JP4258112B2 - ノード診断方法およびノード診断システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はノード診断方法およびノード診断システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、特にコンピュータ技術の進歩を背景として情報通信の高度化が進んでおり、例えば自動車においても、搭載される電装品等を制御する制御部の間でやり取りされる情報量は急速に増大している。そこで情報を伝達するワイヤーハーネスの数を低減すべく多重通信システムが採用されつつある。
【0003】
多重通信システムは、共通の多重通信線に、データフレームの送受信を行うノードとして制御用のECU等を接続してネットワークを形成したもので、ノード間で多重通信線を介してデータ通信を行う。制御の種類が多岐にわたる上記自動車等の場合には、データ通信を効率よく行うために、通信速度等の属性の異なる複数のノード群に分けて複数のネットワークを形成し、異なるネットワーク間の通信はデータ中継装置を介して行われる。また、各ECUは、通常、ウォッチドッグタイマでリセット可能に構成されており、CPUの暴走時にはリセットしてCPUの暴走による作動異常を回避する。
【0004】
ところで、制御内容が特に複雑でノード数の多い自動車等では、ECUの劣化等で故障や調子が悪くなった時の故障原因の特定が容易ではなく、そこでノードの1つとして故障診断装置を接続し、各ノードから情報を収集して前記故障原因の分析を行うものもある。
【0005】
特開平1−116739号公報、特開平5−71410号公報には、下位CPUのウォッチドッグタイマ出力を割り込み信号として上位CPUに出力して下位CPUに何らかの異常が発生したことを上位CPUに報知するものがあり、これを前記多重通信システムに応用してECUが異常か否かを診断することが考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ECUのリセットは必ずしもそれ自体の不具合で生じるだけではなく、電源変動等でも生じ、故障等のノード異常に基因するリセットと、電源変動に基因するリセットとを区別することができない。そこで、リセット回数が一定数を越えたら異常と判断することも考えられるが、電源が不安定な場合には電源変動に基因するリセットが頻発して、これをノード異常と誤判断するおそれがあり、高い確度で異常ノードを特定することはできない。
【0007】
本発明は上記実情に鑑みなされたもので、異常ノードの特定を容易に行い得るノード診断方法およびノード診断システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明では、通信線に複数のノードが接続されノード間でデータフレームの送受信を所定の通信プロトコルで行うネットワークにおいて、前記ノードのリセット時に該ノードから送信されて自己の識別情報およびリセットした旨を含むデータフレームを監視し、該データフレームに基づいて異常の発生したノードを判定するノード診断方法であって、
前記異常の判定対象のノードのリセットの頻度をその他のノードのリセットの頻度と相対比較し、
前記判定対象のノードのリセット頻度が電源変動とみなせるリセット頻度よりも高いとき、前記判定対象のノードを異常ノードと判定する。
【0009】
ノードに異常が生じるとリセット回数が他のノードに比して過度に多くなるから異常ノードが特定できる。一方、電源変動等のようにノード異常とは異なる要因でノードがリセットする場合には判定対象のノードだけではなく多くのノードでリセットが発生する蓋然性が高く、判定対象のノードのリセット頻度は他のノードから大きくかけ離れることはない。判定対象のノードを他のノードと相対比較することで、正常なノードを異常と誤判定することが回避され、高い確度で異常ノードを特定することができる。
【0010】
請求項2記載の発明では、通信線に複数のノードが接続されノード間でデータフレームの送受信を所定の通信プロトコルで行うネットワークにおいて、前記ノードのリセット時に該ノードから送信されて自己の識別情報およびリセットした旨を含むデータフレームを監視し、該データフレームに基づいて異常の発生したノードを判定するノード診断方法であって、前記異常の判定対象のノード以外のノードのリセットの頻度から多頻度側にシフトしたリセットの頻度の基準値を演算して、該基準値と前記判定対象のノードのリセット頻度とを比較し、
前記判定対象のノードのリセット頻度が前記基準値よりも高いとき、前記判定対象のノードを異常ノードと判定する。
【0011】
判定対象のノードのリセット頻度を、判定対象のノード以外のノードのリセットの頻度から多頻度側にシフトしたリセットの頻度の基準値と比較することで、他のノードのそれぞれと比較する必要がなくノード異常か否かの判断が容易である。
【0012】
請求項3記載の発明では、請求項2の発明の構成において、前記基準値は、前記異常の判定対象のノード以外のノードのリセットの頻度の平均値に所定値を加算して求める。
【0013】
基準値を前記リセットの頻度の平均値に基づいて求めることで、判定対象のノード以外のすべてのノードのリセット頻度が基準値に反映され、基準値の信頼性を高めることができる。
【0014】
請求項4記載の発明では、通信線に複数のノードが接続されノード間でデータフレームの送受信を所定の通信プロトコルで行うネットワークにおいて、前記ノードのリセット時に該ノードから送信されて自己の識別情報およびリセットした旨を含むデータフレームを監視し、該データフレームに基づいて異常の発生したノードを判定するノード診断方法であって、
前記複数のノードにおいて順次発生する前記リセットのうち同一のノードのリセットが連続する回数をカウントする。
該連続回数が予め設定した基準値よりも高いとき、前記ノードを異常ノードと判定する。
【0015】
ノードに異常が生じると当該ノードにおいてリセットが集中して生じるから異常ノードが特定できる。一方、電源変動等のようにノード異常とは異なる要因でノードがリセットする場合には多くのノードでリセットが発生する蓋然性が高く、特定のノードにおいてリセットが集中して発生することがない。リセットが一定回数以上、連続したときに当該ノードを異常と判じることで、正常なノードを異常と誤判定することが回避され、高い確度で異常ノードを特定することができる。
【0016】
請求項5記載の発明では、ノード診断システムを次のように構成する。通信線に複数のノードを接続してなりノード間で所定の通信プロトコルにしたがってデータフレームの送受信を行うネットワークに、ノードとして、前記ノードのリセット時に該ノードから送信されて自己の識別情報およびリセットした旨を含むデータフレームを監視する監視部を接続する。
該監視部は、
受信した前記データフレームに基づいて前記ノードごとにリセットの回数をカウントするカウント手段と、
異常の判定対象のノードのリセットの回数をその他のノードのリセットの回数と相対比較し、前記判定対象のノードのリセット回数電源変動とみなせるリセット回数よりも多いとき、前記判定対象のノードを異常ノードと判定する異常判定手段とを具備する構成とする。
【0017】
ノードに異常が生じるとリセット回数が他のノードに比して過度に多くなるから異常ノードが特定できる。一方、電源変動等のようにノード異常とは異なる要因でノードがリセットする場合には判定対象のノードだけではなく多くのノードでリセットが発生する蓋然性が高く、判定対象のノードのリセット頻度は他のノードから大きくかけ離れることはない。判定対象のノードを他のノードと相対比較することで、正常なノードを異常と誤判定することが回避され、高い確度で異常ノードを特定することができる。
【0018】
請求項6記載の発明では、通信線に複数のノードを接続してなりノード間で所定の通信プロトコルにしたがってデータフレームの送受信を行うネットワークに、ノードとして、前記ノードのリセット時に該ノードから送信されて自己の識別情報およびリセットした旨を含むデータフレームを監視する監視部を接続し、
該監視部は、
受信した前記データフレームに基づいて前記ノードごとにリセットの回数をカウントするカウント手段と、
異常の判定対象のノードのリセットの回数をその他のノードのリセットの回数と相対比較して、前記判定対象のノードを異常ノードと判定する異常判定手段とを具備する。前記異常判定手段を、異常の判定対象のノード以外のノードのリセットの回数から多数回側にシフトしたリセットの回数の基準値を演算し、前記判定対象のノードのリセット回数が前記基準値よりも多いとき、前記判定対象のノードを異常ノードと判定する構成とする。
【0019】
判定対象のノードのリセット回数を、その他のノードのリセット回数から多数回側にシフトしたリセットの回数の基準値と比較することで、他のノードのそれぞれと比較する必要がなくノード異常か否かの判断が容易である。
【0020】
請求項7記載の発明では、請求項6の発明の構成において、前記異常判定手段は、前記基準値を、前記異常の判定対象のノード以外のノードのリセットの回数の平均値に所定値を加算して求める構成とする。
【0021】
基準値を前記リセットの回数の平均値に基づいて求めることで、判定対象のノード以外のすべてのノードのリセット回数が基準値に反映され、基準値の信頼性を高めることができる。
【0022】
請求項8記載の発明では、請求項5ないし7の発明の構成において、前記カウント手段を、前記判定対象のノードが前記異常判定手段により異常と判断されると、前記カウント手段の各ノードのカウント数を0に再設定して異常と判断されたノードを除いて残りのノード群についてカウントする構成とする。
【0023】
ノードが異常と判定されるごとに当該ノードがカウント対象から除外されるとともに各ノードのカウント数がクリアされるので、次にいずれかのノードが異常になった時に、当該ノードが異常であることを見つけることができる。
【0024】
請求項9記載の発明では、ノード診断システムを次のように構成する。通信線に複数のノードを接続してなりノード間で所定の通信プロトコルにしたがってデータフレームの送受信を行うネットワークに、ノードとして、前記複数のノードのリセット時にノードから送信されて自己の識別情報およびリセットした旨を含むデータフレームを監視する監視部を接続する。
該監視部は、
受信したデータフレームに基づいて、リセット回数をカウントするとともにリセットしたノードの識別情報を記憶するカウント手段であって、受信したデータフレームの識別情報が記憶された識別情報と異なる場合は受信したデータフレームの識別情報により、記憶された識別情報を更新するとともにリセット回数を初期値に再設定するカウント手段と、
前記ノードのリセット回数が予め設定した基準値よりも大きいとき、前記記憶された識別情報により特定されるノードを異常ノードと判定する異常判定手段とを具備する構成とする。
【0025】
ノードに異常が生じると当該ノードにおいてリセットが集中して生じるから異常ノードが特定できる。一方、電源変動等のようにノード異常とは異なる要因でノードがリセットする場合には特定のノードにおいてリセットが集中して発生することがない。リセットが一定回数以上、連続したときに当該ノードを異常と判じることで、正常なノードを異常と誤判定することが回避され、高い確度で異常ノードを特定することができる。
【0026】
また、ネットワークのノード数によらずリセット回数のカウントはノード1つ分だけであるから、構成が簡単である。
【0027】
請求項10記載の発明では、請求項9の発明の構成において、前記カウント手段を、異常の判定対象のノードが前記異常判定手段により異常と判断されると、当該ノードをカウント対象から除外する構成とする。
【0028】
ノードが異常と判定されるごとに当該ノードがカウント対象から除外され、次にいずれかのノードが異常になった時に、当該ノードが異常であることを見つけることができる。
【0029】
請求項11記載の発明では、請求項5ないし10の発明の構成において、異常と判定されたノードの識別情報を記憶する記憶手段を具備せしめる。
【0030】
ネットワークの通常の作動中にも異常ノードが見つかるごとにその識別情報が記憶されていくから、速やかに異常ノードの修理や交換を行うことができる。
【0031】
請求項12記載の発明では、請求項5ないし11の発明の構成において、前記ネットワークは複数のネットワークからなり、
前記監視部を、前記ネットークの前記多重通信線のそれぞれと接続し、ネットーク間でデータフレームの中継を行う中継手段を具備する構成とする。
【0032】
前記自己の識別情報およびリセットした旨を含むデータフレームは、複数のネットワークから中継なく直接に監視部に受信されるから、効率的である。
【0033】
【発明の実施の形態】
(第1実施形態)
図1に本発明の第1実施形態になる故障診断システムを適用した多重通信システムを示す。多重通信システムは、複数(図例では4)のネットワーク11,12,13,14とデータ中継装置4とにより構成され、データ中継装置4が監視部の役割をも果している。各ネットワーク11〜14は、多重通信線21,22,23,24にノード311,312,321,322,323,331,332,333,34が接続されたもので、ノード311〜34間で所定の通信プロトコルにてデータを送受信するようになっている。ノード311〜34は各ネットワーク11〜14に少なくともひとつ属している。
【0034】
図例のものは自動車の車内制御用の多重通信システムであり、第1のネットワーク11は、ノードとしてエンジン制御用のエンジン制御ECU311、ABS制御用のABSECU312等が接続されている。第2のネットワーク12は、ノードとしてドア制御ECU321、メータECU322、空調ECU323等が接続されている。第1、第2のネットワーク11,12の通信プロトコルはBEANである。第3の通信ネットワーク13は、ノードとして各種の表示、操作スイッチが一体になったディスプレイ制御用のディスプレイECU331、GPS等のカーナビゲーション制御用のナビゲーションECU332、オーディオ装置の制御用のオーディオECU333等が接続されており、通信プロトコルはIE−BUSである。第4のネットワークは、ノードとして故障診断装置34が接続されており、通信プロトコルはISO9141である。要求される通信速度や通信データ量等にしたがって、ネットワーク11〜14を構成するノードの組み合わせ、通信プロトコルが選択されている。
【0035】
なお、故障診断装置34はサービス工場等における修理の際に接続されるものであり、他のネットワーク11〜13を構成するECU311〜333から故障情報や車両各部の作動情報がデータ中継装置4を介して中継され、中継された情報を修理に供する。
【0036】
図3は各ECU311〜333に共通に設定された作動手順を示すもので、何らかの原因でリセットしリセットが解除された時のものである。先ず、ROM/RAMを初期化するとともに、I/Oを初期化する(ステップS101)。
【0037】
次いで、リセット後、初回の送信であることを示すデータフレーム(以下、リセット後初回フレームという)を送信する(ステップS102)。その後、通常の通信に移行する(ステップS103)。
【0038】
図4(A)、図4(B)はBEANプロトコルにおけるフレーム構造を示し、これによりリセット後初回フレームを説明する。図4(A)に示す例では、リセット後初回フレームは「Destination ID」(図中、DST−ID)領域に一斉同報に対応するIDが与えられ、「MessageID」(図中、MES−ID)領域にネットワーク管理フレームを表すIDが与えられる。本具体例ではECU311〜333ごとに割り振られ、送信元が知られるようになっている。
【0039】
データ本体である「DATA1」は例えば1バイトの領域で、リセット後、初回の送信であることを表すデータが与えられる。例えば、図例のように初回の送信であれば「10000000」とする。なお、初回以外の送信であれば「00000000」とする。
【0040】
また、「Priority」(図中、PRI)は任意である。
【0041】
リセット後初回フレームの別の例としては図4(B)に示すように、「Destination ID」領域に一斉同報に対応するIDが与えられ、「MessageID」領域に全ECU311〜333共通のネットワーク管理フレームを表すIDが与えられる。
【0042】
データ本体である「DATA1」は、前記の例と同様に1バイトの領域で、リセット後、初回の送信を表すデータが与えられる。
【0043】
そして、「DATA1」と同じく1バイトのデータ本体であり「DATA1」に続く「DATA2」には各ECU311〜333のノードIDが与えられ、ここで、送信元が知られるようになっている。
【0044】
なお、他の通信プロトコルのネットワーク13に属するECU331〜333も、リセット後、初回の送信を表すデータと、送信元のノードIDを含むリセット後初回フレームを送信するようになっている。
【0045】
各多重通信線21〜24は、データ中継装置4と接続され、データ中継装置4が、ノード311〜34から送信されたデータを送信元のノードが属するネットワークとは別のネットワーク11〜14に属するノード311〜34へと中継するようになっている。
【0046】
データ中継装置4の要部の構成を示す図2において、データ中継装置4は通信用ICや、制御用のマイクロコンピュータ等で構成されたもので、図はその機能ブロックで表してある。データ中継装置4は、4つのフレーム送受信部411,412,413,414を備えている。第1のフレーム送受信部411、第2の送受信部412には、それぞれBEANプロトコルが支配する第1、第2のネットワーク11,12の多重通信線21,22が1対1に対応して接続される(以下、適宜、第1のフレーム送受信部を第1のBEAN送受信部と、第2のフレーム送受信部を適宜、第2のBEAN送受信部という)。第3のフレーム送受信部413には、IE−BUSプロトコルが支配する第3のネットワーク13の通信線23が接続される(以下、第3のフレーム送受信部を適宜、IE−BUS送受信部という)。第4のフレーム送受信部414には、ISO9141プロトコルが支配する第4のネットワーク14の通信線24が接続される(以下、第4のフレーム送受信部を適宜、ISO9141送受信部という)。
【0047】
第1〜第4のフレーム送受信部411〜414が受信したデータフレームは受信フレーム格納バッファ42に一時格納される。受信フレーム格納バッファ42はRAMの所定領域がデータ種類であるデータIDごとに割り当てられる。格納されたデータフレームについて、中継処理部43が送信を担当するフレーム送受信部411〜414を特定するとともに、データフレームから抽出されたデータ本体に中継先の通信プロトコルに適合するように所定のヘッダを付加し、担当の各フレーム送受信部411〜414に出力する。送受信部411〜414の特定には、例えばデータIDに対して中継すべきネットワーク11〜14を対応付ける中継先テーブルを予め記憶しておき、これを参照して行う。また、通信プロトコルの異なるネットワーク11〜14間の中継における通信プロトコルの変換は、受信したデータフレーム全体を送信するデータフレームのデータ本体として送信し、送信先のノード311〜34にて解読するようにしてもよいし、データIDに対しヘッダー情報が対応付けられたテーブルを参照して、受信したデータフレームのヘッダーを送信先の通信プロトコルに適合するように付け替えてもよい。
【0048】
次に、データ中継装置4の、前記リセット後初回フレームを監視して異常ノードを判定する監視部としての機能について説明する。受信フレーム格納バッファ42に格納されたデータフレームはフレーム解析部44でリセット後初回フレームであるか否かが判断され、リセット後初回フレームの場合はデータフレームから抽出されたノードIDがフレーム解析部44からカウント部45に出力される。カウント部45はECU311〜333と同数の、リセット回数カウント用のカウンタ(以下、適宜、リセット回数カウンタという)451を備えており、フレーム解析部44からノードIDが出力されると、該ノードIDに対応するリセット回数カウンタ451が「1」、カウントアップする。リセット回数カウンタ451はRAMの所定領域に設けられる。
【0049】
そして、カウント部45が保持する前記リセット回数を入力として異常ECU判定部46が判定対象のECU311〜333が異常か否かを判定するようになっており、異常と判定されたノードIDが記憶部47に記憶される。記憶部47は例えば不揮発性のEEPROMにより構成される。
【0050】
図5、図6により本データ中継装置4のノード診断作動を説明する。図5は、フレーム解析部44およびカウント部45により各ECU311〜333のリセット回数を求める手順を示している。フレーム送受信部411〜414がデータフレームを受信すると(ステップS201)、フレーム解析部44が前記「Destination ID」および「DATA1」の内容から、リセット後初回フレームであるか否かを判断し(ステップS202)、リセット後の初回フレームであれば、カウント部45が、リセットしたECU311〜333のリセット回数カウンタ451をカウントアップする(ステップS203)。
【0051】
図6は、異常ECU判定部46により異常ノードを特定する手順を示しており、いずれかのリセット回数カウンタ451がカウントアップするとステップS301から実行される。先ず、カウント部45から入力するECU311〜333のリセット回数を比較し、最大値、および最大値をとるECU311〜333を特定する(ステップS301)。この特定されたECU311〜333が異常か否かの判定対象のECUとなる。そして、前記最大値を除くカウント回数についてECU311〜333間の平均値(AVE値)を算出し、これにkを乗じて基準値とする(ステップS302)。
【0052】
この基準値は、平均値に(k−1)×平均値を加算したものであり、kを適当にとれば、未判定のECU群(最初は全ECU311〜333)のうち、リセット回数が最も異常のおそれの高い最大値をとるECU311〜333を除いたノード群のリセット回数から多頻度側にシフトしたリセット回数を表す。電源変動によるリセット回数の分布を考慮してkを設定することにより、前記ノード群よりもリセット回数が過度に多いか否か、すなわち電源変動とみなせる程度のリセット回数といえないか否かを判断するしきい値となる。なお、kは1を越える定数であり、電源変動によるリセット回数の分布を予め確認しておき、その分布に基づいて設定するのがよい。例えば2である。
【0053】
次いで、前記最大値を基準値と比較して最大値の方が大きければ(ステップS302)、最大値をとるECU311〜333のノードIDを異常ノード情報として記憶部47に記憶する。
【0054】
そして、各リセット回数カウンタ451のリセット回数を0に再設定し、再び異常ECUの特定作動が行われる。なお、このとき、既に異常と判断されたECU311〜333についてはカウント対象から除外される。
【0055】
なお、新たな異常ECUの特定作動に移行する前に、異常と判断されたECU311〜333を除いたノード群についてステップS301〜S304を実行し、新たに異常ノードがないか否かを判定するのもよい。そして、順次、異常ノードを除外して未判定のノード群を更新しながらステップS303の判定基準(最大値>基準値)を満たさなくなるまでステップS301〜S304を実行する。
【0056】
また、記憶部47のデータはデータ中継装置4から送信可能であり、故障診断装置34において故障診断に供される。
【0057】
本発明によれば、未判定のECU311〜333群のうち、判定対象のECU311〜333のリセット頻度と、該ECU311〜333を除くECU群のリセット回数から多頻度側にシフトしたリセット回数の基準値とを比較する。図7はリセット回数カウンタ451が保持するリセット回数を模式的に表している。ECU311〜333のリセットは図8に示すように、電源投入時のいわゆるパワーオンリセット、通常作動中に電源変動が生じることによる低電圧リセット、ECU311〜333の不具合によるウォッチドッグリセットがあり、それぞれリセット後初回フレームを送信する。判定対象のECU311〜333に異常があれば、そのリセット回数は他のECU311〜333のリセット回数よりも大きくかけ離れる。図例ではドア制御ECU321が突出している。一方、注目したECU311〜333に異常がなければ、そのリセット回数はECU311〜333のリセット回数よりも大きくかけ離れることはない。このように、判定対象のECU311〜333のリセット回数と、他のECU311〜333のリセット回数とを相対比較することで、異常が生じたECU311〜333を高い確度で特定することができる。
【0058】
また、基準値を平均値に基づいて求めているので、異常の判定対象のECU311〜333以外のすべてのECU311〜333のリセット回数が反映されてそのばらつきが吸収され、さらに異常ノードを特定する確度が高められる。
【0059】
しかも、判定対象のECU311〜333は未判定のECU群のうちでリセット回数が最大値をとり異常であるおそれが一番あるものを選択しているので、効率的に判定することができ、制御負担を軽減することができる。
【0060】
また、実走行中に異常ECUのノードIDが記憶部47に記憶されるので、サービス工場等において記憶部47の内容を読みだしてその結果に基づいて修理や交換をすべきECU311〜333を速やかに特定することができる。しかも、異常ECUが見つかるごとに、リセット回数カウンタ451が初期値に戻されるとともに、異常ノードは判定対象となるECU311〜333群から除外されていくから、サービス工場に持ち込まれるまでに、複数のECUが順次故障していっても、これらをすべて異常と診断しそのノードIDを記憶していくことができる。
【0061】
また、ノード診断機能を有するデータ中継装置4に全ECU311〜333が接続される通信線21〜23と接続されているから、データ中継装置4は前記リセット後初回フレームをデータ中継なく受信することができ、効率的である。
【0062】
なお、異常ECU判定部46は、ECU311〜333がリセットするごとに異常ECUの有無を判定するのではなく、全ECU311〜333のリセット回数の合計が所定数に達したらステップS301以降の手順を実行したり、リセット回数の最大値が所定値を越えたらステップS302以降の手順を実行するようにしてもよい。
【0063】
(第2実施形態)
本発明の第2の実施形態を図9、図10に示す。前記第1実施形態において、データ中継装置を別の構成に代えたもので、図中、第1実施形態と同じ番号を付した部分は第1実施形態と実質的に同じ作動をするので、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0064】
データ中継装置4Aは異常ECU判定部46Aの構成が第1実施形態と異なり、図11にその作動フローを示す。第1実施形態と同様にリセット回数の最大値とノードIDを特定する。そして、最大値をとるもの以外のECU311〜333についての平均値を算出し、該平均値に所定値であるΔNを加算し基準値とする(ステップS302A)。この(AVE値+ΔN)は、第1実施形態と同様に、判定対象であるリセット回数が最大値をとるECU311〜333を除くECU群のリセット回数から多頻度側にシフトしたリセット回数である。ここで、ΔNは、電源変動によるリセット回数の分布を予め確認しておき、その分布に基づいて設定するのがよい。そして、第1実施形態と同様に最大値を基準値と比較して大きければ最大値をとるECU311〜333を異常と判定する(ステップS303)。
【0065】
かかる構成でも、未判定のECU311〜333のうち、判定対象のECU311〜333のリセット回数と、これを除くECU311〜333群のリセット回数から多頻度側にシフトしたリセット回数の基準値とを比較することになる。このように、判定対象のECU311〜333のリセット回数と、他のECU311〜333のリセット回数とを相対比較することで、電源変動等に基因するリセットをECUの不具合によるものと誤認することなく異常ノードを高い確度で特定することができる。
【0066】
なお、ΔNは一定値であり、平均値に対する比率が平均値により異なるので、図11の手順は、例えば、全ECU311〜333のリセット回数の合計が所定数に達した時点で行うことで、平均値が大きく変動しないようにするのが望ましい。
【0067】
(第3実施形態)
本発明の第3の実施形態を図12、図13に示す。前記第1実施形態において、データ中継装置を別の構成に代えたもので、図中、第1実施形態と同じ番号を付した部分は第1実施形態と実質的に同じ作動をするので、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0068】
データ中継装置4Bは異常ECU判定部46Bの構成が第1実施形態と異なり、図14にその作動フローを示す。第1実施形態と同様にリセット回数の最大値とノードIDを特定する。そして、最大値をとるもの以外のECU311〜333についての平均値(AVE値)および標準偏差(σ)を算出し、(平均値+x×標準偏差)を基準値とする(ステップS302B)。ここで、xを適当にとれば、(平均値+x×標準偏差)は、判定対象であるリセット回数が最大値をとるECU311〜333を除くECU群のリセット回数から多頻度側にシフトしたリセット回数である。そして、第1実施形態と同様に最大値を基準値と比較して大きければ最大値をとるECU311〜333を異常と判定する(ステップS303)。
【0069】
かかる構成でも、未判定のECU311〜333のうち、判定対象のECU311〜333のリセット回数と、これを除くECU311〜333群のリセット回数から多頻度側にシフトしたリセット回数の基準値とを比較することになる。このように、判定対象のECU311〜333のリセット回数と、他のECU311〜333のリセット回数とを相対比較することで、電源変動等に基因するリセットをECUの不具合によるものと誤認することなく異常ノードを高い確度で特定することができる。
【0070】
なお、前記各実施形態において、基準値は最大値をとるものを除くECU311〜333群のリセット回数から演算しているが、ECUの数がある程度多ければ、最大値をとるものを含むECU群のリセット回数に基づいて演算してもよい。ECU数が多ければ、最大値が基準値の算出結果に与える影響が小さいからである。
【0071】
また、前記各実施形態では、基準値を(平均値+所定値)により求めているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、ECU群のリセット回数から多頻度側にシフトしたものであればよい。例えば、判定対象のECU(前記各実施形態ではリセット回数が最大値をとるECU)を除くECU群のうちで最大のリセット回数に所定の係数を乗じたり所定値を加算したものを基準値とすることもできる。
【0072】
(第4実施形態)
本発明の第4の実施形態を図15、図16に示す。前記第1実施形態において、データ中継装置を別の構成に代えたもので、図中、第1実施形態と同じ番号を付した部分は第1実施形態と実質的に同じ作動をするので、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0073】
データ中継装置4Cはカウント部45Cおよび異常ECU判定部46Cの構成が第1実施形態と異なる。カウント部45Cは、リセット回数カウンタとして、ECU311〜333を特定しない単一のリセット回数カウンタ452だけを備えている。また、ノードIDを書き込み可能なノードID保持部453を備えており、その内容によりカウント中のECU311〜333を識別するようになっている。異常ECU判定部46Cはリセット回数カウンタ452のリセット回数と予め設定した基準値を比較して異常か否かを判断するとともに、ノードID保持部453の内容から異常ノードを特定する。
【0074】
図17はフレーム解析部44およびカウンタ部45Cの作動を示すもので、フレーム解析部44から出力されるノードIDがノードID保持部453に記憶されたものと同じのときは(ステップS211)、リセット回数カウンタ452のリセット回数をカウントアップし(ステップS212)、フレーム解析部44から出力されるノードIDが記憶されたものと異なるときはリセット回数を1に再設定するとともに、ノードID保持部453の内容をフレーム解析部44から出力されたノードIDに更新する(ステップS213)。
【0075】
図18は異常ECU判定部46Cの作動手順を示すもので、リセット回数カウンタ452がカウントアップするごとにステップS311から実行される。前記リセット回数が前記基準値よりも多ければカウント部45CのノードID保持部453に記憶されたノードIDのノードを異常と判定し記憶部47に記憶する(ステップS311)。
【0076】
なお、異常ECU判定部46Cが「異常」と判定すると、カウンタ部45Cは異常と判定されたECU311〜333のリセット回数のカウントを禁止する。これにより、異常と判定されたECU311〜333は判定対象から除外され、他のECU311〜333のリセット連続回数が基準値を越えた時にのみ、新たに異常ノードと判定されることになる。
【0077】
ECU311〜333のリセットがECU自身の異常以外の要因によるものであればリセットはECU311〜333群の中でランダムに発生し、特定のECU311〜333でリセットが連続することはない。しかして、電源変動等に基因するリセットをECUの不具合によるものと誤認することなく異常ノードを高い確度で特定することができる。
【0078】
また、実走行中に異常ECUのノードIDが記憶部47に記憶されるので、サービス工場等において記憶部47の内容を読みだしてその結果に基づいて修理や交換をすべきECU311〜333を速やかに特定することができる。しかも、異常ECUが見つかるごとに、異常ECUは判定対象となるECU311〜333群から除外されていくから、サービス工場に持ち込まれるまでに、複数のECUが順次故障していっても、これらをすべて異常と診断しそのノードIDを記憶していくことができる。
【0079】
(第5実施形態)
本発明の第5の実施形態を図19に示す。前記第1実施形態において、データ中継装置および故障診断装置を別の構成に代えたもので、図中、第1実施形態と同じ番号を付した部分は第1実施形態と実質的に同じ作動をするので、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0080】
データ中継装置4Dは前記異常ノード検出部401の構成を備えていないデータ中継のみを行う構成となっている。ここで、データ中継装置4Dの中継処理部43Aは前記リセット後初回フレームを受信するとこれを故障診断装置34Aに転送する。
【0081】
故障診断装置34Aは、フレーム解析部44、カウント部45、異常ECU判定部46を備えており、リセット後初回フレームを受信して、リセット回数に基づいて異常ECU311〜333の特定を行う。そして、データ出力部341は異常ECUのノードIDを表示する。データ出力部341にはCRT等のディスプレイやプリンタが用いられ得る。
【0082】
かかる構成では、自動車がサービス工場に持ち込まれるまでは異常ECUの検出はなされないが、故障診断装置34Aを取り付けた後で試験的に実走行等を行い自動車を作動状態とすることで、異常ECUを探すことができる。
【0083】
自動車ごとに設けられるデータ中継装置4Dが簡略化されるので、低コストである。
【0084】
なお、故障診断装置34Aは第1実施形態の異常ECU判定部46を備えておるが、これに代えて、第2実施形態の異常ECU判定部46Aもしくは第3実施形態の異常ECU判定部46Bでもよい。
【0085】
(第6実施形態)
本発明の第6の実施形態を図20に示す。前記第5実施形態において、故障診断装置を別の構成に代えたもので、図中、第5実施形態と同じ番号を付した部分は第5実施形態と実質的に同じ作動をするので、第5実施形態との相違点を中心に説明する。
【0086】
故障診断装置34Bは、フレーム解析部44、カウント部45C、異常ECU判定部46Cを備えており、リセット後初回フレームを受信して、リセット回数に基づいて異常ECU311〜333の特定を行う。そして、データ出力部341は異常ECUのノードIDを表示する。
【0087】
かかる構成では、自動車がサービス工場に持ち込まれるまでは異常ECUの検出はなされないが、故障診断装置34Bを取り付けた後で試験的に実走行等を行い自動車を作動状態とすることで、異常ECUを探すことができる。
【0088】
自動車ごとに設けられるデータ中継装置4Dが簡略化されるので、低コストである。
【0089】
(第7実施形態)
本発明の第7の実施形態を図21に示す。前記第5実施形態において、故障診断装置を別の構成に代えたもので、図中、第5実施形態と同じ番号を付した部分は第5実施形態と実質的に同じ作動をするので、第5実施形態との相違点を中心に説明する。
【0090】
故障診断装置34Cは、第5実施形態のカウント部45に代えてカウント部45Dとしたもので、カウント部45Dは異常ECU判定部46が異常ECUを見つけると、その時点で診断制御を停止するものであり、構成を簡略化できる。
【0091】
(第8実施形態)
本発明の第8の実施形態を図22に示す。前記第6実施形態において、故障診断装置を別の構成に代えたもので、図中、第6実施形態と同じ番号を付した部分は第6実施形態と実質的に同じ作動をするので、第6実施形態との相違点を中心に説明する。
【0092】
故障診断装置34Dは、第6実施形態のカウント部45Cに代えてカウント部45Eとしたもので、カウント部45Eは異常ECU判定部46Cが異常ECUを見つけると、その時点で診断制御を停止するものであり、構成を簡略化できる。
【0093】
(第9実施形態)
本発明の第9の実施形態を図23に示す。前記第5実施形態において、故障診断装置を別の構成に代えたもので、図中、第5実施形態と同じ番号を付した部分は第5実施形態と実質的に同じ作動をするので、第5実施形態との相違点を中心に説明する。
【0094】
故障診断装置34Eは、フレーム解析部44を備えており、前記データ中継装置4Dから送信されたリセット後初回フレームを受信すると、リセットしたECU311〜333のノードIDをデータ出力部341Aに出力するようになっており、データ出力部341Aは、前記ノードIDをリセット後初回フレームを受信した順に表示する。
【0095】
このリセットしたECU311〜333のノードIDが時系列に並べられたデータに基づいて作業者は異常ECUを特定する。
【0096】
特定する方法としては、第1に、作業者がリセット回数をノードID別にカウントしリセット回数を得、最大値をとるECU311〜333を特定する。そして、最大値を除くリセット回数に基づいて第1〜第4実施形態のごとく基準値を演算して、これと最大値とを比較し、最大値の方が大きければリセット回数が最大値をとったECU311〜333は異常と判断する。
【0097】
第2には、前記のノードIDが時系列に並べられたデータの中から、所定回数以上連続して特定のノードIDが並んでいるものを探して、かかるノードIDが見つかれば、これを異常ノードと判定する。
【0098】
なお、上記各実施形態において、異常ECU記憶部を、EEPROM以外の不揮発性メモリ、例えばフラッシュメモリやバックアップ電源付きRAM等により構成することもできる。
【0099】
また、イグニッションオン/オフの切り換え直後やアクセサリーオン/オフの切り換え直後のように電源変動が生じる蓋然性の高い期間はECUの診断をしないようにするのもよい。すなわち、データ中継装置4を、前記オン/オフの切り換えを検出して、検出すると予め設定した所定時間はリセット後初回フレームの監視やリセット回数のカウントを休止する構成とする。
【0100】
なお上記各実施形態は、自動車の車内制御システムに適用したものを示したが、本発明は、他の分野にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1のノード診断方法を実施するための本発明の第1のノード診断システムの構成図である。
【図2】前記ノード診断システムのデータ中継装置の構成図である。
【図3】ノード異常の判定対象となるECUの作動を示すフローチャートである。
【図4】(A)、(B)はそれぞれ前記ECUが送信するリセット後初回フレームの構造を説明する図である。
【図5】前記データー中継装置の作動を示す第1のフローチャートである。
【図6】前記データー中継装置の作動を示す第2のフローチャートである。
【図7】前記データー中継装置でカウントされる各ECUのリセット回数の一覧表である。
【図8】前記ECUの作動を示すタイミングチャートである。
【図9】本発明の第2のノード診断方法を実施するための本発明の第2のノード診断システムの構成図である。
【図10】前記ノード診断システムのデータ中継装置の構成図である。
【図11】前記データ中継装置の作動を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第3のノード診断方法を実施するための本発明の第3のノード診断システムの構成図である。
【図13】前記ノード診断システムのデータ中継装置の構成図である。
【図14】前記データ中継装置の作動を示すフローチャートである。
【図15】本発明の第4のノード診断方法を実施するための本発明の第4のノード診断システムの構成図である。
【図16】前記ノード診断システムのデータ中継装置の構成図である。
【図17】前記データ中継装置の作動を示す第1のフローチャートである。
【図18】前記データ中継装置の作動を示す第2のフローチャートである。
【図19】本発明の第1のノード診断方法を実施するための本発明の第5のノード診断システムの構成図である。
【図20】本発明の第4のノード診断方法を実施するための本発明の第6のノード診断システムの構成図である。
【図21】本発明の第5のノード診断方法を実施するための本発明の第7のノード診断システムの構成図である。
【図22】本発明の第6のノード診断方法を実施するための本発明の第8のノード診断システムの構成図である。
【図23】本発明の第7のノード診断方法を実施するためのノード診断システムの構成図である。
【符号の説明】
11,12,13,14 ネットワーク
21,22,23,24 多重通信線
311,312,321,322,323,331,332,333 ECU(ノード)
34 故障診断装置(ノード)
4,4A,4B,4C データ中継装置(監視部)
4D データ中継装置
43 中継処理部(中継手段)
44 フレーム解析部
45,45C,45D,45E カウンタ部(カウント手段)
46,46A,46B,46C 異常ECU判定部(異常ノード判定手段)
47 記憶部(記憶手段)

Claims (12)

  1. 通信線に複数のノードが接続されノード間でデータフレームの送受信を所定の通信プロトコルで行うネットワークにおいて、前記ノードのリセット時に該ノードから送信されて自己の識別情報およびリセットした旨を含むデータフレームを監視し、該データフレームに基づいて異常の発生したノードを判定するノード診断方法であって、
    前記異常の判定対象のノードのリセットの頻度をその他のノードのリセットの頻度と相対比較し、
    前記判定対象のノードのリセット頻度が電源変動とみなせるリセット頻度よりも高いとき、前記判定対象のノードを異常ノードと判定することを特徴とするノード診断方法。
  2. 通信線に複数のノードが接続されノード間でデータフレームの送受信を所定の通信プロトコルで行うネットワークにおいて、前記ノードのリセット時に該ノードから送信されて自己の識別情報およびリセットした旨を含むデータフレームを監視し、該データフレームに基づいて異常の発生したノードを判定するノード診断方法であって、
    前記異常の判定対象のノード以外のノードのリセットの頻度から多頻度側にシフトしたリセットの頻度の基準値を演算して、該基準値と前記判定対象のノードのリセット頻度とを比較し、
    前記判定対象のノードのリセット頻度が前記基準値よりも高いとき、前記判定対象のノードを異常ノードと判定することを特徴とするノード診断方法。
  3. 請求項2記載のノード診断方法において、前記基準値を、前記異常の判定対象のノード以外のノードのリセットの頻度の平均値に所定値を加算して求めるノード診断方法。
  4. 通信線に複数のノードが接続されノード間でデータフレームの送受信を所定の通信プロトコルで行うネットワークにおいて、前記ノードのリセット時に該ノードから送信されて自己の識別情報およびリセットした旨を含むデータフレームを監視し、該データフレームに基づいて異常の発生したノードを判定するノード診断方法であって、
    前記複数のノードにおいて順次発生する前記リセットのうち同一のノードのリセットが連続する回数をカウントし、該連続回数が予め設定した基準値よりも大きいとき、前記ノードを異常ノードと判定することを特徴とするノード診断方法。
  5. 通信線に複数のノードを接続してなりノード間で所定の通信プロトコルにしたがってデータフレームの送受信を行うネットワークに、ノードとして、前記ノードのリセット時に該ノードから送信されて自己の識別情報およびリセットした旨を含むデータフレームを監視する監視部を接続し、
    該監視部は、
    受信した前記データフレームに基づいて前記ノードごとにリセットの回数をカウントするカウント手段と、
    異常の判定対象のノードのリセットの回数をその他のノードのリセットの回数と相対比較し、前記判定対象のノードのリセット回数が電源変動とみなせるリセット回数よりも多いとき、前記判定対象のノードを異常ノードと判定する異常判定手段とを具備する構成としたことを特徴とするノード診断システム。
  6. 通信線に複数のノードを接続してなりノード間で所定の通信プロトコルにしたがってデータフレームの送受信を行うネットワークに、ノードとして、前記ノードのリセット時に該ノードから送信されて自己の識別情報およびリセットした旨を含むデータフレームを監視する監視部を接続し、
    該監視部は、
    受信した前記データフレームに基づいて前記ノードごとにリセットの回数をカウントするカウント手段と、
    異常の判定対象のノードのリセットの回数をその他のノードのリセットの回数と相対比較して、前記判定対象のノードを異常ノードと判定する異常判定手段とを具備し、
    前記異常判定手段を、異常の判定対象のノード以外のノードのリセットの回数から多数回側にシフトしたリセットの回数の基準値を演算し、前記判定対象のノードのリセット回数が前記基準値よりも多いとき、前記判定対象のノードを異常ノードと判定する構成としたノード診断システム。
  7. 請求項6記載のノード診断システムにおいて、前記異常判定手段は、前記基準値を、前記異常の判定対象のノード以外のノードのリセットの回数の平均値に所定値を加算して求める構成としたノード診断システム。
  8. 請求項5ないし7いずれか記載のノード診断システムにおいて、前記カウント手段を、前記判定対象のノードが前記異常判定手段により異常と判断されると、前記カウント手段の各ノードのカウント数を0にリセットして異常と判断されたノードを除いて残りのノード群についてカウントする構成としたノード診断システム。
  9. 通信線に複数のノードを接続してなりノード間で所定の通信プロトコルにしたがってデータフレームの送受信を行うネットワークに、ノードとして、前記複数のノードのリセット時にノードから送信されて自己の識別情報およびリセットした旨を含むデータフレームを監視する監視部を接続し、
    該監視部は、
    受信したデータフレームに基づいて、リセット回数をカウントするとともにリセットしたノードの識別情報を記憶するカウント手段であって、受信したデータフレームの識別情報が記憶された識別情報と異なる場合は受信したデータフレームの識別情報により、記憶された識別情報を更新するとともにリセット回数を初期値に再設定するカウント手段と、
    前記ノードのリセット回数が予め設定した基準値よりも大きいとき、前記記憶された識別情報により特定されるノードを異常ノードと判定する異常判定手段とを具備する構成としたことを特徴とするノード診断システム。
  10. 請求項9記載のノード診断システムにおいて、前記カウント手段を、前記判定対象のノードが前記異常判定手段により異常と判断されると、当該ノードをカウント対象から除外する構成としたノード診断システム。
  11. 請求項5ないし10いずれか記載のノード診断システムにおいて、異常と判定されたノードの識別情報を記憶する記憶手段を具備せしめたノード診断システム。
  12. 請求項5ないし11いずれか記載のノード診断システムにおいて、前記ネットワークは複数のネットワークからなり、
    前記監視部を、前記ネットークの前記多重通信線のそれぞれと接続し、ネットワーク間でデータフレームの中継を行う中継手段を具備する構成としたノード診断システム。
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