JP4255829B2 - 完全制御フリーピストンエンジン - Google Patents

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Description

本発明は、化学エネルギー(燃料)の液圧、電気又は空圧エネルギーへの変換に関するものである。その一般的な応用分野は、移動用及び非移動用の動力ニーズに対する液圧、電気又は空圧動力の効率的な生成である。
現在、液圧動力は、液圧ポンプのドライブシャフトを駆動モータ、通常は電気モータ又は内燃エンジンによって回転させることによって生成される。最も効率的な液圧ポンプ用のポンピング手段として機能する往復運動ピストンを駆動するためには、回転シャフトからの動力を直線運動に変換しなくてはならない。往復運動ピストンのポンプが、従来型のクランクシャフトを備えた内燃エンジンによって駆動される場合、エンジン内部のピストンは燃焼ガスの膨張によって直線的に駆動され、これらのピストンがピストンポンプのドライブシャフトに連結されており、次いでこのシャフトがポンピングピストンの直線運動を生成することによって液圧動力を生成しなくてはならない。
エンジンの燃焼ピストンを液圧ピストンに直接的(かつ、通常は軸方向)に連結して、燃焼ピストンの直線運動から液圧動力を直接的に生成することによって、直線運動を回転運動に、そしてそれを再び直線運動に変換するのに関わるコストと非能率を回避するという概念は、新しいものではない。しかしながら、従来技術による設計に関連する様々な課題によって、このような基本概念の商業的な成功はすべて阻まれてきた。
燃焼ピストンを液圧ピストンに連結すると、クランクシャフトが不要となり、フリーピストン組立体を形成する。該フリーピストン組立体は、フリーピストン組立体の運動を制御するために使用される装置には機械的に連結されないので、フリーピストンエンジンの基本概念に関連する主要課題の一つは、前記フリーピストン組立体が、その圧縮ストローク中に燃焼ピストンの上死点(TDC)位置に接近するにつれて、組立体を停止させる厳密な位置を、正確、かつ、(数百万回の事象に対して)反復可能に制御することにある。燃焼エンジンを効率的に駆動するためには、圧縮の程度(すなわち圧縮比)の制御が重要であり、効率的で燃焼プロセスの高い圧縮比を得ようとすると、燃焼ピストンを燃焼室(通常はエンジン「ヘッド」)の対向端の非常に近く(しばしば、1ミリメートル以内)まで移動させ、かつ、停止させることが必要となる。同様な課題が、膨張又は動力ストローク中に組立体がポンピングピストンの下死点(BDC)位置に接近するときに、組立体を停止させる厳密な位置の制御に関連して存在する。すなわち、各ストロークの摩擦が(特に暖機又は過渡運転中には)変化し、各燃焼事象に対して供給される燃料の量が変化し、燃焼プロセスの開始が変化し、燃焼速度及び燃焼完全性が変化し、液圧流体がポンプに供給される圧力が変化し、液圧流体が排出される圧力が変化し、また、各ストロークに影響を与えるその他複数の作動パラメータが変化する可能性があり、したがって、上死点位置及び下死点位置の正確な制御は極めて困難である。不適切な制御を行うと、性能が許容できないだけでなく、燃焼ピストンが燃焼室の対向端に接触するか、又はポンピングピストンがポンピング室の対向端に接触した場合には、エンジンを破壊する可能性がある。
従来技術におけるフリーピストンエンジンは、作動制御の課題が理由で、(後述の一つの例外を除いて)2ストロークサイクルで作動する。2ストロークサイクルを使用してでも、燃焼ピストンを、圧縮ストローク中に正確な上死点位置に停止させることは非常に困難である。エンジンが、4ストロークサイクルで作動している場合には、追加のTDCストロークが、使用済みの燃焼ガスを排出するために必要となる。該排出ストロークにおいては、圧縮ストロークとは異なり、燃焼ピストンが上死点に向かって移動するときに、圧力が上昇することによってピストン組立体を減速させるようなトラップされたガスは存在しない。ピストン組立体が衝突するのを制止するには、何らかの別の手段が必要となる。また、組立体を二つの追加のストロークを通して動かすには、やはり追加の手段が必要となる。その他の従来技術の問題又は欠点は、本発明と対比させると明白になる。
いくつかの有益な技術論文として、米国自動車技術会(Society of Automotive Engineers(SAE))論文No.921740、No.941776、No.960032及びその中で引用された参考文献があり、これらは様々なフリーピストンエンジン構想についての調査と分析を提供する。また、フリーピストン液圧ポンプ及びそれに関連するいくつかの米国特許があり、これらは本発明に関連すると考えられるので以下に示す。
フリーピストンエンジン‐ポンプユニット(Heintz:Free−Piston Engine−Pump Unit)−米国特許第4,087,205号
フリーピストンエンジンポンプ(Heintz:Free−Piston Engine Pump)−米国特許第4,369,021号
フリーピストンポンプ(Bergloff et al:Free Piston Pump)−米国特許第4,410,304号
エネルギー率平滑化フリーピストンエンジンポンプ(Meulendyk:Free Piston Engine Pump with Energy Rate Smoothing)−米国特許第4,435,133号
動力ユニット(Fitzgerald:Power Units)−米国特許第3,841,707号
フリーピストン内燃エンジンを作動する方法(Bailey et al:Method of Operating a Free Piston Internal Combustion Engine)−米国特許第6,152,091号
スイッチングバルブ、及びそれを備えるフリーピストンエンジン(Achten et al:Hydraulic Switching Valve, and a Free Piston Engine Provided Therewith)−米国特許第5,983,638号
フリーピストンエンジン(Achten et al:Free Piston Engine)−米国特許第5,829,393号
フリーピストンエンジン‐ポンプ推進システム(Heintz:Free−Piston Engine−Pump Propulsion System)−米国特許第4,891,941号
液圧又は空圧エネルギー伝達装置を備えるフリーピストンモータ(Stuyvenberg:Free−Piston Motor with Hydraulic or Pneumatic Energy Transmission)−米国特許第4,791,786号
対向ピストン型フリーピストンエンジンポンプユニット(Vanderlaan:Opposed Piston Type Free Piston Engine Pump Unit)−米国特許第4,382,748号
フリーピストンエンジン(Mayne et al:Free Piston Engine)−米国特許第6,029,616号
流体エネルギーユニットを有するフリーピストンエンジン(Achten et al:Free Piston Engine Having a Fluid Energy Unit)−米国特許第5,556,262号
フリーピストン内燃エンジン(Knight:Free Piston Internal Combustion Engine)−米国特許第5,363,651号
内燃エンジン/流体ポンプ組合せ(Christenson:Internal Combustion Engine/Fluid Pump Combination)−米国特許第5,261,797号
フリーピストンエンジンを備える液圧生成装置(Bouthors et al:Hydraulic Generator with Free Piston Engine)−米国特許第4,415,313号
2ストロークサイクルでも4ストロークサイクルでも作動可能なフリーピストン液圧ポンプエンジンが、米国特許第5,611,300号(図6〜8及び請求項11〜12)に開示されている。このエンジンは、従来型のクランクシャフト及び燃焼ピストンを使用して、4ストロークサイクルの間に、空気を吸入、圧縮するとともに、使用済みの燃焼ガスを排出する。
従来技術による設計のフリーピストンエンジンは、一般に、単一ピストン、対向ピストン又はデュアルピストンとして分類される。本発明は、デュアルピストン構成として分類されることになる。従来技術のフリーピストンエンジンと同様に、本発明では、燃焼ピストンのストロークを使用して、直接的に液圧、空圧又は電気エネルギーを生成する。しかしながら、本発明の本質的な特徴の記述を容易にするために、液圧エネルギーの生成のみについて記述することにする。
様々な従来技術のフリーピストンエンジンの設計に関連するその他の課題としては次のものが挙げられる。
(1)機械的なバランスをとる難しさ。フリーピストン組立体の各ストロークは、エンジンハウジング及びエンジン内で、加速力及び減速力を何らかの方法で打ち消さない(すなわち、バランスさせない)限り、これらの力が、エンジンハウジング及びエンジンが搭載されている構造に伝達される。対向ピストンエンジンは、通常、良好なバランスを第1の利点とされるが、各フリーピストンの運動を厳密に制御することが困難であるので、このような可能性を実際に実現するのは困難である。
(2)燃料の導入のタイミング及び量の正確な制御。この課題は、前述されたように主としてピストン組立体の運動の制御に関係するが、敏感性を無くすることには大きな便益がある。
(3)2ストロークサイクルを使用することによる作動。現在、米国において2ストロークサイクル自動車エンジンは販売されていない。この理由は、このようなエンジンからの大気汚染排出ガスを制御することが極めて困難であるからである。この課題は、2サイクルフリーピストンエンジンにも同様に当てはまる。
(4)広範囲の動力出力を提供することの難しさ。(マススプリング‐バネ‐ダンパシステムと類似の)固有振動数が、いかなる形式のフリーピストンエンジンにも存在し、この速度を大幅に変えることは困難である。前記固有振動数は、ピストン組立体の質量及びストローク長の影響を最も強く受ける。質量及びストローク長の値が小さくなると、周波数を増大させるが、特に、膨張又は動力ストロークの初期部分における速度を大幅に増大させる。この領域における速度が増大すると、完全燃焼が阻止されて、ポンピングエンジンの液圧効率を低下させる。周波数を増大し、それによって固有の動力を増大しようとする試みにおいて、ほとんどの従来のフリーピストンエンジンは、質量を最小化することに注力し、したがって、燃焼及び効率上の不利益を被る。そこで、動力出力を変えるために、断続的作動が必要とされている。各サイクル後に作動を休止し、その場合の休止時間を変化させると、平均動力出力を変化させることができる。しかしながら、各サイクルの時間は、高い固有振動数に固定されており、したがって、エンジンは、前述されたような効率上の不利益を被り続ける。
(5)変動する高圧レベルへの応答の難しさ。フリーピストンエンジンがその魅力を発揮するであろう、ほとんどの液圧システムは、広範囲のシステム高圧レベル、例えば2000〜5000psiで使用される。フリーピストンエンジン設計の多くは、一定の高圧で作動するものであり、このために利用可能性は限定されている。また、他のものは、変化する圧力に応じて燃料供給レベルを変更することが必要となる。例えば、5000psiにおいて、エンジンの燃料消費レベル(サイクル当たり)は最大であり、低圧においてはそれに比例して低下する。この手法において明白な一つの問題は、液圧動力出力が圧力とともに低下することであり、例えば2500psiにおいては、最大動力出力の半分だけが供給できることになる。また、通常、システム圧力が低下すると、動力を増大する(低減させない)必要がある。よく知られたポンプ流れである「バイパスシステム」(Beachley and Fronczak、SAE PaperNo.921740)、別名「復帰ストローク中の選択された時点での液圧アキュムレータと圧力室の結合による、作動圧力の達成」(米国特許第6,152,091号)、又は別名「効率的ピストンストロークの調整」(米国特許第6,814,405号、Octrooiraad Nederland)の使用が示唆されている。液圧ポンピング室の寸法は、最低予測圧力(例えば、2000psi)においてでも、ポンピングピストンの全ストローク以下で、最大燃焼エネルギーを液圧流として供給できるようにされる。高圧において、バルブは、低圧システムへ戻る初期流れをバイパスさせ、動力ストロークにおける所定の位置、すなわち、残りのストロークが全燃焼エネルギーを高圧液圧システムに伝達する必要のある位置で、そのバルブを閉じる。理論的には、このアプローチによって、エンジンは、システム高圧レベルとは無関係に最適状態で稼働することが可能となる。バイパス流システムは、ディーゼルエンジン燃料噴射ポンプ、ある種の可変変位「チェックバルブ」液圧ポンプ(例えば、Dynexポンプ)等の、いくつかの商業用の非フリーピストンエンジン液圧システムにおいて使用される。例えば、ディーゼルエンジン燃料噴射ポンプにおいては、ピストン室内でピストンが上死点から下死点に移動するにつれて、ピストン室には、チェックバルブを介して燃料タンクからの低圧ディーゼル油が充填(てん)される(フリーピストンエンジンのピストン室と類似する方法)。次に、ピストンが下死点から上死点に向かって戻るにつれて、「スピルバルブ」によって、燃料は高圧チェックバルブ排出口をバイパスして、噴射装置に進み、タンクに戻ることが可能となる。トルク指令(すなわち、噴射に必要な燃料量)に応じて、適当なストローク位置でバイパスバルブが閉じて、高圧チェックバルブを介して噴射装置に必要な燃料を分配する。この「ポンピングピストンの有効ストロークを変化させる」技術が、フリーピストンエンジンにおいてまだ商業的に成功していないことの理由は、許容できない効率損失が発生することにある。フリーピストンエンジンに対して、バイパス内の流速は、サイクル内での最高流速になる。この理由は、流れに対する抵抗がほとんどなく、燃焼ガスの膨張が往復運動の質量をその最大速度まで加速するので、ピストンの速度が最大になるからである。バイパスが遮断された後は、ポンピング仕事は組立体を減速させる。この高速流速に対して、「ほとんど抵抗とならない」ためには、バイパスバルブは非常に大きくする必要がある。バルブが小さすぎる場合には、流れ圧力損失によって、潜在的な液圧動力が無駄になり、大幅に効率が低下することになる。他方、大きなバイパスバルブは、より大きな相対質量を有し、所定の閉止力に対して、よりゆっくりと閉じることになる。同様に、可変変位チェックバルブ液圧ポンプは、液圧ポンプ内で変位を変更するその他の技法よりも大幅に効率が低いが、これらは、簡単であり、かつ、比較的にコストが低いために、ある程度の商業的な成功を収めた。バイパスバルブ技法を用いることにおいて、フリーピストンエンジンを成功させるには、それは最小の開放流れ損失で作動させ、指令に応じて正確、かつ、反復可能に遮断可能にし、かつ、最も重要なこととして、極めて高速で作動させなければならない。
従来技術のフリーピストンエンジンのデュアルピストン構成は、対向する一対の動力ピストンを含み、これらは固定的に、内部で相互連結される。それぞれの動力(燃焼)ピストンは、コネクティングロッドを介して軸方向に取り付けられた液圧ポンピングピストンを有する。図1は、従来技術のデュアルピストン構成のフリーピストン組立体を示す。対向型の燃焼ピストン2、3は、燃焼シリンダ(図示されない)内で摺(しゅう)動する。前記燃焼ピストン2、3は、それぞれ内側方向に取り付けられたポンピングピストン4、5を備え、該ポンピングピストン4、5はポンピングシリンダ6、7内を摺動する。ポンピングピストン4、5は、シーリングブロック8を介してコネクティングロッド9によって固定的、かつ、内部的に連結され、これによって燃焼ピストン2、3と、ポンピングピストン4、5と、コネクティングロッド9が一つのユニットとして往復運動する。一対の単一ユニットフリーピストン組立体を同軸、したがって、内部的に連結してデュアルピストン組立体を形成することには、いつかの問題がある。
(1)フリーピストン組立体が、シーリングブロック8の長さ分だけ大きくなる。
(2)高圧液圧流体シール(又は一対のシール)を、シーリングブロック8内に配設しなくてはならず、これはコストを増加させ、摩擦の増大を引き起こし、該摩擦が全体の効率を大幅に低下させる。また、シール漏れがあれば、それが全体の効率を低下させる。
(3)三つの同心、かつ、同軸のシリンダ/ボアを2組、厳しい公差で製作することは、極めて困難である。また、三つの同心、かつ、同軸のピストン/ロッドを2組の厳しい公差で製作することも、極めて困難である。さらに、一方では、ピストン組立体がシリンダのネストの中で固着することなく、他方では、大きな公差による多大な漏洩なしに、往復運動しなくてはならないときに、ピストン組立体の公差の蓄積を最小化することは極めて困難である。
(4)ポンピングピストンの直径は、必要なピストンポンピング面積を維持するために、コネクティングロッドがない場合に必要とされるよりも大きくなくてはならない。ポンピングピストンの直径が大きくなると、より大きな摩擦と多くの漏洩(えい)が発生する。コネクティングロッドの直径は、反対側の単一フリーピストン組立体の質量を加速、減速するのに要する力を伝達する必要があるために、比較的大きくなくてはならず、このことはポンピングピストンの直径を更に大きくすることにつながる。
(5)組立体の構造の剛性が、後に更に述べるように、許容できるリングレス燃焼を可能にするのには不十分である。
(6)デュアルピストン組立体は機械的なバランスがとれていない。
したがって、本発明は、フリーピストンエンジンにおいて、燃焼ピストン及びポンピングピストンを、燃焼ピストンに適当な上死点位置を与える位置において停止させることを目的とする。
本発明の他の目的は、実際に4ストロークサイクルで作動することができるフリーピストンエンジンを提供することである。
本発明の更に他の目的は、機械的にバランスのとれたフリーピストンエンジンを提供することである。
本発明の更に他の目的は、マスバランスのとれたフリーピストンエンジンを提供することである。
本発明の更に他の目的は、広範囲の目標圧縮比で作動可能なフリーピストンエンジンを提供することである。
本発明の更に他の目的は、満足なリングレス燃焼を可能にするのに十分な剛性を有するフリーピストンエンジンを提供することである。
そのために、本発明の完全制御フリーピストンエンジンにおいては、軸方向に対向する一対の燃焼シリンダを備えた少なくとも一つのデュアルピストン組立体と、前記各燃焼シリンダに装着されて、該燃焼シリンダ内の連続する燃焼事象に応答して、その中で往復直線運動をする一対のフリーフロート式の燃焼ピストンとを有する。少なくとも一つのポンピングピストンは、前記一対の燃焼ピストンのそれぞれから延びるとともに固定され、各ポンピングピストンは、前記一対の燃焼シリンダ間に位置する液圧シリンダ内に受容される。ケージ構造は、前記燃焼ピストンを剛直に連結し、前記液圧シリンダ及びポンピングピストンを包囲する。従来の構成にあるように、前記各液圧シリンダ内のポートは、第1の圧力で流体を受け入れて、吸入よりも大きい圧力で流体を排出する。
そして、前記液圧シリンダは剛直に連結され、前記燃焼ピストンは剛直に連結されるので、前記一対の燃焼ピストンの一方が上死点にあるときに、前記一対の燃焼ピストンの他方が下死点に置かれる。
本発明の他の完全制御フリーピストンエンジンにおいては、さらに、リングレスの燃焼ピストンを使用するために、前記燃焼ピストンを前記ポンピングピストンと連結するロッドを包囲し、かつ、それを誘導するブシュを備える。
本発明の更に他の完全制御フリーピストンエンジンにおいては、さらに、前記対のピストンを連結するケージ上の位置インジケータと、該位置インジケータを読み取るための位置センサと、前記ケージの位置、速度、加速度等を算出し、デュアルピストン組立体の移動を、目標圧縮比が達成できる上死点及び下死点で停止させるための連結されたバルブを制御するための電子制御ユニットとを有し、コンピュータ制御される。
本発明の更に他の完全制御フリーピストンエンジンにおいては、さらに、少なくとも二つのデュアルピストン組立体と、前記ケージを連結して前記デュアルピストン組立体に反対方向の同期平行運動をさせるためのシンクロナイザとを有する。該シンクロナイザは、ケージ上のラックと、該ラック間に位置し、ラックによって係合されたピニオンとを組み合わせ、チェ−ン/スプロケット組立体又はその他の類似の同期手段とすることができる。
本発明の更に他の完全制御フリーピストンエンジンにおいては、さらに、前記液圧シリンダの一つへの流体の受け入れを制御するための、少なくとも一つの流体吸入バルブを更に有する。好ましい実施の形態において、流体吸入バルブは、従来技術文献米国特許第6,170,524号における第1のバルブであり、それについては、本文中に参照として記載されている。そして、他の好ましい実施の形態においては、流体吸入バルブは、周辺にシール面を有するカップ形のヘッド、対向する凹型面及び凸型面、並びに前記凹型面から延びる一体型のガイドステムを含むバルブメンバを有する。好ましい実施の形態においては、前記ガイドステムを収容する軸穴を有し、それを基準として開位置と閉位置の間で、前記バルブメンバに軸方向往復運動をさせるガイドメンバを有する。前記バルブメンバのヘッドのシール面がバルブシートを封止する前記閉位置の方向に、前記バルブメンバを付勢するスプリングを有する。前記バルブシートは、前記一つの液圧シリンダと連通し、軸方向に延びるポートを包囲する。前記吸入ポート内に同軸に装着されて、引き込み位置と延長位置との間で往復運動する往復運動可能なピンとを有し、前記ピンが、前記カップ形のヘッドの前記凹型面と接触して前記バルブメンバを前記開位置に保持する。好ましいバルブ構造においては、さらに、ガス充填ブラダーを備える場合もある流体アキュムレータに選択的に接続される排出口を有する。そして、装着されたポンピングピストンが下死点に接近するにつれて前記一つのシリンダ内の液圧が増大すると、増大した圧力が前記ガイドステムに作用して前記バルブメンバを前記閉位置に押し込むように、前記一つのシリンダと前記軸穴を接続する流体接続路を有する。
本発明の他の好ましい実施の形態においては、前記ケージ(5)に装着されて、前記デュアルピストン組立体の運動を前記燃焼シリンダ内に制限するインパクトパッドを更に有する。
選択的に、本発明のデュアルピストン組立体においては、さらに、デュアルピストン組立体の反対側に装着され、かつ、連結されて、前記デュアルピストン組立体の運動の方向と反対方向に往復運動をするバランスメンバを更に備える。
本発明の他の好ましい実施の形態においては、更に、四つのデュアルピストン組立体は、他方の対の組立体と平行な一方の対の組立体と軸方向に対にされる。本実施の形態においては、さらに、それぞれの軸方向に整列された対のデュアルピストン組立体の一つのケージに剛直に固定された外部ケージを有する。前述されたものと同様に、シンクロナイザは、反対方向に同期された平行運動をさせるために、前記二つの外部ケージを連結する。他の実施の形態について記載されたシンクロザの場合として、該シンクロザは、前記各外部ケージ上のラックと、該ラック間に配設され、係合されているピニオンとを有する。
本発明を、デュアルピストン、液圧ポンプ構成を有する好ましい実施の形態を参照して説明する。本発明の固有の特徴(例えば、作動方法、バルブ設計及びアキュムレータ設計)の多くは、当業者であれば容易に理解できるように、単一ピストン及び対向ピストン構成にも適用可能である。従来のフリーピストン設計と同様に、本発明では、燃焼ピストンのストロークを利用して直接的に液圧動力を生成する。
好ましい実施の形態は、対向するシリンダ内に非軸方向に結び付けられた、二つの単一ピストン組立体(本明細書においてはデュアルピストン組立体という。)を特徴とする。一方のピストンが上死点に位置するときにはいつも、他方のピストンは下死点に位置する。一方の燃焼ピストンの圧縮ストロークに要するエネルギーは、少なくとも2ストロークサイクルに対しては、他方の燃焼ピストンの膨張ストロークによって提供される。
単一のデュアルピストン組立体として具現されるときには、本発明は2ストロークで作動する。しかしながら、一対(又は2対以上)のデュアルピストン組立体として具現されるときには、後述されるように、本発明は2ストロークサイクル又は4ストロークサイクルで作動させることができる。この燃焼システムは、応用可能な従来型の2ストローク及び4ストロークエンジンの様々な実施の形態のすべてを利用することが可能であるが、そのような特徴については、本発明が従来のフリーピストンエンジンでは知られていない特定の機能を実行する固有の手段を提供するか、又はそのような記述が本発明の理解を向上させることができる範囲を除いては、本明細書には記述しない。
図2及び3は、フリーピストンエンジンユニット内に含まれる単一のデュアルピストン組立体を利用する好ましい実施の形態の横断面図(直角面)を示す。シリンダ12は、エンジン構造(図示されない)の一部である。点火装置120及び燃料噴射装置121が図示されているが、吸入及び排出バルブ/ポート、並びに内燃2ストローク及び4ストロークサイクルエンジンのその他の従来の機構は、存在はするが、図示されない。対向する燃焼ピストン13、14は、シリンダ12内を摺動する。燃焼ピストン13、14は、それぞれ、軸方向に、かつ、内側方向に取り付けられたポンピングピストン15、16を有し、該ポンピングピストン15、16はポンピングシリンダ(液圧シリンダ)17、18内を摺動する。燃焼ピストン13及びポンピングピストン15の単一フリーピストン組立体と、燃焼ピストン14及びポンピングピストン16の単一フリーピストン組立体とは、ポンピングピストンの外部にある剛体手段によって連結される。
図2は、二つの単一フリーピストン組立体を連結して、デュアルピストン組立体を形成するためのケージ19を示しており、前記デュアルピストン組立体は、燃焼ピストン13、14と、ポンピングピストン15、16と、ケージ19とを備える単独ユニットとして往復運動する。フリーピストンエンジンユニットは、前記一つのデュアルピストン組立体に加えて関連する燃焼シリンダ及び液圧シリンダを有する。ポンピングピストンの外部にある手段、例えばケージ19を使用して、二つの別個の単一フリーピストン組立体を剛直に連結し、デュアルピストン組立体の固有の構成を形成することによって、前述されたような従来のデュアルピストン組立体の問題を回避する。図4は、ケージ構造を視覚化しやすくするために、本発明のデュアルピストン組立体の構成を斜視図で示す。この構成において、ケージ19は、燃焼ピストン13、14の直径より外に拡張(又は「屈曲」)される。
ケージ19は、各ストロークとともに発生する大きな加速力及び減速力に伴って、従来の設計では発生するであろう組立体の曲げを回避する剛直構造を提供する。剛直構造及び任意に選択されるブシュ20(図2)によって、燃焼ピストン13、14とシリンダ12との正確な位置及び緊密な間隙(げき)が得られ、それによって、低抵抗でリングレス燃焼ピストンによる作動が可能となる。(本発明と同様の)軸方向にモーメントバランスされたポンピングピストン(単数又は複数)は、従来の技術において頻繁に論述されるが、実際にはまだ達成されていない。このような設計では、その基本設計によって、ピストンの直線運動をクランクシャフトの回転運動に変換する、すべての従来のピストン/クランクシャフトエンジンにおいて1次的な燃焼ピストンに加わる横力がなくなるので、このような可能性があることは周知である。しかしながら、(リングレス燃焼ピストンは油潤滑を使用しないので)燃焼ピストンに加わるすべての2次的な横力には、リングレス燃焼ピストンを燃焼シリンダに接触させることなく、対抗させなくてはならない。重力でさえも、組立体の質量に作用して、ピストンに横力を加える。本発明では、あらゆる2次的な燃焼ピストンに加わる横力に反作用するブシュ20を利用するとともに、剛直構造を利用して、そうしなければピストン横移動を許すことになる構造の曲げを回避することによって、リングレス作動を達成可能にする。
ケージ19の構造は、質量を大きくし、該質量によってデュアルピストン組立体のピーク速度が低下し、それによって、液圧ポンピング効率の最適化と、ポンピングバイパス流が停止している間の、流れ損失の低減が可能となる。本発明の目的の一つは、液圧動力の生成効率を最大化することであるので、速度と周波数を増大させる(これは固有の動力を向上させる一手段である)ために質量を低減することに努力する従来の技術に対して、往復運動するデュアルピストン組立体の質量は大きい方が望ましい。さらに、質量が大きくなると、均一な充填、圧縮−点火燃焼を利用する、実際的、かつ、効率的な作動が促進される。
図3は、図2を90°回転させた組立体の横断面図である。ポンピングシリンダ17、18は、それぞれ、(後に詳述する)固有のバルブ24a、24bを含む通路22、23と連通させられ、該通路22、23は、バルブ32を介して通路25と接続され、該通路25は更に低圧流体の供給源(図示されない)に接続される。ポンピングシリンダ17、18は更に、それぞれ、固有の一方向チェックバルブ28a、28b(後に詳述する)を有する通路26、28と連通させられ、該通路26、28は更に、(任意に選択可能なバルブ33を介して)高圧流体受容器(図示されない)と連通している。オン/オフバルブ30a、30bを使用することによってエンジンを始動させるために、高圧流体をポンピングシリンダ17、18に供給する。
図2及び3の単一デュアルピストン組立体は、2ストロークサイクルによって作動する。本発明に固有の作動方法について次に記述する。エンジンを始動させるには、デュアルピストン組立体は、図2及び3に示されるように位置させられる。(バルブ30bは任意選択のバルブであり、異なる初期位置からより柔軟にエンジンを始動することを可能にする。)バルブ30aが開くように指令されると、高圧流体が、通路29から開いた任意選択バルブ33を通過し、バルブ30a、通路26を通り、ポンピングシリンダ17中に流れる。シリンダ17内の高圧流体は、ポンピングピストン15の横断面積に作用して、デュアルピストン組立体及び燃焼ピストン13を上死点の方向に加速する力を生成する。位置センサ31(図2)は、ケージ19上に配設された位置インジケータ(図示されない)を読み取る。位置センサ31からの信号は、電子制御ユニット(ECU、図示されない)に送られて、そこでデュアルピストン組立体の位置、速度及び加速度が特定される。速度は、既知の距離間隔にある位置インジケータ間の時間から特定し、加速度(又は減速度)は、速度の変化率から特定する。制御システムは、デュアルピストン組立体の実時間制御を実現する。ECUは、様々な作動条件下でのエンジンの機能の特性マップを含むメモリを備える。液圧油及びエンジン構造(図示されない)に対する温度センサの入力、並びに位置センサ31からのデュアルピストン組立体のそれぞれの位置における瞬時の速度及び加速度から、ECUは、ピストン13上方の燃焼ガスの指定された圧縮比を達成するように、バルブ30aに遮断の指令をする位置を判定する。このように、本発明の制御方法は、エンジン始動のための所望の圧縮比を提供することができる。本発明の目的の一つは、第1ストロークで始動燃焼をさせることであるので、初期圧縮比は、燃焼を確実にするために、(後述されるように、やはり実時間ベースで制御される)通常作動の圧縮比よりも大きく選択する。バルブ30aが遮断の指令を受けた後、デュアルピストン組立体の慣性によって、ポンピングシリンダ17内の容積は増大し続け、チェックバルブの方式で(又は指令によって)バルブ24aが開き、低圧流体が、通路25から開バルブ32を通過して、バルブ24a、及び通路22を通ってシリンダ17中に流れ込み、ピストン13が上死点に到達して、燃焼の発生に至る。始動ストロークの間に、バルブ24bは開放(かつ、バルブ30bがある場合には、それは遮断)の指令を受ける。これによって、シリンダ18内の流体が、通路23、バルブ24b、バルブ32及び通路25を通って排出されて、始動圧縮ストロークに対する抵抗を回避することができる。
燃焼時には、ピストン13及びデュアルピストン組立体は、上死点から下死点への移動を開始する。バルブ24aは開いたままとなり、デュアルピストン組立体が、ピストン13の断面積上に作用する燃焼ガスの力によって加速されるにつれて、流体はシリンダ17から、経路22、バルブ24a、バルブ32及び通路25を通って流れる。始動ストロークと同様に、位置センサ31が、ケージ19上に位置する位置インジケータを読み取る。位置センサ31からの信号が、ECUに送られて、デュアルピストン組立体が上死点から下死点へと移動するにつれて、その速度及び加速度が各位置において検出される。制御システムは、デュアルピストン組立体を実時間で制御し続ける。適切な特性マップ及び入力信号、それに加えて低圧及び高圧ライン(図示されない)内の圧力センサからの入力から、ECUは、バルブ24aに遮断の指令を出して、(1)圧力下において、シリンダ17から、チェックバルブ28a、及び任意選択バルブ33を通って、通路29へと流れて液圧動力出力を生成する流体流と、(2)ピストン14上方の燃焼ガスの設定された圧縮比とを達成する。圧縮比は、通常は15〜25の範囲にある。上死点から下死点へのストローク中に、シリンダ17からの流れが、前述されたように進行する間に、シリンダ18への流体の流れも発生させなくてはならない。デュアルピストン組立体が、ピストン13の上死点から下死点への移動を開始すると、バルブ24bは開いたままとなり、これによってデュアルピストン組立体の下死点において、シリンダ18の完全充填が可能になる。次いで、このサイクルが、ポンピングピストン16と同様に、次のストロークに対して反復されて液圧動力が生成される。
ECUは、デュアルピストン組立体の質量の速度、及びそれぞれの位置で、デュアルピストン組立体にかかっている力(加速度によって測定される)から、(供給される燃料量、又は燃焼のタイミング若しくは品質にかかわらず)各燃焼事象で生成される利用可能なエネルギーを実時間で特定し、特性マップから摩擦エネルギーの消費を考慮し、さらに、圧縮中の燃焼ピストンが次の燃焼事象に対する指定された実時間圧縮比を達成するように、(液圧システムの高圧及び低圧を考慮して)デュアルピストン組立体の停止位置を設定するのに必要な、ポンピングピストンの動力ストロークを特定する。次に、ECUは、流体吸入バルブ(適当であれば、バルブ24a又は24b)に、必要なポンピングピストンの動力ストロークを形成するのに必要な位置で閉じるように指令する。
(変動する高液圧及び低液圧、システム摩擦、各燃焼事象に対して供給される燃料量、充填空気のブースト圧、燃焼の開始及び速度、並びに燃焼の完全性に対する自動調整を含む)各動力ストロークの瞬時特性に基づいて動力出力を制御する、前記フリーピストンエンジンの固有の作動方法は、従来の設計の制御の課題と問題を解消する。重要な特徴は、動力抽出プロセスが開始される以前、すなわち、高圧への流体の排出の開始以前に、適当な量の流体が、低圧に排出されて戻るようにするための流体吸入バルブ(24a、24b)の正確な遅延閉止(late closing)である。バルブ24a(又は24b)の閉止以前に、低圧へ排出して戻す流体の適当な量は、主としてエンジン負荷及びシステム高圧に応じて、通常、液圧シリンダ17(又は18)の量の20%〜100%(アイドル時)である(流体吸入ストロークが完了した後に、バルブ24a又は適当であれば24bが、ポンピングバイパス流れ制御バルブとして機能する。)。
エンジンを停止させるには、燃焼ピストン14の燃焼室内で圧縮された空気への燃料供給を停止し、フルパワーの動力ストロークをシリンダ17から解除し、バルブ24bをデュアルピストン組立体の下死点で閉じる。燃焼ピストン14用の空気吸入バルブ(図示されない)も、前記ストロークの間、開けたままにして、より多くの液圧動力の抽出を可能にしてもよい。利用可能な場合には、バルブ33を組立体の下死点で閉じて、さらに組立体を下死点に固定してもよい。
固有の「故障モード」制御ロジックも、本エンジン作動方法において使用される。流体吸入バルブの遅延閉止のタイミングが重要であり、したがって、予測される摩擦、燃料供給及び液圧システム高圧等の重要な入力特徴の関数としての「開ループ」テーブルのバルブの閉止位置と、部分的に位置センサによる速度及び加速度の測定値に基づいて、ECUによって実時間で特定される閉止位置とを比較して、二つの閉止位置の差異が、許容範囲を超える場合に、ECUは、燃料供給を停止し、かつ、流体を排出しているいずれかの吸入バルブを直ちに閉じることによって、エンジンを停止させる。さらに、流体吸入バルブが、位置センサからの次の読取りによって決定されるとおりに、指令に応じて遮断しない場合に、エンジンは、燃料供給の不足によって、他の吸入バルブを閉じるように指令することによって、又はオン/オフ供給バルブ32(図3)を閉じるように指令することによって、デュアルピストン組立体を停止させる。システム液圧の高圧が突然に低下した場合には、任意選択で追加される高圧側オン/オフバルブ(オリフィス付)33に、遮断の指令をしてもよい。エンジンが電力を失った場合には、燃料の供給が停止し、流体吸入バルブがデフォルトで閉止位置になり、高流体圧オン/オフバルブがデフォルトで閉止位置になる。液圧が、設定範囲より低下した場合には、燃料の供給を停止させて、エンジンを切り、吸入流体のキャビテーションが発生する可能性を回避する。
本発明は、従来のフリーピストンエンジンとは異なり、広範囲な動力を容易に提供する。動力出力は、低い「負荷レベル」(低燃料率)で運転することによって、又は作動期間の間に、異なる時間の間、作動を停止させることによって低下させることができる。動力出力は、エンジンを高いレベルの吸入空気のブースト圧で作動させることによって大きく増大させることができる。
全体システムの効率に対する重要性を考慮して、吸入バルブの遅延閉止(図3のバルブ24a、24b)は、開放流れの圧力低下損失を最小にするのに十分大きくなくてはならず、指令時に正確、かつ、反復可能に遮断が可能であり、かつ、閉止が極めて迅速でなくてはならない。本発明の二つの独特のバルブ設計は、従来の設計とは異なり、これらの要件を満たす。
図5は、吸入バルブ24a、24bの第1の好ましい実施の形態を示す。バルブメンバ40は、球形のポペット形(中空球の部分)のヘッド46と、ヘッド46と一体のガイドポスト41を有する。大きな開放流れ面積、迅速な応答及び高い作動圧力(例えば、5000psi)の目的を考えると、これは最適な設計である。吸入ポート22は、低圧流体を収納する。スプリング42は、バルブ(図示される)を閉じるのを補助する力を加えて、バルブが従来のチェックバルブとしても機能できるようにする。ポート43は、ポンピングシリンダ17(図5に図示されない)に接続されている。ポンピングピストンの吸入ストロークが始まると、ポンピングシリンダ及びポート43内の圧力は低下し、ポート22内の高圧がバルブ40を開き、流体がポート22から、シート44を通り過ぎて、ポート43に流れる。ピン45が、制御可能なアクチュエータ(図示されない)に取り付けられており、該アクチュエータは、指令を受けるとバルブメンバ40に力を加えて、迅速な解放を補助する。ピン45は、下降して、「バルブ40に接触状態」の位置のままとなり、バルブメンバ40を全開位置に保持し、吸入流損失を最小化する。また、ピン45は、ポンピングピストン排出ストロークの初期部分の間、全開(又は「最下降」)位置に留まり、流れ損失を最小化し、低圧ポート22へ流体を排出して戻すことを可能にする。動力抽出が開始されるべきポンピングピストン位置において、ピン45はバルブ40から後退させられて、スプリング42及びポート43の高圧流体が、迅速にバルブ40を遮断する。任意選択で、ピン45をバルブ40に取り付け、ピン45を後退させることによって、更に閉止時間を短くすることもできる。
他の好ましい実施の形態においては、吸入バルブ24a、24bは、米国特許第6,170,524号の高速バルブであり、この特許の教示を、参照として本明細書に組み入れる。米国特許第6,170,524号に開示されたバルブは、非常に短い開放時間及び閉止時間をもたらす。
本発明は、また、各「高圧へのポンピング」事象の開始に起因する圧力パルスを減衰させるための、任意選択で一体化された固有の流体アキュムレータを備える固有の高圧流「制御」チェックバルブ(図3のバルブ28a、28b)を含む。高圧パルスは、それら自体が効率損失を表し、エンジン制御を複雑化するので望ましくない。好ましい一つの実施の形態において、高圧チェックバルブ28a、28bは、図5のように設計されており、任意選択で、(流れ損失を低減するための)より弱いスプリングと、ポンピングピストンの下死点で高圧流体の逆流が発生する以前に、チェックバルブを非常に高速に遮断させる固有手段とを備える。高圧流体の逆流は、重大な効率損失である。
図6は、アキュムレータと一体化された高速閉止チェックバルブ28a、28bの好ましい実施の形態である。図6は、ポンピングシリンダ17の部分内での所望の下死点位置にあるポンピングピストン15の一部分を示す。流れ回収マニホルド50が、ポンピングピストン15の所望の下死点位置で終端しているのが示される(吸入ポートは図示されない。)。前記ポンピングピストン15の動力生成ストローク中に、流体は、ポンピングシリンダ17から、前記マニホルド50、マニホルド排出口51を通り、シート44、バルブメンバ40を通過し、バルブポストガイド53の穴(図示されない)を通り、アキュムレータ54の流体溜(たま)りに流れる。初期流れは、ブラダー55内のガスを圧縮し、初期流体の加速圧力スパイクを低減させる。ポンピングシリンダ17からの流れが進行するにつれて、アキュムレータの下部部分(流体出口近く)における液体は、アキュムレータ出口56から流れ出て、高圧流体受容器(図示されない)へと流れる。ポンピングピストン15がその所望の下死点位置に接近するにつれて、ピストン15はマニホルド排出口51を遮断し始め、チャンバ57内の圧力は急速に上がり、チューブ58内、及びバルブ遮断チャンバ59内で、圧力が上昇する。該チャンバ59内の高圧は、バルブメンバ40を迅速に遮断させ、すなわち、図6に示す位置にして、遮断流れ損失及び流体逆流を最小化する。この構成は、また、ポンピングピストン15及びデュアルピストン組立体用の液圧ブレーキ「バックアップ」、並びにポンピングピストン停止制御における不正確さに対する許容幅を提供する。
本発明の他の重要、かつ、固有な故障モード防護機能は、二つの単一ピストン組立体の剛直外部取り付け手段が、バックアップ停止手段として機能することである。図2に示されるインパクトパッド35がケージ19に取り付けられて、デュアルピストン組立体が、そのストローク端を超える場合には、許容できるばらつきに対する余裕(おそらく10分の2又は3ミリメートル未満)をもって、インパクトパッド35がシリンダハウジング12と接触し、したがって、エンジン構造と接触して、ピストン対ヘッドの衝突防止を行う。
図7は、固有の設計を導入することによって、図1〜6の単一デュアルピストン組立体のバランスがとられる一つの実施の形態を示す。デュアルピストン組立体60が、ギヤ歯61a、61b、ギヤ62a、62b、並びに、ギヤ62a、62bと噛(し)合するバランスマス63a、63bを含めて示されている。バランスマス63a、63bは、同じ質量であり、それぞれがデュアルピストン組立体60の質量の半分である。デュアルピストン組立体60が一方向に移動するにつれて、バランスマス63a、63bは、ギヤ62a、62bによって駆動されて、同じ速度で反対方向に移動する。本実施の形態において、単一デュアルピストン組立体型フリーピストンエンジンは、質量及びモーメントが完璧にバランスされる。ギヤラック及びピニオン手段は、チェーン/スプロケット、レバー又はその他の類似の同期手段で置き換えることができる。
図8A〜8Dは、「4シリンダ」デュアルピストン型フリーエンジンの好ましい実施の形態を示す。該エンジンの実施の形態は、2ストロークサイクルで作動させることが可能であり、それぞれのデュアルピストン組立体の作動は、一つの重大な区別を除いて、単一デュアルピストン組立体について前述された内容と同一である。一つの重大な例外とは、図8の構成は、図7のバランスマスなしに、機械的にバランスされていることである。しかしながら、図8の構成をモーメントでもバランスさせるには、バランスマスを追加する必要がある。
ところが、図8A〜8Dに示すように、図示されたエンジンは、4ストロークサイクルでも作動させることができる。図8A〜8Dは、それぞれ、4ストロークサイクルにおける四つの位置又はストロークを示す。図8A及び図8Bを用いて、2ストロークモードで作動する単一デュアルピストン組立体エンジンについて記述した作動方法との一つの重要な差異について説明する。4ストロークサイクルエンジンは、動力(又は膨張)ストロークを生成するのに、2ストロークサイクルエンジンよりも二つ多いストローク(排出及び吸入ストローク)を有するので、それぞれのポンピングシリンダは、充填及び動力ストロークを経る前に、追加の充填ストローク及び低圧への排出戻しのストロークを経なくてはならない。図8Aは、使用済みの燃焼ガスの排出を完了しようとする(排出ストローク)燃焼ピストン80を示す。この排出ストローク中に、ポンピングピストン81は、ポンピングシリンダ82の充填を完了する(充填ストローク)。しかし、燃焼ピストン80の次のストロークは、空気充填・空気吸入ストローク(図8B)であるので、ポンピングシリンダ82用の流体吸入バルブ(図示されない)は、流体の低圧への排出戻りを可能にするために、全開のままでなくてはならない。空気圧縮・流体吸入ストローク(図8C)及び燃焼ガス膨張・流体動力ストローク(図8D)は、前述の2ストロークエンジン構成の同じストロークと同一であり、したがって、ここではその作動を繰り返し述べない。
前述された4ストローク作動の二つの追加流体ポンピングストロークは、(四つのうちの)二つのポンピングピストン及びポンピングシリンダを除去することによって省くことができる。例えば、図8を参照すると、ポンピングピストン83及びポンピングシリンダ84、並びにポンピングピストン85及びポンピングシリンダ86が除去されると、残りの2組のポンピングピストンとポンピングシリンダは、その下死点位置までの各ポンピングピストンストロークで、動力ストロークを有することになる。この構成は、2ストロークモードで作動することも可能であるが、下死点位置への各ストロークに対して、2回の燃焼事象の出力動力を供給するためには、残りのポンピングシリンダの流れ容量を(ポンピングピストン及びポンピングシリンダの横断面積を倍増することによって)倍増させなくてはならない。本発明の本実施の形態の主要な欠点は、それ自体、軸方向にポンピングピストンを備えない燃焼ピストンが膨張ストロークを経験するときに、追加のガス膨張力を、ギヤを介して適当なポンピングピストンに伝達しなくてはならないことである。
図9は、質量及びモーメントについて完全にバランスのとれた8シリンダ型フリーピストンエンジンの他の実施の形態を示す。本実施の形態は、2ストローク又は4ストロークサイクル作動のいずれかで使用することができるが、4ストローク作動が、特に興味を惹く。二つの中央デュアルピストン組立体90、91、及び二つの外側デュアルピストン組立体93、94の運動を同期させるために、同期アタッチメント92を使用する。デュアルピストン組立体90、91と、デュアルピストン組立体93、94とは、一緒に往復運動する。2ストローク及び4ストロークについて先に提示した、その他の作動説明がすべて当てはまる。代替案として、2ギヤ一体組立体を電子的に同期させることができるが、制御はより複雑となる。
図10は、本発明のデュアルピストン組立体の他の実施の形態を示す。本実施の形態において、燃焼ピストン70及びポンピングピストン71は軸方向に連結されて、ポンピングシリンダ73もポンピングピストン71と軸方向に整列されている。燃焼ピストン74は、取り付けられた二つのポンピングピストン75、76を有し、それぞれが燃焼ピストン円形横断面の中心線に沿って中央揃えされ、かつ、ピストン外形から等しく内側に配置されて、燃焼ピストン上でバランスした実質上の力を達成する。ポンピングピストン75、76は、ポンピングシリンダ77、78内で往復運動する。ポンピングピストン75、76の総横断面積は、ポンピングピストン71の横断面積に等しくなくてはならない。2ストローク又は4ストローク作動の作動特性については前述されたとおりである。並列ポンピングピストンによって、より高密度な構成が達成されるが、代償として、いくらかの複雑さが増すことになる。
図11は、二つの単一ピストン組立体を、油圧機械式フレキシブル結合によって結び付ける他の実施の形態を示す。この実施の形態の主要な利点は、二つの単一ピストン組立体を、相互に様々な位置に配置することことによって、パッケージ又はバランスを改善できることである。図11の構成は、従来のインラインパッケージ及び機械式バランスのための並列位置を提供する。燃焼ピストン及びポンピングピストンは、前述されたように配設することができる。
図11の実施の形態において、単一ピストン組立体の軸方向ポンピングピストン101は、シャトルシリンダ103内を往復運動する流体シャトルピストン102に軸方向に結び付けられている。ポンピングピストン101は、シーリングブロック105内を往復運動する中空のコネクティングロッド104によって、シャトルピストン102に連結されている。コネクティングロッド104の中空中心106は、ポンピングシリンダ107内の流体と流体接触する。チェックバルブ108は、コネクティングロッド104の中空中心106から、シャトルシリンダ103への流れのみを可能にする。シャトルシリンダ103は、伝達チューブ109によって、シャトルシリンダ110に更に連結されて、該シャトルシリンダ110内を流体シャトルピストンが往復運動する。シャトルシリンダ110及びシャトルピストン111は、第2の単一ピストン組立体と同一部品である。シャトルピストン102は、チェーン等の高張力に耐えることのできるフレキシブル機械式手段によって、シャトルピストン111に更に接続される。スプロケット113、114等の適当な誘導手段を使用して、フレキシブル機械手段の移動を誘導する。シャトルシリンダ103、伝達チューブ109及びシャトルシリンダ110(シャトルピストン102、111間)内の流体は、(いくらかの漏洩が不可避に発生するので)補給されて、ポンピングシリンダ107からチャックバルブ108を通る流体によって加圧された状態が保たれる。加圧された流体は、チェーン112を張力を加えた状態に保ち、該チェーン112は流体容積を抑制する。流体チェーン組立体は、フレキシブルな固定長ロッドとして作用し、かつ、図2のケージ19として機能する。したがって、この組立体はフレキシブル結合を備える油圧機械式であり、このように接続された二つの単一ピストン組立体は、本発明のデュアルピストン組立体として機能するとともに、単一デュアルピストン組立体による2ストロークサイクル、及び二つの(又は三つ以上の)デュアルピストン組立体による4ストロークサイクルを含む、前述されたすべての機構での作動が可能である。
図11も機械式リンク115を示し、該機械式リンク115を使用することによって、二つのデュアルピストン組立体を互いに結び付けて、4ストロークの、質量及びモーメントをバランスさせた作動が可能となる。二つのデュアルピストン組立体は、「ケージ」実施例について先述したように、電子的に結合することもできる。
図12は、図8の「4シリンダ」デュアルピストン組立体エンジンの他の実施の形態を示す。図12は、二つのツイン型デュアルピストン組立体A及びBを示す。一つのツイン型デュアルピストン組立体Aを参照すると、このエンジンは、前述されたように、組立体Aを(図8の実施の形態と同様に)機械的にバランスさせて、2ストロークサイクル又は4ストロークサイクル作動のいずれかで運転可能であり、また、図8の実施の形態と異なり、組立体Aはモーメントでもバランスされている。2ストロークサイクル作動モードにおいては、組立体Aは、また、「燃焼力バランス」されており、組立体Aは、また、組立体Bに機械的に結び付ける(図9のように、二つの図8組立体を結び付ける)か、又は(図のように)ギヤで一緒にして、4ストローク、燃焼力バランス作動が可能となる。図12の実施の形態の、いくつかの応用における欠点は、完成エンジンの長さが大幅に増大することである。
組立体Aを使用して、本実施の形態に固有の(図8及び前述された実施の形態の)特徴、すなわち、2ストロークモードでの作動においての、モーメントと燃焼力とのバランスをさらに記述する。燃焼ピストン124、124Aは、それぞれシリンダ126、126A内で往復運動し、互いに固定されてデュアルピストン組立体120を形成する。燃焼ピストン124、124Aは、該燃焼ピストン124、124Aに固定されたポンピングピストン128、128Aをそれぞれ支持する。燃焼ピストン125、125Aは、該燃焼ピストン125、125Aに固定されたポンピングピストン129、129Aを、それぞれ支持するとともに、互いに固定されて、デュアルピストン組立体121を形成する。デュアルピストン組立体120、121は、ギヤ123を介して、外部ケージ122によって同期される。組立体121に外部ケージ122を加えたものは、組立体120と同じ質量でなくてはならない。組立体120がその外部TDCの位置からその内部TDCの位置へと移動するにつれて、組立体121は、その外部TDCの位置からその内部TDCの位置へと移動する。内部TDCの位置において、組立体120の内部燃焼ピストン124と組立体121の内部燃焼ピストン125の両方が、圧縮ストロークを完了し、燃焼が始まり、さらに(前述されたような)膨張ストロークが続く。すべての力が、エンジン構造内でバランスされている。
図13に示される、図7における実施の形態の修正形態は、バランスマス63a、63b(図7)に代えて、デュアルピストン組立体133a、133bを組み入れ、各燃焼ピストン134a、134b、134c、134dが、中央デュアルピストン組立体130の燃焼ピストン135a、135bの2分の1の面積を有する。連続する機械的なバランスに加えて、図7の実施の形態に対するこの6シリンダの修正形態は、2ストローク又は3ストローク作動が可能であり、図12の実施の形態について記述された、モーメント及び燃焼力バランスが任意選択である。図13は、コスト低減のために、ポンピングピストンを備えないデュアルピストン組立体133a、133bを示す。燃焼ピストン134a、134b、134c、134dの膨張動作は、同期手段132a又は132bを介して、中央デュアルピストン組立体130に適切に伝達されるとともに、ポンピングピストン136a又は136bによって、適切に、前述されたように液圧動力が引き出される。デュアルピストン組立体133a、133bは、ポンピングピストン(図示されない)を備えるように修正することも可能であり、前述されたように作動することによって、同期手段132a、132bを介して伝達する必要のある力を低減する。
さらに、他の実施の形態においては、本発明は、反復可能な燃料及び燃焼制御の方法を提供し、この方法は、流体吸入バルブ(適宜にバルブ24a又は24、24b−図3)の遅延閉止のための、電子的及び機械的応答に対する追加の時間を提供する。図2及び3を参照して前述された作動方法は、ここで再び図2及び3を参照して記述することを除いて、やはり当てはまる。この代替的な制御方法を用いると、適切な遅延吸入バルブ(適宜にバルブ24a又は24b)の閉止位置、すなわち、適切な次の上死点の組立位置を補償するための十分なエネルギーを残しながら、利用可能なエネルギーを抽出するのに適切な位置が、各燃焼事象に対して、供給/指令燃料量、液圧及び(摩擦や熱損失等のエンジン作動特性のテーブル又はアルゴリズムからの)「予測」サイクル効率に基づいて算出される。任意選択で、適切な吸入バルブの遅延閉止位置の「算出」に対する適応学習調整が、一つ又は複数以下の、又は類似の組立体エネルギー算出手段:(1)位置センサ31からの信号に基づく、(実際値と予測値とを比較しながら)選択位置における組立体の速度、(2)位置センサ31からの信号に基づく、(予測停止位置と比較した)デュアルピストン組立体の停止位置、(3)シリンダ圧力トランスデューサ(図示されない)からの信号に基づく、組立体停止時、又はその近傍であるが、燃焼の開始以前の、反対側の燃焼シリンダの圧力に基づいて、それぞれの動力ストロークに対して提供される。
本発明は、その主旨又はその本質的な特徴から逸脱することなく、別の特定の形態で具現することができる。したがって、これらの実施の形態は、すべての点において説明するためのものであり、限定するものではないと考えるべきであり、本発明の範囲は、前記の記述によるのではなく、添付の請求の範囲によって示されるものであり、かつ、請求の範囲と等価な意味及び範囲にあるすべての変更は、本発明に含むことを意図するものである。
従来型のデュアルピストン式フリーピストンエンジンの概略図である。 本発明のフリーピストンエンジンの一実施形態における単一のデュアルピストン組立体の概略図である。 更に付随の流体循環システムを備えた図2のデュアルピストン組立体を示す図である。 図2の実施の形態によるデュアルピストン組立体の斜視図である。 本発明のフリーピストンエンジンに使用される吸入バルブの好ましい実施の形態の概略断面図である。 関連する流体流れ接続及びアキュムレータを備える高圧・高速閉鎖チェックバルブの概略図である。 本発明のエンジンの第2の実施の形態による単一のデュアルピストン組立体の横断面図である。 二つの組立体を同期させるための歯車装置を含み、二つ並列のデュアルピストン組立体を有する本発明の第3の実施の形態を示す第1の図である。 二つの組立体を同期させるための歯車装置を含み、二つ並列のデュアルピストン組立体を有する本発明の第3の実施の形態を示す第2の図である。 二つの組立体を同期させるための歯車装置を含み、二つ並列のデュアルピストン組立体を有する本発明の第3の実施の形態を示す第3の図である。 二つの組立体を同期させるための歯車装置を含み、二つ並列のデュアルピストン組立体を有する本発明の第3の実施の形態を示す第4の図である。 対を構成するデュアルピストン組立体の同期歯車装置連結ケージと、二つの最内側デュアルピストン組立体を連結する剛体コネクタを備える、並列配置された四つのデュアルピストン組立体を含む本発明の更に他の実施の形態を示す横断面図である。 一方の燃焼ピストンが二つのポンピングピストンを支持し、組立体の他方の燃焼ピストンが一つのポンピングピストンを支持する本発明の更に他の実施の形態による単一のデュアルピストン組立体の横断面図である。 平行に配置された四つの燃焼シリンダと、各ポンピングピストンに固定されたシャトルピストンとを備え、フレキシブルコネクタが一対の燃焼シリンダに関連するシャトルピストンを連結している本発明のエンジンの更に他の実施の形態を示す概略図である。 四つのデュアルピストン組立体を有し、それらが軸方向に対にされて、軸方向に配設された対が平行であるとともに同期動作のために連結されている、本発明によるフリーピストンエンジンの他の実施の形態を示す概略図である。 平行な三つのデュアルピストン組立体を有する本発明によるフリーピストンエンジンの他の実施の形態を示す概略図である。
符号の説明
12、126、126A シリンダ
13、14、70、74、80、124、124A 燃焼ピストン
15、16、71、75、76、81、83、85、101、128、128A、129、129A、136a、136b ポンピングピストン
17、18、73、77、78、82、84、86、107 ポンピングシリンダ
19 ケージ
20 ブシュ
35 インパクトパッド
40 バルブメンバ
41 ガイドポスト
42 スプリング
44 シート
46 ヘッド
54 アキュムレータ
55 ブラダー
60、90、91、93、94、120、121、133a、133b デュアルピストン組立体
102、111 シャトルピストン
103、110 シャトルシリンダ
109 伝達チューブ
115 機械式リンク
24a、24b バルブ
63a、63b バランスマス

Claims (22)

  1. 軸方向に対向する一対の燃焼シリンダと、
    該各燃焼シリンダに装着されて、燃焼シリンダ内の連続する燃焼事象に応答して、その中で往復直線運動をする一対のフリーフロート式の燃焼ピストンと、
    該一対の燃焼ピストンのそれぞれから延びるとともに、各燃焼ピストンに固定されたポンピングピストンと、
    前記一対の燃焼シリンダ間に位置して、その中で往復直線運動をする前記ポンピングピストンをそれぞれ受容する軸方向に整列された一対の液圧シリンダと、
    前記一対の燃焼ピストンを剛直に連結し、前記液圧シリンダ及びポンピングピストンを包囲することによって、前記一対の燃焼ピストン、ポンピングピストン、及びケージを備える単独ユニットとして往復運動する往復運動デュアルピストン組立体を形成するケージと、
    前記各液圧シリンダにおいて、第1の圧力で流体を受け入れて、第1の圧力よりも大きい第2の圧力で流体を排出するポートとを備える少なくとも一つのエンジンユニットを有することを特徴とするフリーピストンエンジン。
  2. 前記液圧シリンダは剛直に連結される請求項1に記載のフリーピストンエンジン。
  3. 前記燃焼シリンダは、前記剛直に連結された燃焼ピストンに対して、前記一対の燃焼ピストンの一方が上死点にあるときに、前記一対の燃焼ピストンの他方が下死点にあるように配置される請求項1に記載のフリーピストンエンジン。
  4. 前記燃焼ピストンを前記ポンピングピストンと連結するロッドを包囲し、かつ、該各ロッドを誘導するブシュを更に有するとともに、前記燃焼ピストンはリングレスである請求項1に記載のフリーピストンエンジン。
  5. 前記ケージ上の位置インジケータと、該位置インジケータを読み取るための位置センサと、前記ケージの位置を特定するための電子制御ユニットとを更に有する請求項1に記載のフリーピストンエンジン。
  6. 少なくとも二つの前記エンジンユニットと、少なくとも二つの前記デュアルピストン組立体のケージを連結して前記デュアルピストン組立体に反対方向の同期平行運動をさせるための同期手段とを有する請求項1に記載のフリーピストンエンジン。
  7. 前記同期手段は、前記二つのデュアルピストン組立体の各ケージ上に配設されたラックと、該ラック間に位置し、各ラックによって係合されたピニオンとを備える請求項6に記載のフリーピストンエンジン
  8. 記液圧シリンダの一つへの流体の受け入れを制御するための、少なくとも一つの流体吸入バルブを更に有するとともに、該流体吸入バルブは、
    周辺にシール面を有するカップ形のヘッド、対向する凹型面及び凸型面、並びに前記凹型面から延びる一体型のガイドステムを備えたバルブメンバと、
    前記ガイドステムを収容する軸穴を備え、該軸穴を基準として開位置と閉位置との間で、前記バルブメンバに軸方向往復運動をさせるガイドメンバと、
    前記バルブメンバのヘッドのシール面がバルブシートを封止する前記閉位置の方向に、前記バルブメンバを付勢するスプリングと、
    前記一つの液圧シリンダと連通する排出ポートと、
    前記バルブシートによって包囲された吸入ポートと、
    該吸入ポート内に同軸に装着されて、引き込み位置と延長位置との間で往復運動する往復運動可能なピンとを有するとともに、
    前記ピンは、前記カップ形のヘッドの前記凹型面と接触して前記バルブメンバを前記開位置に保持する請求項1に記載のフリーピストンエンジン。
  9. 前記液圧シリンダの一つからの流体の排出を制御するための、少なくとも一つの高圧流体排出バルブを更に有するとともに、該流体排出バルブは、
    周辺にシール面を有するカップ形のヘッド、対向する凹型面及び凸型面、並びに前記凹型面から延びる一体型のガイドステムを備えたバルブメンバと、
    前記ガイドステムを収容する軸穴を備え、該軸穴を基準として開位置と閉位置との間で、前記バルブメンバに軸方向往復運動をさせるガイドメンバと、
    前記バルブメンバのヘッドのシール面がバルブシートを封止する前記閉位置の方向に、前記バルブメンバを付勢するためのスプリングと、
    前記一つの液圧シリンダと連通し、前記バルブシートによって包囲された排出口と、
    流体接続路であって、液圧シリンダ内に装着されたポンピングピストンが下死点に接近するにつれて前記一つのシリンダ内の液圧が増大すると、増大した圧力が前記ガイドステムに作用して前記バルブメンバを前記閉位置に押し込むように、前記一つのシリンダと前記軸穴とを接続する流体接続路とを有する請求項1に記載のフリーピストンエンジン。
  10. 前記排出口に接続された流体アキュムレータを更に有する請求項に記載のフリーピストンエンジン。
  11. 前記流体アキュムレータ内にガス充填ブラダーを更に有する請求項10に記載のフリーピストンエンジン。
  12. 前記ポンピングピストンが下死点に接近するときに、前記排出口が、前記ポンピングピストンによって閉止され、それによってトラップされた流体溜りが形成されることにより、上昇する圧力によって前記ポンピングピストンにかかるブレーキ力が形成される請求項に記載のフリーピストンエンジン。
  13. 前記ケージに装着され、前記デュアルピストン組立体の運動を前記燃焼シリンダ内に制限するインパクトパッドを更に有する請求項1に記載のフリーピストンエンジン。
  14. 前記デュアルピストン組立体の反対側に装着され、かつ、連結されて、前記デュアルピストン組立体の運動の方向と反対方向に往復運動をするバランスメンバを更に有する請求項1に記載のフリーピストンエンジン。
  15. 一直線に配設されるとともに、それぞれ第1〜第4のデュアルピストン組立体、第1、第2のデュアルピストン組立体のケージを連結して前記第1、第2のデュアルピストン組立体を反対方向に同期平行運動させる第1の同期手段、前記第3、第4のデュアルピストン組立体のケージを連結して前記第3、第4のデュアルピストン組立体を反対方向に同期平行運動させる第2の同期手段、及び1列に並んで往復運動をするように、前記第2、第3のデュアルピストン組立体のケージを互いに剛直に連結するコネクタを備えた第1〜第4のエンジンユニットを有する請求項1に記載のフリーピストンエンジン。
  16. 前記第1の同期手段は、前記第1、第2のデュアルピストン組立体のケージ上のラックと、前記第1、第2のデュアルピストン組立体上のラックとの間に位置し、かつ、該ラックに係合された第1のピニオンを備えるとともに、前記第2の同期手段は、前記第3、第4のデュアルピストン組立体のケージ上のラックと、前記第3、第4のデュアルピストン組立体上のラックとの間に位置し、かつ、該ラックに係合されている第2のピニオンを備える請求項15に記載のフリーピストンエンジン。
  17. 前記燃焼ピストンのうちの一つから延びる第1、第2のポンピングピストンと、他の燃焼ピストンから延びる第3のポンピングピストンを備え、第1〜第3の液圧シリンダが、それぞれ、前記第1〜第3のポンピングピストンを受容し、前記第1、第2のポンピングピストンが、前記一つの燃焼ピストンの円形断面の中心線上に中央揃えされ、かつ、前記第3のポンピングピストンの横断面積に等しい合計横断面積を有する請求項1に記載のフリーピストンエンジン
  18. 方向に整列された少なくとも一対のデュアルピストン組立体と、
    該デュアルピストン組立体の一つのケージに剛直に固定され、かつ、同期手段を介して他のデュアルピストン組立体に連結されて、前記各デュアルピストン組立体同士に反対方向の同期軸方向運動をさせる外部ケージとを有する請求項1に記載のフリーピストンエンジン。
  19. 軸方向に整列された第1、第2のデュアルピストン組立体と、軸方向に整列された第3、第4のデュアルピストン組立体とを備え、前記第1、第2の組立体が、前記第3、第4の組立体と平行に配設されている四つの前記デュアルピストン組立体と、
    それぞれの軸方向に整列された対のデュアルピストン組立体の一つのケージに剛直に固定され、かつ、第1の同期手段を介して前記整列された対のデュアルピストン組立体の他方に連結されて、前記デュアルピストン組立体同士に反対方向の同期軸方向運動をさせる外部ケージと、
    反対方向に同期された平行運動をさせるために、前記外部ケージを連結する第2の同期手段とを有する請求項1に記載のフリーピストンエンジン。
  20. 前記第2の同期手段は、前記各外部ケージ上のラックと、該ラック間に配設され、各ラックによって係合されるピニオンとを備える請求項19に記載のフリーピストンエンジン
  21. 1〜第3のデュアルピストン組立体が一直線に配設された三つの前記エンジンユニットと、
    前記第1、第3のデュアルピストン組立体を前記第2のデュアルピストン組立体の運動と反対方向に運動させる同期手段とを有するとともに、
    前記第2のデュアルピストン組立体は、前記第1、第3のピストン組立体のそれぞれの2倍の重量を有し、
    前記第2のデュアルピストン組立体の燃焼ピストンが、前記第1、第3のデュアルピストン組立体の2倍の横断面積を有する請求項1に記載のフリーピストンエンジン。
  22. 前記第1、第3のデュアルピストン組立体はポンピングピストンを含まない請求項21に記載のフリーピストンエンジン。
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