JP4250285B2 - 疾病別診療報酬明細書分析システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療機関から支払基金、国保連合会へ、支払基金、国保連合会から保険者へと主に紙で回付される診療報酬明細書を情報処理化して蓄積された診療報酬明細書データベース内の情報を統計処理し、疾病別標準費用を求め、医療機関ごとの実績との乖離度等の評価分析を行なう疾病別診療報酬明細書分析システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
病院、診療所をはじめとする医療機関で行われた保険診療に対する報酬は、医療機関が作成する診療報酬明細書を用いて請求される。診療報酬明細書は、医療機関から支払基金、国保連合会へ、そして、健康保険組合などの保険者へ回付される。現状この診療報酬明細書のほとんどは紙を用いている。支払基金、国保連合会、保険者は診療報酬明細書に記載されている診療明細の一部を手入力、OCRなどの手段を用いて電子化して計算機で各種集計処理を行なっている。
【0003】
診療報酬明細書には、(a)氏名、性別、生年月日、保険の種類、入院/外来の区別、被保険者番号等の個人情報 (b)医療機関番号 (c)疾病名 (d)行為別回数と点数、合計点数 (e) 薬剤名、検査名などの詳細処方情報などが記載されている。疾病名は複数が記載されていることが多いが、(d)(e)は疾病名とは関連づけられておらず、疾病ごとの単価を把握することはできない。
【0004】
保険者は、年代別、地区別、疾病分類別の件数、金額といった統計情報をとって情報活用を行なっているが、上記の理由により、疾病分類として、複数記載されている疾病のうち、たとえば、先頭に記載されている疾病あるいは、診療開始日が最近の疾病といったようにひとつを選択して主病名として統計をとり、他の疾病を切り捨てている。
【0005】
また、診療報酬明細書上では各疾病名と処方の明細とは関連付けられていないが、たとえば、薬剤名等の詳細処方情報の薬効等から記載されている疾病名を推測することはある程度可能である。しかし、大量であり、しかもほとんどが紙で回付されているすべての診療報酬明細書の処方の詳細を情報処理化することはコストが多大であり現実的ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、主病名としてひとつのみを選択して統計をとると、他の疾病の影響により費用が大きく変わるため、真にその疾病の費用を表現しているものとはならない。したがって、費用による医療機関ごとの公平な比較、評価ができなかったり、過剰診療などの要因により発生する異質値の検出を自動的に行なう場合の精度が落ちたりするという問題が発生し、統計的価値が低いものとなる。
【0007】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、少数の基礎データの詳細処方情報に注目して各疾病の典型的な処方である決定的部分の経験的標準値を予め求めておき、行為別点数を、決定的部分の経験的標準値とそれ以外の部分に分離し、決定的部分に関しては対応する疾病に配分し、それ以外の部分に関しては、統計解析の手法を適用して、各疾病に配分することにより疾病別標準費用を求め、医療機関別の実績との乖離度等に注目した評価・分析を行なう疾病別診療報酬明細書分析システムを実現することを目的とする。
【0008】
また、基礎データから求めた決定的部分の経験的標準値を予め求めて、複数のサイトに配送し、それぞれのサイトでは、行為別回数、点数のみの入力で、診療報酬明細書の詳細処方情報を必要としないで、疾病別標準費用を求めて評価・分析を行なう疾病別診療報酬明細書分析システムを実現することを目的とする。
【0009】
また、診療内容が類似すると思われる分類ごとに、疾病別標準費用と同時に異質値を求めて、異質値に関しては診療内容に問題がある候補として明細書との関連付けを可能とし、標準値に関しては各医療機関の実績との乖離度に注目した分析による評価に利用するといった一連の処理を提供する疾病別診療報酬明細書分析システムを実現することを目的とする。
【0010】
また、疾病別費用配分手段の重回帰分析における集計機能に検索・分類・集計エンジンを利用して高速化を図った疾病別診療報酬明細書分析システムを実現することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る疾病別診療報酬明細書分析システムは、複数の疾病名称、行為別回数、行為別点数および合計点数を含む診療報酬明細書の項目を磁気ディスク等の記憶媒体で保持する診療報酬明細書データベースに対して、統計解析手法を適用して、各疾病別に配分する疾病別費用配分手段と、
疾病別標準費用と実績との乖離度等に注目した評価・分析を行なう評価分析・結果表示手段と
を備えたものである。
【0012】
また、第2の発明に係る疾病別診療報酬明細書分析システムは、上記疾病別費用配分手段は、行為別点数あるいは合計点数を、予め定められた主要疾病について各疾病の典型的な処方である決定的部分の経験的標準値とそれ以外の部分に分離し、決定的部分に関しては対応する疾病に配分し、それ以外の部分に関しては、統計解析の手法を適用して、各疾病に配分するものである。
【0013】
また、第3の発明に係る疾病別診療報酬明細書分析システムは、予め定められた主要疾病について、各疾病に対応する典型的な処方の情報を電子化した診療報酬明細書データベースを基礎データとしてこの基礎データから得られる決定的部分の経験的標準値を求める決定的部分標準値作成手段と、
複数の疾病名称、行為別回数、行為別点数および合計点数を含む診療報酬明細書の項目を磁気ディスク等の記憶媒体で保持する診療報酬明細書データベースに対して、行為別点数あるいは合計点数を、上記決定的部分の経験的標準値とそれ以外の部分に分離し、上記決定的部分に関しては対応する疾病に配分し、それ以外の部分に関しては、統計解析の手法を適用して、各疾病別に配分する疾病別費用配分手段と、
疾病別標準費用と実績との乖離度等に注目した評価・分析を行なう評価分析・結果表示手段と
を備えたものである。
【0014】
また、第4の発明に係る疾病別診療報酬明細書分析システムは、上記決定的部分標準値作成手段は、磁気媒体等の電子イメージで回付された診療報酬明細書を基礎データとして決定的部分の経験的標準値を求めるものである。
【0015】
また、第5の発明に係る疾病別診療報酬明細書分析システムは、第1のサイトと少なくとも1つの第2のサイトとを含み、
上記第1のサイトは主要疾病について、各疾病に対応する典型的な処方の情報を電子化した診療報酬明細書データベースを基礎データとしてこの基礎データから得られる決定的部分の経験的標準値を求める決定的部分標準値作成手段と、
該決定的部分標準値作成手段の出力である決定的部分の経験的標準値を上記第2のサイトに配送する決定的部分標準値配送手段と、
を備え、
上記第2のサイトは複数の疾病名称、行為別回数、行為別点数および合計点数を含む診療報酬明細書の項目を磁気ディスク等の記憶媒体で保持する診療報酬明細書データベースに対して、統計解析手法を適用して、各疾病別に配分する疾病別費用配分手段と、
疾病別標準費用と実績との乖離度等に注目した評価・分析を行なう評価分析・結果表示手段と
を備え、
上記疾病別費用配分手段は上記第1のサイトから配送された決定的部分標準値を用いるものである。
【0016】
また、第6の発明に係る疾病別診療報酬明細書分析システムは、予め定められた主要疾病について、各疾病に対応する典型的な処方の情報を電子化した診療報酬明細書データベースを基礎データとしてこの基礎データから得られる決定的部分の経験的標準値を求める決定的部分標準値作成手段と、
複数の疾病名称、行為別回数、行為別点数および合計点数を含む診療報酬明細書の項目を磁気ディスク等の記憶媒体で保持する診療報酬明細書データベースに対して、行為別点数あるいは合計点数を、上記決定的部分の経験的標準値とそれ以外の部分に分離し、上記決定的部分に関しては対応する疾病に配分し、それ以外の部分に関しては、統計解析の手法を適用して、各疾病別に配分する疾病別費用配分手段と、
疾病別標準費用と実績との乖離度等に注目した評価・分析を行なう評価分析・結果表示手段と
上記決定的部分標準値作成手段および上記疾病別費用配分手段に対して、ユーザがオンラインで選択・分類、説明変数の設定を指定するオンライン分析対象・分類指定手段と
を備えたものである。
【0017】
また、第7の発明に係る疾病別診療報酬明細書分析システムは、上記決定的部分標準値作成手段および上記疾病別費用配分手段は、性別、生年月日、外来入院の区別、保険の種類等の患者属性、規模、地域等の医療機関属性、処方箋発行の有無等の診療行為属性の中から指定した属性によって選択・分類ごとに処理を行ない、診療日数等、指定した疾病以外の説明変数を加えて配分をするものである。
【0018】
また、第8の発明に係る疾病別診療報酬明細書分析システムは、上記疾病別費用配分手段は、疾病別標準費用と同時に異質値を求め、
上記評価分析・結果表示手段は、異質値に関しては診療内容に問題がある候補として該当する明細書検索手段を提供し、標準値に関しては各医療機関の実績との乖離度に注目した評価分析・結果表示を行なうものである。
【0019】
また、第9の発明に係る疾病別診療報酬明細書分析システムは、上記疾病別費用配分手段は、費用を配分する統計解析の手法として重回帰分析を用いるものである。
【0020】
また、第10の発明に係る疾病別診療報酬明細書分析システムは、上記疾病別費用配分手段は、リレーショナルデータベースの集計機能を利用して実現されるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
この実施の形態では、予め定められた主要疾病について各疾病の典型的な処方について入力した疾病別処方付き診療報酬明細書を集計して作成した決定的部分の経験的標準値を求め、分析対象とする診療報酬明細書の行為別点数を、決定的部分の経験的標準値とそれ以外の部分に分離し、決定的部分に関しては対応する疾病に配分し、それ以外の部分に関しては、重回帰分析を適用して各疾病に配分して疾病別標準費用を求め、医療機関別の実績との乖離度によって評価分析・結果表示を行なう疾病別診療報酬明細書分析システムについて説明を行なう。
【0022】
図1は、この発明の実施の形態1を示す疾病別診療報酬明細書分析システムの構成図の一例である。図において、1は電子化された疾病別の典型的な処方も含む診療報酬明細書データベース、2は1の診療報酬明細書データベースを分類別に集計処理し、決定的部分の経験的標準値を求める決定的部分標準値作成手段、3は、決定的部分の経験的標準値値、4は分析対象とする診療報酬明細書を電子化した診療報酬明細書データベース、5は、統計手法を用いて疾病別標準費用を求める疾病別費用配分手段、6は5によって計算された疾病別標準費用、7は4の診療報酬明細書データベース内の各データと疾病別標準費用との乖離度の計算を行ない、医療機関評価等を行ない、その結果を画面に表示する分析評価・結果表示手段である。
【0023】
次に、動作を説明する。疾病別処方付き診療報酬明細書データベース1は、例えば、既存のリレーショナルデータベース管理システムを用いて実現され、決定的部分の経験的標準値を求めるための基礎データで、患者数が多い、あるいは医療費全体の中で構成比が高い主要疾病を決めて、その主要疾病について診療報酬明細書に記載されている疾病とその典型的な処方と点数を読み取って作成する。
【0024】
診療報酬明細書には、初診、再診、指導、在宅、検査、注射、処置、手術・麻酔、検査、画像診断、その他という行為別に、回数、費用が記載されている。このうち、たとえば、肺炎の検査では、通常レントゲン撮影が行われるので1ヶ月のレセプトに対応する経験的標準値は、150点(1回のレントゲンの検査のうち、撮影料と診断料の合計)と類推することが可能である。このような費用を対応する疾病に予め配分するための標準的なデータを基礎データから求めるために、疾病別処方付き診療報酬明細書データベースを作成する。
【0025】
たとえば、図2に示すように、紙の診療報酬明細書と関連づけるためのユニークな整理番号(以降整理番号と呼ぶ)、診療年月日、保険の種類、被保険者番号、性別、生年月日、医療機関番号、診療日数等の分析のキーとなる分類項目と、疾病名、行為別典型的な処方の点数がリレーショナルデータベースのテーブルの項目として電子化されるものとする。疾病が複数の場合は、複数のレコードとなる。
【0026】
決定的部分標準値作成手段2は、指定された分類ごとの経験的標準値を作成する。たとえば、分類ごとの、最小値、最頻値、平均が標準値の候補となる。
なお、決定的部分とは個々の主疾病の内、糖尿病における投薬や肺疾患の場合のレントゲン撮影など最低限必ず行われる行為である。
【0027】
決定的部分の経験的標準値3は、たとえば、図3に示すように、疾病名、病院/診療所、入院/外来等の分類項目と、行為別の標準値を項目として持つリレーショナルデータベースのテーブルとして実現する。
【0028】
分析対象診療報酬明細書データベース4は、例えば、既存のリレーショナルデータベース管理システムを用いて実現され、指定された分類にしたがった集計処理などを行なう。ここでは、例えば、図4に示すように、整理番号、診療年月、保険の種類、被保険者番号、性別、生年月日、医療機関番号、疾病名、診療日数、行為別回数、行為別点数、合計点数に加えて、後述する重回帰分析で使用する主要疾病に対応するダミー変数がリレーショナルデータベースのテーブルの項目として電子化されているものとする。なお、ここでは、主要疾病として10種類が選択されているものとする。
【0029】
たとえば、疾病名として、"疾病1", "疾病3", "疾病7" が記載されているときは、それぞれに対応する項目「疾病1」、「疾病3」、「疾病7」の値が1になり、それ以外の「疾病2」、「疾病4」、「疾病5」、「疾病6」、「疾病8」、「疾病9」、「疾病10」、「その他疾病」の値が0となるように値を埋める。これらの値の設定は、項目「疾病名」から容易に求めることができる。
【0030】
疾病別費用配分手段5では、行為別費用について決定的部分を経験的標準値を用いてあらかじめ対応する疾病ごとに配分し、残りの非決定的部分に関しては、重回帰分析による配分を行なうという2段階の処理により、疾病別行為別の費用の標準値を定式化する。
【0031】
たとえば、
【0032】
【数1】
【0033】
とすると
【0034】
【数2】
【0035】
の関係となる。このうち、
【0036】
【数3】
【0037】
が、基礎データに基づく決定的部分の標準値となる。たとえば、肺炎の検査では、通常レントゲン撮影が行われるので1ヶ月のレセプトに対応する経験的標準値は、150点(1回のレントゲンの検査のうち、撮影料と診断料の合計)となる。
決定的部分の標準値である
【0038】
【数4】
【0039】
は、3の決定的部分の経験的標準値を参照して求める。一方、経験的に標準値が求められないような行為に関しては、
【0040】
【数5】
【0041】
は0となる。また、すべての行為に対して決定的部分の経験的標準値を用いないで重回帰分析のみを用いて推定を行なう場合は、1の疾病別処方付き診療報酬明細書データベース、2の決定的部分標準値作成手段、3の決定的部分の経験的標準値を省略することができる。
【0042】
残りの
【0043】
【数6】
【0044】
で表せる重回帰直線の係数
【0045】
【数7】
【0046】
を最小自乗法により求める。
【0047】
【数8】
【0048】
対象とする診療報酬明細書の件数をnとすると、係数
【0049】
【数9】
【0050】
は、図5に示す式によって求めることができる。
図5に示した係数
【0051】
【数10】
【0052】
は、図4で示した主要疾病に対応するダミー変数を加えた診療報酬明細書テーブルの該当する分類のレコードに対して、ダミー変数をリレーショナルデータベースの問い合わせ言語であるSQLのSELECT文の GROUP BY句のパラメータとした集計処理と、一般に広く知られている行列操作により、容易に求めることができる。
【0053】
疾病別標準費用6は5で計算された疾病別費用配分手段によって計算された分類別行為別の標準式を整理してファイルまたは、リレーショナルデータベースのテーブルに保存したものである。たとえば、分類の項目数が3、主要疾病の数が 10、主要疾病以外の説明変数(定数項をのぞく)が3の場合、疾病別標準費用は図6に示すような形式のテーブルに保存される。
【0054】
評価分析・結果表示手段7は、6の疾病別標準費用と、4の分析対象診療報酬明細書データベースを参照して評価分析・結果表示を行なう。たとえば、疾病別の診療行為標準と各医療機関の実績との乖離に注目したグルーピング、あるいは診療行為の特徴からいくつかのクラスターを形成し、各医療機関がどのクラスターに属するかを示すといった評価分析処理を行なう。結果は、表、グラフ、レーダーチャートなどで画面、帳票、磁気ディスク等の記録媒体へ出力する。たとえば、図7に示すようなレーダーチャートは、6の疾病別標準費用と、4の分析対象診療報酬明細書データベースの内容をもとに表計算ソフトウェア上で実現することができる。
【0055】
次に、この実施の形態の疾病別診療報酬明細書分析システムの基本型の処理の流れについて、図8を用いて説明する。
図8は、この実施の形態の疾病別診療報酬明細書分析システムの基本型の処理の流れ図である。
まずステップ10(以下、ステップ**をS**と呼ぶ。ここではS10)において、分析のキーとなる分類項目、疾病名、および、典型的な処方の点数が電子化されている疾病別処方付き診療報酬明細書データベースを入力として、決定的部分の経験的標準値を求めて、分類別に、傷病名、行為ごとに整理してデータベース化する。
【0056】
次に、S20において、分析対象診療報酬明細書データベースの各レコードについて、決定的部分の経験的標準値を取り除いた部分について、重回帰分析を行なう。
【0057】
次に、S30において、決定的部分の標準値と、重回帰分析によって求めた非決定部分の推定に基づく配分から、疾病別標準費用の推計値を作成する。
【0058】
次に、S40において、疾病別標準費用と、分析対象診療報酬明細書データベース内の実績値との比較による評価分析を行ない、結果を画面、帳票、磁気ディスク等の記録媒体へ出力する。
【0059】
この実施の形態によれば、診療報酬明細書に記載の費用を、複数記載されている疾病ごとに配分して求めた疾病別標準費用を用いて、精度の高い医療機関別等の分析評価が可能となる。
の比較による評価分析を行ない、結果を画面、帳票、磁気ディスク等の記録媒体へ出力する。
【0060】
また、この実施の形態によれば、行為別点数あるいは合計点数を、決定的標準値とそれ以外の分類して求めることにより、疾病別費用の精度を高めることが可能となる。
【0061】
また、この実施の形態によれば、統計解析の手法として重回帰分析を用いて容易に精度の高い疾病別費用を求めることが可能となる。
【0062】
また、この実施の形態によれば、経験的標準値を過去の実績から求めることが可能となる。
【0063】
実施の形態2.
この実施の形態では、コストのかかる処方に関する部分の電子化を必要とする決定的部分の標準値作成をひとつのサイトで実施し、その結果である決定的部分の経験的標準値を複数の分析を行なうサイトへネットワークあるいはFDD、MO、CD、DVD等の記憶媒体を経由して配送し、配送されたサイトでは、比較的低い入力コストで実現できる行為別回数、点数レベルの電子化のみで分析評価を可能とする疾病別診療報酬明細書分析システムについて説明を行なう。
【0064】
図9は、この発明の実施の形態の診療報酬明細書分析システムの構成図の一例である。図において、1〜3は実施の形態1と同様で、31、41、51、61、71および、32、42、52、62、72はそれぞれのサイトにおける実施の形態1の3〜7と同様である。8は決定的部分の経験的標準値のデータを各サイトに配送する決定的部分標準値配送手段、9は経験的標準値のデータを配送するためのネットワーク、10はオフラインでの移動用のFDD、MO、CD、DVD等の記憶媒体、11は経験的標準値を作成するサイト0、12は、ネットワークによって配送された経験的標準値を用いて分析評価を行なうサイト1、13は、移動用の媒体によって配送された経験的標準値を用いて分析評価を行なうサイト2である。
【0065】
次に、動作を説明する。決定的部分標準値配送手段8は、実施の形態1に追加されたもので、リレーショナルデータベースのテーブルまたは、磁気ディスク等の記憶媒体に保存された決定的部分の標準値をネットワーク転送可能な形式に変換して、たとえばWEBサーバを用いて評価分析を行なうサイトからダウンロードが可能な場所に保存するなどの方法をとってネットワーク9を通して転送可能にする、あるいは、FDD、MO、CD、DVD等オフラインで移動可能な記憶媒体10へコピーする。
【0066】
12のサイト1では、9のネットワークを通して転送された決定的部分の経験的標準値を用いて、実施の形態1と同様にして、疾病別標準費用を求めて、評価分析を行なう。13のサイト2では、10の記憶媒体を用いて配送された決定的部分の経験的標準値を用いて実施の形態1と同様にして、疾病別標準費用を求めて、評価分析を行なう。
【0067】
次に、この実施の形態の疾病別診療報酬明細書分析システムの処理の流れ図について、図10を用いて説明する。
図10は、この実施の形態の疾病別診療報酬明細書分析システムの処理の流れ図である。
S10は、実施の形態1と同様のため、省略する。S11において決定的部分の標準値の配送の手段を選択する。
【0068】
配送の手段がネットワークの場合、S12に進み、たとえば、Webサーバを用いたダウンロードが可能な場所に保存する。S13、S21、S31、S41はネットワークで転送された決定的部分の標準値を用いて評価分析を行なうサイトでの処理である。S13は、たとえば、Webサーバに置かれた決定的部分の標準値をダウンロードする。S21、S31、S41は、実施の形態1のS20、S30、S41と同様のため、説明を省略する。
【0069】
配送の手段が記憶媒体の場合、S13に進み、FDD、MO、CD、DVD等の記憶媒体にコピーする。S14、S22、S32、S42は記憶媒体を用いて配送された決定的部分の標準値を用いて評価分析を行なうサイトでの処理である。S15は、記憶媒体を配送し、システムにロードする。S22、S32、S42は、実施の形態1のS20、S30、S40と同様のため、説明を省略する。
【0070】
この実施の形態によれば、今後普及が予想される磁気媒体等の電子イメージで回付された診療報酬明細書を基礎データとすることにより、容易に経験的標準値を過去の実績から求めることが可能となる。
【0071】
また、この実施の形態によれば、評価分析を行なうサイトでは、分析対象とする診療報酬明細書の比較的入力コストが低い部分のみで評価分析が可能となる。
【0072】
実施の形態3.
この実施の形態では、オンラインで(a)患者属性、医療機関属性、診療行為属性の値を指定することによるレコードの選択 (b)入院外来区別、疾病名等の同時に分析を行なう分類、すなわち分析軸選択と、分類が離散値データの場合、その区分の範囲の指定(c)診療日数等、非決定的部分の重回帰分析の際用いる疾病以外の説明変数の指定を行なって、疾病別標準費用を求める疾病別診療報酬明細書分析システムについて説明を行なう。
【0073】
図11は、この発明の実施の形態の疾病別診療報酬明細書分析システムの構成図の一例である。
図において、14以外の構成要素は実施の形態1と同様である。14は、オンラインで、レコードの選択、分類、分析対象の指定、説明変数を指定し試行錯誤による分析を可能とするオンライン分析対象・分類指定手段である。
【0074】
オンライン分析対象・分類指定手段14は、オンラインで、(a)患者属性、医療機関属性、診療行為属性の値を指定することによるレコードの選択 (b)入院外来の区別、疾病名等の同時に分析を行なう分類、すなわち分析軸選択と、たとえば年齢やベッド数のように分類が離散値データの場合、その区分の詳細度を示す範囲の指定 (c)非決定的部分の重回帰分析の説明変数の指定をユーザが行なうものである。指定されたこれらのパラメータは、2の決定的部分標準値作成手段および5の疾病別費用配分手段に提供され、それぞれの処理を行なう際の入力とする。
【0075】
次にこの実施の形態の疾病別診療報酬明細書分析システムの処理の流れについて図12を用いて説明する。
図12は、この実施の形態の疾病別診療報酬明細書分析システムの処理の流れ図である。
まず、S01において、オンラインで、(a)レコード選択のため、患者属性、医療機関属性、診療行為属性の値を入力 (b)分類の指定のため、入院外来区別、疾病名等の同時に分析を行なう分類、すなわち分析軸選択と、分類が離散値データの場合、その区分の範囲を入力 (c)診療日数など非決定的部分の重回帰分析の説明変数を入力し、決定的部分標準値作成手段、疾病別費用配分手段に与える。
【0076】
S10からS40までの処理は、前述した実施の形態1と同様のため、説明を省略する。
S50において、表示された分析評価結果からユーザがさらに別の視点で分析を続けたいと画面から指定した場合、S01に戻る。分析を終了する場合は終了する。
【0077】
この実施の形態によれば、診療報酬点数を決める要因ごとに分類した疾病別費用を求めることが可能となる。
【0078】
また、この実施の形態によれば、診療報酬点数を決める要因となる分類をオンラインで修正を加えながら試行錯誤的に分析することが可能となる。
【0079】
実施の形態4.
この実施の形態では、疾病別費用配分手段において、疾病別標準費用と同時に異質値を求めて、異質値に関しては診療内容に問題がある候補として診療報酬明細書データベース中のレコードをオンラインで検索することを可能とし、疾病別標準費用を分類別に多次元分析画面表示等を可能とし、さらに、異質値を取り除いた標準値の評価分析を可能とした疾病別診療報酬明細書分析システムについて説明を行なう。
【0080】
図13は、この発明の実施の形態の疾病別診療報酬明細書分析システムの構成図の一例である。
図において、1〜14は、実施の形態3と同様なため、説明を省略する。15は疾病別費用配分手段によって抽出された異質値のリスト、16は15に該当する異質値を持つ診療報酬明細書をオンラインで検索する異質値オンライン検索手段、17は、疾病別標準費用を分類ごとに多次元表示する疾病別標準表表示手段である。
【0081】
疾病別費用配分手段5は、疾病別標準費用を求める重回帰分析の際、異質値検出アルゴリズムを適用して異質値リスト15を求める。異質値検出アルゴリズムとして、一般に広く知られている平均値との差から求める方法や、応用統計学 Vol.25, No.1(1996)にある複数外れ値の簡易検出法をはじめとする統計的検出用が各種提案されている。
【0082】
異質値リスト15は、5の疾病別費用配分手段によって作成された異質値を持つ診療報酬明細書の整理番号のリストで、たとえば、ファイル、テーブルあるいはプログラム上の配列などの形式で15の異質値オンライン検索手段、7の評価分析・結果表示手段に供給される。
【0083】
異質値オンライン検索手段16は、異質値リストに該当する診療報酬明細書について、(a)医療機関別表示 (b)標準値からの乖離度順表示 (c)月次発生頻度推移など、検索、統計表示をオンラインの指定で行なう。
【0084】
分類別疾病別費用表示手段17は、疾病別標準費用の内容を、既存の多次元分析ツール、あるいは、表計算ツールに表示し、さまざまな視点からの分析を可能にする。
【0085】
評価分析・結果表示手段7は、実施の形態1の評価分析に加えて、異質値を除いた分析対象診療報酬明細書データを用いて、異質値の影響を受けない、より精度の高い医療機関評価を可能とする。
【0086】
次にこの実施の形態の診療報酬明細書分析システムの処理の流れについて、図14を用いて説明する。
図14は、この実施の形態の診療報酬明細書分析システムの処理の流れ図である。
S01、S10、S20の処理は、前述した実施の形態3と同様のため、説明を省略する。
S60は、決定的部分の標準値と、非決定的部分の推定から疾病別標準費用と異質値リストを作成する。選択した異質値発見アルゴリズムによって必要に応じて、S20とS60を繰り返す。
【0087】
S70において、次の操作を指示する。次の操作として、(a)異質値のオンライン検索 (b)疾病別標準費用分析 (c)標準費用と実績の評価分析 (d)新しい視点での分析 (e)終了があり、ユーザの指定にしたがってそれぞれのステップに進む。
【0088】
S80において、オンラインで異質値リストに該当する診療報酬明細書について、(a)医療機関別表示 (b)標準値からの乖離度順表示 (c)月次発生頻度推移などを検索・集計し、結果を画面表示する。ユーザは表示された結果を用いて分析作業、チェック作業を行ない、チェックの結果異質値でないと判定した場合は、異質値リストから除外する。終了したらS70に戻る。
【0089】
S81において、疾病別標準費用を分類ごとに多次元分析等を行ない、終了したらS70に戻る。
S82において、疾病別標準費用と実績との比較による評価分析を行ない、終了したらS70に戻る。
【0090】
S70において、新しい視点での分析を指定した場合は、S01にもどり、新たに、レコードの選択、分類、説明変数の指定を行ない、新しい視点での分析を続ける。S70において、終了を選択した場合は、処理を終了する。
【0091】
この実施の形態によれば、疾病別標準費用と乖離した異質値の分析、異質値を取り除いた標準値の評価分析が可能となる。
【0092】
また、この実施の形態によれば、疾病別費用配分手段における重回帰分析を始めと統計解析に検索・分類・集計エンジンを利用することにより、高速化を図った疾病別診療報酬明細書分析システムを実現することができる。
【0093】
【発明の効果】
この発明によれば、診療行為別の費用について、決定的部分を経験的標準値を用いて予め対応する疾病ごとに配分し、残りの非決定的部分に関しては統計的手法による配分を行うことにより、診療報酬明細書に記載の費用を、複数記載されている疾病ごとに配分して求めた疾病別標準費用を用いて、精度の高い医療機関別等の分析評価が可能となる。
【0094】
また、この発明によれば、行為別点数を、決定的標準値とそれ以外の分類して求めることにより、疾病別費用の精度を高めることが可能となる。
【0095】
また、この発明によれば、統計解析の手法として重回帰分析を用いることで容易に精度の高い疾病別費用を求めることが可能となる。
【0096】
また、この発明によれば、実績を収集し保存することにより経験的標準値を過去の実績から求めることが可能となる。
【0097】
また、この発明によれば、今後普及が予想される磁気媒体等の電子イメージで回付された診療報酬明細書を基礎データとすることにより、容易に経験的標準値を過去の実績から求めることが可能となる。
【0098】
また、この発明によれば、 比較的コストの高い経験的標準値を過去の実績から求める作業を代表サイトでまとめて実施してその結果を配布するので、評価分析を行なうサイトでは、分析対象とする診療報酬明細書の比較的入力コストが低い部分のみで評価分析が可能となる。
【0099】
また、この発明によれば、 患者属性、医療機関属性、診療行為属性によって選択・分類された診療報酬明細書ごとに処理を行なうように各属性を指定するので、診療報酬点数を決める要因ごとに分類した疾病別費用を求めることが可能となる。
【0100】
また、この発明によれば、患者属性、医療機関属性、診療行為属性によって選択・分類する診療報酬明細書を実行時に決定するので、診療報酬点数を決める要因となる分類をオンラインで修正を加えながら試行錯誤的に分析することが可能となる。
【0101】
また、この発明によれば、疾病別標準費用と乖離した異質値を抽出し、対応する疾病の明細書を検索することにより、疾病別標準費用と乖離した異質値の分析、異質値を取り除いた標準値の評価分析が可能となる。
【0102】
また、この発明によれば、疾病別費用配分手段における重回帰分析を始めと統計解析に検索・分類・集計エンジンを利用することにより、高速化を図った疾病別診療報酬明細書分析システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の疾病別診療報酬明細書分析システムの構成図の一例である。
【図2】 疾病別処方付き診療報酬明細書データベースのテーブル構造の一例を示す図である。
【図3】 決定的部分の経験的標準値を保存するテーブル構造の一例を示す図である。
【図4】 分析対象診療報酬明細書データベースのテーブル構造の一例を示す図である。
【図5】 非決定的部分の重回帰係数を求めるための式を示す図である。
【図6】 疾病別費用を保存するテーブル構造の一例を示す図である。
【図7】 評価分析・結果表示機能の表示の一例を示す図である。
【図8】 この実施の形態1の疾病別診療報酬明細書分析システムの基本型の処理の流れ図である。
【図9】 この実施の形態2の決定的標準値配送手段を加えた疾病別診療報酬明細書分析システムの構成図の一例である。
【図10】 この実施の形態2の決定的標準値配送手段を加えた疾病別診療報酬明細書分析システムの流れ図である。
【図11】 この実施の形態3のオンライン分析対象・分類指定手段を加えた疾病別診療報酬明細書分析システムの構成図の一例である。
【図12】 この実施の形態3のオンライン分析対象・分類指定手段を加えた疾病別診療報酬明細書分析システムの流れ図である。
【図13】 この実施の形態4の異質値処理手段を加えた疾病別診療報酬明細書分析システムの構成図の一例である。
【図14】 この実施の形態4の異質値処理手段を加えた疾病別診療報酬明細書分析システムの流れ図である。
【符号の説明】
1 疾病別処方付き診療報酬明細書データベース、 2 決定的部分標準値作成手段、 3 決定的部分の経験的標準値、 4 分析対象診療報酬明細書データベース、 5 疾病別費用配分手段、 6 疾病別標準費用、 7 詳細分析・結果表示手段、 8 決定的部分標準値配送手段、 9 決定的部分標準値配送用ネットワーク、 10 決定的部分標準値配送用記憶媒体、 11 決定的部分標準値作成サイト0、 12 ネットワークで配送された決定的部分標準値を利用した評価分析を行なうサイト1、 13 記憶媒体で配送された決定的部分標準値を利用した評価分析を行なうサイト2、 14 オンライン分析対象・分類指定手段、 15 異質値リスト、 16 異質値オンライン検索手段、 17 分類別疾病別標準費用表示手段。
Claims (5)
- 医療機関毎の主要疾病名とこの主要疾病名に対応する典型的な処方とこの処方に対応する処方点数とを含む疾病別処方付き診療報酬明細書データが保存された疾病別処方付き診療報酬明細書データベースと、
前記疾病別処方付き診療報酬明細書データベースにより保存された前記疾病別処方付き診療報酬明細書データを集計し、各主要疾病で最低限実施される経験的処方とこの経験的処方毎の点数とを主要疾病別及び医療機関別に保存した経験的標準値を作成する決定的部分標準値作成手段と、
医療機関毎の疾病名とこの疾病名に対応する処方とこの処方に対応する処方点数とを含む分析対象診療報酬明細書データを保存する分析対象診療報酬明細書データベースと、
前記決定的部分標準値作成手段により作成された前記経験的標準値を基に前記分析対象診療報酬明細書データベースにより保存された分析対象診療報酬明細書データを前記経験的標準値に対応する経験的標準値対応データと前記経験的標準値以外の非経験的標準値に対応する非経験的標準値対応データとに分離し、前記経験的標準値対応データにはこの経験的標準値対応データ中の処方点数に対応する処方費用を配分し、又前記非経験的標準値対応データには重回帰分析手法を用いて求めた非経験的標準値対応データ中の処方点数に対応する処方費用を配分することにより疾病別標準費用を作成する疾病別費用配分手段と、
前記疾病別費用配分手段により作成された前記疾病別標準費用と前記分析対象診療報酬明細書データベースに保存された前記分析対象診療報酬明細書データとの乖離度を評価分析し、この評価分析結果を表示する評価分析・結果表示手段と、を備えたことを特徴とする疾病別診療報酬明細書分析システム。 - 前記疾病別費用配分手段は、前記非経験的標準値対応データの中から処方内容に問題のある異質値データを異質値検出アルゴリズムを用いて検出し、この異質値データの異質値リストを作成し、
前記疾病別費用配分手段により作成された前記異質値リストの異質値データに対応する前記分析対象診療報酬明細書データを前記分析対象診療報酬明細書データベースから検索する異質値オンライン検索手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の疾病別診療報酬明細書分析システム。 - 前記評価分析・結果表示手段は、前記分析対象診療報酬明細書データベースに保存された分析対象診療報酬明細書データの中から前記異質値リストの異質値データを除いた異質値除外分析対象診療報酬明細書データと前記疾病別費用配分手段により作成された前記疾病別標準費用との乖離度を評価分析し、この評価分析結果を表示することを特徴とする請求項2記載の疾病別診療報酬明細書分析システム。
- 医療機関毎の主要疾病名とこの主要疾病名に対応する典型的な処方とこの処方に対応する処方点数とを含む疾病別処方付き診療報酬明細書データが保存された疾病別処方付き診療報酬明細書データベースと、前記疾病別処方付き診療報酬明細書データベースにより保存された前記疾病別処方付き診療報酬明細書データを集計し、各主要疾病で最低限実施される経験的処方とこの経験的処方毎の点数とを主要疾病別及び医療機関別に保存した経験的標準値を作成する決定的部分標準値作成手段と、前記決定的部分標準値作成手段により作成された前記経験的標準値を配送する決定的部分標準値配送手段とを有する第1のサイトと、
医療機関毎の疾病名とこの疾病名に対応する処方とこの処方に対応する処方点数とを含む分析対象診療報酬明細書データを保存する分析対象診療報酬明細書データベースと、前記決定的部分標準値配送手段により配送された前記経験的標準値を基に前記分析対象診療報酬明細書データベースにより保存された分析対象診療報酬明細書データを前記経験的標準値に対応する経験的標準値対応データと前記経験的標準値以外の非経験的標準値に対応する非経験的標準値対応データとに分離し、前記経験的標準値対応データにはこの経験的標準値対応データ中の処方点数に対応する処方費用を配分し、又前記非経験的標準値対応データには重回帰分析手法を用いて求めた非経験的標準値対応データ中の処方点数に対応 する処方費用を配分することにより疾病別標準費用を作成する疾病別費用配分手段と、
前記疾病別費用配分手段により作成された前記疾病別標準費用と前記分析対象診療報酬明細書データベースに保存された前記分析対象診療報酬明細書データとの乖離度を評価分析し、この評価分析結果を表示する評価分析・結果表示手段とを有する第2のサイトと、を備えたことを特徴とする疾病別診療報酬明細書分析システム。 - 前記第1のサイトの前記決定的部分標準値配送手段は、前記経験的標準値をネットワークまたは記録媒体を介して第2のサイトに配送し、
前記第2のサイトの前記疾病別費用配分手段は、前記第1のサイトの前記決定的部分標準値配送手段によりネットワークまたは記録媒体を介して配送された前記経験的標準値を用いて
前記分析対象診療報酬明細書データベースにより保存された分析対象診療報酬明細書データを前記経験的標準値に対応する経験的標準値対応データと前記経験的標準値以外の非経験的標準値に対応する非経験的標準値対応データとに分離し、前記経験的標準値対応データにはこの経験的標準値対応データ中の処方点数に対応する処方費用を配分し、又前記非経験的標準値対応データには重回帰分析手法を用いて求めた非経験的標準値対応データ中の処方点数に対応する処方費用を配分することを特徴とする請求項4記載の疾病別診療報酬明細書分析システム。
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