JP4249938B2 - 遊技機、遊技機用プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は液晶、LED、CRT、または機械的に回転駆動されるリール等の可変表示手段における表示態様をコンピュータ等の制御装置を用いて制御する遊技機、遊技機用プログラム及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ遊技機等の弾球遊技機は、遊技媒体を供給することによって所定条件を成立させ、遊技の結果として当たりの場合に遊技媒体が払い出され得るように構成されている。また、パチンコ遊技機等の弾球遊技機は、前記所定条件の成立により可変表示手段における表示態様をコンピュータ等の制御装置を用いて制御し、表示態様の結果に基づき遊技者にとって有利/不利な遊技状態を特定するように構成されている。
【0003】
例えば、弾球遊技機(第1種特別電動役物等)は、可変表示手段として通常デジタルと呼ばれる液晶の画像表示領域を弾球遊技機前面に設けている。この画像表示装置の中には、複数の図柄(絵や数字を含む)を可変表示する主表示領域があり、この主表示領域ではコンピュータ等の制御装置を用いて図柄を高速で回転しているように変動表示し、所定時間の経過後に各図柄毎に数秒程度の時間差を以て順に回転を仮停止させる表示をする。かかる主表示領域では、複数の図柄のうち第1の図柄が仮停止した後、次に仮停止する図柄(第2仮停止図柄)が第1仮停止図柄と揃うといわゆるリーチ状態となり、残りの図柄が仮停止して全部の図柄が揃うと、図柄を完全に停止させた確定停止状態となり同種の図柄が揃うと遊技者に有利な遊技状態としての大当たりが発生する。すなわち、この主表示領域において停止した図柄態様が、予め定めた特定の停止図柄態様、例えば「7」、「7」、「7」の組み合わせであった場合には、パチンコ遊技機では、パチンコ玉等の遊技玉が多数獲得できる遊技状態が発生する。
【0004】
また、その揃った停止図柄が予め決められた特定図柄である場合は、次回の大当たり確率や小当たり確率が大幅に上昇する確率変動を発生するようにした弾球遊技機もある。
【0005】
次に、大当たりが発生する手順をパチンコ遊技機で説明する。すなわち、パチンコ遊技機で大当たりに成るには、大当たり判定プログラムにおいて大当たり乱数発生範囲値から大当たりとなる乱数を引き当てなければならない。なお、大当たり判定プログラムは、大当たりかハズレかを判定するものであり、後述する図柄判定プログラムで引き当てた乱数に基づき主表示領域に表示される複数の図柄が全て決定される。
【0006】
そして、パチンコ遊技機の中の1例として、所定条件の成立として定められた始動入賞口と呼ばれる所定入賞口に設けられているセンサが前記始動入賞口を通過する遊技球(以下、遊技球を玉という)を検知した時(複数の検知をもって所定条件の成立としてもよい。)、大当たり判定プログラムが始動して大当たり乱数発生範囲値のいずれか一つの乱数を決定する。すると、主表示領域に複数の図柄が回転しているように変動表示され、引き続き図柄判定プログラムで引き当てた乱数に基づき第1の図柄(第1停止図柄)から順に複数の図柄が仮停止して表示され最後に確定停止図柄が表示される。
【0007】
そして、大当たりの場合、主表示領域を含む画像表示装置全面に大当たりを示す画像が表示されると共に、弾球遊技機前面に設けられた装飾用ランプやスピーカを用いて大当たりを演出するランプの点滅や音楽が出力される。一方、大当たりでなくハズレた場合、画像表示装置に変動以前のデモンストレーション図柄が表示され、画像表示装置は次に大当たりが発生するまで待機する。なお、主表示領域に表示される図柄は大当たりやハズレを示す可変図柄なのでこれを特別図柄という。
【0008】
このように、大当たりとなる乱数を引き当てるには始動入賞口に玉を入賞させる必要がある。そして、図柄の変動表示中に始動入賞口に入賞した玉の数はパチンコ遊技機に搭載されているコンピュータ構造の主基板のメモリに記憶される。そして当該記憶数は遊技盤に設けられた保留玉数表示ランプを当該記憶数点灯させることで遊技者に報知される(以下、保留玉数表示ランプを保留ランプという)。
【0009】
保留ランプの点灯数は、入賞数に対応するので前述の大当たりとなる乱数を引き当てる権利が幾つあるかを意味するが、前記乱数の引き当て(あるいは図柄の変動及び停止表示)が1回実行されると、保留ランプの点灯数は1個減少する。また、当該権利を連続して得られる回数(始動入賞口に入賞した玉の記憶数)も、保留ランプと同様に乱数の引き当てが1回実行されると、1回減少する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、遊技者は始動入賞口に入賞した玉の記憶数のうちいずれが当たりでありいずれがハズレであるかを早く知りたいのであるが、当たりハズレの判定は、図柄表示装置に確定停止図柄が表示されたことを契機として1回毎に行うように風適法(風俗営業等の規則及び業務の適正化等に関する法律)の内規で決められている。
【0011】
保留ランプの点灯数や始動入賞口に入賞した玉の記憶数(始動口入賞記憶値)は、前述の大当たりとなる乱数を引き当てる権利が現在幾つあるか(即ち、数)を意味するものでしかないので、遊技者の期待に添うものではなく、また保留ランプの点灯が遊技性の観点からインパクトに欠けるものであった。
【0012】
本発明は、遊技を行い所定条件が満たされることに基づく所定の処理により乱数を獲得し、当該乱数が予め定められた乱数と一致すると当たりとなり遊技者にとって有利な遊技状態にし、一致しないとハズレする遊技機等に用いられるもので、獲得した乱数の有効性を前記有利な遊技状態となる前に示し(前述した保留ランプの点灯時も含む)、遊技者の遊技における早期判断材料とさせ、操作性、及び興趣を含む遊技性の向上が図れる遊技機、遊技機用プログラム、及び遊技機用プログラムを記録するコンピユータ読み取り可能な記録媒体を提供することを技術的課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の遊技機は、前述の技術的課題を解決するために以下のように構成されている。すなわち、本発明の遊技機は、遊技を行い所定条件が満たされることに基づいて、所定の乱数領域内で所定値を発生させる乱数発生手段により、大当たりを生じさせる乱数を抽出する乱数抽出手段を備えた遊技機において、前記乱数発生手段により生成される乱数領域を複数の所定乱数群領域に分割し、前記乱数抽出手段にて抽出した乱数が属する所定乱数群領域を判断する領域判断手段と、前記領域判断手段にて判断された所定乱数群領域に対応する報知態様で、前記乱数の属する乱数群領域が当たり乱数を含む乱数群領域であるか否かを報知する報知手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
この構成によれば、始動口入賞等の所定条件が満たされた段階で当たり/ハズレ(乱数の関係における一致又は不一致)の結果は分らないけれども抽出された乱数が属する領域に対応する所定乱数群領域を通知される報知態様により判断して、乱数が属する領域が期待値(有効性)の高い領域であるか否かを報知手段による報知により、確実にしかも早期に理解できるので、遊技者の期待を充足させ、かつ遊技性の向上が図れる。
【0015】
本発明の複数の可動入賞装置を備えた遊技機は、前述した必須の構成要素からなるが、その構成要素が具体的に以下のような場合であっても成立する。
すなわち、本発明の遊技機は、前記領域判断手段にて決定された所定乱数群領域を判断して、予め定められた所定乱数群領域であった場合に報知を行う報知手段を備えていることを特徴とする。
【0016】
この構成によれば、乱数が、予め定められた所定乱数群領域にある場合のみ報知することで、遊技情報の信頼性を高めることができるようになるため、遊技者の期待を充足させ、かつ遊技性の向上が図れる。なお、前記予め定められた所定乱数群領域とは、特別の乱数が1個含まれた所定乱数群領域や、特定種類としての予め定められた特別の乱数が比較的多く含まれた所定乱数群領域などを例示することができる。
【0017】
また、本発明の遊技機は、所定の乱数領域内には、少なくとも予め定められた特別の乱数が1つ以上あることを特徴とする。この構成によれば、予め定められた特別の乱数が1つ以上含まれた所定乱数群領域を、前記予め定められた所定乱数群領域とすることなどが可能となる。
【0018】
更に、本発明の遊技機は、前記予め定められた特別の乱数を含んだ所定乱数群領域でなかった場合、前記領域判断手段にて判断された乱数を削除することを特徴とする。この構成によれば、予め定められた特別の乱数が1つ以上含まれた所定乱数群領域でなかった場合にその時に抽出された乱数を削除するので、遊技機における処理工程を削減できる。また、所定条件が満たされることにより、乱数の抽出以外に所定の演出を行わせる遊技機においては、乱数の削除により演出を短時間で終わらせることができるため、不利益のない遊技の制御処理及び、遊技の進行効率を向上することが可能となる。
【0019】
更にまた、本発明の遊技機は、前記抽出手段にて抽出した乱数が属し、かつ前記報知手段にて報知されるべき所定乱数群領域を他の乱数群領域と比較して、これら乱数群領域に、遊技者にとって有利な遊技状態となり易い順番に優先順位を付し、この優先順位に基づいて報知の態様を変更する変更手段をさらに備えたことを特徴とする。
この構成によれば、遊技者にとって有利な遊技状態となり易い優先順位として、前記領域判断手段にて判断される複数の所定乱数群領域毎の領域内容により順番を付け、その順番に応じた報知態様を行うことにより、例えば、一番優先順位が高い所定乱数群領域であった時には非常に派手な演出を伴う報知態様とすることなどができるため、遊技者の期待を充足させ、かつ遊技性の向上が図れる。
【0020】
更にまた、本発明の遊技機は、前記抽出手段にて抽出した乱数が属し、かつ前記報知手段にて報知されるべき所定乱数群領域を既に報知されている前回の報知態様に係る所定乱数群領域と比較して、これら乱数群領域に、遊技者にとって有利な遊技状態となり易い順番に優先順位を付し、この優先順位に基づいて報知の態様を変更する変更手段をさらに備えたことを特徴とする。
この構成によれば、今回抽出された乱数に基づいて判断された所定乱数群領域と、前回抽出された乱数に基づいて判断された所定乱数群領域との優先度合いが分かるため、遊技者に適度な緊張感を与えることができるようになるし、また、優先順位を比較して優先度合いが高い場合に報知態様を変更させるようにすれば、徐々に遊技者にとって有利な遊技状態になり易くなって来ているのが分かるようになるため、遊技者の期待を充足させ、かつ遊技性の向上が図れる。
【0021】
更にまた、本発明の遊技機は、所定条件の達成に基づく所定の処理中において、前記所定条件を再び達成することにより入賞判定開始に係る権利を獲得し、前記所定の処理が終了することにより獲得した前記権利を消化させる遊技機であって、前記入賞判定開始に係る権利の数が消化されずに既定数に達したことを契機に、前記報知の処理を行わせることを特徴とする。
【0022】
この構成によれば、獲得された前記権利の数が消化されずに既定数に達したことを契機にご褒美として期待値(有効性)の高い所定乱数群領域と抽出した乱数との属する関係を報知することができるので、遊技者は期待値の高い所定乱数群領域に応じた報知が行われるまで遊技を継続して行い、期待値の高い所定乱数群領域に応じた報知が行われたら遊技を一時停止して、休んだり、遊技状態を更に有利にさせるように遊技操作したり、遊技機に設けられた所定の演出を楽しむことができるようになる。
【0023】
更にまた、本発明の遊技機は、前記所定乱数群領域は、前記消化されずに獲得できた権利の数に応じて前記乱数群領域の範囲が変動する変動乱数群領域であることを特徴とする。
【0024】
この構成によれば、消化されずに獲得できた権利の数によって前記所定乱数群領域の範囲が変動するので、前記所定乱数群領域の中に前記予め定められた特別の乱数が含まれたとしても当該範囲が広い(大きい)と抽出された乱数との一致は難しいことから期待値を下げることができ、当該範囲が狭い(小さい)と抽出された乱数との一致の容易性が高まることから期待値を上げることができ、また当該範囲に前記予め定められた特別の乱数が含まれない前記所定乱数群領域に変動した揚合に抽出された乱数を削除することができるため、遊技者の期待を充足させ、かつ当たりとならない乱数の削除により、不利益のない遊技の制御処理及び、遊技の進行効率を向上ることが可能となる。
【0025】
更にまた、本発明の遊技機において、前記所定乱数群領域は、所定条件の達成に基づき乱数を抽出する回数に応じて前記所定乱数群領域の範囲が変動する変動乱数群領域であることを特徴とする。
【0026】
この構成によれば、所定条件の達成に基づき乱数を抽出した回数によって前記所定乱数群領域の範囲が変動するので、前記所定乱数群領城の中に前記予め定められた特別の乱数が含まれたとしても当該範囲が広い(大きい)と抽出された乱数との一致は難しいことから期待値を下げることができ、当該範囲が狭い(小さい)と抽出された乱数との一致の容易性が高まることから期待値を上げることができ、また当該範囲に前記予め定められた特別の乱数が含まれない前記所定乱数群領域に変動した場合に抽出された乱数を削除することができるため、遊技者の期待を充足させ、かつ当たりとならない乱数の削除により、不利益のない遊技の制御処理及び、遊技の進行効率を向上することが可能となる。
尚、回数をカウントする起点は、大当り終了後、又は電源の起動時など任意のタイミングで良い。
【0027】
更にまた、本発明の遊技機において、前記所定乱数群領域は、前記消化されずに獲得できた権利の数又は、前記乱数を抽出する回数の増加に応じて予め定められた特別の乱数が含まれた前記所定乱数群領域の範囲が狭くなる変動乱数群領域であることを特徴とする。
【0028】
この構成によれば、消化きれずに獲得できた権利の数又は、所定条件の達成に基づき乱数を抽出した回数が増えることによって前記所定乱数群領域の範囲が狭く(小きい)なるように変動するので、抽出された乱数との一致の容易性が高まることから期待値を前記条件の増加に伴い上げることができ、しかも、同時に前記予め定められた乱数が含まれない前記所定乱数群領域の範囲が大きくなることから、報知手段により報知されない場合の抽出した乱数を削除する機会が増えることになるため、遊技者の期待を充足させ、かつ前記特別の乱数との―致とならない乱数の削除の機会の増加により、不利益のない遊技の制御処理及び、遊技の進行効率をより一層向上することが可能となる。
【0029】
更にまた、本発明の遊技機において、前記報知手段は、色彩、又は発光、又は点灯態様、又は図柄内容を変更させる可変表示手段であることを特徴とする。
【0030】
なお、報知手段は前述したものに限られず、遊技者に対し報知内容を伝える事ができる公知である音声発生手段や振動発生手段などの情報伝達手段であれば良い。そして、報知手段により遊技機における様々なバリエーションの演出効果の期待もできるため、更なる遊技性の向上を図ることができるようになる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付した図面に基づいて更に詳細に説明する。
本実施の形態では、弾球遊技機に設置されている遊技球発射装置により発射される弾球(以下特に断らない限り「パチンコ玉」という。)を使う弾球弾球遊技機(以下「パチンコ弾球遊技機」という。)を例示する。
【0036】
本実施の形態に示すパチンコ弾球遊技機Iは、風適法(風俗営業等の規則及び業務の適正化等に関する法律)の内規上「第1〜3種又はその他」に区分される。
【0037】
先ずパチンコ弾球遊技機の全体像を図1及び図2を用いて説明する。
図1は、パチンコ弾球遊技機Iをその正面側から見た斜視図であり、図2はその正面図である。
【0038】
パチンコ弾球遊技機Iにおける遊技盤1には、遊技球発射装置であるハンドル28の操作によって発射されたパチンコ玉を遊技盤1内に誘導する誘導レール2がほぼ円状に植立されている。そして、誘導レール2で画成されたほぼ円形な領域が遊技領域3となる。
【0039】
遊技領域3のほぼ中央部には、液晶表示により数字,記号,模様などの複数の識別情報(以下、「図柄」という。)を可変表示する図柄表示装置30が設置されている。なお、図柄表示装置30により表示される図柄は、液晶表示によるものに限らず、回転ドラムの表面に図柄が描かれたもの,回転球体の表面に図柄が描かれたもの,ドットマトリクスランプ表示器,CRT,EL表示器等、図柄を変動表示できるものであればよい。
【0040】
図柄表示装置30は、遊技盤表面1の中央部に設けられ、当該図柄表示装置は周知である3桁の図柄(32a,32b,32c)による変動表示態様と確定停止表示態様を表す判定結果表示部32とを有する。この判定結果表示部32に表示される3桁の図柄(32a,32b,32c)は、次のように表示される。すなわち、始動入賞口4の付近に設けられた始動入賞玉検知センサ5が入賞玉を検知する(所定条件の1つが達成される)と、検出された信号がパチンコ弾球遊技機I内部に設けられた入力インターフェース58(図3参照)を介して主制御装置60に送られる。すると、主制御装置60において、特別な遊技状態とするか否かを判定する判定プログラムが実行され乱数抽選が行われ、抽出された値に基づき各変動する図柄と変動図柄の背景の変動表示態様、及び変動仮停止図柄の表示態様が決定されて、最終的に判定結果表示部32に当たり、外れを示す確定停止図柄を表示する。
【0041】
なお、当該確定停止図柄の組み合わせが所定の確定停止表示態様となると、遊技者が有利にゲームを進めることのできる特定遊技状態(大当たり)または特別遊技状態(大当たり確率上昇変動大当たり)等が始まるようになる。
【0042】
特定遊技状態は、判定結果表示部32の変動表示が全て停止した後に定められた期間内現出される大当たり状態をいい、また、特別遊技状態は、前記特定遊技状態終了後に定められた期間内現出される大当たり確率上昇変動大当たり状態をいう。特定遊技状態あるいは特別遊技状態にならなければハズレである。よって図柄32a,32bおよび32cは、あたりの有無を決定する図柄であるのでこれを特別図柄という。
【0043】
図柄32a,32bおよび32cの少なくとも1つが変動中の態様を図柄の変動表示態様といい、特別図柄の特定の挙動(変動中の挙動:図柄の変動仮停止表示演出やリーチ演出など)や特別図柄の背景の変動表示態様(キャラクタや背景等の変化を用いた予告演出など)も含まれる。これに対し、図柄が全て停止したときの表示態様を確定停止図柄態様という。図柄が変動表示態様から確定停止態様に移行することで、大当たりなのかハズレなのか、また大当たりした場合にはどの図柄の揃いで大当たりしたのか、または前記大当たり確率上昇変動大当たりか否かが遊技者に知らされる。よって、図柄の変動表示態様が確定停止図柄態様と関係しているということができる。
【0044】
また、図柄表示装置30の表示画面には、特別図柄の背景の変動表示態様を表示するための特定領域50が設けられている。
【0045】
図柄表示装置30の上方には、入賞誘導口34と、飾りLED35a・35bとが設けられている。
【0046】
また、図柄表示装置30の下方には、前述の始動入賞口4が設けられている。始動入賞口4は、ここにパチンコ玉が入ると特別図柄変動の起因となるので、始動入賞口4にパチンコ玉が入った場合を始動入賞したというと共に、始動入賞口4は始動口ともいう。なお、入賞したパチンコ玉を以下特に断らない限り「入賞玉」という。入賞の有無は、始動入賞口4にパチンコ玉が入ると、パチンコ玉は入賞玉検出器である入賞検知センサ5によって検出することで判断される。
【0047】
図柄変動中に始動入賞口4に入賞したパチンコ玉の数は、図柄変動の開始条件となる保留玉として所定の最大数(例えば8個)まではパチンコ弾球遊技機Iの保留玉記憶メモリ(RAM60c)に記憶される。なお保留玉記憶メモリへの記憶個数のことを特別図柄変動記憶個数ということにする。
【0048】
保留玉数は、遊技盤面上に設けられた保留ランプである保留玉表示LED44a〜44hの点灯数によって遊技者にわかるようになっている。そして点灯している保留玉表示LED44a〜44hの数から、遊技者は、残りどれだけ図柄変動(ドラムの回転)するかを知ることができる。よって点灯している保留玉表示LED44の数は、前記図柄変動の開始条件となる入賞についてその所定の有効回数(例えば8回)を示す始動記憶情報といえる。
【0049】
また、始動入賞口4の近傍には、変動入賞装置に該当する大入賞装置6が設けられている。大入賞装置6は、通称アタッカーと呼ばれる形式のもので、通常状態では大入賞口8を閉鎖する受板7を有してパチンコ玉が入賞されないようになっており、前記特定遊技状態時の場合のみ一定期間、図示しない遊技盤裏面に設けられたソレノイド10により受板7を手前側に倒れさせて開放し、大入賞口8に容易にパチンコ玉が入賞できるようになっている。なお、一定期間とは、例えば、所定時間(例えば29〜30秒くらい)経過するまで、あるいは所定数(例えば9〜10玉)の入賞玉が発生するまでの期間をいう。
【0050】
大入賞口8に入賞した際のパチンコ玉を検出するよう大入賞玉検知センサ72を配置して大入賞パチンコ玉を検出する。また、当該内部には所定の確率にて通過するよう設けられた継続入賞領域(図示せず)が設けられ、この継続入賞領域を通過するパチンコ玉を検出するために配置された継続玉検知センサ73により継続入賞パチンコ玉を検出し、取得した大入賞検出信号と継続入賞検出信号を入力インターフェース58を通じて主制御装置60へ送るようにしている。よって、これら大入賞検知センサ72と継続玉検知センサ73で検出された信号により大入賞装置6の継続制御を主制御装置60のROM60bに組み込まれたプログラムにより実行させるようになっている。
【0051】
図柄表示装置30の上方には、入賞誘導口34と、飾りLED35a・35bとが設けられている。なお、飾りLED35a・35bは所定入賞発生時等に発光色又は輝度を変化させるか、あるいは点滅具合を変化させることでその旨を報知する。
【0052】
そして、図柄表示装置30は、例えば、特別図柄を変動表示すると共に、大当たりを示す図柄、リーチ状態を含む予告演出、特定遊技状態(大当たり状態)や特別遊技状態(大当たり確率上昇変動遊技状態)を表示するように制御されている。なお、図柄表示部32に表示される図柄が予め決められた特定図柄(例えば、「3」、「3」、「3」や「7」、「7」、「7」)で大当たりした場合、この大当たりの遊技状態が終了した後にも引き続いて次回の遊技中に大当たりが発生しやすい状態(大当たり確率上昇変動遊技状態)に移行する。
【0053】
また、図柄制御装置61は主制御装置60と接続しており、主制御装置60が出力するコマンドに基づき図柄表示装置30を制御する。すなわち、主制御装置60(ROM60b)において大当たり判定プログラムで大当たりの有無が判定され、次に、図柄判定プログラムで引き当てた乱数により特別図柄が判定され、これら判定結果を示すコマンドを図柄制御装置61が受信すると、図柄表示装置30は、図柄表示部32に表示される図柄の変動を開始し、変動開始後一定時間が経過すると、例えば左・中・右の順で特別図柄32a,32b,32cの変動を停止させて特別図柄を図柄判定プログラムの判定に基づき確定する。そこでこの実施の形態では、左側の特別図柄32aを第1停止図柄、中の特別図柄32bを第2停止図柄、右側の特別図柄32cを第3停止図柄という。
【0054】
また、主制御装置60(ROM60b)において変動パターン判定プログラムで引き当てた乱数によりリーチ状態の有無を含む変動パターンが判定され、これら変動パターンを示すコマンドを図柄制御装置61が受信すると、図柄表示装置30は、この変動パターンに基づきリーチ演出を含む予告演出を表示する。また、大当たり判定プログラムで大当たりと判定されていれば、特定遊技状態(大当たり遊技状態ともいう)となり、図柄表示装置30は予告演出の後、表示画面に3つの同種の図柄が揃った大当たりを表示する。
【0055】
すなわち、パチンコ玉が始動入賞口4に入賞して入賞検出センサ5がONすると、主制御装置60のROM60bに組み込まれた大当たり判定プログラム、図柄判定プログラムおよび変動パターン判定プログラムによりそれぞれ乱数が引き当てられる。従って、大当たり判定プログラムで引き当てた乱数が予め定められていた大当たり乱数と同じであれば大当たりと判定され、大当たり用の図柄判定プログラムで引き当てた乱数により特別図柄の組合せ内容が判定される。また、変動パターンは大当たりの場合と外れの場合とでは異なるテーブルより判定する。例えば、大当たりの場合は、大当たり用演出テーブルから変動パターン判定プログラムで引き当てた乱数により演出の変動パターンを判定し、外れの場合は、外れ用演出テーブルから引き当てた乱数によりリーチを含む変動パターンを判定する。判定された変動パターンは図柄制御装置61にコマンド送信される。
【0056】
また、図柄表示装置30の上下方部の左右側方には風車18a,18b,18c,18dが設けられている(なお、風車の内部に発光ランプを設けてもよいこととする)。更に、大入賞装置6の左右両脇には、ランプ16a,16bが設けられている。また、遊技機Iの上方中央部と左右側端部には、補助飾りランプ24a,24b,24c,24d,24eが設けられている。
【0057】
補助飾りランプ24a〜24e等の電飾品55(図3参照)は、半透明の合成樹脂材料にて形成された樹脂製レンズと、この樹脂製レンズ内に設けられた蛍光灯やLED等にて構成され、遊技の進行状態に応じて点灯又は点滅される。すなわち、光の演出装置としての機能を備える。なお、電飾品55はランプ制御装置62に接続されており、例えば、遊技の進行状態が大当たり状態等に移行したことを受けて点灯消灯を繰り返すように制御されている。なお、ランプ制御装置62は主制御装置60と接続しており、主制御装置60が出力するコマンドに基づき電飾品55を制御する。
【0058】
また、図柄表示装置30上部に設けられたスピーカー42,42を含むスピーカーユニット56(図3参照)は、遊技の進行状態に応じて音声を出力する。すなわち、音の演出装置としての機能を備える。なお、スピーカーユニット56は、音声制御装置62に接続されており、例えば、遊技の進行状態が大当たり状態等に移行したことを受けて音声を出力するように制御されている。なお、音声制御装置63は主制御装置60と接続しており、主制御装置60が出力するコマンドに基づきスピーカーユニット56を制御する。
【0059】
そして、このパチンコ遊技機Iは、プリペイドカードシステムに対応しており、隣接してプリペイドカードユニット(CRユニット)IIが備えられている。
【0060】
プリペイドカードユニットIIは、その内部にカードリーダ29を備えており、遊技者は遊技の実行前に購入しておいたプリペイドカード35をこのカードリーダ29の読取口33に挿入し、パチンコ遊技の実行準備に入る。そして、遊技を行う際には、貸出ボタン36を押すことによりパチンコ玉を貸りる。貸りた玉は上皿13a内に流れ込むようになっている。パチンコ玉の貸出が不要になった場合には、返却ボタン38を押すことによりプリペードカード35を取り出すことになる。
【0061】
貸出ボタン36や返却ボタン38の右側には、パチンコ玉の発射装置である操作用ハンドル28が設置されている。加えて貸出ボタン36や返却ボタン38の左側には、図柄停止ボタン40が配置されている。この図柄停止ボタン40は、図柄表示部32によって表示される図柄32a,32b,32cが変動している時に、これを押下することで図柄32a,32b,32cの停止時間を短縮させる。
【0062】
次に、パチンコ遊技機Iを制御する各種制御装置について図3に基づき説明する。
主制御装置60は、パチンコ遊技機Iを統括して制御するメインの制御装置であり、CPU60aと、CPU60aの処理事項を一時記憶するRAM60bと、主制御装置60で行う各種プログラムを記憶するROM60cとを備えている。ROM60cに記憶されたプログラムには大当たり判定プログラム、図柄判定プログラム、変動パターン判定プログラム及び入賞領域配置プログラム等が挙げられる。この主制御装置60は、各副制御装置(図柄制御装置61、ランプ制御装置62、音声制御装置63、払出制御装置64及び発射制御装置65等のそれぞれを副制御装置とする)と連結している。そして、主制御装置60は、大当たり判定プログラムで引き当てた大当たりの有無や、図柄判定プログラムで引き当てた図柄や、変動パターン判定プログラムで引き当てた予告演出を含む変動パターンや、入賞領域配置プログラムで判断した入賞領域を報知するコマンドのデータを各副制御装置側へ送信する。
なお、本発明にかかる弾球遊技機ではハード的な乱数生成手段に限られず、ROM60bに記録されたプログラム処理によるソフト的な乱数生成手段を用いても良い。
【0063】
図柄制御装置61は、主制御装置60の処理に基づき画像(図柄の表示)処理を行う副制御装置となり、この図柄制御装置61には、CPU61aと、CPU61aの処理事項を一時記憶するRAM61cと、図柄制御装置61で行う各種制御プログラムを記憶するROM61bが設けられている。ROM61bに記憶されたプログラムには、メインプログラムや主制御装置60による割込処理プログラムや図柄制御装置61のVDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ:画像表示用プロセッサ)による割込処理プログラム等が挙げられる。また、図柄制御装置61は、パレット数・色数・スプライト数等のグラフィック情報を管理、制御するVDP制御装置51や図柄表示装置(特別図柄液晶画面)30と接続し、普通図柄液晶画面52と接続している。
【0064】
ランプ制御装置62は、盤面ランプ55や保留玉表示LED44a〜44h等の電飾品と接続し、主制御装置60の処理に基づき照明による演出処理を行う副制御装置となる。このランプ制御装置62には、CPU62aと、CPU62aの処理事項を一時記憶するRAM62cと、照明による演出プログラム等を記録するROM62b等が設けられている。
【0065】
音声制御装置63は、主制御装置60の処理に基づき音声による演出処理を行う副制御装置となり、この音声制御装置63には、CPU63aと、CPU63aの処理事項を一時記憶するRAM63cと、音声による演出プログラム等を記録するROM63b等が設けられている。
【0066】
払出制御装置64は、主制御装置60の処理に基づき遊技球の払出処理を行う副制御装置となり、この払出制御装置64には、CPU64aと、CPU64aの処理事項を一時記憶するRAM64cと、払出処理プログラム等を記録するROM64b等が設けられている。
【0067】
発射制御装置65は、遊技者のハンドル操作により発射装置68を制御して遊技球を遊技盤1内に発射処理を行う副制御装置となる。この発射制御装置65には、CPUと、CPUの処理事項を一時記憶するRAMと、制御プログラム等を記録するROM等を設けることもできる。
【0068】
次に、主制御装置60に組み込まれたプログラムは、電源投入時処理として停電後の起動等といったエラー状態でなく正常な状態からの起動か否かを判定し、乱数発生回路71(図3参照)部による電子的な手段で定期的に得られる乱数によりその都度乱数変更処理を行う。そして、所定始動入賞等を契機として、大当たり判定、演出内容の判定、特別図柄の表示図柄種類の判定など各々の判定に対応した所定乱数範囲による乱数更新処理中の乱数を抽出して目的に応じた判定を行う。なお、エラー状態であった場合は復帰処理を行うようになっている。
【0069】
また、主制御装置60は、定期的(例えば、2ms毎)に繰り返し実行する割込処理として、遊技機に設けられた全ての所定入賞口により検知された情報の管理処理、補給玉切れエラーや玉受け部の満タンエラー等の異常情報の管理処理、所定始動入賞の検知を契機とした特別図柄の変動開始から停止までの図柄態様および演出決定のための判定、および、図柄表示装置61への制御命令情報等の管理処理、普通電動役物と呼ばれる可変動入賞装置15aの可動部動作開始から終了までの所定動作および開始報知態様決定のための判定、および、普通電動役物と専用の判定表示装置への制御命令情報等の管理処理、遊技状態に応じた光の演出を行うためのランプ制御情報の管理処理、遊技状態に応じた音の演出を行うための音声制御情報の管理処理、遊技状態に応じた遊技利益の払い出しを行うための払出制御情報の管理処理、外部(ホールや遊技機試験機関等)の集中管理コンピュータへの情報送信のための管理処理、各副制御装置側へ送信させるコマンドのデータをまとめて制御する管理処理などを継続的に更新するように行っている。
【0070】
[主制御プログラムの説明]
次に、主制御装置60が主制御プログラムを実行して行う、「電源投入時処理(図4参照)」、「入賞領域報知処理(図5参照)」を各フローチャートに基づき説明する。
【0071】
そして、電源投入時処理は、図4に示すように、電源投入後最初に実行される処理で、主制御装置60のCPU60aの動作設定等の初期設定を行った後、繰り返し実行するループ処理を構成する。
【0072】
すなわち、電源が投入されると、CPU60aはCPU内蔵RAMアクセス許可等、CPU60aの動作に関する初期設定処理を行う(ステップ101)。この初期設定処理にて、CPU60aは電源断チェック処理を行い、この電源断チェック処理では、電源断発生後の電源投入か否か、(電源復帰からの起動か、又は通常状態からの起動か)の振り分けを行う。この振り分けの条件は3項目あり、(1)RAMクリアスイッチの状態、(2)電源断発生時にセットするフラグの値、(3)電源断発生時の全RAM領域の内容と電源投入時の全RAM領域の内容、である。
【0073】
そして、所定データの実行や副制御装置への起動時コマンドの送信、又はエラー状態の場合に電源断前の状態に復帰させてエラー解除、等をした後、メインルーチン移行への許可をする処理を行う。
【0074】
次に、ステップ102からステップ115までのメインルーチンとなるシステムタイマ割込処理が行われる。このシステムタイマ割込処理は、定期的(例えば、3ms)に実行する処理で、タイマの更新や特別図柄大当たり判定用乱数の更新等も行う。よって、主制御装置60に内蔵されたクロックからのリセット信号毎に、同じく主制御装置60に内蔵されたCPU60a・ROM60b・RAM60cの処理にて繰り返し行われるマシンサイクルである。
【0075】
次に、CPU60aは初期設定処理(ステップ101)の後、遊技目的(大当たり判定・演出選択・表示図柄選択・可変当たり選択・・・など複数)に応じて対応させた乱数範囲を適宜に設定し、該乱数範囲内における乱数更新を電子的な手段により定期的に行い更新させ続ける処理を行う(ステップ102)。
【0076】
次に、CPU60aは入力情報に係るポート読み込みを行う。このポート読込において、CPU60aは始動入賞球検知センサ(第1種始動口スイッチ)5,5・・等、スイッチ入力関連の読込及びエッジ検出を行い、次に、CPU60aは入力管理として遊技機盤面に設けられた全ての所定入賞口、又は入賞領域により入賞と検知された情報の管理処理、及び、他の処理工程を行う上で使用できる形に整える制御処理を行う(ステップ103)。
【0077】
次に、CPU60aは補給球切れエラーや皿満タンエラー等の異常監視処理を行い(ステップ104)、CPU60aは、普通図柄制御処理を行う(ステップ105)。この普通図柄制御処理において、CPU60aは普通図柄34と定めた図柄による変動開始から停止までの動作管理及び普通図柄電動役物制御処理(ステップ110)へのコマンド送信準備を行う。この場合、遊技盤1上の図示しない通過チャッカー9A〜9Dの近傍の通過入賞球検知センサ74の検知を起因として、普通図柄変動開始時に、当該変動に基づく当たり判定、変動時間の決定を行い、当たりの場合は、普通図柄電動役物(電動チューリップ等の可動入賞装置)の可動に係る処理等を行う送信準備をする。
【0078】
次に、CPU60aは特別図柄制御処理を行う(ステップ106)。この特別図柄制御において、CPU60aは、可変図柄表示装置30に表示される特別図柄と定めた図柄による変動開始から停止までの管理及び可変図柄表示制御処理(ステップ109)又は大入賞領域制御処理(ステップ111)へのコマンド送信準備を行う。この場合、入力管理処理103による所定入賞検知に基づく変動開始時に、当該変動による当たり判定、この当たりの判定結果に対応して実行させる変動時間などの演出の内容決定のために抽出する乱数を判定処理して行う。また、CPU60aは、大当たりの場合に大当たりラウンド数、大入賞口開閉チェック等の管理を行う。
【0079】
次に、CPU60aは入賞領域報知処理を行う(ステップ107)。この入賞領域報知処理は図5に基づき詳述するが、この入賞領域報知処理の内容に基づき、CPU60aは、ランプ・LED制御処理(ステップ113)を行う。
【0080】
次に、CPU60aは出力管理処理を行う(ステップ108)。この出力管理処理は、各副制御装置側(可変図柄表示、遊技利益払出、ランプ、音声などに係る制御装置)へ送信させるコマンドのデータを出力編集して送信制御する管理処理や、外部(ホールや試験機関など)の集中管理コンピュータへ所定の情報を送信するための管理処理などを行う処理である。
【0081】
次に、CPU60aは可変図柄表示制御処理を行う(ステップ109)。この可変図柄表示制御処理は、普通図柄制御処理(ステップ105)又は、特別図柄制御処理(ステップ106)により得られた情報に基づき、LCD(Liquid Crystal Display)やLED(Light Emitting Diode)などによる図柄表示装置30や普通図柄表示装置52による演出態様の制御を行う処理である。
【0082】
次に、CPU60aは普通図柄電動役物制御処理を行う(ステップ110)。この普通図柄電動役物制御処理は、普通図柄制御処理(ステップ105)等で得られる情報に基づき、普通図柄電動役物による変動態様の制御を行う処理である。
【0083】
次に、CPU60aは大入賞領域制御処理を行う(ステップ111)。この大入賞領域制御処理は、特別図柄制御処理(ステップ106)等で得られる情報に基づき、1度に多くの利益が得られる大入賞領域近傍に備えられた変動装置の可動部動作(例えば、大入賞口を開閉する可動板)の開始から終了までの変動態様の制御を行う処理である。
【0084】
次に、CPU60aは払出制御処理を行う(ステップ112)。この払出制御処理は、入力管理処理(ステップ103)又は、特別図柄制御処理(ステップ106)等により得られた情報に基づく遊技状態の進行状況に応じた遊技利益(所定数の遊技媒体等)の払出を行うための払出制御を行う処理である。
【0085】
次に、CPU60aはランプ・LED制御処理を行う(ステップ113)。このランプ・LED制御処理は、遊技状態の進行状況に応じた光の演出を行うための遊技領域3に備えられたランプ・LED等の制御を行う処理である。
【0086】
次に、CPU60aは音声出力制御処理を行う(ステップ114)。この音声出力制御処理は、遊技状態の進行状況に応じた音の演出を行うためのスピーカー等の音声発生装置56に対する音声制御を行う処理である。
【0087】
次に、CPU60aは電源が切られているか否かを判断し(ステップ115)、電源が切られていれば(ステップ115:YES)、処理を終了する。一方、電源が切られていなければ(ステップ115:NO)、ステップ102からのメインルーチン処理を繰り返す。
【0088】
[入賞領域(所定乱数群領域)報知処理]
次に、入賞領域報知処理(ステップ107)を説明する。なお、入賞領域報知処理では、保留記憶個数の上限値を仮に4個(作動入賞記憶値5)として定めた場合にて説明する。なお、遊技盤面上に設けられた保留玉表示LED44a〜44dは、44a〜44dの順に点灯するものとする。そして、特別図柄制御処理内で処理する保留記憶カウンタにより、入力管理処理で検知された時に、+1加算すると共に保留玉表示LEDが1個点灯し、図柄変動処理の終了時に−1減算すると共に保留玉表示LEDが1個消灯する処理を行っている。そして、4個が上限の場合、4個を超えると無効玉扱いとする。なお、この実施の形態では、作動入賞記憶の値が「1」の時、保留記憶の値は「0」となることとする。よって、作動入賞記憶の上限値は5となる。
【0089】
入賞領域(所定乱数群領域)報知処理がスタートすると、図5に示すように、CPU60aはパチンコ玉が始動入賞口4に入り、入賞検知されたことに基づく作動入賞記憶の値が2以上5以下か否かを判定する(ステップ201)。判定の結果、作動入賞記憶の値が2以上5以下でない場合(ステップ201:NO)、すなわち保留玉が無い場合か保留玉表示LED44a〜44dが全て点灯状態にある場合、CPU60aはステップ205の処理へ移行する。一方、作動入賞記憶の値が2以上5以下の場合(ステップ201:YES)、すなわち保留玉表示LED44a〜44dのいずれかが点灯可能な状態の場合、CPU60aは大当たり判定用の乱数領域より乱数を抽出する(ステップ202:乱数抽出手段)。
【0090】
次に、CPU60aは抽出された乱数と複数に分割されている所定乱数群領域の照合する(ステップ203:領域判断手段)。所定乱数群領域は、前記乱数領域を2分割したものや3分割したものを使用する。例えば、2分割したものとしては、図6(a)の照合用第1所定乱数群領域に示すように、大当たり用の特別の乱数の一例として定めた「77」を含む通常大当たり用の特別の乱数が比較的多く存在する(当たり乱数は1個でも良い;以下同様)乱数群領域A(乱数0〜149)と確変付き大当たり用と定めた乱数「220」等を比較的多く含む所定乱数群領域B(乱数150〜299)との2つの所定乱数群領域から構成されている。また、3分割したものとしては、図6(b)の照合用第2所定乱数群領域に示すように、照合用第1所定乱数群領域をさらに細分化した(3分割)乱数群領域であり、大当たりの乱数「77」を含む乱数群領域A(乱数0〜99)と当たり用の乱数を含まない乱数群領域B(乱数100〜199)と確変付き大当たり用と定めた乱数「220」を含む乱数群領域C(乱数200〜299)との3つの所定乱数群領域から構成されている。そして、領域判断手段(CPU60a)は抽出した乱数が所定乱数群領域のいずれかに含まれているか照合判断する。
【0091】
CPU60aは、照合された所定乱数群領域に応じた領域用報知の実行命令に係るデータ(該当する所定乱数群領域を示す報知態様データ)を生成する(ステップ204)。例えば、該当する所定乱数群領域の所属を報知手段の1例とした保留玉表示LED44a〜44dによる輝度や色を変えて報知するコマンドを出力する。
【0092】
ステップ205の処理において、CPU60aはパチンコ玉が始動入賞口4に入り、入賞検知されたことに基づいて図柄変動が行われ停止表示される演出の例となる図柄変動が終了したか否か判断し、図柄変動が終了していない場合(ステップ205:NO)、図4のステップ107以降の処理に戻る。一方、図柄変動が終了している場合(ステップ205:YES)、当該図柄変動に対応して報知している報知態様があれば停止命令に係るデータを生成し(ステップ206)、図4のステップ107以降の処理に戻る。
【0093】
この実施の形態によれば、所定条件が満たされることに基づいて乱数が抽出される段階で当たり/ハズレの表示はされないけれども、前記抽出された乱数が属する領域に対応する所定乱数群領域を判断して、乱数が属する領域が特定の乱数(当たり乱数)を含む所定乱数群領域にあるか否かを報知手段として仮に定めた保留玉表示LED44a〜44dの輝度や色の違いにより判断できるので、遊技者の期待を充足させ、かつ遊技性の向上が図れる。
【0094】
また、別の実施の形態(実施の形態2)として、所定条件の達成に基づく所定の処理状態中に入賞判定開始権利に係わる獲得条件を達成し、前記入賞判定開始権利における保留とみなして記憶される権利数が消化(例えば、保留ランプの消灯)せずに既定数に達したことを契機に、前記報知の処理が行われる構成のものも例示できる。
【0095】
次に、別の実施の形態(実施の形態2)を説明する。
入賞領域(所定乱数群領域)報知処理がスタートすると、図7に示すように、CPU60aはパチンコ玉が始動入賞口4に入り、入賞検知されたことに基づく作動入賞記憶の値が1以下か否かを判定する(ステップ301)。判定の結果、作動入賞記憶の値が1以下の場合(ステップ301:YES)、すなわち保留玉が無い場合、CPU60aはステップ309の処理へ移行する。一方、作動入賞記憶の値が1以下でない場合(ステップ301:NO)、すなわち保留玉が複数存在する場合、CPU60aは作動入賞記憶の値が2以上4以下か否かを判定する(ステップ302)。
【0096】
ステップ302の判定の結果、作動入賞記憶の値が2以上4以下の場合(ステップ302:YES)、CPU60aは大当たり判定用の乱数領域より乱数を抽出し(ステップ303:乱数抽出手段)、抽出された乱数と照合用第1所定乱数群領域(図6(a))の照合する(ステップ304)。次に、CPU60aはステップ309の処理へ移行する。
【0097】
一方、ステップ302の判定の結果、作動入賞記憶の値が2以上4以下でない場合(ステップ302:NO)、CPU60aは作動入賞記憶の値が5以上9以下か否かを判定する(ステップ305)。
【0098】
ステップ305の判定の結果、作動入賞記憶の値が5以上9以下でない場合(ステップ305:NO)、CPU60aはステップ309の処理へ移行する。一方、作動入賞記憶の値が5以上9以下である場合(ステップ305:YES)、CPU60aは大当たり判定用の乱数領域より乱数を抽出し(ステップ306:乱数抽出手段)、CPU60aは抽出された乱数と照合用第1所定乱数群領域より細分化された照合用第2所定乱数群領域(図6(b))と照合する(ステップ307:領域判断手段)。
【0099】
CPU60aは、照合された所定乱数群領域に応じた領域用報知の実行命令に係るデータ(大当たり用と定められている乱数を含む乱数群領域Aか当たり用の乱数を含まない乱数群領域Bか確変付き大当たり用と定められている乱数を含む乱数群領域Cのいずれかを示す報知態様のデータ)を生成する(ステップ308)。例えば、所定乱数群領域の所属を保留玉表示LED44a〜44h(報知手段)の輝度や色を変えて報知する(所定報知態様)コマンドを出力する。
【0100】
ステップ309の処理において、CPU60aは図柄変動が終了したか否か判断し、図柄変動が終了していない場合(ステップ309:NO)、図4のステップ107以降の処理に戻る。一方、図柄変動が終了している場合(ステップ309:YES)、当該図柄変動に対応して報知している報知態様があれば停止命令に係るデータを生成し(ステップ310)、図4のステップ107以降の処理に戻る。
【0101】
この例示によれば、保留とみなされる記憶が既定数に達したことを契機にご褒美として当たり用と定められている乱数を含む所定乱数群領域に抽出された乱数があてはまるか否かを報知することで、遊技者は前記記憶が既定数に達した以降において発射装置の打ち止めする判断材料とすることができる。
【0102】
また、この例示によれば、保留とみなして記憶される権利数が消化(例えば、保留ランプの消灯)せずに既定数に達したことを契機にご褒美として、当たり用の乱数を含む所定乱数群領域に抽出された乱数があるか否かを所定報知態様により報知することで、遊技者は記憶が既定数に達するまで発射操作の打ち止めをしないで安心して遊技を継続することができる。結果として遊技者の期待を充足させ、かつ遊技性の向上が図れる。
【0103】
更に、別の実施の形態(実施の形態3)として、前記報知手段にて報知されることとなった所定乱数群領域の優先順位を比較して報知の態様を変更させる変更手段を備えた構成のものも例示できる。
【0104】
次に、別の実施の形態(実施の形態3)を説明する。
入賞領域(所定乱数群領域)報知処理がスタートすると、図8に示すように、CPU60aはパチンコ玉が始動入賞口4に入り、入賞検知されたことに基づく作動入賞記憶の値が2以上5以下か否かを判定する(ステップ401)。判定の結果、作動入賞記憶の値が2以上5以下でない場合(ステップ401:NO)、すなわち保留玉が無い場合か保留玉表示LED44a〜44dが全て点灯状態にある場合、CPU60aはステップ406の処理へ移行する。一方、作動入賞記憶の値が2以上5以下の場合(ステップ401:YES)、すなわち保留玉表示LED44a〜44dのいずれかが点灯可能な状態の場合、CPU60aは大当たり判定用の乱数領域より乱数を抽出する(ステップ402:乱数抽出手段)。
【0105】
次に、CPU60aは抽出された乱数と複数に分割された所定乱数群領域の照合する(ステップ403:領域判断手段)。所定乱数群領域は、前述した乱数領域を2分割したものや3分割したものを使用する。
【0106】
次に、CPU60aは、所定乱数群領域の優先順位として前回より照合時における有効性が上か否かを判定し(ステップ404)、前回より上でない場合(ステップ404:NO)はステップ406の処理に移行し、前回より上である場合(ステップ404:YES)はステップ405の処理に移行する。なお、この実施の形態における優先順位とは、ステップ403の処理にて照合を行う2つの所定乱数群領域(図6(a))または、3つの所定乱数群領域(図6(b))に遊技者にとって有利な状態に成り易い順に順位を付けたものである。すなわち、一例としての優先順位は、(1) 確変付き大当たり用として仮に定めた乱数を含む第2所定乱数群領域C、(2) 大当たり用として仮に定めた乱数を含む第2所定乱数群領域A、(3) 確変付き大当たり用として仮に定めた乱数を含む第1所定乱数群領域B、(4) 大当たり用として仮に定めた乱数を含む第1所定乱数群領域A、(5)当たり用の乱数を含まない第2乱数群領域Bとなる。
【0107】
ステップ405において、CPU60aは、照合された所定乱数群領域に応じた領域用報知の実行命令に係るデータ(該当する所定乱数群領域を示す報知態様データ)を生成する。例えば、所定乱数群領域の所属を保留玉表示LED44a〜44d(報知手段)の輝度や色を変えて報知する(報知状態)コマンドを出力する。
【0108】
ステップ406の処理において、CPU60aは図柄変動が終了したか否か判断し、図柄変動が終了していない場合(ステップ406:NO)、図4のステップ107以降の処理に戻る。一方、図柄変動が終了している場合(ステップ406:YES)、当該図柄変動に対応して報知している報知態様があれば停止命令に係るデータを生成し(ステップ407)、図4のステップ107以降の処理に戻る。
【0109】
更に、別の実施の形態(実施の形態4)として、前記予め定められた特別の乱数を含んだ乱数群領域でなかった場合、前記領域判断手段にて照合された乱数を削除する構成のものも例示できる。
【0110】
次に、別の実施の形態(実施の形態4)を説明する。
入賞領域(所定乱数群領域)報知処理がスタートすると、図9に示すように、CPU60aはパチンコ玉が始動入賞口4に入り、入賞検知されたことに基づく作動入賞記憶の値が1以下か否かを判定する(ステップ501)。判定の結果、作動入賞記憶の値が1以下の場合(ステップ501:YES)、すなわち保留玉が無い場合、CPU60aはステップ509の処理へ移行する。一方、作動入賞記憶の値が1以下でない場合(ステップ501:NO)、すなわち保留玉が複数存在する場合、CPU60aは作動入賞記憶の値が2以上5以下か否かを判定する(ステップ502)。判定の結果、作動入賞記憶の値が2以上5以下でない場合(ステップ502:NO)、CPU60aはステップ505の処理へ移行する。
【0111】
一方、作動入賞記憶の値が2以上5以下の場合(ステップ502:YES)、すなわち保留玉ランプLED44a〜44dが点灯可能な状態の場合、CPU60aは抽出された乱数と照合用第1所定乱数群領域(図6(a)参照)とを照合する(ステップ503)。そして、照合された乱数群領域に応じた領域用報知の実行命令に係るデータを生成し(ステップ504)、CPU60aはステップ509の処理へ移行する。
【0112】
ステップ505の処理において、CPU60aは抽出された乱数と照合用第1所定乱数群領域より細分化された照合用第2所定乱数群領域(図6(b)参照)とを照合する。そして、照合した領域が予め定められた所定乱数群領域か否か判定し(ステップ506)、予め定められた所定乱数群領域であれば(ステップ506:YES)、照合された所定乱数群領域に応じた領域用報知の実行命令に係るデータを生成する(ステップ507)。一方、予め定められた所定乱数群領域でなければ(ステップ506:NO)、所定乱数群領域を照合するときに使用した乱数を削除する処理を行う(ステップ508)。
【0113】
ステップ509の処理において、CPU60aは図柄変動が終了したか否か判断し、図柄変動が終了していない場合(ステップ509:NO)、図4のステップ107以降の処理に戻る。一方、図柄変動が終了している場合(ステップ509:YES)、当該図柄変動に対応して報知している報知態様があれば停止命令に係るデータを生成し(ステップ510)、図4のステップ107以降の処理に戻る。
【0114】
更に、別の実施の形態(実施の形態5)として、前記所定乱数群領域が、所定条件の達成に基づき乱数を抽出する回数に応じて前記所定乱数群領域の範囲が変動する変動乱数群領域である構成のものも例示できる。
【0115】
更にまた、別の実施の形態(実施の形態6)として、前記所定乱数群領域は、前記保留とみなして記憶される乱数の記憶数又は、前記乱数を抽出する回数の増加に応じて予め定められた特別の乱数が含まれた前記乱数群領域の範囲が狭くなる変動乱数群領域である構成のものも例示できる。
次に、別の実施の形態(実施の形態5あるいは実施の形態6)を含めた説明をする。なお、入賞領域報知処理では、保留記憶個数の上限値を4個とし、抽選回数により乱数領域範囲が変更された場合にて説明する。
【0116】
入賞領域(所定乱数群領域)報知処理がスタートすると、図10に示すように、CPU60aはパチンコ玉が始動入賞口4に入り、入賞検知されたことに基づく作動入賞記憶の値が2以上5以下か否かを判定する(ステップ601)。判定の結果、作動入賞記憶の値が2以上5以下でない場合(ステップ601:NO)、すなわち保留玉が無い場合か保留玉ランプが満タンで無効玉扱いとなってしまう場合、CPU60aはステップ609の処理へ移行する。一方、作動入賞記憶の値が2以上5以下の場合(ステップ601:YES)、すなわち保留玉ランプが点灯可能な状態の場合、CPU60aは抽選回数記憶手段による+1更新処理を行う(ステップ602)。なお、抽選回数記憶手段は、大当たり発生後より次の大当たりが発生するまでの回数をカウントするものである。
【0117】
次に、CPU60aは電源投入時又は大当たり終了後からカウントした抽選回数は99以下であるか否かを判定する(ステップ603)。ステップ603の判定の結果、電源投入時又は大当たり終了後からカウントした抽選回数は99以下の場合(ステップ603:YES)、CPU60aは抽出され記憶された乱数と照合用第1所定乱数群領域(図6(a)参照)とを照合する(ステップ604)。
【0118】
一方、電源投入時又は大当たり終了後からカウントした抽選回数は99以下でない場合(ステップ603:NO)、CPU60aは抽出され記憶された乱数と照合用第1所定乱数群領域より細分化された照合用第2所定乱数群領域(図6(b)参照)とを照合する(ステップ605)。
【0119】
次に、CPU60aは、所定乱数群領域の優先順位として前回より照合時における有効性が上か否かを判定し(ステップ606)、前回より上の場合(ステップ606:YES)はステップ608の処理に移行し、前回より上でない場合(ステップ606:NO)はステップ607の処理に移行する。なお、この実施の形態における優先順位とは、ステップ604の処理にて照合を行う2つの所定乱数群領域(図6(a)参照)、又はステップ605の処理にて照合を行う3つの所定乱数群領域(図6(b)参照)に遊技者にとって有利な状態に成り易い順に順位を付けたものである。すなわち、優先順位は、(1) 確変付き大当たり用として仮に定めた乱数を含む第2所定乱数群領域C、(2) 大当たり用として仮に定めた乱数を含む第2所定乱数群領域A、(3) 確変付き大当たり用として仮に定めた乱数を含む第1所定乱数群領域B、(4) 大当たり用として仮に定めた乱数を含む第1所定乱数群領域A、(5) 当たり用の乱数を含まない第2乱数群領域Bとなる。
【0120】
CPU60aは、ステップ607の処理において、照合時に有効性の低いガセ報知を行うか否かを所定の抽選手段による抽選結果、又は、所定の遊技履歴などにより判定し、ガセ報知を行う場合は(ステップ607:YES)、ステップ608の処理へ移行する。一方、ガセ報知を行わない場合は(ステップ607:NO)、ステップ609の処理に移行する。すなわち、優先順位が前回より下の場合(ステップ606:NO)には、CPU60aは遊技性向上の1態様として所定の手順に従い遊技者に期待感を抱かせるガセ報知を時々行う。
【0121】
CPU60aは、ステップ608の処理において、照合された所定乱数群領域に応じた領域用報知の実行命令に係るデータか、あるいはガセ報知に応じた領域用報知の実行命令に係るデータを生成する。
【0122】
ステップ609の処理において、CPU60aは図柄変動が終了したか否か判断し、図柄変動が終了していない場合(ステップ609:NO)、ステップ611の処理に移行する。一方、図柄変動が終了している場合(ステップ609:YES)、当該図柄変動に対応して報知している報知態様があれば停止命令に係るデータを生成し(ステップ610)、ステップ611の処理に移行する。
【0123】
ステップ611の処理において、CPU60aは大当たりが発生したか否か判断し、大当たりが発生している場合(ステップ611:YES)、抽選回数記憶手段による更新カウンタの値をリセットし(ステップ612)、図4のステップ107以降の処理に戻る。一方、大当たりが発生していない場合(ステップ611:NO)も、図4のステップ107以降の処理に戻る。
【0124】
この例示によれば、特別遊技状態(大当たり等)終了後の抽選回数に応じて前記所定乱数群領域の範囲を変動させることで、抽選回数が多い遊技者(当たりに遠ざかっている)に所定乱数群領域の範囲を狭めて信頼性の高い報知をすることができる。
【0125】
更にまた、本発明の遊技機において、前記報知手段は、LEDの輝度ばかりでなく、色彩、又は点灯態様又は、図柄内容を変更させる可変表示手段である構成のものも例示できる。
【0126】
更にまた、本発明の遊技機において、前記報知手段は、音声にて報知する音声発生手段又は、振動にて報知する振動発生手段である構成のものも例示できる。
【0127】
更にまた、本発明の遊技機用プログラムは、遊技機を制御するためのプログラムと、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きコンピュータ等に読み込まれることにより、業務用または家庭用のテレビゲーム機、インターネットに接続可能なモニタ付きコンピュータ等を遊技機として機能させるためのプログラムとの双方を含むものである。
【0128】
更にまた、遊技機のみならず遊技機で機能するプログラム自体も本発明に含まれるが、当該プログラム及び当該プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体(例えば、ROM(Read Only Memory)、MO(Magnet Optical)、CD(Compact Disk)、磁気記録媒体等との構成要件として、各々の発明とすることができる。
【0129】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の遊技機によれば、始動口入賞等の所定条件が満たされた段階で当たり/ハズレ(乱数の関係における一致又は不一致)の結果は分らないけれども抽出きれた乱数が属する領域に対応する所定乱数群領域を通知される報知態様により判断して、乱数が属する領域が期待値(有効性)の高い領域であるか否かを報知手段による報知により、確実にしかも早期に理解できるので、遊技者の期待を充足させ、かつ遊技性の向上が図れる。なお、当たり用乱数は1個でも良いし、複数の比較的当たり用乱数が多い所定乱数群領域でもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明遊技機をパチンコ遊技機に適用し正面側から見た斜視図である。
【図2】図1の正面図である。
【図3】本発明遊技機の制御部のブロック図である。
【図4】電源投入時の処理のフローチャートである。
【図5】入賞領域報知処理のフローチャートである。
【図6】所定乱数群領域の説明図である。
【図7】別の実施に形態にかかる入賞領域報知処理のフローチャートである。
【図8】別の実施に形態にかかる入賞領域報知処理のフローチャートである。
【図9】別の実施に形態にかかる入賞領域報知処理のフローチャートである。
【図10】別の実施に形態にかかる入賞領域報知処理のフローチャートである。
【符号の説明】
I パチンコ遊技機
1 遊技盤
2 誘導レール
3 遊技領域
4 始動入賞口
5 入賞玉検出センサ
6 大入賞装置
7 開閉部材
8 大入賞口
30 図柄表示装置
32 図柄表示部
32a 第1停止図柄(特別図柄)
32b 第2停止図柄(特別図柄)
32c 第3停止図柄(特別図柄)
41,42 可動片
44a〜44h 保留玉表示LED(報知手段)
50 特別領域
60 主制御装置
61 図柄制御装置
Claims (4)
- 遊技を行い所定条件が満たされることに基づいて、所定の乱数領域内で所定値を発生させる乱数発生手段により、大当たりを生じさせる乱数を抽出する乱数抽出手段を備えた遊技機において、
前記乱数発生手段により生成される乱数領域を複数の所定乱数群領域に分割し、前記乱数抽出手段にて抽出した乱数が属する所定乱数群領域を判断する領域判断手段と、
前記領域判断手段にて判断された所定乱数群領域に対応する報知態様で、前記乱数の属する乱数群領域が当たり乱数を含む乱数群領域であるか否かを報知する報知手段と、を備え、
前記抽出手段にて抽出した乱数が属する所定乱数群領域を既に報知されている前回の報知態様に係る所定乱数群領域と比較して、これら乱数群領域に、遊技者にとって有利な遊技状態となり易い順番に優先順位を付し、この優先順位に基づいて報知の態様を変更する変更手段をさらに備え、
前記変更手段は、前記乱数が属する所定乱数群領域が、既に報知されている前回の報知態様に係る所定乱数群領域に比べて前記優先順位が上であると判断したときは、前記乱数が前回の報知態様に係る所定乱数群領域に比べて優先順位が高い所定乱数群領域に属する旨の報知に変更し、該変更に基づいて前記報知手段は報知を実行することを特徴とする遊技機。 - 前記報知手段は、前記領域判断手段にて決定された所定乱数群領域が、予め定められた所定乱数群領域であった場合に報知を行うことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
- 所定の乱数領域内には、少なくとも予め定められた特別の乱数が1つ以上あることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
- 前記領域判断手段にて決定された所定乱数群領域が、前記予め定められた特別の乱数を含んだ所定乱数群領域でなかった場合、前記領域判断手段にて判断された乱数を削除することを特徴とする請求項3に記載の遊技機。
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