JP4253688B2 - 凍結乾燥用保護剤及び生理活性物質の製造方法 - Google Patents

凍結乾燥用保護剤及び生理活性物質の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、凍結乾燥用保護剤及び生理活性物質の製造方法に関する。
生理活性物質{酵素、組み換えタンパク質、抗体、ペプチド、アミノ酸、核酸、糖、抗生物質及びビタミン等}は、各種研究開発、診断・検査薬や医薬品等として広く利用されている。そして、製造工程中や保存期間中に、生理活性物質の生理活性(力価)等が損なわれないことが重要である。
たとえば、糖類{マントース、ラフィノース、スクロース、トレハロース又はアミノ糖を含むG−CSF{顆粒球コロニー刺激因子}の凍結乾燥薬理製剤が知られている(特許文献1)。
特表平8−504784号公報{WO94/14465パンフレット}
しかし、従来の凍結乾燥薬理製剤を用いても、保存期間中に、生理活性物質の生理活性が損なわれ、生理活性(力価)が10%程度しか保持されないという問題点がある。
本発明の目的は、生理活性物質及び水から構成される混合物を凍結乾燥する際に、生理活性物質が変質することを防止し、活性を長期間維持するための保護剤を提供することである。
本発明者らは、上記の目的を達成するべく検討を行った結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明の凍結乾燥用保護剤の特徴は、生理活性物質及び水から構成される混合物を凍結乾燥する際に生理活性物質が変質することを防止し、活性を長期間維持するための保護剤であって、
生理活性物質が酵素、組み換えタンパク質、抗体、ペプチド又はアミノ酸であり、
α位のアミノ基が変性されたアミノ酸エステル含有し、変性されたアミノ基が、式(1)で表されるアシルアミノ基あり、アミノ酸エステル構成するアミノ酸が、アルギニンある点を要旨とする。

−NHCOR (1)

メチルを表す。
本発明の生理活性物質の製造方法の特徴は、α位のアミノ基が変性されたアミノ酸エステル含有し、変性されたアミノ基が、式(1)で表されるアシルアミノ基あり、アミノ酸エステル構成するアミノ酸が、アルギニンある凍結乾燥用保護剤の存在下、
生理活性物質及び水から構成される混合物を凍結乾燥して、生理活性物質を製造する製造方法であり、生理活性物質が酵素、組み換えタンパク質、抗体、ペプチド又はアミノ酸である点を要旨とする。

−NHCOR (1)

メチルを表す。
本発明の凍結乾燥用保護剤は、生理活性物質及び水から構成される混合物を凍結乾燥する際に、生理活性物質が変質することを防止することができる。そして、得られる生理活性物質は、長期間保存しても、生理活性(力価)がほとんど低下しない。
したがって、本発明の保護剤は、生理活性物質{酵素、組み換えタンパク質、抗体、ペプチド、アミノ酸、核酸、糖、抗生物質及びビタミン等}を用いる分野{各種研究開発、診断・検査薬や医薬品等}において、極めて有用である。
なお、生理活性(力価)とは、生理活性物質の純度を意味する。
生理活性物質としては限定されないが、酵素、組み換えタンパク質、抗体、ペプチド、アミノ酸、核酸、糖、抗生物質及びビタミン等が含まれる。
酵素としては、酸化還元酵素{コレステロールオキシダーゼ、グルコースオキシダーゼ、アスコルビン酸オキシダーゼ及びペルオキシダーゼ等}、加水分解酵素{リゾチーム、プロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、アミラーゼ、リパーゼ、セルラーゼ及びグルコアミラーゼ等}、異性化酵素{グルコースイソメラーゼ等}、転移酵素{アシルトランスフェラーゼ及びスルホトランスフェラーゼ等}、合成酵素{脂肪酸シンターゼ、リン酸シンターゼ及びクエン酸シンターゼ等}及び脱離酵素{ペクチンリアーゼ等}等が挙げられる。
組み換えタンパク質としては、タンパク製剤{インターフェロンα、インターフェロンβ、インターロイキン1〜12、成長ホルモン、エリスロポエチン、インスリン、顆粒状コロニー刺激因子(G−CSF)、組織プラスミノーゲン活性化因子(TPA)、ナトリウム利尿ペプチド、血液凝固第VIII因子、ソマトメジン、グルカゴン、成長ホルモン放出因子、血清アルブミン及びカルシトニン等}及びワクチン{A型肝炎ワクチン、B型肝炎ワクチン及びC型肝炎ワクチン等}等が挙げられる。
抗体としては、モノクローナル抗体及びポリクローナル抗体が挙げられる。
ペプチドとしては、特にアミノ酸組成を限定するものではなく、ジペプチド及びトリペプチド等が挙げられる。
アミノ酸としては、グルタミン酸、トリプトファン及びアラニン等が挙げられる。
核酸としては、デオキシリボ核酸(DNA)及びリボ核酸(RNA)等が挙げられる。
抗生物質としては、ストレプトマイシン及びバンコマイシン等が挙げられる。
糖類としては、ヒアルロン酸、アルブミン、セラミド、エリスリトール、トレハロース、リポ多糖及びシクロデキストリン等が挙げられる。
ビタミンとしては、ビタミンA、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンC、並びにこれらの誘導体及びこれらの塩等が挙げられる。
これらの生理活性物質のうち、酵素及び組み換えタンパク質が好ましく、さらに好ましくは酵素、特に好ましくは酸化還元酵素及び加水分解酵素、最も好ましくは酸化還元酵素である。
生理活性物質及び水から構成される混合物には、水性溶媒を含有してもよい。
水性溶媒としては、緩衝液{リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液及び硼酸緩衝液等}及び水混和性有機溶剤{メタノール、エタノール、2−プロパノール、ブタノール、エチレングリコール、グリセリン、ジメチルスルホキシド及びジメチルホルムアミド等}等が挙げられる。
アミノ酸エステル又はアミノ酸アミドの変性されたアミノ基としては、アミノ基の反応性が抑制されていれば変性アミノ基の種類に制限はない。しかし、変性されたアミノ基は、式(1)で表されるアシルアミノ基又は式(2)で表されるイミノ基が好ましい。

−NHCOR (1)
−N=C(R)R (2)
は水素原子又はヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜21の炭化水素基、R及びRはそれぞれ独立して水素原子又はヘテロ原子を含んでもよい炭素数1〜17の炭化水素基を表す。
としては、水素原子、メチル、エチル、プロピル、ペンチル、シクロヘキシル、ヘプチル、ベンジル、ヘプタデセニル及びヘンイコシル等が挙げられる。これらのうち、メチル及びエチルが好ましく、さらに好ましくはメチルである。
及びRとしては、水素原子、メチル、エチル、プロピル、ペンチル、シクロヘキシル、ヘプチル、ベンジル及びヘプタデセニル等が挙げられる。これらのうち、メチル、エチル及びプロピルが好ましく、さらに好ましくはメチル及びエチル、特に好ましくはメチルである。
アミノ酸エステル又はアミノ酸アミドを構成するアミノ酸としては、グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン、プロリン、セリン、スレオニン、システイン、メチオニン、アスパラギン、グルタミン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン、リシン、アルギニン、ヒスチジン、アスパラギン酸及びグルタミン酸等が挙げれる。これらのうち、生理活性(力価)の保持率の観点から、アルギニン、ヒスチジン、リシン、アスパラギン及びグルタミンが好ましく、さらに好ましくはアルギニン及びヒスチジン、特に好ましくはアルギニンである。
アミノ酸がアミノジカルボン酸{アスパラギン酸及びグルタミン酸等}の場合、アミノ酸エステル又はアミノ酸アミドは、必ずしもジエステル又はジアミドでなくてもよく、ω位のカルボキシル基はフリーのカルボキシル基(−COOH)又はカルボキシレート基(−COOM)であってもよく、これらの混合物でもよい。
Mとしては、アルカリ金属{リチウム、ナトリウム及びカリウム等}、アルカリ土類金属{マグネシウム及びカルシウム等}、アルカノールアミン{モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン等}及び炭素数1〜4のアルキルアミン{メチルアミン、エチルアミン、プロピルアミン及びブチルアミン等}等が含まれる。
アミノ酸エステルとしては、アルキル{メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ラウリル、パルミチル、ステアリル、オレイル及びベヘニル等}エステル、アリール{フェニル、メトキシフェニル、ベンジル及びメチルフェニル}エステル及び多価アルコール{グリセリン、グルコース、スクロース、ソルビトール、マンニトール及びトレハロース等}とのモノエステル等が挙げられる。これらのうち、アルキルエステルが好ましく、さらに好ましくはメチルエステル及びエチルエステル、特に好ましくはエチルエステルである。
アミノ酸アミドとしては、フリーのアミド(−CONH)の他、N−アルキル{メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロヘキシル、オクチル、ノニル、デシル、ラウリル、パルミチル、ステアリル、オレイル及びベヘニル等}アミド、N−アリール{フェニル、メトキシフェニル、ベンジル及びメチルフェニル}アミド及びN−ヒドロキシアルキル{ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシプロピル及びグルコシル等}アミド等が挙げられる。これらのうち、フリーのアミド及びN−アルキルアミドが好ましく、さらに好ましくはフリーのアミド、N−メチルアミド及びN−エチルアミドである。
α位のアミノ基が変性されたアミノ酸エステル及びα位のアミノ基が変性されたアミノ酸アミドは、公知の方法{アミノ基を変性する方法、及びカルボン酸をエステル化する方法又はアミド化する方法}等により容易に得ることができる。アミノ基を変性してから、エステル化又はアミド化することが好ましい。
本発明の凍結乾燥用保護剤には、水及び/又は水性溶媒を含んでもよい。
水及び/又は水性溶媒を含む場合、α位のアミノ基が変性されたアミノ酸エステル又はα位のアミノ基が変性されたアミノ酸アミドの含有量(重量%)は、α位のアミノ基が変性されたアミノ酸エステル又はα位のアミノ基が変性されたアミノ酸アミドと、水及び/又は水性溶媒との合計重量に基づいて、0.01〜20が好ましく、さらに好ましくは0.1〜10である。
本発明の凍結乾燥用保護剤には、公知の保護剤、たとえば、糖類{グルコース、ラクトース、マントース、ラフィノース、スクロース及びトレハロース等};又はアミノ酸{アルギニン、グリシン及びヒスチジン等}及び/若しくはペプチド{シルクプロテイン等}等を含有してもよい。
糖類を含む場合、α位のアミノ基が変性されたアミノ酸エステル又はα位のアミノ基が変性されたアミノ酸アミドの含有量(重量%)は、α位のアミノ基が変性されたアミノ酸エステル又はα位のアミノ基が変性されたアミノ酸アミドと、糖類との合計重量に基づいて、0.01〜20が好ましく、さらに好ましくは0.1〜10である。
アミノ酸及び/又はペプチドを含む場合、α位のアミノ基が変性されたアミノ酸エステル又はα位のアミノ基が変性されたアミノ酸アミドの含有量は糖類の場合と同様である。
本発明の凍結乾燥用保護剤に、水、水性溶媒、糖類、アミノ酸及び/又はペプチド等を含有する場合、本発明の凍結乾燥用保護剤は、α位のアミノ基が変性されたアミノ酸エステル又はα位のアミノ基が変性されたアミノ酸アミドと、水、水性溶媒、糖類、アミノ酸及び/又はペプチド等とを均一混合することにより容易に得られる。
本発明の生理活性物質の製造方法において、凍結乾燥用保護剤の使用量(重量%)は、生理活性物質の重量に基づいて、1〜1000が好ましく、さらに好ましくは10〜500、次に好ましくは30〜300、特に好ましくは60〜100、最も好ましくは64〜81である。この範囲であると、生理活性(力価)の保持率がさらに良好となる。
本発明の保護剤と、生理活性物質及び水から構成される混合物とは、凍結乾燥する直前に、均一混合してもよいし、それより前の工程で均一混合してもよい。
凍結乾燥の条件{温度、減圧度等}は制限がないが、急速凍結させることが好ましい。
以下の実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、特記しない限り部は重量部を意味し、%は重量%を意味する。
<実施例1>
N−α−アセチルアルギニン{アルギニンアセトアミド、株式会社エムピーバイオジャパン}12.6部(0.05モル部)、メタンスルホン酸1部及びエタノール92部(2モル部)を均一混合し、80℃で5時間加熱攪拌し、エバポレーターで濃縮後、水から再結晶し、減圧乾燥{60℃、20Pa}して、本発明の凍結乾燥用保護剤(1){N−α−アセチルアルギニンエチルエステル}を得た。
参考例1
N−ベンゾイル−アルギニンエチルエステル{株式会社エムピーバイオジャパン}をそのまま、参考用の凍結乾燥用保護剤(2)とした。
<実施例
リゾチーム{和光純薬工業株式会社、力価20,000units/mg}50mgをイオン交換水10gに溶解させた後、これに、実施例1で得た凍結乾燥用保護剤(1)32.3mg(0.13ミリモル)を加えて均一混合して、凍結乾燥用水溶液を調製した。この水溶液を容積20mLの密栓付きガラス瓶に移し、ガラス瓶ごと液体窒素中に1分浸漬させて凍結させた後、ガラス瓶を凍結乾燥機{アルバック株式会社製DF−01H}内に移し、減圧下(13.3Pa)、−40℃で40時間かけて凍結乾燥して、乾燥体を得た。引き続き、乾燥体は、五酸化リンが入ったデシケーター内で3日間保存して、凍結乾燥リゾチーム(R1)を得た。
参考例2
「凍結乾燥用保護剤(1)32.3mg(0.13ミリモル)」を、「凍結乾燥用保護剤(2)40.5mg(0.13ミリモル)」に変更したこと以外、実施例と同様にして、凍結乾燥リゾチーム(R2)を得た。
<実施例
「リゾチーム」を、「コレステロールオキシダーゼ{和光純薬工業株式会社、力価20,000units/mg}」に変更したこと以外、実施例と同様にして、凍結乾燥コレステロールオキシダーゼ(R3)を得た。
<比較例1>
トレハロース{和光純薬工業株式会社}を比較用の凍結乾燥用保護剤(H1)とした。
<比較例2>
グルコース{和光純薬工業株式会社}を比較用の凍結乾燥用保護剤(H2)とした。
<比較例3>
「凍結乾燥用保護剤(1)32.3mg(0.13ミリモル)」を「凍結乾燥用保護剤(H1)50mg(0.13ミリモル)」に変更したこと以外、実施例と同様にして、凍結乾燥リゾチーム(HR1)を得た。
<比較例4>
「凍結乾燥用保護剤(1)32.3mg(0.13ミリモル)」を「凍結乾燥用保護剤(H2)23.8mg(0.13ミリモル)」に変更したこと以外、実施例と同様にして、凍結乾燥リゾチーム(HR2)を得た。
<比較例5>
「リゾチーム」を、「コレステロールオキシダーゼ{和光純薬工業株式会社、力価20,000units/mg}」に変更したこと、及び「凍結乾燥用保護剤(1)32.3mg(0.13ミリモル)」を「凍結乾燥用保護剤(H1)50mg(0.13ミリモル)」に変更したこと以外、実施例と同様にして、凍結乾燥コレステロールオキシダーゼ(HR3)を得た。
実施例、参考例及び比較例で得た凍結乾燥リゾチーム(R1)、(R2)、(HR1)及び(HR2)、並びに実施例、参考例及び比較例で得た凍結乾燥コレステロールオキシダーゼ(R3)及び(HR3)について、凍結乾燥直後の酵素活性(力価)及び6ヶ月間保存した場合の酵素活性(力価)を測定し、表1にまとめた。
<リゾチームの酵素活性(力価)の測定>
測定試料(凍結乾燥リゾチーム)16mgを5gのイオン交換水に溶解させた後、この水溶液10μLを、30℃の0.4%枯草菌懸濁液(20%枯草菌懸濁液1ml、イオン交換水46.5mL及び1モル/Lリン酸カリウム水溶液2.5mLを均一混合したもの)3mLに加えて、測定液を得た。直ちに、この測定液について、30℃で、分光光度計(株式会社島津製作所、UV−2550)で450nmにおける吸光度(A0)を測定し、さらに30℃で5分間放置後にもう一度、30℃で吸光度(A5)を測定し、これらの差(A5−A0)(ΔA)を算出した。
一方、「測定試料(凍結乾燥リゾチーム)」を「リゾチーム{和光純薬工業株式会社、力価20000units/mg}」に変更したこと以外、上記と同様にして、吸光度の差(A5−A0)(ΔAb)を算出し、次式から、「酵素活性(力価)の保持率」を算出した。

酵素活性の保持率(%)=(ΔA/ΔAb)×100
実施例、参考例及び比較例で得た凍結乾燥リゾチーム(R1)、(R2)、(HR1)及び(HR2)」を、25℃、密封状態で6ヶ月保存した後、上記と同様にして吸光度を測定し、吸光度の差(A5−A0)(ΔA’)を算出し、次式から、「6ヶ月保存後の酵素活性(力価)の保持率」を算出した。

6ヶ月保存後の酵素活性の保持率(%)=(ΔA’/ΔAb)×100
<コレステロールオキシダーゼの酵素活性(力価)の測定>
測定試料(凍結乾燥コレステロールオキシダーゼ)16mgを5gのイオン交換水に溶解させて、酵素水溶液を調製した。
一方、コール酸ナトリウム78mg(0.18ミリモル、60ミリモル/L)、ノニルフェノールエチレンオキシド付加物{ユニオンカーバイドアンドプラスチック社、商品名:トライトンX−100}9mg(0.3重量%)、アミノアンチピリン0.85mg(0.004ミリモル、1.4ミリモル/L)、フェノール5.9mg(0.063ミリモル、21ミリモル/L)、ペルオキシダーゼ{株式会社東洋紡}15unit(5unit/ml)、コレステロール1.0mg(0.0027ミリモル、0.9ミリモル/L)及び50ミリモル/Lのリン酸緩衝液(pH7.0)3mLを均一混合して、基質溶液を調製した。なお、カッコ内に記載した濃度は、リン酸緩衝液に対する濃度を表す。
ついで、酵素水溶液10μLを基質溶液3mLに加えて、測定液を得た。直ちに、この測定液について、30℃で、分光光度計{株式会社島津製作所、UV−2550}で500nmにおける吸光度(B0)を測定し、さらに30℃で5分間放置後にもう一度、30℃で吸光度(B5)を測定し、これらの差(B5−B0)(ΔB)を算出した。
一方、「測定試料(凍結乾燥コレステロールオキシダーゼ)」を「コレステロールオキシダーゼ{和光純薬工業株式会社、力価20000units/mg}」に変更したこと以外、上記と同様にして、吸光度の差(B5−B0)(ΔBb)を算出し、次式から、「酵素活性(力価)の保持率」を算出した。

酵素活性の保持率(%)=(ΔB/ΔBb)×100
実施例及び比較例で得た凍結乾燥コレステロールオキシダーゼ(R3)及び(HR3)を、25℃、密封状態で6ヶ月保存した後、上記と同様にして吸光度を測定し、吸光度の差(B5−B0)(ΔB’)を算出し、次式から、「6ヶ月保存後の酵素活性(力価)の保持率」を算出した。

6ヶ月保存後の酵素活性の保持率(%)=(ΔB’/ΔBb)×100
Figure 0004253688
本発明の凍結乾燥用保護剤を用いた場合、酵素活性(力価)の保持率が著しく高かった。さらに、6ヶ月間25℃で密閉保存した場合でも、高い保持率を維持した。
酵素等の力価が低下する主な原因としては、酵素等の3次元構造が凍結乾燥により歪むことが考えられる。しかし、本発明の凍結乾燥用保護剤を用いて凍結乾燥すると、この歪みを大幅に抑えることができたと考えられる。

Claims (2)

  1. 生理活性物質及び水から構成される混合物を凍結乾燥する際に生理活性物質が変質することを防止するための保護剤であって、
    生理活性物質が酵素、組み換えタンパク質、抗体、ペプチド又はアミノ酸であり、
    α位のアミノ基が変性されたアミノ酸エステル含有し、変性されたアミノ基が、式(1)で表されるアシルアミノ基あり、アミノ酸エステル構成するアミノ酸が、アルギニンあることを特徴とする凍結乾燥用保護剤。
    −NHCOR (1)
    メチルを表す。
  2. α位のアミノ基が変性されたアミノ酸エステル含有し、変性されたアミノ基が、式(1)で表されるアシルアミノ基あり、アミノ酸エステル構成するアミノ酸が、アルギニンある凍結乾燥用保護剤の存在下、
    生理活性物質及び水から構成される混合物を凍結乾燥して、生理活性物質を製造する製造方法であり、生理活性物質が酵素、組み換えタンパク質、抗体、ペプチド又はアミノ酸であることを特徴とする生理活性物質の製造方法。
    −NHCOR (1)
    メチルを表す。
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