JP4257802B1 - 橋梁用支承装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】橋梁用支承装置の小型化、コンパクト化を達成し、地震時の上部構造の回転変位に対応できる回転変位吸収機能を備えた橋梁用支承装置を提供することを目的とする。
【解決手段】橋梁用支承装置において、上面に上部構造3に固定される部材との連結部を設け、下面に凹部8を形成し反力鋼板5と、前記凹部8に収容される貫通穴が形成された穴明きゴム層9を有し、厚みが前記凹部の深さより厚い回転支持板14と、前記回転支持板を前記凹部に収容し、前記凹部を除く下面に弾性シール材15を配置した前記反力鋼板を下部構造2に固定するアンカーボルト4と、を備え、前記凹部に収容された回転支持板の穴明きゴム層が上部構造の垂直荷重と回転変位を弾性変形して吸収することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、橋梁の上部構造である橋桁と下部構造である橋脚との間に設けられ支承装置に関し、とくに地震時の回転変位に対応する回転変位吸収機能を備えた橋梁用支承装置に関する。
橋梁の上部構造である橋桁と下部構造である橋脚との間に、上部構造の荷重を支持しつつその伸縮を吸収する支承装置が設けられる。このような支承装置として、ゴム弾性層からなるゴム支承として上部構造の鉛直荷重を受け、そしてゴム支承の弾性変形により上部構造の水平方向変位を許容するものがある。
特開2002−38418号公報
しかしながら、ゴム支承からなる支承装置は、ゴム支承の回転変位による歪み量が小さく地震時の上部構造の回転変位に対応する機能を十分に発揮させるのが困難であった。
また、このような支承装置には、ゴム弾性層が配置されるため支承装置の高さが高くなり、さらに、ゴム弾性層の水平方向の変位によるせん断弾性変形を制限するためのせん断拘束部材を配置する必要があり、支承装置の小型化、コンパクト化が困難であるという問題を有するものであった。
本発明は、上記従来の問題を解決するものであって、橋梁用支承装置の小型化、コンパクト化を達成し、地震時の上部構造の回転変位に対応できる回転変位吸収機能を備えた橋梁用支承装置を提供することを目的とする。
本発明の橋梁用支承装置は、前記課題を解決するために、上面に上部構造に固定される部材との連結部を設け、下面に凹部を形成し反力鋼板と、前記凹部に収容される貫通穴が形成された穴明きゴム層を有し、厚みが前記凹部の深さより厚い回転支持板と、前記回転支持板を前記凹部に収容し、前記凹部を除く下面に弾性シール材を配置した前記反力鋼板を下部構造に固定するアンカーボルトと、を備え、前記凹部に収容された回転支持板の穴明きゴム層が上部構造の垂直荷重と回転変位を弾性変形して吸収することを特徴とする
また、本発明の橋梁用支承装置は、前記回転支持板の穴明きゴム層の平面形状の外周の大きさを前記凹部の平面形状の内周の大きさより小さくし、前記穴明きゴム層の上下面に薄鋼板を一体化して設け、前記上薄鋼板の外周の大きさを前記凹部の平面形状の内周の大きさとほぼ同じ大きさとし、前記回転支持板を前記凹部内に位置決めして収容したことを特徴とする。
以上
また、本発明の橋梁用支承装置は、前記反力鋼板の上面にせん断キーを配置し、前記上部構造に固定される部材に段差付き凹部を形成し、前記せん断キーを前記段差付き凹部に挿入し、前記せん断キー上部外周に大径リングを螺着し、前記大径リングを前記段差付き凹部の段差部に係合したことを特徴とする。
また、本発明の橋梁用支承装置は、前記反力鋼板の上面にセットボルト用雌ねじ穴を形成し、前記上部構造と前記反力鋼板とをセットボルトで固定することを特徴とする。
また、本発明の橋梁用支承装置は、前記反力鋼板の上面と上部構造に固定されるスライド部材との間にすべり面を形成し、前記反力鋼板の上面に形成した溝又は凹部に前記スライド部材の上揚力及び橋軸直角方向のスライドを阻止する駒部材を前記アンカーボルトにより固定することを特徴とする。
上面に上部構造に固定される部材との連結部を設け、下面に凹部を形成し反力鋼板と、前記凹部に収容される貫通穴が形成された穴明きゴム層を有し、厚みが前記凹部の深さより厚い回転支持板と、前記回転支持板を前記凹部に収容し、前記凹部を除く下面に弾性シール材を配置した前記反力鋼板を下部構造に固定するアンカーボルトと、を備え、前記凹部に収容された回転支持板の穴明きゴム層が上部構造の垂直荷重と回転変位を弾性変形して吸収する構成により、地震時の上部構造の回転変位に対して貫通穴を形成し歪み変形量が増加した穴明きゴム層が弾性変形して吸収し、アンカーボルトが穴明きゴム層への水平力の負荷を軽減するせん断拘束部材としての機能を発揮するので、部品数も少なく、低コストで施工が容易な支承装置とすることができる。また、穴明きゴム層を反力鋼板の凹部に収容したので穴明きゴム層が外部環境に晒されることが無く支承装置の長寿命化を図ることができる。
また、前記回転支持板の穴明きゴム層の平面形状の大きさを前記凹部の平面形状の大きさより小さくし、前記穴明きゴム層の上下部に薄鋼板を一体化して設け、前記上部の薄鋼板を前記凹部の平面形状とほぼ同じ大きさとし、前記回転支持板を前記凹部内に位置決めして収容した構成により、穴明きゴム層の上部構造の回転変位による弾性変形が凹部の周壁に干渉されないので効率良く吸収できる。
反力鋼板の上面にせん断キーを配置し、上部構造に固定される部材に段差付き凹部を形成し、せん断キーを段差付き凹部に挿入し、せん断キー上部外周に大径リングを螺着し、大径リングを段差付き凹部の段差部に係合した構成により、上部構造の水平方向の変位を拘束するとともに、上部構造の上揚力にも対応することができる。
反力鋼板の上面にセットボルト用雌ねじ穴を形成し、上部構造と反力鋼板とをセットボルトで固定する構成により、セットボルトで上揚力に抵抗する固定支承とすることができる。
反力鋼板の上面と上部構造に固定されるスライド部材との間にすべり面を形成し、反力鋼板の上面に形成した溝又は凹部にスライド部材の上揚力及び橋軸直角方向のスライドを阻止する駒部材をアンカーボルトにより固定する構成により、部品点数を少なくし上揚力に対応した一方向可動支承とすることができる。
本発明の実施の形態を図により説明する。図1は、本発明の第1実施形態の橋梁用支承装置を示す図であり、図2は第1実施形態の反力鋼板の側面図、図3(a)(b)は第1実施形態の反力鋼板の平面図であり、図4は回転支持板14の側面図であり、図5(a)(b)(c)は、各種の回転支持板14の平面図である。
橋梁用支承装置1は、橋梁のコンクリート製橋脚等の下部構造2と鋼製橋桁等の上部構造3との間に設置される。
第1実施形態の橋梁用支承装置1は、下部構造2にアンカーボルト4で固定されるベースプレートを兼用する反力鋼板5を備えている。反力鋼板5は、上面に上部構造3に固定される部材との連結部としてのせん断キー6が設けられる。せん断キー6は、反力鋼板5と一体に形成しても、せん断キー6を反力鋼板5と別体に形成し、反力鋼板5の上面と螺着や溶接等の固定手段により固定しても良い。
せん断キー6の上端部外周に雄ねじを形成する。また、反力鋼板5の4隅には、アンカーボルト挿通穴7が形成される。反力鋼板5の下面には、下面が開口した凹部8が形成される。図3(a)では、凹部8の平面形状が円形のものが示し、図3(b)では凹部の平面形状が矩形のものを示している。
反力鋼板5の凹部8には、回転支持板14が収容される。回転支持板14は、図4に示されるように、貫通穴10を形成した穴明きゴム層9の上面と下面に上薄鋼板11と下薄鋼板12が加硫一体成形されている。穴明きゴム層9の材質としては高減衰性ゴムが望ましい。
回転支持板14の上薄鋼板11の平面形状は、反力鋼板5の凹部8の平面形状と相似形で、その大きさも凹部8の平面形状とほぼ同じ大きさとし、回転支持板14を凹部8に位置決めして収容できる。図5(a)は、反力鋼板5の凹部8の平面形状が円形の場合、平面形状が円形の上薄鋼板11に平面形状が円形の穴明きゴム層9が一体化された回転支持板14を示す。図5(b)は、反力鋼板5の凹部8の平面形状が矩形の場合、平面形状が矩形の上薄鋼板11に平面形状が円形の穴明きゴム層9が一体化された回転支持板14を示す。図5(c)は、反力鋼板5の凹部8の平面形状が矩形の場合、平面形状が矩形の上薄鋼板11に平面形状が矩形で複数の貫通穴10を形成した穴明きゴム層9が一体化された回転支持板14を示す。穴明きゴム層9に形成される貫通穴10の数や貫通穴10の内径は、後述する上部構造3の回転変位に対して穴明きゴム層9の弾性変形による吸収が効果的になるように決定される。
図5(a)(b)(c)に示されるように、回転支持板14の穴明きゴム層9の平面形状の大きさは、上薄鋼板11の平面形状の大きさより小さくされている。つまり、穴明きゴム層9の平面形状の大きさは、反力鋼板5の凹部8の平面形状の大きさより小さくなっている。これは、上部構造3の回転変位に対して穴明きゴム層9が弾性変形して吸収する際、反力鋼板5の内壁と穴明きゴム層9の外周が干渉しないためである。
回転支持板14の穴明きゴム層9の下面に一体化して設置される下薄鋼板12は、穴明きゴム層9の同じ大きさの平面形状とする。図4及び図5(a)(b)(c)に示される回転支持板14の上下薄鋼板11、12には、穴明きゴム層に形成された貫通穴10と連通していないが、ゴム層と上下薄鋼板11、12を加硫一体化した後貫通穴10を形成する加工工程を用いる場合、上下薄鋼板11,12に穴明きゴム層9に形成した貫通穴10と連通する貫通穴が形成される。
穴明きゴム層9の上下に上下薄鋼板11、12を一体化した回転支持板14の厚みは、反力鋼板5に形成した凹部8の深さより厚くする。
回転支持板14を凹部8に収容した反力鋼板5を下部構造2にアンカーボルト4で固定する際、反力鋼板5の凹部8を除く下面に弾性シール材15を介在させる。弾性シール材15の材質はゴム等の材料とする。下部構造2の表面の平滑度が十分でない場合、下部構造2の表面と弾性シール材15を介在させた反力鋼板5の下面との間に薄鋼板からなるカバー鋼板16を配置しても良い。下部構造2の表面の平滑度が十分な場合は、カバー鋼板16は不要である。
回転支持板14の厚みは、反力鋼板5がアンカーボルト4により下部構造2に固定された状態で、凹部8の深さにアンカーボルトの固定により圧縮された弾性シール材15の厚みを加えたものとする。そうすることにより通常時回転支持板14の穴明きゴム層8に圧縮負荷が付加されないため穴明きゴム層8の長寿命化を図ることができる。
第1実施形態の橋梁用支承装置1では、反力鋼板5の上面に上部構造3に固定される部材との連結部としてのせん断キー6が設けられる。せん断キー6は、上部部材17に形成した小径部と大径部からなる段差付き空所19の小径部に挿入される。せん断キー6の上部外周には雄ねじが形成されており、段差付き空所19に挿入されたせん断キー6の上部外周に内周に雌ねじを形成した大径リング20が螺着される。大径リング20の外径は段差付き空所19の小径部の内径より大きくする。せん断キーの上部外周に螺着された大径リング20が段差付き空所の小径部と大径部の段部に係合する。上部部材17は、上鋼板18と溶接等の手段により一体化された上部構造3とセットボルト13で固定される。
反力鋼板5の上面のせん断キー6が上部構造3に固定される上部部材17に形成した段差付き空所19に挿入され大径リング20が螺着されることにより、上部構造3に固定される上部部材17と下部構造2に固定される反力鋼板5とが、せん断キー6と段差付き空所19の小径部との係合により上部構造3の水平方向変位が拘束され、せん断キー6の上部外周に螺着された大径リング20と段差付き空所19の段部との係合により上部構造の上揚力が拘束される。
第1実施形態の橋梁用支承装置の作用について説明する。地震時の上部構造3の水平方向の変位に対しては、せん断キー6を介して反力鋼板5に伝達される。反力鋼板5を下部構造2に固定しているアンカーボルト4が上部構造3の水平方向の変位に抵抗して対応する。地震時の垂直方向の下向きの変位に対しては、反力鋼板5の凹部8に収容された回転支持板14の穴明きゴム層9が圧縮され弾性変形して吸収する。地震時の上揚力に対しては、反力鋼板5の上面に配置したせん断キー6の上部に螺着された大径リング20と上部部材17の段差付き空所19の段部との係合により抵抗する。地震時の上部構造3の回転変位に対しては、貫通穴の形成により弾性変形が容易になった反力鋼板5の凹部8に収容された回転支持板14の穴明きゴム層9が弾性変形して吸収する。その際、反力鋼板5の下面に配置した弾性シール材15が穴明きゴム層9の弾性変形を許容する。また、穴明きゴム層の平面形状の大きさが反力鋼板5の凹部の平面形状よりも小さくされているので、穴明きゴム層9が上部構造の回転変位による弾性変形する際に凹部の周壁に干渉されないので効率良く吸収できる。
図6は、本発明の第2実施形態の橋梁用支承装置を示す図であり、図7は第2実施形態の反力鋼板の側面図、図8(a)(b)は第2実施形態の反力鋼板の平面図である。
第2実施形態の橋梁用支承装置は、反力鋼板5の上面と上部構造3との連結構造が第1実施形態の橋梁用支承装置と相違し、反力鋼板5と下部構造2との連結構造は第1実施形態の橋梁用支承装置と同じであるので説明を省略する。
第2実施形態の反力鋼板5は、図7、図8(a)(b)に示されるように、上面にアンカーボルト挿通穴7と、上部構造3との連結手段であるセットボルト用雌ねじ穴22が形成される。上部構造3、上部構造に溶接等の手段により一体化された上鋼板18、上部部材17を複数のセットボルト13が貫通し、セットボルト13の下部の雄ねじ部が反力鋼板5の上面に形成したセットボルト用雌ねじ穴22に螺着され、上部構造3が反力鋼板5に固定される。
第2実施形態の橋梁用支承装置1の作用について説明する。上部構造の水平方向の変位はセットボルト13を介して反力鋼板5に伝達され、反力鋼板5を下部構造2に固定しているアンカーボルト4により抵抗する。地震時の垂直方向の下向きの変位に対しては、反力鋼板5の凹部8に収容された回転支持板14の穴明きゴム層9が圧縮され弾性変形して吸収する。地震時の上揚力に対しては、反力鋼板5と上部構造3を固定するセットボルト13により抵抗する。地震時の上部構造3の回転変位に対しては、貫通穴の形成により歪み変形が容易になった反力鋼板5の凹部8に収容された回転支持板14の穴明きゴム層9が弾性変形して吸収する。その際、反力鋼板5の下面に配置した弾性シール材15が穴明きゴム層9の弾性変形を許容する。また、穴明きゴム層の平面形状の大きさが反力鋼板5の凹部の平面形状よりも小さくされているので、穴明きゴム層の上部構造の回転変位による弾性変形が凹部の周壁に干渉されないので効率良く吸収できる。
図9は、本発明の第3実施形態の橋梁用支承装置1を示す図であり、図10は第3実施形態の反力鋼板の側面図、図11(a)(b)は第3実施形態の反力鋼板の平面図であり、図12(a)(b)は、駒部材25の側面図と平面図である。
第3実施形態の橋梁用支承装置1は、反力鋼板5の上面と上部構造3との連結構造が第1実施形態及び第2実施形態の橋梁用支承装置1と相違し、反力鋼板5と下部構造2との連結構造は第1実施形態及び第2実施形態の橋梁用支承装置1と同じであるので説明を省略する。
第3実施形態の反力鋼板5は、図10、図11(a)に示されるように、上面に橋軸方向に延びる2列の溝30が形成される。溝30の底面にアンカーボルト挿通穴7が形成される。また、図11(b)に示される実施形態では、反力鋼板5の上面に矩形の凹部31を形成し、矩形の凹部31の底面にアンカーボルト挿通穴7を形成する。
スライド部材24にはせん断キー26が形成され、せん断キー26が上部構造3に溶接等の手段により一体化された上鋼板18に形成した係合凹部21と係合し、水平方向の移動が拘束され、さらに、セットボルト13により上鋼板18が一体化された上部構造3に固定される。スライド部材24の橋軸直角方向の幅は、反力鋼板5の上面に形成された2列の溝30の内側端間の距離とほぼ同じにする。また、スライド部材24の橋軸直角方向の両端部は上鋼板18の外側に伸びるようにする。
スライド部材24の下面と反力鋼板5の上面がスライド面を構成する。反力鋼板5の上面に形成した溝30又は矩形の凹部31に駒部材25が配置される。駒部材25は、溝30又は矩形の凹部31の橋軸直角方向の幅とほぼ同じ幅の断面矩形の脚部28と、溝30又は矩形の凹部31の底面に形成したアンカーボルト挿通穴7と連通するアンカーボルト挿通穴27と、脚部28の上部から片持ち梁状に伸びる押さえ部29を備えている。駒部材25の断面矩形の脚部28を反力鋼板5に形成した溝30又は矩形の凹部31に形成したアンカーボルト挿通穴7と駒部材25のアンカーボルト挿通穴27が連通する位置に配置し、アンカーボルト4で駒部材25と反力鋼板5を下部構造2に固定する。
反力鋼板5の溝30又は矩形の凹部31に固定された駒部材25は、その脚部28でスライド部材24の橋軸直角方向の側端と係合して、スライド部材24の橋軸直角方向の移動を拘束する。また、駒部材25の押さえ部29が、スライド部材24の橋軸直角方向の端部表面と係合し、スライド部材24の上揚力に抵抗する。溝30又は矩形の凹部31の深さは駒部材25の脚部28がスライド部材24の橋軸直角方向の変位に抵抗できる深さとする。
第3実施形態の橋梁用支承装置1の作用について説明する。上部構造3の橋軸直角方向の変位に対しては、駒部材24の脚部25を介して反力鋼板5に伝達され、反力鋼板5を下部構造2に固定しているアンカーボルト4が抵抗して対応する。上部構造2の橋軸方向の変位に対しては、スライド部材24の下面と反力鋼板5の上面との間に形成されたスライド面に沿ってスライドして対応する。必要に応じて、スライド部材24の橋軸方向のスライドを制限するために、スライド部材24の橋軸方向の両側にストッパー(図示せず)を設けても良い。下部構造2地震時の垂直方向の下向きの変位に対しては、反力鋼板5の凹部8に収容された回転支持板14の穴明きゴム層9が圧縮され弾性変形して吸収する。地震時の上揚力に対しては、反力鋼板5の上面に形成された溝30又は矩形の凹部31にアンカーボルト4で固定された駒部材25の押さえ部29が、スライド部材24の橋軸直角方向の端部表面と係合し、上部構造3に固定されたスライド部材24の上揚力に抵抗する。地震時の上部構造3の回転変位に対しては、貫通穴10の形成により歪み変形が容易になった反力鋼板5の凹部8に収容された回転支持板14の穴明きゴム層9が弾性変形して吸収する。その際、反力鋼板5の下面に配置した弾性シール材15が穴明きゴム層9の弾性変形を許容する。また、穴明きゴム層の平面形状の大きさが反力鋼板5の凹部の平面形状よりも小さくされているので、穴明きゴム層の上部構造の回転変位による弾性変形が凹部の周壁に干渉されないので効率良く吸収できる。
本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)(c)本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。
符号の説明
1:橋梁用支承装置、2:下部構造、3:上部構造、4:アンカーボルト、5:反力鋼板、6:せん断キー、7: アンカーボルト挿通穴、8:凹部、9:穴明きゴム層、10:貫通穴、11:上薄鋼板、12:下薄鋼板、13:セットボルト、14:回転支持板、15:弾性シール材、16:カバー鋼板、17:上部部材 18:上鋼板、19:段差付空所、20:大径リング、21:係合凹部、22:セットボルト用雌ねじ穴、24:スライド部材、25:駒部材、26:せん断キー、27:アンカーボルト挿通穴、28:脚部、29:押さえ部、30:溝、31:断面矩形の凹部

Claims (5)

  1. 上面に上部構造に固定される部材との連結部を設け、下面に凹部を形成し反力鋼板と、
    前記凹部に収容される貫通穴が形成された穴明きゴム層を有し、厚みが前記凹部の深さより厚い回転支持板と、
    前記回転支持板を前記凹部に収容し、前記凹部を除く下面に弾性シール材を配置した前記反力鋼板を下部構造に固定するアンカーボルトと、
    を備え、
    前記凹部に収容された回転支持板の穴明きゴム層が上部構造の垂直荷重と回転変位を弾性変形して吸収することを特徴とする橋梁用支承装置。
  2. 前記回転支持板の穴明きゴム層の平面形状の外周の大きさを前記凹部の平面形状の内周の大きさより小さくし、前記穴明きゴム層の上下面に薄鋼板を一体化して設け、前記上薄鋼板の平面形状の外周の大きさを前記凹部の平面形状の内周の大きさとほぼ同じ大きさとし、前記回転支持板を前記凹部内に位置決めして収容したことを特徴とする請求項1に記載の橋梁用支承装置。
  3. 前記反力鋼板の上面にせん断キーを配置し、前記上部構造に固定される部材に段差付き凹部を形成し、前記せん断キーを前記段差付き凹部に挿入し、前記せん断キー上部外周に大径リングを螺着し、前記大径リングを前記段差付き凹部の段差部に係合したことを特徴とする請求項1または2に記載の橋梁用支承装置。
  4. 前記反力鋼板の上面にセットボルト用雌ねじ穴を形成し、前記上部構造と前記反力鋼板とをセットボルトで固定することを特徴とする請求項1または2に記載の橋梁用支承装置。
  5. 前記反力鋼板の上面と上部構造に固定されるスライド部材との間にすべり面を形成し、前記反力鋼板の上面に形成した溝又は凹部に前記スライド部材の上揚力及び橋軸直角方向のスライドを阻止する駒部材を前記アンカーボルトにより固定することを特徴とする請求項1または2に記載の橋梁用支承装置。
    置。
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