加できる場合が多い。したがって、これらのオプション機器109の有無や種類に応じて各種項目が設定される。具体的には、ステップS1002の処理と同様に、各種項目毎のデータが自動的に作成される。作成されたデータは、プリンタ100に送信され、プリンタドライバの実行時に使用可能な状態となる。なお、各種オプション機器109の有無や種類は、センサ108による検出結果に基づいて自動的に判断してもよい。
【0132】
なお、ステップS1002の処理とステップS1003の処理は、同時に実行されてもよく、ステップS1003の処理の実行後に、ステップS1002の処理を実行することもできる。
【0133】
オプション機器の設定の具体例を図20に示す。オプション機器の設定には、給紙トレイ、パンチホール装置、メールビンなどのオプション機器の有無が含まれる。さらに、メールビンや多段給紙装置が付加される場合には、そのメールビンの各ビンにおける使用ユーザ名、および多段給紙装置の各トレイにおける用紙サイズおよび向きが設定される。
【0134】
ステップS1004では、プリンタドライバの設定が完了し、ステップS1005では、プリンタドライバの設定が完了した旨を示すリモートインストール完了通知がコンピュータ200に送信される。
【0135】
なお、ステップS1001、S1002、およびS1003の処理の順序は、図18に示される場合に限られない。たとえば、本実施形態と異なり、ステップS1002およびS1003に示されるプリンタ100の本体およびオプション機器109に関する各種項目毎のデータを先に作成し、作成されたデータとドライバプログラムファイルとを一度に送信してもよい。
【0136】
また、図16および図18においては、ドライバプログラムファイルを送信(コピー)するとともに、プリンタドライバの各種項目毎のデータを送信する場合を説明した。しかしながら、コンピュータ200の記憶部203にプリンタ100に対応する汎用性のあるドライバプログラムファイルが既に記憶されている場合などにおいては、ドライバプログラムファイルを送信することなく、図18のステップS1002およびステップS1003に示される各種項目毎のデータのみをネットワークインタフェース106を経て、コンピュータ200に送信する処理のみを行ってもよい。
【0137】
図21は、第1の実施の形態におけるプリンタとコンピュータとが通信する場合のコンピュータの処理内容を示すフローチャートである。図21に示されるフローチャートの内容は、たとえばROM202に制御プログラムとして記憶されており、CPU201によって実行される。
【0138】
ステップS1101では、ネットワーク400を介してプリンタ100から接続要求が受信されているか否かが判断される。接続要求が受信されるのを待って(ステップS1101:YES)、ステップS1102の処理が実行される。
【0139】
ステップS1102では、接続を要求したプリンタ100に対して、ネットワークインタフェース206を経て、接続許可が送信される。
【0140】
ステップS1103では、プリンタ100からログイン要求が受信されているか否かが判断される。ログイン要求が受信されるのを待って(ステップS1103:YES)、ステップS1104の処理が実行される。
【0141】
ステップS1104では、ログインを要求したプリンタ100に対して、ログインが許可される。
【0142】
ステップS1105では、コンピュータ200は、プリンタ100によるリモートインストール処理を受けつける。すなわち、プリンタ100からドライバプログラムファイルおよびプリンタドライバの各種項目のデータを受信する。
【0143】
より具体的には、プリンタ100から送信されたドライバプログラムファイルがコンピュータ200の記憶部203内の所定にディレクトリに記憶され、コンピュータ200内のOSに関連づけられて実行可能な状態となる。また、プリンタドライバの各種項目毎のデータが引数として使用可能な状態となる。
【0144】
ステップS1106では、インストール完了通知を受信したか否かが判断される。インストール完了通知が受信されるのを待って(ステップS1106:YES)、ステップS1107の処理が実行される。
【0145】
ステップS1107では、プリンタ100がコンピュータ200にアクセスできる状態から、アクセスできない状態へと戻る。ステップS1107の処理によれば、プリンタドライバの設定が完了したにもかかわらず、プリンタ100からコンピュータ200に自由にアクセスできる状態が防止される。
【0146】
図22は、図21のステップS1104のログインを許可する処理に対応するサブルーチンを示す。
【0147】
ステップS1201では、ログインを許可するためにセキュリティチェックが必要か否かが判断される。たとえば、セキュリティが事前に確認されていないプリンタからログイン要求があった場合にのみステップS1202〜ステップS1206の処理を実行し、事前にセキュリティの確認がされているプリンタからログイン要求があった場合には、セキュリティチェックを実行しない処理が可能である。
【0148】
セキュリティチェックが実行される場合には(ステップS1201:YES)、ステップS1202の処理が実行される。一方、セキュリティチェックが実行されない場合には(ステップS1201:NO)、後述するステップS1207の処理が実行される。
【0149】
ステップS1202では、ログイン用パスワード要求がプリンタ100へ送信される。この結果、ログイン用パスワードを送信するようにプリンタ100に指示される。
【0150】
ステップS1203では、文字列が受信されたか否かが判断される。文字列が受信されるのを待って(ステップS1203:YES)、ステップS1204の処理が実行される。
【0151】
ステップS1204では、受信された文字列と予め定められているパスワードとが一致するか否かが判断される。受信された文字列とパスワードとが一致する場合には、ステップS1205の処理が実行され、一致しない場合には、ステップS1206の処理が実行される。
【0152】
ステップS1205では、受信した文字列とパスワードとが一致した場合の処理として、パスワードの受領通知が送信される。一方、ステップS1206では、文字列とパスワードとが一致しない旨が送信される。
【0153】
ステップS1207では、ログインを許可する旨の信号が送信される。この結果、ステップS1208に示されるように、コンピュータ200に設けられたネットワークインタフェース206とプリンタ100に設けられたネットワークインタフェース106との間で接続が確立され、ネットワーク400を介したアクセスが許可される。
【0154】
以上のソフトウエア設定システムの処理内容をコンピュータ200の入力装置204の操作手順およびプリンタ300の操作パネル部104の操作手順を中心として説明する。
【0155】
図23は、コンピュータにおける処理内容を示すフローチャートである。
【0156】
ステップS1301では、コンピュータ200の入力装置204によってリモートインストールプログラムの起動が指示されたことが検出される。ここで、リモートインストールプログラムは、本発明のソフトウエア設定システムによるソフトウエアの自動設定プログラムである。この結果、リモートインストールプログラムが起動され、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信先である携帯用端末300を指定するための指定画面が表示される。
【0157】
図24は、リモートインストールプログラムが起動された画面の一例を示す。図24に示されるように、指定画面500上には、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信先である携帯用端末300の自動検索を指示するための自動検索指示ボタン501が設けられている。また、処理を途中で中止するためのキャンセルボタン502が設けられている。
【0158】
ステップS1302では、携帯用端末300の自動検索の指示がされたか否かが判断される。具体的には、ディスプレイ205に表示された自動検索指示ボタン501の部分が入力装置204によってクリックされたか否かが判断される。自動検索が指示されない場合には(S1302:NO)、ステップS1303の処理が実行される。自動検索が指示された場合には(S1302:YES)、上述したように、通信可能先リストが自動的に作成され、ステップS1304の処理が実行される。
【0159】
ステップS1303では、キャンセルボタン502が押されたか否かが判断される。キャンセルボタン502が押された場合には(S1303:YES)、処理が終了する。
【0160】
ステップS1304では、コンピュータ200が携帯用端末300と接続したか否かが判断される。コンピュータ200が携帯用端末300に接続されない場合には(S1304:NO)、ステップS1305において、キャンセルボタン502が押されたか否かが判断される。キャンセルボタン502が押された場合には(S1305:YES)、処理が終了する。一方、コンピュータ200が携帯用端末300と接続された場合には(S1304:YES)、図10に示されるような通信可能先リストのうちから指定された携帯用端末300に対して、接続情報およびコンピュータ関連情報が送信される。送信された接続情報およびコンピュータ関連情報が携帯用端末300によって記憶された後に、ステップS1306の処理が実行される。
【0161】
ステップS1306では、コンピュータ200がプリンタ100と接続したか否かが判断される。コンピュータ200がプリンタ100と接続されない場合には(S1306:NO)、ステップS1307において、キャンセルボタン502が押されたか否かが判断される。キャンセルボタン502が押された場合には(S1307:YES)、処理が終了する。一方、コンピュータ200がプリンタ100と接続された場合には(S1306:YES)、ドライバプログラムファイルおよびプリンタドライバの各種項目毎のデータが記憶部203に記憶され、プリンタドライバに関するプログラムが実行可能な状態となるのを待って、ステップS1308において、インストール完了が表示される。さらに終了ボタン503が押されるのを待って(ステップS1309:YES)、処理が終了する。
【0162】
図25は、プリンタにおける処理内容を示すフローチャートである。
【0163】
ステップS1401では、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信元(取得先)である携帯用端末300を指定するための指定画面が表示される。なお、指定画面は、プリンタの操作パネル部104に表示される。たとえば、指定画面には、図24の場合と同様に、接続情報およびコンピュータ関連情報の取得先である携帯用端末300の自動検索を指示するための自動検索指示ボタンと、処理を中断するためのキャンセルボタンと、処理を終了するための終了ボタンとが設けられる。
【0164】
ステップS1402では、携帯用端末300の自動検索の指示がされたか否かが判断される。自動検索が指示されていない場合には(ステップS1402:NO)、ステップS1403の処理が実行される。自動検索が指示された場合には(ステップS1402:YES)、ステップS1404の処理が実行される。
【0165】
ステップS1403では、キャンセルボタン502が押されたか否かが判断される。キャンセルボタン502が押された場合には(ステップS1403:YES)、処理が終了する。
【0166】
ステップS1404では、プリンタ100が携帯用端末300と接続したか否かが判断される。プリンタ100が携帯用端末300に接続されない場合には(ステップS1404:NO)、ステップS1405において、キャンセルボタンが押されたか否かが判断される。キャンセルボタンが押された場合には(ステップS1405:YES)、処理が終了する。一方、プリンタ100が携帯用端末300と接続された場合には(ステップS1404:YES)、携帯用端末300から接続情報およびコンピュータ関連情報が受信され、プリンタ100の記憶部103に記憶された後に、ステップS1406の処理が実行される。
【0167】
ステップS1406では、プリンタ100がコンピュータ200と接続したか否かが判断される。接続されない場合には(ステップS1406:NO)、ステップS1407において、キャンセルボタン502が押されたか否かが判断される。キャンセルボタン502が押された場合には(ステップS1407:YES)、処理が終了する。一方、プリンタ100がコンピュータ200と接続された場合には(ステップS1406:YES)、上述したように、ドライバプログラムファイルおよびプリンタドライバの各種項目毎のデータがプリンタ100へ送信されるのを待って、ステップS1408において、指定画面の表示が終了する。
【0168】
次に、本実施形態のプリンタによる最新のプリンタドライバ選択処理について説明する。
【0169】
図26は、プリンタが最新のドライバプログラムファイルを選択する処理を説明するためのフローチャートである。図26の処理は、たとえば、プリンタ100のCPU101によって実行される。
【0170】
ステップS1501では、最新のプリンタドライバの選択が指示されているか否かが判断される。具体的には、ローカルインタフェース107を経て、上述した最新ドライバ選択指示に関する情報が受信されているか否かが判断される。最新のプリンタドライバの選択が指示されている場合(ステップS1501:YES)、ステップS1502の処理が実行され、指示されていない場合(ステップS1501:NO)、ステップS1503の処理が実行される。
【0171】
ステップS1502では、インターネットへのアクセスが許可されているか否かが判断される。インターネットへのアクセスが許可されている場合には(ステップS1502:YES)、ステップS1504の処理が実行される。一方、インターネットへのアクセスが許可されていない場合には(ステップS1502:NO)、さらに、ステップS1505において、電話回線の使用が許可されているか否かが判断される。インタ−ネットへのアクセスおよび電話回線の使用が共に許可されていない場合(ステップS1505:NO)、ステップS1503の処理が実行される。
【0172】
ステップS1503では、外部の所定の場所にアクセスができない場合の処理として、既に記憶部103内に記憶されているドライバプログラムファイルが読み出される。
【0173】
ステップS1504では、インタ−ネットへのアクセス、または電話回線の使用が許可されている場合の処理として、プリンタ100に対応するドライバプログラムファイルが、外部の所定の場所、たとえば所定のファイルサーバに存在するか否かが判断される。プリンタ100に対応するドライバプログラムファイルが存在する場合には(ステップS1504:YES)、ステップS1506の処理が実行され、存在しない場合には(ステップS1504:NO)、上述したステップS1503の処理が実行される。なお、外部のファイルサーバには、ソフトウエア供給業者のウェブ(Web)サーバが含まれる。
【0174】
ステップS1506では、外部の所定の場所に存在するドライバプログラムファイルが、既に記憶部103内に記憶されている既存のドライバプログラムファイルに比べて新しいもの(アップグレードされたもの)であるか否かが判断される。外部の所定の場所に存在するドライバプログラムファイルが記憶部103内のドライバプログラムファイルよりも新しい場合には(ステップS1506:YES)、ステップS1507の処理が実行され、新しくない場合には(ステップS1506:NO)、上述したステップS1503の処理が実行される。電話回線は、携帯用端末300の無線装置309を介して接続される移動通信ネットワークであってもよい。この場合、携帯用端末300は、接続情報およびコンピュータ関連情報をプリンタ100に送信する装置として機能するのみならず、最新のドライバプログラムファイルを取得するための装置としても機能する。この結果、ネットワーク400自体が閉じられたLANである場合であっても、プリンタ100は、最新のドライバプログラムファイルを選択し、取得することができる。
【0175】
ステップS1507では、外部の所定の場所から、新しいドライバプログラムファイルがダウンロードされる。
【0176】
ステップS1508では、ダウンロードされたドライバプログラムファイルがプリンタ100の記憶部103に記憶される。
【0177】
ステップS1509では、この記憶部103にドライバプログラムファイルがプリンタ100に送信されるドライバプログラムファイルとして使用される。
【0178】
以上のように、図26に示された処理によれば、プリンタ100が適宜にインターネットや電話回線を通じて外部から最新のドライバプログラムファイルを選択してダウンロードし、プリンタ100に送信することができる。
【0179】
次に、本実施形態のプリンタによるプリンタドライバの自動更新処理について説明する。
【0180】
図27は、プリンタの設定が変更された場合またはオプション機器の設定が変更された場合に、プリンタドライバに関する各種項目のデータをプリンタが自動的に送信し、プリンタドライバを再設定するための接続処理の内容を示すフローチャートである。なお、図27に示される処理は、ROM102に記憶されているプログラムをCPU101が実行することによって実行される。
【0181】
ステップS1601では、プリンタ100の本体部分の設定、または本体部分に接続される給紙トレイ、パンチ、メールビン、ステープルなどのオプション機器109の設定が変更されたことが検出される。なお、設定の変更は、センサ108によって検出される。
【0182】
ステップS1602では、自動更新指示が記憶されているか否かが判断される。自動更新指示に関する情報は、携帯用端末300から接続情報およびコンピュータ関連情報とともに受信され、記憶部103に記憶されている。
【0183】
ステップS1603では、記憶部103に記憶されている自動更新指示に関する情報が読み出される。
【0184】
ステップS1604では、読み出された自動更新指示に関する情報に基づいて、プリンタ100の本体部分またはオプション機器109の設定変更時の自動更新がONになっているか否かが判断され、ONになっている場合には、ステップS1605の処理が実行される。
【0185】
ステップS1605では、プリンタドライバが設定されるコンピュータ200が特定され、プリンタ100とコンピュータ200との間で接続が確立される。より具体的には、自動更新指示がされている場合、図15のステップS706で携帯用端末300から受信した接続情報は、プリンタ100からコンピュータ200へのドライバプログラムファイルの送信等が終了してリモートインストールが完了した後も、プリンタ100の記憶部103に保持され続ける。自動更新の際には、この記憶部103に保持されている接続情報に基づいて、コンピュータ200との間の接続が確立される。
【0186】
ステップS1606の処理は、コンピュータ200以外にも自動更新を指示している機器が存在する場合の処理である。ステップS1606では、自動更新を指示している全ての機器と接続が完了したか否かが判断される。接続が完了していない場合には(ステップS1606:NO)、ステップS1603〜ステップS1605の処理が実行される。
【0187】
図28は、アップグレードされたドライバプログラムファイルがメーカなどによって供給された場合、プリンタがアップグレードされたドライバプログラムファイルをコンピュータに送信するための接続処理を示すフローチャートである。なお、図28に示される処理は、ROM102に記憶されているプログラムをCPU101が実行することによって実行される。
【0188】
ステップS1701では、ドライバプログラムファイルがアップグレードされたことが検出される。具体的には、プリンタ100は、定期的にプリンタドライバの供給メーカのウェブサーバなどの場所にアクセスし、ドライバプログラムファイルがアップグレードされたか否かを判断する。たとえば、プリンタ100の記憶部103には、供給メーカのウェブサーバのアドレス等の情報が予め記憶されている。このアドレスに基づいて、プリンタ200に対応するドライバプログラムファイルの更新履歴やプログラムのバージョンを示すバージョン情報などが取得される。この結果、ドライバプログラムファイルがアップグレードされたことが検出される。
【0189】
ステップS1702、およびステップS1703の処理は、図27におけるステップS1602およびステップS1603の処理と同様であるので、詳しい説明を省略する。
【0190】
ステップS1704では、読み出された自動更新指示の内容に基づいて、プリンタドライバのアップグレード時の自動更新がONになっているか否かが判断される。
【0191】
ステップS1705では、接続情報に基づいて特定されるコンピュータ200との間で接続が確立される。
【0192】
ステップS1706では、自動更新を指示している全ての機器と接続が完了したか否かが判断される。接続が完了していない場合には(ステップS1706:NO)、ステップS1703〜ステップS1705の処理が実行される。
【0193】
図27および図28に示された処理によれば、プリンタ100は、プリンタドライバを設定するために使用された接続情報を保持しておき、プリンタの設定変更時やドライバプログラムファイルのアップグレード時に、この接続情報に基づいて、自動的にプリンタドライバを再設定することができる。
【0194】
以上のように、第1の実施の形態によれば、近距離通信可能な近距離通信手段を有する携帯用端末を用いて、コンピュータからプリンタに接続情報およびコンピュータ関連情報を送信することができる。したがって、コンピュータとプリンタとの間の接続を簡単に確立することができ、プリンタドライバを簡単に設定することができる。
【0195】
なお、以上の説明では、接続情報とともにコンピュータ関連情報とが近距離通信を用いて送受信される場合を説明したが、本実施形態と異なり、接続情報のみを近距離通信する構成を採用してもよい。たとえば、接続情報が、携帯用端末300を介して、コンピュータ200からプリンタ100に送信されれば、プリンタ100は、受信された接続情報に基づいて、コンピュータ200との接続を確立することができる。この結果、プリンタ100は、必要に応じてネットワーク400を介して、コンピュータ関連情報をコンピュータ200から受信することが可能となる。このネットワーク400を介して受信されたコンピュータ関連情報に基づいてコンピュータに適するドライバプログラムファイルを選択することができる。したがって、接続情報のみが送受信される場合であっても、プリンタ100は、接続情報に基づいてコンピュータ200との間で接続を確立し、コンピュータ200に適したプリンタドライバに関するプログラムファイルを送信することができる。
【0196】
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、コンピュータにおいて、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信先である携帯用端末が指定され、プリンタにおいて、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信元(取得先)である携帯用端末が指定される。これに対し、第2の実施の形態は、第1の実施の形態と異なり、携帯用端末において、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信元であるコンピュータおよび送信先であるプリンタが指定される。
【0197】
なお、第2の実施の形態におけるソフトウエア設定システムの構成は、図1〜図4に示したものと同様であるので、詳しい説明を省略する。また、図1〜図4に示された部材と同様の部材には同一の符号を用いる。
【0198】
本実施形態によれば、携帯用端末300のディスプレイ306が、コンピュータ200やプリンタ300などがリストアップされた通信可能先リストを表示する。また、入力キー304は、通信可能先リストにリストアップされた機器のうちから、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信元および送信先であるコンピュータ200およびプリンタ100をそれぞれ指定するために用いられる。
【0199】
図29および図30は、コンピュータと携帯用端末との通信処理を示す。
【0200】
図29は、第2の実施の形態におけるコンピュータと携帯用端末とが通信を行う場合の携帯用端末の処理内容を説明する。
【0201】
まず、ステップS1801では、通信可能先リストがディスプレイ306に表示される。ただし、第1の実施の形態と異なり、通信可能先リストには、携帯用端末300と通信可能なコンピュータなどがリストアップされる。
【0202】
ステップS1802では、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信元であるコンピュータ200が入力キー304によって指定されたか否かが判断される。
【0203】
ステップS1803では、指定されたコンピュータ200によるセキュリティチェックを受ける処理が実行される。
【0204】
ステップS1804では、ローカルインタフェース308を経て、上述した接続情報およびコンピュータ関連情報がコンピュータ200から受信される。さらに、接続情報およびコンピュータ関連情報にのみならず、上述した最新ドライバ選択指示および自動更新指示を受信してもよい。
【0205】
なお、通信可能な機器のリスト表示の処理(ステップS1801)およびコンピュータによるセキュリティチェックを受ける処理(ステップS1803)は、第1の実施の形態の図9および図11の処理において、携帯用端末300とコンピュータ200の役割を入れ替えた場合に相当する。したがって、繰り返して説明することを省略する。
【0206】
図30は、第2の実施の形態におけるコンピュータと携帯用端末とが通信する場合のコンピュータの処理内容を示すフローチャートである。具体的には、図30は、携帯用端末300に対して接続情報およびコンピュータ関連情報を送信するコンピュータ200の処理内容について示すフローチャートである。図30に示されるフローチャートの内容は、たとえばROM202に制御プログラムとして記憶されており、CPU201によって実行される。
【0207】
ステップS1901では、コンピュータ200は、携帯用端末300に対して、アクセスを許可する。
【0208】
ステップS1902では、アクセスを許可した携帯用端末300からデータが受信されたか否かが判断される。データが受信されるのを待って(ステップS1902:YES)、ステップS1903が実行される。
【0209】
ステップS1903では、受信されたデータが、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信要求であるか否かが判断される。このデータが送信要求である場合には(ステップS1903:YES)、ステップS1904の処理が実行され、送信要求でない場合には(ステップS1903:NO)、ステップS1905の処理が実行される。
【0210】
ステップS1904では、接続情報およびコンピュータ関連情報が携帯用端末300に対して送信される。
【0211】
ステップS1905では、接続が切断され、ステップS1901の処理が実行される。
【0212】
なお、アクセスを許可する処理(ステップS1901)は、第1の実施の形態で説明される図13の処理において携帯用端末300とコンピュータの役割を入れ替えた場合に相当する。したがって、繰り返して説明することを省略する。
【0213】
図31は、第2の実施の形態における携帯用端末とプリンタとが通信する場合のプリンタの処理内容を示すフローチャートである。具体的には、図31は、プリンタ100が携帯用端末300から接続情報およびコンピュータ関連情報を受信する処理内容について示す。図31に示されるフローチャートの内容は、たとえばROM102に制御プログラムとして記憶されており、CPU101によって実行される。なお、ステップS2001、ステップS2002、ステップS2005の処理は、図30のステップS1901、ステップS1902、ステップS1905と同様であるので、説明を省略する。
【0214】
ステップS2003では、受信されたデータが接続情報およびコンピュータ関連情報であるか否かが判断される。このデータが接続情報およびコンピュータ関連情報である場合には(ステップS2003:YES)、ステップS2004の処理が実行され、接続情報およびコンピュータ関連情報でない場合には(ステップS2003:NO)、ステップS2005の処理が実行される。
【0215】
ステップS2004では、受信された接続情報およびコンピュータ関連情報が記憶部103に記憶される。
【0216】
図32は、第2の実施の形態における携帯用端末とプリンタとが通信する場合の携帯用端末の処理内容を示すフローチャートである。図32に示されるフローチャートの内容は、たとえばROM302に制御プログラムとして記憶されており、CPU301によって実行される。なお、携帯用端末300とコンピュータとの間の処理ではなく、携帯用端末300とプリンタとの間の処理である点を除いて、ステップS2101〜ステップS2103の処理は、図29のステップS1801〜ステップS1803の処理と同様である。したがって、繰り返しを避けるために詳しい説明を省略する。
【0217】
ステップS2104では、ローカルインタフェース107を介して、接続情報およびコンピュータ関連情報が携帯用端末300からプリンタへ送信される。
【0218】
なお、プリンタ100とコンピュータ200との間の処理は、第1の実施の形態の図16および図21に示した処理と同様である。したがって、繰り返しを避けるために、説明を省略する。
【0219】
本実施形態によれば、携帯用端末側において、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信元および送信先の双方を簡単に指定することができ、コンピュータやプリンタの操作に不慣れなユーザであっても、携帯用端末のみを操作することによって簡単にプリンタドライバを設定することができる。
【0220】
(第3の実施の形態)
上記の第1および第2の実施の形態においては、プリンタおよびコンピュータは、携帯用端末と直接的に近距離通信するためのローカルインタフェースを有する。これに対して、第3の実施の形態では、プリンタおよびコンピュータはローカルインタフェースを有している必要がない。プリンタおよびコンピュータは、ネットワークに接続された他の通信機器を介して携帯用端末と間接的に通信する。
【0221】
図33は、本発明の第3の実施の形態に係るソフトウエア設定システムの全体構成を示すブロック図である。図33のシステムは、第1の実施の形態の図1に示されるシステムに対して、通信機器600aおよび600bが付加されたシステムである。なお、一般には、複数の通信機器が存在してもよい。この場合には、ネットワークに接続された複数の通信機器のうちから通信機器600aおよび600bが選択される。通信機器は、携帯用端末300との通信用に設けられた専用装置であってもよく、通常のプリンタやコンピュータなどが通信機器として機能してもよい。
【0222】
本実施形態では、コンピュータ200は、ネットワーク400を経て、通信機器600aに接続情報およびコンピュータ関連情報を送信する。通信機器600aは、通信機器600aに設けられた近距離通信するためのインタフェースを経て、接続情報およびコンピュータ関連情報を携帯用端末300に送信する。携帯用端末300は、携帯用端末300に設けられた近距離通信するためのインタフェースを経て、接続情報およびコンピュータ関連情報を通信機器600bに送信する。通信機器600bは、この接続情報およびコンピュータ関連情報をネットワーク400を介して、プリンタ100に送信する。そして、プリンタ100は、接続情報に基づいてコンピュータ200との接続を確立し、ネットワーク400を介して、ドライバプログラムファイルをコンピュータ200に送信する。
【0223】
本実施形態におけるソフトウエア設定システムを構成するプリンタ、コンピュータ、および携帯用端末300の構成を示す。なお、説明の都合上、第1および第2の実施の形態における各部材と同様の部材には、同一の番号を付ける。
【0224】
図34、図35、および図36は、それぞれ図33のソフトウエア設定システムに含まれるプリンタ、コンピュータ、および通信機器の構成を示すブロック図である。図34および図35に示されるように、本実施形態のプリンタ100およびコンピュータ200は、図2および図3に示される構成と比べて、ローカルインタフェース107、および207が設けられていない点で相違する。コンピュータ200のネットワークインタフェース206は、ネットワーク400を介してプリンタ100および通信機器600aと通信するためのインタフェースである。また、プリンタ100のネットワークインタフェース106は、ネットワーク400を介してコンピュータ100および通信機器600bと通信するためのインタフェースである。
【0225】
図36は、通信機器の構成を示す。なお、通信機器600aの構成を例にとって説明する。
【0226】
図36に示されるように、通信機器600aは、CPU601、ROM602、記憶部603、ネットワークインタフェース604、およびローカルインタフェース605を有する。
【0227】
ネットワークインタフェース604は、ネットワーク400を介してコンピュータ200と通信するためのインタフェースである。
【0228】
ローカルインタフェース605は、近距離通信するためのインタフェースであり、好ましくは、Bluetooth規格に対応している。通信機器600aは、このローカルインタフェース605を経て、携帯用端末300と近距離通信する。同様に、通信機器600bは、ネットワーク400を介してプリンタ100と通信するためのネットワークインタフェース604、および携帯用端末300と近距離通信するためのローカルインタフェース605を有する。
【0229】
(コンピュータと通信機器との通信)
図37は、第3の実施の形態におけるコンピュータと通信機器が通信する場合のコンピュータの処理内容を示すフローチャートである。具体的には、図37は、通信機器600aに対するコンピュータの処理内容を示す。図37に示されるフローチャートの内容は、たとえばROM202に制御プログラムとして記憶されており、CPU201によって実行される。
【0230】
ステップS2201では、通信機器600aによって作成された通信可能先テーブルがネットワーク400を通じて取得される。ステップS2201で取得される通信可能先テーブルには、第1の実施の形態の場合のようにコンピュータ200との間で近距離通信可能な携帯用端末300がリストアップされているのではなく、ネットワーク400を介してコンピュータ200と接続される通信機器600aによって近距離通信可能な携帯用端末300がリストアップされている。
【0231】
ステップS2202では、通信可能先テーブルにリストアップされた携帯用端末300が存在するか否かが判断される。通信可能先テーブルに携帯用端末300が存在する場合には(ステップS2202:YES)、ステップS2203の処理が実行され、携帯用端末300が存在しない場合には(ステップS2202:NO)、ステップS2204の処理が実行される。
【0232】
ステップS2203では、ステップS2201で取得された通信可能先テーブルにリストアップされた携帯用端末300が通信可能な携帯用端末としてディスプレイ205に表示される。通信可能先テーブルにリストアップされた携帯用端末300は、通信機器600aと近距離通信可能である。また、図33を用いて示されるように通信機器600aとコンピュータ200とはネットワーク400を通じて通信可能である。したがって、通信可能先テーブルにリストアップされた携帯用端末300は、コンピュータ200によって通信機器600a経由で接続情報およびコンピュータ関連情報を送信可能な携帯用端末300に相当する。
【0233】
ステップS2204では、通信可能な携帯用端末300がない旨がディスプレイ205に表示される。すなわち、接続情報およびコンピュータ関連情報を通信機器600a経由で送信可能な携帯用端末300がない旨がディスプレイ205に表示される。
【0234】
ステップS2205では、リストアップされた携帯用端末300のうちから、接続情報およびコンピュータ関連情報の通信機器600aによる送信先の携帯用端末300が指定されたか否かが判断される。
【0235】
ステップS2206では、携帯用端末300が指定された旨が通信機器600aに送信される。
【0236】
ステップS2207では、指定された携帯用端末300によるセキュリティチェックを受ける処理が実行される。ここで、ステップS2207の処理は、通信機器600aを経由してコンピュータ200と携帯用端末300との間の送受信が実行される点を除いて、図11に示される処理と同様である。したがって、繰り返しを避けるために、詳しい説明を省略する。
【0237】
ステップS2208では、ネットワークインタフェース206から接続情報とコンピュータ関連情報とがネットワーク400を介して通信機器600aに送信される。
【0238】
図38は、図37のステップS2201における通信可能先テーブルの取得処理に対応するサブルーチンを示す。
【0239】
ステップS2301では、通信機器600aに対して通信可能先テーブルを要求する信号(以下、「テーブル要求」という)を送信する。
【0240】
ステップS2302では、通信機器600aから通信可能先テーブルが受信されたか否かが判断される。通信可能先テーブルが受信された場合には(ステップS2302:YES)、ステップS2303の処理が実行される。一方、通信可能先テーブルが受信されない場合には(ステップS2302:NO)、ステップS2304において、通信可能な携帯用端末300がない旨が受信されているか否かがさらに判断される。この結果、通信可能な携帯用端末300がない旨が受信されている場合には(ステップS2304:YES)、ステップS2303の処理が実行される。
【0241】
ステップS2303では、ステップS2302またはステップS2304における判断結果に基づいて、通信可能先テーブルの内容が更新される。ユーザは、携帯用端末300を携帯しているため、ユーザの移動にともなって、通信機器600aによって近距離通信可能な携帯用端末300の数や種類が変化する。したがって、すでに近距離通信不可能となった携帯用端末300を通信可能先テーブルから削除するとともに、新たに近距離通信可能となった携帯用端末300を通信可能先テーブルに追加する処理が実行される。
【0242】
ステップS2305に示される処理は、複数の通信機器600がネットワーク400に接続されている場合の処理である。具体的には、各通信機器600別にテーブル要求が送信される。したがって、ステップS2305において、全ての通信機器600へのテーブル要求の送信が完了したか否かが判断される。全ての通信機器600へのテーブル要求の送信が完了するまで(ステップS2305:YES)、ステップS2301〜ステップS2305の処理が繰り返し実行される。
【0243】
図39は、接続情報およびコンピュータ関連情報をコンピュータから受信し、携帯用端末に送信する通信機器の処理内容を示すフローチャートである。図39は、具体的には、通信機器600aの処理内容を示している。図39に示されるフローチャートの内容は、たとえばROM602に制御プログラムとして記憶されており、CPU601によって実行される。
【0244】
ステップS2401では、ネットワークインタフェース604を経て、コンピュータ200からテーブル要求が受信されているか否かが判断される。テーブル要求が受信されるのを待って(ステップS2401:YES)、ステップS2402の処理が実行される。
【0245】
ステップS2402では、通信機器600aは、近距離通信可能な携帯用端末300がリストアップされた通信可能先テーブルを作成し、コンピュータ200へ送信する。
【0246】
ステップS2403では、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信先である携帯用端末300の指定に関する情報がコンピュータ200から受信されているか否かが判断される。指定に関する情報が受信されるのを待って(ステップS2403:YES)、ステップS2404の処理が実行される。
【0247】
ステップS2404では、指定された携帯用端末300によるセキュリティチェックを受ける処理が実行される。
【0248】
ステップS2405では、コンピュータ200から接続情報およびコンピュータ関連情報が受信されたか否かが判断される。コンピュータ200から接続情報およびコンピュータ関連情報が受信されるのを待って(ステップS2405:YES)、ステップS2406の処理が実行される。
【0249】
ステップS2406では、コンピュータ200から受信した接続情報およびコンピュータ関連情報が、ローカルインタフェース605を経て、携帯用端末300に送信される。この結果、通信機器600aを経由して接続情報およびコンピュータ関連情報がコンピュータ200から携帯用端末300へ転送される。
【0250】
図40は、図39のステップS2402における通信可能先テーブルの作成および送信処理に対応するサブルーチンを示す。
【0251】
コンピュータ200の代わりに通信装置600aが処理を行う点を除いて、ステップS2501〜ステップS2507の処理は、図9におけるステップS201〜ステップS207の処理と同様である。したがって、詳しい説明を省略する。
【0252】
ステップS2508では、通信可能な携帯用端末300がない旨がコンピュータ200に対して送信される。一方、ステップS2509では、通信可能先テーブルがコンピュータ200に対して送信される。したがって、図9に示される第1の実施の形態とは異なり、通信可能先テーブルに基づいて通信可能な携帯用端末300のリストを画面に表示する処理に代えて通信可能先テーブル自体がコンピュータ200へ送信され、コンピュータ200のディスプレイ205上に通信可能な携帯用端末300のリストが表示される。
【0253】
図41は、図39のステップS2404において携帯用端末300によるセキュリティチェックを受ける処理に対応するサブルーチンを示す。
【0254】
コンピュータ200の代わりに通信装置600aが処理を行う点を除いて、ステップS2601、ステップS2603、およびステップS2604は図11のステップS301、ステップS303、ステップS304の処理と同様である。したがって、詳しい説明を省略する。
【0255】
ステップS2602では、コンピュータ200から認証パスワードが受信されているか否かが判断される。コンピュータ200から認証パスワードが受信されるのを待って(ステップS2602:YES)、ステップS2603の処理が実行される。したがって、ユーザが入力した認証パスワードがコンピュータ200から受信され、この受信された認証パスワードが通信装置600aによって携帯用端末300に送信される。
【0256】
ステップS2605では、ステップS2604において通信機器600aが携帯用端末300から受信したアクセスを許可する旨の信号がコンピュータ200に送信される。以上のように、本実施形態においては、コンピュータ200と携帯用端末300との間における認証パスワードの送信およびアクセスを許可する旨の受信は、通信機器600aを経由して行われる。
【0257】
(通信機器とプリンタとの通信)
図42は、携帯用端末から接続情報およびコンピュータ関連情報を受信し、受信した接続情報およびコンピュータ関連情報をプリンタに送信する通信機器の処理内容を示すフローチャートである。図42は、具体的には、通信機器600bの処理を示している。
【0258】
コンピュータ200と通信機器600aとの間の処理ではなく、プリンタ100と通信機器600bとの間の処理である点を除いて、ステップS2701〜S2704の処理は、図39のステップS2401〜ステップS2404の処理と同様であるので、説明を省略する。
【0259】
ステップS2705では、接続情報とコンピュータ関連情報の送信を要求するための送信要求がプリンタ100から受信されているか否かが判断される。送信要求が受信されるのを待って(ステップS2705:YES)、ステップS2706の処理が実行される。
【0260】
ステップS2706では、プリンタ100から受信した送信要求が携帯用端末300へ送信される。この結果、通信機器600bを経由して送信要求がプリンタ100から携帯用端末300へ送信される。
【0261】
ステップS2707では、ローカルインタフェース605を経て、携帯用端末300から接続情報とコンピュータ関連情報とが受信されたか否かが判断される。接続情報およびコンピュータ関連情報とが受信されるのを待って(ステップS2707:YES)、ステップS2708の処理が実行される。
【0262】
ステップS2708では、携帯用端末300から受信された接続情報とコンピュータ関連情報とが、ネットワークインタフェース604を経て、プリンタ100に送信される。この結果、接続情報およびコンピュータ関連情報が携帯用端末300から通信機器600bを経由してプリンタ100に転送される。
【0263】
図43は、第3の実施の形態における通信機器とプリンタとが通信する場合のプリンタの処理内容を示すフローチャートである。具体的には、図43は、通信機器600bに対するプリンタ100の処理内容を示す。図43に示されるフローチャートの内容は、たとえばROM102に制御プログラムとして記憶されており、CPU101によって実行される。
【0264】
コンピュータが処理するのではなくプリンタが処理する点、およびプリンタによって指定される携帯用端末300が接続情報およびコンピュータ関連情報の送信先ではなく送信元(取得先)である点を除いて、ステップS2801〜ステップS2807は、図37のステップS2201〜ステップS2207の処理と同様である。したがって、詳しい説明を省略する。
【0265】
ステップS2808では、ネットワークインタフェース106から送信要求がネットワーク400を介して通信機器600bに送信される。
【0266】
ステップS2809では、ネットワークインタフェース106によって接続情報とコンピュータ関連情報とがネットワーク400を介して通信機器600bから受信される。換言すれば、携帯用端末300から通信機器600bを介して、接続情報とコンピュータ関連情報とがネットワーク400を介して受信される。
【0267】
ステップS2810では、受信された接続情報とコンピュータ関連情報とが記憶部103に記憶される。
【0268】
接続情報およびコンピュータ関連情報を受信したプリンタ100とコンピュータ200との間の処理は、第1の実施の形態の場合と同様であるので、詳しい説明を省略する。
【0269】
なお、本実施形態では、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信先または送信元として機能する携帯用端末300をコンピュータ200およびプリンタ100において指定する場合が示された。しかしながら、第2の実施の形態で示されるように、携帯用端末300によって、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信元であるコンピュータ200を指定し、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信先であるプリンタ100を指定することもできる。
【0270】
また、近距離通信するためのローカルインタフェースを経て、接続情報およびコンピュータ関連情報を送受信するのではなく、接続情報のみを送受信してもよい。
【0271】
本実施形態によれば、コンピュータ200およびプリンタ100がBluetoothなどの近距離通信の機能に対応していない場合であっても、近距離通信の機能を有する通信機器600a,bをネットワーク400に接続することによって、コンピュータ200にプリンタ100を制御するためのプリンタドライバを設定することができる。この結果、コンピュータ200やプリンタ100のハードウエアを変更することなく、携帯用端末300と近距離通信を行う通信機器600を設けることによって、ソフトウエア設定システムを実現することができる。また、複数台のコンピュータやプリンタと携帯用端末300との通信を1台の通信機器600を介して行うことができるので、各コンピュータやプリンタ別に、近距離通信用のローカルインタフェースを設ける必要がなく、ソフトウエア設定システムを実現するためのコストを軽減することができる。
【0272】
(第4の実施の形態)
上述の第1〜第3の実施の形態では、はじめに通信可能先リストが表示され、表示された通信可能先リストのうちから接続情報およびコンピュータ関連情報の送信先および送信元として機能する携帯用端末300が指定される場合が示された。第4の実施の形態は、第1〜第3の実施の形態と異なり、通信可能先テーブルを取得する前に、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信先および送信元の携帯用端末300が具体的に指定される。
【0273】
なお、第4の実施の形態におけるソフトウエア設定システムの構成は、図33〜図36に示したものと同様であるので、詳しい説明を省略する。また、図33〜図36に示された部材と同様の部材には同一の符号が用いられる。
【0274】
(コンピュータと通信機器との通信)
図44は、第4の実施の形態におけるコンピュータと通信機器とが通信を行う場合におけるコンピュータの処理内容を示す。具体的には、図44は、通信機器600aと通信を行うコンピュータ200の処理内容を示す。
【0275】
接続情報およびコンピュータ関連情報の通信先である携帯用端末300の指定に関する情報(以下「指定情報」という)が入力されるのを待って(ステップS2901:YES)、ステップS2902の処理が実行される。なお、コンピュータ200において入力される指定情報は、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信先の携帯用端末300を指定するものである。
【0276】
図45は、指定情報の入力画面の一例を示す。指定情報の入力画面がディスプレイ205上に表示される。入力装置204によって通信先の種類、識別方法、識別情報(電話番号など)、セキュリティチェックの有無、セキュリティチェックがある場合のパスワードの内容が入力される。
【0277】
図46は、指定情報の一例を示している。指定情報には、たとえば、携帯用端末300の種類、携帯用端末300の識別情報(たとえば、電話番号)、セキュリティの有無、セキュリティがある場合のパスワードが含まれる。
【0278】
図44のステップS2902では、指定された携帯用端末300に関する指定情報が記憶される。ステップS2903およびステップS2904は、図39のステップS2201およびステップS2202と同様であるので、説明を省略する。
【0279】
ステップS2905では、通信可能先テーブルに指定先の携帯用端末300が含まれているか否かが判断される。したがって、通信可能先テーブルにリストアップされている携帯用端末300が存在しない場合、および通信可能先テーブルに携帯用端末300がリストアップされているものの、S2901において指定されている携帯用端末300と一致しない場合には、ステップS2903の処理が再度実行される。複数の通信機器600が存在する場合には、各通信機器600別に通信可能テーブルが取得され、取得された通信可能先テーブルに指定情報で指定された携帯用端末300が含まれているか否かが判断される。この結果、ステップS2901において指定された携帯用端末300がリストアップされている通信可能先テーブルが検索され、指定された携帯用端末300と通信可能な通信機器600aが特定される。
【0280】
ステップS2906では、この特定された通信機器600aに対して指定情報が送信される。
【0281】
ステップS2907では、指定情報に基づいて指定された携帯用端末300によるセキュリティチェックを受ける処理が実行される。
【0282】
ステップS2908では、接続情報とコンピュータ関連情報とが通信機器600aに対して送信される。
【0283】
(通信機器とプリンタとの通信)
図47は、第4の実施の形態における通信機器とプリンタとが通信する場合のプリンタの処理内容を示すフローチャートである。具体的には、図47は、通信機器600bから接続情報およびコンピュータ関連情報を受信するプリンタの処理内容について示す。
【0284】
コンピュータが処理する代わりにプリンタが処理する点、接続情報およびコンピュータ関連情報の送信先の携帯用端末300ではなく送信元の携帯用端末300が指定される点を除いて、ステップS3001〜S3007の処理は、図44のステップS2901〜S2807の処理と同様である。したがって、詳しい説明を省略する。
【0285】
ステップS3008では、指定された携帯用端末300と通信可能な通信機器600bに対して、接続情報とコンピュータ関連情報との送信要求が送信される。
【0286】
ステップS3009では、通信機器600bを介して接続情報およびコンピュータ関連情報が受信されたか否かの判断がされる。そして、ステップS3010では、接続情報およびコンピュータ関連情報が記憶部103に記憶される。
【0287】
以上の処理によれば、接続情報とコンピュータ関連情報との送信先または送信元の携帯用端末300を通信可能先テーブルのうちから指定するのではなく、電話番号などによって携帯用端末300を直接的に指定した場合であっても、携帯用端末300と通信するための通信機器600aおよび600bが自動的に特定される。特に、本実施形態は、通信機器が多数存在し、所定の携帯用端末300が、どの通信機器と通信可能であるかが不明である場合に有効である。具体的には、本実施形態によれば、所定の携帯用端末300を指定することによって、自動的に特定された通信機器600aを介して接続情報およびコンピュータ関連情報を所定の携帯用端末300へ送信し、同様に600bを介して所定の携帯用端末300から接続情報およびコンピュータ関連情報を受信することができる。
【0288】
本発明は、上述した実施の形態のみに限定されるのではなく、特許請求の範囲内において種々改変することができる。
【0289】
上記の実施の形態では、プリンタを制御するためのソフトウエアであるプリンタドライバを設定するためのソフトウエア設定システムに本発明を適用した場合を説明した。しかしながら、本発明は、この場合に限られない。たとえば、ネットワークインタフェースを備えたネットワーク機器をコンピュータから使用し制御するために必要なデバイスドライバをコンピュータに設定する全ての場合において、本発明を適用することができる。具体的には、プリンタ、デジタル複写機、ネットワークスキャナ、ネットワークファクシミリなどをコンピュータから使用する場合に必要なデバイスドライバを設定するシステムに本発明と適用することができる。さらに、本発明は、ネットワークインタフェースを有する種々のマルチメディア機器をリモートセンシングし、またはリモートコントールする際に必要なデバイスドライバをコンピュータに設定する際にも適用することができる。
【0290】
上記の実施の形態では、デバイスドライバが設定される機器としてコンピュータを例にとって説明したが、本発明はこの場合に限られない。すなわち、ネットワーク機器を使用するためにデバイスドライバが必要な情報処理端末にデバイスドライバを設定する全ての場合に、本発明を適用することができる。
【0291】
なお、本発明によるソフトウエア設定システムにおける処理を実行する各手段、およびドライバ設定方法は、コンピュータ、ネットワーク機器、または携帯用端末300などの各機器を動作させるソフトウエア(プログラム)または専用のハードウエア回路のいずれによっても実現することができる。
【0292】
また、プログラムによって本発明を実現する場合、各機器を動作させるプログラムは、たとえば、フレキシブルディスクやCD−ROMなどの読み取り可能な記録媒体によって提供されてもよい。また、プログラムは、その機器の一機能としてその機器に組み込まれてもよい。
【0293】
【発明の効果】
本発明によれば、プログラム提供元機器と、プログラムが設定されるプログラム提供先端末との間の接続の確立を容易に実現し、プログラム提供元機器または他の機器を制御するためのデバイスドライバ用プログラムを提供先端末に簡単に設定することができる。この結果、ユーザは、提供先端末のIPアドレスおよびサブネットマスクなどの接続情報を事前に設定しておく必要がなく、ネットワーク構成を十分に理解していないユーザであっても、デバイスドライバ用プログラムを設定することができる。
【0294】
また、本発明によれば、プログラム提供先端末に関する情報に基づいて、前記プログラム提供先端末に適したデバイスドライバ用プログラムが選択されるので、プログラム提供先端末のOSやCPUの種類に応じて、推奨されるプログラムを自動的に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に対応するソフトウエア設定システムの全体構成を示すブロック図である。
【図2】 図1におけるプリンタの構成の一例を示すブロック図である。
【図3】 図1におけるコンピュータの構成の一例を示すブロック図である。
【図4】 図1における携帯用端末の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】 第1の実施の形態に対応するソフトウエア設定システムの動作シーケンスの一例を示す図である。
【図6】 接続情報の一例を示す図である。
【図7】 コンピュータ関連情報の一例を示す図である。
【図8】 第1の実施の形態におけるコンピュータと携帯用端末とが通信する場合のコンピュータの処理内容を示すフローチャートである。
【図9】 図8における通信可能先リスト表示処理に対応するサブルーチンを示すフローチャートである。
【図10】 通信可能先リストの表示例を示す図である。
【図11】 図8におけるセキュリティチェックを受ける処理に対応するサブルーチンを示すフローチャートである。
【図12】 第1の実施の形態におけるコンピュータと携帯用端末とが通信する場合の携帯用端末の処理内容について示すフローチャートである。
【図13】 図12におけるアクセス許可の処理に対応するサブルーチンを示すフローチャートである。
【図14】 第1の実施の形態における携帯用端末とプリンタとが通信する場合の携帯用端末の処理内容を示すフローチャートである。
【図15】 第1の実施の形態におけるプリンタと携帯用端末とが通信する場合のプリンタの処理内容を示すフローチャートである。
【図16】 第1の実施の形態におけるコンピュータにプリンタドライバに関するプログラムファイルを送信するプリンタの処理内容を示すフローチャートである。
【図17】 図16におけるログイン用セキュリティチェック処理に対応するサブルーチンである。
【図18】 図16におけるプリンタドライバの設定処理に対応するサブルーチンである。
【図19】 プリンタドライバの設定内容の一例を示す図である。
【図20】 オプション機器の設定内容の一例を示す図である。
【図21】 第1の実施の形態におけるプリンタとコンピュータとが通信する場合のコンピュータの処理内容を示すフローチャートである。
【図22】 図21のログイン許可処理に対応するサブルーチンである。
【図23】 第1の実施の形態におけるコンピュータの処理内容を示すフローチャートである。
【図24】 リモートインストールプログラムが起動された画面の一例である。
【図25】 第1の実施の形態におけるプリンタの処理内容を示すフローチャートである。
【図26】 最新のプリンタドライバを選択するためのプリンタの処理内容を示すフローチャートである。
【図27】 プリンタやオプション機器の設定変更時に自動的にプリンタドライバを設定するためのプリンタの接続処理を示すフローチャートである。
【図28】 第1の実施の形態において新たにプリンタドライバが供給された場合に自動的にプリンタドライバを設定するためのプリンタの接続処理を示すフローチャートである。
【図29】 第2の実施の形態におけるコンピュータと携帯用端末とが通信する場合の携帯用端末の処理内容を示すフローチャートである。
【図30】 第2の実施の形態におけるコンピュータと携帯用端末とが通信する場合のコンピュータの処理内容を示すフローチャートである。
【図31】 第2の実施の形態における携帯用端末とプリンタとが通信する場合のプリンタの処理内容を示すフローチャートである。
【図32】 第2の実施の形態における携帯用端末とプリンタとが通信する場合の携帯用端末の処理内容を示すフローチャートである。
【図33】 本発明の第3の実施の形態に対応するソフトウエア設定システムの全体構成を示すブロック図である。
【図34】 図33におけるプリンタの構成を示すブロック図である。
【図35】 図33におけるコンピュータの構成を示すブロック図である。
【図36】 図33における通信機器の構成を示すブロック図である。
【図37】 第3の実施の形態におけるコンピュータと通信機器が通信する場合のコンピュータの処理内容を示すフローチャートである。
【図38】 図37における通信可能先テーブルの取得処理に対応するサブルーチンを示すフローチャートである。
【図39】 第3の実施の形態において接続情報およびコンピュータ関連情報をコンピュータから受信し、携帯用端末へ送信する通信機器の処理内容を示すフローチャートである。
【図40】 図39における通信可能先テーブルの作成および送信処理に対応するサブルーチンを示すフローチャートである。
【図41】 図39におけるセキュリティチェックを受ける処理に対応するサブルーチンを示すフローチャートである。
【図42】 第3の実施の形態において携帯用端末から接続情報およびコンピュータ関連情報を受信する通信機器の処理内容を示すフローチャートである。
【図43】 第3の実施の形態における通信機器とプリンタとが通信する場合のプリンタの処理内容を示すフローチャートである。
【図44】 第4の実施の形態におけるコンピュータと通信機器とが通信を行う場合におけるコンピュータの処理内容を示すフローチャートである。
【図45】 指定情報の入力画面の一例を示す図である。
【図46】 指定情報の一例を示す図である。
【図47】 第4の実施の形態における通信機器とプリンタとが通信する場合のプリンタの処理内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
100…プリンタ、
101…CPU、
103…記憶部、
104…操作パネル部、
106…ネットワークインタフェース、
107…ローカルインタフェース、
108…センサ、
200…コンピュータ(情報処理端末)、
201…CPU、
203…記憶部、
204…入力装置、
205…ディスプレイ、
206…ネットワークインタフェース、
207…ローカルインタフェース、
300…携帯用端末300、
301…CPU、
303…記憶部、
304…入力キー、
306…ディスプレイ、
308…ローカルインタフェース、
400…ネットワーク、
600a,b…通信機器。

Claims (16)

  1. ネットワークに接続されるプログラム提供元機器およびプログラム提供先端末と、前記提供元機器および前記提供先端末と通信可能な携帯用端末とを有し、前記提供元機器自体または他の機器を前記ネットワークを介して制御するためのデバイスドライバ用プログラムを前記提供先端末に設定するソフトウエア設定システムであって、
    前記提供先端末は、前記ネットワークを介して前記提供元機器と通信するための第1通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第1近距離通信手段とを備え、前記ネットワークを介した当該提供先端末との接続を確立するための接続情報を前記第1近距離通信手段を経て前記携帯用端末に送信し、
    前記携帯用端末は、前記提供先端末および前記提供元機器と近距離通信するための携帯用近距離通信手段と、前記提供先端末から前記携帯用近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する携帯用記憶手段とを備え、
    前記提供元機器は、前記ネットワークを介して前記提供先端末と通信するための第2通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第2近距離通信手段と、前記携帯用端末から前記第2近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する記憶手段とを備え、前記接続情報が前記携帯用端末から受信された場合に当該接続情報に基づいて前記第1通信手段と前記第2通信手段との間で接続を確立し、前記プログラムを前記ネットワークを介して前記提供先端末に送信するものであり、
    前記提供先端末は、さらに、当該提供先端末に関する情報を前記第1近距離通信手段を経て前記携帯用端末へ送信し、
    前記携帯用端末は、さらに、前記提供先端末に関する情報を前記携帯用近距離通信手段を経て前記提供元機器に送信し、
    前記提供元機器は、さらに、前記第2近距離通信手段を経て前記携帯用端末から受信された前記提供先端末に関する情報に基づいて、前記提供先端末に送信されるプログラムを選択するプログラム選択手段を有する、ことを特徴とするソフトウエア設定システム
  2. 前記提供元機器は、さらに、プログラムを予め記憶しているプログラム記憶手段を有し、前記プログラム選択手段は、前記プログラム記憶手段に記憶されているプログラムのうちから前記提供先端末に適したプログラムを選択することを特徴とする請求項に記載のソフトウエア設定システム。
  3. 前記プログラム選択手段は、前記提供元機器の外部に記憶されているプログラムのうちから前記提供先端末に適したプログラムを選択することを特徴とする請求項に記載のソフトウエア設定システム。
  4. 前記プログラム選択手段は、最新のプログラムを選択することを特徴とする請求項に記載のソフトウエア設定システム。
  5. 前記提供先端末は、前記第1近距離通信手段によって通信可能な複数の携帯用端末のうちから前記接続情報の送信先である携帯用端末を指定するための送信先指定手段を有することを特徴とする請求項1に記載のソフトウエア設定システム。
  6. 前記提供元機器は、前記第2近距離通信手段によって通信可能な複数の携帯用端末のうちから前記接続情報の送信元である携帯用端末を指定するための送信元指定手段を有することを特徴とする請求項1に記載のソフトウエア設定システム。
  7. 前記携帯用端末は、前記携帯用近距離通信手段によって通信可能な複数の情報処理端末のうちから前記接続情報の送信元である前記提供先端末および前記接続情報の送信先である前記提供元機器を指定するための携帯用指定手段を有することを特徴とする請求項1に記載のソフトウエア設定システム。
  8. ネットワークに接続されるプログラム用データ提供元機器およびプログラム用データ提供先端末と、前記提供元機器および前記提供先端末と通信可能な携帯用端末とを有し、前記提供元機器または他の機器を前記ネットワークを介して制御するために前記提供先端末内に既存のデバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータを前記提供先端末に設定するソフトウエア設定システムであって、
    前記提供先端末は、前記ネットワークを介して前記提供元機器と通信するための第1通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第1近距離通信手段とを備え、前記ネットワークを介した当該提供先端末との接続を確立するための接続情報を前記第1近距離通信手段を経て前記携帯用端末に送信し、
    前記携帯用端末は、前記提供先端末および前記提供元機器と近距離通信するための携帯用近距離通信手段と、前記提供先端末から前記携帯用近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する携帯用記憶手段とを備え、
    前記提供元機器は、前記ネットワークを介して前記提供先端末と通信するための第2通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第2近距離通信手段と、前記携帯用端末から前記第2近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する記憶手段とを備え、前記接続情報が前記携帯用端末から受信された場合に前記接続情報に基づいて前記第1通信手段と前記第2通信手段との間で接続を確立し、前記各種項目のデータを前記ネットワークを介して前記提供先端末に送信するものであり、
    前記提供先端末は、さらに、当該提供先端末に関する情報を前記第1近距離通信手段を経て前記携帯用端末へ送信し、
    前記携帯用端末は、さらに、前記提供先端末に関する情報を前記携帯用近距離通信手段を経て前記提供元機器に送信し、
    前記提供元機器は、さらに、前記第2近距離通信手段を経て前記携帯用端末から受信された前記提供先端末に関する情報に基づいて、前記提供先端末内に既存の前記デバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータを送信する、ことを特徴とするソフトウエア設定システム。
  9. 前記提供元機器は、さらに、当該提供元機器の設定が変更されたことを検出する検出手段を有し、前記検出手段によって設定の変更が検出された場合、前記提供先端末内に既存の前記デバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータを送信することを特徴とする請求項に記載のソフトウエア設定システム。
  10. 前記プログラム提供先端末と前記携帯用端末との間および前記プログラム提供元機器と前記携帯用端末との間の通信は、近距離無線通信であることを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載のソフトウエア設定システム。
  11. 前記プログラム用データ提供先端末と前記携帯用端末との間および前記プログラム用データ提供元機器と前記携帯用端末との間の通信は、近距離無線通信であることを特徴とする請求項8または9に記載のソフトウエア設定システム。
  12. ネットワークに接続されるプログラム提供元機器およびプログラム提供先端末と、前記ネットワークを介して前記提供先端末と通信可能な第1通信機器と、前記ネットワークを介して前記提供元機器と通信可能な第2通信機器と、前記第1通信機器および前記第2通信機器と通信可能な携帯用端末とを有し、前記提供元機器自体または他の機器を前記ネットワークを介して制御するためのデバイスドライバ用プログラムを前記提供先端末に設定するソフトウエア設定システムであって、
    前記提供先端末は、前記ネットワークを介して前記提供元機器および前記第1通信機器と通信するための第1通信手段を備え、前記ネットワークを介した当該提供先端末との接続を確立するための接続情報を前記第1通信手段を経て前記第1通信機器へ送信し、
    前記第1通信機器は、前記ネットワークを介して前記提供先端末と通信するための第1通信機器用通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第1通信機器用近距離通信手段とを備え、前記第1通信機器用通信手段を経て受信された接続情報を前記第1通信機器用近距離通信手段を経て前記携帯用端末に送信し、
    前記携帯用端末は、前記第1通信機器および第2通信機器と近距離通信するための携帯用近距離通信手段と、前記第1通信機器から前記携帯用近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する携帯用記憶手段とを備え、
    前記第2通信機器は、前記ネットワークを介して前記提供元機器と通信するための第2通信機器用通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第2通信機器用近距離通信手段とを備え、前記第2通信機器用近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を前記第2通信機器用通信手段を経て前記提供元機器に送信し、
    前記提供元機器は、前記ネットワークを介して前記提供先端末および前記第2通信機器と通信するための第2通信手段と、前記第2通信機器から前記第2通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する記憶手段とを備え、前記接続情報が前記第2機器から受信された場合に当該接続情報に基づいて前記第1通信手段と前記第2通信手段との間で接続を確立し、前記プログラムを前記ネットワークを介して前記提供先端末に送信するものであり、
    前記提供先端末は、さらに、当該提供先端末に関する情報を前記第1通信手段を経て前記第1通信機器へ送信し、
    前記第1通信機器は、さらに、前記第1通信機器用通信手段を経て受信された前記提供先端末に関する情報を前記第1通信機器用近距離通信手段を経て前記携帯用端末に送信し、
    前記通信用端末は、さらに、前記提供先端末に関する情報を前記携帯用近距離通信手段を経て前記第2通信機器に送信し、
    前記第2通信機器は、さらに、前記第2通信機器用近距離通信手段を経て受信された前記提供先端末に関する情報を前記第2通信機器用通信手段を経て前記提供元機器に送信し、
    前記提供元機器は、さらに、前記第2通信手段を経て受信された前記提供先端末に関する情報に基づいて、前記提供先端末に送信されるプログラムを選択するプログラム選択手段を有する、ことを特徴とするソフトウエア設定システム
  13. ネットワークに接続されるプログラム用データ提供元機器およびプログラム用データ提供先端末と、前記ネットワークを介して前記提供先端末と通信可能な第1通信機器と、前記ネットワークを介して前記提供元機器と通信可能な第2通信機器と、前記第1通信機器および前記第2通信機器と通信可能な携帯用端末とを有し、前記提供元機器自体または他の機器を前記ネットワークを介して制御するために前記提供先端末内に既存のデバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータを前記提供先端末に設定するソフトウェア設定システムであって、
    前記提供先端末は、前記ネットワークを介して前記提供元機器および前記第1通信機器と通信するための第1通信手段を備え、前記ネットワークを介した当該提供先端末との接続を確立するための接続情報を前記第1通信手段を経て前記第1通信機器へ送信し、
    前記第1通信機器は、前記ネットワークを介して前記提供先端末と通信するための第1通信機器用通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第1通信機器用近距離通信手段とを備え、前記第1通信機器用通信手段を経て受信された接続情報を前記第1通信機器用近距離通信手段を経て前記携帯用端末に送信し、
    前記携帯用端末は、前記第1通信機器および第2通信機器と近距離通信するための携帯用近距離通信手段と、前記第1通信機器から前記携帯用近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する携帯用記憶手段とを備え、
    前記第2通信機器は、前記ネットワークを介して前記提供元機器と通信するための第2通信機器用通信手段と、前記携帯用端末と近距離通信するための第2通信機器用近距離通信手段とを備え、前記第2通信機器用近距離通信手段を経て受信された前記接続情報を前記第2通信機器用通信手段を経て前記提供元機器に送信し、
    前記提供元機器は、前記ネットワークを介して前記提供先端末および前記第2通信機器と通信するための第2通信手段と、前記第2通信機器から前記第2通信手段を経て受信された前記接続情報を記憶する記憶手段とを備え、前記接続情報が前記第2機器から受信された場合に当該記接続情報に基づいて前記第1通信手段と前記第2通信手段との間で接続を確立し、前記各種項目のデータを前記ネットワークを介して前記提供先端末に送信するものであり、
    前記提供先端末は、さらに、当該提供先端末に関する情報を前記第1通信手段を経て前記第1通信機器へ送信し、
    前記第1通信機器は、さらに、前記第1通信機器用通信手段を経て受信された前記提供先端末に関する情報を前記第1通信機器用近距離通信手段を経て前記携帯用端末に送信し、
    前記通信用端末は、さらに、前記提供先端末に関する情報を前記携帯用近距離通信手段を経て前記第2通信機器に送信し、
    前記第2通信機器は、さらに、前記第2通信機器用近距離通信手段を経て受信された前記提供先端末に関する情報を前記第2通信機器用通信手段を経て前記提供元機器に送信し、
    前記提供元機器は、さらに、前記第2通信手段を経て受信された前記提供先端末に関する情報に基づいて、前記提供先端末内に既存の前記デバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータを送信する、ことを特徴とするソフトウエア設定システム。
  14. 前記第1通信機器および前記第2通信機器は、ネットワークに接続された複数の機器のうちから選択されることを特徴とする請求項12または13に記載のソフトウエア設定システム。
  15. ネットワークに接続されるプログラム提供元機器およびプログラム提供先端末と、前記提供先端末および前記提供元機器と通信可能な携帯用端末とを用いて、前提供元機器または他の機器を前記ネットワークを介して制御するためのデバイスドライバ用プログラムを前記提供先端末に設定するソフトウエア設定方法であって、
    前記提供先端末が、近距離通信するための近距離通信手段を経て、前記ネットワークを介した前記提供先端末との接続を確立するための接続情報を前記携帯用端末に送信する段階と、
    前記接続情報を受信した携帯用端末が、近距離通信するための携帯用近距離通信手段を経て、前記接続情報を前記提供元機器に送信する段階と、
    前記提供元機器が、前記接続情報を前記携帯用端末から受信された場合に当該接続情報に基づいて接続が確立された前記提供先端末に、前記ネットワークを介して前記プログラムを送信する段階と、を有し、
    さらに、前記提供先端末が、当該提供先端末に関する情報を前記近距離通信手段を経て前記携帯用端末へ送信する段階と、
    前記携帯用端末が、前記提供先端末に関する情報を前記携帯用近距離通信手段を経て前記提供元機器に送信する段階と、
    前記提供元機器が、前記携帯用端末から受信された前記提供先端末に関する情報に基づいて、前記提供先端末に送信されるプログラムを選択する段階と、を有する、ことを特徴とするソフトウェア設定方法。
  16. ネットワークに接続されるプログラム用データ提供元機器およびプログラム用データ提供先端末と、前記提供先端末および前記提供元機器と通信可能な携帯用端末とを用いて、前記提供元機器または他の機器を前記ネットワークを介して制御するために前記提供先端末に既存のデバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータをを前記提供先端末に設定するソフトウエア設定方法であって、
    前記提供先端末が、近距離通信するための近距離通信手段を経て、前記ネットワークを介した前記提供先端末との接続を確立するための接続情報を前記携帯用端末に送信する段階と、
    前記接続情報を受信した携帯用端末が、近距離通信するための携帯用近距離通信手段を経て、前記接続情報を前記提供元機器に送信する段階と、
    前記提供元機器が、前記接続情報を前記携帯用端末から受信された場合に当該接続情報に基づいて接続が確立された前記提供先端末に、前記ネットワークを介して前記各種項目のデータを送信する段階と、を有し、
    さらに、前記提供先端末が、当該提供先端末に関する情報を前記近距離通信手段を経て前記携帯用端末へ送信する段階と、
    前記携帯用端末が、前記提供先端末に関する情報を前記携帯用近距離通信手段を経て前記提供元機器に送信する段階と、を有し、
    前記各種項目のデータを送信する段階は、前記提供元機器が前記携帯用端末から受信された前記提供先端末に関する情報に基づいて、前記提供先端末内に既存の前記デバイスドライバ用プログラムで使用される各種項目のデータを送信する、ことを特徴とするソフトウェア設定方法。
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