JP4255063B2 - 連結船 - Google Patents

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Description

本発明は、連結船に関するものであり、特に、運搬物を収容可能とした収容手段を有するバージを、推進手段を有する引船に連結してなる連結船に関するものである。
従来、推進手段を有する引船等の曳航船に、推進手段を有さないバージを着脱自在に連結可能とし、曳航船にバージを一体的に連結してバージに積載した運搬物を所要の荷揚場所まで搬送する連結船が知られている。
このような連結船では、バージにおける運搬物の積載状況に応じてバージの喫水が異なるために、曳航船とバージとを連結する場合、あるいは曳航船からバージを脱離させる場合には、互いを連結した曳航船の連結具とバージの連結具とを略同一な高さに位置させる必要があり、曳航船の喫水とバージの喫水とを略一致させる喫水調整が必要である。
そこで、バージにはバラストタンクを設けており、このバラストタンクを用いたバージのバラスト調整を行うことによって喫水調整を行っている(例えば、特許文献1参照。)。
通常、このような連結船では、一隻の曳航船に一隻のバージを連結しているが、昨今では複数のパージを多連に連結した構成も考えられており、このようにバージを多連に連結した船を、単一のバージからなる船と区別するために連結船と呼ぶことにする。
このような連結船においても、複数のバージを多連に連結する場合には、各バージに設けたバラストタンクによる喫水調整を行った後に連結を行っていた。また、このような連結船において複数のバージを多連に連結する場合には、曳航船を押船とするとバージによって前方の視認性が低下するおそれがあるために、曳航船としては主に引船が想定されている。
特開2001−341692号公報
しかしながら、上記の連結船では、各バージにバラストタンクを設けておく必要があり、バラストタンクの容量分だけバージに積載可能な積載量が低下することとなっていた。
したがって、このようなバージを複数連結して連結船を構成した場合には、連結船に占めるバラストタンクの容量が比較的大きくなり、その分だけ積載量が少なくなることによって連結船による搬送効率を低下させるおそれがあった。
そこで、本発明者は、各バージの積載量を減少させることなくバージの喫水調整を可能とすべく研究開発を行い、本発明を成すに至ったものである。
本発明の連結船では、推進手段を有する引船に、運搬物を収容可能とした収容手段を有するバージを連結してなる連結船において、収容手段は、上部に運搬物を出し入れするための出入口を設けた有底筒状の収容ブロック体であって、バージは、収容ブロック体と、この収容ブロック体を内設する内設空間と設けたバージ基体とから構成するとともに、収容ブロック体は、昇降ガイドを介して、内設空間に昇降自在に設け、バージ基体には、収容ブロック体を内設する内設空間に注水を行うための注水手段を設け、この注水手段による内設空間への注水によってバージ基体の喫水を調整可能とした。
さらに、以下の点にも特徴を有するものである。すなわち、
(1)バージ基体には、内設空間に注水した水のバージ基体外部への排水を行う排水手段を設け、バージの引船への連結後、内設空間内の水を排水するように構成したこと。
(2)引船は左側推進手段と右側推進手段を設けた双胴船であって、左側推進手段に設けたスクリューと右側推進手段に設けたスクリューとの配設間隔を、バージの左右幅寸法よりも大きくしたこと。
(3)引船とバージとの連結は、引船における引船側連結面と、バージにおけるバージ側連結面とのいずれか一方に設けた連結用突出軸と、他方に設けた連結用軸受とを連結させて行い、連結用突出軸は先端部を略球体状としたこと。
(4)引船とバージとの間にはワイヤを張架して互いを牽引するとともに、ワイヤには張力調整手段を接続して引船とバージとを所定の張力で拘束すること。
(5)バージはバージ同士で連結可能とし、バージ同士の連結は、一方のバージのバージ連結面と、他方のバージのバージ連結面とのいずれか一方に設けた連結用突出軸と、他方に設けた連結用軸受とを連結させて行い、連結用突出軸は先端部を略球体状としたこと。
(6)一方のバージと他方のバージとの間にはワイヤを張架して互いを牽引するとともに、ワイヤには張力調整手段を接続してバージ同士を所定の張力で拘束すること。
請求項1記載の発明によれば、推進手段を有する引船に、運搬物を収容可能とした収容手段を有するバージを連結してなる連結船において、収容手段は、上部に運搬物を出し入れするための出入口を設けた有底筒状の収容ブロック体であって、バージは、収容ブロック体と、この収容ブロック体を内設する内設空間と設けたバージ基体とから構成するとともに、収容ブロック体は、昇降ガイドを介して、内設空間に昇降自在に設け、バージ基体には、収容ブロック体を内設する内設空間に注水を行うための注水手段を設け、この注水手段による内設空間への注水によってバージ基体の喫水を調整可能としたことによって、バージ基体には大容量のバラストタンクを設ける必要がなく、その分だけ運搬物の積載を可能として積載量を大きくして運搬効率を向上させるか、あるいは、バージ基体を小型化して製造コストの低減を図ることができる。
請求項2記載の発明によれば、バージ基体には、内設空間に注水した水のバージ基体外部への排水を行う排水手段を設け、バージの引船への連結後、内設空間内の水を排水するように構成したことによって、バージ連結後の航行時には、内設空間内に余分な水が残留していることによる船体重量の増加を防止して航行効率を向上させることができる。
請求項3記載の発明によれば、引船は左側推進手段と右側推進手段を設けた双胴船であって、左側推進手段に設けたスクリューと右側推進手段に設けたスクリューとの配設間隔を、バージの左右幅寸法よりも大きくしたことによって、引船によって生起した推進力をバージによって打ち消されることなく推進に利用することができ、推進効率を向上させることができる。
また、引船を双胴船としたことによって、左右側推進手段のスクリューの回転数をそれぞれ調整することにより操舵装置を用いることなく操船することができ、特に、各スクリューはそれぞれ逆回転も可能としておくことにより、引船の操船性能を向上させることができ、バージの連結作業性を向上させることができる。
請求項4記載の発明によれば、引船とバージとの連結は、引船における引船側連結面と、バージにおけるバージ側連結面とのいずれか一方に設けた連結用突出軸と、他方に設けた連結用軸受とを連結させて行い、連結用突出軸は先端部を略球体状としたことによって、引船に対するバージの全方位の揺動運動に追随しながら連結状態を維持することができる。しかも、波浪によって過度の力が一カ所に作用することを抑止でき、連結用突出軸あるいは連結用軸受が破損することを防止できる。
請求項5記載の発明によれば、引船とバージとの間にはワイヤを張架して互いを牽引するとともに、ワイヤには張力調整手段を接続して引船とバージとを所定の張力で拘束することによって、ピッチングやローリングにともなって引船とバージとの間隔に変動が生じても、引船とバージとを安定的に拘束して連結状態を維持することができる。
請求項6記載の発明によれば、バージはバージ同士で連結可能とし、バージ同士の連結は、一方のバージのバージ連結面と、他方のバージのバージ連結面とのいずれか一方に設けた連結用突出軸と、他方に設けた連結用軸受とを連結させて行い、連結用突出軸は先端部を略球体状としたことによって、一方のバージに対する他方のバージの全方位の揺動運動に対して確実に追随することができ、連結状態を確実に維持することができる。しかも、波浪によって過度の力が一カ所に作用することを抑止でき、連結用突出軸あるいは連結用軸受が破損することを防止できる。
請求項7記載の発明によれば、一方のバージと他方のバージとの間にはワイヤを張架して互いを牽引するとともに、ワイヤには張力調整手段を接続してバージ同士を所定の張力で拘束することによって、ピッチングやローリングにともなってバージ間の間隔に変動が生じても、バージ間を安定的に拘束して連結状態を維持することができる。
本発明の連結船は、推進手段を有する引船に、複数のパージを多連に連結して構成する連結船であり、各パージには運搬物を出し入れするための出入口を上部に設けた有底筒状の収容ブロック体からなる収容手段を設けているものである。
そして、バージは、収容ブロック体と、同収容ブロック体を内設するバージ基体とから構成し、バージ基体には、同バージ基体の収容ブロック体を内設する内設空間に注水可能としているものである。
すなわち、バージ基体に設けた内設空間を疑似バラストタンクとして、必要に応じて同内設空間に注水することによりバージ基体の喫水調整を行うように構成しているものである。
したがって、バージ基体にはバージのバラスト調整に必要な最小限のバラストタンクを設けるだけでよく、バージに占めるバラストタンクの容積を極めて小さくすることができる。したがって、その分だけより多くの運搬物の積載を可能として積載量を大きくして運搬効率を向上させるか、あるいは、バージ基体を小型化して製造コストの低減を図ることができる。
また、バージ基体にはバラストタンクを設けずに、内設空間自体をバラストタンクとして使用してもよい。
バージ基体には、内設空間に注水した水をバージ基体外部に排水するための排水ポンプなどの排水手段を設けており、内設空間に注水して喫水調整を行い、そのバージを引船、あるいはすでにバージを連結した引船に連結して航行可能状態となった後に、内設空間内の水を排水するように構成している。
したがって、バージ連結後の航行時には、内設空間内に余分な水が残留していることによる船体重量の増加を防止できるので、航行効率を向上させることができる。
以下において、図面に基づいて本発明の実施形態を詳説する。
図1は、本実施形態の連結船Aの平面図、図2は同側面図である。本実施形態の連結船Aは、船首側から引船部10と、第1バージ21と、第2バージ22と、第3バージ23とを船尾方向に順次連結して構成している。引船部10と第1バージ21との連結構造、及び各バージ21,22,23同士の連結構造については後述し、まずは引船部10、及び各バージ21,22,23の構造について説明する。
引船部10は左側推進手段である左側スクリュー11と右側推進手段である右側スクリュー12を設けた双胴船であって、左側スクリュー11及び右側スクリュー12はそれぞれ図示しないエンジンと接続して、引船部10のみでも航行可能としている。
左側スクリュー11と右側スクリュー12との配設間隔は、各バージ21,22,23の左右幅寸法よりも大きくし、左側スクリュー11を各バージ21,22,23の左側面よりも左側方に張り出させるとともに、右側スクリュー12を各バージ21,22,23の右側面よりも右側方に張り出させ、左側スクリュー11及び右側スクリュー12で生成した推進力が各バージ21,22,23によって打ち消されることを防止している。したがって、引船部10による推進効率を向上させることができる。
また、本実施形態の引船部10には、通常、スクリューの後方位置に設ける舵を設けず、左側スクリュー11及び右側スクリュー12の回転数を調整することにより引船部10を操船するようにしている。特に、左側スクリュー11及び右側スクリュー12はそれぞれ逆回転も可能としておくことにより、引船の操船性能を向上させることができ、バージの連結作業性を向上させることができる。すなわち、左側スクリュー11及び右側スクリュー12自体を操舵装置ともしているものである。
また、引船部10の上部にはブリッジ15を設け、このブリッジ15において引船部10の操船を行っている。
第1〜3バージ21,22,23はそれぞれ、図1に示すように、バージ基体2と、同バージ基体2に設けた上部に開口を有する内設空間2aに収容した収容ブロック体3とから構成している。
収容ブロック体3は、上部に運搬物を出し入れするための出入口3aを設けた有底筒状体としている。そして、収容ブロック体3は、上下方向に伸延させて設けた昇降ガイド4を介してバージ基体2の内設空間2aに昇降自在に設けている。図2中、5はバージ基体2の底部に設けたキールである。
バージ基体2に設けた内設空間2aには、収容ブロック体3を昇降可能に収容するために、上部に収容ブロック体挿入口2bを設けている。
さらに、バージ基体2には、図2に示すように、収容ブロック体3を内設する内設空間2aに海水あるいは水を注入するための注水口2cを設けている。特に本実施形態では、この注水口2cと内設空間2aとを連通連結する通水路の中途部に開閉バルブ2dを設け、図示しない開閉操作装置によってこの開閉バルブ2dの開閉制御を行っている。この開閉操作装置及び開閉バルブ2dが注水手段である。なお、さらに、注水口2cを介して内設空間2a内に送水を行うための送水ポンプを設けてもよい。
開閉操作装置によって開閉バルブ2dを開状態として、自然注水により、または送水ポンプを作動させることにより、バージ基体2の内設空間2aには注水口2cから注水し、注水にともなってバージ基体2の喫水を下げることができるようにしている。このとき、内設空間2a内の収容ブロック体3は、内設空間2aに注入された水によって浮力を得て、内設空間2a内に所定量の水が注入された時点でバージ基体2に対して浮上した状態となるようにしている。
なお、送水ポンプは必ずしも設ける必要はなく、自然注水のみによって内設空間2a内への注水を行ってもよいが、送水ポンプを用いることによって内設空間2a内への注水時間を短縮させることができる。
また、バージ基体2には、内設空間2aに注水した水をバージ基体2外部に排水するための排水ポンプ(図示せず)を設けている。この排水ポンプが排水手段である。
上記のように引船部10、第1〜3バージ21,22,23は構成し、引船部10と第1バージ21、第1バージ21と第2バージ22、第2バージ22と第3バージ23は、一方の連結面に突設した連結用突出軸と他方の連結面に設けた連結用軸受とからなる中央連結装置6と、ワイヤを張架して互いを牽引連結する拘束装置7とによって連結している。
以下において、第1バージ21と第2バージ22との連結部分を拡大して示した図3及び図4を用いて、中央連結装置6と、拘束装置7とを詳説する。ここでは、第1バージ21と第2バージ22との連結構造について説明するが、引船部10と第1バージ21の連結構造、及び第2バージ22と第3バージ23の連結構造も同じであるので、その説明は省略する。図3及び図4中、8は弾性材料からなる防舷材である。
中央連結装置6は、第1バージ21における後側バージ連結面21bの略中央部に突設した連結用突出軸61と、第2バージ22における前側バージ連結面22aの略中央部に設けた連結用軸受62とから構成している。
連結用突出軸61には、先端部に略球体状に膨出させた球状係合体63を設けており、一方、連結用軸受62には、球状係合体63と摺接する半球状湾曲面を有する摺接壁62aと、球状係合体63の最大径よりも小径の係合孔を有する係合板62bとを設け、摺接壁62aと係合板62bとによって球状係合体63を揺動自在に挟持係合している。
係合板62bは一端を枢軸を介して摺接壁62aに枢着することにより回動自在としており、他端を固定ピン62cによって摺接壁62aに固定するように構成している。さらに、係合板62bには、図示しないが、係合板62bに設けた係合孔と連通する切欠部を設けており、この切欠部を介して連結用突出軸61を挿通可能としている。
このように、連結用突出軸61には先端部に略球体状の球状係合体63を設け、この球状係合体63を介して引船部10と第1バージ21、または各バージ21,22,23同士を連結することによって、引船部10に対する第1バージ21の全方位の揺動運動、または一方のバージに対する他方のバージの全方位の揺動運動に追随しながら連結状態を維持することができる。しかも、波浪によって生起された過度の力が局部集中することを抑止でき、連結用突出軸61あるいは連結用軸受62が破損することを防止できる。
特に、連結用突出軸61及び連結用軸受62は、連結する引船部10と第1バージ21、及び各バージ21,22,23の連結面の略中央に設けることによって、引船部10及びバージ21,22,23ごとのピッチングまたはローリングの影響を、連結した引船部10と第1バージ21、及び各バージ21,22,23に伝搬させることを抑止できる。
本実施形態では、第1バージ21の後側バージ連結面21bに連結用突出軸61を設け、第2バージ22の前側バージ連結面22aに連結用軸受62を設けているが、その逆に、第1バージ21の後側バージ連結面21bに連結用軸受を設け、第2バージ22の前側バージ連結面22aに連結用突出軸を設けてもよい。
連結用軸受62の構造は上記の形態に限定するものではなく、他の実施形態として、図5に示すように、連結用軸受62'を、連結用突出軸61の球状係合体63と摺接する球状湾曲面を有する第1摺接体66aと、第2摺接体66bとで構成し、第1摺接体66aと第2摺接体66bとによって、球状係合体63を摺動自在に挟持して連結するように構成してもよい。
第1摺接体66aは、一端を第1枢軸67aを介して前側バージ連結面22aに枢着するとともに、他端に第1開閉操作シリンダ68aを接続している。第1開閉操作シリンダ68aは前側バージ連結面22aに枢着している。また、第2摺接体6 6bは、一端を第2枢軸67bを介して前側バージ連結面22aに枢着するとともに、他端に第2開閉操作シリンダ68bを接続している。第2開閉操作シリンダ68bは前側バージ連結面22aに枢着している。
そして、図6に示すように、第1開閉操作シリンダ68a及び第2開閉操作シリンダ68bを縮退させることにより第1枢軸67a回りに第1摺接体66aを回動させるとともに、第2枢軸67b回りに第2摺接体66bを回動させて、第1摺接体66aと第2摺接体66bによる球状係合体63の挟持を解除するようにしている。
一方、球状係合体63を第1摺接体66a及び第2摺接体66bに対して所要の位置に位置させて第1開閉操作シリンダ68a及び第2開閉操作シリンダ68bを伸長させることにより、第1摺接体66a及び第2摺接体66bを回動させて、第1摺接体66aと第2摺接体66bとによって球状係合体63を摺動自在に挟持するようにしている。
拘束装置7は、図3、図4及び図7に示すように、第1バージ21の左右側上面後端にそれぞれ突設したワイヤガイド片71の基端部に一端を繋着するとともに他端に係止用フック72を接続したワイヤ73と、係止用フック72を係止するために第2バージ22の左右側上面前端に設けた回動係止片74と、ワイヤ73の中途部を掛回させて同ワイヤ73を引っ張ることによってワイヤ73に所定の張力を付与する牽引シリンダ75とから構成している。牽引シリンダ75がワイヤ73に接続した張力調整手段である。
ワイヤ73は、ワイヤガイド片71に回動自在に設けた2つのガイドローラ79,79の間に挿通して後方に延出させており、ワイヤガイド片71の基端に繋着したワイヤ73の端部からガイドローラ79,79までの間のワイヤ73を、ワイヤガイド片71の前側に設けた牽引シリンダ75の先端に装着した掛回片76に掛回させている。
係止用フック72は、本実施形態では矩形フレーム状として回動係止片74と係合可能とし、その一端にワイヤ73を接続している。
回動係止片74は、第2バージ22の左右側上面前端にそれぞれ突設した支持突片77に枢軸78を介して枢着することによりそれぞれ回動自在としている。
特に、回動係止片74は側面視略J字状として、円弧状の外側縁を有する湾曲部74aの一端に係止用フック72を係止する短寸法の係止爪74bを設けるとともに、他端には長寸法の固定用アーム74 cを設けている。そして、回動係止片74は湾曲部74a部分において枢軸78と接続して回動し、回動にともなって係止爪74bの向きを切り替えるようにしている。
支持突片77の後方位置には、起倒制御シリンダ81によって起倒自在とした係止用フレーム82を設けており、回動係止片74を回動させて係止用フレーム82側に固定用アーム74cを位置させるとともに係止用フレーム82を起立状態とすることにより、同係止用フレーム82によって固定用アーム74cの先端を係止して、回動係止片74の回動を制止するようにしている。
そして、係止用フレーム82を傾倒させることにより回動係止片74が回動可能とし、その状態で第1バージ21と第2バージ22とが離隔することにより、図8に示すように、回動係止片74が回動して回動係止片74と係止用フック72の係合が解除されるようにしている。
上記した中央連結装置6と拘束装置7による引船部10と、各バージ21,22,23との連結方法について説明する。
はじめに、図9に示すように、連結する引船部10と各バージ21,22,23とを所要の順番に配列する。ここでは、引船部10と各バージ21,22,23とは全て分離されているが、たとえば、最初は引船部10と第1バージ21と第3バージ23とが連結されていて、第1バージ21と第3バージ23との間に新たな第2バージ22を連結されたり、あるいは、引船部10と第1バージ21と第2バージ22とを連結した連結船の後端にさらに新たな第3バージ23を連結したりするものであってもよい。また、連結するバージの数は3つに限定するものではなく、場合によっては、連結船を引船部10と第1バージ21だけで構成してもよいし、4つ以上のバージを連結してもよい。
図9に示すように、第1バージ21の収容ブロック体3、第2バージ22の収容ブロック体3、及び第3バージ23の収容ブロック体3にはそれぞれ所要の運搬物が収容されており、それぞれの収容重量に応じて第1バージ21部分の喫水と、第2バージ22部分の喫水と、第3バージ23部分の喫水とは異なっている。
このように互いに連結する第1〜3バージ21,22,23で喫水が異なっていると、それぞれの連結面に設けた連結用突出軸61と連結用軸受62との高さが異なるので、第1〜3バージ21,22,23の喫水を一致させるべく、図10に示すように、第1〜3バージ21,22,23では、それぞれ内設空間2aへの注水を行って、第1〜3バージ21,22,23の喫水調整を行う。すなわち、第1〜3バージ21,22,23の内設空間2aをバラストタンクとして利用することにより、喫水調整を行っているものである。
第1〜3バージ21,22,23の内設空間2aをバラストタンクとして利用することによって、第1〜3バージ21,22,23には大型のバラストタンクを設ける必要がなく、必要に応じて最小限のバラストタンクを設けるだけでよいので、その分だけ内設空間2aを大きくして収容ブロック体3を大型化し、大容量化を図ることができる。あるいは、同一容量のバージをより小型化することができるので、バージの製造コストを低減させることができる。
特に、喫水調整においては、各第1〜3バージ21,22,23において、収容ブロック体3がバージ基体2から完全に浮上した状態となるようにすることによって、収容ブロック体3における運搬物の収容量とは無関係として喫水調整を行うことができる。
第1〜3バージ21,22,23の喫水が略一致したところで、喫水調整を終了し、図11に示すように、連結用ブロックBを介して第1バージ21と第2バージ22、及び第2バージと第3バージ23との連結を行う。
このとき、はじめに各拘束装置7の係止用フック72を回動係止片74に係止させることにより、引船部10と第1バージ21、第1バージ21と第2バージ22、第2バージ22と第3バージ23との間にワイヤ73を張架し、次いで牽引シリンダ75を作動させてワイヤ73を牽引することにより、引船部10と第1バージ21、第1バージ21と第2バージ22、第2バージ22と第3バージ23を互いに牽引して近接させるようにしている。
引船部10と第1バージ21、第1バージ21と第2バージ22、第2バージ22と第3バージ23の近接にともなって連結用突出軸61を連結用軸受62に当接させて連結することにより中央連結装置6での連結を行うようにしている。
中央連結装置6での連結後、拘束装置7の牽引シリンダ75は、ワイヤ73に所要の張力が作用するように牽引し、この張力によっても引船部10と第1バージ21及びバージ21,22,23同士を拘束している。このワイヤ73に付与した張力によって、引船部10と第1バージ21との間、第1バージ21と第2バージ22との間、第2バージ22と第3バージ23との間のピッチングやローリングを緩和するようにしている。特に、航行速度や波の大きさに応じて牽引シリンダ75によって張力を調整可能としている。
引船部10、第1〜3バージ21,22,23をそれぞれ連結して一体化した後、第1〜3バージ21,22,23の内設空間2a内の水を排水ポンプを用いて排水し、図2に示すように引船部10と第1〜3バージ21,22,23とを連結した連結船Aとしている。したがって、連結後の航行時には、内設空間2a内に余分な水が残留していることによる連結船Aの船体重量の増加を防止できるので、航行効率が低下することを防止できる。
なお、内設空間2a内の水を排水した後、バージ基体2と収容ブロック体3との間における内設空間2aの開口部分にパネルジョイント(図示せず)を配設することにより、バージ基体2と収容ブロック体3とをより確実に連結して安全性を向上させるようにしてもよい。
上記した本実施形態では、各バージ21,22,23には、それぞれ1つの収容ブロック体3を設けているが、1つに限定するものではなく、複数の収容ブロック体3を設けるべく構成してもよい。また、各バージ21,22,23には複数の注水口2cを設けてもよい。
本発明にかかる連結船の平面図である。 本発明にかかる連結船の側面図である。 第1バージと第2バージの連結部分の拡大平面図である。 第1バージと第2バージの連結部分の拡大縦断面図である。 他の実施形態の中央連結装置の説明図である。 他の実施形態の中央連結装置の説明図である。 拘束装置の説明図である。 拘束装置の説明図である。 船首部と第1バージ及び各バージ同士の連結作業の説明図である。 船首部と第1バージ及び各バージ同士の連結作業の説明図である。 船首部と第1バージ及び各バージ同士の連結作業の説明図である。
符号の説明
A 連結船
10 引船部
11 左側スクリュー
12 右側スクリュー
15 ブリッジ
21 第1バージ
22 第2バージ
23 第3バージ
2 バージ基体
2a 内設空間
2b 収容ブロック体挿入口
2c 注水口
2d 開閉バルブ
3 収容ブロック体
3a 出入口
4 昇降ガイド
5 キール
6 中央連結装置
7 拘束装置

Claims (7)

  1. 推進手段を有する引船に、運搬物を収容可能とした収容手段を有するバージを連結してなる連結船において、
    前記収容手段は、上部に運搬物を出し入れするための出入口を設けた有底筒状の収容ブロック体であって、
    前記バージは、前記収容ブロック体と、この収容ブロック体を内設する内設空間と設けたバージ基体とから構成するとともに、
    前記収容ブロック体は、昇降ガイドを介して、前記内設空間に昇降自在に設け、
    前記バージ基体には、前記収容ブロック体を内設する内設空間に注水を行うための注水手段を設け、この注水手段による前記内設空間への注水によって前記バージ基体の喫水を調整可能としたことを特徴とする連結船。
  2. 前記バージ基体には、前記内設空間に注水した水のバージ基体外部への排水を行う排水手段を設け、前記バージの前記引船への連結後、前記内設空間内の水を排水するように構成したことを特徴とする請求項記載の連結船。
  3. 前記引船は左側推進手段と右側推進手段を設けた双胴船であって、前記左側推進手段に設けたスクリューと前記右側推進手段に設けたスクリューとの配設間隔を、前記バージの左右幅寸法よりも大きくしたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の連結船。
  4. 前記引船と前記バージとの連結は、前記引船における引船側連結面と、前記バージにおけるバージ側連結面とのいずれか一方に設けた連結用突出軸と、他方に設けた連結用軸受とを連結させて行い、前記連結用突出軸は先端部を略球体状としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の連結船。
  5. 前記引船と前記バージとの間にはワイヤを張架して互いを牽引するとともに、前記ワイヤには張力調整手段を接続して、前記引船と前記バージとを所定の張力で拘束することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の連結船。
  6. 前記バージはバージ同士で連結可能とし、前記バージ同士の連結は、一方の前記バージのバージ連結面と、他方の前記バージのバージ連結面とのいずれか一方に設けた連結用突出軸と、他方に設けた連結用軸受とを連結させて行い、前記連結用突出軸は先端部を略球体状としたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の連結船。
  7. 一方の前記バージと他方の前記バージとの間にはワイヤを張架して互いを牽引するとともに、前記ワイヤには張力調整手段を接続して、前記バージ同士を所定の張力で拘束することを特徴とする請求項6記載の連結船。
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