JP4252597B2 - 電力系統保護装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電力系統を安定に運用するための電力系統保護装置に関する。
電力系統においては、潮流が急増したり無効電力の大幅な需要供給の不均衡が発生すると、系統電圧が大幅に低下することがある。系統電圧が低下した場合には、電力系統に連繋された発電機による無効電力制御や調相設備による無効電力の供給などによって系統電圧の回復を図り系統電圧を安定に維持するようにしている。
一方、系統負荷の増大によっても系統電圧は低下し、例えば、夏期の電力ピーク時の空調負荷の増大によって系統電圧が大幅に低下することがある。空調負荷は誘導電動機負荷と同じ特性であり、端子電圧が一定値以下に下がると有効電力を一定に維持しようとする作用が生じて、入力電流を増加させる負荷特性を有する。従って、空調負荷の増大により端子電圧が下がると、消費する無効電力が急増し、この無効電力の急増により電力系統の系統電圧がますます下がることになり、系統電圧を安定に維持することが困難となる。
電力系統の負荷の増大による系統電圧低下の防止対策としては、系統電圧が所定値未満となったときに、電力系統の一部の負荷を遮断することが行われている。この場合、系統電圧の所定値の選び方によっては、系統電圧の常時の電圧変動や大きな電力動揺時に不要に負荷遮断を行うことがある。
そこで、空調負荷の無効電力特性に起因する電圧低下の防止対策として、日本国特開平4−109818号公報には、系統負荷のアドミタンスの変化率と変化量とがそれぞれ所定値以上という条件と、母線電圧が所定値未満という条件との両者が所定時間継続して成立したときに、負荷に遮断指令を発するようにしたものがある。これにより、電圧低下現象を早期に判定できるとともに、緩やかな電圧低下現象も適正に検出できるようにしている。
しかし、複数の系統母線がネットワーク送電線で接続された電力系統では、電力系統全体に接続される系統負荷が多く、また、各々の系統母線から電力が供給されるので、電力系統全体の系統負荷のアドミタンスを求めることは事実上不可能である。
複数の系統母線がネットワーク送電線で接続された電力系統では、各々の系統母線にそれぞれ系統負荷が接続され、それぞれの系統母線からそれぞれの系統負荷に電力が供給される。また、各系統母線間で系統母線の電圧にばらつきが生じたり、系統母線間で電力の授受が行われる。従って、ネットワーク送電線で接続されていても、各系統母線ごとに各種の電気的特性にはばらつきがあり、一つの電力系統として各種の電気量をまとめて取り扱うことは困難である。
本発明の目的は、系統母線がネットワーク送電線で接続された電力系統であっても無効電力特性に起因する電圧低下を高感度で誤判定なく検出でき、しかも適切に保護動作を行うことができる電力系統保護装置を提供することである。
本発明は、電力系統を安定に運用するための電力系統保護装置であり、電力系統の一または複数の上位変電所の系統電気量を取得する主装置と、上位変電所から電力を受電し負荷に電力を供給する一または複数の下位変電所の系統電気量を取得する端末装置とを備え、主装置は、3相の系統電圧に基づいて長時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号の出力を停止する系統電圧緩低下判定部と、3相の系統電圧に基づいて短時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧急低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは系統電圧急低下判定信号の出力を停止する系統電圧急低下判定部と、3相の系統電圧の電圧低下が大きいときは動作優先選別信号を早く出力し電圧低下が小さいときは動作優先選別信号を遅く出力する動作優先選別部と、無効電力特性に起因する電圧急低下のときは出力許可信号を出力する出力許可部とを備え、端末装置は、主装置から系統電圧緩低下判定信号及び動作優先選別信号を受信したときは無効電力特性に起因する電圧低下の影響が大きな下位変電所の負荷から順次負荷遮断する負荷遮断出力部と、主装置から系統電圧急低下判定信号及び出力許可信号を受信したときは無効電力特性に起因する電圧急低下の原因となっている負荷を選択しその選択した負荷を順次負荷遮断する負荷遮断選択出力部とを備えたことを特徴とする。
系統電圧緩低下判定部は、長時間領域の電圧緩低下の判定時間が短い領域から長い領域に向かって小さい所定値を有し、判定時間が短い領域では大きな電圧低下速度を早く検出し、判定時間が長い領域では小さな電圧低下速度を検出するように構成してもよい。また、系統電圧急低下判定部は、短絡または地絡事故を検出したときは系統電圧急低下判定信号の出力を停止するように構成してもよい。また、出力許可部は、3相の系統電圧及び系統電流に基づいて上位変電所から下位変電所を見た負荷インピーダンスが所定範囲内となったとき無効電力特性に起因する電圧急低下と判定し出力許可信号を出力するように構成してもよい。
また、負荷遮断出力部は、下位変電所に接続された負荷の負荷電圧及び負荷力率の双方または少なくともいずれか一方に基づいて無効電力特性に起因する電圧低下の影響を判定し、無効電力特性に起因する電圧低下の影響が大きな下位変電所の負荷から順次負荷遮断するように構成してもよく、さらに、負荷遮断出力部は、下位変電所の負荷電圧及び負荷力率が小さいほど限時動作を短くし負荷遮断指令を早く出力するように構成してもよい。
また、負荷遮断選択出力部は、下位変電所に接続された負荷の負荷電圧及び負荷力率の双方または少なくともいずれか一方に基づいて無効電力特性に起因する電圧急低下の原因となっている負荷を選択し、その選択した負荷を順次負荷遮断するように構成してもよい。
また、好ましくは、系統電圧緩低下判定部または系統電圧急低下判定部の電圧復帰設定値は、系統電圧緩低下判定部または系統電圧急低下判定部が動作したときの系統電圧より高い電圧とする。
また、本発明の電力系統を安定に運用するための電力系統保護装置は、電力系統の一または複数の上位変電所の系統電気量を取得する主装置と、上位変電所から電力を受電し負荷に電力を供給する一または複数の下位変電所の系統電気量を取得する端末装置とを備え、主装置は、3相の系統電圧に基づいて長時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号の出力を停止する系統電圧緩低下判定部と、3相の系統電圧に基づいて短時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧急低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは系統電圧急低下判定信号の出力を停止する系統電圧急低下判定部とを備え、端末装置は、主装置から系統電圧緩低下判定信号を受信したときは無効電力特性に起因する電圧低下の影響が大きな下位変電所の負荷から順次負荷遮断する負荷遮断出力部と、主装置から系統電圧急低下判定信号を受信したときは負荷遮断が許可されている負荷を順次負荷遮断する負荷遮断選択出力部とを備えたことを特徴とする。
系統電圧緩低下判定部は、長時間領域の電圧緩低下の判定時間が短い領域から長い領域に向かって小さい所定値を有し、判定時間が短い領域では大きな電圧低下速度を早く検出し、判定時間が長い領域では小さな電圧低下速度を検出するように構成してもよい。また、系統電圧急低下判定部は、短絡または地絡事故を検出したときは系統電圧急低下判定信号の出力を停止するように構成してもよい。
また、負荷遮断出力部は、下位変電所に接続された負荷の負荷電圧及び負荷力率の双方または少なくともいずれか一方に基づいて無効電力特性に起因する電圧低下の影響を判定し、無効電力特性に起因する電圧低下の影響が大きな下位変電所の負荷から順次負荷遮断するように構成してもよく、さらに、負荷遮断出力部は、下位変電所の負荷電圧及び負荷力率が小さいほど限時動作を短くし負荷遮断指令を早く出力するように構成してもよい。
また、負荷遮断選択出力部は、下位変電所に接続された負荷の負荷電圧及び負荷力率の双方または少なくともいずれか一方に基づいて無効電力特性に起因する電圧急低下の原因となっている負荷を選択し、その選択した負荷を順次負荷遮断するように構成してもよい。
また、好ましくは、系統電圧緩低下判定部または系統電圧急低下判定部の電圧復帰設定値は、系統電圧緩低下判定部または系統電圧急低下判定部が動作したときの系統電圧より高い電圧とする。
また、本発明の電力系統を安定に運用するための電力系統保護装置は、電力系統の一または複数の上位変電所の系統電気量を取得する主装置と、上位変電所から電力を受電し負荷に電力を供給する一または複数の下位変電所の系統電気量を取得する端末装置とを備え、主装置は、3相の系統電圧に基づいて長時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号の出力を停止する系統電圧緩低下判定部と、3相の系統電圧の電圧低下が大きいときは動作優先選別信号を早く出力し電圧低下が小さいときは動作優先選別信号を遅く出力する動作優先選別部とを備え、端末装置は、主装置から系統電圧緩低下判定信号及び動作優先選別信号の双方を受信したときは無効電力特性に起因する電圧低下の影響が大きな下位変電所の負荷から順次負荷遮断する負荷遮断出力部を備えたことを特徴とする。
また、本発明の電力系統を安定に運用するための電力系統保護装置は、電力系統の一または複数の変電所の3相の系統電圧に基づいて長時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号の出力を停止する系統電圧緩低下判定部と、3相の系統電圧に基づいて短時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧急低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは系統電圧急低下判定信号の出力を停止する系統電圧急低下判定部と、3相の系統電圧の電圧低下が大きいときは動作優先選別信号を早く出力し電圧低下が小さいときは動作優先選別信号を遅く出力する動作優先選別部と、無効電力特性に起因する電圧急低下のときは出力許可信号を出力する出力許可部と、系統電圧緩低下判定信号及び動作優先選別信号を入力したときは無効電力特性に起因する電圧低下の影響が大きな負荷から順次負荷遮断する負荷遮断出力部と、系統電圧急低下判定信号及び出力許可信号を入力したときは無効電力特性に起因する電圧急低下の原因となっている負荷を選択しその選択した負荷を順次負荷遮断する負荷遮断選択出力部とを備えたことを特徴とする。
また、本発明の電力系統を安定に運用するための電力系統保護装置は、電力系統の一または複数の変電所の3相の系統電圧に基づいて長時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号の出力を停止する系統電圧緩低下判定部と、3相の系統電圧に基づいて短時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧急低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは系統電圧急低下判定信号の出力を停止する系統電圧急低下判定部と、系統電圧緩低下判定信号を入力したときは無効電力特性に起因する電圧低下の影響が大きな負荷から順次負荷遮断する負荷遮断出力部と、系統電圧急低下判定信号を入力したときは負荷遮断が許可されている負荷を順次負荷遮断する負荷遮断選択出力部とを備えたことを特徴とする。
以上のように、本発明に係わる電力系統保護装置は、上位変電所の系統電圧の無効電力特性に起因する電圧低下の検出に適用できる。さらに、上位変電所の系統電圧の電圧降下及び電圧低下速度に基づいて無効電力特性に起因する電圧低下を検出するので、ネットワーク送電線で接続された電力系統の無効電力特性に起因する電圧低下の検出に適している。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明の第1の実施の形態に係わる電力系統保護装置の構成図であり、図2は本発明の第1の実施の形態に係わる電力系統保護装置が適用される電力系統の概略構成図である。
図2において、電力系統の上位系統には複数の上位変電所11a〜11dが設けられ、上位変電所11a〜11dの系統母線12a〜12dはそれぞれネットワーク送電線13a〜13dで連繋されてネットワーク構成となっている。上位変電所11a〜11dの系統母線12a〜12dにはそれぞれ下位送電線14a〜14dが接続され、複数の下位変電所15a1〜15d3に電力を供給するように構成されている。ここで、上位変電所は電力系統の上位系統における変電所であり、下位変電所は上位変電所から直接または間接的に電力の供給を受ける変電所である。例えば、下位変電所15a1〜15a3は上位変電所11aから電力の供給を受け、直接的に負荷に電力を供給を行う変電所や、さらに次の下位変電所に電力を供給する変電所である。以下、負荷に直接的に電力を供給する下位変電所について説明するが、さらに下位変電所に電力を供給する下位変電所の場合についても、下位変電所が中間に介在するだけであるので同様に適用できる。
各々の下位変電所15a1〜15d3では、負荷母線16からフィーダ線17を介して負荷に電力が供給される。なお、図2では下位変電所15a1についてのみ負荷母線16及びフィーダ線17を示しているが、他の下位変電所15a2〜15d3も、図示は省略しているが同様に負荷母線16及びフィーダ線17を備えている。
電力系統保護装置は、上位変電所11a〜11dに設けられる主装置18a〜18dと、下位変電所15a1〜15d3に設けられる端末装置19a1〜19d3とから構成されている。図2は、4つの上位変電所11a〜11dにそれぞれ主装置18a〜18dを設けた場合を示しているが、すべての上位変電所に主装置を設ける必要はなく、複数の上位変電所のうちの少なくともいずれか一つに主装置を設けることになる。以下、4つの上位変電所11a〜11dにそれぞれ主装置18a〜18dを設けた場合について説明する。
各々の上位変電所11a〜11dには3相の系統電圧V1〜V4をそれぞれ検出する電圧変成器20a〜20dが設けられ、また、3相の系統電流I1〜I4をそれぞれ検出する電流変成器21a〜21dが設けられている。同様に、各々の下位変電所15a1〜15d3には複数のフィーダ線17が接続される負荷母線16の3相負荷電圧V11をそれぞれ検出する電圧変成器22が設けられ、同様に、負荷母線16からすべてのフィーダ線17に流れる3相の負荷電流I11をそれぞれ検出する電流変成器23が設けられている。
電力系統保護装置は、前述のように、上位変電所11a〜11dに設けられる複数の主装置18a〜18dと、下位変電所15a1〜15d3に設けられる複数の端末装置19a1〜19d3とから構成されている。主装置18a〜18dは電力系統の電圧低下を検出するものであり、端末装置19a1〜19d3は主装置18a〜18dからの指令に基づき下位変電所15a1〜15d3における負荷母線16の各フィーダ線17に接続された負荷を遮断するものである。複数の主装置18a〜18d及び複数の端末装置19a1〜19d3はそれぞれ同一構成であるので、以下、主装置18a及び端末装置19a1について説明する。
主装置18aは自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1を電圧変成器20aから入力し、3相の系統電流I1を電流変成器21aから入力する。また、複数の他の上位変電所11b〜11dのそれぞれの電圧変成器20b〜20dで検出された3相の系統電圧V2〜V4を信号端局装置24aを介して入力する。主装置18aは、自己の上位変電所11a及び複数の他の上位変電所11b〜11dのそれぞれの3相の系統電圧V1〜V4に基づいて電力系統の電圧低下が発生しているか否かを検出し、その検出信号を信号端局装置25aを介して自己の上位変電所11aに接続された下位変電所15a1〜15a3の信号端局装置26a1〜26a3に送信する。
端末装置19a1は、電圧変成器22で検出された負荷母線16の3相の負荷電圧V11及び電流変成器23で検出された3相の負荷電流I11を入力するとともに、主装置18aからの検出信号を信号端局装置26a1で受信し、負荷母線16に接続された負荷を遮断する。
図1において、主装置18aは、数秒オーダーから数分オーダーの長時間領域の電圧低下速度を検出し系統電圧緩低下判定信号aを出力する系統電圧緩低下判定部27と、数秒オーダー以下の短時間領域の電圧低下速度を検出し系統電圧急低下判定信号bを出力する系統電圧急低下判定部28と、3相の系統電圧V1〜V4の電圧低下が大きいときは動作優先選別信号cを早く出力し電圧低下が小さいときは動作優先選別信号cを遅く出力する動作優先選別部29と、系統事故時の電圧急低下と無効電力特性に起因する電圧急低下とを識別し無効電力特性に起因する電圧急低下のときに出力許可信号dを出力する出力許可部30とを備えている。
系統電圧緩低下判定部27は、自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1(VRS、VST、VTR)及び複数の他の上位変電所11b〜11dのそれぞれの3相の系統電圧V2(VRS、VST、VTR)、V3(VRS、VST、VTR)、V4(VRS、VST、VTR)を入力し、これらの各上位変電所11a〜11dの3相の系統電圧V1〜V4に基づいて、数秒オーダーから数分オーダーの長時間領域の電圧低下速度を算出し、その電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号aを出力する。ここで、電圧低下速度は系統電圧の電圧変化傾向を表す直線の傾きである。また、3相の系統電圧V1〜V4は3相(R相、S相、T相)の各線間電圧VRS、VST、VTRを入力する場合について示しているが、3相の系統電圧V1〜V4として3相の対地間電圧である相電圧VR、VS、VTを入力するようにしてもよい。以下の説明では、線間電圧(VRS、VST、VTR)を用いた場合について説明する。
系統電圧急低下判定部28は、自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1(VRS、VST、VTR)及び複数の他の上位変電所11b〜11dのそれぞれの3相の系統電圧V2(VRS、VST、VTR)、V3(VRS、VST、VTR)、V4(VRS、VST、VTR)を入力し、これらの各上位変電所の3相の系統電圧V1〜V4に基づいて、数秒オーダーの短時間領域の電圧低下速度を算出し、その電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧急低下判定信号bを出力する。
また、動作優先選別部29は、自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1(VRS、VST、VTR)を入力し、自己の系統電圧緩低下判定部27の系統電圧緩低下判定信号aを優先して出力するか否かの動作優先選別信号cを出力する。出力許可部30は、自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1(VRS、VST、VTR)及び自己の上位変電所11a内における複数の変圧器のそれぞれの3相の系統電流I1a(IRS、IST、ITR)、I1b(IRS、IST、ITR)、I1c(IRS、IST、ITR)、I1d(IRS、IST、ITR)を入力し、無効電力特性に起因する電圧急低下か否かを判定し、無効電力特性に起因する電圧急低下のときは出力許可信号dを出力する。ここで、IRSはR相相電流とS相相電流のベクトル差、同様に、ISTはS相相電流とT相相電流のベクトル差、ITRはT相相電流とR相相電流のベクトル差である。
そして、系統電圧緩低下判定信号a、系統電圧急低下判定信号b、動作優先選別信号c及び出力許可信号dは、信号端局装置25aにより自己の上位変電所11aに接続された下位変電所15a1〜15a3における端末装置19a1〜19a3の信号端局装置26a1〜26a3に送信される。
端末装置19a1〜19a3は同一構成であるので端末装置19a1について説明する。端末装置19a1は、負荷遮断出力部32と負荷遮断選択出力部33とを備えており、負荷遮断出力部32及び負荷遮断選択出力部33からの負荷遮断指令は、それぞれ論理和回路92−1〜92−nに入力され、負荷遮断出力部32または負荷遮断選択出力部33のいずれかから負荷遮断指令が出力されると、それぞれ論理和回路92−1〜92−nを介して負荷遮断指令Ea〜Enが負荷母線16に接続された各フィーダ線17に出力される。
負荷遮断出力部32は、系統電圧緩低下判定部27からの系統電圧緩低下判定信号a及び動作優先選別部29からの動作優先選別信号cを入力し、系統電圧緩低下判定信号a及び動作優先選別信号cの双方を受信したときは、下位変電所15a1の負荷母線16の負荷電圧及び負荷力率に基づいた順序で負荷遮断指令を論理和回路92−1〜92−nに出力する。
一方、負荷遮断選択出力部33は、系統電圧急低下判定部28からの系統電圧急低下判定信号b及び出力許可部30からの出力許可信号dを入力し、系統電圧急低下判定信号b及び出力許可信号dの双方を受信したときは、無効電力特性に起因する電圧急低下の原因となっている負荷を選択し、その選択した負荷に対して順次負荷遮断指令を論理和回路92−1〜92−nに出力する。すなわち、例えば、下位変電所に接続された負荷の負荷電圧及び負荷力率の双方または少なくともいずれか一方に基づいて無効電力特性に起因する電圧急低下の原因となっている負荷を選択し、その選択した負荷に対して順次負荷遮断指令を論理和回路92−1〜92−nに出力する。その詳細については後述する。
負荷遮断指令Ea〜Enは負荷母線16に接続された各フィーダ線17ごとに出力される。すなわち、端末装置19a1ではフィーダ線17がn個であることから負荷遮断指令Ea〜Enが出力され、端末装置19a2ではフィーダ線17がm個であることから負荷遮断指令Ea〜Emが出力され、端末装置19a3ではフィーダ線17がk個であることから負荷遮断指令Ea〜Ekが出力される。
ここで、主装置18aに系統電圧緩低下判定部27と系統電圧急低下判定部28とを設けているのは、電力系統の無効電力特性に起因する電圧低下は、数秒オーダーから数分オーダーの長時間領域で電圧低下する場合と、数秒オーダーの短時間領域で電圧低下する場合とがあり、いずれの場合であっても遅滞なく検出できるようにするためである。
また、系統電圧緩低下判定部27及び系統電圧急低下判定部28に、自己の上位変電所11aを含めた複数の上位変電所11b〜11dのそれぞれの系統電圧V1〜V4を入力しているのは、電圧低下検出の信頼性を向上させるためである。さらに、また、端末装置19a1に、負荷遮断出力部32と負荷遮断選択出力部33とを設けているのは、数秒オーダーから数分オーダーの長時間領域で電圧低下する場合と、数秒オーダーの短時間領域で電圧低下する場合とでは、無効電力に起因する電圧低下特性が異なることから、それらの特性に適正に合致できるようにするためである。これに詳細については後述する。
図3は、主装置18aの系統電圧緩低下判定部27の詳細構成図である。系統電圧緩低下判定部27は、複数の電圧緩低下判定部34a〜34dと、多数決演算部35と、電圧復帰判定部36と、信号出力部37とを備えている。
各々の電圧緩低下判定部34a〜34dは、自己の上位変電所11a及び複数の他の上位変電所11b〜11dのそれぞれの3相の系統電圧V1〜V4に対応して設けられ、それぞれの3相の系統電圧V1〜V4の電圧緩低下を判定するものである。複数の電圧緩低下判定部34a〜34dは同一構成であるので、図3では電圧緩低下判定部34aについてのみ詳細に記載し電圧緩低下判定部34b〜34dの詳細は省略している。以下、電圧緩低下判定部34aについて説明する。
電圧緩低下判定部34aは、3つの単相電圧緩低下判定部38a〜38cと論理積回路39とを備えている。単相電圧緩低下判定部38a〜38cは、自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1の各々の単相電圧VRS、VST、VTRに対応して設けられ、これら各相の長時間領域の電圧緩低下を判定するものである。単相電圧緩低下判定部38a〜38cは同一構成であるので、単相電圧緩低下判定部38aについて説明する。
単相電圧緩低下判定部38aは、単相電圧低下検出部40と、単相電圧緩低下速度検出部41と、論理積回路42と、タイマー43とを備え、3相の系統電圧の各々の単相電圧が電圧緩低下しているか否かを判定するものである。
単相電圧低下検出部40は、3相の系統電圧V1の単相電圧VRSが所定値未満となったか否かを判定し、所定値未満となったことを検出したときは単相電圧低下信号fを論理積回路42に出力する。また、単相電圧緩低下速度検出部41は、数秒オーダーから数分オーダーの長時間領域での3相の系統電圧V1の単相電圧VRSの電圧低下速度を検出し、その電圧低下速度が所定値を越えたときは単相電圧緩低下速度検出信号gを論理積回路42に出力する。論理積回路42は、単相電圧低下信号f及び単相電圧緩低下速度検出信号gの論理積を演算し、単相電圧低下信号f及び単相電圧緩低下速度検出信号gの双方が成立しているとき出力信号をタイマー43に出力する。タイマー43は単相電圧低下信号f及び単相電圧緩低下速度検出信号gの双方が成立した状態が所定時間継続したときに単相電圧緩低下判定信号h1を論理積回路39に出力する。
このように、単相電圧緩低下判定部38aは、3相の系統電圧V1の単相電圧VRSについて、電圧が所定値未満となりかつ電圧低下速度が所定値を越えたときに、単相電圧VRSに電圧緩低下が発生したと判定し、単相電圧緩低下判定信号h1を出力する。なお、タイマー43を設けているのは、単相電圧VRSの電圧緩低下の状態の継続を確認して確実に検出するためである。
3相の系統電圧V1の他の単相電圧VST、VTRについても同様に、それぞれの単相電圧緩低下判定部38b、38cにより、単相電圧緩低下判定信号h2、h3が出力される。これら単相電圧緩低下判定信号h1、h2、h3は、電圧緩低下判定部34aの論理積回路39に入力される。そして、これら単相電圧緩低下判定信号h1、h2、h3がすべて成立しているときに、電圧緩低下判定部34aは、自己の上位変電所11aにおける3相の系統電圧V1が電圧緩低下したと判定し電圧緩低下判定信号j1を出力する。
他の上位変電所11b〜11dにおける3相の系統電圧V2〜V4についても同様に、電圧緩低下判定部34b〜34dは、上位変電所11b〜11dにおける3相の系統電圧V2〜V4が電圧緩低下したと判定し電圧緩低下判定信号j2〜j4を出力する。
多数決演算部35は、電圧緩低下判定部34a〜34dからの電圧緩低下判定信号j1〜j4を入力し多数決原理により系統電圧緩低下判定信号aを信号出力部37に出力する。この場合、多数決演算部35は健全な装置からの入力信号について多数決演算を行う。例えば、自己の上位変電所11aを含む他の上位変電所11b〜11dのいずれかの主装置18a〜18d自体の故障や主装置18a〜18d間の伝送系の故障が検出されている場合には、その故障している装置からの電圧緩低下判定信号jは多数決演算から除外される。例えば、すべての装置が正常である場合には、4つの電圧緩低下判定信号j1〜j4のうち3つ以上が成立しているときに、電力系統の系統電圧が電圧緩低下したと判定し系統電圧緩低下判定信号a0を信号出力部37に出力する。一方、3つの装置が正常でいずれか一つの装置が異常である場合には、3つの電圧緩低下判定信号のうち2つ以上が成立しているときに、電力系統の系統電圧が電圧緩低下したと判定し系統電圧緩低下判定信号a0を信号出力部37に出力することになる。信号出力部37は系統電圧緩低下判定信号a0を入力したときは、その系統電圧緩低下判定信号a0を保持して系統電圧緩低下判定信号aを出力する。
一方、電圧復帰判定部36は、自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1が電圧復帰したことを検出するものである。自己の上位変電所11aにおける3相の系統電圧V1の各単相電圧が予め定められた電圧復帰設定値を越えたか否かを判定し、すべての単相電圧が電圧復帰設定値を越えたときに電圧復帰したと判定し電圧復帰信号mを信号出力部37に出力する。電圧復帰判定部36の電圧復帰設定値は、電圧緩低下が発生したときの系統電圧よりも大きな値が設定される。これは、電圧復帰を判定するための電圧復帰設定値を高めに設定し、電圧低下の回復を確実なものにするためである。信号出力部37は、電圧復帰判定部36から電圧復帰信号mが入力されたときは多数決演算部35からの系統電圧緩低下判定信号a0の保持を解除する。従って、信号出力部37からの系統電圧緩低下判定信号aの出力は停止される。
このように、系統電圧緩低下判定部27は、電力系統の系統電圧が電圧緩低下したときは系統電圧緩低下判定信号aを出力し、電圧復帰したときは系統電圧緩低下判定信号aを停止するので、電圧緩低下が発生したときは負荷を遮断し、電圧緩低下が回復したときは電圧緩低下による負荷遮断は停止される。
図4は、単相電圧緩低下速度検出部41での長時間領域の電圧低下速度の検出処理内容についての説明図である。図4(a)は長時間領域の電圧低下速度を検出する際の電圧データの説明図である。単相電圧緩低下速度検出部41は、系統電圧V1の単相電圧Vの周期Tと同等の所定周期でサンプリングして時系列的に収集し記憶する。そして、所定の窓長tsの1/20の期間τ(τ=ts/20)ごとのサンプリング値の平均値vi(i=−10〜−1、1〜10)を求め、求めた20個の平均値viを用いて、図4(b)に示すように、最小二乗法により電圧変化率ΔV/Δtを求める。この電圧変化率ΔV/Δtが予め定めた電圧変化率設定値αを越えたときに、単相電圧緩低下速度検出部41は単相電圧緩低下速度検出信号gを出力することになる。
ここで、系統電圧緩低下判定部27の他の一例として、所定の窓長ts及び電圧変化率設定値αが異なる複数の単相電圧緩低下速度検出部41を用意し、長時間領域の電圧低下速度の判定時間の長さ(所定の窓長ts)がそれぞれ異なる複数の電圧緩低下判定部を備え、電圧低下速度が大きくなっても電圧緩低下の検出時間が遅延しないように構成することも可能である。
図5は、長時間領域の電圧低下速度の判定時間の長さ(所定の窓長ts)がそれぞれ異なる複数の電圧緩低下判定部を備えた系統電圧緩低下判定部27の構成図である。図3の電圧緩低下判定部34aに代えて、長時間領域の電圧低下速度の判定時間の長さ(所定の窓長ts)がそれぞれ異なる複数の電圧緩低下判定部34a1〜34a6を有した電圧緩低下判定部群44aが設けられている。
図5において、電圧緩低下判定部群44a〜44dは同一構成であるので、電圧緩低下判定部群44aについて説明する。また、電圧緩低下判定部34a1〜34a6は、単相電圧緩低下判定部38a〜38cの単相電圧緩低下速度検出部41の所定の窓長ts及び電圧変化率設定値αがそれぞれ異なるものであり、それ以外は同一構成である。
すなわち、図5では、電圧緩低下判定部群44aは、6つの電圧緩低下判定部34a1〜34a6を備え、単相電圧緩低下速度検出部41の所定の窓長ts及び電圧変化率設定値αとして6種類のものが用意されている。例えば、所定の窓長tsとして数秒程度から百数十秒の範囲内で6種類の窓長ts1〜ts6を用意し、各々の窓長ts1〜ts6に対応した電圧変化率設定値α1〜α6を用意する。そして、電圧緩低下判定部34a1〜34a6に窓長ts1〜ts6の単相電圧緩低下速度検出部41を割り振る。
例えば、数秒程度の窓長ts1が割り振られた電圧緩低下判定部34a1では、単相電圧のサンプリング値viを系統周波数の周期と同程度の周期で収集する。系統周波数を50Hzとした場合には、数秒程度の窓長ts1では単相電圧のサンプリング値viの個数は100〜500個程度であり、これを20分割すると期間τでの個数は5〜25個程度である。この5〜25個のサンプリング値viの平均値viを求め、同様にして20分割された20個の各期間τでの平均値viを求める。そして、求めた20個の平均値viを用いて最小二乗法により電圧変化率ΔV/Δtを求め、電圧変化率設定値α1と比較して数秒程度の長時間領域の電圧緩低下を検出する。以下同様に、窓長ts2〜ts6が割り振られた電圧緩低下判定部34a2〜34a6では、演算処理に使用する単相電圧のサンプリング値viの個数が徐々に増加し、最大で百数十秒の長時間領域の電圧緩低下を検出する。
電圧緩低下判定部34a1〜34a3からの電圧緩低下判定信号j11〜j13は論理和回路45aで論理和演算され、電圧緩低下判定部34a4〜34a6からの電圧緩低下判定信号j14〜j16は論理和回路45bで論理和演算され、さらに、論理和回路46で論理和演算され、電圧緩低下判定部群44aからの電圧緩低下判定信号j1として出力される。
ここで、長時間領域の電圧緩低下の判定時間が短い領域(窓長ts1)から長い領域(窓長ts6)に向かって電圧変化率設定値α1〜α6が小さくなるように設定することにより、判定時間が短い領域(窓長ts1)では大きな電圧低下速度を早く検出でき、判定時間が長い領域(窓長ts6)では小さな電圧低下速度を検出できる。すなわち、電圧緩低下判定部群44aは数秒程度から百数十秒の範囲内で長時間領域の電圧緩低下を検出することが可能となり、電圧低下速度が大きくなっても電圧緩低下の検出時間が遅延することはない。
次に、主装置18aの系統電圧急低下判定部28について説明する。図6は主装置18aの系統電圧急低下判定部28の詳細構成図である。系統電圧急低下判定部28は、複数の電圧急低下判定部47a〜47dと、多数決演算部48と、電圧復帰判定部49と、信号出力部50とを備えている。
各々の電圧急低下判定部47a〜47dは、自己の上位変電所11a及び複数の他の上位変電所11b〜11dのそれぞれの3相の系統電圧V1〜V4に対応して設けられ、それぞれの3相の系統電圧V1〜V4の電圧急低下を判定するものである。複数の電圧急低下判定部47a〜47dは同一構成であるので、図6では電圧急低下判定部47aについてのみ詳細に記載し、電圧急低下判定部47b〜47dの詳細は省略している。以下、電圧急低下判定部47aについて説明する。
電圧急低下判定部47aは、3つの単相電圧急低下判定部51a〜51cと論理積回路52とを備えている。単相電圧急低下判定部51a〜51cは、自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1の各々の単相電圧VRS、VST、VTRに対応して設けられ、これら各相の短時間領域の電圧急低下を判定するものである。単相電圧急低下判定部51a〜51cは同一構成であるので、単相電圧急低下判定部51aについて説明する。
単相電圧急低下判定部51aは、単相電圧低下検出部53と、単相電圧急低下速度検出部54と、誤動作防止部55と、論理積回路56と、タイマー57とを備え、3相の系統電圧の各々の単相電圧が電圧急低下しているか否かを判定するものである。
単相電圧低下検出部53は、3相の系統電圧V1の単相電圧VRSが所定値未満となったか否かを判定し、所定値未満となったことを検出したときは単相電圧低下信号kを論理積回路56に出力する。また、単相電圧急低下速度検出部54は、数秒オーダーの短時間領域での3相の系統電圧V1の単相電圧VRSの電圧低下速度を検出し、その電圧低下速度が所定値を越えたときは単相電圧急低下速度検出信号pを論理積回路56に出力する。
一方、誤動作防止部55は短絡事故または地絡事故等の系統事故を検出するものであり、系統電圧V1の単相電圧VRSの電圧低下速度の急峻な変化を検出したときは論理積回路56の出力をロックする。すなわち、短絡事故や地絡事故等の系統事故による電圧低下は、電力系統の無効電力特性に起因する電圧低下より急峻であるので、誤動作防止部55により系統事故を検出し、系統事故時には論理積回路56の出力をロックし単相電圧急低下判定部51aの誤動作を防止するようにしている。
論理積回路56は、単相電圧低下信号k及び単相電圧急低下速度検出信号pの論理積を演算し、単相電圧低下信号k及び単相電圧急低下速度検出信号pの双方が成立し、かつ誤動作防止部55からのロック信号がない場合に出力信号をタイマー57に出力する。タイマー57は、誤動作防止部55からのロック信号がなく、単相電圧低下信号k及び単相電圧急低下速度検出信号pの双方が成立した状態が所定時間継続したときに単相電圧急低下判定信号q1を論理積回路52に出力する。
このように、単相電圧急低下判定部51aは、3相の系統電圧V1の単相電圧VRSについて、系統事故の発生がなく、電圧が所定値未満となりかつ電圧低下速度が所定値を越えたときに、単相電圧VRSに電圧急低下が発生したと判定し、単相電圧急低下判定信号q1を出力する。なお、タイマー57を設けているのは、単相電圧VRSの電圧急低下の状態を確実に検出できるようにするためであり、一時的な電力動揺による電圧低下で誤動作しないようにするためである。
3相の系統電圧V1の他の単相電圧VST、VTRについても同様に、それぞれの単相電圧急低下判定部51b、51cにより、単相電圧急低下判定信号q2、q3が出力される。これら単相電圧急低下判定信号q1、q2、q3は、電圧急低下判定部47aの論理積回路52に入力される。そして、これら単相電圧急低下判定信号q1、q2、q3がすべて成立しているときに、電圧急低下判定部47aは、自己の上位変電所11aにおける3相の系統電圧V1が電圧急低下したと判定し電圧急低下判定信号r1を出力する。
他の上位変電所11b〜11dにおける3相の系統電圧V2〜V4についても同様に、電圧急低下判定部47b〜47dは、上位変電所11b〜11dにおける3相の系統電圧V2〜V4が電圧急低下したと判定し電圧急低下判定信号r2〜r4を出力する。
多数決演算部48は、電圧急低下判定部47a〜47dからの電圧急低下判定信号r1〜r4を入力し多数決原理により系統電圧急低下判定信号b0を信号出力部50に出力する。この場合、多数決演算部48は健全な装置からの入力信号について多数決演算を行う。例えば、自己の上位変電所11aを含む他の上位変電所11b〜11dのいずれかの系統電圧V1〜V4の検出系や電圧急低下判定部47a〜47dの故障が検出されている場合や主装置18a〜18d間の伝送系の故障が検出されている場合には、その故障している装置からの電圧急低下判定信号rは多数決演算から除外される。例えば、すべての装置が正常である場合には、4つの電圧急低下判定信号r1〜r4のうち3つ以上が成立しているときに、電力系統の系統電圧が電圧急低下したと判定し系統電圧急低下判定信号b0を信号出力部50に出力する。一方、3つの装置が正常でいずれか一つの装置が異常である場合には、3つの電圧急低下判定信号のうち2つ以上が成立しているときに、電力系統の系統電圧が電圧急低下したと判定し系統電圧急低下判定信号b0を信号出力部50に出力することになる。信号出力部50は系統電圧急低下判定信号b0を入力したときは、その系統電圧急低下判定信号b0を保持して系統電圧急低下判定信号bを出力する。
一方、電圧復帰判定部49は、自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1が電圧復帰したことを検出するものである。自己の上位変電所11aにおける3相の系統電圧V1の各単相電圧が予め定められた電圧復帰設定値を越えたか否かを判定し、すべての単相電圧が電圧復帰設定値を越えたときに電圧復帰したと判定し電圧復帰信号mを信号出力部50に出力する。電圧復帰判定部49の電圧復帰設定値は、電圧急低下が発生したときの系統電圧よりも大きな値が設定される。これは、電圧復帰を判定するための電圧復帰設定値を高めに設定し、電圧低下の回復を確実なものにするためである。信号出力部50は、電圧復帰判定部49から電圧復帰信号mが入力されたときは多数決演算部48からの系統電圧急低下判定信号b0の保持を解除する。従って、信号出力部50からの系統電圧急、低下判定信号bの出力は停止される。
このように、系統電圧急低下判定部28は、電力系統の系統電圧が電圧急低下したときは系統電圧急低下判定信号bを出力し、電圧復帰したときは系統電圧急低下判定信号bの出力を停止するので、電圧急低下が発生したときは負荷を遮断し、電圧急低下が回復したときは負荷遮断が停止される。
次に、主装置18aの動作優先選別部29について説明する。図7は動作優先選別部29の構成図である。動作優先選別部29は、自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1(VRS、VST、VTR)に基づいて、系統電圧緩低下判定部27の系統電圧緩低下判定信号aを優先して早く出力するか否かの動作優先選別信号cを出力するものである。
図7において、動作優先選別部29は、限時動作部58と、瞬時動作部59と、電圧復帰判定部60と、論理和回路61とを備えている。限時動作部58は、自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1の各単相電圧VRS、VST、VTRがそれぞれ第1の所定値K未満となったか否かを判定し、その判定信号を論理積回路62に出力する。自己の上位変電所における3相の系統電圧V1のすべての単相電圧VRS、VST、VTRが第1の所定値K未満となったときは論理積回路62の出力信号が成立し、その出力信号は信号出力部63に入力される。信号出力部63は論理積回路62の出力信号が入力されたときは、その出力信号を保持して出力し、電圧復帰判定部60からの電圧復帰検出信号mが入力されたときは論理積回路62の出力信号の保持を解除するものである。信号出力部63の出力信号はタイマー64に入力され、所定の時間経過後に第1の検出信号s1として論理和回路61に出力される。
一方、瞬時動作部59は、限時動作部58の第1の所定値Kより小さい第2の所定値K’を有する。そして、瞬時動作部59は、自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1の各単相電圧VRS、VST、VTRがそれぞれ第2の所定値K’未満となったか否かを判定し、その判定信号を論理積回路65に出力する。自己の上位変電所における3相の系統電圧V1のすべての単相電圧VRS、VST、VTRが第2の所定値K’未満となったときは論理積回路65の出力信号が成立し、その出力信号は信号出力部66に入力される。信号出力部66は論理積回路65の出力信号が入力されたときは、その出力信号を保持して出力し、電圧復帰判定部60からの電圧復帰検出信号mが入力されたときは論理積回路65の出力信号の保持を解除するものである。信号保持部66の出力信号は第2の検出信号s2として論理和回路61に出力される。
また、電圧復帰判定部60は、自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1が電圧復帰したことを検出するものである。自己の上位変電所11aにおける3相の系統電圧V1の各単相電圧VRS、VST、VTRが第3の所定値K”を越えたか否かを判定し、すべての単相電圧VRS、VST、VTRが所定値を越えたときに電圧復帰したと判定し電圧復帰信号mを信号出力部63、66に出力する。電圧復帰判定部60の第3の所定値K”は、限時動作部58の第1の所定値Kよりも大きな値である。これは、電圧復帰を判定するための所定値を高めに設定し、電圧低下の回復を確実なものにするためである。信号出力部63、66は、電圧復帰判定部60から電圧復帰信号mが入力されたときは第1の検出信号s1及び第2の検出信号s2の保持を解除し、動作優先選別信号cの出力を停止させ
論理和回路61は第1の検出信号s1または第2の検出信号s2のいずれかを入力したときに動作優先選別信号cを出力する。従って、動作優先選別部29は、系統電圧V1の電圧低下が比較的小さい第1の所定値K未満のときは限時動作にて動作優先選別信号cを出力し、系統電圧V1の電圧低下が比較的大きい第2の所定値K’未満となると瞬時動作にて動作優先選別信号cを出力することになる。
次に、動作優先選別部29の動作について説明する。図8は動作優先選別部29の動作を示すタイムチャートである。いま、時点t1で自己の上位変電所11aの系統電圧V1が第1の所定値K未満となり、時点t2で他の上位変電所11bの系統電圧V2が第2の所定値K’未満となったとする。
時点t1で自己の上位変電所11aの系統電圧V1が第1の所定値K未満となったことから、主装置18aの動作優先選別部29は、限時動作部58によりその旨を検出するが、タイマー64の時限Tsだけ遅れて時点t4で動作優先選別信号cを端末装置19a1に出力することになる。一方、時点t2で他の上位変電所11aの系統電圧V2が第2の所定値K’未満となったことから、主装置18bの動作優先選別部29は、瞬時動作部59によりその旨を検出し、瞬時に時点t2で動作優先選別信号cを端末装置19b1に出力することになる。
そして、時点t3で自己の上位変電所11aにおける主装置18aの系統電圧緩低下判定部27及び他の上位変電所11bにおける主装置18bの系統電圧緩低下判定部27がそれぞれ電圧緩低下となったことを検出したとすると、それぞれ系統電圧緩低下判定信号a1及び系統電圧緩低下判定信号a2を出力する。この時点t3では、系統電圧緩低下判定信号a1が出力されても主装置18aの動作優先選別部29の動作優先選別信号cが出力されていないので、端末装置19a1は負荷遮断指令Ea〜Enを出力する条件が成立しない。系統電圧緩低下判定信号a2が出力されると、既に主装置18bの動作優先選別部29の動作優先選別信号cが出力されているので、端末装置19b1は負荷遮断指令Ea〜Emを出力することになる。
そして、時点t4になって、主装置18aの動作優先選別部29の動作優先選別信号cが出力されると、時点t3で既に主装置18aの系統電圧緩低下判定部27が系統電圧緩低下判定信号a1を出力しているので、端末装置19a1は負荷遮断指令Ea〜Enを出力する一部条件が成立する。
このように、動作優先選別部29は、自己の上位変電所11aの電圧低下が比較的小さいときは限時動作で動作優先選別信号cを出力し、電圧低下が比較的大きいときは瞬時動作で動作優先選別信号cを出力する。つまり、動作優先選別部29は、系統電圧V1〜V4の電圧低下が大きい上位変電所11a〜11dに接続される下位変電所15a〜15dの負荷を優先して負荷遮断するための動作優先選別信号cを端末装置19a1〜19d3に出力する。なお、以上の説明では、一つの限時動作部58を設けた場合について説明したが複数の限時動作部58を設けるようにしてもよい。
次に、主装置18aの出力許可部30について説明する。図9は出力許可部30の構成図である。出力許可部30は、負荷選別部67と、電圧復帰判定部68と、信号出力部69とを備えている。
負荷選別部67は、自己の上位変電所11aのV1(VRS、VST、VTR)、及び自己の上位変電所11a内における複数の変圧器のそれぞれの3相の系統電流I1a(IRS、IST、ITR)、I1b(IRS、IST、ITR)、I1c(IRS、IST、ITR)、I1d(IRS、IST、ITR)を入力し、3相の系統電圧V1及び自己の上位変電所11a内の系統電流I1a〜I1dに基づいて、各単相ごとに無効電力特性に起因する電圧急低下か否かを判別する。
これは、無効電力特性に起因する電圧急低下以外の電圧急低下で誤動作することを防止するためである。例えば、系統事故時に負荷遮断に失敗すると電圧低下が長時間継続することがあり、その場合の電圧急低下現象と識別できるようにするためである。
無効電力特性に起因する電圧急低下時には、負荷の無効電力が急増する特性に着目し、系統電圧V1〜V4及び系統母線電流I1〜I4の各単相ごとに、図10に示すオフセットモー型の距離継電要素を持たせ、系統電圧V1〜V4及び系統母線電流I1〜I4の各単相の特性(Z=VRS/IRS、Z=VST/IST、Z=VTR/ITR)が距離継電要素の動作範囲Sに入ったかどうかを判定する。
すなわち、負荷選別部67の論理積回路70aは、上位変電所11aの3相の系統電圧V1及び系統電流I1aのすべての単相の特性が距離継電要素の動作範囲Sに入ったときに出力信号を出力する。同様に、論理積回路70bは、上位変電所11aの3相の系統電圧V1及び系統電流I1bのすべての単相の特性が距離継電要素の動作範囲Sに入ったときに出力信号を出力し、論理積回路70cは、上位変電所11aの3相の系統電圧V1及び系統電流I1cのすべての単相の特性が距離継電要素の動作範囲Sに入ったときに出力信号を出力し、論理積回路70dは、上位変電所11aの3相の系統電圧V1及び系統電流I1dのすべての単相の特性が距離継電要素の動作範囲Sに入ったときに出力信号を出力する。
そして、これら論理積回路70a〜70dの各出力信号は論理和回路71に入力され、いずれかの出力信号が成立しているときに論理和回路71から出力許可信号d0が出力される。従って、上位変電所11aにおいて、無効電力特性に起因する電圧急低下現象が発生しているときは負荷選別部67から出力許可信号d0が信号出力部69に出力される。信号出力部69は負荷選別部67から出力許可信号d0が入力されたときは、その出力許可信号d0を保持して出力許可信号dを出力し、電圧復帰判定部68からの電圧復帰検出信号mが入力されたときは負荷選別部67から出力許可信号d0の保持を解除するものである。
また、電圧復帰判定部68は、自己の上位変電所11aの3相の系統電圧V1が電圧復帰したことを検出するものであり、自己の上位変電所11aにおける3相の系統電圧V1の各単相電圧VRS、VST、VTRが所定値K”を越えたか否かを判定し、すべての単相電圧VRS、VST、VTRが所定値を越えたときに電圧復帰したと判定し電圧復帰信号mを信号出力部69に出力する。信号出力部69は、電圧復帰判定部68から電圧復帰信号mが入力されたときは出力許可信号d0の保持を解除する。なお、電圧復帰判定部68の所定値K”は、動作優先選別部29の電圧復帰判定部60の設定値K”と同じ値に設定される。
このように、出力許可部30は、自己の上位変電所11aの系統電圧V1及び系統母線電流I1〜I4に基づいて無効電力特性に起因する電圧急低下か否かを判別し、無効電力特性に起因する電圧急低下のときは出力許可信号dを出力する。また、自己の上位変電所11aの系統電圧が電圧復帰したときは出力許可信号dの出力を停止する。従って、無効電力特性に起因する電圧急低下以外の電圧急低下で誤動作することを防止できる。
次に、端末装置19について説明する。各々の端末装置19a1〜19d3は同一構成であるので端末装置19a1について説明する。図11は端末装置19a1の構成図である。端末装置19a1は負荷遮断出力部32と負荷遮断選択出力部33とを備えている。
負荷遮断出力部32は、主装置18aの系統電圧緩低下判定部27及び動作優先選別部29に対応して設けられ、論理積回路72と、複数のタイマー装置73a〜73nと、電圧特性判定部74とを備えている。主装置18aの系統電圧緩低下判定部27からの系統電圧緩低下判定信号a及び動作優先選別部29からの動作優先選別信号cは、信号端局装置26a1を介して論理積回路72に入力される。論理積回路72は、系統電圧緩低下判定信号a及び動作優先選別信号cの双方を受信したときは、タイマー装置73a〜73nを通して下位変電所15a1の負荷母線16に接続された各フィーダ線17の負荷に対して負荷遮断指令Ea〜Enを出力する。後述するように、タイマー装置73a〜73nは時限を可変設定できるように構成されている。
電圧特性判定部74は、下位変電所15a1の負荷母線16の3相の負荷電圧V11(VRS、VST、VTR)及び3相の負荷電流I11(IRS、IST、ITR)を入力し、その負荷電圧V11が予め負荷力率COSθを加味して定められた所定範囲のどの領域に属するかを判定し、タイマー装置73a〜73nの時限が負荷電圧V11が属する領域に対応した時限となるようにタイマー装置73a〜73nの時限を設定する。これにより、タイマー装置73a〜73nの時限に応じた限時動作にて順序付けして負荷遮断指令Ea〜Enが順次出力される。
図12は、電圧特性判定部74がタイマー装置73aの時限を設定する場合の電圧特性判定部74及びタイマー装置73aの構成図である。タイマー装置73aは時限の異なる複数のタイマー75a〜75dを有し、タイマー75aの時限T0に対し、タイマー75bは時限T1(T1=T0−t)、タイマー75cは時限T2(T=T0−2t)、タイマー75dは時限T3(T1=T0−3t)と定められており、タイマー75aの時限T0が最も長くタイマー75dの時限T3が最も短く設定されている。そして、タイマー75b〜75dの出力信号は論理積回路76a〜76cにそれぞれ入力され、電圧特性判定部74からの許可信号が論理積回路76a〜76cに入力されたとき、タイマー75b〜75dの出力信号は論理和回路77に出力される。論理和回路77にはタイマー75aの出力信号も入力されており、論理和回路77は各々のタイマー75a〜75dの出力信号のいずれかが入力されたとき負荷遮断指令Eaとして出力する。
電圧特性判定部74は、複数の負荷電圧特性判定部78a〜78cを備えており、各々の負荷電圧特性判定部78a〜78cは、予め定められた負荷力率COSθを加味して定められた電圧特性範囲を有している。そして、各々の負荷電圧特性判定部78a〜78cは、下位変電所15a1の負荷母線16の3相の負荷電圧V11(VRS、VST、VTR)及び3相の負荷電流I11(IRS、IST、ITR)を入力し、負荷電流I11を基準にした負荷電圧V11が定められた電圧特性範囲に入ったときに動作し論理積回路76a〜76cに許可信号を出力する。
図13は、負荷電圧特性判定部78a〜78cが有する負荷電流I11の電流ベクトルを位相基準とした電圧特性範囲の電圧ベクトル平面図である。各々の電圧特性範囲S1〜S3は、負荷電圧V11に対して予め定められた設定値UV1〜UV3と、負荷力率COSθに対して予め設定された設定値V COSθ1〜V COSθ3とを有し、これらの設定値でそれぞれの領域が定められる。このように、各々の電圧特性範囲S1〜S3は、負荷力率COSθを加味した所定範囲となっている。すなわち、電圧特性範囲S1〜S3において、負荷力率COSθが大きいとき、例えば負荷力率COSθが「1」のとき(負荷電圧V11と負荷電流I11とが同相のとき)は、負荷電圧V11の絶対値が小さくても電圧特性範囲S1〜S3に入りにくい特性となっている。
負荷電圧特性判定部78aは、負荷電圧V11及び負荷力率が比較的大きいときに動作する電圧特性範囲S1を有しており、タイマー装置73aの最も時限の長いタイマー75bに許可信号を出力するようになっている。以下、同様に、負荷電圧特性判定部78bは負荷電圧V11及び負荷力率がやや小さいときに動作する電圧特性範囲S2を有しており、タイマー装置73aの中間的な時限のタイマー75cに許可信号を出力するようになっている。さらに、負荷電圧特性判定部78cは負荷電圧V11及び負荷力率が小さいときに動作する電圧特性範囲S3を有しており、タイマー装置73aの最も時限の短いタイマー75dに許可信号を出力するようになっている。なお、負荷電圧V11がいずれの電圧特性範囲S1〜S3にも属さないときはタイマー装置73aのタイマー75aからの出力信号が論理和回路77で選択されることになる。
このように、負荷遮断出力部32は、下位変電所の負荷電圧V11及び負荷力率COSθが小さいほど限時動作を短くし負荷遮断指令を早く出力するように構成されている。従って、電圧低下に影響の大きな負荷から優先的に負荷遮断できる。以上の説明では、負荷電圧V11及び負荷力率COSθが小さいほど限時動作を短くし負荷遮断指令を早く出力するようにしたが、負荷電圧V11及び負荷力率COSθのいずれか一方が小さいほど限時動作を短くし負荷遮断指令を早く出力するようにしてもよい。
次に、端末装置19a1の負荷遮断選択出力部33について説明する。図11において、負荷遮断選択出力部33は、主装置18aの系統電圧急低下判定部28及び出力許可部30に対応して設けられ、論理積回路79と、複数のタイマー80a〜80nと、負荷遮断許可部81と、複数の論理積回路82a〜82nとを備えている。
主装置18aの系統電圧急低下判定部28からの系統電圧急低下判定信号b及び出力許可部30からの出力許可信号dは、信号端局装置26a1を介して論理積回路79に入力される。論理積回路79は、系統電圧急低下判定信号b及び出力許可信号dの双方を受信したときは、タイマー80a〜80n、論理積回路82a〜82n及び論理和回路92−1〜92−nを通して下位変電所15a1の負荷母線16に接続された各フィーダ線17の負荷に対して負荷遮断指令Ea〜Enを出力する。
タイマー80a〜80nは、負荷遮断指令Ea〜Enを出力する順序を定めるものであり、例えば、タイマー80aの時限を最も短かくし、徐々に時限を長くした時限を順次タイマー80a〜80nに設定する。従って、タイマー80nの時限が最も長く設定される。これにより、タイマー80a〜80nの出力信号は、タイマー80a〜80nの順番で論理積回路82a〜82nに出力される。論理積回路82a〜82nは、負荷遮断許可部81から許可信号xが入力されたとき、タイマー80a〜80nの出力信号を出力するものである。従って、負荷遮断許可部81から論理積回路82a〜82nに許可信号xが入力されているときは、負荷遮断指令は、タイマー80a〜80nの時限で順序付けされた順序で出力される。
図14は負荷遮断許可部81の構成図である。負荷遮断許可部81は動作判定部83と、復帰判定部84と、動作リセット部85と、信号出力部86とを備えている。
動作判定部83は負荷母線の電圧電流特性が無効電力特性に起因する電圧低下状態になっているかどうかを判定し、電圧低下状態になっているときは許可信号x0を出力するものである。動作判定部83は3相の負荷電圧V11(VRS、VST、VTR)及び3相の負荷電流I11(IRS、IST、ITR)を入力し、単相動作判定部87a〜87cで各単相ごとに負荷母線の電圧電流特性が無効電力特性に起因する電圧低下状態になっているかどうかを判定する。単相動作判定部87a〜87cは同一構成であるので、図14では単相動作判定部87aの構成のみを示している。以下、単相動作判定部87aについて説明する。
単相動作判定部87aは、単相負荷電流IRSが所定値K1を越え、単相負荷電圧VRSが所定値K3未満であり、かつ、単相負荷電圧VRSと負荷力率COSθとで定まる関係が所定値未満(VRSCOS(θ+30°)<K2 COS 30°)であるときに、単相のRS相が無効電力特性に起因する電圧低下状態になっていると判定し判定信号r1を出力する。同様に、ST相、TS相についても、単相動作判定部87b、87cにより判定信号r2、r3が出力される。これら判定信号r1、r2、r3は、動作判定部83の論理積回路88に入力され、これら判定信号r1、r2、r3がすべて成立しているときに動作判定部83から許可信号x0を信号出力部86に出力する。
信号出力部86は動作判定部83から許可信号x0が入力されたときは、その許可信号x0を保持して許可信号xを出力し、復帰判定部84からの復帰信号uが入力されたときは許可信号x0の保持を解除するものである。従って、信号出力部86は動作判定部83から許可信号x0を入力すると、復帰判定部84から復帰信号uがない限りは許可信号xを負荷遮断選択出力部33の論理積回路82a〜82nに出力する。この許可信号xの出力により、負荷遮断選択出力部33からの負荷遮断指令Ea〜Enの出力が許可され、タイマー80a〜80nで順序付けられた順序で順次負荷遮断指令Ea〜Enが出力される。
復帰判定部84は、負荷母線の電圧電流特性が無効電力特性に起因する電圧低下状態が回復したか否かを判定し、回復したときは回復信号uを出力するものである。復帰判定部84は3相の負荷電圧V11(VRS、VST、VTR)及び3相の負荷電流I11(IRS、IST、ITR)を入力し、単相復帰判定部89a〜89cで各単相ごとに負荷母線の電圧電流特性が無効電力特性に起因する電圧低下状態から回復したか否かを判定する。単相復帰判定部89a〜89cは同一構成であるので、図14では単相復帰判定部89aの構成のみを示している。以下、単相復帰判定部89aについて説明する。
単相復帰判定部89aは、単相負荷電流IRSが所定値K1’未満となるか、または単相 負荷電圧VRSが所定値K3’を越えるか、または、単相負荷電圧VRSと負荷力率COSθとで定まる関係が所定値未満(VRSCOS(θ+30°)>K2’ COS 30°)となったときに、単相のRS相が無効電力特性に起因する電圧低下から回復した判定し判定信号y1を出力する。
同様に、ST相、TR相についても、単相復帰判定部89b、89cにより判定信号y2、y3が出力される。これら判定信号y1、y2、y3は、復帰判定部84の論理積回路90に入力され、これら判定信号y1、y2、y3がすべて成立しているときに復帰信号uを信号出力部86に出力する。復帰判定部84からの復帰信号uが入力されたときは許可信号xの保持を解除する。これにより、負荷遮断選択出力部33からの負荷遮断指令Ea〜Enの出力が停止され、負荷遮断動作が停止する。
図15は単相動作判定部87aの動作条件範囲及び単相復帰判定部89aの復帰条件範囲を示す負荷電流I11の電流ベクトルを位相基準とした電圧ベクトル平面図である。負荷電圧V11に対して予め定められた設定値K3〜K3’と、負荷力率COSθに対して予め設定された設定値K2 COS 30°〜K2’ COS 30°とを有し、これらの設定値で動作条件範囲S11及び復帰条件範囲S12が定められる。動作条件範囲S11と復帰条件範囲S12との間に不感帯範囲S13が設けられている。負荷電流I11を基準とした負荷電圧V11が動作条件範囲S11に入ったとき単相動作判定部87aが動作し、復帰条件範囲S12に入ったとき単相復帰判定部89aが動作する。
すなわち、動作条件範囲S11及び復帰条件範囲S12において、負荷力率COSθが大きいとき、例えば負荷力率COSθが「1」のとき(負荷電圧V11と負荷電流I11とが同相のとき)は、負荷電圧V11の絶対値が小さくても動作条件範囲S11に入りにくい特性となっており、負荷電圧V11の絶対値が比較的小さくても復帰条件範囲S12に入り易い特性となっている。以上の説明では、負荷電圧V11及び負荷力率COSθを考慮して設定値を定め、動作条件範囲S11及び復帰条件範囲S12を定めるようにしたが、負荷電圧V11及び負荷力率COSθのいずれか一方に基づいて設定値を定め、動作条件範囲S11及び復帰条件範囲S12を定めるようにしてもよい。
動作リセット部85は、動作判定部83の動作が復帰し動作判定部83からの許可信号x0が出力されなくなったときに、所定の時限経過後に信号出力部86の許可信号x0の保持を解除するものである。動作リセット部85は、否定回路91と、タイマー93とを備える。動作判定部83からの許可信号x0は否定回路91を介してタイマー93に入力され、タイマー93は許可信号x0の出力がなくなってから所定の時限が経過したときに復帰判定部84の論理和回路94を介して、信号出力部86の許可信号x0の保持を解除する。
これにより、動作判定部83の動作は復帰しているが、復帰判定部84からの復帰信号uが出力されていない状態、すなわち、図15での不感帯範囲S13に入っている状態が長時間継続することを防止できる。すなわち、不要な負荷遮断指令を出力し続けることを防止できる。
以上述べたように、第1の実施の形態によれば、ネットワーク送電線で接続された複数の上位変電所の系統電圧の電圧低下及び電圧低下速度に基づいて、無効電力特性に起因する系統電圧の電圧低下の検出を行うので、複数の送電線がネットワークで構成されている場合であっても適正に検出できる。
また、数秒オーダーから数分オーダーの長時間領域の電圧低下及び数秒オーダーの短時間領域の電圧低下の双方を別々に検出するので、幅広い検出が可能となる。さらに、長時間領域の電圧低下及び短時間領域での電圧低下のそれぞれの電圧低下特性に合わせて、負荷電圧の低下が大きい箇所から選択的に負荷遮断したり、系統事故等による電圧低下での誤動作の防止を図っているので、無効電力特性に起因する系統電圧の電圧低下を適正に検出でき回復させることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態を説明する。図16は本発明の第2の実施の形態に係わる系統電圧保護装置の構成図である。この第2の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、主装置18aから動作優先選別部29及び出力許可部30を省略したものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
動作優先選別部29は、自己の上位変電所の系統電圧の電圧低下が比較的大きい場合に、自己の系統電圧緩低下判定部27の系統電圧緩低下判定信号aが端末装置19a1〜19a3において優先して選択されるように動作優先選別信号cを出力するものである。しかし、複数の上位変電所の系統母線はネットワーク送電線で繋がっているので、他の上位変電所に接続された負荷が先に遮断された場合であっても結果的には自己の上位変電所の系統電圧も回復する。従って、動作優先選別部29は特に設けてなくとも問題はないので、第2の実施の形態では動作優先選別部29を設けていない。
また、出力許可部30は、無効電力特性に起因する電圧急低下か否かを判別し無効電力特性に起因する電圧急低下のときは出力許可信号dを出力するものである。すなわち、系統事故時において事故点の遮断に失敗した場合には電圧急低下が発生することがあるので、その場合の電圧急低下と識別するためのものである。しかし、系統事故時の主保護リレーによる事故除去失敗に対しては、後備保護保護リレーにより1秒程度で事故除去され、電圧急低下は長時間継続するものではない。従って、出力許可部30は特に設けてなくとも問題はないので、第2の実施の形態では出力許可部30を設けていない
第2の実施の形態によれば、電力系統の系統構成や電力系統の特性に応じて、系統電圧緩低下検出部27、系統電圧急低下検出部28、また、動作優先選別部29、出力許可部30を適宜組み合わせて電力系統保護装置を構成できるので、電力系統に応じた最適な電圧低下の検出ができる。
次に、本発明の第3の実施の形態を説明する。図17は本発明の第3の実施の形態に係わる系統電圧保護装置の構成図である。この第3の実施の形態は、図1に示した第1の実施の形態に対し、電力系統の一または複数の変電所から下位変電所を介さずに直接的に負荷に電力を供給する場合に適用できるようにしたものである。すなわち、自己の変電所から直接的に負荷に電力を供給することから、主装置18aと端末装置19a1〜19a3とを一体化したものである。図1と同一要素には同一符号を付し重複する説明は省略する。
図17において、系統電圧緩低下判定部27からの系統電圧緩低下判定信号a及び動作優先選別部29からの動作優先選別信号cは、負荷遮断出力部32a1〜32a3に入力される。負荷遮断出力部32a1〜32a3では、系統電圧緩低下判定信号a及び動作優先選別信号cの双方を入力したときは、無効電力特性に起因する電圧低下に影響が大きな負荷から順次負荷遮断する。
また、系統電圧急低下判定部28からの系統電圧急低下判定信号b及び出力許可部30からの出力許可信号dは、負荷遮断選択出力部33a1〜33a3に入力される。負荷遮断選択出力部33a1〜33a3では、系統電圧急低下判定信号及び出力許可信号を入力したときは無効電力特性に起因する電圧急低下の原因となっている負荷を選択しその選択した負荷を順次負荷遮断する。
これにより、自己の変電所から直接的に負荷に電力を供給する場合であっても電圧低下を検出することができ、電圧低下に対して負荷遮断を行い、電力系統の電圧を回復させることができる。
また、図18に示すように、図17に示した電力系統保護装置から動作優先選別部29及び出力許可部30を省略したものでもよい
第3の実施の形態によれば、自己の変電所から直接的に負荷に電力を供給する電力系統の系統構成や電力系統の特性に応じて、系統電圧緩低下検出部27、系統電圧急低下検出部28、また、動作優先選別部29、出力許可部30を適宜組み合わせて電力系統保護装置を構成できるので、電力系統に応じた最適な電圧低下の検出ができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わる電力系統保護装置の構成図である。 図2は、本発明の第1の実施の形態に係わる電力系統保護装置が適用される電力系統の概略構成図である。 図3は、本発明の第1の実施の形態における系統電圧緩低下判定部の詳細構成図である。 図4は、本発明の第1の実施の形態における単相電圧低下速度検出部での長時間領域の電圧低下速度の検出処理内容についての説明図である。 図5は、本発明の第1の実施の形態における系統電圧緩低下判定部の他の一例を示す詳細構成図である。 図6は、本発明の第1の実施の形態における系統電圧急低下判定部の詳細構成図である。 図7は、本発明の第1の実施の形態における動作優先選別部の構成図である。 図8は、本発明の第1の実施の形態における動作優先選別部の動作を示すタイムチャートである。 図9は、本発明の第1の実施の形態における出力許可部の構成図である。 図10は、本発明の第1の実施の形態における負荷選別部の距離継電要素の動作範囲特性図である。 図11は、本発明の第1の実施の形態における端末装置の構成図である。 図12は、本発明の第1の実施の形態における電圧特性判定部がタイマー装置の時限を設定する場合の電圧特性判定部及びタイマー装置の構成図である。 図13は、本発明の第1の実施の形態における電圧特性判定部の負荷電圧特性判定部が有する電流ベクトルを位相の基準とした電圧特性範囲の電圧ベクトル平面図である。 図14は、本発明の第1の実施の形態における負荷遮断許可部の構成図である。 図15は、本発明の第1の実施の形態における単相動作判定部の動作条件範囲及び単相復帰判定部の復帰条件範囲を示す電流ベクトルを位相の基準とした電圧ベクトル平面図である。 図16は、本発明の第2の実施の形態に係わる系統電圧保護装置の構成図である。 図17は、本発明の第3の実施の形態に係わる系統電圧保護装置の構成図である。 図18は、本発明の第3の実施の形態に係わる系統電圧保護装置の他の一例を示す構成図である。
符号の説明
11…上位変電所、12…系統母線、13…ネットワーク送電線、14…下位送電線、15…下位変電所、16…負荷母線、17…フィーダ線、18…主装置、19…端末装置、20…電圧変成器、21…電流変成器、22…電圧変成器、23…電流変成器、24、25、26…信号端局装置、27…系統電圧緩低下判定部、28…系統電圧急低下判定部、29…動作優先選別部、30…出力許可部、32…負荷遮断出力部、33…負荷遮断選択出力部、34…電圧緩低下判定部、35…多数決演算部、36…電圧復帰判定部、37…信号出力部、38…単相電圧緩低下判定部、39…論理積回路、40…単相電圧低下検出部、41…単相電圧緩低下速度検出部、42…論理積回路、43…タイマー、44…電圧緩低下判定部群、45、46…論理和回路、47…電圧急低下判定部、48…多数決演算部、49…電圧復帰判定部、50…信号出力部、51…単相電圧急低下判定部、52…論理積回路、53…単相電圧低下検出部、54…単相電圧急低下速度検出部、55…誤動作防止部、56…論理積回路、57…タイマー、58…限時動作部、59…瞬時動作部、60…電圧復帰判定部、61…論理和回路、62…論理積回路、63…信号出力部、64…タイマー、65…論理積回路、66…信号出力部、67…負荷選別部、68…電圧復帰判定部、69…信号出力部、70…論理積回路、71…論理和回路、72…論理積回路、73…タイマー装置、74…電圧特性判定部、75…タイマー、76…論理積回路、77…論理和回路、78…負荷電圧特性判定部、79…論理積回路、80…タイマー、81…負荷遮断許可部、82…論理積回路、83…動作判定部、84…、85…動作リセット部、86…信号出力部、87…単相動作判定部、88…論理積回路、89…単相復帰判定部、90…論理積回路、91…否定回路、92…論理和回路、93…タイマー、94…論理和回路

Claims (17)

  1. 電力系統を安定に運用するための電力系統保護装置において、前記電力系統の一または複数の上位変電所の系統電気量を取得する主装置と、前記上位変電所から電力を受電し負荷に電力を供給する一または複数の下位変電所の系統電気量を取得する端末装置とを備え、前記主装置は、3相の系統電圧に基づいて長時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは前記系統電圧緩低下判定信号の出力を停止する系統電圧緩低下判定部と、3相の系統電圧に基づいて短時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧急低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは前記系統電圧急低下判定信号の出力を停止する系統電圧急低下判定部と、3相の系統電圧の電圧低下が大きいときは動作優先選別信号を早く出力し電圧低下が小さいときは動作優先選別信号を遅く出力する動作優先選別部と、無効電力特性に起因する電圧急低下のときは出力許可信号を出力する出力許可部とを備え、前記端末装置は、前記主装置から系統電圧緩低下判定信号及び動作優先選別信号を受信したときは無効電力特性に起因する電圧低下の影響が大きな下位変電所の負荷から順次負荷遮断する負荷遮断出力部と、前記主装置から前記系統電圧急低下判定信号及び出力許可信号を受信したときは無効電力特性に起因する電圧急低下の原因となっている負荷を選択しその選択した負荷を順次負荷遮断する負荷遮断選択出力部とを備えたことを特徴とする電力系統保護装置。
  2. 前記系統電圧緩低下判定部は、長時間領域の電圧緩低下の判定時間が短い領域から長い領域に向かって小さい所定値を有し、判定時間が短い領域では大きな電圧低下速度を早く検出し、判定時間が長い領域では小さな電圧低下速度を検出することを特徴とする請求項1記載の電力系統保護装置。
  3. 前記系統電圧急低下判定部は、短絡または地絡事故を検出したときは前記系統電圧急低下判定信号の出力を停止することを特徴とする請求項1記載の電力系統保護装置。
  4. 前記出力許可部は、3相の系統電圧及び系統電流に基づいて前記上位変電所から下位変電所を見た負荷インピーダンスが所定範囲内となったとき無効電力特性に起因する電圧急低下と判定し出力許可信号を出力することを特徴とする請求項1記載の電力系統保護装置。
  5. 前記負荷遮断出力部は、前記下位変電所に接続された負荷の負荷電圧及び負荷力率の双方または少なくともいずれか一方に基づいて無効電力特性に起因する電圧低下の影響を判定し、無効電力特性に起因する電圧低下の影響が大きな下位変電所の負荷から順次負荷遮断することを特徴とする請求項1記載の電力系統保護装置。
  6. 前記負荷遮断出力部は、前記下位変電所の負荷電圧及び負荷力率が小さいほど限時動作を短くし負荷遮断指令を早く出力することを特徴とする請求項5記載の電力系統保護装置。
  7. 前記負荷遮断選択出力部は、前記下位変電所に接続された負荷の負荷電圧及び負荷力率の双方または少なくともいずれか一方に基づいて無効電力特性に起因する電圧急低下の原因となっている負荷を選択し、その選択した負荷を順次負荷遮断することを特徴とする請求項1記載の電力系統保護装置。
  8. 前記系統電圧緩低下判定部または前記系統電圧急低下判定部の電圧復帰設定値は、前記系統電圧緩低下判定部または前記系統電圧急低下判定部が動作したときの系統電圧より高い電圧であることを特徴とする請求項1記載の電力系統保護装置。
  9. 電力系統を安定に運用するための電力系統保護装置において、前記電力系統の一または複数の上位変電所の系統電気量を取得する主装置と、前記上位変電所から電力を受電し負荷に電力を供給する一または複数の下位変電所の系統電気量を取得する端末装置とを備え、前記主装置は、3相の系統電圧に基づいて長時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは前記系統電圧緩低下判定信号の出力を停止する系統電圧緩低下判定部と、3相の系統電圧に基づいて短時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧急低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは前記系統電圧急低下判定信号の出力を停止する系統電圧急低下判定部とを備え、前記端末装置は、前記主装置から系統電圧緩低下判定信号を受信したときは無効電力特性に起因する電圧低下の影響が大きな下位変電所の負荷から順次負荷遮断する負荷遮断出力部と、前記主装置から前記系統電圧急低下判定信号を受信したときは負荷遮断が許可されている負荷を順次負荷遮断する負荷遮断選択出力部とを備えたことを特徴とする電力系統保護装置。
  10. 前記系統電圧緩低下判定部は、長時間領域の電圧緩低下の判定時間が短い領域から長い領域に向かって小さい所定値を有し、判定時間が短い領域では大きな電圧低下速度を早く検出し、判定時間が長い領域では小さな電圧低下速度を検出することを特徴とする請求項9記載の電力系統保護装置。
  11. 前記系統電圧急低下判定部は、短絡または地絡事故を検出したときは前記系統電圧急低下判定信号の出力を停止することを特徴とする請求項9記載の電力系統保護装置。
  12. 前記負荷遮断出力部は、前記下位変電所に接続された負荷の負荷電圧及び負荷力率の双方または少なくともいずれか一方に基づいて無効電力特性に起因する電圧低下の影響を判定し、無効電力特性に起因する電圧低下の影響が大きな下位変電所の負荷から順次負荷遮断することを特徴とする請求項9記載の電力系統保護装置。
  13. 前記負荷遮断出力部は、前記下位変電所の負荷電圧及び負荷力率が小さいほど限時動作を短くし負荷遮断指令を早く出力することを特徴とする請求項12記載の電力系統保護装置。
  14. 前記負荷遮断選択出力部は、前記下位変電所に接続された負荷の負荷電圧及び負荷力率の双方または少なくともいずれか一方に基づいて無効電力特性に起因する電圧急低下の原因となっている負荷を選択し、その選択した負荷を順次負荷遮断することを特徴とする請求項9記載の電力系統保護装置。
  15. 前記系統電圧緩低下判定部または前記系統電圧急低下判定部の電圧復帰設定値は、前記系統電圧緩低下判定部または前記系統電圧急低下判定部が動作したときの系統電圧より高い電圧であることを特徴とする請求項9記載の電力系統保護装置。
  16. 電力系統を安定に運用するための電力系統保護装置において、前記電力系統の一または複数の変電所の3相の系統電圧に基づいて長時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは前記系統電圧緩低下判定信号の出力を停止する系統電圧緩低下判定部と、3相の系統電圧に基づいて短時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧急低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは前記系統電圧急低下判定信号の出力を停止する系統電圧急低下判定部と、3相の系統電圧の電圧低下が大きいときは動作優先選別信号を早く出力し電圧低下が小さいときは動作優先選別信号を遅く出力する動作優先選別部と、無効電力特性に起因する電圧急低下のときは出力許可信号を出力する出力許可部と、前記系統電圧緩低下判定信号及び動作優先選別信号を入力したときは無効電力特性に起因する電圧低下の影響が大きな負荷から順次負荷遮断する負荷遮断出力部と、前記系統電圧急低下判定信号及び出力許可信号を入力したときは無効電力特性に起因する電圧急低下の原因となっている負荷を選択しその選択した負荷を順次負荷遮断する負荷遮断選択出力部とを備えたことを特徴とする電力系統保護装置。
  17. 電力系統を安定に運用するための電力系統保護装置において、前記電力系統の一または複数の変電所の3相の系統電圧に基づいて長時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧緩低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは前記系統電圧緩低下判定信号の出力を停止する系統電圧緩低下判定部と、3相の系統電圧に基づいて短時間領域の電圧低下速度が所定値を越えたときは系統電圧急低下判定信号を出力し3相の系統電圧が電圧復帰設定値を越えたときは前記系統電圧急低下判定信号の出力を停止する系統電圧急低下判定部と、前記系統電圧緩低下判定信号を入力したときは無効電力特性に起因する電圧低下の影響が大きな負荷から順次負荷遮断する負荷遮断出力部と、前記系統電圧急低下判定信号を入力したときは負荷遮断が許可されている負荷を順次負荷遮断する負荷遮断選択出力部とを備えたことを特徴とする電力系統保護装置。
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