JP4248718B2 - 住宅の施工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、現場で壁パネルを組付けることで住宅の壁を構築する住宅の施工方法に係り、特に、壁パネルの下端まで至る開口部を有する開口壁パネルを組付ける際に、好適に施工できる住宅の施工方法に関する。
【0002】
【背景の技術】
一般に、住宅の構築においては、その工業化が進み、例えば、壁や床、屋根といった構成要素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネルを組み立てることにより、住宅を構築するといったパネル工法が一部に採用されている。そして、上記パネル工法により構築された住宅は、壁により垂直荷重や水平荷重を支持するようになっており、壁により建物を支持する一種の壁式構造となっている。従って、パネル工法により構築された住宅には、基本的に柱を必要としないが、例えば、壁にあけられる窓や入出口等の開口部の配置や大きさによて、柱が用いられる場合がある。
【0003】
例えば、特開平10−140652号公報には、壁に大きな開口部を形成するために、壁パネルと柱とを併用した開口部構造が開示されている。また、公報に示されるような特殊な構造でなくとも、パネル工法の住宅においては、従来から柱が用いられる場合があった。例えば、図6(A)(B)に示されるように、住宅の角部1において、該角部1を挟んで、角部1の左右に窓となる開口部2,3がそれぞれ形成された場合である。このような場合には、角部1の左右に窓があるため、角部1には、角柱状の構造物しか配置することができない。従って、角部1には、角柱状の柱4が配置されることになる。
【0004】
また、角部でなくとも、大きな開口部3,5を連続して配置する場合に、開口部3,5に柱6を配置することも考えられる。なお、図6は、構築中の住宅を示すものであり、床パネルからなる床7の上に、壁パネル8,9や、柱4,6等を配置したものである。また、窓となる開口部2,3,5は、床面から開口するものであり、開口の上部には、小壁パネル10が左右端部を壁パネル8や柱4,6等に支持された状態で配置されている。
【0005】
また、角柱状の柱4,6は、その底面積が小さいため、床7を構成する床パネル上面にかける単位面積あたりの加重が大きくなるので、角柱状の柱4,6に補強材4a,6aを取り付け、これらが一体の支持柱として機能するようにしている。すなわち、補強材4a,6aは、柱4,6の強度を補強するというよりは、柱4,6の底面積を大きくして、床パネル上面にかかる加重を分散するようにしているものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パネル工法を用いた木造住宅において、むくの角材からなる柱は
複数の木材や合板等を組み合わせて形成されるパネルと異なり、木材としての性質(例えば、乾燥等による変化)が出やすいので、これらを考慮して設計や施工を行なう必要がある。従って、むくの角材からなる柱を使うことにより、上述のように開口部の配置の自由度が大きくなるが、設計及び施工が煩雑になる。
【0007】
また、パネル工法の住宅において、上述のような開口部を形成するには、開口部の左右に柱や壁パネルを配置し、開口部の上に、小壁パネル等を配置し、開口部が床面より高い場合に、開口部の下に腰壁パネルを配置していた。そして、住宅の施工を工業化する上では、例えば、工場において、開口部の左右の壁パネルと、上述の小壁パネル等を接合して大型連結パネルを構築し、これを現場に搬送することで、開口部を有する壁の施工を省力化している。
【0008】
しかし、幅の狭い開口部を形成するのにも、複数の壁パネルを接合する必要があり、作業が換えって煩雑になる可能性があった。また、上述のように開口部の左右の少なくともいずれか一方に柱があり、かつ、上記開口部が床面まで至るようになっている場合には、上述の大型連結パネルとして製造する際に、柱の下端側がフリーの状態となっており、製造時において、柱の下端位置における精度の向上に手間がかかる可能性があった。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、左右幅の狭い開口部を有する壁の施工の省力化と、パネル工法を用いた住宅の施工方法において二つの開口部が近接して左右に配置されることにより柱が用いられる部分においての柱の不使用と、床面まで至る開口部を有する壁を構築する際の容易な精度の向上とを図ることができる壁パネルを組付ける住宅の施工方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決すべく本発明は、例えば図1や図2に示すように、
縦框材と横框材とを矩形枠状に組んで形成される枠体と、該枠体内部に配置される補強棧材とを備えた枠組の少なくとも一方の側面に面材を取り付けることにより形成された壁パネルを住宅の壁となる部分に組付けることにより住宅100の壁を構築する住宅の施工方法であって、
上記開口壁パネルAには、上記枠体15の下側に横框材14がある状態で、上記壁パネルの下端に至り、かつ、窓や入出口等となる開口部29を備えた開口壁パネルAが含まれ、
該開口壁パネルAを上記住宅100の建築現場に搬送した後に、該開口壁パネルAの下側の上記横框材14の上記開口部29に対応する部分14aを取り除いて、上記開口部29を壁パネルの下方に開放したものとすることを特徴としている。
【0011】
以上のように、本発明によれば、上記住宅100には、下側の横框材14が除去された状態で、上記開口壁パネルの下端に至る開口部29を有する開口壁パネルAを具備する壁が構築されることになる。従って、開口部29の部分で床面に段差が形成されないように、下方が開放された状態の開口部29を有する住宅を建築することができる。また、上記開口部29は、複数の壁パネルを接合して形成したものでないため、左右幅の狭い開口部を有する住宅を容易に建築することができる。
また、上記開口パネルAは、建築現場で下側の横框材14の開口部29に対応する部分14aが除去されるので、上記開口壁パネルAの製造現場から建築現場までの搬送中は、上記開口壁パネルAは下方が開放されていない状態である。そのため、上記開口壁パネルAの搬送中に、上記開口壁パネルAの形状が維持される。すなわち、先に下側の横框材14の上記開口部29に対応する部分14aを切断してしまうと、縦横の框材からなる枠の一部がなくなってしまうことになり、不安定な状態となることで、上記開口壁パネルAの特に下部が変形しやすい状態となるが、上述のように、開口壁パネルAの下側の横框材を現場に搬送されるまで残しておけば、開口壁パネルAの変形を防止することができる。従って、例えば、搬送時に上記開口壁パネルAの形状を保持したり、建築現場において上記開口壁パネルAの形状を確認したり、元に戻したりする手間をかけなくとも、下方が開放された上記開口部29を有する開口壁パネルを上記住宅100の壁となる部分に精度良く組付けることができ、これにより、上記住宅100の開口部の形状の精度が向上するとともに、施工の手間を軽減することができる。
なお、上記框材11〜14や補強棧材16〜25は基本的に木材からなり、面材27は基本的に合板からなるが、その他の部材を用いるものとしても良い。
【0012】
本発明は、住宅100の施工方法において、
上記開口壁パネルAを住宅100の壁となる部分に組付けた後に、上記開口壁パネルAの下側の上記横框材14の上記開口部29に対応する部分14aを取り除くことを特徴としている。
【0013】
以上のように、本発明によれば、住宅100の壁となる部分に組み付けた後に、上記開口パネルAは、下側の横框材14の開口部29に対応する部分14aが除去されるので、上記開口壁パネルAを組付けるまでは、上記開口壁パネルAは下方が開放されていない状態である。従って、上記開口壁パネルAを組付ける際に、上記開口壁パネルAの形状を確認したり、元に戻したりする等の手間をかけなくとも、下方が開放された上記開口部29を有する開口壁パネルを上記住宅100の壁となる部分に精度良く組付けることができ、これにより、上記住宅100の開口部の形状の精度が向上する。
言い換えれば、開口壁パネルAを壁となる部分に組付けることにより、開口壁パネルAが他の部材に固定されて、開口壁パネルAが単体として変形することが困難な状態になる。そして、このように形状がほぼ固定された後に、開口壁パネルAの下側の框材を切断するようにすることで、下方に開放された開口部を有する開口壁パネルAの製造から現場での組付けまでの間、開口壁パネルAの変形を確実に防止することができる。
また、上記開口壁パネルAを壁となる部分に組付けて固定した方が、下側の横框材14の開口部29に対応する部分が除去することが容易になり、これにより、作業の短縮化を図ることができる。
【0014】
本発明は、住宅100の施工方法において、
上記開口壁パネルAは、上記開口部29の左右の辺の位置に対応する補強棧材16,17と、上の辺に対応する位置に配置された補強棧材21と、上記開口部29の下辺に対応する位置に配置された横框材14とから上記開口部の周囲を囲む枠部28が形成された一つの枠組に、開口部29を有する面材を取り付けることにより製造されていることを特徴としている。
【0015】
以上のように、本発明によれば、下側の横框材14の開口部29に対応する部分14aが除去された後は、枠部28は、左右の辺の位置に対応する補強棧材16,17と、上の辺に対応する位置に配置された補強棧材21と、床等となる部分とから形成されるため、その枠部28は、窓サッシやドア枠等の建具を開口部29に取り付ける際に利用することができ。すなわち、上記住宅100に建具を容易に取り付けることができる。
なお、枠組26の枠部28内の開口と、面材27の開口部27aの開口とは、枠組26に面材27を取り付けた際に一致することが好ましい。
【0016】
本発明は、住宅100の施工方法において、
上記開口壁パネルAの開口部27aが、開口壁パネルAの一方の側縁部側に寄せられた状態で形成され、該開口壁パネルAの一方の側縁部の上記開口部27aに対応する部分が柱状31に形成されていることを特徴としている。
【0017】
以上のように、本発明によれば、開口壁パネルAの一方の側縁部の柱状の部分31が、従来の柱と同様に機能することになり、壁において、開口部が近接して二つ配置される構造においても、柱を使用する必要がなくなり、柱を使用しないことにより、設計や施工が容易なものとなる。例えば、左右に隣接して二つの開口部が配置される場合には、従来の柱が配置された位置から一方の開口部が形成される壁部分までに、開口壁パネルAを配置し、隣りの開口部には、開口部の上側に小壁パネル10を配置し、開口部の下側が床面に達していない場合に開口部の下側に腰壁パネルを配置すれば良い。
【0018】
また、壁の角部1を挟むようにして二つの開口部2,3が隣接している場合には、上記開口壁パネルAの柱状の部分に、該開口壁パネルAと直角に小壁パネル10や腰壁パネルを配置すれば良い。また、小壁パネル10や腰壁パネルにおいて上記開口壁パネルAが接合される側の端部の反対側には、通常の壁パネルを配置すれば良い。また、三つ以上の開口部2,3,5が短い間隔で連続して配置される場合には、一つおきに開口壁パネルA,Bを配置し、開口壁パネルA,B同士の間に小壁パネル10や腰壁パネルを配置して、開口部2,3,5を形成するようにすれば良い。
【0019】
本発明は、住宅の施工方法において、
上記枠組15の左右側縁部のうちの少なくとも一方の側縁部には、一方の側縁部に配置される縦框材11の内側に、該縦框材11に沿って埋木30が配置されていることを特徴としている。
【0020】
以上のように、本発明によれば、角部1を挟んで二つの開口部2、3が近接して配置される場合に、上記開口壁パネルAの一方の側縁部に直角に小壁パネル10等が接合されることになるが、この際に、一方の側縁部に、縦框材11と埋木30とが配置されているので、小壁パネル10等を縦框材11と埋木30との両方に接合することができる。ところで、従来の柱は、基本的に壁パネルと同じ厚みを有する断面がほぼ正方形の角柱状なので、どの方角から小壁パネル10等を接合するものとしても、小壁パネル10の端面のほぼ全面を柱材の側面に接合することができる。しかし、開口壁パネルAの側縁部の側面に小壁パネル10等を接合する場合に、開口壁パネルAの側縁部に配置される縦框材11の左右幅(厚み)は、必ずしも、小壁パネル10の厚みと同じにはなっておらず、小壁パネル10の端面の全面を面材27を介して縦框材11に接合できるとは限らなかった。即ち、埋木30を配置することにより、小壁パネル10の端面の全面を面材27を介して縦框材11及び埋木30に強固に接合することができる。なお、縦框材11及び埋木30には、小壁パネル10の他に、通常の壁パネル、開口壁パネル、腰壁パネル、窓サッシやドア枠等の建具を接合することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態の一例の住宅の施工方法を図面を参照して説明するが、先ず、本発明に用いる開口壁パネルについて説明する。
図1は、開口壁パネルを説明するための図面であるが、面材の図示を省略しており、面材が取り付けられる前の枠組を示すものとなっている。図2は、構築中の住宅を示すものであり、床パネルからなる床上に開口壁パネルを取り付けてある状態である。
【0022】
図1に示されるように、開口壁パネルAは、左右の縦框材11,12と、上下の横框材13,14とから矩形枠状の枠体15が形成され、該枠体15と、該枠体15内部に配置された縦横の補強棧材16〜25とから枠組26が形成されている。そして、枠組26の両側面(壁面となる部分)にそれぞれ面材27,27(図2に図示)が取り付けられている。なお、面材27,27は、基本的に枠組26を構成する框材11〜14及び補強棧材16〜25の側面に接着剤により取り付けられるが、釘やビス等を打ち込むことやねじ込むことにより部材を接合する接合部材を併用しても良い。
【0023】
左右の縦框材11,12は、それぞれ開口壁パネルAの上端から下端に至るように配置され、上下の横框材13,14は、左の縦框材11内側面から右の縦框材12の内側面まで、これら左右の縦框材の間に渡って配置されている。また、最も長尺な縦の補強棧材16,17は、上下の横框材13,14間に渡って配置されている。また、横の補強棧材20,21は、縦の補強棧材16,17間に渡って配置されている。また、縦の補強棧材18は、横の補強棧材20,21間に渡って配置されている。
【0024】
また、縦の補強棧材19は、上の横框材13と横の補強棧材20との間に渡って配置されている。また、横の補強棧材22,23は、右の縦框材12と縦の補強棧材17との間に渡って配置されている。また、横の補強棧材24,25は、左の縦框材11と縦の補強棧材16との間に渡って配置されている。そして、左右の縦の補強棧材16,17と、下の横框材14と、横の補強棧材21とで囲まれた部分には、補強棧材が配置されておらず、この部分が窓や入出口等の開口部となる空間となっている。そして、これら左右の縦の補強棧材16,17と、下の横框材14と、横の補強棧材21とが、上記窓や入出口等の開口部となる空間を囲む矩形枠状の枠部28とされている。
【0025】
そして、面材27,27の上記枠部28の内周に対応する部分が、面材27,27の開口部27a(図2に図示)となっている。なお、面材27,27の開口部27aは、下方が開放された状態となっており、面材27,27の開口部27aから枠組26(枠体15)の下側の横框材14の一部が露出した状態となるが、この横框材14の露出した部分14aは、後述するように住宅100の建築現場で除去される。そして、上記枠組26内の枠部28と、面材27,27の開口部27a,27aとから壁パネルAの開口部29(図2に図示)が形成される。
【0026】
また、枠組26内の左側(一方の側縁部)の縦框材11の内側面側には、二枚の面材27,27に挟まれた状態で、縦框材11に沿って埋木30…が配置されている。なお、埋木30…は、縦框材11と縦の補強棧材16との間の縦框材11側に配置されるが、縦框材11と縦の補強棧材16との間には、二つの横の補強棧材24,25が配置されており、埋木30…は、これら横の補強棧材24,25により三分割された状態で、縦框材11に沿って配置されている。また、縦框材11と埋木30…と補強棧材24,25とは、接触した状態となっている。
【0027】
そして、上記開口部29は、壁パネルAの中心より左側、すなわち、一方の側縁部側によった状態となっており、この一方の側縁と開口部29との間の部分の左右幅が比較的狭いものとされて、柱状の構造とされている。すなわち、壁パネルAの一方の側縁と開口部29との間の壁パネルAの上端から下端に至る部分が、図6に示される従来の柱に対応する柱状部31とされている。
【0028】
そして、柱状部31は、左の縦框材11と該框材11に最も近く、枠部28の一部を構成する縦の部材(埋木30…を除く)である縦の補強棧材16と、これら左の縦框材11と縦の補強棧材16との間に配置される横の補強棧材24,25と、埋木30…と、上下の横框材13,14及び面材27,27のうちの左の縦框材11と縦の補強棧材16との間に配置される部分とからなるものである。なお、壁パネルAにおいて、二枚の面材27,27同士の間には、補強棧材16〜25の部分と、埋木30…の部分と、開口部29の部分とを除いて図示しない断熱材が充填されている。
【0029】
上述のような開口壁パネルAの製造方法は、まず、框材11〜14及び補強棧材16〜25を図1に示される上述の配置で仮組した状態で、框材11〜14及び補強棧材16〜25を互いに接触する部分で釘等の接合部材により仮接合し、枠組26を製造する。また、この際に、埋木30…も枠組26に仮接合する。次いで、枠組26の一方の側面に接着剤を塗布し、枠組26の一方の側面に面材27を圧着する。この際に、釘等の接合部材で枠組に面材27を仮接合するようにしても良い。
【0030】
次に、枠組26に一枚の面材27を取り付けた状態で、枠組26内の枠部28内を除く空間に断熱材を充填する。そして、枠組の他方の側面に接着剤を塗布して、枠組26の他方の側面に面材27を圧着する。これにより、開口壁パネルAが製造される。なお、開口壁パネルAの製造の段階においては、下側の横框材14の面材27,27の開口部27a、27aから露出する部分を除去せずに残した状態としておく。
【0031】
以上のような開口壁パネルAを用いた住宅の施工方法は、上記のように製造された開口壁パネルAを住宅100の建築現場に搬送する。次に、床パネルからなる床7上(床の側縁部に配置される図示しない胴差や半土台を含む)に開口壁パネルAが立てた状態に配置され、床7に接合されるとともに、隣接する他の壁パネル9や小壁パネル10に、開口壁パネルAの左右両側縁部が接合される。即ち、上記住宅100の壁となる部分に開口壁パネルAが取り付けられ、上記住宅100に開口壁パネルAによって開口部を有する壁が施工されることになる。次に、住宅100の建築現場において、搬送された開口壁パネルAの枠組26の下側の横框材14の面材27,27の開口部27a,27aにから露出する部分14aを除去する。すなわち、下側の横框材14を枠部28となる二本の縦の補強棧材16,17の部分(二本の補強棧材17,17の内側)で切断して、横框材のこれらの補強棧材16,17の間の部分を除去する。そして、開口壁パネルA上に上階の床もしくは屋根が取り付けられることになる。なお、開口壁パネルA上に上階の床もしくは屋根が取り付けた後に、開口壁パネルAから下側の横框材14の不要部分を取り除くものとしても良いが、基本的に開口壁パネルAの下部が他の部材に固定された状態となれば、いつでも、下側の横框材14を切断して良い。
【0032】
上記のような施工方法によると、住宅100には、開口壁パネルAにより開口部29を有する壁が建設されることになるが、住宅100の建築現場において、壁パネルの下端に至る開口部29を有する開口壁パネルAを住宅100の壁となる部分に取り付けた後に開口壁パネルAの下側の横框材14が除去されることになる。従って、開口部29の部分で床面に段差が形成されないように、下方が開放された状態の開口部29を有する住宅を建築することができる。また、左右幅が狭い開口部を有する住宅を建築するに当たって、わざわざ、複数の壁パネルや柱等を接合することにより、大型連結パネルを製造しなくとも、簡単に壁に開口部29を有する住宅100を建築することができる。
【0033】
また、下方が開放した開口部29を有する開口壁パネルAを住宅100の壁となる部分に取り付けた後に、開口壁パネルAは、建築現場で下側の横框材14の開口部29に対応する部分14aが除去されるので、開口壁パネルAの製造現場から建築現場までの搬送、開口壁パネルAの住宅の壁となる部分への組付け等に際して、開口壁パネルAは下方が開放されていない状態である。そのため、開口壁パネルAの搬送中や組付け中において、開口壁パネルAの下方が開放されていることによる変形を確実に防止することができる。従って、例えば、開口壁パネルAの搬送や組付けに際して、開口壁パネルAの形状を保持するための手間をかけたり、建築現場において開口壁パネルAの形状を確認したり、変形したものを元に戻したりする手間をかけなくとも、下方が開放された開口部29を有する開口壁パネルを住宅100の壁となる部分に精度良く組付けることができ、住宅100の開口部29の形状の精度が向上する。
【0034】
そして、例えば、従来の図6に示される、柱4と、補強材4aと小壁パネル10と壁パネル8とから形成される開口部2を有する壁部分に代えて、開口壁パネルAを使用して、開口部29を有する住宅を建築することができる。
【0035】
そして、上述のように、柱等に代えて、一方の側縁部が柱状部31として柱4と同様に機能する開口壁パネルAが用いられるので、木材としての扱いにくさを有するむくの角材からなる柱を使用する必要がなく、複数の框材や補強棧材や合板等からなる面材等が一体に接合されることにより、木材としての扱いにくさが緩和され、優れた特性を有する壁パネル(開口壁パネルA、小壁パネル10、壁パネル9等)から、柱を用いずに、壁を構築することができる。
【0036】
また、図2においては、開口壁パネルAと小壁パネル10とが壁の出隅の角部に配置されており、開口壁パネルAの柱状部31に、小壁パネル10が開口壁パネルAに対して直角となるように接合されている。この際に、壁パネルAの柱状部31の小壁パネル10が接合される部分においては、縦框材11と、該框材11に沿って配置された埋木30…とが存在するようになっており、小壁パネル10の開口壁パネルA側の端面が開口壁パネルAの面材27を介して縦框材11と埋木30…とに接合されている。
【0037】
従って、小壁パネル10の端面の幅が、縦框材11の側面の幅より広くとも、小壁パネル10の端面の全面を、面材27を介して、縦框材11と埋木30…とに接合された状態とすることができる。従って、縦框材11の側面の幅が狭くとも、小壁パネル10を強固に開口壁パネルAに接合することができる。また、埋木30は、開口壁パネルAの柱状部31の補強材としても機能する。また、開口壁パネルAの開口部29内には、図示しない窓サッシが配置されることになるが、開口壁パネルAの開口部29の部分には、開口部29を囲むように補強棧材16、17、21からなる枠部28(製造時には、下側の横框材14も含まれるが、完成時には取り除かれている)があり、該枠部28と床面とに容易に窓サッシ等の建具を接合することができる。
【0038】
なお、図2(A)に示される構築途中の住宅においては、従来の図6(A)において、柱6が用いられていた部分に、開口壁パネルBが用いられている。開口壁パネルBは、開口壁パネルAの構成を左右逆にするとともに、左右幅等のサイズを変更した以外は、開口壁パネルAと同様の構成を有するものであり、開口部29及び柱状部31を有するものである。そして、開口壁パネルAと開口壁パネルBとの間に小壁パネル10を配置することにより、三つの開口部2、3、5が左右に並んだ壁を容易に構築することができる。また、開口壁パネルBと小壁パネル10とは、真っ直ぐに配置されており、角部1以外でも、本発明の開口部29を有する開口壁パネルA、Bを用いることにより、柱を用いずに、左右に近接して配置された二つの開口部3,5を有する壁を構築することができることがわかる。
【0039】
上記の施工方法において、開口壁パネルAの下側の横框材14の開口部29に対応する部分14aを除去する工程は、開口壁パネルAが現場に搬送されて、開口壁パネルAを住宅の壁となる部分に取り付けた後に行ったが、壁となる部分に取り付けた後に行っても良い。この場合には、開口壁パネルAの組み付けに際して、開口壁パネルAが不安定な状態となる可能性があるが、少なくとも、搬送中における開口壁パネルAの変形を確実に防止することができる。
【0040】
図3、図4及び図5に示される枠組40、41、42は、開口壁パネルAの枠組26の変形例を示すものであり、枠組40は、枠組26の構造を左右逆にした構造を有するものであり、上述の壁パネルBの枠組40として用いることができるものである。また、枠組41は、枠組26の開口部29に対応する部分の左右幅を狭くすることにより、枠組41全体の左右幅を狭くしたものである。そして、枠組42は、枠組26に対して、枠組41と同様に左右幅を狭めるとともに、枠組40と同様に左右逆の構造としたものであり、これら枠組40、41、42を用いた開口壁パネルを用いた施工方法でも、開口壁パネルAを用いた施工方法と同様の作用効果を有するものである。なお、これら枠組40,41,42については、枠組26と同様の構成要素に同様の符号を付してその説明を省略する。
【0041】
【発明の効果】
本発明に係る住宅の施工方法によれば、下側の横框材を除去するため、開口部の部分で床面に段差が形成されないように、住宅を施工することができる。また、上記開口部は、複数の壁パネルを接合して形成したものでないため、左右幅の狭い開口部を有する住宅を容易に建築することができる。また、開口壁パネルを住宅の建築現場に搬送後に下側の横框材を除去するため、搬送中に上記開口壁パネルが変形するのを確実に防止することができる。従って、搬送中に開口壁パネルが変形しないように手間をかけたり、開口壁パネルの取り付けに際して、変形がないか確認したり、形状を元に戻したりする手間をかける必要がなくなり、施工を容易なものとすることができる。また、住宅の開口部を有する壁の寸法精度を向上することができる。
【0042】
本発明に係る住宅の施工方法によれば、開口壁パネルを住宅の壁となる部分に組付け後に下側の横框材を除去するため、上記開口壁パネルを住宅の壁となる部分に組付ける際に、上記開口壁パネルが変形することがなく、開口壁パネルの搬送時と住宅の建築時とにおいて、開口壁パネルの形状を保持したり、形状を確認したり、形状を元に戻したりするのに手間がかかることがなく、施工を容易なものとすることができる。また、開口部の寸法精度を向上することができる。
【0043】
本発明に係る住宅の施工方法によれば、下側の横框材の開口部に対応する部分が除去された後の枠部は、窓サッシやドア枠等の建具を開口部に取り付ける際に利用することができる。
【0044】
本発明に係る住宅の施工方法によれば、開口壁パネルの一方の側縁部の柱状の部分が、従来の柱と同様に機能することになり、壁において、開口部が近接して二つ配置される構造においても、柱を使用する必要がなくなり、柱を使用しないことにより、設計や施工が容易なものとなる。
【0045】
本発明に係る住宅の施工方法によれば、角部を挟んで二つの開口部が近接して配置される場合に、開口壁パネルの一方の側縁部に直角に小壁パネル等が接合されることになるが、この際に、一方の側縁部に、縦框材と埋木とが配置されているので、小壁パネル等を縦框材と埋木との両方に強固に接合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の住宅の施工方法に用いる開口壁パネルの枠組を示す正面図である。
【図2】上記例により施工されている住宅の概略図である。
【図3】上記開口壁パネルとは、別の例の開口壁パネルの枠組を示す正面図である。
【図4】上記開口壁パネルとは、別の例の開口壁パネルの枠組を示す正面図である。
【図5】上記開口壁パネルとは、別の例の開口壁パネルの枠組を示す正面図である。
【図6】従来の複数の開口部が近接して配置された壁の構築方法を説明するための図面である。
【符号の説明】
A 開口壁パネル
B 開口壁パネル
2 壁の開口部
11 縦框材
12 縦框材
13 横框材
14 横框材(枠部の下辺)
15 枠体
16 補強棧材
17 補強棧材
18 補強棧材
19 補強棧材
20 補強棧材
21 補強棧材
22 補強棧材
23 補強棧材
24 補強棧材
25 補強棧材
26 枠組
27 面材
27a 面材の開口部
28 枠部
29 開口壁パネルの開口部
30 埋木
31 柱状部
100 住宅

Claims (3)

  1. 縦框材と横框材とを矩形枠状に組んで形成される枠体と、該枠体内部に配置される補強棧材とを備えた枠組の少なくとも一方の側面に面材を取り付けることにより形成された壁パネルを住宅の壁となる部分に組付けることにより住宅の壁を構築する住宅の施工方法であって、
    上記壁パネルには、上記枠体の下側に横框材がある状態で、上記壁パネルの下端に至り、かつ、窓や入出口等となる開口部を備えた開口壁パネルが含まれ、
    上記開口壁パネルは、上記開口部の左右の辺と上の辺とに対応する位置に配置された補強棧材と上記開口部の下辺に対応する位置に配置された横框材とから上記開口部の周囲を囲む枠部が形成された一つの枠組に、開口部を有する面材を取り付けることにより製造され、
    上記開口壁パネルを住宅の壁となる部分に組付けた後に、上記開口壁パネルの下側の上記横框材の、上記開口部に対応する部分を取り除くことを特徴とする住宅の施工方法。
  2. 請求項1記載の住宅の施工方法において、
    上記開口壁パネルの開口部が、壁パネルの一方の側縁部側に寄せられた状態で形成され、該開口壁パネルの一方の側縁部の上記開口部に対応する部分が柱状に形成されていることを特徴とする住宅の施工方法。
  3. 請求項2記載の住宅の施工方法において、
    上記枠組の左右側縁部のうちの少なくとも一方の側縁部には、一方の側縁部に配置される縦框材の内側に、該縦框材に沿って埋木が配置されていることを特徴とする住宅の施工方法。
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