JP4248348B2 - 加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、加熱手段と、この加熱手段の加熱開始及び加熱停止を指令する手動操作式の加熱状態指令スイッチと、この加熱状態指令スイッチの指令に基づいて、加熱手段の作動を制御する制御手段とが備えられた加熱調理器に関する。
かかる加熱調理器としては、加熱手段としてガスバーナーを備えたガスコンロや、加熱手段として電磁式ヒータを備えた電磁式加熱器等がある。
かかる加熱調理器において、従来では、手動操作式の加熱状態指令スイッチによる加熱開始指令や加熱停止指令に基づいて、加熱手段を加熱作動状態や加熱停止状態に切り替えるにあたり、加熱作動状態において加熱停止指令が指令されると直ちに加熱停止状態に切り替え、加熱停止状態において加熱開始指令が指令されると直ちに加熱作動状態に切り替えるように構成されていた(例えば、特許文献1参照。)。
ちなみに、前記加熱状態指令スイッチは、押し込み操作式の加熱状態指令操作具にて操作されることが多い。この押し込み操作式の加熱状態指令操作具は、復帰付勢された加熱停止指令位置から加熱開始指令位置に押し込み操作されるとその加熱開始指令位置に自動保持され且つその加熱開始指令位置から押し込み操作されると前記自動保持が解除される、加熱停止指令位置復帰付勢形態のものや、復帰付勢された加熱開始指令位置から加熱停止指令位置に押し込み操作されるとその加熱停止指令位置に自動保持され且つその加熱停止指令位置から押し込み操作されると前記自動保持が解除される、加熱開始指令位置復帰付勢形態のものがある。
例えば、押し込み操作式の加熱状態指令操作具の具体例としては図4から図7に例示するような機構の押し込み操作式の操作具が存在する。この操作具は、可動部材38aと固定部材38bとスプリング38cとで構成され、可動部材38aと固定部材38bとの間に設けられたスプリング38cによって、可動部材38aは図4(ロ)に示すような加熱開始指令位置へと復帰付勢されている。図6に示すように、可動部材38aの内部は固定部材38bと摺動可能に中空に形成され、固定部材38bと機械的なロック状態を形成するための係止用突出部50が設けられている。そして、可動部材38aと固定部材38bとの摺動状態において係止用突出部50と対面する側の固定部材38bには係止誘導部51が設けられている。図7に示すように、この係止誘導部51は、ガイド溝52に沿って横方向に移動しながら係止用突出部50を誘導する役割を果たすものである。また、回転操作部31の可動部材38aが図4(イ)に示すような加熱停止指令位置にある状態は、可動部材38aの係止用突出部50と固定部材38bの係止誘導部51とで構成される機械的なロック機構によって、可動部材38aと固定部材38bとが互いに自動保持された状態である。
図7(ホ)、図7(ヘ)及び図7(リ)を参照すると、係止用突出部50の下端が、図7(リ)に示す加熱停止指令位置である位置Aよりも手前側の位置Cよりも下方にくるように可動部材38aを押し込むと加熱状態指令スイッチがオフ操作される、つまり、加熱開始指令位置から加熱停止指令位置側に押し込み操作されたときに、加熱停止指令位置よりも手前側位置から加熱状態指令スイッチを操作するように構成されている。そして、図7(ホ)に示す位置Aの状態及び図7(ヘ)に示す位置Bの状態にまで可動部材38aを押し込んだ後で手を離したとしても、係止用突出部50はスプリング38cの復元力によって図7(イ)の位置状態に戻ってしまい、図7(リ)に示したロック(自動保持)状態には至らない。つまり、係止用突出部50の下端が位置Bよりも下方にくるように可動部材38aが押し込まれた後で手を離した場合のみに、係止用突出部50が図7(リ)に示したロック状態に至って、加熱状態指令スイッチのオフ操作が継続されることになる。
特開平11−339952号公報(図10)
従来では、加熱状態指令スイッチの指令に基づいて、加熱作動状態や加熱停止状態に直ちに切り替えるものであるため、使用者の操作ミス等によって、意図しない操作が行われても直ちに加熱作動状態や加熱停止状態に切り替えられるため、かえって使用しにくい虞があった。
特に、上記した押し込み操作式の加熱状態指令操作具にて操作する場合には、加熱作動状態から加熱停止状態へと切り替えるべく、操作者が加熱状態指令スイッチを押し込む場合、その押し込み量が不十分であれば、加熱状態指令スイッチは加熱開始指令位置から、加熱状態指令操作具がロック状態で自動保持される加熱停止指令位置へは移行せず、加熱作動状態が継続されることになる。この時、スイッチの電気的な接触状態は一時的に加熱停止状態になり加熱調理器は消火されたが、スイッチが加熱開始指令位置へと戻って再び点火状態となる。特に、吹き零れ等のために慌てて加熱停止操作を行った場合には上述のような押し込み量の不足といった操作不良が起きやすくなる。
具体的には、図4から図7に例示するような形態の加熱状態指令操作具では、上述のように加熱開始指令位置から加熱状態指令操作具が押し込み操作されて加熱停止が指令されたとしても、その押し込み量の不足により、加熱状態指令操作具は、それが自動保持される本来の加熱停止指令位置にあるのではなく、自動保持される途上にある可能性がある。従って、加熱状態指令操作具が加熱停止指令位置にて自動保持される途上で、操作者による押し込み操作が中止されると、電気的には一旦消火の信号が指令されるが、機械的にはその消火状態が自動保持されずに点火状態へと戻ってしまうという問題がある。
上述のように、加熱作動状態及び加熱停止状態の切り替えが操作者の意図しない状態へと移行してしまった場合、消火したものとして鍋などに手を近づけると、実際は未だに点火状態が維持されているため、袖口に着火してしまうといった事故が発生する危険性もある。特に、電動器具栓搭載のガスコンロにおける消火制御及び点火制御は、スイッチ操作を行ってから完全に消火及び点火に至るまでに時間差があるため、操作者が自身の押し込み操作が不十分であったことに気付かないことがあり、その分、上述のような事故が発生する危険性も高くなる。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、加熱開始及び加熱停止のスイッチ操作自体は簡単に行えるものの、操作者が意図しないと思われるスイッチ操作があったと判断した場合にはそのスイッチ操作に対応した加熱開始又は加熱停止とを忠実に実行しないような安全な加熱調理器を提供する点にある。
上記目的を達成するための本発明に係る加熱調理器の第1特徴構成は、加熱手段と、この加熱手段の加熱開始及び加熱停止を指令する手動操作式の加熱状態指令スイッチと、この加熱状態指令スイッチの指令に基づいて、前記加熱手段の作動を制御する制御手段とが備えられた加熱調理器であって、前記制御手段は、前記加熱手段の加熱作動状態において加熱停止を指令されたときには、前記加熱手段を加熱停止状態に制御し且つ前記加熱停止を指令されてからの経過時間が設定経過時間内であるときに加熱開始を指令されても前記加熱停止状態を優先して維持させる形態で前記加熱手段の作動を制御するように構成されている点にある。
上記第1特徴構成によれば、制御手段が、加熱手段が点火されている加熱作動状態において加熱停止を指令されたときには、スイッチの切り替えに応じた加熱手段の加熱停止状態への切り替えを忠実に行うのではなく、加熱手段を加熱停止状態に制御して消火し且つ加熱停止を指令されてからの経過時間が設定経過時間内であるときに加熱開始を指令されても加熱停止状態を優先して維持させる形態で加熱手段の作動を制御するように構成されているので、操作者による加熱状態指令スイッチの操作不良などの理由により加熱手段が消火後に即座に再点火されることは無い。従って、操作者が意図しないと思われる加熱開始のスイッチ操作があったとしても、そのスイッチ操作に対応した加熱開始を忠実に実行しないような安全な加熱調理器を提供することができる。
上記目的を達成するための本発明に係る加熱調理器の第2特徴構成は、加熱手段と、この加熱手段の加熱開始及び加熱停止を指令する手動操作式の加熱状態指令スイッチと、この加熱状態指令スイッチの指令に基づいて、前記加熱手段の作動を制御する制御手段とが備えられた加熱調理器であって、前記制御手段は、前記加熱手段の加熱作動状態において加熱停止を指令されたときには、その加熱停止の指令が設定継続時間の間継続したときに前記加熱停止状態に作動させるようにして、前記加熱作動状態を優先して維持させる形態で前記加熱手段の作動を制御するように構成されている点にある。
上記第2特徴構成によれば、制御手段が、加熱手段が点火されている加熱作動状態において加熱停止を指令されたときには、その加熱停止の指令が設定継続時間の間継続したときに加熱停止状態に作動させるようにして、それまでは加熱手段が点火された加熱作動状態を優先して維持させる形態で加熱手段の作動を制御するので、上記設定継続時間内に加熱開始指令と加熱停止指令とが繰り返された場合にはスイッチの操作不良などの理由による操作者の意図しないスイッチ操作が発生したと判断して、そのスイッチ操作による加熱停止状態への切り替えを留保することができる。従って、加熱作動状態において、加熱停止を指令するスイッチ操作が上記設定継続時間内よりも短い操作者の意図しない加熱停止のスイッチ操作であったときには、加熱手段が消火されることなく点火され続けるように制御されるので、加熱手段の消火と点火とが操作者の意図しないスイッチ操作によって切り替えられることが防止された安全な加熱調理器を提供することができる。
本発明に係る加熱調理器の第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、復帰付勢された加熱開始指令位置から押し込み操作されると加熱停止指令位置に自動保持され且つその加熱停止指令位置から押し込み操作されると前記自動保持が解除されて前記加熱開始指令位置に復帰する押し込み操作式の加熱状態指令操作具が設けられ、前記加熱状態指令スイッチが、前記加熱状態指令操作具にて操作されるように構成されている点にある。
上記第3特徴構成によれば、操作者による加熱調理器に対する加熱開始の指令と加熱停止の指令とが、復帰付勢された加熱開始指令位置から押し込み操作されると加熱停止指令位置に自動保持され且つその加熱停止指令位置から押し込み操作されると前記自動保持が解除されて前記加熱開始指令位置に復帰する押し込み操作式の加熱状態指令操作具によって行われるので、加熱手段の加熱作動状態と加熱停止状態との切り替えを加熱状態指令操作具の押し込み操作を繰り返すという簡単な作業によって行うことができる。更に、加熱開始と加熱停止の簡単な切り替え操作性を確保しつつ、上記第1特徴構成又は上記第2特徴構成に関して説明したのと同様に、加熱手段は操作者の意図しない燃焼状態とはならないので、安全性と操作の簡便性とが両立された加熱調理器を提供することができる。
本発明に係る加熱調理器の第4特徴構成は、上記第3特徴構成に加えて、前記加熱状態指令操作具が、前記加熱開始指令位置から前記加熱停止指令位置側に押し込み操作されたときに、前記加熱停止指令位置よりも手前側位置から前記加熱状態指令スイッチを操作するように構成されている点にある。
上記第4特徴構成により、加熱停止指令位置にてのみ加熱状態指令スイッチを操作するように加熱状態指令操作具の製作精度を上げることは困難であるが、加熱状態指令操作具が加熱開始指令位置から加熱停止指令位置側に押し込み操作されたときに加熱停止指令位置よりも手前側位置から加熱状態指令スイッチを操作するように構成されているので、加熱停止指令位置にてのみ加熱状態指令スイッチを加熱停止の指令状態に操作するように構成した場合に比べて、加熱状態指令操作具の製作精度について比較的大きな誤差を許容して、操作者による加熱状態指令操作具の操作を確実に反映させることが可能となる。
本発明に係る加熱調理器の第5特徴構成は、上記第1から第4特徴構成のいずれかに加えて、音情報又は表示情報によって操作異常を報知する報知手段が設けられ、前記制御手段は、指令された加熱開始又は加熱停止の指令内容を実行しないときには、前記報知手段を作動させるように構成されている点にある。
上記第5特徴構成によれば、制御手段が、指令された加熱開始又は加熱停止の指令内容が実行されないときには、音情報又は表示情報によって操作者の操作異常を報知する報知手段を作動させるように制御するので、操作者は自身によるスイッチの操作不良を報知手段によって認識して、正しい操作を即座に実行する機会を得ることができる。従って、操作者によるスイッチの操作不良によって事故が発生する可能性を低くすることができる。
本発明に係る加熱調理器の第6特徴構成は、上記第1から第5特徴構成のいずれかに加えて、前記加熱手段が、ガス燃焼式である点にある。
上記第6特徴構成によれば、加熱手段がガス燃焼式である装置において加熱開始及び加熱停止を切り替える際に発生する事故は袖口に着火してしまうなどの危険性の高いものになりがちであるが、そのような危険性の高い事故を効果的に防止できる加熱調理器を提供することができる。
<第1実施形態>
以下に、図面を参照して本発明に係る加熱調理器について説明する。
図1及び図2に示すように、ガス調理器としてのガスコンロは、3つのコンロバーナー1a,1b,1c、および、グリルバーナー2を備えるグリル部3を備えたビルトインタイプのガスコンロにて構成されており、3つのコンロバーナー1a,1b,1cは標準バーナー1aと、小バーナー1bと、高火力バーナー1cとによって構成されている。そして、グリル部3の燃焼排ガスを排気するためのグリル排気口4が形成され、トッププレート5にてガスコンロ上面が覆われており、このトッププレート5の上部に、標準バーナー1a、小バーナー1b及び高火力バーナー1cに対する被加熱物(鍋など)を受け止め支持するための五徳6が載置支持されている。また、ガスコンロ前側面には、標準バーナー1a、小バーナー1b及び高火力バーナー1cとグリルバーナー2との点火及び消火や火力調節と各種の設定とを指令する手動操作部Sが設けられ、マイクロコンピュータを備えて各種の制御を実行するように構成された制御部H(制御手段の一例)が、その手動操作部Sにて指令された運転状態に基づいて、標準バーナー1a、小バーナー1b及び高火力バーナー1cとグリルバーナー2を制御するように構成されている。つまり、この実施形態では標準バーナー1a、小バーナー1b及び高火力バーナー1cとグリルバーナー2とが夫々、ガス燃焼式の加熱手段Kを構成する。また、ガスコンロ前側面には自動復帰型の押し操作式の電源スイッチ40も設けられている。
図2に示すように、標準バーナー1a、小バーナー1b及び高火力バーナー1cの夫々には、点火手段としての点火プラグ7及び着火状態を検出する熱電対8が設けられており、グリルバーナー2は上面バーナー2aと左右一対の下面バーナー2b,2cとを備えた両面バーナーにて構成されて、上面バーナー2a及び左右一対の下面バーナー2b,2cの夫々にも点火手段としての点火プラグ7及び着火状態を検出するための熱電対8等が備えられている。又、標準バーナー1aには、五徳6にて載置支持された被加熱物の底面部に接触して、被加熱物の温度を検出する温度センサ10が設けられている。
前記標準バーナー1a、小バーナー1b及び高火力バーナー1cとグリルバーナー2とへのガス供給構成について説明すると、元ガス供給路11には元ガス電磁弁12が設けられ、この元ガス供給路11から、標準バーナー用分岐路13a、小バーナー用分岐路13b、高火力バーナー用分岐路13c、グリルバーナー用分岐路13dの4系統に分岐しており、グリルバーナー2へのグリルバーナー用分岐路13dは、さらに、上面バーナー用の分岐路と下面バーナー用分岐路とに分岐してそれらの分岐路には夫々、オリフィスof付きの流路15と開閉式電磁弁16を備えたバイパス路17が設けられている。そして、標準バーナー用分岐路13a、小バーナー用分岐路13b、高火力バーナー用分岐路13c、および、グリルバーナー用分岐路13dの夫々には、ステッピングモータの駆動によってガス量を調整して前記各バーナーの加熱量を調整する加熱量調整手段としての流量制御弁18が備えられている。
次に図3から図7を参照して前記手動操作部Sの構成について説明する。
ガスコンロ前側面には、手動操作部Sとして、標準バーナー1a、小バーナー1b及び高火力バーナー1cの夫々に対して各別に点火及び消火や火力調節を指令するための3つの加熱状態調節部28と、調理の設定を指令する設定入力パネル45と、グリルバーナー2に対して点火及び消火や火力調整を指令するための設定入力パネル46とが設けられている。これら3つの加熱状態調節部28は同じ構成であるから、そのうちの標準バーナー1aに対する加熱状態調節部28を代表として構成を以下に説明し、他のものについては説明は省略する。ここで、設定入力パネル45及び設定入力パネル46は開閉式になっている。
図3及び図4に示すように、加熱開始及び加熱停止を指令する手動操作式の加熱状態調節部28は、回転操作部31(加熱状態指令操作具の一例)と点火スイッチ32(加熱状態指令スイッチの一例)とで構成される。回転操作部31は、標準バーナー1aが使用されていない間は機械的なロック機構により、加熱停止指令位置で自動保持されており、その加熱停止指令位置から押し込み操作されると、自動保持が解除されて復帰付勢されている加熱開始指令位置に復帰する。そして、その加熱開始指令位置から押し込み操作されると機械的なロック機構が作動して加熱停止指令位置で自動保持される。また、点火スイッチ32はガスコンロの前面パネル29の内部に設けられ、前面パネル29に形成した挿通孔30を通して裏面側から挿通する状態で円筒状の回転操作部31が設けられている。
この回転操作部31は具体的には、その回転軸心方向の移動により、前記点火スイッチ32に加熱停止を指令する状態に操作する加熱停止用の押し込み位置と、その押し込み位置よりも突出して点火スイッチ32に加熱開始を指令する状態に操作する加熱用の突出位置とに、操作者による押し操作によって切り替え自在に構成されており、加熱停止指令位置(押し込み位置)では、回転操作部31は加熱開始指令位置(突出位置)方向へスプリングなどにより復帰付勢された状態で機械的なロック機構により自動保持され、加熱開始指令位置(突出位置)では、回転操作部31は操作者による押し操作によって機械的なロック機構が解除され、復帰作動が行われた状態で保持される。そして、回転操作部31は前記突出位置(加熱開始指令位置)にて回転操作自在に構成され、この回転操作部31が回転操作されると、その回転量に応じて前記燃料供給量が変化され、その結果、コンロの火力が調整される。
説明を加えると、回転操作部31は、押し操作される毎に回転軸心方向に移動して、図4から図7に示すような位置保持機構(可動部材38a、固定部材38b、スプリング38c)によって、前面パネル29とほぼ面一になる押し込み位置と前方に突出する突出位置とに切り替え自在に構成され、回転操作部31が前記突出位置に切り替えられているときに、正転方向及び逆転方向の夫々にその軸心周りで回動操作可能となるように構成されている。そして、この回転操作部31が押し込み位置に切り替えられるとそれに伴って点火スイッチ32がOFF(オフ)状態となり、回転操作部31が突出位置に切り替えられるとそれに伴って点火スイッチ32がON(オン)状態となるように連動して切り替わる構成となっている。この点火スイッチ32の切り替え信号は制御部Hに入力されており、制御部Hはこの点火スイッチ32がON状態に切り替わると標準バーナー1aに対する点火作動を開始し、OFF状態に切り替わると標準バーナー1aの燃焼作動を停止するように構成されている。
又、前記前面パネル29の内部には、回転操作部31の回転操作に伴ってパルス信号を出力するパルス発生手段としてのロータリーエンコーダ33が設けられている。つまり、このロータリーエンコーダ33の操作軸34に前記回転操作部31が一体回動自在に且つ軸心方向での相対移動を許容する状態で接続されている。このロータリーエンコーダ33は、回転操作部31の一方向への回転操作に伴って2つのパルス信号のうちの一方のパルス信号が他方のパルス信号より位相が進み、回転操作部31の他方向への回転操作に伴って前記他方のパルス信号が前記一方のパルス信号より位相が進む状態で、回転操作部31の回転操作に伴って互いに異なる位相の2つのパルス信号を出力するように構成されている。つまり、このロータリーエンコーダ33は、2つの出力端子を備えており、その2つの出力端子から上述したような位相の異なるパルス信号が出力される構成である。このようなロータリーエンコーダ33は周知のものであるから詳細な構成については説明を省略する。又、このガスコンロには報知音を発生する報知作動を行う報知手段としてのブザー37が備えられている。
次に、図5から図7を参照して、可動部材38a、固定部材38b及びスプリング38cで構成された位置保持機構について説明する。可動部材38aは、可動部材38aと固定部材38bとの間に設けられたスプリング38cによって、図4(ロ)に示すような点火スイッチ32がON状態(加熱開始を指令する状態)になる加熱開始指令位置(突出位置)へ復帰付勢されている。また、図6に示すように、可動部材38aの内部は固定部材38bと摺動可能に中空に形成され、後述するような固定部材38bとの機械的なロック状態を形成するための係止用突出部50が設けられている。そして、可動部材38aと固定部材38bとの摺動状態において係止用突出部50と対面する側の固定部材38bには係止誘導部51が設けられている。図7に示すように、この係止誘導部51は、可動部材38aが押し込み操作された場合に係止誘導部51に対して相対的に上下方向に移動する係止用突出部50を、ガイド溝52に沿って横方向に移動しながら誘導する役割を果たすものである。また、回転操作部31の可動部材38aが図4(イ)に示すような点火スイッチ32がOFF状態(加熱停止を指令する状態)になる加熱停止指令位置(押し込み位置)にある状態は、可動部材38aの係止用突出部50と固定部材38bの係止誘導部51とで構成される機械的なロック機構によって、可動部材38aと固定部材38bとが互いに自動保持された状態である。
図7には、点火スイッチ32のON状態とOFF状態とを切り替えるべく可動部材38aを押し込み操作した場合の、可動部材38aの係止用突出部50と固定部材38bの係止誘導部51との位置関係の推移を連続的に図示する。
まず、点火スイッチ32のON状態では可動部材38aと固定部材38bとは図4(ロ)の位置関係(加熱開始指令位置)にあり、係止用突出部50と係止誘導部51との位置関係は図7(イ)の状態である。ここで、可動部材38aと固定部材38bとを図4(イ)の位置関係に移行させて点火スイッチ32をOFF状態に切り替えるために、ガスコンロの操作者が可動部材38aを押し込み操作した場合、係止用突出部50は、図7(イ)に示す状態から図7(ト)に示す状態に係止誘導部51によって誘導される。このように操作者が可動部材38aを十分に押し込み操作した後で手を離すと、可動部材38aはスプリング38cの復元力によって押し上げられ(図7(チ))、図7(リ)に示す状態で係止用突出部50と係止誘導部51とが機械的にロックされて、可動部材38aと固定部材38bとは図4(イ)の位置関係(加熱停止指令位置)に自動保持される。
その後、可動部材38aと固定部材38bとを図4(ロ)の位置関係に移行させて点火スイッチ32をON状態に切り替えるために、ガスコンロの操作者が可動部材31を押し込み操作した場合、係止用突出部50は、図7(リ)に示す状態から図7(ル)に示す状態に移行する。このように、操作者が可動部材38aを十分に押し込み操作した後で手を離すと、可動部材38aはスプリング38cの復元力によって押し上げられ、係止誘導部51によって誘導されながら、図7(ヲ)に示す状態から図7(タ)に示す状態へ移行することで、可動部材38aと固定部材38bとは図4(ロ)の位置関係(加熱開始指令位置)に保持される。
ここで、図7(ホ)、図7(ヘ)及び図7(リ)を参照すると、係止用突出部50の下端が位置Cよりも下方にくるように可動部材38aを押し込むと点火スイッチ32がOFF状態になるのだが、図7(ホ)に示す状態及び図7(ヘ)に示す状態にまで可動部材38aを押し込んだ後で手を離したとしても、係止用突出部50はスプリング38cの復元力によって図7(イ)の位置状態(点火スイッチ32のON状態)に戻ってしまい、図7(リ)に示したロック状態には至らない。係止用突出部50の下端が位置Bよりも下方にくるように可動部材38aが押し込まれた後で手を離した場合のみに、係止用突出部50が図7(リ)に示したロック状態に至って、点火スイッチ32のOFF状態が継続されることになる。
このように、可動部材38aが、加熱開始指令位置から加熱停止指令位置側に押し込み操作されたときに、加熱停止指令位置(図7(リ)に示すように係止用突出部50の下端が位置Aにあるような位置状態)よりも手前側位置(係止用突出部50の下端が位置Cと位置Aとの間にあるような位置状態)から点火スイッチ32をOFF状態に操作するように構成されているので、加熱停止指令位置(位置A)にてのみ点火スイッチ32をOFF状態に操作するように構成した場合に比べて、各部品の製作精度又は組み立て精度について比較的大きな誤差が許容される。
また、図8に示すように、前記前面パネル29の外面側において前記各回転操作部31の周囲には加熱量を表示する複数のLEDランプ35を並べる状態で加熱量を表示する表示手段としての火力表示部36が設けられている。この火力表示部36は複数のLEDランプ35をレベルメータとして用いて回転操作部31にて設定された火力(加熱量)の大きさをLEDランプ35を点灯させて表示する構成となっている。この実施形態では、火力の大きさが最小火力から最大火力まで、標準バーナー1a及び高火力バーナー1cでは5段階に変更調整でき、小バーナー1cでは3段階に変更調整できる構成となっている。
以下に、本発明に係る加熱調理器(ガスコンロ)において、加熱開始及び加熱停止に関する操作入力を受け付けて、加熱開始又は加熱停止を実行する際の制御手順について説明するが、以下に説明する加熱調理器は、加熱手段Kと、この加熱手段Kの加熱開始及び加熱停止を指令する手動操作式の加熱状態指令スイッチ(上述の点火スイッチ32)と、この加熱状態指令スイッチの指令に基づいて、加熱手段Kの作動を制御する制御手段(制御部H)とが備えられ、制御部Hは、加熱手段Kの加熱作動状態において加熱停止を指令されたときには、加熱手段Kを加熱停止状態に制御し且つ加熱停止を指令されてからの経過時間が設定経過時間内であるときに加熱開始を指令されても加熱停止状態を優先して維持させる形態で加熱手段Kの作動を制御するように構成されている。尚、標準バーナー1a、小バーナー1b及び高火力バーナー1cのうち標準バーナー1aに対する加熱開始又は加熱停止の制御手順を代表として説明するが、他のものについては同様であるため説明を省略する。
図9に示すのは、ガスコンロの電源スイッチ40がONにされてガスコンロの使用(各バーナーの燃焼)が行われた後、電源スイッチ40がOFFにされるまでの一連の制御動作を説明する図である。ここで、電源スイッチ40は回転操作部31とは異なる自動復帰型のスイッチであり、電源スイッチ40のOFF状態からの押し操作は電源のON指令と認識し、電源スイッチ40のON状態からの押し操作は電源のOFF指令と認識する。
電源スイッチ40のON操作が0.3秒以上継続した場合には(ステップ60)電力供給が開始されて制御部Hへの通電が行われ、制御部Hは電源自己保持信号をONにして(ステップ61)、その後で操作者が電源スイッチ40の押し操作を止めたとしても電源のON状態が保持されることを確保する。次に、制御部Hは、操作者による回転操作部31の操作入力に応じた各バーナーの燃焼制御を行う(ステップ62)。そして制御部Hは、電源スイッチ40が0.1秒以上OFF操作されたか否かを監視しており(ステップ63)、0.1秒以上OFF操作されない間は、ステップ62の燃焼制御を継続する。
制御部Hは、ステップ63にて電源スイッチ40が0.1秒以上OFF操作されたと判定した場合、ガスコンロの各バーナーが燃焼中であるか否かの判定を行う(ステップ64)。そして、燃焼中のバーナーが存在する場合には、ステップ65に移行して全てのバーナーを消火させる全消火制御を行い、ステップ66に移行する。この全消火制御では、制御部Hは、元ガス電磁弁12を閉弁し、流量制御弁18をその閉位置に移動させるように制御する。ステップ64にて燃焼中のバーナーが存在しない場合、つまり、既にバーナーの消火処理制御が正常に行われている場合、電源自己保持信号をOFFにして(ステップ66)、ガスコンロの一連の制御フローを終了する。
次に、第1実施形態に係る燃焼制御(図9のステップ62)の処理内容について図10を参照して説明する。
まず図10に示すように、制御部Hは点火スイッチ32がOFFからONに切り替えられたか否かを監視する(ステップ100)。そして、点火スイッチ32がOFFからONに切り替えられた場合は、再点火禁止信号がONか否かを判定し、再点火禁止信号がOFFである場合にはステップ120に移行して点火処理フラグをONにする。そして、引き続く点火・消火・ブザー制御(ステップ500)において点火処理が実施されることになる。他方で、点火スイッチ32がOFFからONに切り替えられたときに再点火禁止信号がONである場合にはステップ130に移行してブザー鳴動フラグをONにする。つまり、後述する設定経過時間の間は点火スイッチ32がOFFの状態を実行し続けることを要求され、制御部Hは点火スイッチ32をこの設定経過時間の間監視するように指令されているのだが、操作者がそれとは異なる指令内容(ここでは、点火スイッチ32のON操作)を実行した場合には、引き続く点火・消火・ブザー制御(ステップ500)においてブザー鳴動処理が行われることになる。そして、このブザー鳴動により、点火スイッチ32のOFFからONへの切り替えが、許容されていない操作(ここでは、点火スイッチ32をOFFにした直後に更にONに切り替えた操作)であるということが操作者に対して報知され、操作者に対して点火スイッチ32を適正状態(点火スイッチ32がOFFの状態)に戻すように操作させることができる。ここで、点火スイッチ32がOFFからONに切り替えられた場合にのみ点火処理が行われるように構成されているので、例えば、点火スイッチ32をON状態にした後で電源スイッチ40をON操作したとしても点火処理は実施されない。
一方、点火スイッチ32のOFFからONへの切り替えが行われていない場合(「No」の場合)にはステップ140に移行して、点火スイッチ32がOFFか否かの判定が行われる。点火スイッチ32がOFFではない場合には、点火スイッチ32がONの状態を維持したままであるということなので、他の処理ステップを経ること無しにステップ500に移行する。他方で、点火スイッチ32がOFFである場合にはステップ150に移行して、標準バーナー1aが燃焼中であるか否かが熱電対8の監視結果により判定される。
標準バーナー1aが燃焼中である場合(且つ、ステップ140にて点火スイッチ32がOFFであると判定済み)には、点火スイッチ32がONからOFFに切り替えられたことを意味するので、制御部Hは、消火処理フラグをONにし(ステップ160)、再点火禁止タイマのカウントを開始して(ステップ170)、再点火禁止信号をONにする(ステップ180)。そして、引き続く点火・消火・ブザー制御(ステップ500)において消火処理が行われることになる。
他方で、ステップ150にて標準バーナー1aが燃焼中ではない場合(且つ、ステップ140にて点火スイッチ32がOFFであると判定済み)には、点火スイッチ32がOFFの状態を維持したままであるということなので、制御部Hは、再点火禁止タイマが作動中であるか否かの判定を行う(ステップ190)。再点火禁止タイマが作動中である場合には、点火スイッチ32がONからOFFに切り替えられ、再点火禁止信号がONされた直後であるので、制御部Hは、その再点火禁止タイマが設定時間(設定経過時間)以上であるか否かの判定を行う(ステップ200)。そして、再点火禁止タイマが設定時間(設定経過時間)以上である場合には、再点火禁止タイマをリセットして(ステップ210)、再点火禁止信号をOFFにする(ステップ220)。これにより、標準バーナー1aの再点火が可能となる。そして、引き続く点火・消火・ブザー制御に移行する。或いは、再点火禁止タイマが設定時間(設定経過時間)未満である場合には、点火スイッチ32がONからOFFに切り替えられてから十分に時間が経過していないので、他の処理ステップを経ること無しにステップ500に移行する。この状態では、標準バーナー1aの再点火を行うことはできない。
以上のように、ステップ150からステップ220では、点火スイッチ32がONからOFFに切り替えられたときには、加熱手段Kを加熱停止状態に制御し、且つ、再点火禁止タイマのカウントを開始して、加熱停止を指令されてからの経過時間が設定経過時間内であるときに加熱開始を指令されても加熱停止状態を優先して維持させるような制御が行われている。
次に図11に示すのは、点火・消火・ブザー制御(ステップ500)の処理フローである。
まず制御部Hは、消火処理フラグがONであるか否かを判定し、消火処理フラグがONである場合にはステップ560にて後述するような消火処理を実行させる。また、消火処理フラグがONではない場合には、制御部Hは、ステップ540にて点火処理フラグがONであるか否かを判定し、点火処理フラグがONである場合にはステップ580にて後述するような点火処理を実行させる。
次に、制御部Hは、ステップ600にてブザー鳴動フラグがONであるか否かを判定する。そして、ブザー鳴動フラグがONである場合には、ブザー鳴動を開始し(ステップ700)、ブザー鳴動時間タイマのカウントを開始した上で(ステップ720)、ブザー鳴動フラグをOFFにする(ステップ740)。他方で、ステップ600にてブザー鳴動フラグがOFFである場合には、制御部Hは、ブザー鳴動時間タイマが動作中であるか否かを判定する(ステップ620)。
ステップ620にてブザー鳴動時間タイマが動作中ではない場合には、ブザー鳴動中ではない、つまり、操作者による不適切なガスコンロの操作が無い状態であるので、そのまま他の処理を経ること無しに元の制御フローにリターンする。他方で、ステップ620にてブザー鳴動時間タイマが動作中である場合には、操作者による不適切なガスコンロの操作が直近にあり、ブザー鳴動中であることを意味する。従って、制御部Hは、ブザー鳴動時間タイマが設定時間以上であるか否かを判定し(ステップ640)、ブザー鳴動時間タイマが設定時間以上である場合には、ブザー鳴動時間タイマをリセットして(ステップ660)、ブザー鳴動を停止する(ステップ680)。ブザー鳴動時間タイマが設定時間未満である場合には、そのまま他の処理ステップを経ること無しに元の制御フローにリターンして、ブザー鳴動が継続される。
次に、図11を参照して上述した点火処理制御について図12を参照して説明し、消火処理制御について図13を参照して説明する。
図12に示すように点火処理制御が開始されると、制御部Hは、元ガス電磁弁12が開いているか否かを判定し(ステップ581)、閉じられている場合には開弁させる(ステップ582)。次に、制御部Hは、ガス流量が点火用ガス流量であるか否かを判定し(ステップ583)、点火用ガス流量ではない場合には流量制御弁18を開動作させる(ステップ584)。他方で、点火用ガス流量である場合には、制御部Hは、流量制御弁18の開度をその状態で停止させ(ステップ585)、点火プラグ7から火花を飛ばして、点火作動を開始する(ステップ586)。
次に、制御部Hは、ステップ587にて熱電対8を用いて着火の検出を行う。そして、着火されていない場合には、制御部Hは、着火エラーを計時するエラータイマが作動中か否かを判定し(ステップ590)、エラータイマが作動中ではない場合にはエラータイマの作動を開始してそのタイマのカウントを開始する(ステップ591)。その後、制御部Hは、ステップ592にてエラータイマが設定時間以上であるか否かの判定を行う。そして、エラータイマが設定時間未満である場合には、点火処理を更に継続するべくリターンする。他方で、エラータイマが設定時間以上である場合には、着火が正常に行われなかったというガスコンロの異常を操作者に対して報知するためにブザー鳴動フラグをONにし(ステップ593)、点火制御処理を強制的に中止させるべく消火処理フラグをONにし(ステップ594)、点火処理フラグをOFFにする(ステップ595)。
そして、ステップ587にて着火が検出された場合には、制御部Hは、エラータイマをリセットし(ステップ588)、点火プラグ7からの火花を停止させ(ステップ589)、点火処理フラグをOFFにして(ステップ595)、この点火処理制御を正常に終了させる。
また、図13に示すように消火処理制御が開始されると、制御部Hは、ステップ561にて点火動作中であるか否かを判定する。そして、図12を参照して説明した点火動作中である場合には、制御部Hは、点火プラグ7からの火花を停止させる(ステップ562)。次に、制御部Hは、ステップ563にて他に燃焼中のバーナーがあるか否かを熱電対8を用いて判定し、他に燃焼中のバーナーが無い場合には、ガスコンロ全体のバーナーの燃焼を停止させるべく、元ガス電磁弁12を閉弁させる。他方で、他に燃焼中のバーナーが存在する場合には、標準バーナー1aのみを消火制御させるような処理を行うべく、標準バーナー1a用の流量制御弁18が閉位置にあるか否かを判定する(ステップ565)。そして、流量制御弁18が閉位置にない場合にはそれを閉動作させる(ステップ566)。他方で、閉位置にある場合には、制御部Hは、流量制御弁18をその位置で停止させ(ステップ567)、消火処理フラグをOFFにして(ステップ568)、この消火処理制御を正常に終了させる。
<第2実施形態>
以下の第2実施形態では、上述の第1実施形態で説明したガスコンロにおいて、加熱開始及び加熱停止を指令するために使用される回転操作部31及び点火スイッチ32が、この加熱調理器の操作者によって操作された場合にどのように制御するのかを説明するが、本実施形態における制御部Hは、加熱手段Kの加熱作動状態において加熱停止を指令されたときには、その加熱停止の指令が設定継続時間の間継続したときに加熱停止状態に作動させるようにして、加熱作動状態を優先して維持させる形態で加熱手段Kの作動を制御するように構成されている。
以下に、第2実施形態に係る燃焼制御(図9のステップ62)の処理内容について図14を参照して説明する。
図14に示すように、制御部Hは、点火スイッチ32がOFFからONに切り替えられたか否かを監視する(ステップ300)。そして、点火スイッチ32がOFFからONに切り替えられた場合(「Yes」の場合)にはステップ310に移行して、標準バーナー1aが燃焼中であるか否かが熱電対8の監視結果により判定される。標準バーナー1aが燃焼中ではない場合には、制御部Hは、その標準バーナー1aの点火処理を実行するべく、点火処理フラグをONする。そして、上述した点火・消火・ブザー制御(ステップ500)において点火処理が行われることになる。ここで、点火スイッチ32がOFFからONに切り替えられた場合にのみ点火処理が行われるように構成されているので、例えば、点火スイッチ32をON状態にした後で電源スイッチ40をON操作したとしても点火処理は実施されない。ステップ500の点火・消火・ブザー制御の内容は第1実施形態にて説明したものと同じであるため説明を省略する。
他方で、ステップ310にて標準バーナー1aが燃焼中である場合には、制御部Hは、ディレータイマが作動中であるか否かを判定する(ステップ320)。このディレータイマは、点火スイッチ32がONからOFFに切り替えられたときに、その点火スイッチ32のOFFの指令が後述する設定継続時間の間継続したときに標準バーナー1aを加熱停止状態に作動させるようにして、その設定継続時間が経過するまでは加熱作動状態を優先して維持させる形態で標準バーナー1aを制御することを目的に設定されている。ディレータイマが作動中である場合には、点火スイッチ32が一旦OFFにされた後、上記設定継続時間内の燃焼継続中に点火スイッチ32がONにされたことを意味するので、制御部Hは、操作者による不適切なガスコンロの操作があったと判定して、その不適切な操作を報知するべくブザー鳴動フラグをONにし(ステップ330)、ディレータイマをリセットする(ステップ340)。つまり、設定継続時間の間は点火スイッチ32がOFFの状態を実行し続けることを要求され、制御部Hは点火スイッチ32をこの設定経過時間の間監視するように指令されているのだが、操作者がそれとは異なる指令内容(ここでは、点火スイッチのON操作)を実行した場合には、引き続く点火・消火・ブザー制御(ステップ500)においてブザー鳴動処理が行われることになる。ここで、ステップ500の点火・消火・ブザー制御の内容は第1実施形態にて説明したものと同じであるため説明を省略する。
一方、点火スイッチ32のOFFからONへの切り替えが行われていない場合(「No」の場合)にはステップ360に移行して、点火スイッチ32がOFFであるか否かの判定が行われる。そして、点火スイッチ32がOFFではない場合には、点火スイッチ32がONの状態を維持したままであるということなので、他の処理ステップを経ること無しにステップ500に移行する。他方で、点火スイッチ32がOFFである場合にはステップ370に移行して、標準バーナー1aが燃焼中であるか否かが熱電対8の監視結果により判定される。
標準バーナー1aが燃焼中ではない場合(且つ、ステップ360にて点火スイッチ32がOFFであると判定済み)には、点火スイッチ32がOFFの状態を維持したままであるということなので、他の処理ステップを経ること無しにステップ500に移行する。他方で、標準バーナー1aが燃焼中である場合(且つ、ステップ360にて点火スイッチ32がOFFであると判定済み)には、点火スイッチ32がONからOFFに切り替えられたことを意味するので、制御部Hは、ディレータイマが作動中であるか否かの判定を行う(ステップ380)。そして、ディレータイマが作動中でない場合には、ディレータイマのカウントを開始する(ステップ390)。
ディレータイマが作動中である場合には、点火スイッチ32がONからOFFに切り替えられた直後であるので、制御部Hは、そのディレータイマが設定時間(設定継続時間)以上であるか否かの判定を行う(ステップ400)。そして、ディレータイマが設定時間(設定継続時間)以上である場合には、制御部Hは、標準バーナー1aの消火を許容するために消火処理フラグをONにし(ステップ410)、ディレータイマをリセットして(ステップ420)、点火・消火・ブザー制御(ステップ500)に移行する。或いは、ディレータイマが設定時間(設定継続時間)未満である場合には、点火スイッチ32がONからOFFに切り替えられてから十分に時間が経過していないので、標準バーナー1aの消火は許容されず、他の処理ステップを経ること無しにステップ500に移行する。ここで、ステップ500の点火・消火・ブザー制御の内容は第1実施形態にて説明したものと同じであるため説明を省略する。
以上のように、ステップ360からステップ420では、点火スイッチ32がONからOFFに切り替えられて加熱停止が指令されたときには、制御部Hは、その加熱停止の指令が設定継続時間の間継続したときに加熱停止状態に作動させるようにして、加熱作動状態を優先して維持させる形態で加熱手段Kの作動を制御することを行っている。
<別実施形態>
<1>
上記実施形態では、回転操作部31がその回転軸心方向に沿ってスライド移動自在に設けられ、操作者の押しボタン操作による回転操作部31のスライド移動によって点火スイッチ32をON/OFFさせるような構成としたが、点火及び消火が指令される点火スイッチ32を回転操作部31とは分けて構成することもできる。例えば、図15に示す構成では、上述の回転操作部31に代わって、標準バーナー1a、小バーナー1b及び高火力バーナー1cの点火及び消火を夫々指令するための点火及び消火操作部41が設けられており、標準バーナー1a、小バーナー1b及び高火力バーナー1cの火力調整を夫々指令するための火力調整操作部42も設けられている。そして、火力を大きくするときには、火力増加ボタン42bが操作され、火力を小さくするときには火力減少ボタン42aが操作され、火力表示ランプ35によって火力状態の表示が行われるように構成されている。
点火及び消火操作部41の機構は回転操作部31の機構と同様であり、その円形の部材の中心軸方向の移動により、前記点火スイッチ32に加熱停止を指令する状態に操作する加熱停止用の押し込み位置と、その押し込み位置よりも突出して点火スイッチ32に加熱開始を指令する状態に操作する加熱用の突出位置とに、操作者による押し操作によって切り替え自在に構成されており、加熱停止指令位置(押し込み位置)では、点火及び消火操作部41は加熱開始指令位置(突出位置)方向へスプリングなどにより復帰付勢された状態で機械的なロック機構により自動保持され、加熱開始指令位置(突出位置)では、点火及び消火操作部41が操作者による押し操作によって機械的なロック機構が解除され、復帰作動が行われた状態で保持される。
<2>
上記実施形態では、報知手段としてブザーを鳴らす場合について説明したが、ブザーを鳴動させる際に、所定のタイミングで間欠的に鳴動させる報知方式や連続して鳴動させる報知方式など様々な方式がある。更に、報知手段の例としてブザーを挙げているが、音を発する機械であれば報知手段として使用することができる。例えば、音楽などの様々な音色を発生させる音源装置や、言葉による音声メッセージ(人間の声を録音したもの又は機械による合成音声)を発生させる音源装置を報知手段として使用することができる。
<3>
上記実施形態では、報知手段としてブザーのような音情報による報知だけではなく、LEDなどの発光装置を用いて光の点滅をさせることで、問題が発生したことを操作者に対して報知することもある。例えば、LEDランプ35の点灯状態を変化させることで、操作者に対して問題の発生を視覚的に報知することができる。更に、これら表示情報による報知方式と上述の音情報による報知方式とを併用することもできる。
ガスコンロの斜視図 ガスコンロの概略構成図 加熱状態調整部の操作状態を示す図 加熱状態調整部の構成を示す側面図 位置保持機構の分解図 可動部材の断面図 係止用突出部と係止誘導部との位置関係を示す図 火力表示部を示す図 制御動作のフローチャート 燃焼制御のフローチャート 点火・消火・ブザー制御のフローチャート 点火処理制御のフローチャート 消火処理制御のフローチャート 燃焼制御のフローチャート 別実施形態のガスコンロの正面図
符号の説明
32 点火スイッチ(加熱状態指令スイッチ)
H 制御部(制御手段)
K 加熱手段

Claims (6)

  1. 加熱手段と、この加熱手段の加熱開始及び加熱停止を指令する手動操作式の加熱状態指令スイッチと、この加熱状態指令スイッチの指令に基づいて、前記加熱手段の作動を制御する制御手段とが備えられた加熱調理器であって、
    前記制御手段は、前記加熱手段の加熱作動状態において加熱停止を指令されたときには、前記加熱手段を加熱停止状態に制御し且つ前記加熱停止を指令されてからの経過時間が設定経過時間内であるときに加熱開始を指令されても前記加熱停止状態を優先して維持させる形態で前記加熱手段の作動を制御するように構成されている加熱調理器。
  2. 加熱手段と、この加熱手段の加熱開始及び加熱停止を指令する手動操作式の加熱状態指令スイッチと、この加熱状態指令スイッチの指令に基づいて、前記加熱手段の作動を制御する制御手段とが備えられた加熱調理器であって、
    前記制御手段は、前記加熱手段の加熱作動状態において加熱停止を指令されたときには、その加熱停止の指令が設定継続時間の間継続したときに前記加熱停止状態に作動させるようにして、前記加熱作動状態を優先して維持させる形態で前記加熱手段の作動を制御するように構成されている加熱調理器。
  3. 復帰付勢された加熱開始指令位置から押し込み操作されると加熱停止指令位置に自動保持され且つその加熱停止指令位置から押し込み操作されると前記自動保持が解除されて前記加熱開始指令位置に復帰する押し込み操作式の加熱状態指令操作具が設けられ、
    前記加熱状態指令スイッチが、前記加熱状態指令操作具にて操作されるように構成されている請求項1又は2記載の加熱調理器。
  4. 前記加熱状態指令操作具が、前記加熱開始指令位置から前記加熱停止指令位置側に押し込み操作されたときに、前記加熱停止指令位置よりも手前側位置から前記加熱状態指令スイッチを操作するように構成されている請求項3記載の加熱調理器。
  5. 音情報又は表示情報によって操作異常を報知する報知手段が設けられ、
    前記制御手段は、指令された加熱開始又は加熱停止の指令内容を実行しないときには、前記報知手段を作動させるように構成されている請求項1〜4のいずれか1項記載の加熱調理器。
  6. 前記加熱手段が、ガス燃焼式である請求項1〜5のいずれか1項記載の加熱調理器。
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