JP4254440B2 - 繊維製品の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維とを混用した、衣料用途に適した、繊維製品の製造方法に関するものである。
ポリエステル系繊維は、寸法安定性、機械強度など優れた特性を有する一方、吸湿性、吸汗性などが劣るため、レーヨン等の再生セルロース系繊維を混用することで吸湿性、吸汗性を向上させることが知られている。
また、ポリエステル系繊維の風合いをしなやかでソフトなものに改善して商品価値を高めるための技術として減量加工が知られている。
しかし、再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品に減量加工を施すには、問題があった。例えば、ロープ状で処理する液流染色機を用い30g/L程度の水酸化ナトリウム水溶液中で90〜98℃で処理することは、ポリエステル系繊維のみからなる製品に対しては一般的な減量加工条件であるが、同じ条件で再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品を減量加工すると、再生セルロース系繊維にフィブリルが不均一に発生し、繊維製品の白化現象が起こる。また、40〜80g/Lといった、より高濃度のアルカリでポリエステル系繊維製品を減量加工することにより更に良好な風合いを得ることができるとされているが、この条件では再生セルロース繊維は膨潤し、その結晶構造が変化してしまい、染め斑や強度低下を引き起こす、また再生セルロース系繊維の吸放湿性が低下するなどの問題があった。再生セルロース繊維のなかでも、特にレーヨンはフィブリル化や湿潤時の強力低下が著しい。
一方、低アルカリ濃度や低温で減量加工を行うと、目標とするポリエステル繊維の減量率が得られず、風合いが粗硬になるという問題があった。
これらの問題に対して例えば、再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品を減量加工するにあたり、目標減量率に必要なアルカリ成分を予め浴液に仕込むと同時に、第四級アンモニウム塩等のカチオン系界面活性剤からなる減量促進剤を添加して、短時間で(すなわち再生セルロース系繊維のフィブリル化が進行する前に)ポリエステル系繊維を減量する方法が採用されている。しかし、この方法でも、混用品における再生セルロース系繊維の湿潤時の強力低下やフィブリル化の抑制とポリエステル系繊維の高い減量率での減量を両立することはできなかった。さらに、カチオン系界面活性剤からなる減量促進剤は減量加工後も繊維に残留し易く、後の染色工程で染め斑などの原因となり得るので、減量加工後に酸処理、アニオン返しなどの処理が必要となり、工程が煩雑になるという問題もあった。
また、特許文献1には、ポリエステル繊維と再生セルロース繊維の複合織編物にアリカリ処理を施してフィブリルを積極的に発生させることが開示されているが、フィブリル化の制御方法としては「…アルカリ処理条件としては、上記ポリエステルの減量率を満足すると共に、再生セルロース繊維のフィブリル化が織編物表面の20%以上となるような条件をそれぞれの繊維の特性に応じて設定するとよい。」(段落番号[0017])と記載されているのみであり、具体的な開示はされていない。
また特許文献2には、織物に糊剤を付与した状態で減量加工を施すことによりセルロース系繊維の強力低下を防ぐ技術が開示されているが、糊剤の残留はポリエステル繊維の減量をも阻害し、減量斑や次の染色工程での染め斑の原因となる。
また、セルロース系繊維のセルロース分子間を多官能の反応性物質で架橋結合し、フィブリル化を抑制する方法が数多く報告されているが、減量加工時のフィブリル化を抑制するには多量の架橋剤を必要とすることによるコストアップの問題や、染着座席を封鎖することによる染色性の低下などの問題があった。
特許第3269143号 特許第3362500号
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品において、減量加工におけるポリエステル系繊維の減量率を高くしても品位や強度の低下を抑えることができる繊維製品の製造方法を提供せんとするものである。
本発明は、前記課題を解決するために、次のような手段を採用する。
(1)再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品を実質的に静止した状態でアルカリ処理液で処理する減量加工工程を含むことを特徴とする繊維製品の製造方法。
(2)該アルカリ処理液で処理する減量加工が、ビーム処理機、チーズ処理機、パッケージ処理機およびカセ処理機から選ばれる少なくとも1つの処理機を用いて行われることを特徴とする前記(1)記載の繊維製品の製造方法。
)アルカリ成分を添加して処理液とする前の浴液に再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品を入れ、80℃以上に昇温した後に、該浴液にアルカリ成分を添加する前記(1)または(2)記載の繊維製品の製造方法。
)減量加工中にアルカリ処理液中のアルカリ濃度を測定し、測定した濃度に基づいてアルカリ成分をアルカリ処理液に追加してアルカリ処理液中のアルカリ濃度を制御する前記(1)〜(3)のいずれかに記載の繊維製品の製造方法。
)減量加工において、アルカリ処理液としてカチオン系界面活性剤を実質的に含まないものを用いる前記(1)〜()のいずれか記載の繊維製品の製造方法。
)減量加工前の再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品における再生セルロース系繊維の混率が10〜80重量%である前記(1)〜()のいずれか記載の繊維製品の製造方法。
本発明により、再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品の減量加工において、再生セルロース系繊維の減量を抑えポリエステル系繊維の減量を相対的に促進させることができ、従って再生セルロース系繊維のフィブリル化による品位や強度の低下を抑えることができる。
以下、本発明をさらに詳細に説明する。
本発明の繊維製品の製造方法は、再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品に関するものである。
再生セルロース系繊維としては、ビスコースレーヨン、ポリノジック、キュプラ、テンセルなどを採用することができ、中でもビスコースレーヨンは、湿潤時の強度低下が大きいため、本発明を特に好適に採用することができる。
ポリエステル系繊維を構成するポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリヘキサメチレンテレフタレートなどを好ましく採用することができる。また、ポリエステルには第3成分を共重合しても良く、かかる第3成分としては、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸などを好ましく採用することができる。
減量加工前の再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品における再生セルロース系繊維の混率としては、10〜80重量%が好ましく、より好ましくは15〜50重量%である。10重量%以上、より好ましくは15重量%以上とすることにより、吸湿性や吸汗性を得ることができる。また80重量%以下、より好ましくは50重量%以下とすることにより、減量加工による風合い差別化や製品の機械強度向上の効果を得ることができる。
また、本発明の効果を損なわない限り、他種の繊維を含むことができる。
混用品の形態としては、糸状、織物、編物、不織布等がある。
また本発明の繊維製品の製造方法は、減量加工において再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品を実質的に静止した状態でアルカリ処理液で処理することが重要である。
本発明者等は、前記課題について鋭意検討した結果、減量加工における再生セルロース系繊維のフィブリル化および重量減少は、アルカリ存在下においてセルロース分子の水酸基がアルカリ置換し(アルカリセルロース化)、セルロース分子間の水素結合が脆弱となり、そこに揉み、張力、摩擦などの物理作用が加わることで、再生セルロース系繊維を構成するセルロース分子の集合体であるミクロフィブリルおよびミクロフィブリルの集合体であるフィブリルが剥離、脱落する、また吸放湿性等も低下することを見出し、本発明に想到したものである。
実質的に静止した状態としては、積極的に加工処理対象(混用品)を移動あるいは回転させる操作を行わない状態が好ましく、さらには加工処理対象を固定することが好ましいが、固定した状態の中での繊維の微視的な挙動等は許容される。
実質的に静止した状態で減量加工処理できる装置としては、加工処理対象が布帛形態であればビーム処理機、糸状形態であればチーズ処理機、パッケージ処理機、カセ処理機などを採用することができる。
アルカリ処理液のアルカリ成分としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属の水酸化化合物を採用することができ、中でも水酸化ナトリウムが工業的汎用性の点から好ましい。
本発明の繊維製品の製造方法は、アルカリ処理液として第4級アンモニウム塩などのカチオン系界面活性剤を実質的に含まないものを用いることが好ましい。従来は再生セルロース系繊維の減量速度に対しポリエステル系繊維の減量速度を相対的により速くするためにカチオン系界面活性剤を減量促進剤として用いることが好ましいとされてきたが、本発明の適用により、当該減量促進剤を使用する意義が薄れ、また、カチオン系界面活性剤の残存は染め斑などの原因となり得るものであったがこれを使用しないことにより、そのイオン性を中和するためのアニオン返し処理などを省略することが可能となり、より低コストで染め斑等のない繊維製品を提供することができるからである。
アルカリ処理液に対するアルカリ成分の濃度としては、アルカリセルロース化を抑制するために30g/L以下が好ましく、より好ましくは5〜15g/Lである。
また、減量加工温度としては、再生セルロース系繊維のフィブリル化や減量に対してポリエステル系繊維の減量をより速くするという観点から、80℃〜140℃が好ましく、より好ましくは100〜140℃、更に好ましくは120〜130℃である。80℃以上とすることにより、再生セルロース系繊維のフィブリル化や減量に対してポリエステル系繊維の減量がより速い条件で減量加工を行うことができる。また、140℃以下とすることにより、ポリエステルの加水分解反応が著しく速くなるのを抑え、減量ムラによる染め斑や加工斑を防ぐことができる。
本発明の繊維製品の製造方法は、アルカリ成分を添加してアルカリ処理液とする前の浴液に再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品を入れ、80℃以上に昇温した後に該浴液にアルカリ成分を添加することが好ましい。前述のように、再生セルロース系繊維の減量速度に対してポリエステル系繊維の減量速度を相対的により速くした状態で減量加工を開始できるからである。
また、本発明の繊維製品の製造方法は、減量加工中にアルカリ処理液中のアルカリ濃度を測定し、測定した濃度に基づいてアルカリ成分をアルカリ処理液に追加してアルカリ処理液中のアルカリ濃度を制御することが好ましい。というのは、前述の通りアルカリ成分の濃度は、従来(30g/L程度。)よりも低濃度(好ましくは30g/L以下、より好ましくは5〜15g/L)とするのが好ましいが、減量反応の進行に伴ってアルカリ成分が消費され反応効率が低下する傾向にあるため、低濃度ながらもポリエステル系繊維の減量を確実に効率よく行うために、アルカリ成分の濃度を維持することが好ましいからである。
アルカリの添加速度は、特に制限はないが、100℃以上の、よりポリエステルの加水分解反応が促進される温度領域では、たとえば、少なくとも処理液が1循環するのに要する程度の時間をかけて定量的に添加するのが好ましい。
本発明の繊維製品の製造方法により製造される繊維製品は、減量加工を施した後、さらに染色・仕上げ加工等を施すことにより実用に供し得るものとすることができる。
染色方法としては例えば、液流染色法、パッド・キュア法による連続染色法などを採用することができる。作業性、生産性、染色品の風合いの点からは、液流染色機を用いるのが好ましい。
また、使用する染料としては、ポリエステル系繊維側の染色には分散染料、再生セルロース系繊維側の染色には直接染料、反応性染料、バット染料などを採用することができる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって制限を受けるものではない。
[測定・評価方法]
(1)混率・減量率
各実施例・比較例における布帛と同種の布帛を30cm×30cmにカットし、周囲がほつれぬよう溶融着処理して「混率等測定用布」とした。
混率等測定用布を90℃で1時間放置してから(以下、この状態を「絶対乾燥状態」という。)、混率等測定用布をデシケーターに入れて室温で30分放置し、混率等測定用布の重量W0を計った。その後、混率等測定用布を70%の硫酸水溶液に入れ、24時間放置後、湯水洗し、再生セルロース系繊維を溶解除去した。本実施例・比較例において使用した布帛は下記の通り再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維のみからなるので、硫酸水溶液にて処理後はポリエステル系繊維のみが残っていることとなり、これを絶対乾燥状態とし、デシケーターに入れて室温で30分放置し、減量加工後のポリエステル系繊維のみの重量W1を計り、次式により、減量加工前のポリエステル系繊維の混率Xと再生セルロース系繊維との混率Yを求めた。
X(%)=(W1/W0)×100
Y(%)=100−X
減量加工においては、硫酸水溶液で処理していない他の混率等測定用布を準備し、これを各実施例・比較例における同種の(他の評価用の)布帛に縫い付け、共に減量加工処理を施した。減量加工処理後、布を他の評価用の布帛から取り外し、前記と同様の要領で、減量加工前の重量W2、減量加工後の重量W3、減量加工後のポリエステル系繊維の重量W4、減量加工後の再生セルロース系繊維の重量W5(=W3−W4)から減量率を計算した。
混用品全体の減量率(%)
={(W2−W3)/W2}×100
ポリエステル系繊維の減量率(%)
={(W2×(X/100)−W4)}/{W2×(X/100)}×100
再生セルロース系繊維の減量率(%)
={(W2×(Y/100)−W5)}/{W2×(Y/100)}×100
尚、減量加工前の混率については、各実施例・比較例について、後述する紡績糸としての混率とほぼ同値であることを確認した。
(2)引裂き強力:
JIS L 1096(一般織物試験方法)のD法(ペンジュラム法)に従い、引裂き試験機には大栄科学精器製株式会社製“ELMENDORF’S TEARING TESTER”を用いて、経糸方向、緯糸方向のそれぞれについてn=5で測定した。
(3)染め斑
織物の染色加工の当業者が目視により次の基準にて検査した。
5級:全く染め斑がない。
4級:殆ど染め斑がない。
3級:多少染め斑がある。
2級:かなり染め斑がある。
1級:著しく染め斑がある。
(4)表面品位
織物の染色加工の当業者が目視により次の基準にて検査した。
0:良好。
1:やや不良。
2:不良。
(5)フィブリル化
走査型電子顕微鏡(SEM、島津製作所製)を用いて、50倍および300倍に拡大しレーヨン繊維表面の凹凸を観察し、次の基準にて評価した。
5級:フィブリル化していない。
4級:僅かにフィブリル化している。
3級:フィブリル化している。
2級:著しくフィブリル化している。
1級:フィブリル化によりレーヨン繊維単糸が破断している。
[実施例1]
(製織)
ポリエチレンテレフタレート繊維65%、レーヨン35%の30番双糸の紡績糸を経糸および緯糸に用いて、AJL型製織機にて、織密度が経130本/2.54cm、緯74本/2.54cmの綾織組織に製織した。
(精錬・プレセット)
得られた織物を、常法にて、糊抜精練し、毛焼き後、190℃でプレセットを行った。
(減量加工)
上記のプレセットまで施した布帛を300m(90kg)、(株)日阪製作所製ビーム処理機の約40℃の水浴に投入した。水浴にはカチオン系界面活性剤を添加していない。また、この段階では未だアルカリ成分も添加していない。
布帛を投入後、3℃/分の速度で80℃まで昇温した後に、15g/Lの濃度になるように水酸化ナトリウムを添加し、さらに3℃/分の速度で120℃まで昇温し、120℃で60分間の減量加工を行った。
減量加工後、3℃/分の速度で冷却した後、湯水洗を行い、余剰の水酸化ナトリウムを十分に洗い落とした。
(染色加工)
染色加工装置として、液流処理機((株)日阪製作所製)を使用した。
常温で下記の染料・助剤を投入し、常温から90℃まで、2℃/分で昇温し、90℃から130℃まで、1℃/分で昇温した。130℃で10分間保持した後、100℃まで、1℃/分で冷却し、100℃から60℃まで、2℃/分で冷却した。その後、10分間水洗したのち、乾燥セットを行った。
分散染料 SUMIKARON YELLOW ERPD 0.09%owf
SUMIKARON RED ERPD 0.15%owf
SUMIKARON BLUE ERPD 0.205%owf
直接染料 KAYACELON YELLOW C2RL 0.026%owf
SOLOPHENYL SCARLET BNL 0.03%owf
KAYARUS S BLUE BGL 200 0.081%owf
分散剤 RAP-250 0.5g/l
pH調整剤 PH-500 1.5g/l
芒硝 SDOIUM SULFAT 6.0g/l
尚、上記において「owf」とは、被染色物に対する染料の重量比をいう。
布帛および糸条の表面の拡大写真を図1に、評価結果を表1に示す。
[実施例2]
(製織)・(精錬・プレセット)は、実施例1と同様にして行った。
(減量加工)
プレセットまで施した布帛を300m(90kg)、(株)日阪製作所製ビーム処理機の約40℃の水浴に投入した。水浴にはカチオン系界面活性剤を添加していない。また、この段階では未だアルカリ成分も添加していない。
布帛を投入後、3℃/分の速度で80℃まで昇温した後に、アルカリ成分の初期添加として5g/Lの濃度になるように水酸化ナトリウムを添加し、さらに3℃/分の速度で120℃まで昇温し、120℃で120分間の減量加工を行った。また、水酸化ナトリウムの初期添加後、処理液中のアルカリ濃度を自動減量加工制御装置(株式会社アナック製SEEDA−01P型)にて連続測定し、測定した濃度に基づいて(すなわちポリエステルの減量に消費されたアルカリ量に応じて)水酸化ナトリウムを随時追加し、処理液中のアルカリ濃度を一定に制御した。
減量加工後、3℃/分の速度で冷却した後、湯水洗を行い、余剰の水酸化ナトリウムを十分に洗い落とした。
(染色加工)
実施例と同様にして行った。
布帛および糸条の表面の拡大写真を図2に、評価結果を表1に示す。
[比較例1]
(製織)・(精錬・プレセット)は、実施例1と同様にして行った。
(減量加工)
プレセットまで施した布帛を300m(90kg)、(株)日阪製作所製液流染色機の約40℃の水浴に投入した。布帛が染色機内を1分間に1循環する速度に設定し、3℃/分の速度で120℃まで昇温した後に、15g/Lの濃度になるように水酸化ナトリウムを添加し、120℃で60分間の減量加工処理を行った。
減量加工後、3℃/分の速度で冷却した後、湯水洗を行い、余剰の水酸化ナトリウムを十分に洗い落とした。
(染色加工)
実施例1と同様にして行った。
布帛および糸条の表面の拡大写真を図3に、評価結果を表1に示す。
[比較例2]
(製織)・(精錬・プレセット)は、実施例1と同様にして行った。
(減量加工)
プレセットまで施した布帛を300m(90kg)、(株)日阪製作所製液流染色機の約40℃の水浴に投入した。布帛が染色機内を1分間に1循環する速度に設定し、布帛投入時と同じ温度で減量促進剤としてカチオン系界面活性剤((株)一方社製DYK1125)を2g/Lと水酸化ナトリウムを布帛重量に対し22重量%添加し、3℃/分の速度で120℃まで昇温した後に、30分間の減量加工処理を行った。
減量加工後、3℃/分の速度で冷却した後、湯水洗を行い、余剰の水酸化ナトリウムを十分に洗い落とした。
続いて、アニオン系界面活性剤((株)一方社製7WA−62)を2g/L添加し、90℃で20分間のアニオン返し処理を行い、その後、湯水洗を行った。
(染色加工)
実施例1と同様にして行った。
布帛および糸条の表面の拡大写真を図4に、評価結果を表1に示す。
Figure 0004254440
実施例1の(a)布帛表面の拡大写真および(b)糸条表面の拡大写真である。 実施例2の(a)布帛表面の拡大写真および(b)糸条表面の拡大写真である。 比較例1の(a)布帛表面の拡大写真および(b)糸条表面の拡大写真である。 比較例2の(a)布帛表面の拡大写真および(b)糸条表面の拡大写真である。

Claims (6)

  1. 再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品を実質的に静止した状態でアルカリ処理液で処理する減量加工工程を含むことを特徴とする繊維製品の製造方法。
  2. 該アルカリ処理液で処理する減量加工が、ビーム処理機、チーズ処理機、パッケージ処理機およびカセ処理機から選ばれる少なくとも1つの処理機を用いて行われることを特徴とする請求項1記載の繊維製品の製造方法。
  3. アルカリ成分を添加してアルカリ処理液とする前の浴液に再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品を入れ、80℃以上に昇温した後に、該浴液にアルカリ成分を添加する請求項1または2記載の繊維製品の製造方法。
  4. 減量加工中にアルカリ処理液中のアルカリ濃度を測定し、測定した濃度に基づいてアルカリ成分をアルカリ処理液に追加してアルカリ処理液中のアルカリ濃度を制御する、請求項1〜3のいずれかに記載の繊維製品の製造方法。
  5. 減量加工において、アルカリ処理液としてカチオン系界面活性剤を実質的に含まないものを用いる請求項1〜のいずれか記載の繊維製品の製造方法。
  6. 減量加工前の再生セルロース系繊維とポリエステル系繊維との混用品における再生セルロース系繊維の混率が10〜80重量%である請求項1〜のいずれか記載の繊維製品の製造方法。
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