JP4248209B2 - 内燃機関の蒸発燃料処理 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の蒸発燃料処理装置、蒸発燃料処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料タンク内の燃料が気化して蒸発燃料として大気へ放出されることを防ぐため、蒸発燃料をキャニスタに吸着させる蒸発燃料処理装置が実用化されている。この蒸発燃料処理装置では、エンジン運転中にキャニスタに吸着させた蒸発燃料を空気と共に吸気系へと導入することで、キャニスタの吸着性能を維持している。例えば、特許文献1および2を参照。
【0003】
蒸発燃料と空気とを含む燃料含有ガス(パージガス)を吸気系へ導入する際には、パージガス流量を、例えばホットワイヤー式流量計を用いて計測し、計測されたパージガス流量を考慮して要求空燃比が決定されていた。例えば、特許文献3を参照。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−257168号公報
【特許文献2】
特開2000−18105号公報
【特許文献3】
特開平5−33733号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、流量計は、ホットワイヤー式流量計であるか差圧式流量計であるかを問わず、一般的に100%空気の流体を前提(検体)として流量表示するよう設計されているため、蒸発燃料等といった空気以外の流体が混合されている場合には、密度、比熱等の相違によって正しい計測値を表すことができない。これに対して、従来は、パージガス中に含まれる蒸発燃料濃度を考慮することなく計測したパージガス流量を用いていたため、たとえパージガス流量を直接検出したとしても正確なパージガス流量を用いていたとは言えず、要求空燃比に対する実現精度は低かった。
【0006】
近年の地球環境への関心の高まりと共に、内燃機関の排気ガスにも更なる浄化が要求されており、より正確な空燃比制御を可能にする正確なパージガス流量の計測が望まれる。
【0007】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、パージガス中に含まれる蒸発燃料濃度を考慮して正確なパージガス流量を検出することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
上記課題を解決するために本発明の第1の態様は、キャニスタに吸着された蒸発燃料を内燃機関の吸気通路へパージガスとして供給する内燃機関の蒸発燃料処理装置を提供する。本発明の第1の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置は、前記キャニスタと前記内燃機関の吸気通路とを連通すると共に流路断面積が変化する絞り部を有するパージ管と、前記絞り部を挟んだ前記パージ管の2点間の差圧を検出する差圧検出手段と、前記蒸発燃料に起因する流量誤差を考慮して、前記検出された差圧を用いて真のパージガス流量を算出するパージガス流量算出手段とを備えることを特徴とする。
【0009】
本発明の第1の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置によれば、絞り部を挟んだパージ管の2点間の差圧を検出し、蒸発燃料に起因する流量誤差を考慮して、検出された差圧を用いて真のパージガス流量を算出するので、パージガス中に含まれる蒸発燃料濃度を考慮して正確なパージガス流量を検出することができる。絞り部においてはパージガスの密度(蒸発燃料濃度)が流体の流量に影響するので、絞り部における差圧を用いることによって蒸発燃料濃度を考慮することができる。
【0010】
本発明の第1の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置において、前記パージガス流量算出手段は、前記検出された差圧と前記内燃機関の運転状態によって定まる空気100%パージガスの差圧と、前記内燃機関の運転状態によって定まる空気100%パージガスの流量とを用いて真のパージガス流量を算出しても良い。かかる構成を備えることにより、正確な差圧、流量を検定可能な空気100%パージガスの場合に対する差圧差、流量差を考慮することにより正しいパージガス流量を算出することができる。
【0011】
本発明の第1の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置はさらに、前記検出された差圧と前記空気100%パージガスの差圧とを用いて蒸発燃料流量を算出する蒸発燃料流量算出手段を備えても良い。かかる構成を備えることにより、空気100%パージガスの場合に対する差圧差を考慮して正しい蒸発燃料流量を算出することができる。
【0012】
本発明の第1の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置はさらに、前記算出された真のパージガス流量と前記算出された蒸発燃料流量とを用いて空気流量を求める空気流量算出手段を備えても良い。かかる構成を備えることにより、正確なパージガス流量および蒸発燃料流量から正確な空気流量を算出することができる。
【0013】
本発明の第1の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置において、前記絞り部には、前記パージ管を連通状態または非連通状態のいずれかの状態に切り換える切り替え機構が配置されていても良い。かかる切り替え機構によってパージガスの供給タイミングを制御できると共に、パージ管の流路断面積の狭小化により絞り部として機能する。
【0014】
本発明の第1の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置において、前記差圧検出手段は、前記絞り部の入口側の圧力を検出する第1の圧力検出器と、前記絞り部の出口側の圧力を検出する第2の圧力検出器であっても良い。第1および第2の圧力検出器によって検出された入口側圧力と出口側圧力とを用いて絞り部を挟んだ差圧を検出することができる。
【0015】
本発明の第2の態様は、キャニスタに吸着された蒸発燃料を内燃機関の吸気通路へパージガスとして供給する内燃機関の蒸発燃料処理装置を提供する。本発明の第2の態様に係る蒸発燃料処理装置は、前記キャニスタと前記内燃機関の吸気通路とを連通すると共に流路断面積が変化する絞り部を有するパージ管と、前記絞り部より上流側におけるパージ管の差圧を検出する差圧検出手段と、前記検出された差圧の平方根を求めることにより真のパージガス流量を算出するパージガス流量算出手段とを備えることを特徴とする。
【0016】
本発明の第2の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置によれば、絞り部より上流側におけるパージ管の差圧を検出し、検出された差圧の平方根を求めることによりパージガス流量を算出するので、蒸発燃料濃度に影響されることなく正確なパージガス流量を検出することができる。絞り部より上流側におけるパージ管の差圧は、パージガスの密度(蒸発燃料濃度)に関係なく流量と正確な相関関係を有するので、蒸発燃料濃度に影響されることなく正確なパージガス流量を検出することができる。
【0017】
本発明の第2の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置において、前記差圧検出手段は、
前記絞り部より上流側におけるパージ管の圧力を検出する第1の圧力検出手段と、
大気圧を取得する大気圧取得手段と、を備え、
前記パージガス流量算出手段は、前記第1の圧力検出手段により検出された上流側圧力と前記取得された大気圧との圧力差の平方根を求めることにより真のパージガス流量を算出しても良い。絞り部より上流側における差圧として、上流側圧力と、上流側圧力似たいして十分大きな大気圧との差圧を用いるので、より適切にパージガス流量を算出することができる。
【0018】
本発明の第2の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置はさらに、前記絞り部より下流側におけるパージ管内の圧力を検出する第2の圧力検出手段と、前記第1の圧力検出手段により検出された上流側圧力と前記第2の圧力検出手段により検出された下流側圧力との差圧と前記内燃機関の運転状態によって定まる基準差圧とを用いて蒸発燃料流量を算出する蒸発燃料流量算出手段と、前記算出された真のパージガス流量と前記算出された蒸発燃料流量とを用いて空気流量を求める空気流量算出手段を備えても良い。かかる場合には、絞り部を挟んだ差圧を検出することにより蒸発燃料濃度を考慮して蒸発燃料流量を正しく算出することができる。
【0019】
本発明の第2の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置はさらに、前記パージ管を流れるパージガスの濃度を検出する濃度センサと、前記算出された真のパージガス流量と前記検出されたパージガス濃度とを用いて蒸発燃料流量を算出する蒸発燃料流量算出手段と、前記算出された真のパージガス流量と前記算出された蒸発燃料流量とを用いて空気流量を求める空気流量算出手段を備えても良い。かかる場合には、蒸発燃料濃度に従って蒸発燃料流量を正しく算出することができる。
【0020】
本発明の第3の態様は、キャニスタに吸着された蒸発燃料を内燃機関の吸気通路へパージガスとして供給する内燃機関の蒸発燃料処理装置を提供する。本発明の第3の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置は、前記キャニスタと前記内燃機関の吸気通路とを連通すると共に流路断面積が変化する絞り部を有するパージ管と、前記パージ管においてパージガスが非圧縮状態にて流動可能な区間において差圧を検出する差圧検出手段と、前記差圧検出手段により検出された差圧の平方根を求めることにより真のパージガス流量を算出するパージガス流量算出手段とを備えることを特徴とする。
【0021】
本発明の第3の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置によれば、パージ管においてパージガスが非圧縮状態にて流動可能な区間において検出された差圧の平方根を求めることによりパージガス流量を算出するので、真のパージガス流量を算出することができる。パージガスが非圧縮状態にて流動可能な区間におけるパージ管の差圧は、パージガスの密度(蒸発燃料濃度)に関係なく流量と正確な相関関係を有するので、蒸発燃料濃度に影響されることなく正確なパージガス流量を検出することができる
【0022】
本発明の第4の態様は、キャニスタから絞り部を有するパージ管を介して内燃機関の吸気通路へと供給されるパージガス流量の算出方法を提供する。本発明の第4の態様に係るパージガス流量の算出方法は、前記絞り部を挟んだ前記パージ管の2点間の差圧を検出し、前記蒸発燃料に起因する流量誤差を考慮して、前記検出された差圧を用いて真のパージガス流量を算出することを特徴とする。
【0023】
本発明の第4の態様に係るパージガス流量の算出方法によれば、本発明の第1の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置と同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の第4の態様に係るパージガス流量の算出方法は、本発明の第1の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置と同様にして種々の態様を取り得る。
【0024】
本発明の第5の態様は、キャニスタから絞り部を有するパージ管を介して内燃機関の吸気通路へと供給されるパージガス流量の算出方法を提供する。本発明の第5の態様に係るパージガス流量の算出方法は、前記絞り部より上流側におけるパージ管内の圧力を検出し、大気圧を取得し、前記検出した上流側圧力と前記取得した大気圧との圧力差の平方根を求めることによって真のパージガス流量を算出することを特徴とする。
【0025】
本発明の第5の態様に係るパージガス流量の算出方法によれば、本発明の第2の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置と同様の作用効果を得ることができる。また、本発明の第5の態様に係るパージガス流量の算出方法は、本発明の第2の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置と同様にして種々の態様を取り得る。
【0026】
本発明の第6の態様は、キャニスタに吸着された蒸発燃料を含むパージガスを内燃機関の吸気通路へと供給する内燃機関の蒸発燃料処理装置を提供する。本発明の第6の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置は、前記キャニスタと前記内燃機関の吸気通路とを連通するパージ管と、前記蒸発燃料に起因する流量誤差を考慮して、前記パージ管を流れる前記パージガスの真の流量を算出するパージガス流量算出手段とを備えることを特徴とする。
【0027】
本発明の第6の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置によれば、蒸発燃料に起因する流量誤差を考慮して、パージ管を流れるパージガスの真の流量を算出するので、パージガス中に含まれる蒸発燃料の影響を考慮した正確なパージガス流量を算出することができる。
【0028】
本発明の第6の態様に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置において、前記パージガス流量算出手段は、
前記パージ管を流れるパージガスの濃度を検出する濃度センサと、前記パージ管を流れるパージガスの流量を検出する流量センサと、前記検出されたパージガスの濃度を用いて、前記検出されたパージガスの流量から真のパージガス流量を算出するパージガス流量算出器とを備えても良い。かかる場合には、パージガスに含まれる蒸発燃料濃度を動的に検出し、蒸発燃料濃度を考慮してパージガス流量を算出することができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつついくつかの実施例に基づいて、本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置について説明する。
【0030】
・第1の実施例:
図1を参照して第1の実施例に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の概略構成について説明する。図1は第1の実施例に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置の概略構成を示す説明図である。
【0031】
本実施例に係る蒸発燃料処理装置20は内燃機関10と共に用いられる。内燃機関10は、爆発燃焼によりシリンダ11内を往復動するピストン12を介して駆動力を出力する。シリンダヘッド13は、各シリンダ11毎に吸気ポート14および排気ポート15を有している。各吸気ポート14には、吸気側カムICによって駆動されて吸気ポート14を開閉する吸気バルブ141が配置されており、各排気ポート15には、排気側カムECによって駆動されて排気ポート15を開閉する排気バルブ151が配置されている。
【0032】
各吸気ポート14には、吸気管16の分岐端が連結され、各排気ポート15には、排気管(排気マニホールド)17の分岐端が連結されている。吸気管16の先端には吸入空気を濾過するためのエアクリーナ161が配置されている。吸気管16の途中には、燃焼室への流入吸気量を制御する吸気制御バルブ18が配置されている。
【0033】
シリンダヘッド13には、各シリンダ11に対応する位置に点火プラグ19が配置されている。各点火プラグ19はイグナイタ(図示せず)を介してエンジンコントロールユニット(ECU)40によって点火時期が制御される。
【0034】
吸気制御バルブ18とエアクリーナ161との間には、単位時間あたりの吸入空気量を検出するエアフロメータ50が配置されている。エアフロメータ50は、ホットワイヤタイプのエアフロメータであり、その出力信号値として直接吸入空気量を出力する。吸気制御バルブ18の下流側には吸気管16内の圧力を検出する吸気管圧力センサ51が配置されている。
【0035】
各吸気ポート14には燃料噴射弁IJが配置されている。すなわち、本実施例に用いられる内燃機関10はポート噴射タイプの内燃機関である。各燃料噴射弁IJは、燃料デリバリパイプFDを介して燃料が供給される。燃料デリバリパイプFDには、燃料タンク30から燃料供給管31を介して燃料が供給される。
【0036】
蒸発燃料処理装置20は、燃料タンク30において発生した蒸発燃料(ベーパ、HC)を適当な時期に内燃機関10の吸気管16へ供給(パージ)することで、蒸発燃料が燃料系外部へ漏れ出ることを防止する。
【0037】
蒸発燃料処理装置20は、キャニスタ21、パージ管22、パージバルブ23を備えている。キャニスタ21は、一端に大気開放管211を有し、他端には燃料タンク30と連通する内圧弁24、蒸発燃料を一時的に吸着するための吸着剤212を備えている。燃料タンク20内の蒸発燃料の圧力が内圧弁24の規制圧力を超えると、燃料タンク20内の蒸発燃料はキャニスタ21(吸着剤212)へと導入され、吸着される。
【0038】
パージ管22は、一端がキャニスタ21の他端に接続されており、他端が内燃機関10の吸気管16と接続されている。パージバルブ23は、パージ管22の途中に配置されており、ECU40からの制御信号に従ってパージ管22を連通状態または非連通状態に切り替える。パージ管22には、パージバルブ23の上流側(入口側)圧力を検出するための第1の圧力センサ52、パージバルブ23の下流側(出口側)圧力を検出するための第2の圧力センサ53がそれぞれ配置されている。
【0039】
キャニスタ21に吸着された蒸発燃料は、内燃機関10におけるピストン12の往復動に伴い発生する負圧によってパージ管22を介して吸気管16へと供給される(導かれる)。吸気管16に供給される蒸発燃料の流量は、パージバルブ23の開度を制御することによって調整される。
【0040】
第1の実施例に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置20、内燃機関10は、図1に示すECU40によって制御されている。ECU40は、演算処理機能、マップ、プログラム等を格納する記憶機能を備えている。ECU40には、吸入空気量を検出するエアフロメータ50、吸気管16内の圧力を検出する吸気管圧力センサ51、第1の圧力センサ52、第2の圧力センサ53、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルポジションセンサ、車両速度を検出する車速センサ、機関回転数を検出するクランクポジションセンサといった内燃機関10の運転状態を検出する各種センサからの信号が入力される。ECU40には、燃料噴射弁IJ、吸気制御バルブ18、点火プラグ19、パージバルブ23が接続されている。
【0041】
次に図2〜図6を参照して、第1の実施例に係る蒸発燃料処理装置における蒸発燃料処理について説明する。図2は第1の実施例における蒸発燃料処理において実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。図3は空気100%のパージガスを用いた場合に、吸気管圧力に対するパージバルブの前後にて発生する差圧(圧損)の関係をパージバルブのサイズに応じて示す説明図である。図4は蒸発燃料流量Fhcと基準差圧比ΔPrとの関係を示す説明図である。図5は蒸発燃料処理装置の各構成要素における差圧変化と流量変化との関係を示す説明図である。図6は空気100%のパージガスに対する減少流量ΔFreと基準差圧Pbとの関係を示す説明図である。図7は空気100%のパージガスを用いた場合に、吸気管圧力に対するパージガス流量の関係をパージバルブのサイズに応じて示す説明図である。
【0042】
ECU40は、内燃機関10の運転状態に基づいてパージバルブ23の開度を決定し、パージバルブ23を駆動する(ステップS100)。ECU40は、第1及び第2の圧力センサ52、53からそれぞれ第1の圧力(上流側圧力)Pva、第2の圧力(下流側圧力)Pvbを取得し、パージバルブ23の前後差圧(パージバルブ23を挟んだ圧力差)ΔPvを検出する(ステップS110)。
【0043】
ECU40は、吸気管圧力センサ51を介して吸気管圧力Psを検出し(ステップS120)、図3に示すマップを用いて基準差圧ΔPbを算出する(ステップS130)。図3は、吸気管圧力Psからパージガスとして100%空気を用いた場合にパージバルブ23の前後で発生する空気100%差圧ΔP100を求めるためのマップであり、図中v45、v70、v110はパージバルブ23のサイズ(L/min)を表している。基準差圧ΔPbは、蒸発燃料を含むパージガスによってパージバルブ23の前後で発生するパージバルブ前後差圧ΔPvと、空気100%差圧ΔP100との差分を示すパラメータであり、以下の式から算出される。
ΔPb=ΔPv−ΔP100 式1
【0044】
蒸発燃料(HC)は、空気よりも重いため、パージガスに蒸発燃料が含まれる場合には、パージガスの密度が高くなり、パージバルブ23通過時の流速(流量)が低下してしまう。このパージガスの流量低下を基準差圧ΔPbとして検出し、以降における真のパージガス流量の算出し、利用する。
【0045】
ECU40は、算出した基準差圧ΔPbを空気100%差圧ΔP100で除して基準差圧比ΔPrを算出し(ステップS140)、算出した基準差圧比ΔPrを用いて蒸発燃料流量Fhcを算出する(ステップS150)。
【0046】
パージバルブ前後差圧ΔPvの増加は、空気と比べて密度の高い(大きい)蒸発燃料の流量が増加することに起因すると考えられ、例えば、パージバルブサイズv45を用いてパージバルブ前後差圧ΔPvとパージガス中の蒸発燃料流量Fhcとの関係を検証したところ、パージバルブ前後差圧ΔPvの増加とパージガス中の蒸発燃料流量の間には図4に示すような相関関係があることが確認された。ただし、図5に示すようにパージバルブ23の前後では、パージガス流速が音速領域に入ると差圧が増加しても流量は変わらなくなるため、空気100%差圧ΔP100で除して補正している。
【0047】
図5は蒸発燃料処理装置20の構成要素における差圧と流量との関係の検証結果を示すグラフであり、流速が亜音速域となるキャニスタ21(図中C1)、パージ管22(図中C2)においては、パージガスは非圧縮流体と同様に密度よりも流速の影響を受けるため差圧と流量とは線形関係にある。これに対して、流速が音速域となるパージバルブ23(図中C3)においては、パージガスは圧縮流体としての振る舞いを見せるため差圧の増加にかかわらず流量はほぼ一定となる。この状態では、図中に中黒円にて示すように差圧よりもむしろ密度が差圧と流量との関係に影響を与えており、密度の増加と共に差圧が増加(Pi)し、流量が減少する(Fd)。すなわち、パージガス中の蒸発燃料濃度が増加するにつれてパージガス流量は減少することになる。本実施例では、この点に着目して真のパージガス流量を求める。
【0048】
基準差圧比ΔPrおよび蒸発燃料流量Fhcは以下の式2,3を用いてそれぞれ算出される。なお、式3において係数A1は図4に示す直線の傾きである。
ΔPr=ΔPb/ΔP100 式2
Fhc=A1*ΔPr 式3
【0049】
ECU40は、基準差圧比ΔPbを用いて空気100%のパージガスの流量F100に対するパージガスの減少流量ΔFreを算出し(ステップS160)、真のパージガス流量Fpを算出する(ステップS170)。パージバルブ前後差圧ΔPvの増加は、蒸発燃料の流量の増加に起因することは前述の通りであり、蒸発燃料を含むパージガスの流量は、空気100%のパージガス流量F100と比較して減少すると考えられる。例えば、パージバルブサイズv45を用いてパージバルブ前後差圧ΔPvと空気100%のパージガス流量に対するパージガス流量の減少流量との関係を検証したところ、パージバルブ前後差圧ΔPvの増加とパージガス中の蒸発燃料流量の間には図4に示すような相関関係があることが確認された。
【0050】
したがって、空気100%のパージガス流量F100に対するパージガスの減少流量ΔFreを算出し、図7に示すマップを用いて空気100%のパージガス流量F100を求めることによって、真のパージガス流量Fpを得ることができる。図7は、吸気管圧力Psからパージガスとして100%空気を用いた場合にのパージガス流量である空気100%パージガス流量F100を求めるためのマップであり、図中v45、v70、v110はパージバルブ23のサイズ(L/min)を表している。空気100%パージガス流量F100に対するパージガスの減少流量ΔFre、真のパージガス流量Fpは、以下の式4,5を用いて算出することができる。なお、式5において係数A2は図6に示す直線の傾きである。また、ΔFreは負の値である。
ΔFre=A2*ΔPb 式4
Fp=F100+ΔFre 式5
【0051】
ECU40は、算出して得られた真のパージガス流量Fpおよび蒸発燃料流量Fhcを用いて以下の式6から空気流量Fairを算出して(ステップS180)、本処理ルーチンを終了する。
Fair=Fp−Fhc 式6
【0052】
以上説明したように、第1の実施例に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置によれば、流速が音速域となるパージバルブの前後ではパージガス中の蒸発燃料濃度が増加するにつれてパージガス流量が減少すること、すなわち、蒸発燃料濃度とパージガス流量との相関関係を得ることができる点に着目し、パージバルブ23の前後の差圧ΔPvと空気100%差圧ΔP100(基準差圧ΔPb)、空気100%流量F100を用いてパージガス流量を算出する。したがって、パージガス中に含まれる蒸発燃料に起因する流量減少を考慮して真のパージガス流量を検出することができる。また、蒸発燃料流量についても、パージバルブ23の前後の差圧ΔPvと空気100%差圧ΔP100(基準差圧ΔPb)を用いて算出する。したがって、パージガス中に含まれる蒸発燃料流量を正しく検出することができる。この結果、真のパージガス流量および正しい蒸発燃料流量を用いて正確な空気流量を検出することができる。
【0053】
また、空気流量、蒸発燃料流量を正しく検出することができるので、パージガスを吸気管16にパージする際にも、内燃機関10の運転に要求される空燃比を正確に制御することが可能となり、所望の燃焼状態を実現して燃焼排ガスの浄化率を向上させることができる。
【0054】
さらに、パージガス流量を正しく検出することができなかった従来においては、一時に大量のパージガスを吸気管16にパージすることは困難であったが、パージガス流量を正しく検出可能な本実施例に係る蒸発燃料処理装置20によれば、一時に大量のパージガスを吸気管16にパージすることも可能である。したがって、パージガスを吸気管16にパージするための長期にわたり負圧を発生させる必要がなくなり、ポンピングロスを低減をして燃費性能を向上させることができる。
【0055】
本実施例で、任意のパラメータから所望の値を算出する場合には演算式(相関関係を示す直線の傾き)を用いて算出したが、予め数点についてパラメータと所望値とを対応付けたマップと補間演算とを用いて求めても良い。
【0056】
・第2の実施例:
第2の実施例は、真のパージガス流量Fpの算出に当たって空気100%パージガス流量F100を用いる代わりに、パージ管22における差圧と流量の関係を用いる点で第1の実施例と相違する。ただし、第2の実施例に適用され得る内燃機関の蒸発燃料処理装置の構成は、第1の実施例に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置20と同様であるから同一の符号を付すことで各構成要素の説明は省略する。
【0057】
次に図5,図8および図9を参照して、第2の実施例に係る蒸発燃料処理装置20における蒸発燃料処理について説明する。図8は第2の実施例における蒸発燃料処理において実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。図9はパージ管22における差圧とパージガス流量Fpとの関係を示す説明図である。
【0058】
ECU40は、内燃機関10の運転状態に基づいてパージバルブ23の開度を決定し、パージバルブ23を駆動し(ステップS200)、第1及び第2の圧力センサ52、53からそれぞれ第1の圧力(上流側圧力)Pva、第2の圧力(下流側圧力)Pvbを取得し、パージバルブ23の前後差圧(パージバルブ23を挟んだ圧力差)ΔPvを検出する(ステップS210)。
【0059】
ECU40は、吸気管圧力センサ51を介して吸気管圧力Psを検出し(ステップS220)、図3に示すマップを用いて基準差圧ΔPbを以下の既述の式1を用いて算出する(ステップS230)。
【0060】
ECU40は、既述の式2を用いて基準差圧比ΔPrを算出し(ステップS240)、算出した基準差圧比ΔPrと既述の式3とを用いて蒸発燃料流量Fhcを算出する(ステップS250)。
【0061】
ECU40は、大気圧Paを取得して、パージ管22における差圧であるパージ差圧ΔPpを大気圧Paおよび第1の圧力Pvaを用いて算出し(ステップS260)、パージ差圧ΔPpを用いて真のパージガス流量Fpを算出する(ステップS270)。図5を用いて上述したように、流体の流速が亜音速域にあるパージ管22においては、密度の増加に関係なく差圧と流量とは線形関係にあるので、パージ差圧ΔPpを用いて真のパージガス流量Fpを求めることができると考えられる。そこで、パージ差圧ΔPpの平方根値に対するパージガス流量Fpの関係を検証したところ、パージ差圧ΔPpの平方根値とパージガス流量Fpとの間には図9に示す相関関係が存在することが確認された。
【0062】
パージ差圧ΔPpおよび真のパージガス流量Fpは以下の式7,8を用いて算出することができる。なお、式8中の係数Bは図9に示す直線の傾きである。
ΔPp=Pa−Pva 式7
Fp=B*sqrΔPp 式8
【0063】
ECU40は、得られた真のパージガス流量Fpおよび蒸発燃料流量Fhcを用いて既述の式6から空気流量Fairを算出して(ステップS280)、本処理ルーチンを終了する。
【0064】
以上説明したように、第2の実施例に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置によれば、パージガス中の蒸発燃料濃度に関係なく流量と差圧とが線形関係(流速が亜音速域)となるパージバルブ23の上流域のパージ管22におけるパージガス差圧ΔPpを用いてパージガス流量を算出する。したがって、パージガス中に含まれる蒸発燃料を考慮した真のパージガス流量を検出することができる。また、パージガス中に含まれる蒸発燃料流量については、第1の実施例におけるのと同様にして蒸発燃料濃度を考慮して正しく検出することができる。この結果、真のパージガス流量および正しい蒸発燃料流量を用いて正確な空気流量を検出することができる。
【0065】
また、第1の実施例に係る蒸発燃料処理装置と同様にして、内燃機関10の運転に要求される空燃比を正確に制御することが可能となり、所望の燃焼状態を実現して燃焼排ガスの浄化率を向上させることができる。また、ポンピングロスを低減をして燃費性能を向上させることができる。
【0066】
なお、上記説明では大気圧を用いて説明したが図5を用いた説明から理解されるようにパージバルブ23より上流側における差圧で有ればどの部位の差圧であっても第2の実施例により得られる効果を享受することができる。
【0067】
・第3の実施例:
図10を参照して第3の実施例に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置200の概略構成を説明する。図10は第3の実施例に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置200の概略構成を示す説明図である。第3の実施例に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置200は、第2の圧力センサ53を備えず、パージ管中のパージガス濃度を検出するHC濃度センサ55を備える。HC濃度センサ55は、ECU40に接続されている。なお、他の構成要素については、第1の実施例に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置20における構成要素と同様であるから同一の符号を付すことで他の構成要素の説明は省略する。
【0068】
続いて、図11を参照して、第3の実施例に係る蒸発燃料処理装置200における蒸発燃料処理について説明する。図11は第3の実施例における蒸発燃料処理において実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。
【0069】
ECU40は、内燃機関10の運転状態に基づいてパージバルブ23の開度を決定し、パージバルブ23を駆動し(ステップS300)、第1の圧力センサ52から第1の圧力(上流側圧力)Pvaを検出する(ステップS310)。
【0070】
ECU40は、HC濃度センサ55を介してパージ管22を流動しているパージガス中の蒸発燃料濃度Dhcを検出する(ステップS320)。ECU40は、大気圧Paを取得して、パージ管22における差圧であるパージ差圧ΔPpを大気圧Paおよび第1の圧力Pvaを用いて算出し(ステップS330)、パージ差圧ΔPpを用いて真のパージガス流量Fpを算出する(ステップS340)。既述のように、パージバルブ23より上流側のキャニスタ21、パージ管22においてはパージ差圧ΔPpの平方根値とパージガス流量Fpとの間には図9に示す相関関係が存在する。ECU40は、既述の式7,8を用いてパージ差圧ΔPpおよび真のパージガス流量Fp算出する。
【0071】
ECU40は、検出した蒸発燃料濃度Dhcと得られた真のパージガス流量Fpとを用いて以下の式9を用いて蒸発燃料流量を算出する(ステップS350)。
Fhc=Fp*Dhc 式9
【0072】
ECU40は、得られた真のパージガス流量Fpおよび蒸発燃料流量Fhcを用いて既述の式6から空気流量Fairを算出して(ステップS360)、本処理ルーチンを終了する。
【0073】
以上説明したように、第3の実施例に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置200によれば、パージガス中の蒸発燃料濃度に関係なく流量と差圧とが線形関係(流速が亜音速域)となるパージバルブ23の上流域のパージ管22におけるパージガス差圧ΔPpを用いてパージガス流量を算出する。したがって、パージガス中に含まれる蒸発燃料を考慮した真のパージガス流量を検出することができる。また、パージガス中に含まれる蒸発燃料流量については、パージガス中に含まれる蒸発燃料の濃度を検出するHC濃度センサ55を用いて真のパージガス流量から求めることができる。この結果、真のパージガス流量および正しい蒸発燃料流量を用いて正確な空気流量を検出することができる。
【0074】
また、空気100%差圧ΔP100、空気100%流量F100のマップを予め用意することなく、パージガス流量、蒸発燃料流量、および空気流量を正確に求めることができる。
【0075】
さらに、第1および第2の実施例に係る蒸発燃料処理装置20と同様にして、内燃機関10の運転に要求される空燃比を正確に制御することが可能となり、所望の燃焼状態を実現して燃焼排ガスの浄化率を向上させることができる。また、ポンピングロスを低減をして燃費性能を向上させることができる。
【0076】
・その他の実施例:
上記各実施例では、パージバルブ23、またはパージバルブ23より上流側のパージ管22における差圧を検出してパージガス流量および蒸発燃料流量を求めているが、パージ管22に流量計とHC濃度センサとを配置し、流量計において流量表示に用いられる演算式に検出された蒸発燃料濃度を反映してパージガス流量を求めても良い。従来、空気100%の前提の下、流体密度一定として用いられてきた流量演算式に対して、流体密度を動的に適用することによって蒸発燃料濃度による影響を考慮したパージガス流量を得ることができる。
【0077】
以上、いくつかの実施例に基づき本発明に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施例に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置20の概略構成を示す説明図である。
【図2】 第1の実施例における蒸発燃料処理において実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図3】 空気100%のパージガスを用いた場合に、吸気管圧力に対するパージバルブの前後にて発生する差圧(圧損)の関係をパージバルブのサイズに応じて示す説明図である。
【図4】 蒸発燃料流量Fhcと基準差圧比ΔPrとの関係を示す説明図である。
【図5】 蒸発燃料処理装置の各構成要素における差圧変化と流量変化との関係を示す説明図である。
【図6】 空気100%のパージガスに対する減少流量ΔFreと基準差圧Pbとの関係を示す説明図である。
【図7】 空気100%のパージガスを用いた場合に、吸気管圧力に対するパージガス流量の関係をパージバルブのサイズに応じて示す説明図である。
【図8】 第2の実施例における蒸発燃料処理において実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。
【図9】 パージ管22における差圧とパージガス流量Fpとの関係を示す説明図である。
【図10】 第3の実施例に係る内燃機関の蒸発燃料処理装置200の概略構成を示す説明図である。
【図11】 第3の実施例における蒸発燃料処理において実行される処理ルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10…内燃機関
11…シリンダ
12…ピストン
13…シリンダヘッド
14…吸気ポート
141…吸気バルブ
15…排気ポート
151…排気バルブ
16…吸気管
17…排気管
18…吸気制御バルブ
19…点火プラグ
20、200…蒸発燃料処理装置
21…キャニスタ
211…大気開放管
212…吸着剤
22…パージ管
23…パージバルブ
24…内圧弁
30…燃料タンク
31…燃料供給管
40…エンジン制御ユニット(ECU)
50…エアフロメータ
51…吸気管圧力センサ
52…第1の圧力センサ
53…第2の圧力センサ
55…HC濃度センサ
IC…吸気側カム
EC…排気側カム
IJ…燃料噴射弁(インジェクタ)
FD…燃料デリバリパイプ

Claims (9)

  1. キャニスタに吸着された蒸発燃料を内燃機関の吸気通路へパージガスとして供給する内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
    前記キャニスタと前記内燃機関の吸気通路とを連通すると共に流路断面積が変化する絞り部を有するパージ管と、
    前記絞り部を挟んだ前記パージ管の2点間の差圧を前記パージ管上において検出する差圧検出手段と、
    前記蒸発燃料に起因する流量誤差を考慮して、前記検出された差圧を用いて真のパージガス流量を算出するパージガス流量算出手段とを備える蒸発燃料処理装置。
  2. 請求項1に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置において、
    前記パージガス流量算出手段は、前記検出された差圧と前記内燃機関の運転状態によって定まる空気100%パージガスの差圧と、前記内燃機関の運転状態によって定まる空気100%パージガスの流量とを用いて真のパージガス流量を算出する内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  3. 請求項2に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置はさらに、
    前記検出された差圧と前記空気100%パージガスの差圧とを用いて蒸発燃料流量を算出する蒸発燃料流量算出手段を備える内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  4. 請求項3に記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置はさらに、
    前記算出された真のパージガス流量と前記算出された蒸発燃料流量とを用いて空気流量を求める空気流量算出手段を備える内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置において、
    前記絞り部には、前記パージ管を連通状態または非連通状態のいずれかの状態に切り換える切り替え機構が配置されている蒸発燃料処理装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の内燃機関の蒸発燃料処理装置において、
    前記差圧検出手段は、前記絞り部の入口側の圧力を検出する第1の圧力検出器と、前記絞り部の出口側の圧力を検出する第2の圧力検出器である内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  7. キャニスタに吸着された蒸発燃料を内燃機関の吸気通路へパージガスとして供給する内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
    前記キャニスタと前記内燃機関の吸気通路とを連通すると共に流路断面積が変化する絞り部を有するパージ管と、
    前記絞り部より上流側におけるパージ管の差圧を検出する差圧検出手段であって、
    前記絞り部より上流側におけるパージ管の圧力を検出する第1の圧力検出手段と、
    大気圧を取得する大気圧取得手段とを備える差圧検出手段と、
    前記検出された差圧の平方根を求めることにより真のパージガス流量を算出するパージガス流量算出手段であって、前記第1の圧力検出手段により検出された上流側圧力と前記取得された大気圧との圧力差の平方根を求めることにより真のパージガス流量を算出するガス流量算出手段と、
    前記絞り部より下流側におけるパージ管内の圧力を検出する第2の圧力検出手段と、
    前記第1の圧力検出手段により検出された上流側圧力と前記第2の圧力検出手段により検出された下流側圧力との差圧と前記内燃機関の運転状態によって定まる基準差圧とを用いて蒸発燃料流量を算出する蒸発燃料流量算出手段と、
    前記算出された真のパージガス流量と前記算出された蒸発燃料流量とを用いて空気流量を求める空気流量算出手段を備える内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  8. キャニスタに吸着された蒸発燃料を内燃機関の吸気通路へパージガスとして供給する内燃機関の蒸発燃料処理装置であって、
    前記キャニスタと前記内燃機関の吸気通路とを連通すると共に流路断面積が変化する絞り部を有するパージ管と、
    前記絞り部より上流側におけるパージ管の差圧を検出する差圧検出手段と、
    前記検出された差圧の平方根を求めることにより真のパージガス流量を算出するパージガス流量算出手段と
    前記パージ管を流れるパージガスの濃度を検出する濃度センサと、
    前記算出された真のパージガス流量と前記検出されたパージガス濃度とを用いて蒸発燃料流量を算出する蒸発燃料流量算出手段と、
    前記算出された真のパージガス流量と前記算出された蒸発燃料流量とを用いて空気流量を求める空気流量算出手段を備える内燃機関の蒸発燃料処理装置。
  9. キャニスタから絞り部を有するパージ管を介して内燃機関の吸気通路へと供給されるパージガス流量の算出方法であって、
    前記絞り部を挟んだ前記パージ管の2点間の差圧を前記パージ管上において検出し、
    前記蒸発燃料に起因する流量誤差を考慮して、前記検出された差圧を用いて真のパージガス流量を算出するパージガス流量の算出方法。
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