JP4251674B2 - 遊技制御装置、監視装置および遊技用システム - Google Patents

遊技制御装置、監視装置および遊技用システム Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、たとえば、パチンコ遊技機やコイン遊技機あるいはスロットマシン等で代表される遊技機が設置された遊技場内での不正を監視するための装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来において、遊技場内に設置された遊技機は、遊技制御用プログラムに従って動作するマイクロコンピュータ等の遊技制御手段によって制御されていた。この遊技制御手段は、電源投入時等において一旦遊技制御用プログラムを読込んでそのプログラムの適否を判定して監視するように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように監視機能を有するように構成されたとしても、前記マイクロコンピュータ等からなる遊技制御装置をそっくり不正改造された遊技制御装置にすり替える不正行為が行なわれた場合には、その不正に作製された遊技制御装置により遊技機が不正に遊技制御動作されてしまい、前述した監視機能では何ら対応できないという欠点が生ずる。
【0004】
そこで、遊技制御装置の適否を監視する監視装置を設け、その監視装置から所定のチャレンジデータを前記遊技制御装置に入力し、そのチャレンジデータに対し一定の相関関係を有するレスポンスデータがその遊技制御装置から返信されてきた場合にそのレスポンスデータが一定の相関関係を有する適正なものであるか否かを判定して前記遊技制御装置の適否を監視するように構成することが考えられる。このように構成すれば、遊技場内における前述した遊技制御装置のすり替え等のような不正行為に対しても対処することができる。
【0005】
しかし、このように構成した場合には、前述したようにチャレンジデータを遊技制御装置に入力できるように構成しなければならず、その入力ポートから不正動作信号を遊技制御装置に入力されて、遊技制御装置自体は適正なものであってもその遊技制御装置を不正に制御動作させるという遊技場内での新たな不正行為が行なわれるおそれが生ずる。
【0006】
一方、前述したチャレンジ・レスポンスデータを利用した認証方式を採用した場合には、考え得るすべてのチャレンジデータに対応するレスポンスデータをしらみ潰しに記憶するという不正行為が生ずるおそれがある。
【0007】
すなわち、チャレンジデータを出力してそれに対応するレスポンスデータを受信して記憶する不正装置を遊技制御装置に接続し、その不正装置から考え得るすべてのチャレンジデータを逐一遊技制御装置に入力し、その入力に対応して出力されてきたレスポンスデータを不正装置が受信してしらみ潰しに記憶し、考え得るすべてのチャレンジデータに対応するレスポンスデータをしらみ潰しに記憶する。その上で、不正な遊技制御動作を行なう不正遊技制御装置を製造するとともに、その不正遊技制御装置に、前述した不正装置に記憶されているすべてのチャレンジデータとレスポンスデータとの対を記憶させ、その不正遊技制御装置を適正な遊技制御装置とすり替える。このような遊技場内での不正行為が行なわれた場合には、その不正遊技制御装置に監視装置からレスポンスデータが送信されてきた場合には、その送信されてきたレスポンスデータに対応するチャレンジデータを記憶データの中から割出して監視装置に返信することが可能となる。その結果、前述したチャレンジ・レスポンスデータを利用した認証方式を採用したとしても、しらみ潰しに記憶するという前述した不正行為を確実に防止することができないという欠点が生ずる。
【0008】
本発明は、係る実情に鑑み考え出されたものであり、請求項1ないし請求項5に記載の発明の目的は、遊技場内における種々の不正行為を防止することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の本発明は、遊技場内での不正を監視する監視手段によって監視され、遊技機の遊技状態を制御するための遊技制御装置であって、
当該遊技制御装置から前記監視手段への片方向通信で、情報を通信するための通信手段と、
遊技の進行に伴ってランダムな時期に発生する所定遊技状態が発生したか否かを判定する所定遊技状態発生判定手段と、
該所定遊技状態発生判定手段によって前記所定遊技状態が発生したと判定されたことを条件として、前記所定遊技状態の発生回数を前記監視手段が特定可能な所定遊技状態発生情報を、前記通信手段を介して出力する所定遊技状態発生情報出力手段と、
前記所定遊技状態発生判定手段によって発生したと判定された前記所定遊技状態の発生回数を計数する所定遊技状態発生回数計数手段と、
前記所定遊技状態発生情報出力手段によって出力された前記所定遊技状態発生情報に基づいて前記監視手段によって特定された前記発生回数が所定回数になったときの時刻を示すデータであり前記監視手段により生成されるデータである監視手段側可変型データと同様に変化する遊技制御装置側可変型データとして、前記所定遊技状態発生回数計数手段によって計数された前記発生回数が前記所定回数になったときの時刻を示す時刻情報を生成する可変型データ生成手段と、
前記監視手段側可変型データを利用して比較用情報を生成する演算処理が従う前記監視手段におけるアルゴリズムと同様の所定のアルゴリズムで、前記可変型データ生成手段により生成された前記遊技制御装置側可変型データを利用して、前記所定のアルゴリズムに従った演算処理により認証用情報を生成する認証用情報生成手段と
該認証用情報生成手段によって生成された前記認証用情報を、前記監視手段による前記比較用情報との比較による異常の判定のために、前記通信手段を介して出力する認証用情報出力手段とを含ことを特徴とする。
【0011】
請求項に記載の本発明は、遊技機の遊技状態を制御するための遊技制御装置から出力されてきた前記認証用情報を受けて前記遊技制御装置を監視するための監視装置であって、
前記遊技制御装置から当該監視装置への片方向通信で、情報を通信するための通信手段と、
遊技の進行に伴ってランダムな時期に発生する所定遊技状態の発生回数を特定可能で前記遊技制御装置から出力されてきた所定遊技状態発生情報の入力を前記通信手段を介して受付ける所定遊技情報発生情報入力手段と、
前記遊技制御装置によって計数された前記所定遊技状態の発生回数が所定回数になったときの時刻を示すデータであり前記遊技制御装置により生成されるデータである遊技制御装置側可変型データと同様に変化する監視装置側可変型データとして、前記所定遊技状態発生情報入力手段によって受付けられた前記所定遊技状態発生情報に基づいて特定された前記発生回数が前記所定回数になったときの時刻を示す時刻情報を生成する可変型データ生成手段と、
前記遊技制御装置側可変型データを利用して前記認証用情報を生成する演算処理が従う前記遊技制御装置におけるアルゴリズムと同様の所定のアルゴリズムで、前記可変型データ生成手段により生成された前記監視装置側可変型データを利用して、前記所定のアルゴリズムに従って演算処理により比較用情報を生成する比較用情報生成手段と、
前記遊技制御装置によって生成され出力されてきた前記認証用情報の入力を前記通信手段を介して受付ける認証用情報入力手段と、
該認証用情報入力手段によって受付けられた前記認証用情報と、前記比較用情報生成手段によって生成された比較用情報とを比較して、両者が一致しない場合に異常と判定する認証適否判定手段とを含むことを特徴とする。
【0012】
請求項に記載の本発明は、遊技場内での不正を監視する機能を有する遊技用システムであって、
複数の監視対象遊技機器と、
該監視対象遊技機器にそれぞれ対応して設けられ、不正行為が行なわれたか否かを監視するための複数の監視手段と、
複数の該監視手段を管理する管理装置とを含み、
前記監視手段は、
前記監視対象遊技機器へ出力するための所定のチャレンジデータを生成するチャレンジデータ生成手段と、
前記チャレンジデータを受信した前記監視対象遊技機器から返信されてきたレスポンスデータが前記チャレンジデータに対し所定の相関関係を有するものであるか否かにより前記監視対象遊技機器を認証する認証手段とを含み、
前記監視対象遊技機器は、
前記チャレンジデータの受信時期を監視する時期監視手段と、
前記時期監視手段が適正な受信時期である旨を判定したことを条件として、受信した前記チャレンジデータに対し前記所定の相関関係を有するレスポンスデータを生成して返信するレスポンスデータ返信手段とを含み、
前記管理装置は、
第1の演算用情報を予め記憶する演算用情報記憶手段と、
該演算用情報記憶手段に記憶されている前記第1の演算用情報を、前記監視手段のうちの第1の監視手段に送信する第1送信手段を含み、
前記第1の監視手段は、さらに、
前記管理装置から送信されてきた前記第1の演算用情報を受信する第1受信手段と、
該第1受信手段によって受信された前記第1の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、第2の演算用情報を演算する第1演算手段と、
該第1演算手段によって演算された前記第2の演算用情報を、前記監視手段のうちの第2の監視手段に送信する第2送信手段とを含み、
前記第2の監視手段は、さらに、
前記第1の監視手段から送信されてきた前記第2の演算用情報または他の第2の監視手段から送信されてきた第3の演算用情報を受信する第2受信手段と、
該第2受信手段によって受信された前記第2の演算用情報または前記第3の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、前記第3の演算用情報を演算する第2演算手段と、
該第2演算手段によって演算された前記第3の演算用情報を、他の前記第2の監視手段または前記監視手段のうちの第3の監視手段に送信する第3送信手段とを含み、
前記第3の監視手段は、さらに、
前記第2の監視手段から送信されてきた前記第3の演算用情報を受信する第3受信手段と、
該第3受信手段によって受信された前記第3の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、第4の演算用情報を演算する第3演算手段と、
該第3演算手段によって演算された前記第4の演算用情報を、前記管理装置に送信する第4送信手段とを含み、
前記管理装置は、さらに、
前記第3の監視手段から送信されてきた前記第4の演算用情報を受信する第4受信手段と、
複数の前記監視手段にそれぞれ対応する複数の前記識別情報を特定可能な判定特定情報を予め記憶する判定特定情報記憶手段と、
前記演算用情報記憶手段に記憶されている前記第1の演算用情報と前記判定特定情報記憶手段に記憶されている前記判定特定情報とに基づいて、前記第1演算手段と前記第2 演算手段と前記第3演算手段による演算と同様の演算によって比較用情報を演算する第4演算手段と、
該第4演算手段によって演算された前記比較用情報と前記第4受信手段によって受信された前記第4の演算用情報とを照合する照合手段とを含むことを特徴とする。
【0013】
請求項に記載の本発明は、請求項に記載の発明の構成に加えて、前記時期監視手段は、前回の前記チャレンジデータの受信から今回の前記チャレンジデータの受信までに所定期間が経過しているか否かを判定するための期間判定手段を含み、
前記所定期間が経過した旨を前記期間判定手段が判定したことを条件として前記レスポンスデータ返信手段がレスポンスデータを返信することを特徴とする。
【0014】
請求項に記載の本発明は、遊技場内での不正を監視する機能を有する遊技用システムであって、
遊技機の遊技状態を制御する複数の遊技制御装置
該遊技制御装置にそれぞれ対応して設けられ、不正行為が行なわれたか否かを監視するための複数の監視手段と、
複数の該監視手段を管理する管理装置とを含み、
前記遊技制御装置は、
前記監視手段から送信されてきた所定のチャレンジデータの受信時期を監視する時期監視手段と、
前記時期監視手段が適正な受信時期である旨を判定したことを条件として、前記監視手段から送信されてきた所定のチャレンジデータに対し所定の相関関係を有するレスポンスデータを生成して返信するレスポンスデータ返信手段とを含み、
前記管理装置は、
第1の演算用情報を予め記憶する演算用情報記憶手段と、
該演算用情報記憶手段に記憶されている前記第1の演算用情報を、前記監視手段のうちの第1の監視手段に送信する第1送信手段を含み、
前記第1の監視手段は、さらに、
前記管理装置から送信されてきた前記第1の演算用情報を受信する第1受信手段と、
該第1受信手段によって受信された前記第1の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、第2の演算用情報を演算する第1演算手段と、
該第1演算手段によって演算された前記第2の演算用情報を、前記監視手段のうちの第2の監視手段に送信する第2送信手段とを含み、
前記第2の監視手段は、さらに、
前記第1の監視手段から送信されてきた前記第2の演算用情報または他の第2の監視手段から送信されてきた第3の演算用情報を受信する第2受信手段と、
該第2受信手段によって受信された前記第2の演算用情報または前記第3の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、前記第3の演算用情報を演算する第2演算手段と、
該第2演算手段によって演算された前記第3の演算用情報を、他の前記第2の監視手段または前記監視手段のうちの第3の監視手段に送信する第3送信手段とを含み、
前記第3の監視手段は、さらに、
前記第2の監視手段から送信されてきた前記第3の演算用情報を受信する第3受信手段と、
該第3受信手段によって受信された前記第3の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、第4の演算用情報を演算する第3演算手段と、
該第3演算手段によって演算された前記第4の演算用情報を、前記管理装置に送信する第4送信手段とを含み、
前記管理装置は、さらに、
前記第3の監視手段から送信されてきた前記第4の演算用情報を受信する第4受信手段と、
複数の前記監視手段にそれぞれ対応する複数の前記識別情報を特定可能な判定特定情報を予め記憶する判定特定情報記憶手段と、
前記演算用情報記憶手段に記憶されている前記第1の演算用情報と前記判定特定情報記憶手段に記憶されている前記判定特定情報とに基づいて、前記第1演算手段と前記第2演算手段と前記第3演算手段による演算と同様の演算によって比較用情報を演算する第4演算手段と、
該第4演算手段によって演算された前記比較用情報と前記第4受信手段によって受信された前記第4の演算用情報とを照合する照合手段とを含むことを特徴とする。
【0015】
請求項に記載の本発明は、請求項に記載の発明の構成に加えて、前記時期監視手段は、前回の前記チャレンジデータの受信から今回の前記チャレンジデータの受信までに所定期間が経過しているか否かを判定するための期間判定手段を含み、
前記所定期間が経過した旨を前記期間判定手段が判定したことを条件として前記レスポンスデータ返信手段がレスポンスデータを返信することを特徴とする。
【0016】
【作用】
請求項1に記載の本発明によれば、遊技機の遊技状態を制御するための遊技制御装置が、遊技場内での不正を監視する監視手段によって監視される。
【0017】
その遊技制御装置は、通信手段と所定遊技状態発生判定手段と所定遊技状態発生情報出力手段と所定遊技状態発生回数係数手段と可変型データ生成手段と認証用情報生成手段と認証用情報出力手段とを含んでいる。
【0018】
通信手段の働きにより、当該遊技制御装置から前記監視手段への片方向通信で、情報が通信される。所定遊技状態発生判定手段の働きにより、遊技の進行に伴ってランダムな時期に発生する所定遊技状態が発生したか否かが判定される。所定遊技状態発生情報出力手段の働きにより、該所定遊技状態発生判定手段によって前記所定遊技状態が発生したと判定されたことを条件として、前記所定遊技状態の発生回数を前記監視手段が特定可能な所定遊技状態発生情報が、前記通信手段を介して出力される。所定遊技状態発生回数計数手段の働きにより、前記所定遊技状態発生判定手段によって発生したと判定された前記所定遊技状態の発生回数が計数される。可変型データ生成手段の働きにより、前記所定遊技状態発生情報出力手段によって出力された前記所定遊技状態発生情報に基づいて前記監視手段によって特定された前記発生回数が所定回数になったときの時刻を示すデータであり前記監視手段側により生成されるデータである監視手段側可変型データと同様に変化する遊技制御装置側可変型データとして、前記所定遊技状態発生回数計数手段によって計数された前記発生回数が前記所定回数になったときの時刻を示す時刻情報が生成される。認証用情報生成手段の働きにより、前記監視手段側可変型データを利用して比較用情報を生成する演算処理が従う前記監視手段におけるアルゴリズムと同様の所定のアルゴリズムで、前記可変型データ生成手段により生成された前記遊技制御装置側可変型データ利用され、前記所定のアルゴリズムに従った演算処理により認証用情報が生成される。認証用情報出力手段の働きにより、該認証用情報生成手段によって生成された前記認証用情報が、前記監視手段による前記比較用情報との比較による異常の判定のために、前記通信手段を介して出力される
【0020】
請求項に記載の本発明によれば、遊技機の遊技状態を制御するための遊技制御装置から出力されてきた前記認証用情報を受けて監視装置が前記遊技制御装置を監視する。
【0021】
その監視装置は、通信手段と所定遊技情報発生情報入力手段と可変型データ生成手段と比較用情報生成手段と認証用情報入力手段と認証適否判定手段を含む。通信手段の働きにより、前記遊技制御装置から当該監視装置への片方向通信で、情報が通信される。所定遊技情報発生情報入力手段の働きにより、遊技の進行に伴ってランダムな時期に発生する所定遊技状態の発生回数を特定可能で前記遊技制御装置から出力されてきた所定遊技状態発生情報の入力が前記通信手段を介して受付けられる。可変型データ生成手段の働きにより、前記遊技制御装置によって計数された前記所定遊技状態の発生回数が所定回数になったときの時刻を示すデータであり前記遊技制御装置により生成されるデータである遊技制御装置側可変型データと同様に変化する監視装置側可変型データとして、前記所定遊技状態発生情報入力手段によって受付けられた前記所定遊技状態発生情報に基づいて特定された前記発生回数が前記所定回数になったときの時刻を示す時刻情報が生成される。比較用情報生成手段の働きにより、前記遊技制御装置側可変型データを利用して前記認証用情報を生成する演算処理が従う前記遊技制御装置におけるアルゴリズムと同様の所定のアルゴリズムで、前記可変型データ生成手段により生成された前記監視装置側可変型データを利用して、前記所定のアルゴリズムに従っ演算処理により比較用情報が生成される。認証用情報入力手段の働きにより、前記遊技制御装置によって生成され出力されてきた前記認証用情報の入力が前記通信手段を介して受付けられる。認証適否判定手段の働きにより、該認証用情報入力手段によって受付けられた前記認証用情報と、前記比較用情報生成手段によって生成された比較用情報とが比較されて、両者が一致しない場合に異常と判定される
【0022】
請求項に記載の本発明によれば、遊技用システムの働きにより、遊技場内での不正が監視される。遊技用システムには、複数の監視対象遊技機器と、該監視対象遊技機器にそれぞれ対応して設けられ、不正行為が行なわれたか否か監視するための監視手段と、複数の該監視手段を管理する管理装置とが含まれる。監視手段に設けられたチャレンジデータ生成手段の働きにより、所定のチャレンジデータが生成されて前記監視対象遊技機器へ出力される。監視手段に設けられた認証手段の働きにより、前記チャレンジデータを受信した前記監視対象遊技機器から返信されてきたレスポンスデータが前記チャレンジデータに対し所定の相関関係を有するものであるか否かにより前記監視対象遊技機器が認証される。監視対象遊技機器に含まれる時期監視手段の働きにより、前記チャレンジデータの受信時期が監視される。監視対象遊技機器に含まれるレスポンスデータ返信手段の働きにより、前記時期監視手段が適正な受信時期である旨を判定したことを条件として、受信した前記チャレンジデータに対し前記所定の相関関係を有するレスポンスデータが生成されて返信される。管理装置に含まれる演算用情報記憶手段の働きにより、第1の演算用情報が予め記憶される。管理装置に含まれる第1送信手段の働きにより、該演算用情報記憶手段に記憶されている前記第1の演算用情報が、前記監視手段のうちの第1の監視手段に送信される。第1の監視手段に含まれる第1受信手段の働きにより、前記管理装置から送信されてきた前記第1の演算用情報が受信される。第1の監視手段に含まれる第1演算手段の働きにより、該第1受信手段によって受信された前記第1の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、第2の演算用情報が演算される。第1の監視手段に含まれる第2送信手段の働きにより、該第1演算手段によって演算された前記第2の演算用情報が、前記監視手段のうちの第2の監視手段に送信される。第2の監視手段に含まれる第2受信手段の働きにより、前記第1の監視手段から送信されてきた前記第2の演算用情報または他の第2の監視手段から送信されてきた第3の演算用情報が受信される。第2の監視手段に含まれる第2演算手段の働きにより、該第2受信手段によって受信された前記第2の演算用情報または前記第3の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、前記第3の演算用情報が演算される。第2の監視手段に含まれる第3送信手段の働きにより、該第2演算手段によって演算された前記第3の演算用情報が、他の前記第2の監視手段または前記監視手段のうちの第3の監視手段に送信される。第3の監視手段に含まれる第3受信手段の働きにより、前記第2の監視手段から送信されてきた前記第3の演算用情報が受信される。第3の監視手段に含まれる第3演算手段の働きにより、該第3受信手段によって受信された前記第3の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、第4の演算用情報が演算される。第3の監視手段に含まれる第4送信手段の働きにより、該第3演算手段によって演算された前記第4の演算用情報が、前記管理装置に送信される。管理装置に含まれる第4受信手段の働きにより、前記第3の監視手段から送信されてきた前記第4の演算用情報が受信される。管理装置に含まれる判定特定情報記憶手段の働きにより、複数の前記監視手段にそれぞれ対応する複数の前記識別情報を特定可能な判定特定情報が予め記憶される。管理装置に含まれる第4演算手段の働きにより、前記演算用情報記憶手段に記憶されている前記第1の演算用情報と前記判定特定情報記憶手段に記憶されている前記判定特定情報とに基づいて、前記第1演算手段と前記第2演算手段と前記第3演算手段による演算と同様の演算によって比較用情報が演算される。管理装置に含まれる照合手段の働きにより、該第4演算手段によって演算された前記比較用情報と前記第4受信手段によって受信された前記第4の演算用情報とが照合される。
【0023】
請求項に記載の本発明によれば、請求項に記載の発明の作用に加えて、期間判定手段の働きにより、前回の前記チャレンジデータの受信から今回の前記チャレンジデータの受信までに所定期間が経過しているか否かの判定がなされる。そして、所定期間が経過した旨の判定がなされたことを条件として前記レスポンスデータ返信手段がレスポンスデータを返信する。
【0024】
請求項に記載の本発明によれば、遊技用システムの働きにより、遊技場内での不正監視され。遊技用システムには、遊技機の遊技状態を制御する複数の遊技制御装置該遊技制御装置にそれぞれ対応して設けられ、不正行為が行なわれたか否かを監視するための複数の監視手段と、複数の該監視手段を管理する管理装置とが含まれる。遊技制御装置に含まれる時期監視手段の働きにより、前記監視手段から送信されてきた所定のチャレンジデータの受信時期が監視される。遊技制御装置に含まれるレスポンスデータ返信手段の働きにより、前記時期監視手段が適正な受信時期である旨を判定したことを条件として、前記監視手段から伝送されてきた所定のチャレンジデータに対し所定の相関関係を有するレスポンスデータが生成されて返信される。管理装置に含まれる演算用情報記憶手段の働きにより、第1の演算用情報が予め記憶される。管理装置に含まれる第1送信手段の働きにより、該演算用情報記憶手段に記憶されている前記第1の演算用情報が、前記監視手段のうちの第1の監視手段に送信される。第1の監視手段に含まれる第1受信手段の働きにより、前記管理装置から送信されてきた前記第1の演算用情報が受信される。第1の監視手段に含まれる第1演算手段の働きにより、該第1受信手段によって受信された前記第1の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、第2の演算用情報が演算される。第1の監視手段に含まれる第2送信手段の働きにより、該第1演算手段によって演算された前記第2の演算用情報が、前記監視手段のうちの第2の監視手段に送信される。第2の監視手段に含まれる第2受信手段の働きにより、前記第1の監視手段から送信されてきた前記第2の演算用情報または他の第2の監視手段から送信されてきた第3の演算用情報が受信される。第2の監視手段に含まれる第2演算手段の働きにより、該第2受信手段によって受信された前記第2の演算用情報または前記第3の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、前記第3の演算用情報が演算される。第2の監視手段に含まれる第3送信手段の働きにより、該第2演算手段によって演算された前記第3の演算用情報が、他の前記第2の監視手段または前記監視手段のうちの第3の監視手段に送信される。第3の監視手段に含まれる第3受信手段の働きにより、前記第2の監視手段から送信されてきた前記第3の演算用情報が受信される。第3の監視手段に含まれる第3演算手段の働きにより、該第3受信手段によって受信された前記第3の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、第4の演算用情報が演算される。第3の監視手段に含まれる第4送信手段の働きにより、該第3演算手段によって演算された前記第4の演算用情報が、前記管理装置に送信される。管理装置に含まれる第4受信手段の働きにより、前記第3の監視手段から送信されてきた前記第4の演算用情報が受信される。管理装置に含まれる判定特定情報記憶手段の働きにより、複数の前記監視手段にそれぞれ対応する複数の前記識別情報を特定可能な判定特定情報が予め記憶される。管理装置に含まれる第4演算手段の働きにより、前記演算用情報記憶手段に記憶されている前記第1の演算用情報と前記判定特定情報記憶手段に記憶されている前記判定特定情報とに基づいて、前記第1演算手段と前記第2演算手段と前記第3演算手段による演算と同様の演算によって比較用情報が演算される。管理装置に含まれる照合手段の働きにより、該第4演算手段によって演算された前記比較用情報と前記第4受信手段によって受信された前記第4の演算用情報とが照合される。
【0025】
請求項に記載の本発明によれば、請求項に記載の発明の作用に加えて、期間判定手段の働きにより、前回の前記チャレンジデータの受信から今回の前記チャレンジデータの受信までに所定期間が経過しているか否かが判定される。そして、所定期間が経過した旨の判定がなされたことを条件として前記レスポンスデータ返信手段がレスポンスデータを返信する。
【0026】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限られるものではなく、たとえばコイン遊技機やスロットマシン等であってもよく、遊技者によって遊技が行なわれる遊技であればすべて適用可能である。
【0027】
第1実施の形態
図1は、本発明の実施の形態にかかる遊技機の一例のパチンコ遊技機34とカードユニット35とを示す全体正面図である。カードユニット35には、カード利用可表示ランプ47が設けられており、このカード利用可表示ランプ47が点灯または点滅しているときにのみこのカードユニット35が使用可能な状態となっている。このカードユニット35は、遊技機設置島に設置されている複数台のパチンコ遊技機34の間に挿入された状態で設置されており、左右どちらの遊技機に接続されているかが連結台方向表示器49により表示される。そして、遊技者が共通カードをカード挿入口50から挿入する。すると、その共通カードに記録されているカード残高が読取れる。そして、遊技者が貸玉操作を行なうことにより、予め定められた入力設定されている貸出単位額分が残高より減額されるとともに、その貸出単位額分の貸玉が上皿39内に貸出される。なお、共通カードとは、共通カードシステムに加盟している遊技場であれば全国どこの遊技場であっても共通して使用できる遊技機専用のプリペードカードのことである。
【0028】
カードユニット35には端数スイッチ48が設けられており、この端数スイッチ48を押圧操作することにより、たとえばカード残高、カード挿入前の残高、エラーが発生した場合のエラーコードなどの情報を遊技機の情報表示器(図示省略)に表示可能である。図中51はカードユニット錠であり、このカードユニット錠51に所定のキーを挿入して解錠操作することにより、カードユニット35の前面側を開成できるように構成されている。パチンコ遊技機34には、その開閉が自在であるガラス枠37が設けられており、このガラス枠37に設けられたガラス板からは遊技領域3が視認可能となっている。遊技者が打球操作ハンドル44を回動操作することにより、上皿39内に貯留されている打玉が1つずつ遊技領域3内に打込まれる。
【0029】
遊技領域3の中央には、複数種類の画像を変動表示するための可変表示装置4が設けられている。可変表示装置4の下方には、始動入賞領域の一例の始動入賞口10と、可変入賞球装置11とが設けられている。可変表示装置4は、本実施の形態の場合にはCRT(液晶表示装置)により構成されており、可変表示部5を有している。また、可変入賞球装置11の左側の通称「袖部」と呼ばれる位置には、いわゆる電動チューリップ(電チュー)からなる可変始動口装置(普通電役)14が設けられている。遊技領域4の左右には、それぞれサイドランプA22,サイドランプB23が設けられている。
【0030】
可変入賞球装置11には、遊技領域3の前後方向に所定範囲で傾動可能な開閉板12が設けられている。可変入賞球装置11は、特定遊技状態(大当り状態)が発生している場合以外においては開閉板12を閉成状態にし、打玉が入賞不可能な遊技者にとって不利な第2の状態となっている。一方、可変始動口装置(普通電役)14または可変入賞球装置11の上部に設けられた始動口10に打玉が入賞し、それが検出されれば、可変表示装置4の可変表示部5上において、3つの図柄の変動表示が行なわれる(以下、それぞれの図柄を特に「特別図柄」という)。この変動表示が停止したときに、3つの図柄の組合せが予め定められた特定の組合せとなって大当りが発生すると、大当り制御が開始され可変入賞球装置11は前記第2の状態から、打玉が入賞可能な遊技者にとって有利な第1の状態となり、開閉板12が開成状態となる。
【0031】
可変入賞球装置11の前記第1の状態は、開閉板12が開成状態となった後に、30秒が経過するか、または、可変入賞球装置10の大入賞口に打玉が10個入賞するかのうちいずれか早い方の条件が成立することにより終了する。すなわち、前記条件が成立したとき開閉板12が閉成状態となり、可変入賞球装置11が遊技者にとって不利な第2の状態となる。大入賞口に入賞した打玉は、可変入賞球装置11の大入賞口内部に設けられた入賞玉検出器により検出される。
【0032】
大入賞口の内側の左側部分には、通常「Vポケット」と呼ばれる特定入賞領域が設けられている。大入賞口に入った打玉がこの特定入賞領域に入賞てその特定入賞玉が検出されると、その回の可変入賞球装置11の遊技者にとよって有利な第1の状態が終了するのを待って、再度、可変入賞球装置11を前記第1の状態に駆動制御する繰返し継続制御が行なわれる。この繰返し継続制御により可変入賞球装置11は最高16回連続して前記第1の状態となって大当り制御が終了する。
【0033】
始動口10または始動口15に打玉が入賞していわゆる始動入賞が発生したことを切っ掛けとして、可変表示装置4の可変表示が開始されるが、この可変表示がなされている最中に発生した始動入賞は記憶されて、その始動入賞記憶の個数が始動記憶表示器6の点灯により遊技者に報知される。そして、可変表示装置4の可変表示が停止した後再度可変開始可能な状態になってから、前記始動入賞記憶に基づいて可変表示が再度可変開始される。始動入賞記憶の上限は、たとえば4個に定められている。
【0034】
遊技領域3には、通過口13が設けられており、打玉がこの通過口13を通過すると、その旨が通過玉検出器30により検出されて、可変始動口装置14に設けられた可変表示器における図柄(以下、普通図柄という)の可変表示が開始される。そして、その可変停止結果が予め定められた図柄になれば、可変始動口装置14が開成して、打玉が始動口15に入賞しやすい状態となる。この普通図柄の可変表示中にパチンコ玉が通過口13を再度通過すれば、その始動通過が記憶される。この始動通過記憶の上限はたとえば4個に定められている。
【0035】
そして、前記始動入賞記憶が上限に達しているときに始動入賞が発生した場合にはその始動入賞が無効となり、可変表示動作が行なわれず、始動通過記憶が上限に達しているときに始動通過が発生した場合は、その始動通過は無効となり可変表示動作は行なわれない。始動入賞記憶数が上限に達している状態において発生した始動入賞を特に無効始動入賞と呼び、始動入賞した打玉を無効始動入賞玉と呼ぶ。これに対して、始動入賞記憶が上限に達していない状態において発生した始動入賞を特に有効始動入賞と呼び、始動入賞した打玉を特に有効始動入賞玉と呼ぶ。
【0036】
可変表示装置4の左右にはワープ入口と名付けられた、打玉を案内する通路8が設けられている。このワープ入口8に進入した打玉は、始動口10の上方に設けられたワープ出口9まで案内されて、再度遊技領域3内に放出されて落下する。可変入賞球装置11の左右には、入賞口21が設けられている。その他、遊技領域3には風車19が設けられている。
【0037】
遊技領域3の上部の左右には、ステレオ音の効果音を発生するための左右1対のスピーカ36が設けられている。上皿39の下方には、上皿玉抜きレバー40を操作することにより上皿39から排出される打玉を貯留しておくための下皿41が設けられており、下皿41に貯留された打玉は下皿玉抜きレバー42を操作することにより排出できる。なお、図中38は前面枠を開閉できないようにするための鍵であり、43は遊技者が使用する灰皿である。また遊技領域3を囲むようにして枠ランプ45が設けられている。46はLEDにより構成されるランプであり、大当りが発生したときなどに点滅または点灯して遊技効果を高めるのに使用される。
【0038】
次に、パチンコ遊技機34の遊技上の特徴点についてさらに詳細に説明する。可変表示装置の可変表示部で可変表示される特別図柄が所定の組合せで停止表示されたとき、大当りが発生するが、大当りとなる特別図柄の組合せの中には高確率(確率変動)状態を発生させる特別の組合せが含まれている。この組合せを特に確率変動図柄(確変図柄)の組合せと呼ぶ。遊技が高確率状態(確変状態)にある場合には、通常状態に比べて大当りが発生する確率が高く調整されている。また、可変表示器17における普通図柄の可変表示結果が当りとなる確率も高く調整されている。
【0039】
本実施の形態に示すパチンコ遊技機34では、確率変動図柄の組合せに基づいて大当りが発生して、所定回数の繰返し継続制御がすべて終了した後に1回目の確率変動が生じ、さらに、その後大当りが発生して、所定回数の繰返し継続制御がすべて終了した後第2回目の確率変動が生じる。1回目または2回目の確率変動時に発生した大当りが確率変動図柄の組合せによるものである場合には、その大当り以降、改めて1回目、2回目の確率変動が生じる。すなわち、確率変動図柄の組合せにより大当りとなった場合には、その大当り以降、少なくとも大当りが2回発生するまでの間、大当り制御が行なわれていない状態において高確率状態となる。2回目の確率変動が発生しているときまでに大当りとなった図柄の組合せが確率変動図柄の組合せでなかった場合、大当りに伴う繰返し継続制御終了後、確率変動の生じていない状態に戻る。
【0040】
また、このパチンコ遊技機34では、前述した2回目の高確率状態中に大当りが発生して、所定の繰返し継続制御が終了して確率が変動していない状態に戻った際に、普通図柄表示器17における普通図柄の変動時間(可変表示時間)を短縮する制御(以下、変動時間短縮制御という)が行なわれる。変動時間短縮制御は、前述した大当り状態の終了後、可変表示装置が60回の可変表示をするまで継続される。このような変動時間の短縮制御が行なわれると、可変始動口装置14が頻繁に開くため、大当りが発生する確率が向上していなくとも、短時間で大当りが発生しやすくなり、遊技者に有利な状態となる。このように、大当りが発生する確率を直接向上させることなく、短期間のうちの大当りが発生しやすくなるように調整された遊技状態を特に普電開放向上状態と呼ぶ。さらに、普電開放向上状態でも高確率状態でもなく、また大当り状態(特定遊技状態)でもない状態を特に通常状態と呼ぶ。
【0041】
普通図柄の変動時間(可変表示時間)は通常状態においては30秒、変動時間短縮制御がなされる普電開放向上状態においては5秒になる。
【0042】
なお、パチンコ遊技機34では、大当りが発生する確率を直接向上させることなく、短期間のうちに大当りが発生しやすくなるように調整された普電開放向上状態を構成するのに変動時間短縮制御が行なわれるように構成したが、その他の手段を用いることも可能である。たとえば、可変始動口装置14への始動入賞を容易にするために、普通図柄の可変停止結果に基づいて開成する可変始動口装置14の開成時間が長くなるように制御する開成時間延長制御がなされるように構成したり、あるいは、可変始動口装置14の開成回数が多く(たとえば通常状態は1回に対し普電開放向上状態は2回となるようにする)なるように制御する開成回数増加制御がなされるように構成したりすることが考えられる。あるいは、変動時間短縮制御と開成時間延長制御と開成回数増加制御とを組合せて普電開放向上状態を構成してもよい。
【0043】
さらに本実施の形態に示すパチンコ遊技機34において大当りとなる特別図柄の組合せを構成する図柄の中に、「ラッキーナンバー」と呼ばれる特定の図柄が含まれている。通常、大当りが発生することにより獲得した賞球は、一旦景品などに交換しなければならず、したがってその賞球を直接遊技に使用することはできない。しかしながら、ラッキーナンバーで大当りが発生した場合には、獲得した賞球を直接遊技に使用することが可能となる。このようにラッキーナンバーで大当りが発生して特定遊技状態に移行することを特にラッキースタートと呼ぶ。
【0044】
図2は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機34に用いられるランダムカウンタの種類とその内容を示す説明図である。ランダムカウンタとは、可変表示装置4の特別図柄の変動表示制御に用いられる乱数をカウントするカウンタである。本実施の形態では、WC RND1,WC RND L,WC RND C,WC RND R,WC RND RCHの5種類のランダムカウンタが用いられる。これらのランダムカウンタの値がパチンコ遊技中の所定のタイミングで読出され、その値に基づいて可変表示装置4の変動表示動作が制御される。ランダムカウンタのカウント値の読出処理は、基本回路66の内部に設けられたCPUが制御用ROMの制御プログラムに従って実行する。
【0045】
WC RND1は、可変表示装置4における特別図柄の変動表示の結果、大当りを発生させるか否かを事前に決定するための大当り決定用ランダムカウンタである。WC RND1は、前述した確率設定スイッチの設定操作により決定される、設定1〜設定3の3種類のカウンタ値範囲を有する。設定1では、0〜293の範囲で、カウンタ値が0.002秒ごとに1つずつカウントアップされる。そして、その上限までカウントアップされると、再度0からカウントをし直すように構成されている。なお、0.002秒とは、基本回路66において、定期リセット回路71から出力された定期リセット信号に応答して制御用プログラムが繰返し実行される間隔である。設定2の場合には、0〜377の範囲でカウンタ値が設定1と同様にカウントアップされる。設定3では、0〜407の範囲でカウンタ値が設定1と同様にカウントアップされる。
【0046】
WC RND L、WC RND C、WC RND Rは、可変表示装置4の特別図柄の変動表示の結果、大当り以外とすることが事前に決定された場合に左側、中央、右側の図柄表示領域のそれぞれにおいて停止表示させる特別図柄の種類を決定するためのランダムカウンタである。WC RND Lのカウント範囲は、0〜12である。また、WC RND Cのカウント範囲は0〜15である。また、WC RND Rのカウント範囲は、0〜12である。WC RNDLのカウンタ値は0.002秒ごとに1つずつカウントアップされる。WCRND Cのカウンタ値は0.002秒ごとに1つずつカウントアップされるとともに、基本回路66の割込処理動作の余り時間を利用してカウントアップされる。WC RND Rのカウンタ値はWC RND Cの桁上げのとき1つずつカウントアップされる。WC RND RCHは、複数のリーチ動作の中から所定のリーチ動作を指定するためのリーチ動作指定数を決定するためのランダムカウンタである。ここで「リーチ」とは、可変表示装置4の可変表示部5において、当り図柄が2個揃って停止表示され、さらに、あと1個の当り図柄が停止表示されれば大当りが発生する状態を言う。このWC RND RCHにより決定されるリーチの種類の中には、最終的に大当たりの組合せとなる場合の手順も含まれている。WC RND RCHのカウンタ値は、0.002秒ごとに1つずつカウントアップされるとともに、基本回路66の割込処理動作の余り時間を利用して1つずつカウントアップされる。
【0047】
図3ないし図5は、ランダムカウンタWC RND1の値により大当りを発生させるか否かを事前に決定するための制御手順を示すフローチャートである。同図を参照して、可変表示装置4における特別図柄の変動表示の結果を大当りとするかまたは大当り以外とするかを決定し、さらに、可変表示部5に停止表示される左図柄、中図柄、右図柄の種類を決定するための手順について説明する。
【0048】
図3は、前述した大当り発生確率が設定1に設定されている場合のフローチャートである。WC RND1の値が大当り判定値「7」であれば大当りとなり、「7」以外であれば大当り以外となる。なお、高確率状態においては、WC RND1が大当り判定値「7」,「11」,「79」のうち、いずれかであれば大当りとなり、これらの値以外であれば大当り以外となる。大当りとすることが決定された場合には、引続いてWC RND Lの値を判定することにより、大当りを発生させるための特別図柄の種類を決定する。
【0049】
一方、大当り以外とすることが決定された場合は、引続いて、WC RND
L,WC RND C,WC RND Rの各値を判定することにより、停止表示させる左図柄,中図柄,右図柄の種類がそれぞれ決定される。なお、大当り以外とする場合に、決定された停止図柄の組合せが、偶然、大当りとなる組合せとなる場合は、WC RND Cの値に「1」を加算し、強制的に外れ図柄の組合せで停止表示するように調整する。
【0050】
図4は、大当り発生確率が設定2に設定されている場合のフローチャートである。設定2の場合には、設定1と同様にWC RND1の値が大当り判定値「7」であれば大当りとし、「7」以外であれば大当り以外とすることが事前に決定される。なお、高確率状態においては設定1と異なり、大当り判定値「7」,「11」,「79」,「307」,「311」,「331」,「373」のうち、いずれかの値であれば大当りとし、これらの値以外であれば大当り以外とすることが事前に決定される。大当りとするか大当り以外とするかが決定された後、停止図柄の表示選択制御方法については、図3の設定1で述べた内容と同様であるので省略する。
【0051】
図5は、大当り発生確率が設定3に設定されている場合のフローチャートである。設定3においては、設定1と同様にWC RND1の値が、大当り判定値「7」であれば大当りとし、「7」以外であれば大当り以外とすることが事前に決定される。なお、確率変動状態においては、設定1と異なりWC RND1の値が、大当り判定値「7」,「11」,「79」,「307」,「311」,「331」,「373」,「401」のうち、いずれかの値であれば大当りとし、これらの値以外の値であれば大当り以外とすることが事前に決定される。大当りとするか大当り以外とするかが事前に決定された後、停止図柄の表示選択制御方法については、図3の設定1で述べた内容と同様であるので省略する。
【0052】
以上より、大当りが発生する確率は通常状態において設定1では、1/294に設定されており、設定2では1/378に設定されており、設定3では1/408に設定されている。一方、高確率状態において大当りが発生する確率は、設定1では3/294に設定されており、設定2では7/378に設定されており、設定3では8/408に設定されている。
【0053】
図6は、高確率状態の発生動作を説明するための作用説明図である。ここで図6に示す条件装置とは、基本回路66内のROMに記憶されている遊技制御用プログラムにより構成されたものであり、特定遊技状態(大当り状態)となれば停止状態から作動状態に切換わり、その大当り制御が終了するまで作動状態を維持する。そして、この特別遊技状態の発生時における可変表示装置4の表示結果が特別図柄の組合せとなっていれば、以降の大当りが発生する確率が向上する高確率状態に制御される。そして、高確率状態において大当りが発生すれば、再度大当り制御が開始されて条件装置が作動状態となる。2回目の大当りの発生時点における可変表示装置4の表示結果が、大当りとなる特別図柄の組合せであるが確率変動図柄の組合せでない場合には、その2回目の大当り制御が終了したとしても高確率状態にはならない。図6においては、特別図柄の組合せが「1」,「3」,「5」,「7」,「9」のうちいずれかのぞろ目であれば高確率状態となる確率変動図柄の組合せであることが示されている。そして、確率変動図柄の組合せにより大当りが発生したことに基づいて1回目、2回目の高確率状態が発生している。
【0054】
図7は、可変表示装置4に表示される特別図柄を示す図である。可変表示装置4の可変表示部5の左側に表示される左図柄と中央に表示される中図柄と右側に表示される右図柄それぞれの図柄が示されている。そして、図7の左側に示された数字は、図柄ポジションを表わす番号であり、中図柄を構成する図柄には、それぞれ00から15までの番号が割振られている。中図柄は「1」〜「9」の数字図柄と、「A」〜「G」のアルファベット図柄より構成されている。一方、左図柄,右図柄を構成する図柄は、00から12までの図柄ポジションに対して、順に「1」〜「9」の数字図柄と、「A」〜「D」のアルファベット図柄より構成されている。これらの図柄が可変表示部5において変動表示され、その変動表示の結果、左図柄、中図柄、右図柄がすべて同一の図柄で停止すれば大当りが発生する。
【0055】
図8は、遊技場内の不正を監視するための不正監視システムの全体を示すシステムブロック図である。
【0056】
この不正監視システムは、遊技場内での不正を監視するためのものであり、不正監視のための第三者機関としての管理会社2が遊技場1,…の外部に設置されている。管理会社2内には、管理コンピュータ2aが設けられており、この管理コンピュータ2aにより各遊技場内での不正を監視する。複数の遊技場1,…には、複数の遊技機34とそれに隣接して設けられたカードユニット35とが遊技機設置島に設置されている。遊技機34には、遊技制御用プログラムが記憶されその遊技制御用プログラムに従って遊技機34の遊技状態を制御するための遊技制御手段52が設けられている。さらに各遊技機34には、遊技機設置島からパチンコ玉が補給され、前述したカードユニット35により共通カードを使用して玉貸が行なわれる際あるいは入賞に伴って賞球が払出される際に、その遊技機34に補給されたパチンコ玉が遊技者側に払出される。その遊技機34に補給されるパチンコ玉を補給玉センサ60により検出する。この補給玉センサ60には、LON(Local Operating Network )チップ101が設けられており、補給玉センサ60による補給玉の検出信号がこのLONチップ101から遊技制御手段52に送信される。
【0057】
このLONチップ101は、各種演算や情報処理を行なうものであり、この複数のLONチップ101,遊技制御手段52,管理コンピュータ2aによりLONネットワークが構成されている。このように構成されたネットワークでは、そのネットワークに接続されている各ノード間で、比較的短い制御データを多数交換するのに適している。また、ネットワーク内の各サブネットワークに接続されている全ノードを選択して一度にアクセスすることも、また各ノードをグループ化して特定のグループに属するノードのみにアクセスすることも可能である。
【0058】
一方、遊技者が打球操作して遊技領域3内に打込まれた打込玉は、遊技機34内において集合されてその打込玉が打込玉センサ61により検出される。この打込玉センサ61にもLONチップ101が設けられており、打込玉センサ61による打込玉検出信号がこのLONチップ101から遊技制御手段52に送信される。
【0059】
さらに、各遊技機34に対応させて、個別ジェットカウンタ62を設けてもよく、個別ジェットカウンタ62を設けた場合には、遊技の結果遊技者の所有となったパチンコ玉を遊技者がこの個別ジェットカウンタ62に投入することにより、そのパチンコ玉が計数されて、遊技者の操作に基づいてその計数値が記録されたレシートが発行されて景品交換が可能となる。あるいは、遊技者の操作に基づいて、遊技機34の賞球機能を利用して打玉を遊技者に返却することも可能である。この個別ジェットカウンタ62にもLONチップ101が設けられ、個別ジェットカウンタ62による景品玉の計数信号がLONチップ101から遊技制御手段52に送信される。
【0060】
複数の遊技機34にそれぞれ設けられた遊技制御手段52は、それぞれが隣同士配線接続されており、隣同士で情報のやり取りができるように構成されている。なお、前述した各LONチップ101と遊技制御手段52との間も双方向通信となっており、両者間で情報のやり取りができるように構成されている。
【0061】
カードユニット35に共通カードを挿入してその共通カードに記録されている残高(有価価値)を引落して玉貸を行なった場合には、その引落し情報がカードユニット35に設けられているLONチップ101から遊技制御手段52に送信される。このカードユニット35に設けられているLONチップ101と遊技制御手段52との間も双方向通信が可能に構成されている。
【0062】
また、遊技場1に設置されている複数の遊技機34のそれぞれの遊技制御手段52には、それぞれを識別するためのID番号が割り振られており、それぞれの遊技制御手段52は自己に割り振られたID番号を記憶している。そして、遊技場に設置された複数の遊技機に設けられた遊技制御手段52が隣同士で配線接続されており、すべての遊技制御手段52が直列に配線接続されている。その直列配線接続における両端の遊技制御手段52,52は、図8に示すように管理会社2の管理コンピュータ2aに接続されており、互いに双方向通信ができるように構成されている。またすべての遊技制御手段52は、当該遊技場1に設置されている遊技場管理コンピュータ300に配線接続されている。遊技場管理コンピュータ300は、遊技場1内で発生した種々の遊技情報を集計して営業管理に利用できるように加工処理するためのコンピュータである。また遊技機メーカ100から遊技制御手段52に記憶されている内容に関わるデータを管理会社2の管理コンピュータ2aに送信できるように構成されている。
【0063】
直列接続された遊技制御手段52は、互いに隣同士の遊技制御手段を相互認証して接続異常のチェックを行なう。この接続異常のチェックとは、それぞれの遊技制御手段52が配線接続されていない異常ばかりでなく、配線接続されてはいるが接続されている遊技制御手段52が正規のものではない異常をもチェックするものである。また直列接続された遊技制御手段52の両端の遊技制御手段52と管理コンピュータ2aとの間で相互認証を行なって接続異常のチェックを行なう。さらに、遊技制御手段52と各周辺のLONチップ101との間でも相互認証を行なって接続異常のチェックを行なう。
【0064】
図9は、遊技制御手段52を構成する制御回路のブロック図である。
この遊技制御手段52内には、1チップマイクロコンピュータ121が設けられている。この1チップマイクロコンピュータは、LONチップ部分110と、遊技制御用部分(110以外の部分)とが1チップ化されて構成されている。この1チップマイクロコンピュータは、たとえば管理会社2が開発して一括製造しているものである。ゆえに、たとえばLONチップ部分110に組込まれているセキュリティデータやその仕組みが第三者機関である管理会社2から外に漏れることが極力防止できる。また遊技制御手段52のROM105,114,EEPROM115等に記憶されているデータを外部から読取ることができないように構成されており、無理に読取ろうとした場合にはその記憶データが破壊されてしまうように構成されている。
【0065】
遊技制御手段52は、遊技制御部分として、制御中枢としての1チップマイクロコンピュータ121(CPU102、そのCPU102の動作を行なわせるための遊技制御用プログラムが記憶されているROM105と、CPU102のワークエリアであるRAM103)と、初期リセット回路106と、定期リセット回路107と、アドレスデコード回路104と、クロック発生回路108、遊技制御に関する情報の入出力信号を作る各入出力回路120とを含んでいる。
【0066】
定期リセット回路107とは、CPU102に対し、定期的(たとえば2msec毎)にリセットパルスを与え、遊技制御用プログラムを先頭から繰返し実行させるための回路である。初期リセット回路106は、電源投入時にCPU102をリセットするための回路である。初期リセット回路106から送られてきた初期リセットパルスに応答して、CPU102はパチンコ遊技機を初期化する。
【0067】
アドレスデコード回路104は、CPU102から送られてきたアドレス信号をデコードし、ROM105,RAM103,LONチップ部分110のI/Oポート116などのいずれか1つを選択するための信号を出力する回路である。なおこのアドレスデコード回路104からROM105に出力される信号はLONチップ部分110のCPU(1)111にも入力される。またアドレスデコード回路104からI/Oポート116に出力される信号はLONチップ部分110のCPU(2)112にも入力される。さらに、アドレスデコード回路104からRAM103に出力される信号はCPU(2)112にも入力される。図中109はデータバスであり、CPU102,RAM103,アドレスデコード回路104,ROM105,I/Oポート116,LONチップ部分110のCPU(1)111,CPU(2)112がそれぞれこのデータバス109により接続されている。
【0068】
CPU102がROM105内の所定アドレスに記憶されているプログラムを読込む場合には、まずCPU102がその所定アドレスを指定するためのデータをアドレスデコード回路104に出力し、アドレスデコード回路104がROM105の前記所定アドレスを指定する。そしてその指定された所定アドレスに記憶されているプログラム(制御用データ)がデータバス109を通ってCPU102に入力される。CPU102が外部からの各種スイッチ検出信号等を取込む場合には、まずCPU102がI/Oポート116の所定ポートを指定するためのデータをアドレスデコード回路104に出力し、アドレスデコード回路104がそれを受けてI/Oポート116の所定ポートを指定する信号を出力する。そしてその指定されたポートに入力された信号がデータバス109を介してCPU102に入力される。
【0069】
LONチップ部分110には、制御中枢としてのCPU(1)111,CPU(2)112,それら両CPUを動作させるためのプログラムが記憶されているROM114,前記両CPUのワーキングエリアであるRAM113,電気的に記憶データの消去,書換が可能なEEPROM115,I/Oポート116,通信ポート117が設けられている。なお図中118はデータバス、119はアドレスバスである。
【0070】
CPU(1)には、前述したようにアドレスデコード回路104からROM105に出力される信号が入力されるために、ROM105の所定アドレス(たとえば大当り判定値やWC RND1のカウント上限値を記憶しているアドレス)を指定する所定アドレス指定信号も入力される。そのような所定アドレス指定信号が入力されれば、CPU(1)111は、次の瞬間データバス109を流れる前記所定アドレスの記憶データ(たとえば大当り判定値やWC RND1のカウント上限値)を読込む機能を有する。ROM105の前記所定アドレスのデータは、ROM114またはEEPROM115に予め記憶されており、このROM114に記憶されている所定アドレスデータに従って前記所定アドレス指定信号が入力されたか否かをCPU(1)111が判断する。そしてそのデータバス109から読込んだデータとROM114またはEEPROM115に予め記憶しているデータ(たとえば大当り判定値やWC RND1のカウント上限値)とを照合して両者が一致するか否か判別する機能を有する。
【0071】
CPU(2)112には、前述したように、アドレスデコード回路104から出力されてI/Oポート116のどのポートを選択するかを指定する信号が入力される。CPU(2)112は、その入力信号に基づいて、I/Oポート116の入力ポートを指定する信号の入力に応じ、その入力ポートから入力されてデータバス109を流れる入力データを取込み、たとえば大当り確率の可変設定データ等のような必要なデータであった場合にはそれをRAM113やEEPROM115に記憶させる機能を有する。またアドレスデコード回路104からCPU(2)112に入力される信号が、たとえば大当り,有効始動入賞データを外部出力するポートを指定するデータであった場合には、CPU(2)112は、次の瞬間データバス109を流れる大当り,有効始動入賞情報を取込み、その取込んだデータが大当り発生データであるかあるいは有効始動入賞データであるかを判別してRAM113に記憶させる機能を有する。
【0072】
通信ポート117には、隣(左右)の遊技機34の遊技制御手段52と接続されて互いに通信を行なうポート部分と、補給玉センサ60に設けられているLONチップ101と接続されて互いに通信を行なうポート部分と、打込玉センサ61に設けられているLONチップ101と接続されて互いに通信を行なうポート部分と、個別ジェットカウンタ62に設けられているLONチップ101と接続されて互いに通信を行なうポート部分と、遊技場管理コンピュータ300に接続されて遊技場管理コンピュータ300へ所定データを送信するポート部分とを有している。
【0073】
なお、隣の遊技機34に設けられている遊技制御手段52と通信を行なうポート部分は、当該遊技制御手段52が設けられた遊技機34の両隣の遊技機に設けられている遊技制御手段52と通信を行なう必要があるために、2つのポートが必要となる。なお、前述したように、複数の遊技制御手段52はそれぞれ直列接続されており、その直列接続の両端の遊技制御手段52は管理会社2の管理コンピュータ2aに接続されているために、両端の遊技制御手段52の通信ポート117は、ある1つのポートが隣の遊技制御手段52に接続され他の1つのポートが管理コンピュータ2aに接続されることとなる。
【0074】
I/Oポート116には、始動入賞玉検出器からの検出信号や大当り発生確率の3段階可変設定操作を検出する確率設定スイッチからの検出信号や特定入賞玉検出器からの検出信号や可変入賞球装置11内に入賞した入賞玉すべてを検出する入賞玉検出器からの検出信号が入力される。I/Oポート116からは、可変入賞球装置11のソレノイドや可変始動口装置14の開閉ソレノイドを励磁制御するためのソレノイド制御信号,可変表示制御コマンドデータ,大当り,有効始動入賞データ,各種ランプ,LED制御信号,音制御信号が出力される。可変表示制御コマンドデータとは、可変表示装置4を表示制御指令するためのコマンドデータである。このコマンドデータの中には、可変表示装置4の表示結果として表示される予定停止図柄を特定するデータも含まれている。また大当り,有効始動入賞データのうちの大当りデータは、特定遊技状態(大当り状態)が発生することによりON状態すなわちハイレベル信号となり、大当り制御が終了することによりOFF状態すなわちローレベル状態の信号となる。有効始動入賞信号は、前述した有効始動が発生した旨を表わす信号である。これら大当り,有効始動入賞データは、遊技用管理コンピュータ300へ出力される。
【0075】
図10は、補給玉センサ60やカードユニット35や打込玉センサ61や個別ジェットカウンタ62に設けられているLONチップ101の制御回路を示すブロック図である。
【0076】
このLONチップ101は、補給玉センサ60,カードユニット35,打込玉センサ61,個別ジェットカウンタ62のいずれにも組み付けることができるように汎用性のある制御回路および制御プログラムで構成されている。そして補給玉センサ60やカードユニット35や打込玉センサ61や個別ジェットカウンタ62に一体的に設けられている。LONチップ101は、制御中枢としてのCPU130と、そのCPU130を動作させるための制御プログラムを記憶しているROM131と、CPU130のワーキングエリアであるRAM132と、記憶データを電気的に消去,書換可能なEEPROM134と、入力回路135と、通信ポート136とを含んでいる。なお図中138はデータバス,137はアドレスバスである。
【0077】
入力回路135には、カードユニット35に接続されて前述した引落し情報が入力される入力ポート部分と、補給玉センサ60に接続されて補給玉センサ検出信号が入力される入力ポート部分と、打込玉センサ61に接続されて打込玉センサ検出信号が入力される入力ポート部分と、個別ジェットカウンタ62に接続されて個別ジェットカウンタ計数信号が入力される入力ポート部分とを有している。そしてこのLONチップ101がたとえば補給玉センサ60に設けられた場合には、前記4つの入力ポート部分のうちの補給玉センサ検出信号入力ポート部分のみがその補給玉センサ60と接続され、他の入力ポート部分は空きポートとなる。
【0078】
通信ポート136は、遊技制御手段52の通信ポート117と接続されており、互いに交信できるように構成されている。
【0079】
図11,図12は、CPU(1)111の制御動作を示すフローチャートである。まずステップS(以下単にSという)A1により、電源投入時であるか否かの判断がなされる。電源投入時の場合にはSA2に進み、イニシャライズ(初期化)されてRAM113のデータが初期化される。次にSA3に進み、ROM105に記憶されている遊技制御用プログラムを読込み、所定の演算を行なってその演算結果Rを算出する処理がなされる。この所定の演算は、CPU(1)111に予め記憶されている暗号化鍵を用いて読込んだ遊技制御用プログラムデータを暗号化し、その暗号結果Rを算出する処理である。この暗号化鍵は、ROM114またはEEPROM115に記憶されている。次にSA4に進み、ROM114またはEEPROM115に記憶されているセキュリティコードSを読込む処理がなされる。このセキュリティコードSは、適正な遊技制御用プログラムを前記暗号化鍵を用いて暗号化した場合の結果のデータから構成されている。そしてSA5に進み、SA3による演算結果RとセキュリティコードSとが一致するか否かを判別する。ROM105に記憶されている遊技制御用プログラムが正規の適正なプログラムである場合には、それを前述した暗号化鍵で暗号化すればセキュリティコードSと一致するはずである。その場合には、SA5によりYESの判断がなされてSA11に進むが、一致しない場合にはSA6に進む。
【0080】
SA6では、カウンタが1になっているか否かの判断がなされる。このカウンタは最初は0となっているために、ここではNOの判断がなされてSA7に進み、カウンタを「1」加算する処理がなされて再びSA3〜SA7の処理が繰返し実行される。そしてその段階でもなおSA5によりNOの判断がなされた場合にはSA6に進み、この段階ではカウンタの値が「1」となっているために制御がSA8に進む。
【0081】
SA8では、前記カウンタの値をクリアし、SA9に進み、プログラムチェック異常情報と当該遊技制御手段52に割り振られている前述したID番号とを隣(右側)の遊技機34の遊技制御手段52へ出力する処理がなされる。そしてSA10に進み、クロック発生回路108のクロックを停止させる処理がなされて遊技制御手段52が停止する。
【0082】
電源投入時でない場合あるいはSA5によりYESの判断がなされた場合にはSA11に進み、プログラムチェック処理がなされた後SA1に戻る。
【0083】
図12は、このプログラムチェック処理の制御動作を示したフローチャートである。SA12により、WC RND1の上限値を記憶しているアドレスの指定があったか否かの判断がなされる。ROM105には、WC RND1すなわち当り外れを決定するためのランダムカウンタのカウント上限値を所定のアドレスに記憶しており、その記憶アドレスを指定する信号がアドレスデコード回路104から出力されればその信号がCPU(1)111にも入力されるのであり、その入力信号に基づいてSA12の判断が行なわれる。SA12によりNOの判断がなされた場合にはSA13に進み、RAM103に記憶されている確変フラグがセットされているか否かを記憶しているアドレスの指定があったか否かの判断がなされる。この確変フラグは、前述した確率変動状態が発生することによりセット状態となりその確率変動状態が終了することによりクリアされるものであり、確変フラグがセットされているか否かがRAM103の所定アドレスに記憶されているのである。その所定アドレスの指定がなければSA13によりNOの判断がなされてSA14に進む。
【0084】
SA14では、大当り判定値を記憶しているアドレスの指定があったか否かの判断がなされる。大当り判定値は、図3〜図5に示したように、通常状態においては「7」であり、高確率状態においては、7,11,71,307,311,331,373,401等であり、これらの大当り判定値がROM105の所定アドレスに記憶されている。その所定アドレスがアドレスデコード回路104により指定されたか否かがSA14により行なわれ、指定されていなければ制御は終了する。
【0085】
SA12において、アドレスデコード回路104によりWC RND1の上限値の記憶アドレスが指定されればSA15に進み、WC RND1の上限値をデータバスから読取る処理がなされ、SA16に進み、予めROM114あるいはEEPROM115に記憶されている適正なWC RND1のカウント上限値と読取った上限値とが一致するか否かの判断がなされる。このWC RND1のカウント上限値は、図3〜図5で説明したように、大当りの発生確率の設定値に応じて3段階に入力設定されるものであり、その設定値に応じた適正なカウント上限値になっているか否かがSA16により判別される。そして適正な上限値になっていないと判断された場合にはSA9に進み、プログラムチェック異常情報とID番号の出力がなされた後にクロック停止処理が行なわれる。
【0086】
SA13により確変フラグのアドレス指定ありと判断された場合にはSA17に進み、指定されたアドレスに記憶されている確変フラグの状態が判別され、確変発生と判断された場合にはSA18に進み、チェック用確変フラグをセットし、確変発生でないと判断された場合にはSA19に進み、チェック用確変フラグをクリアする処理がなされる。このチェック用確変フラグは、LONチップ部分110のRAM113に記憶されるものであり、遊技機の遊技状態が確変状態になっているか否かをチェックするためのものである。
【0087】
SA14により大当り判定値アドレス指定があったと判断された場合にはSA20に進み、大当り判定値をデータバスから読取る処理がなされ、SA21に進み、チェック用確変フラグがセットされているか否かの判断がなされ、セットされていない場合にはSA22に進み、SA20により読取った大当り判定値が「7」となっているか否かの判断がなされる。そして「7」となっている場合には正常であるためにそのまま制御は終了するが「7」になっていない場合にはプログラム異常と判断してSA9に進む。
【0088】
一方、チェック用確変フラグがセットされていると判断された場合にはSA21aに進み、SA20により読取った大当り判定値が大当りの発生確率の設定値に応じた値になっているか否かの判断がなされる。確率変動状態においては、図3〜図5に示すように、大当り判定値はそれぞれの設定値に応じて異なるのであり、現時点の設定値に応じた値になっているか否かがこのSA21により判別される。そしてなっている場合には正常であるためにそのまま制御が終了するが、なっていない場合にはプログラム異常であるためにSA9に進む。
【0089】
図13,図14,図17〜図22は、LONチップ部分110のCPU(2)112の制御動作を示すフローチャートである。
【0090】
まず図13(A)のSB1により、電源投入時であるか否かの判断がなされる。このLONチップ部分110は、遊技制御手段52の電源の投入と同時に電源投入状態となるものであり、電源投入状態の場合にはSB2に進み、RAM113が初期化され、SB6に進み、通信制御がなされた後SB7に進み、遊技情報入出力制御がなされてSB1に戻る。
【0091】
図13(B)は、たとえば4msec毎に実行される割込ルーチンを示すフローチャートである。SB3により、送信側接続異常チェック処理がなされ、次にSB4に進み、受信側接続異常チェック処理が行なわれて割込ルーチンが終了する。
【0092】
図14は、SB3に示された送信側接続異常チェックのサブルーチンプログラムである。まずSB7aにより、電源投入時であるか否かの判断がなされ、電源投入時でない場合にはSB7bに進み、接続異常チェック期間T1の経過時であるか否かの判断がなされる。この接続異常チェック期間T1は、前回の接続異常チェックが実行された後次に接続異常チェックを行なうまでの期間であり、たとえば1時間程度に設定されている。そして、電源投入時においてはSB7aによりYESの判断がなされてその電源投入と同時にSB8以降の接続異常チェックがなされ、その後接続異常チェック期間T1が経過する毎にSB7bによりYESの判断がなされてSB8以降の接続異常チェックがなされる。未だにT1が経過していない場合またはT1が経過した後の場合にはSB7bによりNOの判断がなされてSB7cに進み、キー情報EA (K)を受信したか否かの判断がなされる。このキー情報EA (K)は、後述するように、正常に動作している限り接続異常チェック期間T1の経過時に隣の遊技制御手段52から送信されてくるものであり、正常時においてはSB7cによりNOの判断がなされて割込ルーチンが終了する。なお、SB7bの判断は、このSB7bのステップの実行時がT1±2msecの範囲内であればYESの判断がなされる。これは、このSB7bのステップが4msec毎に実行されるために、±2msec程度の誤差が生ずるのが避けられないためである。
【0093】
一方、接続異常チェック期間T1経過時でないにも拘らずキー情報EA (K)を受信した場合には、SB7cによりYESの判断がなされてSB7dに進み、スピーカから警報を発生させる等の警報処理がなされる。この警報処理は、スピーカからの警報に加えてまたはそれに代えて、遊技場管理コンピュータ300や管理会社2の管理コンピュータ2aに不正が発生した旨の通報をするようにしてもよい。さらにこれに加えて、遊技制御手段52のクロックを停止させて動作停止状態にしてもよい。
【0094】
遊技場内での不正の一例として、ある遊技制御手段52と隣の遊技制御手段52との間のデータのやり取りをしらみ潰しに記憶してすべてのデータのやり取りを記録してしまう方法が考えられる。つまり、ある遊技制御手段52と隣の遊技制御手段52とを接続する接続配線の途中に不正行為を行なおうとするものが所定の演算記憶装置を介在させ、たとえば0.1秒毎等のような比較的短い時間毎にその演算記憶装置から隣(右側)の遊技制御手段52にセキュリティ要求信号とID番号を繰返し出力し、そのセキュリティ要求信号に応じて隣(右側)の遊技制御手段52から返信されてくるEA (K)を逐一記憶するとともに、そのEA (K)を隣(左側)の遊技制御手段52に送信し、それに応じてその遊技制御手段52から返信されてくるEK (M)を逐一記憶する。
【0095】
すなわち、右側の遊技制御手段52から送信されてくるEA (K)と左側の遊技制御手段52から送信されてくるEK (M)とをそれぞれ1対1対応で対応付けて記憶し、その対応する記憶データを、右側の遊技制御手段52の前記SB26によって発生可能な乱数すべての場合についてしらみ潰しに記憶すれば、不正を行なおうとする者が、錠Aをたとえ知らなくても右側の遊技制御手段52から送られてきたEA (K)に対してそれに対応した適正なEK (M)を右側の遊技制御手段52へ送り返すことが可能となる。
【0096】
このようなしらみ潰し方式の不正行為に対処するために、前述した右側の遊技制御手段52の方では、後述するSB34によりそのようなしらみ潰し方式の不正行為を防止できるように構成している。一方、左側の遊技制御手段52においては、SB7a〜SB7dにより前述したしらみ潰し方式の不正行為を防止できるようにしている。すなわち、SB7bにより、前回の接続異常チェックからT1経過時でないときにキー情報EA (K)を受信した場合には、SB7dによる警報処理が行なわれるために、たとえば前述したように、不正行為を行なおうとする者がたとえば0.1秒毎のような比較的短い時間毎に左側の遊技制御手段52に対し考えられるすべてのキー情報EA (K)を逐一入力した場合には、SB7dの警報処理が行なわれることとなる。このように、左側の遊技制御手段52と右側の遊技制御手段52との両方において、しらみ潰し方式の不正行為を防止するためのステップを設けているために、しらみ潰し方式の不正行為を確実に防止することができる。
【0097】
SB8により、ID番号とセキュリティ要求信号を両隣の遊技機の一方の遊技機の遊技制御手段52へ出力する処理がなされる。このID番号とセキュリティ要求信号を出力する等の遊技制御手段52は、両隣の遊技制御手段のうちの予め定められた一方の遊技制御手段52に対し、たとえば隣接する遊技機のうちの必ず右側の遊技機の遊技制御手段52の方に出力するように定められている。これは、通信ポート117における遊技制御手段52との交信用ポート(2つあり)のうちどちらのポートに接続するかによって決まり、この2つの通信ポートのうちの一方からのみID番号とセキュリティ要求信号が出力されるようになっている。また他方のポートには、隣(たとえば左側)の遊技機の遊技制御手段52から出力されたID番号とセキュリティ要求信号が入力されるようになっている。
【0098】
ID番号とセキュリティ要求信号を受取った隣(右側)の遊技制御手段52は、後述するようにキー情報EA (K)を返信する。SB9によりその返信があったか否かの判断がなされ、ない場合にはSB10に進み、返信待ち時間WTが経過したか否かの判断がなされ、経過していない場合にはSB9に戻る。この返信待ち時間WTは、セキュリティ要求信号を受取った遊技制御手段52がキー情報EA (K)を生成して返信するまでにかかる時間よりも多少長めの時間であり、たとえば0.1msec程度である。
【0099】
このSB9,SB10のループの巡回途中で、返信待ち時間WTが経過したにもかかわらず未だにキー情報EA (K)が返信されてこないということは、当該遊技制御手段52と隣(右側)の遊技制御手段52との間の接続回線が切断されていることや、隣の遊技制御手段52がキー情報EA (K)を生成することのできない不正改造された遊技制御手段であることが予想されるために、その場合にはSB16に進み、クロック発生回路108を停止させ遊技動作を停止させる。
【0100】
一方、返信待ち時間WTが経過する以前においてキー情報EA (K)が返信されてきた場合には、SB11に進み、その返信されてきたキー情報EA (K)を鍵Aを用いて復号化する。すなわち、DA {EA (K)}を演算して、秘密鍵Kを算出する処理がなされる。次にSB12に進み、その秘密鍵Kを用いて予め定められたデータMを暗号化する処理すなわちEK (M)を演算して隣(右側)の遊技制御手段へ出力する処理がなされる。
【0101】
K (M)を受取った隣の遊技制御手段52は、後述するように、その受信したデータが適正なデータであるか否かチェックし、そのチェック結果を返信する。SB13により、その返信結果である接続異常チェック結果情報を受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはSB14に進み、前述した返信待ち時間WTが経過したか否かの判断がなされ、経過していない場合にはSB13に戻る。このSB13,SB14のループの巡回途中で、返信待ち時間WTが経過したにもかかわらず未だに接続異常チェック結果情報を受信していないということは、前述したように接続異常があったということが予想されるために、SB16に進みクロックを停止させる。
【0102】
WTが経過するまでに接続異常チェック結果情報を受信すればSB15に進み、その返信されてきた結果情報が正常な旨の結果情報であるか否かの判断がなされ、正常なものであればSB17に進むが、正常でなければSB16に進みクロック停止処理がなされる。
【0103】
SB17では、現在記憶している秘密鍵データKを、SB11により算出された新たなKに更新する処理がなされる。次にSB18に進み、周辺のLONチップにそのKを送信する処理がなされる。この周辺LONチップは、当該遊技制御手段52が設けられている遊技機34に対応して設けられた補給玉センサ60,打込玉センサ61,カードユニット35あるいは個別ジェットカウンタ62にそれぞれ設けられているLONチップ101のことである。このSB18により秘密鍵Kを送信する際に、前述と同様に鍵Aを用いて暗号化してEA (K)の形にして送信してもよい。
【0104】
周辺LONチップでは、この秘密鍵Kを受取れば、後述するようにその秘密鍵を用いて所定のデータMを暗号化してその暗号化結果を返信してくる。SB19により、その暗号化結果であるEK (M)を受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはSB20に進み、返信待ち時間WTが経過したか否かの判断がなされ、経過するまでSB19による受信を待つ。このWTが経過したにもかかわらずEK (M)が受信されないということは前述した接続異常が考えられるためにSB16に進み、クロック停止処理がなされる。一方WTが経過する以前の段階でEK (M)を受信すればSB21に進み、その受信したデータを秘密鍵Kを用いて復号化する処理すなわちDK {EK (M)}の演算処理がなされる。そしてSB22に進み、その演算結果が適正なMの値と一致するか否かの判断がなされ、一致しない場合にはSB16によるクロック停止処理がなされる。このSB22によりNOの判断がなされるということは、そのLONチップがEK (M)の演算処理ができないということであり、そのLONチップ101が不正改造されたものであることが予想される。その場合にはSB16によるクロック停止処理がなされるのである。一方、SB22によりYESの判断がなされればこの処理を終了する。
【0105】
次に、周辺LONチップ101の制御動作を図14,図15に基づいて説明する。まずSC1によりイニシャライズされてRAM132が初期化される。次にSC2に進み、秘密鍵Kを遊技制御手段52から受信したか否かの判断がなされる。そして受信すれば今現在の秘密鍵Kの値をその受信した新たなKの値に更新する処理がSC8により行なわれる。この際、前述したように遊技制御手段52が秘密鍵Kを鍵Aを用いて暗号化してEA (K)の形で送信した場合には、まずその受信したデータを鍵Aを用いて復号化する処理すなわちDA {EA (K)}を演算して、秘密鍵Kを算出する処理を行なった後SE8による更新処理がなされる。
【0106】
次にSC9に進み、その秘密鍵Kを用いて所定のデータMを暗号化する処理すなわちEK (M)を演算する処理がなされる。次にSC10に進み、その演算結果であるEK (M)を対応する遊技機の遊技制御手段すなわちKを送信してきた遊技制御手段52に出力する処理がなされてSC2に進む。このEK (M)を受取った遊技制御手段52は、前述したようにSB11以降の処理を行なう。
【0107】
一方、SC2によりNOの判断がなされた場合にはSC3に進み、前記所定のデータMを受信したか否かの判断がなされる。このMは、管理会社2の管理コンピュータ2aから定期的に送信されてくるものであり、その管理コンピュータ2aから送信されてきたMを後述するように遊技制御手段52が受取り、その遊技制御手段52から周辺LONチップにMが送信されてくる。SC3によりMが受信されたと判断された場合にはSC11に進み、Mの記憶データをその受信した新たなMに更新する処理がなされた後にSC2に戻る。このMも、EA (M)の形で遊技制御手段52から周辺LONチップに送信するようにしてもよく、その場合には、EA (M)を鍵Aを用いて復号化する処理すなわちDA {EA (M)}を演算する処理を行なってMを取出した後SC11による更新処理がなされる。
【0108】
SC3によりNOの判断がなされた場合にはSC4に進み、補給玉情報HOを受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはSC5に進み、打込玉情報UTを受信したか否かの判断がなされ、打込玉情報UTを受信していない場合にはSC6に進み、計数情報KEを受信したか否かの判断がなされ、計数情報KEを受信していない場合にはSC7に進み、引落情報HIを受信したか否かの判断がなされ、引落情報HIを受信していない場合には、SC2に戻る。
【0109】
SC2〜SC7の循環途中で、このLONチップ101が補給玉センサ60に設けられているものである場合には、その補給玉センサが補給玉を検出した段階でその検出信号が入力回路135に入力される。すると、SC4によりYESの判断がなされてSC40に進み、補給フラグがセットされる。この周辺LONチップにおいては、補給フラグと打込フラグと計数フラグと引落フラグとの4種類のフラグがあり、これらフラグは、当該LONチップ101が補給玉センサ60,打込玉センサ61,カードユニット35,個別ジェットカウンタ62のうちのどの機器に設けられたものであるか否かを決定記憶するためのものである。そして、当該LONチップ101がたとえば補給玉センサ60に設けられている場合には、その補給玉センサ60からの補給玉情報が入力回路135から入力されてくるために、SC40により補給玉フラグのセットが行なわれるのである。
【0110】
たとえば補給玉センサ60に設けられているLONチップ101を適正に使用している限りは、入力回路135からは補給玉センサ検出信号しか入力されないはずである。しかし、たとえば補給玉センサ60に設けられているLONチップ101に対し、入力回路135の空きポートを利用してカードユニット35によるカード残高の引落データである引落情報を入力する等のような不正使用が行なわれるおそれがある。この周辺LONチップは、そのような不正使用も防止できるようにプログラムされている。
【0111】
すなわち、SC41により、他のフラグがセットされているか否かの判断がなされ、たとえば打込フラグや計数フラグや引落フラグ等の他のフラグがセットされている場合にはSC41によりYESの判断がなされることとなる。前述の例で言えば、補給玉センサ60に設けられ補給玉情報を受けてSC40により補給フラグがセットされた状態で、空きポートを利用して引落情報が入力されれば、SC7によりYESの判断がなされてSC48に進み、引落フラグがセットされることとなり、次にSC49に進み、他のフラグがセットされているか否かの判断がなされる。この段階で、既に補給フラグがセットされているために、SC49によりYESの判断がなされてSC42に進むこととなる。SC42では、LONチップ不正使用情報を対応する遊技制御手段52へ出力する処理がなされ、SC43に進み、NOP(ノーオペレーション)状態にする制御がなされてこのLONチップ101の動作が停止した状態となる。
【0112】
このように、このLONチップ101は、ハード回路およびソフトウェア両者ともに、補給玉センサ60,カードユニット35,打込玉センサ61,個別ジェットカウンタ62のいずれに設けても動作するように構成されており、汎用性があり、少品種大量生産が可能となり、コストを下げることが可能となる。しかも、前述したように、入力回路135の空きポートを利用して不正使用を行なったとしても、その不正使用を判別する機能を有するために、そのような不正使用を防止することもできる。
【0113】
SC41によりNOの判断がなされた場合にはSC12に進み、補給玉情報HOを秘密鍵Kを用いて暗号化する処理すなわちEK (HO)の演算処理がなされる。次にSC13に進み、その演算結果であるEK (HO)を対応する遊技制御手段52に出力する処理がなされる。これを受けた遊技制御手段52は、その補給玉情報HOを遊技場管理コンピュータ300へ送信する。
【0114】
次にSC14に進み、補給玉の累積加算を行なってその累積加算値HORを算出する処理がなされる。次にSC15に進み、所定時間累積加算したか否かの判断がなされ、所定時間累積加算したと判断された場合にはSC16に進み、その累積加算値であるHORを秘密鍵Kを用いて暗号化する処理すなわちEK (HOR)の演算を行ない、その演算結果を対応する遊技制御手段52へ出力する処理がSC17により行なわれてSC2に戻る。このHORを受けた遊技制御手段52は、その補給玉累積情報HORを遊技場管理コンピュータ300へ送信する。一方、所定時間累積していないと判断された場合は、SC2に戻る。
【0115】
LONチップ101が打込玉センサ61に設けられたものであり、その打込玉センサ61から打込玉情報が入力回路135に入力されてくれば、SC5によりYESの判断がなされてSC44に進み、打込玉フラグがセットされ、SC45に進み、他のフラグがセットされているか否かの判断がなされ、セットされている場合には前述したようにSC48に進むが、セットされていない場合にはSC18に進む。SC18では、打込玉情報UTを暗号化する処理すなわちEK (UT)を演算する処理がなされ、SC19に進み、その演算結果を対応する遊技制御手段52へ出力する処理がなされる。次にSC20に進み、打込玉の累積加算を行なってその打込玉累積加算値UTRを算出する処理がなされる。次にSC21に進み、所定時間累積したか否かの判断がなされ、所定時間累積した段階でSC22に進み、その打込玉累積加算値UTRを暗号化する処理すなわちEK (UTR)を演算する処理がなされる。
【0116】
次にSC23に進み、その演算結果であるEK (UTR)を対応する遊技制御手段52へ出力する処理がなされてSC2に戻る。この打込玉累積加算値UTRを受けた遊技制御手段52は、遊技場管理コンピュータ300へその打込玉累積加算値UTRを送信する。遊技場管理コンピュータ300では、送信されてきた補給玉累積加算値HORと打込玉累積加算値UTRとによりHOR−UTRを計算するのみで現時点での差数を簡単に算出することができ、遊技場管理コンピュータ300を安価なもので構成することが可能となる。すなわち、遊技場管理コンピュータ300の管理機能の一部を周辺LONチップが肩代わりしているのである。
【0117】
このLONチップ101が個別ジェットカウンタ62に設けられたものであり、その個別ジェットカウンタ62からの計数情報KEが入力回路135に入力されれば、SC6によりYESの判断がなされてSC46に進み、計数フラグがセットされ、SC47に進み、他のフラグがセットされているか否かの判断がなされ、セットされている場合には前述したようにSC48に進むが、セットされていない場合にはSC24に進む。SC24では、その受信した計数情報KEを暗号化する処理すなわちEK (KE)を演算する処理がなされる。次にSC25に進み、その演算結果であるEK (KE)を対応する遊技制御手段52へ出力する処理がなされる。
【0118】
次にSC26に進み、景品玉の計数値を累積加算してその景品玉累積加算値KERを算出する処理がなされる。次にSC27に進み、所定時間累積加算したか否かの判断がなされ、所定時間累積加算した段階でSC28に進み、その景品玉累積加算値KERを暗号化する処理すなわちEK (KER)を演算する処理がなされる。次にSC29により、その演算結果であるEK (KER)を対応する遊技制御手段52へ出力する処理がなされてSC2に戻る。
【0119】
このLONチップ101がカードユニット35に設けられたものであり、そのカードユニットから引落情報HIが入力回路135に入力されれば、SC7によりYESの判断がなされてSC48に進み、引落フラグをセットする処理がなされ、SC49に進み、他のフラグがセットされているか否かの判断がなされ、セットされている場合には前述したようにSC42に進むが、セットされていない場合にはSC30に進む。
【0120】
SC30では、受信した引落情報HIを暗号化する処理すなわちEK (HI)を演算する処理がなされる。次にSC31に進み、その演算結果であるEK (HI)を対応する遊技制御手段52へ出力する処理がなされる。次にSC32に進み、引落情報の累積加算を行なって引落情報累積加算値HIRを算出する処理がなされる。次にSC33に進み、所定時間累積加算したか否かの判断がなされ、所定時間累積加算した段階でSC34に進み、その引落情報累積加算値HIRを暗号化する処理すなわちEK (HIR)を演算する処理がなされる。次にSC35に進み、その演算結果であるEK (HIR)を対応する遊技制御手段52へ出力する処理がなされてSC2に戻る。
【0121】
次に再びLONチップ部分110のCPU(2)112の制御動作の説明に戻る。図17は、前記SB3により示した受信側接続異常チェックの処理を示すフローチャートである。SB23により電源投入時であるか否かの判断がなされ、電源投入時の場合にはSB24に進み、当該遊技制御手段52に割振られているID番号とセキュリティ要求信号とを受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはSB25に進み、返信待ち時間WTが経過したか否かの判断がなされ、経過するまでSB24の判断が繰返し行なわれる。
【0122】
電源投入時においては、隣(左側)の遊技制御手段52から前述したようにID番号とセキュリティ要求信号とが送信されてくるはずであり(SB8参照)、それが返信待ち時間WTが経過したにもかかわらず送信されてこないということは前述した接続異常が推定されるために、SB37に進み、接続異常判定情報を隣(左側)の遊技制御手段52へ返信する処理がなされる。またSB38に進み、その返信した遊技機とは反対側の遊技制御手段の方に、ID番号と接続異常判定情報を送信する処理がなされる。
【0123】
WTが経過する以前においてID番号とセキュリティ要求信号とを受信すれば、SB26に進み、乱数を発生させて秘密鍵Kを生成する処理がなされる。次にSB27に進み、その秘密鍵Kを鍵Aで暗号化する処理すなわちEA (K)を演算する処理がなされる。そしてSB28により、その演算結果であるEA (K)を隣(左側)の遊技制御手段52へ出力する処理がなされる。
【0124】
このEA (K)を受信した遊技制御手段52は、前述したようにEK (M)を演算して返信してくるのであり(SB12参照)、その返信があったか否かがSB29により判断される。そして返信待ち時間WTが経過したにもかかわらずEK (M)が返信されてこなければ前述した接続異常が推定されるためにSB37へ進む。一方、WTが経過するまでにEK (M)を受信すれば、SB31に進み、その受信したデータを復号化する処理すなわちDK {EK (M)}を演算する処理がなされてMを算出する処理がなされる。次にSB32に進み、その演算結果が適正なMの値と一致するか否かの判断がなされ、一致しない場合には隣(左側)の遊技制御手段52がEK (M)を演算する能力のない不正改造されたものであることが推定されるために、SB37へ進む。
【0125】
SB32の判断結果適正なMの値と一致すると判断された場合にはSB33に進み、接続正常判定情報を隣(左側)の遊技制御手段52へ返信する処理がなされる。次にSB34に進み、前述した接続異常チェック期間T1に対し多少の誤差時間α(たとえば2、3秒程度)を加算した時間が経過したか否かの判断がなされる。未だにT1+αが経過していない場合にはSB35に進み、ID番号とセキュリティ要求信号を受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはそのまま制御が終了する。前述したように、接続異常チェック期間T1が経過する毎に隣(左側)の遊技制御手段52からID番号とセキュリティ要求信号とが送信されてくるのであり(SB5,SB4,SB8)、隣の遊技制御手段52と多少の時間計時誤差があったとしても、T1+αが経過するまでの間にはID番号とセキュリティ要求信号とが送信されてくるはずである。そしてID番号とセキュリティ要求信号とが送信されてくればSB35によりYESの判断がなされてSB36へ進み、T1−αが経過したか否かの判断がなされる。これにより、前回のID番号とセキュリティ要求信号とを受信してからT1−α経過したか否かの判断がなされ、経過していると判断された場合にのみSB26に進み、秘密鍵Kの生成返信処理がなされるのである。
【0126】
すなわち、前回のID番号とセキュリティ要求信号とを受信してからT1±α(たとえば1時間±2、3秒)の期間内に次回のID番号とセキュリティ要求信号を受信した場合にのみSB26の処理がなされ、それ以外の場合にはSB37に進み、接続異常判定処理がなされるのである。
【0127】
遊技場内での不正の一例として、ある遊技制御手段52と隣の遊技制御手段52との間のデータのやり取りをしらみ潰しに記憶してすべてのデータのやり取りを記憶してしまうという前述したしらみ潰し方式の不正行為が考えられる。このようなしらみ潰し方式の不正行為に対処するためにSB34が設けられている。このSB34により、ID番号とセキュリティ要求信号が送信されてきた場合に、前回のID番号とセキュリティ要求信号の受信から今回のID番号とセキュリティ要求信号の受信までにT1−αの期間が経過していない場合にはSB37に進み異常判定に伴う処理がなされる。その結果、前回のID番号とセキュリティ要求信号の受信から今回のID番号とセキュリティ要求信号の受信までにT1−α(たとえば1時間−2、3秒)の期間が経過していない場合には異常判定がなされることとなり、前述したたとえば0.1秒毎にID番号とセキュリティ要求信号を右側の遊技制御手段52へ送信してしらみ潰しにデータを記憶するしらみ潰し方式の不正行為を防止することができる。
【0128】
このSB34が設けられているために、しらみ潰し方式の不正行為を行なおうとした場合には、T1−α(たとえば1時間−2、3秒)の期間が経過する毎に1回ずつID番号とセキュリティ要求信号を右側の遊技制御手段52へ送信せざるを得なくなる。その結果、右側の遊技制御手段52の前述SB26により発生可能な乱数の数をたとえば10000種類とした場合には、その10000種類の乱数がすべて発生され尽くされるまでID番号とセキュリティ要求信号を右側の遊技制御手段52に繰返し出力しなければならず、乱数が何ら重複することなく発生されたとしても(T1−α)×10000の時間すなわち(1時間−2、3秒)×10000の時間が必要となる。
【0129】
一方、T1±αの期間内にID番号とセキュリティ要求信号とを受信すれば、T1が0クリアされて再度接続異常チェック期間T1の計時がなされる。
【0130】
次に、SB23により電源投入時でないと判断された場合には直接SB34に進み、前回のID番号とセキュリティ要求信号の受信からT1+αの経過がなされたか否かの判断がなされる。
【0131】
図18,図19は、SB6に示した通信制御の制御動作を示すフローチャートである。まずSB39によりEA (M)を受信したか否かの判断がなされる。このEA (M)は、定期的に管理会社2の管理コンピュータ2aから遊技場に送信されてくるものであり、前述した直列接続の遊技制御手段52の一端の遊技制御手段52に送信されてくる。このEA (M)を受信すれば、SB45に進み、鍵Aを用いてそれを復号化する処理すなわちDA {EA (M)}を演算してMを算出する処理がなされる。次にSB46に進み、現在のMのデータをその算出されたMに更新する処理がなされ、その新たなMを当該遊技制御手段に対応する周辺LONチップに送信する処理がなされる。
【0132】
次にSB47に進み、Q1 =EID1 (M)を演算する処理がなされる。このSB47を演算する遊技制御手段52は、前述したように、遊技場において直列接続された遊技制御手段の一番端(左側)のものであり、その一番端の遊技制御手段52のID番号を用いて作成された鍵をID1と表わし、その鍵ID1を用いて前記Mを暗号化してQ1 を算出する処理がなされる。次にSB48に進み、その算出したQ1 およびEA (M)とを隣(右側)の遊技制御手段52へ出力する処理がなされる。
【0133】
このQ1 とEA (M)とを受信した隣の2番目の遊技制御手段52は、自分のID番号を用いて鍵ID2を作成し、その鍵ID2を用いて受信したQ1 を暗号化してQ2 を作成する処理を行なう。すなわち、Q2 =EID2 (Q1 )を演算する。そしてその演算結果であるQ2 とEA (M)とをさらに隣の3番目の遊技制御手段52へ出力する。
【0134】
そして、N番目の遊技制御手段52は、隣の遊技制御手段52からQN-1 とEA (M)とを受信することとなる。このN番目の遊技制御手段52について一般的な形で表現したのがSB40である。SB40により、QN-1 とEA (M)を受信したか否かの判断がなされる。受信すれば、SB49に進み、その受信したEA (M)を復号化する処理すなわちDA {EA (M)}を演算してMを算出する処理がなされる。次にSB50に進み、現時点のMの記憶データを算出された新たなMに更新し、その新たなMを周辺LONチップに送信する処理がなされる。
【0135】
次にSB51に進み、当該N番目の遊技制御手段52に割振られているID番号を用いて鍵IDNを作成し、その鍵を用いて受信したQN-1 を暗号化する処理、すなわち、QN =EIDN (QN-1 )を演算する処理が行なわれる。次にSB52に進み、送信されてきた遊技機とは反対側に前記QN とEA (M)とを送信する処理が行なわれる。
【0136】
このように、QN は、一番端の遊技制御手段52から順繰りに算出されてきたQN-1 を用いて当該遊技制御手段52のID番号を利用した鍵で暗号化して作成されたものであり、その作成されたQN を次の遊技制御手段52へ送信して次の遊技制御手段がさらにQN+1 を作成することとなり、一番最後の遊技制御手段52がQZ を作成してそれを管理会社2の管理コンピュータ2aへ送信して、管理コンピュータ2aにより適否のチェックが行なわれることとなる。
【0137】
SB40によりNOの判断がなされた場合にはSB41へ進み、プログラムチェック異常情報とID番号を受信したか否かの判断がなされる。このプログラムチェック異常情報とID番号とは、隣(左側)の遊技制御手段52から送信されてくるものであり、これを受信すれば、SB53へ進み、送信してきた遊技機とは反対側(右側)の遊技制御手段52へその受信情報を送信する処理がなされる。その結果、このプログラムチェック異常情報とID番号とが次々に遊技制御手段52によって送信されてきて、最終的に一番端(右側)の遊技制御手段52から管理会社2の管理コンピュータ2aへ送信されることとなる。
【0138】
SB41によりNOの判断がなされた場合にはSB42へ進み、ID番号と接続異常判定情報を受信したか否かの判断がなされる。この情報は、隣(左側)の遊技制御手段52から送信されてくるものであり、これを受信すればSB54へ進み、その送信されてきた遊技機とは反対側(右側)の遊技制御手段にその受信情報を送信する処理がなされる。その結果、このID番号と接続異常判定情報も、次々に遊技制御手段52によって送信されて一番端(右側)の遊技制御手段52から管理会社2の管理コンピュータ2aへ送信されることとなる。
【0139】
SB42によりNOの判断がなされた場合にはSB43へ進み、異常判定情報と比較対照情報とID番号を受信したか否かの判断がなされる。この情報は、隣(左側)の遊技制御手段52から送信されてくるものであり、後述するセットパターンに基づいた異常判定がなされた場合に、その異常判定の旨と、異常が生じた遊技制御手段52のID番号と、セットパターンと比較された各種遊技状態情報(比較対照情報)とが、送信されてくる。これら情報が送信されてくれば、SB55へ進み、その送信してきた遊技機とは反対側(右側)の遊技制御手段52へその受信情報を送信する処理がなされる。その結果、これら異常判定情報と比較対照情報とID番号とが、次々と遊技制御手段52によって送信されて一番端(右側)の遊技制御手段52から管理会社2の管理コンピュータ2aへ送信されることとなる。
【0140】
次にSB43によりNOの判断がなされた場合にはSB44へ進み、セットパターンを受信したか否かの判断がなされる。遊技場で行なわれる不正の1つとして、遊技制御手段52に記憶されている遊技制御用プログラムを改ざんして遊技者が特殊な打球操作を行なっていわゆるセットパターンと呼ばれる特殊の遊技状態となるように遊技操作した場合に、特定遊技状態(大当り状態)の確率が飛躍的に高くなるようにする不正行為がある。このようなセットパターンは、たとえばある特定の図柄の組合せが可変表示装置4により停止表示された場合に、以降始動入賞が発生しないような打球操作をするとか始動入賞記憶が2以上にならないように打球操作する等のような特殊な打球操作を行なった場合にそのセットパターンに当て嵌まるようにセットされている場合が多い。そして、後述するように、ある特殊な打球操作に伴って特殊な遊技状態となった後特定遊技状態(大当り状態)が急に頻繁に発生するようになれば、その遊技制御手段52によりセットパターンを割出し、その割出されたセットパターンを隣(両側)の遊技制御手段52へ出力する処理がなされる。
【0141】
SB44より、そのセットパターンを受信したと判断されれば、SB56に進み、その受信したセットパターンを記憶し、SB57に進み、送信してきた遊技機とは反対側の遊技制御手段52にその受信情報を送信する処理がなされる。その結果、このセットパターン情報は、セットパターンを割出して発信した遊技制御手段52から両側に次々と遊技制御手段52により送信され、直列接続された遊技制御手段52の両端の遊技制御手段52からそれぞれ管理会社2の管理コンピュータ2aへ送信されることとなる。そして、直列接続された遊技制御手段52の前記ステップS56によりすべての遊技制御手段52にセットパターンが記憶されることとなる。
【0142】
SB44によりNOの判断がなされた場合にはSB110に進み、LONチップ不正使用情報を受信したか否かの判断がなされる。このLONチップ不正使用情報は、前述したように、当該遊技制御手段52に対応して設けられたLONチップの入力回路135の空きポートに不正に情報入力するという不正使用が行なわれた場合に、そのLONチップから不正使用情報が該当する遊技制御手段52へ送信されてくる。そして、遊技制御手段52がそのLONチップ不正使用情報を受信すれば、SB111に進み、その遊技制御手段52に割振られているID番号とLONチップ不正使用情報とを隣(右側)の遊技制御手段52へ送信する処理がなされる。その結果、不正が発生したLONチップに対応する遊技制御手段52のID番号と不正使用が発生した旨を表わすLONチップ不正使用情報とが次々に遊技制御手段52により伝送されて一番端(右側)の遊技制御手段52から管理会社2の管理コンピュータ2aへ送信されることとなる。
【0143】
SB110によりNOの判断がなされた場合にはSB112に進み、前述したID番号とLONチップ不正使用情報とを受信したか否かの判断がなされる。そして隣(左側)の遊技制御手段52からID番号とLONチップ不正使用情報とを受信すれば、SB113に進み、送信してきた遊技機とは反対側の遊技制御手段52へ受信情報を送信する処理がなされる。
【0144】
図20,図21は、SB7に示した遊技情報入出力制御の制御動作を示すフローチャートである。SB58により、確率設定入力があったか否かの判断がなされる。図3〜図5に示した大当りの発生確率の設定値を可変設定する入力操作が行なわれて確率設定スイッチからの設定操作信号がI/Oポート116に入力されれば、SB58によりYESの判断がなされてSB68へ進む。SB68では、確率設定値の記憶をその入力設定された入力値に変更する処理がなされてSB67へ進む。
【0145】
SB58によりNOの判断がなされた場合にはSB59へ進み、始動記憶アドレス指定があったか否かの判断がなされる。アドレスデコード回路104からCPU(2)112へ入力されるアドレス指定信号がRAM103の始動入賞記憶を行なっているアドレスを指定するものである場合には、SB59によりYESの判断がなされてSB69に進み、次の瞬間データバスを流れる始動記憶値データBをそのデータバスから読取る処理がなされる。そしてSB70へ進み、現在の始動記憶値をその読取ったBに更新する処理がなされる。次にSB71へ進み、始動入賞が発生していない期間である無始動入賞期間を算出する処理がなされてSB67に進む。なお、始動記憶とは、可変表示装置4が可変表示中等のように打玉の始動入賞に従ってすぐには可変表示を開始できないときに始動入賞が生じた場合に、その始動入賞を記憶しておくことである。
【0146】
SB59によりNOの判断がなされた場合にはSB60に進み、大当り,有効始動出力ポートの指定がなされたか否かの判断がなされる。アドレスデコード回路104からI/Oポート116に出力されるポート指定信号は前述したようにCPU(2)112にも入力され、そのCPU(2)112に入力されるポート指定信号がI/Oポート116における大当り,有効始動入賞情報を外部出力するためのポートを指定するものであった場合には、SB60によりYESの判断がなされてSB72に進む。SB72では、次の瞬間データバスを流れるデータを読取る処理が行なわれ、SB73に進み、その読取ったデータが有効始動Cが発生した旨のデータであるか否かの判断がなされる。そして有効始動Cの発生データである場合にはSB74へ進み、有効始動カウンタを「1」加算更新し、SB75により可変表示装置4が変動しない無変動期間を算出する処理がなされてSB67へ進む。
【0147】
SB72により読取られるデータは有効始動情報かまたは大当り情報であるために、SB73によりNOの判断がなされるということはSB72により読取ったデータが大当り情報である場合である。その場合には、SB76に進み、現時点での有効始動カウンタの値を、大当り間有効始動回数N(I)にする処理がなされる。なおこのIは、SB2によりイニシャライズされた段階では「0」の値となっており、特定遊技状態(大当り状態)の発生回数を計数するものである。次にSB77に進み、有効始動カウンタをクリアし、SB78に進み、Iに「1」加算してその加算した後の値を新たなIの値にする処理がなされてSB67へ進む。このSB78の処理により大当りが発生する毎にIの値が「1」ずつ加算更新されることとなり、Iの値が現時点における大当りの発生回数を表わすものとなる。その結果、SB76による大当り間有効始動回数N(I)は、前回の大当りの発生から今回の大当りの発生までの間に有効始動入賞が何回発生したかを表わすものであり、大当りの発生回数毎に分類して大当り間有効始動回数を集計記憶することとなる。
【0148】
SB60によりNOの判断がなされた場合には、SB61へ進み、確変フラグアドレス指定があったか否かの判断がなされる。アドレスデコード回路104からRAM103のアドレスを指定する信号が前述したようにCPU(2)112にも入力され、そのアドレス指定信号がRAM103の確変フラグの記憶アドレスを指定する信号であった場合には、SB61によりYESの判断がなされてSB83に進み、次の瞬間データバス109を流れる確変データGを読取る処理がなされる。次にSB84に進み、その確変データGが確率変動状態が発生した旨のデータであるか否かの判断がなされ、発生した旨のデータである場合にはSB85に進み、確変中フラグがセットされてSB67へ進む。一方、確率変動状態が消滅した旨のデータである場合にはSB84によりNOの判断がなされてSB86へ進み、確変中フラグがクリアされた後SB67へ進む。
【0149】
SB61によりNOの判断がなされた場合にはSB62に進み、EK (HO)を受信したか否かの判断がなされる。補給玉センサ60に設けられているLONチップ101からEK (HO)が送信されてくれば(SC13参照)、SB62によりYESの判断がなされてSB87に進む。SB87では、その受信情報を鍵Kを用いて復号化する処理すなわちDK {EK (OH)}を演算して補給玉情報HOを算出する処理がなされる。
【0150】
次にSB88に進み、その算出されたHOを遊技場管理コンピュータ300に出力する処理がなされた後にSB67へ進む。
【0151】
SB62によりNOの判断がなされた場合にはSB63に進み、EK (HOR)を受信したか否かの判断がなされる。このEK (HOR)は、補給玉センサ60に設けられているLONチップ101から送信されてくるものであり(SC17参照)、送信されてくればSB89に進み、そのデータを鍵Kを用いて復号化する処理すなわちDK {EK (HOR)}を演算して補給玉累積情報HORを算出する処理がなされる。次にSB90に進み、現在記憶している補給玉累積値をその算出された新たな補給玉の累積値HORに更新する処理がなされた後にSB67へ進む。
【0152】
SB63によりNOの判断がなされた場合にはSB64へ進み、EK (UT)を受信したか否かの判断がなされる。このEK (UT)は、打込玉センサ61に設けられているLONチップ101から送信されてくるものであり(SC19参照)、送信されてくればSB91に進み、そのデータを鍵Kを用いて復号化する処理すなわちDK {EK (UT)}を演算して打込玉情報UTを算出する処理がなされる。
【0153】
次にSB92に進み、その算出されたUTを遊技場管理コンピュータ300に出力する処理がなされてSB67へ進む。
【0154】
SB64によりNOの判断がなされた場合にはSB65に進み、EK (UTR)を受信したか否かの判断がなされる。このEK (UTR)は、打込玉センサ61に設けられているLONチップ101から送信されてくるものであり(SC23参照)、送信されてくればSB93に進み、その受信したデータを鍵Kを用いて復号化する処理すなわちDK {EK (UTR)}を演算して打込玉累積値情報UTRを算出する処理がなされる。
【0155】
次にSB94へ進み、現時点での打込玉累積値の記憶を算出された新たな打込玉累積値UTRに更新する処理がなされてSB67へ進む。
【0156】
SB65によりNOの判断がなされた場合にはSB66に進み、可変表示制御コマンド出力ポートが指定されたか否かの判断がなされる。I/0ポート116における可変表示制御コマンドを出力する出力ポートを指定する指定データがアドレスデコード回路104から出力されれば、その出力データはCPU(2)112にも入力され、その可変表示制御コマンド出力ポートの指定信号が入力されればSB79に進み、次の瞬間データバス109を流れる可変表示制御コマンドデータHをそのデータバスから読取とる処理がなされる。
【0157】
次にSB80に進み、その読取った可変表示制御コマンドデータHから予定停止図柄Zを割出す処理がなされる。可変表示装置4を制御する可変表示制御手段は、前記遊技制御手段52から可変表示制御指令信号を受取ってその指令信号どおりに可変表示装置4を表示制御するのであり、その遊技制御手段52から送信されてくる可変表示制御指令信号(コマンドデータ)には、予定停止図柄を指定するコマンドデータが含まれている。このコマンドデータに基づいて実際に可変表示装置4により停止表示される予定の図柄(予定停止図柄)Zを割出す処理がSB80によりなされる。
【0158】
次にSB81に進み、現時点の有効始動カウンタの値をJとする処理がなされる。次にSB82に進み、Z(J)を記憶する処理がなされた後にSB67へ進む。この有効始動カウンタは、前回の大当りの発生から今回の大当りの発生までの間に発生した有効始動を計数するカウンタであり、そのカウンタによって計数される有効始動の発生回数毎に対応した予定停止図柄Zを記憶する処理がSB82によりなされるのである。
【0159】
次にSB66によりNOの判断がなされた場合にはSB67に進み、セットパターンチェック処理がなされる。図22は、このセットパターンチェック処理の動作を示すフローチャートである。
【0160】
SB95によりN(I)から確変中フラグがセットされている最中のN(I)を差し引いた残りを算出する処理がなされる。このNは、前記SB2によりイニシャライズされた段階では「0」の値となっており、前述したように、大当りの発生毎の大当り間有効始動回数の履歴データであり、大当りの発生毎の大当り間有効始動回数全体から、確変中フラグがセットされている最中すなわち確率変動状態中の大当り間有効始動回数を差し引く処理がなされる。その結果、確率変動中でない通常確率状態のときの大当り毎の大当り間有効始動回数の履歴が算出できる。
【0161】
次にSB96に進み、その通常確率時における大当り間有効始動回数の履歴データに基づいて異常が発生しているか否かを判定する処理がなされる。すなわち、通常確率時においては、大当りの発生確率はたとえば1/378であり、その結果、大当り間有効始動回数は378前後となるはずである。ところが、あまりにも大当り間有効始動回数が少ないすなわち大当りの発生確率があまりにも高い場合には、このSB96により異常判定してSB97によりYESの判断を行なうのである。
【0162】
このSB96,SB97の異常判定の具体例を以下に詳述する。大当り(特定遊技状態)の発生確率は、前述したように、正常な遊技制御用プログラムの場合には1/378程度であり、その正常な遊技制御用プログラムに基づいて遊技を実際に行なえば、大当り(特定遊技状態)の発生確率分布は正規分布に従ったものとなるはずである。
【0163】
遊技機における大当りの発生確率p(たとえば1/378)がわかっている場合に、その中からn回施行した場合(n回WC RAD1を抽出して大当りか否かの判定を行なった場合)に所定の事象(抽出値が大当り判定値「7」となる場合)がr回発生する確率は、二項分布式により数式1のように定義される。
【0164】
【数1】
Figure 0004251674
【0165】
数式1により遊技機の大当り発生確率がpの場合に、前回の大当り発生からn回変動(n回抽選)して次の大当りが1回発生する確率はP(1)と考えられるために、数式2で表わされる。
【0166】
【数2】
Figure 0004251674
【0167】
この数式2においてある区間(抽選回数)における事象発生の割合(確率)を求める場合には、その抽選回数nを変数として所定の区間内における数式2の積分値(面積)s1 を求め、さらにその値を全面積Sで除する必要があり、0からαまでの区間において、その事象の発生する割合は次の数式3で表わされる。
【0168】
【数3】
Figure 0004251674
【0169】
この数式3によりたとえば20%毎の面積をとると5個の図柄変動数の領域を算出してそれぞれの事象と考えるとともに、20%の領域面積であることからその事象における大当りが起こる確率は1/5となる。
【0170】
以上より、数式3より20%毎の面積をとる5個の図柄変動数の領域を算出して大当り発生回数Nを5回にし、一日の営業時間内において5回の大当りが発生した遊技機について、数式3に従った正規分布と実際の遊技機の正規分布とを比較して異常かどうかを判別する。なお、前述した抽選回数は、大当り間有効始動回数と一致するために、本実施の形態では抽選回数=大当り間有効始動回数N(I)として判別を行なっている。SB97により異常があると判別された場合にはSB103に進むが、異常なしと判別された場合にはSB98に進み、差数=補給玉累積値−打込玉累積値 を算出して、差数を求める処理を行なう。この補給玉累積値HORと打込玉累積値UTRとは、前述したように、周辺LONチップから遊技制御手段52へ送信されてくるために、それらのデータをそのまま利用して差数を求めることができる。
【0171】
次にSB99に進み、現時点における大当り発生回数Iと算出された差数とを比較して両者整合性があるかどうかを判別して異常の有無を判定する処理が行なわれる。この大当り発生回数が大きい場合にはそれに伴って差数も大きい値となっているはずであり、逆に大当り発生回数が少ない場合には差数も少ない値かあるいはマイナスの値となっているはずである。このように、大当りの発生回数Iと差数とは相関関係を有するはずである。ところが、大当りの発生回数Iが比較的少ないにもかかわらず差数が非常に大きな値となっている場合には、実際に大当りが頻繁に発生してたとえば現時点で10回発生しているにもかかわらずCPU102がI/Oポート116を通して大当り発生情報をたとえば4回しか出力していない等のように、遊技制御手段52の遊技制御用プログラムが不正改造されていることが推測される。このような不正改造が行なわれた場合には、SB99によりその旨が判定され、SB100により異常の有無を判別して異常があると判別された場合にはSB103に進み、異常なしと判別された場合にはSB101に進む。
【0172】
SB103では、異常判定情報と比較対照情報とID番号とを隣(右側)の遊技制御手段52に出力する処理がなされる。この比較対照情報とは、前述した大当り発生回数Iと差数あるいは異常と判定されるまでの始動記憶値履歴,無変動期間履歴,無始動入賞期間履歴等の遊技状態情報のことである。
【0173】
次にSB104に進み、セットパターンを割出す処理がなされる。このセットパターンは、前述したように、遊技制御手段52に不正改造された遊技制御用プログラムが記憶されている場合において、通常では生じないある特定の遊技状態(これをセットパターンという)となった場合に、大当りの発生確率が飛躍的に向上するように仕組まれたものであり、この大当りの確率が不正に向上する前兆となる遊技動作パターンをセットパターンという。たとえば、ある特定の図柄の組合せが表示された後、始動入賞記憶が2以上にならないような打球操作が行なわれた場合とか、無変動期間が所定値以上継続した場合とか、無始動入賞期間が所定値以上継続した場合等が考えられる。遊技制御手段52のCPU(2)では、そのようなセットパターンの割出しを試みる。そしてセットパターンの割出しが可能であった場合には、SB105に進み、その割出されたセットパターンを記憶するとともに、隣(両側)の遊技制御手段52へ出力する処理が行なわれる。
【0174】
一方、遊技制御手段52のCPU(2)においてセットパターンの割出しが不可能であった場合には、SB103に従って送信されてきた比較対照情報に基づいて管理会社2の管理コンピュータ2aがセットパターンの割出しを行なう。
【0175】
一方、SB100により異常でないと判断された場合にはSB101に進み、有効始動入賞の発生毎の予定停止図柄であるZ(J),始動記憶値履歴,無変動期間履歴,無始動入賞期間履歴からなる比較対照情報と現在記憶されているセットパターンとを比較する処理がなされる。そしてSB102に進み、前記比較対照情報がセットパターンに合致するか否かの判断がなされ、合致する場合には異常と判断されてSB103に進み、その異常判定情報と前記SB101に示した比較対照情報と当該遊技制御手段52のID番号とを隣(右側)の遊技制御手段52へ出力する処理がなされる。
【0176】
図23〜図25は、管理会社2に設けられた管理コンピュータ2aの制御動作を示すフローチャートである。SD1により、メーカーから、納入遊技場とID番号と設置箇所の情報を受信したか否かの判断がなされる。前述したように、遊技機メーカー100は、遊技場1に遊技機34を納入する際には、その遊技機34に設けられている遊技制御手段52のID番号と納入する遊技場とその遊技場のどこに当該遊技機34を設置するかの設置箇所情報とを管理会社2の管理コンピュータ2aへ送信する。管理コンピュータ2aは、それら情報を受信すれば、SD8に進み、送信されてきたデータに基づいて、当該納入遊技場のID番号配列テーブルの記憶データを更新する処理が行なわれてSD1に戻る。
【0177】
管理コンピュータ2aは、遊技場毎に、ID番号配列テーブルを記憶しており、遊技場に設置されて直列接続されている遊技制御手段52のID番号をその直列接続の順番どおりに配列させてテーブルの形で記憶している。そして遊技機メーカー100が遊技場に新たな遊技機34を納入して遊技機設置島に設置すれば、当該遊技場のID番号配列テーブルの記憶データもその新たな遊技機が納入された後の配列データにする必要があり、そのためにSD8により、ID番号配列テーブルを更新するのである。
【0178】
SD1によりNOの判断がなされた場合にはSD2に進み、ID番号とセキュリティ要求信号の受信時期がきたか否かの判断がなされる。このID番号とセキュリティ要求信号とは、前述したように、左側の遊技制御手段52が右側の遊技制御手段52へ定期的に出力するものである。ところが、遊技場において直列接続されている遊技制御手段の一番右側の端の遊技制御手段は、前述したようにID番号とセキュリティ要求信号とを管理会社2の管理コンピュータ2aへ送信することとなる。そこで、SD2により、ID番号とセキュリティ要求信号の受信時期がきたか否かの判断がなされ、きたと判断された場合には、SD9に進み、ID番号とセキュリティ要求信号とを受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合には前述したように接続異常が推定されるためにSD18に進み、接続異常判定情報を一番右側の遊技制御手段52へ返信して、SD19により、その一番右側の遊技制御手段52のID番号と接続異常判定情報を報知する制御が管理コンピュータ2aによりなされる。その結果、管理会社2の係員は、その報知を見て異常が発生したことを認識することが可能となる。
【0179】
一方、SD9によりYESの判断がなされた場合には、前述したように、SD10による乱数を発生させて秘密錠Kを生成する処理がなされ、SD11に進み、その秘密錠を暗号化する処理すなわちEA (K)を演算する処理がなされ、その演算結果を前記一番右側の遊技制御手段52へ出力する処理がSD12においてなされる。
【0180】
そしてSD13に進み、その一番右側の遊技制御手段52からEK (M)が返信されてきたか否か判断し、SD14によるWTの期間が経過したか否かの判断を行ない、経過するまでSD13の判断を続行する。そしてWTが経過したにもかかわらずEK (M)を受信しない場合には前述した接続異常が推定されるために、SD18,SD19の処理が行なわれる。
【0181】
一方、WTが経過するまでの間にEK (M)を受信すればSD15に進み、DK {EK (M)}を演算してMを算出する処理がなされる。次にSD16に進み、その演算結果が適正なMの値と一致するか否かの判断がなされ、一致しない場合にはSD18以降の異常処理がなされ、一致する場合にはSD17に進み、接続正常判定情報を前記一番右側の遊技制御手段52へ返信する処理がなされる。
【0182】
SD2によりNOの判断がなされた場合にはSD3に進み、セキュリティ要求信号出力時期がきたか否かの判断がなされる。このセキュリティ要求信号は、遊技機において直列接続された遊技制御手段52の左側の遊技制御手段から右側の遊技制御手段に送信されるものであるが、直列接続された一番左側の遊技制御手段52は、前述したように、管理会社2の管理コンピュータ2aからセキュリティ要求信号が送信されてくる。そこで、SD3により、セキュリティ要求信号出力時期がきたか否かの判断がなされ、時期がきた場合にはSD20に進み、ID番号(これは管理コンピュータ2aのID番号)とセキュリティ要求信号とを前記一番左側の遊技制御手段52へ出力する処理がなされる。
【0183】
そしてSD21〜SD29の処理がなされる。この処理は、前述したSB9〜SB17と同様の処理でありここでは説明の繰返しを省略する。なお、SB16では、クロックを停止する処理を行なっているが、この管理コンピュータ2aでは、その代わりに、SD29により、送信側接続異常が発生した旨の報知を行なう。
【0184】
次に、SD3によりNOの判断がなされた場合にはSD4に進み、Mの更新時期がきたか否かの判断がなされる。このMは、定期的(たとえば2時間毎)に更新時期がきたと判断されるものであり、SD4によりYESの判断がなされた場合には、SD30に進み、乱数を発生させてその乱数を利用したMを作成する処理がなされる。次にSD31に進み、現時点のMの記憶データを新たに作成されたMに更新する処理がなされる。次にSD32に進み、新たなMを暗号化する処理すなわちEA (M)を演算する処理がなされ、SD33によりその演算結果を遊技場において直列接続されている遊技制御手段52の一番端(左側)の遊技制御手段52に出力する処理がなされる。
【0185】
次にSD34に進み、タイマの計時開始を行なう。このタイマは、たとえば5分程度の時間をカウントするものである。次にSD35に進み、前記遊技場の直列接続されている遊技制御手段52の一番端(右側)の遊技制御手段52からQZ が送信されてきたか否かの判断がなされる。前記EA (M)を受信した遊技制御手段52は、前述のSB39,SB45〜SB48,SB40,SB49〜SB52の処理を次々に行ない、一番右側の遊技制御手段52からQZ とEA (M)とを管理会社2の管理コンピュータ2aに返信してくる。その返信データを受信すればSD35によりYESの判断がなされてSD40に進み、SD34のタイマをクリアする処理がなされる。このQZ を返信してくるまでに多くの遊技機(たとえば500台)の遊技制御手段52を直列接続している遊技場においては、5分近くかかる場合がある。ゆえに、SD34によるタイマを5分程度の時間を計時するもので構成している。
【0186】
タイマがクリアされた後にSD41に進み、当該遊技場のID番号配列テーブルのデータを用いてQZ を演算する処理がなされる。そしてSD41に進み、受信したQZ と演算して求めたQZ とを照合して両者一致するか否か判断し、一致する場合には正常と判断してSD1に戻るが、一致しない場合にはSD39に進み、直列チェック異常の報知を行なって管理会社2の係員に知らせた後SD1に戻る。
【0187】
一方、SD35によりNOの判断がなされた場合にはSD36に進み、タイマがカウントアップしたか否かの判断がなされ、未だにタイマがカウントアップしていない場合にはSD1に戻るが、タイマがカウントアップしたにもかかわらずQZ を受信していない場合にはSD39に進み、直列チェック異常の報知を行なった後にSD1に戻る。
【0188】
SD4によりNOの判断がなされた場合にはSD5に進み、ID番号と接続異常判定情報を受信したか否かの判断がなされる。遊技制御手段52は、前述したように、SB38,SB42,SB54に従ってID番号と接続異常情報とを管理会社2の管理コンピュータ2aに送信してくる。管理コンピュータ2aがそれを受信すれば、SD5によりYESの判断がなされてSD37に進み、受信したID番号と接続異常の報知を行なってSD1に戻る。
【0189】
SD5によりNOの判断がなされた場合にはSD6に進み、プログラムチェック異常情報とID番号を受信したか否かの判断がなされる。遊技制御手段52は、前述したように、SB9,SB41,SB53に従って管理会社2の管理コンピュータ2aにプログラムチェック異常情報とID番号を送信する。管理コンピュータ2aがプログラムチェック異常情報とID番号を受信すればSD38に進み、その受信したID番号とプログラムチェック異常情報を報知した後SD1に戻る。
【0190】
SD6によりNOの判断がなされた場合にはSD7に進み、セットパターンを受信したか否かの判断がなされる。遊技制御手段52は、前述したように、SB105,SB44,SB56,SB57に従って、セットパターンを管理会社2の管理コンピュータ2aに送信する。管理コンピュータ2aがそのセットパターンを受信すればSD43に進み、その送信されてきたセットパターンを登録し、SD44に進み、送信してきた遊技場以外の遊技場にそのセットパターンを送信する処理がなされた後にSD1に進む。SD44により遊技場の一番端(左側)の遊技制御手段52にセットパターンが送信されれば、前述したように、SB44によりYESの判断がなされてSB56によりセットパターンを記憶する処理がなされてSB57により次々に右側の遊技制御手段52にそのセットパターンを送信して記憶させる処理がなされる。
【0191】
SD7によりNOの判断がなされた場合にはSD42に進み、ID番号とLONチップ不正使用情報を受信したか否かの判断がなされる。遊技制御手段52は、前述したように、SC42,SB110,SB112,SB113に従ってID番号とLONチップ不正使用情報とを管理コンピュータ2aに送信する。管理コンピュータ2aは、そのID番号とLONチップ不正使用方法とを受信すれば制御がSD45に進み、その受信したID番号とLONチップ不正使用情報を報知した後SD1に戻る。
【0192】
第2実施の形態
図26ないし図30は、第2実施の形態を示す図である。次に、図26ないし図30に基づいて本発明の第2実施の形態を説明する。
【0193】
図26は、遊技場内での不正監視のための全体システムブロック図であり、図8に示した全体システムブロック図に類似する。ここでは、図8に示した全体システムブロック図との相違点を主に説明する。
【0194】
遊技機34の遊技状態を制御する遊技制御手段52が遊技機34それぞれに設けられている。また遊技機34のそれぞれには、LONチップ199が設けられている。このLONチップ199は、LONチップ101,遊技制御手段52を認証して監視する機能を有し、図9に示したLONチップ部分110とほぼ同様の機能を有する。そして、図8,図9に示した第1実施の形態では、遊技制御手段52内にLONチップ110が組込まれた構成になっていたが、この第2実施の形態では、図9に示した遊技制御手段52からLONチップ部分110を分離させて、そのLONチップ部分110をLONチップ199として遊技制御手段52とは別体のもので構成してある。その結果、遊技制御手段52から、後述するようにプログラムチェック異常情報,有効始動情報,大当り情報,認証用情報等がLONチップ199に伝送されるように構成されている。そして、この遊技制御手段52とLONチップ199との間の情報の伝送は、遊技制御手段52からLONチップ199への片方向通信のみとなるように構成されている。
【0195】
図27は、図26に示した遊技制御手段52の制御回路を示すブロック図である。制御回路は、基本回路520、入力回路521、情報出力回路522、初期リセット回路523、定期リセット回路524、電飾信号回路525、アドレスデコード回路526、LED回路527、ソレノイド回路528、賞球個数情報出力回路529、ランプ回路532、音声合成回路533、音量増幅回路534、接続確認情報入出力回路535、電源回路538を含む。
【0196】
基本回路520は、遊技制御用プログラムに従ってパチンコ遊技機の各種機器を制御する。基本回路520の内部には、遊技制御用プログラムなどを記憶しているROMと、その遊技制御用プログラムに従って制御動作を行なうためのCPUと、CPUのワーク用メモリとして機能するRAMと、I/Oポートと、クロック発生回路とが含まれている。
【0197】
入力回路521は、始動口10,可変始動口装置14に入賞した始動入賞玉の検出信号と、大入賞口の特定入賞領域(Vポケット)に入賞した入賞玉の検出信号と、可変入賞球装置11の大入賞口に入賞した入賞玉の検出信号と、通過口13を通過した通過玉の検出信号とが入力されて、それらの信号を基本回路520に出力するものである。LED回路527には、遊技領域等に設けられた各種表示用のLEDが接続されており、基本回路520からの制御信号を受けてこれら各種LEDを点灯制御する。
【0198】
ソレノイド回路528は、基本回路520からのソレノイド励磁制御用信号を受けて、可変入賞球装置11の開閉板12を駆動するためのソレノイド,可変始動口装置14を開閉駆動するためのソレノイドを励磁制御する。
【0199】
アドレスデコード回路526は、基本回路520から送られてきたアドレス信号をデコードし、基本回路520の内部に含まれるROM、RAM、I/Oポートなどのいずれか1つを選択するための信号を出力する回路である。
【0200】
定期リセット回路524は、基本回路520に対し、定期的(たとえば2msec毎)にリセットパルスを与え、所定のゲーム制御用プログラムを先頭から繰返し実行させるための回路である。
【0201】
初期リセット回路523は、電源投入時に基本回路520をリセットするための回路である。初期リセット回路523から送られてきた初期リセットパルスに応答して、基本回路520はパチンコ遊技機を初期化する。
【0202】
賞球個数情報出力回路529は、打玉の入賞に伴って賞球が払出された場合に基本回路520から送られてくる賞球個数情報を受けて、所定個数の賞球の払出毎にパルス信号を外部出力するためのものである。
【0203】
電飾信号回路525は、遊技機に設けられた複数種類の電飾(図示省略)の点灯状態を制御する電飾用基板(図示省略)へランプ制御データを送信するためのものである。ランプ制御データは、電飾の点灯状態を制御するためのデータであり、大当り時に、あるいは高確率状態などにおける電飾の点灯状態を指定する。
【0204】
音声合成回路533は、基本回路520から出力された音声制御用信号を受けて、音声合成を行なってスピーカ36から発生させるための音声信号を音量増幅回路534に出力する。音量増幅回路534は、その信号を受けて増幅してスピーカ36に出力する。
【0205】
CRT回路530は、基本回路520から送られてきた制御指令信号(コマンドデータ)に従って、可変表示装置4に含まれる画像表示装置(CRT表示器)を駆動制御するための回路である。このCRT回路530から送られてきた表示指令信号としてのコマンドデータを受けたCRT表示器531は、そのコマンドデータに従ってCRT制御回路531aが可変表示装置4を表示制御する。
【0206】
基本回路522は接続端子536が接続されており、この接続端子536に対し、認証用情報記憶手段537が着脱自在に接続可能となっている。この認証用情報記憶手段537は、この遊技制御手段52が適正なものであるか否かを認証するためのデータである認証用情報を生成するためのデータを記憶している。この認証用情報記憶手段537は、たとえば警察庁等の公的機関により遊技機設置時に遊技場に配布され、その遊技機の入替え時に公的機関により回収されるものである。ゆえに、認証用情報記憶手段537の記憶データが公に公開されることはない。なおこの認証用情報記憶手段537を配布,回収する機関は、管理会社2であってもよい。
【0207】
情報出力回路522は、プログラムチェック異常情報,有効始動情報,大当り情報,確変情報,始動記憶情報,設定情報,認証用情報をLONチップ199に出力する。
【0208】
プログラムチェック異常情報とは、図27に示すSE4〜SE9のプログラムの適否判定の結果プログラム異常が判定された場合にSE10により出力される情報である。
【0209】
有効始動情報とは、始動入賞口への打玉の入賞のうち可変表示装置4の可変表示有効に用いられた始動情報のことである。大当り情報とは、前述した特定遊技状態(大当り状態)が発生した旨を表わす情報であり、この大当りの発生により大当り情報が立上がり大当り制御が終了することにより大当り情報が立下がるように構成されている。確変情報とは、前述した確率変動状態になっているか否かを表わす情報であり、確率変動状態の発生により立上がり確率変動状態の終了により立下がるように構成されている。始動記憶情報とは、前述した始動入賞記憶値を表わす情報である。
【0210】
設定情報とは、前述した大当りの発生確率の3段階可変設定値を表わす情報である。認証用情報NIとは、この遊技制御手段52が適正なものであるか否かを認証するためのチェック用情報であり、後述する。
【0211】
電源回路538は、AC24Vの交流電源に接続され、+30V、+21V、+12V、+5V、の複数種類の直流電圧を各回路に供給するためのものである。なお、電源回路538から発生される+30Vの直流電圧は画像表示装置(CRT表示器)531へ出力される。またこの電源回路538からの直流電圧は、図25に示したLONチップ199にも供給される。ゆえに、遊技機の電源を立上げて遊技制御手段52の制御回路の電源を投入すれば同時にLONチップ199の電源も投入されることとなる。
【0212】
図28は、図27に示した遊技制御手段52の制御動作を示すフローチャートである。まずSE1により電源投入時であるか否かの判断がなされ、電源投入時の場合にはSE2に進み、初期化(イニシャライズ)がなされ、SE3に進み、時計の時刻Tをクリアして計時開始を行なう処理がなされる。これにより、電源投入時点から時計の計時が開始されることとなる。次にSE4〜SE11の処理がなされるが、この処理は、図11のSA3〜SA10と全く同じ処理動作であるために、ここでは説明の繰返しを省略する。
【0213】
電源投入時でない場合およびSE6によりYESの判断がなされた場合にはSE12に進み、有効始動入賞があったか否かの判断がなされ、ない場合にはSE1に戻るが、あった場合にはSE13に進み、有効始動情報を情報出力回路522からLONチップ199に出力する処理がなされる。
【0214】
次にSE14に進み、有効始動カウンタYUを「1」加算する処理がなされる。この有効始動カウンタYUは電源投入時にはSE2によりイニシャライズされてその値が「0」となっており、SE14により、有効始動情報を出力するたびに「1」ずつ加算されることとなる。次にSE15に進み、その有効始動カウンタYUが「200」に達したか否かの判断がなされる。そして達していない場合にはそのままSE1に戻るが、達した場合にはSE16に進み、YUをクリアした後SE17により、認証用情報NI=EA (T)を演算する処理がなされる。このTは前記SE2により計時が開始されている時計の現在時刻のことである。すなわち、有効始動カウンタの値が「200」になった時点の時計の時刻がTとなる。またAは、認証用情報NIを生成するために用いられる暗号化のための秘密鍵である。この秘密鍵Aは、前述した認証用情報記憶手段537に記憶されており、その認証用情報記憶手段537から接続端子536を介して基本回路520に入力されたものである。
【0215】
次にSE18に進み、後述のSE15の返信待ち時間WTの2分の1の時間であるWT/2の時間が経過したか否かの判断がなされ、経過するまで待機される。そして経過した段階でSE19に進み、SE17により演算した認証用情報NIを情報出力回路522からLONチップ199へ出力する処理がなされた後SE1に戻る。
【0216】
このように制御すれば、有効始動カウンタYUの値が「200」に達する時期がランダムであるために、SE17の演算に用いられるTの時刻もランダムな時刻となり、その時刻を暗号化した認証用情報NIもランダムなデータとなる。このランダムに作成された認証用情報NIがLONチップ199へ出力されることとなる。
【0217】
図29,図30は、LONチップ199の制御動作を示すフローチャートである。このLONチップ199の制御動作は、図13,図14,図17〜図22に示したLONチップ部分110の制御動作と類似しており、ここでは主に相違点について説明する。
【0218】
SF1により電源投入時であるか否かの判断がなされ、電源投入時である場合にはSF2に進み、初期化(イニシャライズ)され、SF3に進み、時計の時刻Tをクリアして計時を開始する処理がなされる。前述したように、LONチップ199は遊技機の電源が立上げられて遊技制御手段52の電源が投入されるのと同時に電源投入されるために、このSF3による時計の計時開始も遊技制御手段52のSE2による時計の計時開始と同時に行なわれる。
【0219】
次にSF6に進み、遊技制御手段接続異常チェックがなされ、SF8に進み通信制御がなされた後SF1に戻る。この遊技制御手段接続異常チェックは、LONチップ199と遊技制御手段52とが正常に接続されているか否かをチェックするものである。一方、電源投入時でない場合には、直接SF6に進む。
【0220】
図29(B)は、4msec毎に実行される割込ルーチンを示すフローチャートである。SF4により、送信側接続異常チェックがなされ、SF5により、受信側接続異常チェックがなされて割込ルーチンが終了する。なお、図29のSF4,SF5,SF8の処理は、図13に示したSB3,SB4,SB6と同様の処理である。
【0221】
一方、電源投入時でない場合にはSF7に進み、接続異常チェック期間T1が経過したか否かの判断がなされ、経過していなければSF8に進み通信制御処理がなされ、経過したと判断された場合にはSF5に進む。このSF7,SF8の処理も、前述したSB5,SB6の処理と同様である。
【0222】
図30は、前記SF6に示された遊技制御手段接続異常チェックのサブルーチンプログラムを示すフローチャートである。SF9により有効始動情報を受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはそのままサブルーチンプログラムが終了する。
【0223】
遊技制御手段52から有効始動情報が送信されてくればSF9によりYESの判断がなされてSF10に進み、有効始動カウンタYUを「1」加算更新する処理がなされる。この有効始動カウンタYUは、電源投入時にはSF2によりイニシャライズされて「0」の値になっており、遊技制御手段52から有効始動情報が送信されてくるたびにこのSF10により「1」ずつ加算更新されることとなる。次にSF11に進み、有効始動カウンタYUの値が「200」に達したか否かの判断がなされ、達していない場合にはサブルーチンプログラムが終了する。そして「200」に達した段階でSF12に進み、有効始動カウンタYUの値をクリアし、SF13に進み、NIC=EA (T)を演算する処理がなされる。このTは、SF3により計時が開始された時計の現在時刻すなわち有効始動カウンタYUの値が「200」に達した時点における時計の時刻である。またAは秘密の暗号化鍵であり、前述したSE17の演算に用いられる暗号化鍵Aと全く同じものである。
【0224】
次にSF14に進み、認証用情報NIを受信したか否かの判断がなされ、受信していない場合にはSF15に進み、返信待ち時間WTが経過したか否かの判断がなされ、経過するまでSF14の判断を繰返し実行する。遊技制御手段52は、SE18で説明したように、この返信待ち時間WTの2分の1の時間であるWT/2の時間が経過した段階でSE19に従って認証用情報NIをLONチップ199へ出力するのであり、正常に動作している限りSF15によりYESの判断がなされる前にSF14によりYESの判断がなされるはずである。そしてNIが送信されてくればSF14によりYESの判断がなされてSF16に進み、送信されてきた認証用情報NIとSF13により演算したNICとが一致するか否かの判断がなされ、一致する場合には正常でありそのままサブルーチンプログラムが終了する。
【0225】
そしてNIとNICとが一致しない場合にはSF17に進み、当該LONチップ199に割り振られているID番号と接続異常判定情報とを隣(右側)のLONチップ199へ送信する処理がなされる。
【0226】
SF15によりYESの判断がなされた場合にもSF17の処理がなされる。これは、遊技制御手段52とLONチップ199とが接続されてはいるものの、遊技制御手段52が不正に製造された遊技制御手段にすり替えられているために認証用情報NIを生成することができない場合等が想定される。このように、遊技制御手段52から誤った認証用情報NIが送信されてきた場合および遊技制御手段52から認証用情報NIが送信されてこない場合には、遊技制御手段52が不正製造された遊技制御手段にすり替えられていることが想定されるために、SF17の処理がなされる。
【0227】
この第2実施の形態では、図12に示したプログラムチェック処理と図20,図21に示した遊技情報入出力制御処理と図22に示したセットパターンチェック処理は行なわない。そしてSF5に示した受信側接続異常チェック処理は図16と同様であり、SF4に示した送信側接続異常チェック処理は図14と同様であり、SF8に示した通信制御処理は、図18,図19に示した通信制御処理のうちセットパターンに関するSB44,SB56,SB57を削除したものと同様である。また周辺のLONチップ101の制御動作は、図15,図16と同様であり、管理コンピュータの制御動作は、図23〜図25のうち、セットパターンに関するSD7,SD43,SD44が削除されたものと同様である。
【0228】
以上説明した実施の形態の特徴点や変形例等を以下に列挙する。
(1) 図1に示した可変表示装置4は、LCD(液晶)を利用した画像表示に限らず、CRTを利用したものあるいはエレクトロルミネッセンスを利用したもの、さらには回転ドラム式のものであってもよい。
【0229】
可変入賞球装置11の第1の状態は、開閉板12が連続的に開閉する状態であってもよく、可変入賞球装置11の第2の状態は、打玉が入賞可能ではあるが入賞困難な状態であってもよい。図2に示したWC RND1により、前記特定遊技状態を発生させるか否かをランダムに決定するための当りはずれ決定用乱数発生手段が構成されている。WC RND Lにより、前記当りはずれ決定用乱数発生手段が発生した乱数に基づいて特定遊技状態を発生させることが決定された場合に、可変表示装置の表示結果をどのような表示態様のものにするかを決定するための乱数を発生させる当り時表示態様決定用乱数発生手段が構成されている。WC RND L,C,Rにより、前記当りはずれ決定用乱数発生手段が発生した乱数に基づいて前記特定遊技状態を発生させないことが決定された場合に、前記可変表示装置の表示結果をどのような表示態様のものにするかをランダムに決定するためのはずれ時表示態様決定用乱数発生手段が構成されている。図3〜図5に示した制御動作用のフローチャートにより、前記特定遊技状態を発生させるか否かを決定するための特定遊技状態決定手段が構成されている。この特定遊技状態決定手段は、前記当りはずれ決定用乱数発生手段が発生した乱数に基づいてランダムに決定する。
【0230】
(2) LONチップ部分110またはLONチップ101とLONチップ部分110とにより、遊技場内での不正を監視するための遊技用装置が構成されている。ROM114により、遊技場内での不正を監視するための処理動作用プログラムを記憶している処理動作用プログラム記憶手段が構成されている。CPU(1)111,CPU(2)112により、前記処理動作用プログラム記憶手段に記憶されている処理動作用プログラムに従って動作し、遊技場内での不正を監視するための処理動作を行なう制御中枢手段が構成されている。
【0231】
(3) ROM105により、前記遊技機の遊技状態を制御する遊技制御用プログラムを格納している遊技制御用プログラム格納手段が構成されている。前記SA3〜SA8またはSE4〜SE9により、前記遊技制御用プログラムが正規のものであるか否かを判定する遊技制御用プログラム判定手段が構成されている。この遊技制御用プログラム判定手段は、正規の遊技制御用プログラムを予め定められたアルゴリズムに従って変換(暗号化)した結果データ(セキュリティコードS)が予め記憶されている。そしてその結果データと前記正規の遊技制御用プログラムとの間には前記アルゴリズムに従った所定の相関関係を有するのであり、その相関関係を利用して、前記遊技制御用プログラム格納手段に格納されている実際の遊技制御用プログラムと前記結果データとの間に前記相関関係があるか否かを判別して実際の前記遊技制御用プログラムが正規のものであるか否か判定する。
【0232】
SA10またはSE11により、前記遊技制御用プログラム判定手段が正規のものでないと判定した場合に前記遊技制御手段の動作を停止させる動作停止手段が構成されている。
【0233】
第1実施の形態では、LONチップ部分110にCPU(1)111とCPU(2)112との2つのCPUを用いたが、3つのCPUを用いてもよい。その場合には、CPU(1)111により図11,図12に示したプログラムチェック処理を行なわせ、CPU(2)112により、前述した受信側接続異常チェック処理,送信側接続異常チェック処理,通信制御処理を行なわせ、CPU3により、前述した遊技情報入出力制御処理を行なわせる。
【0234】
第1実施の形態における遊技制御手段52は、前記遊技場内での不正を監視するための遊技用装置部分と前記遊技機の遊技状態を制御する遊技制御部分とを含む。I/Oポート116により、外部との情報の入出力を行なう情報入出力部が構成されている。この情報入出力部は、前記遊技用装置部分と前記遊技制御部分との情報入出力部に兼用構成されている。
【0235】
前記SB3,SB4,SB7aまたはSF4,SF5,SB7aにより、前記遊技制御手段同士の接続状態あるいは遊技制御手段と周辺LONチップとの接続状態が正常であるか否かを判別するための接続状態判別手段が構成されている。SB8により、遊技制御手段同士の接続状態が正常であるか否かを判別するために用いられる鍵情報を要求する鍵情報要求手段が構成されている。SB9,SB10により、前記鍵情報要求手段が鍵情報を要求した後所定期間内に鍵情報が返信されてきたか否かを判別する鍵情報返信判別手段が構成されている。この鍵情報返信判別手段により前記所定期間内に鍵情報が返信されて来ないと判別された場合には動作停止手段(SA10またはSE11)により遊技制御動作が停止される。この鍵情報返信判別手段は、前記遊技制御手段に設けられている。
【0236】
前記SB24,SB25により、前記鍵情報要求手段から鍵情報要求信号が所定期間内に送信されてきたか否かを判別する鍵要求情報受信判別手段が構成されている。前記SB37,SB38により、前記鍵要求情報受信判別手段が前記所定期間内に鍵要求情報が送信されてきていないと判別した場合に、接続異常を判定してその旨を出力する接続異常判定出力手段が構成されている。
【0237】
SB26〜SB28により、前記鍵要求情報受信判別手段が前記所定期間内に鍵要求情報を受信したと判別した場合に、前記鍵情報を生成して前記遊技制御手段に返信する鍵情報返信手段が構成されている。この鍵情報返信手段は、秘密鍵をランダムに生成するための秘密鍵ランダム生成手段(SB26)と、その生成された秘密鍵を暗号化する秘密鍵暗号化手段(SB27)とを含んでいる。これら鍵要求情報受信判別手段,接続異常判定手段,鍵情報返信手段は、前記遊技用装置に設けられている。
【0238】
SB11,SB12により、前記鍵情報返信手段から返信されてきた鍵情報に従った所定のアルゴリズムにより所定のデータを演算して変換し、その変換結果データを前記鍵情報を送信してきた前記遊技用装置に出力する変換データ出力手段が構成されている。この変換データ出力手段は、前記遊技制御手段に設けられており、前記鍵情報返信手段から返信されてきた鍵情報を前記鍵情報暗号化手段が暗号化に用いた鍵と同じ鍵を用いて復号化して前記秘密鍵を算出する鍵情報復号化手段(S11)と、該鍵情報復号化手段により復号化されて算出された秘密鍵Kを用いて所定のデータMを暗号化する暗号化手段(SB12)とを含む。
【0239】
SB29,SB30により、所定期間内に前記変換データ出力手段が変換データを送信してきたか否かを判別する変換データ受信判別手段が構成されている。SB31,SB32により、前記変換データ受信判別手段が所定期間内に変換データを受信したと判別した場合に、その受信した変換データが適正なものであるか否かを判別する変換データ適否判別手段が構成されている。またSB33,SB37により、前記変換データ適否判別手段の判別結果を前記変換データを送信してきた遊技用装置に返信する適否判別結果返信手段が構成されている。これら変換データ受信判別手段,変換データ適否判別手段,適否判別結果返信手段は前記遊技用装置に設けられている。
【0240】
また前記変換データ適否判別手段は、前記変換データ受信判別手段が受信した変換データを前記秘密鍵を用いて復号化して前記所定データMを算出する変換データ復号化手段(SB31)と、その変換データ復号化手段により復号化されて算出された前記所定データMが適正な所定データと一致するか否かを判別する所定データ一致判別手段(SB33)とを含む。
【0241】
SB5またはSF7により、前記遊技制御手段に設けられ、前記鍵要求情報送信手段により鍵要求情報を出力する時期がきたか否かを判別する鍵要求情報出力時期判別手段が構成されている。そしてこの鍵要求情報出力時期判別手段が鍵要求情報出力時期がきたと判別した場合に、前記鍵要求情報送信手段により鍵要求情報が出力される。
【0242】
前記SB24,SB25により、前記遊技用装置に設けられ、前記鍵要求情報出力時期に合わせて前記鍵要求情報を送信してきたか否かを判別する鍵要求情報受信時期判別手段が構成されている。
【0243】
(4) 前記SB59,SB60,SB61,SB66により、前記遊技機の遊技状態を判定する遊技状態判定手段が構成されている。この遊技状態判定手段は、前記遊技制御手段に設けられている。
【0244】
SB95〜SB105により、前記遊技状態判定手段が判定した遊技状態に基づいて前記遊技制御手段が正規のものであるか否かを判定する遊技状態適否判定手段が構成されている。また前記SB103,SB105により、前記遊技状態適否判定手段が正規のものでないと判定した場合に、その旨を外部出力する遊技状態適否判定結果出力手段が構成されている。前記SB104により、前記遊技状態適否判定手段が正規のものでないと判定した場合に、前記遊技状態判定手段が判定した遊技状態に基づいて、前記遊技制御手段が異常な遊技制御を開始する前兆となる前兆遊技状態を割出す前兆遊技状態割出手段が構成されている。
【0245】
前記SB105により、前記前兆遊技状態割出手段が割出した前記前兆遊技状態を記憶する前兆遊技状態記憶手段が構成されている。さらにこのSB105により、前記前兆遊技状態割出手段が割出した前記前兆遊技状態を外部出力する前兆遊技状態外部出力手段が兼用されて構成されている。前記SB101,SB102により、前記前兆遊技状態記憶手段に記憶されている前兆遊技状態と前記遊技状態判定手段が判定した遊技状態とを照合して、遊技状態が前記前兆遊技状態に当てはまるか否かを判定して適否判定を行なう前兆遊技状態照合判定手段が構成されている。前記遊技状態適否判定手段,遊技状態適否判定結果出力手段,前兆遊技状態割出手段,前兆遊技状態記憶手段,前兆遊技状態外部出力手段,前兆遊技状態照合判定手段は、前記遊技用装置に設けられている。なお、前記前兆遊技状態割出手段,前兆遊技状態記憶手段は、前記第三者機関の管理装置(管理コンピュータ2a)にも設けている。
【0246】
なお、管理会社2による管理(図23〜図25に示した管理)を遊技機メーカ100が行なってもよい。
【0247】
前記ROM105により、遊技制御用プログラムを格納しているプログラム格納手段が構成されている。CPU102により、前記プログラム格納手段に格納されている遊技制御用プログラムに従って動作し、前記遊技機の遊技状態を制御するプロセッサが構成されている。データバス109により、前記プログラム格納手段に格納されている遊技制御用プログラムデータを前記プロセッサに伝送するためのデータバスが構成されている。CPU(1)111,SA12〜SA22により、前記データバス内を伝送される遊技制御用プログラムデータを読取って正規のプログラムデータであるか否かを判定するプログラム適否判定手段が構成されている。
【0248】
前記SA9により、前記プログラム適否判定手段が正規のプログラムでない旨を判定した場合に、前記プロセッサの遊技制御動作を停止させる遊技制御動作停止手段が構成されている。前記ROM114またはEEPROM115により、正規の遊技制御用プログラムデータの少なくとも一部を格納している正規プログラム格納手段が構成されている。前記SA16,SA21,SA20により、前記データバス内を伝送される遊技制御用プログラムデータと前記正規プログラム格納手段に格納されている正規の遊技制御用プログラムデータとを照合するプログラム照合手段が構成されている。そして前記プログラム適否判定手段は、このプログラム照合手段による照合結果、正規のプログラムであるか否かを判定する機能を有する。
【0249】
そして前記プロセッサと前記プログラム適否判定手段とはともに1チップマイクロコンピュータ内の制御回路で構成されている。
【0250】
前記SB9〜SB15により、前記プログラム適否判定手段に設けられ、所定の認証用入力データ(EA (M))が入力された場合にその入力データに基づいて予め定められた相関関係を保った出力データ(EK (M))を生成して外部出力する認証用演算出力手段が構成されている。そして、この認証用演算出力手段が外部出力した出力データと前記認証用入力データとの間に前記相関関係があるか否かに基づいて前記プログラム適否判定手段が適正なものであるか否かの認証が行なわれる。
【0251】
前記ROM105に記憶されている遊技制御用プログラムは、当該遊技機を製造した遊技機メーカーが主体となって作成したものである。この「遊技機メーカーが主体となって作成した」とは、遊技機メーカー自身が作成したものは勿論のこと、遊技機メーカーの下請会社が作成したものも含む広い概念である。またROM105には、少なくとも当該遊技機を製造した遊技機メーカーが主体となって作成した遊技制御用プログラムを一部に含んでおれば、その他の遊技制御用プログラムは当該遊技機メーカー以外のものが主体となって作成した遊技制御用プログラムを含んでもよい。
【0252】
ROM114に記憶されている通信用プログラムは、第三者機関が主体となって作成したものである。この「第三者機関が主体となって作成した」とは、第三者機関自ら作成したものばかりでなく、第三者機関の下請会社が作成したものも含む広い概念である。またこのROM114は、少なくとも第三者機関が主体となって作成した通信用プログラムを一部に含んでおればよく、その他の通信用プログラムは第三者機関以外のものが主体となって作成したものであってもよい。
【0253】
(5) 前記1チップマイクロコンピュータ121により、制御用の1チップマイクロコンピュータが構成されている。この制御用の1チップマイクロコンピュータは、前記アドレスデコード回路104,定期リセット回路107、初期リセット回路106等の他の回路を含むものであってもよい。前記CPU102,RAM103,ROM105により、前記1チップマイクロコンピュータに設けられ、前記遊技機の遊技状態を制御する遊技制御部が構成されている。前記LONチップ部分110により、前記1チップマイクロコンピュータ内に設けられ、外部との通信を行なう通信制御部が構成されている。そして外部からの通信情報を前記1チップマイクロコンピュータが受信する場合は、前記通信制御部を通して行なわれる。
【0254】
前記通信制御部は、前記1チップマイクロコンピュータが正規のものであるか否かを認証するための認証用チェック情報(EA (M))を受信した場合に、該認証用チェック情報に応じた認証用応答情報(EK (N))を返信する機能を有する。また、前記SB9〜SB15により、前記通信制御部に設けられ、前記受信した認証用チェック情報に対し予め定められた相関関係を保った認証用応答情報を生成して返信するための認証用演算処理手段が構成されている。この認証用演算処理手段が返信した認証用応答情報と前記認証用チェック情報との間に前記予め定められた相関関係があるか否かに基づいて前記1チップマイクロコンピュータが認証される。
【0255】
前記ROM105により、前記遊技機の遊技状態を制御するための遊技制御用プログラムを格納している遊技制御用プログラム格納手段が構成されている。CPU102により、前記遊技制御用プログラム格納手段に格納されている遊技制御用プログラムに従って動作するプロセッサが構成されている。ROM114により、前記通信制御部に設けられ、通信用プログラムを格納している通信用プログラム格納手段が構成されている。CPU(1)111,CPU(2)112により、前記通信用プログラム格納手段に格納されている通信用プログラムに従って動作するプロセッサが構成されている。
【0256】
また前述したように、前記遊技制御用プログラム格納手段は、当該遊技機を製造した遊技機メーカーが主体となって作成した遊技制御用プログラムを格納しており、前記通信用プログラム格納手段は、第三者機関が主体となって作成した通信用プログラムを格納している。
【0257】
(6) 前述したように、第1実施の形態では、遊技制御手段52同士で相互認証して互いに監視し合いその遊技制御手段52が周辺のLONチップ101を認証して監視し、また第2実施の形態ではLONチップ199同士が相互認証して互いに監視し合いそのLONチップ199が遊技制御手段52と周辺のLONチップ101を認証して監視している。しかし、本発明における「監視」とは、認証に限定されるものではなく、たとえば、遊技制御手段52やLONチップ199,101等にバックアップ電源を設け、遊技場における営業が終了して電源が立下げられた後においてもそのバックアップ電源により遊技制御手段52やLONチップ199,101が動作するようにした上で、遊技制御手段52同士と遊技制御手段52および周辺のLONチップ101との間で電流を流して相互に導通状態になっているか否か、また、LONチップ199同士およびLONチップ199と周辺のLONチップ101との間で電流を流して相互に導通状態になっているか否かをチェックすることにより、認証用情報を送受信することなく監視するようにしてもよい。
【0258】
また前述した実施の形態では、管理コンピュータ2aにより監視される対象物は、遊技場において前述した直列接続された遊技制御手段52あるいはLONチップ199のうちの両端の遊技制御手段52あるいはLONチップ199のみである。そして、本発明はこれに限らず、たとえば遊技場の遊技制御手段52のたとえば半分あるいはLONチップ199のたとえば半分が管理コンピュータ2aにより監視され、その監視されている遊技制御手段52あるいはLONチップ199が残りのたとえば半分の遊技制御手段52あるいはLONチップ199を監視するものであってもよい。
【0259】
さらに、遊技制御手段52あるいはLONチップ199の相互監視は、直列接続されたものにおける互いに隣同士のもので相互監視するものを説明したが、本発明はこれに限らず、たとえば隣接する左側のものが右側のものを監視し、その監視されている右側のものが隣接するさらに右側のものを監視するというように、1方向の監視であってもよい。
【0260】
第1実施の形態における補給玉センサ60,打込玉センサ61,個別ジェットカウンタ62,遊技制御手段52におけるLONチップ部分110を除く部分により、遊技場に設置された遊技機器が構成されている。図8または図26に示した全体ブロック図により、遊技場に設置された遊技機器を監視する遊技用装置が構成されている。第1実施の形態における周辺のLONチップ101,遊技制御手段52におけるLONチップ部分110、または、第2実施の形態における周辺のLONチップ101,LONチップ199により、遊技場内に複数設けられ、前記遊技機器を監視する第1の監視手段が構成されている。管理コンピュータ2aにより、前記遊技場外に設けられ、前記複数の第1の監視手段の内の特定のものを監視する第2の監視手段が構成されている。なお、この第2の監視手段が監視する特定の第1の監視手段は、前述した遊技場において直列接続されている第1の監視手段のうちの両端の第1の監視手段に限らず、遊技場における第1の監視手段のたとえば半分であってもよい。
【0261】
そして、前述したように、前記第2の監視手段(管理コンピュータ2a)により監視されている前記特定の第1の監視手段が、他の前記第1の監視手段の少なくとも一部を監視している。前記第2の監視手段が遊技場におけるたとえば半分の第1の監視手段を監視している場合には、その第2の監視手段により監視されている特定の第1の監視手段が残りのたとえば半分の第1の監視手段を監視する。また、前述したように、前記複数の第1の監視手段は、ある第1の監視手段が他の第1の監視手段を監視して連鎖状につながった監視がなされ、いずれの第1の監視手段も前記監視の連鎖状のつながりを介して前記特定の第1の監視手段から前記第2の監視手段につながっている。この第1の監視手段の監視の連鎖状のつながりは、隣接するもの同士で互いに監視するという双方向の監視に限らず、たとえば左側の第1の監視手段が右側の第1の監視手段を監視し、その監視されている第1の監視手段がさらに右側の第1の監視手段を監視するというように、1方向の監視であってもよい。
【0262】
第1実施の形態における秘密鍵K、または、第2実施の形態における時計の時刻T(SE17,SF13参照)により、前記第1の監視手段または前記第2の監視手段による監視に際して、監視される側と監視する側とで同様に変化する可変データが構成されている。第1実施の形態におけるEA (M)または第2実施の形態におけるNIにより、前記可変データを利用して所定のアルゴリズムに従った演算処理により生成された認証情報が構成されている。そしてこの認証情報を監視される側が出力し、その出力された認証情報を受けた監視する側が当該認証情報の適否を判定する(SB32またはSF16)。
【0263】
【課題を解決するための手段の具体例】
図26の遊技制御手段52により、遊技機の遊技状態を制御するための遊技制御装置が構成されている。図26のLONチップ199により、遊技場内での不正を監視する監視手段が構成されている。SE19により、前記遊技制御装置を監視する監視手段へ伝送される監視用情報を出力する出力手段が構成されている。SE3,SE12〜SE16により、前記遊技制御装置側と前記監視手段側とで同様に変化する可変型データ(SE15でYESの判断がなされたときの時刻T)を生成する可変型データ生成手段が構成されている。SE17により、前記可変型データ生成手段により生成された可変型データを利用して所定のアルゴリズムに従った演算処理(EA (T))により可変型データ認証用情報(NI)を生成する認証用情報生成手段が構成されている。
【0264】
そして、前記可変型データ生成手段は、図26のLONチップ199から可変型データを生成するための情報を何ら受信することなく内部での有効始動入賞の発生を利用して(SE12〜SE16)可変型データを生成可能である。すなわち、前記可変型データ生成手段は、可変型データを生成するための情報を前記監視手段側から受信することなく内部で前記可変型データを生成可能である。また前記出力手段は、前記認証用情報生成手段が生成した認証用情報(NI)を前記監視用情報として出力する。
【0265】
前記可変型データ生成手段は、前記遊技機による遊技の進行に伴ってランダムな時期に発生する所定遊技状態(有効始動入賞)の発生を利用して、ランダムな数値(時刻T)を前記可変型データとして生成する。
【0266】
SF3,SF9〜SF12により、前記遊技制御装置に含まれる前記可変型データ生成手段により生成される可変型データと同様に変化する可変型データを生成する可変型データ生成手段が構成されている。SF3〜SF17により、前記可変型データ生成手段(SF3,SF9〜SF12)により生成された可変型データ(SF11でYESの判断がなされたときの時刻T)を利用して、前記認証用情報生成手段の演算処理に用いられる前記所定のアルゴリズムと共通するアルゴリズム(EA (T))に従って演算を行ない、前記送信されてきた認証用情報の適否を判定することにより認証を行なう認証適否判定手段が構成されている。
【0267】
図9に示したLONチップ部分110または図26に示したLONチップ199とSB1,SB2,SB4,SB6,SB7とにより、不正行為が行なわれたか否かを監視するための監視手段が構成されている。
【0268】
図8に示した遊技制御手段52または図26に示したLONチップ199,SF4により、前記監視手段により監視される監視対象遊技機器が構成されている。SB26〜SB28により、前記監視対象遊技機器へ出力するための所定のチャレンジデータ(EA (K))を生成するチャレンジデータ生成手段が構成されている。SB29〜SB33,SB37,SB38により、前記チャレンジデータを受信した前記監視対象遊技機器から返信されてきたレスポンスデータが前記チャレンジデータに対し所定の相関関係を有するものであるか否かにより前記監視対象遊技機器を認証する認証手段が構成されている。
【0269】
SB9〜SB12により、受信した前記チャレンジデータに対し前記所定の相関関係を有するレスポンスデータ(EK (M))を生成して返信するレスポンスデータ返信手段が構成されている。SB7b〜SB7dにより、前記チャレンジデータの受信時期を監視する時期監視手段が構成されている。そして、時期監視手段が適正な受信時期である旨を判定したことを条件として(SB7bによりYESの判断がなされたことを条件として)前記レスポンスデータ返信手段がレスポンスデータを返信する。SB7bにより、前回の前記チャレンジデータの受信から今回の前記チャレンジデータの受信までに所定期間(T1)が経過しているか否かを判定するための期間判定手段が構成されている。そして、その所定期間が経過した旨を前記期間判定手段が判定したことを条件として(SB7bによりYESの判断がなされたことを条件として)前記レスポンスデータ返信手段がレスポンスデータを返信する。
【0270】
【課題を解決するための手段の具体例の効果】
請求項1に関しては、遊技制御装置を認証して監視するための認証用情報の生成に利用されるデータであり監視手段側可変型データと同様に変化する遊技制御装置側可変型データが、遊技制御装置側可変型データを生成するための情報を監視手段側から受信することなく内部でその遊技制御装置側可変型データを生成可能な可変型データ生成手段により生成されるために、監視手段側から遊技制御装置側へ情報を入力することなく認証用情報を遊技制御装置から監視手段側へ伝送することが可能となる。その結果、不正制御動作させるための不正信号を遊技制御装置へ入力する不正行為を極力防止できながらも遊技制御装置自体を不正に接続された遊技制御装置にすり替える不正行為も極力防止でき、遊技場内でのこれらの不正行為を有効に防止することが可能となる。
さらに、可変型データ生成手段により生成される可変型データが、ランダムな時期に発生する所定遊技状態の発生を利用したランダムな数値データであるために、可変型データ自体のランダム性が向上してそれを利用した認証用情報もランダム性が向上し、認証用情報を利用した認証の信頼性が向上する。
【0272】
請求項に関しては、遊技制御装置から伝送されてきた認証用情報の適否を判定して認証を行なうことが可能な監視装置を提供することが可能となり、遊技場内での不正行為を有効に防止することが可能となる。
【0273】
請求項に関しては、監視対象遊技機器にチャレンジデータを伝送して返信されてきたレスポンスデータが前記チャレンジデータに対し所定の相関関係を有するものであるか否かにより監視対象遊技機器を認証するにおいて、前記チャレンジデータの受信時期が監視されてその結果適正な受信時期である旨の判定がなされたことを条件として前記レスポンスデータを返信する。その結果、監視対象遊技機器に対し、考えられるあらゆるチャレンジデータを逐一伝送してそれに対し返信されてきたレスポンスデータを逐一記憶するというしらみ潰し方式の不正行為を行なおうとしても、前記チャレンジデータの伝送の時期が監視されるために、前述したしらみ潰し方式の不正行為が行ないにくくなる。
【0274】
請求項に関しては、請求項に関する効果に加えて、しらみ潰し方式の不正行為を行なおうとしても、前回のチャレンジデータの伝送から今回のチャレンジデータの伝送までに前記所定期間が経過していないとレスポンスデータが返信されてこないために、前記所定期間を適当な長さの期間に設定することにより前述したしらみ潰し方式によりすべてのチャレンジデータとレスポンスデータとの対を引出して記憶するのに非常に長い期間を要するようになり、実際上そのようなしらみ潰し方式の不正行為が行なわれることを極力防止することができる。
【0275】
請求項に関しては、しらみ潰し方式の不正行為を行なおうとしても、チャレンジデータの伝送時期が監視されるために、しらみ潰し方式の不正行為が行ないにくくなる。
【0276】
請求項に関しては、請求項に関する効果に加えて、しらみ潰し方式の不正行為を行なうに際し、前回のチャレンジデータの入力から今回のチャレンジデータの入力までに所定期間が経過していないことには遊技制御装置からレスポンスデータが返信されてこないために、すべてのチャレンジデータとレスポンスデータとを引出して記憶するのに非常に長い期間を要することとなり、実際上このようなしらみ潰し方式の不正行為を極力防止できる遊技制御装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カードユニットおよびパチンコ遊技機の全体正面図である。
【図2】可変表示装置の可変表示制御に用いられる各種ランダムカウンタを説明する図である。
【図3】可変表示装置の可変表示制御動作を示すフローチャートである。
【図4】可変表示装置の可変表示制御動作を示すフローチャートである。
【図5】可変表示装置の可変表示制御動作を示すフローチャートである。
【図6】高確率状態の発生動作を説明するための作用説明図である。
【図7】可変表示装置に表示される停止図柄を示す図である。
【図8】遊技場内での不正監視のための全体システムブロック図である。
【図9】遊技制御手段の制御回路を示すブロック図である。
【図10】周辺LONチップの制御回路を示すブロック図である。
【図11】CPU1の制御動作を示すフローチャートである。
【図12】CPU1の制御動作を示すフローチャートである。
【図13】CPU2の制御動作を示すフローチャートである。
【図14】CPU2の制御動作を示すフローチャートである。
【図15】周辺LONチップの制御動作を示すフローチャートである。
【図16】周辺LONチップの制御動作を示すフローチャートである。
【図17】CPU2の制御動作を示すフローチャートである。
【図18】CPU2の制御動作を示すフローチャートである。
【図19】CPU2の制御動作を示すフローチャートである。
【図20】CPU2の制御動作を示すフローチャートである。
【図21】CPU2の制御動作を示すフローチャートである。
【図22】CPU2の制御動作を示すフローチャートである。
【図23】管理コンピュータの制御動作を示すフローチャートである。
【図24】管理コンピュータの制御動作を示すフローチャートである。
【図25】管理コンピュータの制御動作を示すフローチャートである。
【図26】遊技場内での不正監視のための全体システムブロック図である。
【図27】遊技制御手段の制御回路を示すブロック図である。
【図28】図27の制御回路の動作を示すフローチャートである。
【図29】LONチップの動作を示すフローチャートである。
【図30】LONチップの動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
34はパチンコ遊技機、52は遊技制御手段、101はLONチップ、2は第三者機関の一例の管理会社、2aは管理装置の一例の管理コンピュータ、102はCPU、105は遊技制御用プログラム格納手段の一例のROM、110はLONチップ部分、111はCPU1、112はCPU2、113はRAM、114はROM、115はEEPROM、116はI/Oポート、117は通信ポート、104はアドレスデコード回路である。

Claims (6)

  1. 遊技場内での不正を監視する監視手段によって監視され、遊技機の遊技状態を制御するための遊技制御装置であって、
    当該遊技制御装置から前記監視手段への片方向通信で、情報を通信するための通信手段と、
    遊技の進行に伴ってランダムな時期に発生する所定遊技状態が発生したか否かを判定する所定遊技状態発生判定手段と、
    該所定遊技状態発生判定手段によって前記所定遊技状態が発生したと判定されたことを条件として、前記所定遊技状態の発生回数を前記監視手段が特定可能な所定遊技状態発生情報を、前記通信手段を介して出力する所定遊技状態発生情報出力手段と、
    前記所定遊技状態発生判定手段によって発生したと判定された前記所定遊技状態の発生回数を計数する所定遊技状態発生回数計数手段と、
    前記所定遊技状態発生情報出力手段によって出力された前記所定遊技状態発生情報に基づいて前記監視手段によって特定された前記発生回数が所定回数になったときの時刻を示すデータであり前記監視手段により生成されるデータである監視手段側可変型データと同様に変化する遊技制御装置側可変型データとして、前記所定遊技状態発生回数計数手段によって計数された前記発生回数が前記所定回数になったときの時刻を示す時刻情報を生成する可変型データ生成手段と、
    前記監視手段側可変型データを利用して比較用情報を生成する演算処理が従う前記監視手段におけるアルゴリズムと同様の所定のアルゴリズムで、前記可変型データ生成手段により生成された前記遊技制御装置側可変型データを利用して、前記所定のアルゴリズムに従った演算処理により認証用情報を生成する認証用情報生成手段と
    該認証用情報生成手段によって生成された前記認証用情報を、前記監視手段による前記比較用情報との比較による異常の判定のために、前記通信手段を介して出力する認証用情報出力手段とを含ことを特徴とする、遊技制御装置。
  2. 遊技機の遊技状態を制御するための遊技制御装置から出力されてきた前記認証用情報を受けて前記遊技制御装置を監視するための監視装置であって、
    前記遊技制御装置から当該監視装置への片方向通信で、情報を通信するための通信手段と、
    遊技の進行に伴ってランダムな時期に発生する所定遊技状態の発生回数を特定可能で前記遊技制御装置から出力されてきた所定遊技状態発生情報の入力を前記通信手段を介して受付ける所定遊技情報発生情報入力手段と、
    前記遊技制御装置によって計数された前記所定遊技状態の発生回数が所定回数になったときの時刻を示すデータであり前記遊技制御装置により生成されるデータである遊技制御装置側可変型データと同様に変化する監視装置側可変型データとして、前記所定遊技状態発生情報入力手段によって受付けられた前記所定遊技状態発生情報に基づいて特定された前記発生回数が前記所定回数になったときの時刻を示す時刻情報を生成する可変型データ生成手段と、
    前記遊技制御装置側可変型データを利用して前記認証用情報を生成する演算処理が従う前記遊技制御装置におけるアルゴリズムと同様の所定のアルゴリズムで、前記可変型データ生成手段により生成された前記監視装置側可変型データを利用して、前記所定のアルゴリズムに従っ演算処理により比較用情報を生成する比較用情報生成手段と
    前記遊技制御装置によって生成され出力されてきた前記認証用情報の入力を前記通信手段を介して受付ける認証用情報入力手段と、
    該認証用情報入力手段によって受付けられた前記認証用情報と、前記比較用情報生成手段によって生成された比較用情報とを比較して、両者が一致しない場合に異常と判定する認証適否判定手段とを含むことを特徴とする、監視装置。
  3. 遊技場内での不正を監視する機能を有する遊技用システムであって、
    複数の監視対象遊技機器と、
    該監視対象遊技機器にそれぞれ対応して設けられ、不正行為が行なわれたか否かを監視するための複数の監視手段と、
    複数の該監視手段を管理する管理装置とを含み、
    前記監視手段は、
    前記監視対象遊技機器へ出力するための所定のチャレンジデータを生成するチャレンジデータ生成手段と、
    前記チャレンジデータを受信した前記監視対象遊技機器から返信されてきたレスポンスデータが前記チャレンジデータに対し所定の相関関係を有するものであるか否かにより前記監視対象遊技機器を認証する認証手段とを含み、
    前記監視対象遊技機器は、
    前記チャレンジデータの受信時期を監視する時期監視手段と、
    前記時期監視手段が適正な受信時期である旨を判定したことを条件として、受信した前記チャレンジデータに対し前記所定の相関関係を有するレスポンスデータを生成して返信するレスポンスデータ返信手段とを含み、
    前記管理装置は、
    第1の演算用情報を予め記憶する演算用情報記憶手段と、
    該演算用情報記憶手段に記憶されている前記第1の演算用情報を、前記監視手段のうちの第1の監視手段に送信する第1送信手段を含み、
    前記第1の監視手段は、さらに、
    前記管理装置から送信されてきた前記第1の演算用情報を受信する第1受信手段と、
    該第1受信手段によって受信された前記第1の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、第2の演算用情報を演算する第1演算手段と、
    該第1演算手段によって演算された前記第2の演算用情報を、前記監視手段のうちの第2の監視手段に送信する第2送信手段とを含み、
    前記第2の監視手段は、さらに、
    前記第1の監視手段から送信されてきた前記第2の演算用情報または他の第2の監視手段から送信されてきた第3の演算用情報を受信する第2受信手段と、
    該第2受信手段によって受信された前記第2の演算用情報または前記第3の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、前記第3の演算用情報を演算する第2演算手段と、
    該第2演算手段によって演算された前記第3の演算用情報を、他の前記第2の監視手段または前記監視手段のうちの第3の監視手段に送信する第3送信手段とを含み、
    前記第3の監視手段は、さらに、
    前記第2の監視手段から送信されてきた前記第3の演算用情報を受信する第3受信手段と、
    該第3受信手段によって受信された前記第3の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、第4の演算用情報を演算する第3演算手段と、
    該第3演算手段によって演算された前記第4の演算用情報を、前記管理装置に送信する第4送信手段とを含み、
    前記管理装置は、さらに、
    前記第3の監視手段から送信されてきた前記第4の演算用情報を受信する第4受信手段と、
    複数の前記監視手段にそれぞれ対応する複数の前記識別情報を特定可能な判定特定情報を予め記憶する判定特定情報記憶手段と、
    前記演算用情報記憶手段に記憶されている前記第1の演算用情報と前記判定特定情報記憶手段に記憶されている前記判定特定情報とに基づいて、前記第1演算手段と前記第2演算手段と前記第3演算手段による演算と同様の演算によって比較用情報を演算する第4演算手段と、
    該第4演算手段によって演算された前記比較用情報と前記第4受信手段によって受信された前記第4の演算用情報とを照合する照合手段とを含むことを特徴とする、遊技用システム
  4. 前記時期監視手段は、前回の前記チャレンジデータの受信から今回の前記チャレンジデータの受信までに所定期間が経過しているか否かを判定するための期間判定手段を含み、
    前記所定期間が経過した旨を前記期間判定手段が判定したことを条件として前記レスポンスデータ返信手段がレスポンスデータを返信することを特徴とする、請求項に記載の遊技用システム
  5. 遊技場内での不正を監視する機能を有する遊技用システムであって、
    遊技機の遊技状態を制御する複数の遊技制御装置
    該遊技制御装置にそれぞれ対応して設けられ、不正行為が行なわれたか否かを監視するための複数の監視手段と、
    複数の該監視手段を管理する管理装置とを含み、
    前記遊技制御装置は、
    前記監視手段から送信されてきた所定のチャレンジデータの受信時期を監視する時期監視手段と、
    前記時期監視手段が適正な受信時期である旨を判定したことを条件として、前記監視手段から送信されてきた所定のチャレンジデータに対し所定の相関関係を有するレスポンスデータを生成して返信するレスポンスデータ返信手段とを含み、
    前記管理装置は、
    第1の演算用情報を予め記憶する演算用情報記憶手段と、
    該演算用情報記憶手段に記憶されている前記第1の演算用情報を、前記監視手段のうちの第1の監視手段に送信する第1送信手段を含み、
    前記第1の監視手段は、さらに、
    前記管理装置から送信されてきた前記第1の演算用情報を受信する第1受信手段と、
    該第1受信手段によって受信された前記第1の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、第2の演算用情報を演算する第1演算手段と、
    該第1演算手段によって演算された前記第2の演算用情報を、前記監視手段のうちの第2の監視手段に送信する第2送信手段とを含み、
    前記第2の監視手段は、さらに、
    前記第1の監視手段から送信されてきた前記第2の演算用情報または他の第2の監視手段から送信されてきた第3の演算用情報を受信する第2受信手段と、
    該第2受信手段によって受信された前記第2の演算用情報または前記第3の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、前記第3の演算用情報を演算する第2演算手段と、
    該第2演算手段によって演算された前記第3の演算用情報を、他の前記第2の監視手段または前記監視手段のうちの第3の監視手段に送信する第3送信手段とを含み、
    前記第3の監視手段は、さらに、
    前記第2の監視手段から送信されてきた前記第3の演算用情報を受信する第3受信手段と、
    該第3受信手段によって受信された前記第3の演算用情報と、当該監視手段に対応する識別情報とに基づいて、第4の演算用情報を演算する第3演算手段と、
    該第3演算手段によって演算された前記第4の演算用情報を、前記管理装置に送信する第4送信手段とを含み、
    前記管理装置は、さらに、
    前記第3の監視手段から送信されてきた前記第4の演算用情報を受信する第4受信手段と、
    複数の前記監視手段にそれぞれ対応する複数の前記識別情報を特定可能な判定特定情報を予め記憶する判定特定情報記憶手段と、
    前記演算用情報記憶手段に記憶されている前記第1の演算用情報と前記判定特定情報記憶手段に記憶されている前記判定特定情報とに基づいて、前記第1演算手段と前記第2演算手段と前記第3演算手段による演算と同様の演算によって比較用情報を演算する第4 演算手段と、
    該第4演算手段によって演算された前記比較用情報と前記第4受信手段によって受信された前記第4の演算用情報とを照合する照合手段とを含むことを特徴とする、遊技用システム
  6. 前記時期監視手段は、前回の前記チャレンジデータの受信から今回の前記チャレンジデータの受信までに所定期間が経過しているか否かを判定するための期間判定手段を含み、
    前記所定期間が経過した旨を前記期間判定手段が判定したことを条件として前記レスポンスデータ返信手段がレスポンスデータを返信することを特徴とする、請求項に記載の遊技用システム
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