JP3923765B2 - 電気機器システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータを制御するインバータ装置や、エレベータ装置、あるいはエアコン等の家電機器、パソコンのようなオフィス機器等のように、電気機器の出力を調整する手段を備えた電気機器システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
省エネルギー化と機能向上の観点から、インバータ装置もしくはインバータ装置を内蔵した機器が工場、オフィス、一般家庭に急速に普及している。しかし、このようなインバータ装置もしくはインバータ装置を内蔵した機器は、電力系統側から見ると、定電力負荷として作用し、その割合が増えると、電力系統の電圧が低下する電圧不安定現象を招く可能性がある。
【0003】
電圧不安定現象が定電力負荷によって引き起こされるプロセスは、例えば、松浦「電気エネルギー伝送工学」平成11年5月20日オーム社発行の第71頁に開示されているように、次のように説明できる。現在の電力系統の電圧をEとする。この電圧Eが、例えば夏場の負荷増加により、E−△Eに減少したとすると、インバータエアコン等では、空調効果を一定に保持しようとするために負荷電流Iを増加させる。即ち、電圧Eが減少するため、電力(出力:冷房効果)P=E×Iを一定に保とうとする制御の下で、電流Iが増加する。負荷電流Iが増えると、電力系統での電圧降下が益々増えるため、さらに電圧が低下する。この結果、インバータ制御のような定電力負荷ではさらに負荷電流が増大し、電圧が低下することになる。このような定電力負荷の割合が大きくなればなるほど、電圧が低下する可能性が大きくなる。これが電圧不安定現象と呼ばれる現象である。冒頭に記述したように、インバータ装置を備えた電気機器が急速に増加している現状では、電圧不安定現象は起こりやすくなっていると考えられる。
【0004】
このような電圧不安定現象に対して、従来は、電力系統側が系統の電圧および周波数情報を監視して、電圧低下等で異常と判断された場合には、大容量の調相設備(進相コンデンサ)の投入や、無効電力補償装置による無効電力注入、特定の需要家に対して、使用電力量抑制の要請や緊急時には負荷遮断を実施するような方策が考えられてきた。
【0005】
また、特開平11−41838号公報には、電力会社から送信される電力量データに基づき、これから一定時間までに使用される最大電力量を予測し、これが予定値を越えるときは使用電力量を抑制するように、例えば空調機を間欠的に運転することによって、電力需要を低減することが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
電圧不安定現象に対して、従来考えられてきた方策は次の点で、必ずしも好ましくないと考えられる。
【0007】
1)調相設備(進相コンデンサ)や無効電力補償装置は、大容量の設備が必要で、その設置コスト、設備維持コストに多大な労力と費用を要する。
【0008】
2)本来、不特定多数のインバータ装置を備えた電気機器の稼働が原因であるのに対して、特定の需要家のみが使用電力量抑制を強いられる場合がある。
【0009】
3)特定需要家が負荷調整困難な状況にある場合は、調整が遅れる可能性がある。
【0010】
4)負荷調整のために、電力系統の監視装置と調相設備、無効電力補償装置、特定需要家との間を結ぶ、通信ネットワークが必要となる。
【0011】
本発明の目的は、通信ネットワークが無くても電力需要の正常化を図ることのできる電気機器システムを提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の基本的考え方は、インバータ装置のような出力制御手段を備えた電気機器システム自身が、家庭、事業所又は工場等のそれぞれのレベルで、電力系統の状況を検知して対策を採り、通信ネットワークが無くても電力需要の正常化を図ることである。
【0013】
本発明の主特徴とするところは、電力系統から電力の供給を受け、かつ出力制御手段を備えた電気機器において、受電電圧の低下に応じて出力制御手段を制御し、電気機器の出力を低下させる手段を設けたことである。
【0014】
これにより、電力需要の増大により受電端の電圧が下がると、例えば空調設備の出力を低下させて、電力消費を抑制することができる。このような電気機器システムの普及により、前述した電圧不安定現象を防止することができる。
【0015】
本発明の他の特徴とするところは、受電電圧の変動及び/又は受電周波数の変動に応じて、前記電気機器の出力を調整するように前記電力変換器を制御する手段を備えることである。
【0016】
本発明の他の特徴とするところは、予定時間帯における受電電圧の変動及び/又は受電周波数の変動に応じて出力制御手段を制御し、電気機器の出力を調整する手段を設けたことである。
【0017】
本発明の他の特徴とするところは、前記出力の調整に関する情報を表示する手段あるいは前記出力の調整に関する情報を記録する手段を設けたことである。
【0018】
これにより、機器の動作情報を外部に表示したり、記録することができる。この動作情報により、例えば、出力調整の動作回数に応じて、電力系統管理者が、対策に節約できたコスト分を還元する目的で、電力料金を下げるような方策を採用することもできる。
【0019】
本発明の更に他の特徴とするところは、前記出力の調整を実施するか否かを選択する操作手段を設けたことである。
【0020】
これにより、電気機器の出力調整を実施可能するモードか実施しないモードかを選択でき、電気機器の使用者が、事情に応じて、出力調整を実施したり、実施しないモードを選択することができる。
【0021】
本発明の望ましい実施態様においては、1)電源電圧の振幅または実効値の変動を検出する手段、電源電圧の周波数の変動を検出する手段を備えることで、電源電圧の振幅または実効値の変動、電源電圧の周波数の変動を検出し、これらの情報と、さらに時刻情報とを組み合わせることで、電力系統での電圧不安定現象の発生を判定する。2)この判定結果を基に、電気機器内部の電力変換器に対して出力調整を指令する手段を備えることで、電圧不安定現象の発生を判定した場合には、電気機器の出力を抑制する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明を適用した電気機器システムの構成図を表している。
【0023】
図1において、電気機器1が本発明を適用した電気機器を表している。この電気機器1は電力系統2より、配電線3、電源コンセント4、電源プラグ5、電源コード6というルートを通じて、電力の供給を受けている。
【0024】
また、この電気機器1は電力変換器7を内蔵する形で備えている。ここで、電力変換器7は、例えば、インバータ、コンバータ、直流−直流コンバータなどで代表され、電気機器1の出力(消費電力)を制御する機能を持つ出力制御手段である。このような電気機器は近年急速に増加しており、例えば、冷蔵庫、エアコン、電子レンジなどの家電製品、パソコンなどのOA機器、照明、ビルなどの空調機、工場のモータを動かす汎用インバータなどが挙げられる。
【0025】
電気機器1の内部は、電源コード6より引き込まれた機器内部の電源配線8、電圧検出器(手段)9、周波数検出器(手段)10、出力調整指令回路11、時計からなる計時手段12、動作情報記録器13、調整モード選択スイッチ14を備えている。
【0026】
本発明による電圧機器1の要点は、電圧不安定化現象を引き起こす電力変換器内蔵の電気機器1のそれぞれが、電圧検出器9により機器自身で電圧不安定化現象の発生を判定し、さらに出力調整指令回路11により機器自身の出力電力を自動調整することで、電圧不安定化現象の進行を防ごうとする点にある。以下、図1の各要素の働きを説明する。
【0027】
まず、電圧検出器9は、電源配線8上の電源電圧の振幅または実効値を検出し、その検出信号Eを出力調整指令回路11に出力する。また周波数検出器10は、電源配線8上の電源電圧の周波数を検出し、その検出信号fを出力調整指令回路11に出力する。次に、出力調整指令回路11では、電圧検出信号と周波数検出信号を基に、電力系統の異常を判定して、異常と判定した場合には、電力変換器7の出力電力を抑える出力調整指令信号Cを出力する。電力変換器7は、出力調整指令信号Cを受け取ると、直ちに出力を抑制するように動作する。またこのとき、出力調整指令回路11は、動作情報記録器13にも出力調整の実施を知らせる信号Dを送り、動作情報記録器13ではこの信号Dを基に出力調整に関する動作情報を記録し、またその動作状況を表示する。図示の例では、出力調整量の積算値を表示させ、パイロットランプ131で出力調整中であることを表示している。
【0028】
出力調整指令回路11には、図示するように、時計12からの時刻情報tを入力させる構成もある。この場合、出力調整指令回路11は、電圧検出器9からの電圧検出信号E、周波数検出器10からの周波数検出信号fと時計12からの時刻情報tを用いて、電力系統の異常を判定する。また、出力調整モード選択スイッチ14からの選択信号Sを出力調整指令回路11に入力させる構成もある。この場合、電気機器1の使用者は、電気機器1に対して、出力調整を実施可能とするモードか、実施しないモードかを選択することができる。この調整モードの選択状態に応じて、出力調整指令回路11は出力調整指令を定める。例えば、出力調整を実施しないモードが選択されている場合には、電力系統の異常を判定した場合でも、出力調整指令回路11は出力調整指令Cを出さないようにする。
【0029】
図2は、出力調整指令回路11の詳細構成の例を表している。出力調整指令回路11は、電圧検出信号E、周波数検出信号f、時刻信号t及び出力調整モード選択信号Sを入力して、出力調整をするか否かを判定した上で、出力調整指令信号Cと動作情報信号Dを出力する。
【0030】
まず電圧検出信号Eに対しては、減算器151により、あらかじめ設定した電圧低下しきい値Ebとの偏差をとる。従って、検出した電圧Eがしきい値Ebより低い場合に正の値が出力される。リセット機能付き積分器161は、正の値が入力された場合に、リセット動作を解除して偏差を積分する。定常時には、積分器161には負の値が長時間入力されるため、リセット動作を設定して、積分値を零にさせる。電圧異常判定器17は、積分器161から出力された偏差の積分値により、積分値があらかじめ定めたしきい値より大きい場合は、電圧異常と判定して、電圧異常信号を出力調整判定器19に出力する。電圧偏差の積分値を用いるため、電力系統の異常とは無関係な瞬時的な電圧低下に対して、異常と誤判定することを避けることができる。また、積分器にリセット機能を付けたことにより、電圧異常低下発生時に直ちに低下分を積分することができる。
【0031】
周波数検出信号fに対しても、電圧検出と同様の処理が行われる。まず、減算器152にて、周波数低下しきい値との偏差がとられ、この偏差がリセット機能付き積分器162で積分される。周波数異常判定器18は、この周波数偏差の積分値を基に、周波数異常を判定する。周波数異常と判定した場合は、周波数異常信号を出力調整判定器19に出力する。
【0032】
出力調整判定器19では、電圧異常信号、周波数異常信号、時刻信号t、出力調整モード選定信号Sにより、電力系統に電圧不安定現象が発生しているか否かを判定する。電圧不安定現象が発生していると判定し、かつ出力調整可能なモードが選定されていたならば、電気機器1自身を出力調整すべきと判定し、電力変換器7へ出力調整指令信号Cを出力する。
【0033】
ここで、電圧異常信号、周波数異常信号、時刻信号tのそれぞれをどのように用いて、電圧不安定現象の予兆を判定するかを述べる。まず、電圧不安定現象とは、先に述べたように、電力系統が重負荷の時で、特に定電力負荷の割合が多い場合に、例えば、さらなる負荷増加で電圧が低下した場合に、それがきっかけとなって系統電圧が低下していく現象のことを言い、これが昂じると遂には電圧崩壊現象に至る。従って、電圧不安定現象の予兆を判定するには、受電電圧の時間的な低下と電力系統の負荷状態とを検出すればよい。
【0034】
イ)受電電圧の時間的な低下の検出:
図1に示すように、電気機器1が取り込む受電電圧は電力系統の電圧を反映したものであり、電気機器1が取り込んだ受電電圧から系統電圧の低下を検出できる。図2では、電圧低下しきい値との偏差を用いることで、電圧低下を検出している。また、電力系統の下位系統(例えば配電系統)にいくほど、電圧の変動は激しくなるので、その中から大域的な低下のみを抽出する必要がある。これは、図2に示したような積分器161を用いる方法や低域通過フィルタで処理することで実現できる。
【0035】
ロ)電力系統の負荷状態の検出:
これは、受電周波数fから推定する方法と時刻情報tから推定する方法の2通りが考えられる。まず、受電周波数からの推定について、電力系統の周波数は基本的に負荷が重くなるほど、わずかではあるが低くなる傾向がある。従って、電気機器1が取り込んだ受電周波数fの低下から負荷状態を推定することが可能である。図2では、周波数低下しきい値との偏差を用いることで、周波数の低下を検出して、重負荷であることを推定している。図2で積分処理をするのは、電圧検出の場合と同じ理由による。次に、時刻情報tからの推定であるが、一般に重負荷となる時刻は午前11時から12時、午後1時から午後3時と限られている。これはこの時間帯に、人々の労働、工場の生産、クーラーなどの冷房需要が重なることが原因である。従って、時刻が上記の時間帯であれば、重負荷状態であると推定することができる。ここで、時刻情報tを発する時計12は、最近、多くの電気機器が時計12を内蔵するようになっており(例えばクーラーは決まった時刻になると稼働するようなタイマーを備えている)、この内蔵した時計12の信号tを利用することができる。
【0036】
以上をまとめると、電圧検出信号Eから受電電圧の低下を検出し、周波数検出信号fまたは時刻情報tから系統の重負荷状態を判定できる。
【0037】
出力調整判定器19では、電圧異常判定器17の出力と周波数異常判定器18の出力が共に、異常と判定した場合に、電力系統で電圧低下現象が発生したと判定する。さらに、出力調整可能なモードが選定されていたならば、電気機器1自身を出力調整すべきと判定して、出力調整指令Cを電力変換器7へ出力する。ここで、電圧検出信号E、周波数検出信号f、時刻信号tの3つを用いれば、より精度の良い判定が可能であるが、必ずしも3つ全てが必要ではなく、次のような組み合わせでも良い。イ)電圧検出信号Eと時刻情報t、ロ)電圧検出信号Eと周波数検出信号f、ハ)電圧検出信号Eのみ、二)周波数検出信号fのみ、ホ)周波数検出信号fと時刻情報t。
【0038】
図3は、電気機器1の動作状況を示した図である。図3では、電圧検出信号Eと時刻情報tから電圧不安定現象を判定する方法を適用している。図3のグラフは上からそれぞれ、(a)受電電圧もしくは電気機器内部の検出電圧Eの時間的変化、(b)図2に示した電圧検出信号と電圧低下しきい値との偏差に対するリセット機能付き積分器161の出力、(c)図2に示した電圧異常判定器17の出力、(d)図1に示した時計12による時刻信号、(e)図1に示した出力調整モード選択スイッチ14による出力調整モード選択信号、(f)図2に示した出力調整判定器19による出力調整指令信号、(g)図1に示した電力変換器7の出力をそれぞれ表している。
【0039】
図3において、時刻が13時30分を過ぎ、電力系統が重負荷状態でさらにエアコンの運転稼働率が上がり、図3(a)の検出電圧波形に示すように電圧が低下を始める。即ち、電圧不安定現象が始まろうとしている。電気機器1は、電圧検出器9を介して、電圧を検出している。電圧検出値が下がっていき、電圧低下しきい値以下になった時点から、同図(b)に示すように、リセット機能付き積分器16のリセット動作が解除され、しきい値との偏差が積分されていく。そして、この積分値が電圧異常判定しきい値を越えた時点で、同図(c)に示すように、電圧異常判定器17は電圧異常判定信号を出力する。一方、時刻は重負荷時間帯のために、同図(d)に示すように、重負荷の時間帯にあることを示すフラグ信号が出力されている。さらに、出力調整を可能とするモードが選定されており、同図(e)に示すように、それを知らせるフラグ信号が出力調整モード選択スイッチ14より出力されている。従って、電圧異常と判定されかつ重負荷状態と判定され、かつ出力調整モードが選択されているため、出力調整判定器19は出力調整を実施すべきと判定し、同図(f)に示すように、出力調整指令信号Cを出力する。この信号を受けて、電力変換器7では、同図(g)に示すように、直ちに電力出力が抑制される。抑制量は少量で良い。
【0040】
同様にして、電力変換器を内蔵した多数の電気機器が一斉に出力を抑制するため、電圧は次第に上昇していき回復に向かう。即ち、定電力負荷の電力が抑制されるため、電力P=電圧E×電流Iの関係で、電力Pが減るため、電流Iも減る。この結果、電圧降下分も減少し、電力系統の電圧が回復されるようになる。
【0041】
このようにして、この実施例による電気機器では、電圧不安定現象の原因となる機器自身が、自ら電圧低下を判定して、その出力を調整し電圧不安定現象を回避することができる。このため、大容量の調相設備や無効電力補償装置を設置する必要性を少なくし、電力系統管理者の設備投資コスト、設備維持コストを低減できる。また、原因となる機器自身で対策を図るため、特定の需要家のみに犠牲を強いることも少なく、通信ネットワークのような仕掛けを必要としない。さらに、多数の機器で同時に出力調整を実施すれば、それぞれの機器の抑制量は少量でよく、各機器毎に見ると、その影響は少なくて済む。
【0042】
また、電力系統を管理している側から見ると、電気機器1が多数導入され、出力調整動作を実施するようになれば、従来の対策に要したコストを節約できる。従って、これを電気機器1の使用者へ還元することで、電気機器1の使用者にもメリットができ、更に電気機器1のような機器の導入を普及させることができる。このコスト還元の具体的な方法として、図1に示した動作情報記録器13に記された動作状況に応じて、電力料金を下げる方法が考えられる。例えば、出力調整動作の回数や調整量に応じて、電力料金を下げる方法が考えられる。
【0043】
また、電気機器1が外部への通信手段を内蔵している場合は、図1の出力調整指令回路11からの動作情報信号を通信手段を介して、例えば電力計に送り、電力計ではその信号を基に自動的に電力料金もしくは電力量を割り引く方法が考えられる。
【0044】
電気機器1の使用者によっては、電気機器1が出力変化をすることを好まない状況が発生する場合もあり得る。そのような場合は、図1に示した出力調整モード選択スイッチ14にて、出力調整をしないモードを選択すればよい。この場合、電気機器1は出力調整を行わず、出力変化は発生しない。
【0045】
図4に電力変換器7の制御構成を示す。ここでは、電気機器1としてエアコンディショナーの例を示している。この場合、電力変換器7では次のような制御が行われる。温度目標値と温度検出値の偏差を減算器711で演算し、この偏差を比例−積分補償器721で比例−積分補償(PI補償)して、モータの回転速度に対する速度指令V*を得る。通常のエアコンディショナーでは、この速度指令V*を基に、速度制御器751で速度指令V*に一致するような電流制御指令が演算され、さらに電流制御器761で電流制御指令に一致するような制御指令(例えばゲートパルス指令など)が演算されて、インバータ771へ出力される。
【0046】
しかし本実施例では、速度指令V*を、出力調整指令信号の状態によって、調整することができる。図4において、出力調整指令信号Cは、図2に示した出力調整指令回路11内の出力調整判定器19より出力される。出力調整回路731では、以下のように、出力調整指令信号Cの状態に応じて、速度指令調整量△V*を出力する。
【0047】
出力調整指令信号CがHighレベルの場合・・・・・△V*=予定値。
【0048】
出力調整指令信号CがLowレベルの場合・・・・・・△V*=0。
【0049】
減算器741では、速度指令V*から速度指令調整量△V*が減算され、この結果が調整された速度指令V’*となる。これにより、出力調整指令信号がHighレベルの場合は、調整された速度指令V’*が(V*−△V*)に調整され、△V*に対応する量だけ出力が調整されることになる。また、出力調整指令信号がLowレベルの場合は、V’*はV*に等しく、出力は調整されない。尚、速度指令V*とインバータ771の出力電力との間には、両者がほぼ比例関係にあるという性質がある。このため、速度指令を調整することにより、インバータ771の出力電力を調整できる。
【0050】
図5は、図4に示した電力変換器7と同様の働きをする別の制御構成の例を示した図である。図5の制御構成では、出力調整指令信号の状態によって、ゲイン調整器732のゲインKを調整し、これにより、速度指令V*を調整する。具体的には、出力調整指令信号Cの状態によって、ゲイン調整器732のゲインKを次のように調整する。
【0051】
出力調整指令信号がHighレベルの場合・・・・・Kは1より小さい正の所定値(例えば0.9)。
【0052】
出力調整指令信号がLowレベルの場合・・・・・・・K=1。
【0053】
ゲイン調整器732では、ゲインKと速度指令V*が乗算され、この結果が調整された速度指令V’*となる。従って、V’*=K×V*となり、出力調整指令信号がHighレベルの場合は、ゲインKにより、V’*<V*となり、この減少分に対応して、インバータ772の出力電力が減少されるように調整され、出力調整指令信号がLowレベルの場合は、K=1のため、V’*=V*となり、調整は行われない。このようにして、図5の制御構成でも、出力調整指令信号の状態によって、インバータ772の出力電力を調整することができる。
【0054】
図6に、図2に示した出力調整判定器19の動作フローチャートを示す。出力調整判定器19は、電圧異常判定器17が電圧異常を判定し、さらに周波数異常判定器18が周波数異常を判定し、さらに時計12の時刻情報が重負荷となる時間帯であり、さらに出力調整モード選択スイッチ14において出力調整実施モードが選択されている場合に、出力調整指令信号C=Highレベルを電力変換器7に出力する。ここで、出力調整判定器19は上記以外の状態ではLowレベルの信号を出力する。また、重負荷となる時間帯は、例えば午前11時〜午前12時、午後1時〜午後3時の時間帯を設定すればよい。図6に示した動作フローチャートにより、電気機器1は、電圧異常状態、かつ周波数異常状態、かつ重負荷時間帯、かつ出力調整実施モードが選ばれている場合に、出力調整動作を実施するようになる。
【0055】
図7に、図1に示した動作情報記録器13の表示部の例を示す。動作情報記録器13は電気機器1の出力調整動作の履歴を記録するもので、アナログメータ式の図7(a)とディジタル式の図7(b)の2例を示している。アナログメータ式の(a)の13aでは、アナログメータの針が出力調整量に応じた値を示す。電気機器1のユーザや電力会社の担当者は、アナログメータの針が指す値から出力調整量を読みとることができる。
【0056】
ディジタル式の(b)の13bでは、上段に出力調整量を下段に動作時間を表示している。この例では、毎月、表示値を更新することにより、電気機器1のユーザや電力会社の担当者は、その月の出力調整量や動作時間を知ることができる。また、出力調整中を示すパイロットランプ131を設ければ、電力事情により節約中であることを需要家等に体感させることができる。
【0057】
図8に、図1に示した出力調整モード選択スイッチ14の例を示す。出力調整モード選択スイッチ14は、需要家が出力調整を実施するモードにするか否かを選択するための操作手段であり、スイッチが用いられる。図8では、操作バーで選択する(a)と、操作ボタンで選択する(b)を示している。(b)では、出力調整モードを選択する場合はオン側のボタンを押す。この時、出力調整中の表示が点灯して、電気機器1のユーザは出力調整モードが選択されたことを確認できる。また、出力調整モードを解除する場合は、オフ側のボタンを押す。この時、出力調整中の表示が消灯して、電気機器1のユーザは出力調整モードが解除されたことを確認できる。
【0058】
図9は、図1に示した電気機器1を使用している需要家(家庭および工場等の総称)20と電力会社22との間での料金の流れを示した図を表している。需要家20は、それぞれ図1に示した電気機器1を備えており、電圧不安定現象が進行する手前の状態において、各需要家20がそれぞれの電気機器1の出力電力を減少することにより、電力系統内の定電力負荷量が減少し、電圧不安定化の進行が止まって、正常な状態へ回復させることができる。この結果、電力会社22では、電圧不安定現象の対策に必要な調相設備や負荷を緊急遮断するための通信ネットワークなどを構築する必要がなくなり、この浮いた対策コストX円を電気機器1のユーザに還元することができる。
【0059】
ここでは、各需要家20の電気機器1に対する出力調整量に応じて、電力会社22が電気料金を割り引くサービスを示している。電力会社22は、各需要家20の電気機器1に対する出力調整量に応じて、電力メータ21の示す値で決まる電気料金からYi円だけ割引くサービスを実施する。ここで、iは需要家の番号を表している。需要家の総数をNとすると、次式の関係が成り立つように割引額Yiを設定すれば、電力会社22は電圧不安定現象に対する対策コストを軽減できることになる。
【0060】
【数1】
以上述べたように、電力会社側には、電圧不安定現象に対する対策コストを軽減できる利点があり、需要家側には、出力調整量に応じて、電気料金を安くできる利点がある。
【0061】
図10は、図9を基に説明したサービス形態の具体的な構成を表している。需要家20では、複数の電気機器1を使用しており、それぞれの出力調整量データは無線または通信線23を介して、通信機能付き電力メータ24に集められる。ここで、通信機能付き電力メータとは、例えば‘電力量計サーバー’と呼ばれるものに対応し、将来、多数の需要家に備え付けられることが予想される。通信機能付き電力メータ24は、通信線25を介して、需要家20の電力使用量データと各電気機器1の出力調整量の合計値データを電力会社の営業所26に伝送する。電力会社の営業所26では、伝送された電力使用量データと各電気機器1の出力調整量の合計値データから、需要家20に対する電力料金と割引料金を計算して、電力料金明細書27を需要家20に対して発行する。電力料金明細書27には、電力料金と割引料金、そして割引後の電気料金が記載されており、需要家20は出力調整による結果を割引料金として、直接に確認することができる。
【0062】
図10のサービス形態では、通信線23として電力線を用い、データを電力線搬送方式で伝送することにすれば、既に備え付けてある通信ネットワークを利用して、図9で説明したサービスを実施できる。尚、通信線23の代わりに無線を用いた場合も同様のことが言える。従って、図10のサービス形態では、新たな通信ネットワークを導入する必要がなく、また、人手による負担を増やすこともなく、サービスを実施することができるという利点がある。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電圧不安定現象の原因となる出力制御機能を有する電気機器自身が、自ら電圧低下現象を判定して自身の出力を調整するため、自動的に電圧不安定現象を回避できる。また、大容量の調相設備や無効電力補償装置を設置する必要性を減らし、電力系統管理者の設備投資コスト、設備維持コストを低減できるという効果が得られる。
【0064】
また、電圧不安定現象の原因となる機器自身で対策するため、特定の需要家のみに犠牲を強いることなく、電圧不安定現象を回避することができるという効果が得られる。また、本発明では、機器自らが自動的に判定して出力調整するため、通信ネットワークのような仕掛けを必要としないという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による一実施形態の電気機器システムの全体構成図。
【図2】本発明による一実施形態の出力調整指令回路の構成図。
【図3】本発明による一実施形態の電力変換器7の動作タイムチャート。
【図4】本発明による一実施形態の電力変換器7の構成ブロック図。
【図5】本発明による他の実施形態の電力変換器7の構成ブロック図。
【図6】本発明による一実施形態の出力調整器19の動作フローチャート。
【図7】本発明による一実施形態の動作情報記録器13における表示例図。
【図8】本発明による一実施形態の出力調整モード選択スイッチ14の例。
【図9】本発明による一実施形態による需要家と電力会社間の料金の流れ図。
【図10】図9を基にしたサービス形態の具体的な説明図。
【符号の説明】
1…電気機器、2…電力系統、3…電力系統からの配電線、4…電源コンセント、5…電気機器の電源プラグ、6…電気機器の電源コード、7…電気機器に内蔵された電力変換器、8…電気機器内部の電源配線、9…電圧検出器、10…周波数検出器、11…電気機器の出力調整指令回路、12…時計、13…動作情報記録器、131…出力調整中を示すパイロットランプ、14…出力調整モード選択スイッチ(選択操作手段)、15…減算器、16…リセット機能付き積分器、17…電圧異常判定器、18…周波数異常判定器、19…出力調整判定器。
Claims (7)
- 電力系統から電力の供給を受け、インバータのような電力変換器を備えた電気機器において、計時手段と、受電電圧を検出する手段と、予定時間帯における前記受電電圧の低下に応じて前記電気機器の出力を低下させるように前記電力変換器を制御する手段を設けたことを特徴とする電気機器システム。
- 電力系統から電力の供給を受け、インバータのような電力変換器を備えた電気機器において、計時手段と、予定時間帯における受電電圧の低下及び/又は受電周波数の低下に応じて、前記電気機器の出力を低下させるように前記電力変換器を制御する手段を備えたことを特徴とする電気機器システム。
- 請求項1または2において、前記出力低下の制御に関する動作情報を表示する手段を設けたことを特徴とする電気機器システム。
- 請求項3において、前記動作情報として、出力低下の制御量の積算値を表示することを特徴とする電気機器システム。
- 請求項3において、前記動作情報として、出力低下の制御中であることを表示することを特徴とする電気機器システム。
- 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記出力低下の制御に関する情報を記録する手段を設けたことを特徴とする電気機器システム。
- 請求項1〜6のいずれかにおいて、前記出力低下の制御を実施するか否かを選択する操作手段を設けたことを特徴とする電気機器システム。
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