JP4248016B2 - 機能性レーヨン繊維の製造方法 - Google Patents

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本発明は、消臭、抗菌、防汚などの機能を発揮する機能性レーヨン繊維の製造方法に関するものである。
従来より、レーヨン繊維に、消臭機能、抗菌機能、防汚機能などを与えることが行われている。一般的に、これらの機能を与えるには、消臭剤、抗菌剤、防汚剤などをレーヨン繊維に付与することによって、行われている。
ところで、近年、特にアナターゼ型の結晶構造を持つ酸化チタン微粒子は、光触媒活性を有することが確認されている。すなわち、この酸化チタン微粒子は、光を照射することによって、マイナス電荷を持った電子とプラス電荷を持った正孔が生じ、この電子と正孔が非常に強い還元力及び酸化力を持っていることが確認されている。したがって、光触媒活性を有する酸化チタン微粒子に悪臭の原因となる物質が付着すると、この物質は強い還元力及び酸化力によって分解され、悪臭を除去することができる。また、菌や汚れが付着した場合であっても、これらを分解し、殺菌や汚れ除去を行うことができる。すなわち、光触媒活性を有する酸化チタン微粒子は、消臭、抗菌、防汚などの機能を有効に発揮しうるものであることが確認されている。
このようなことから、レーヨン繊維に光触媒活性を有する酸化チタン微粒子を付与すれば、レーヨン繊維に消臭、抗菌、防汚などの機能を与えることができると考えられる。たとえば、レーヨン繊維の母体に、酸化チタン微粒子を分散及び保持させれば、機能性レーヨン繊維を容易に得ることができると考えられるのである。しかしながら、このような方法で機能性レーヨン繊維を得ることはできなかった。なぜなら、酸化チタン微粒子は強力な酸化力及び還元力を持っているため、レーヨン繊維を構成している有機物であるセルロースと酸化チタン微粒子が直接接触している箇所において、セルロース分子が低分子化するという分解作用が生じ、レーヨン繊維に黄変を来し、繊維強度の低下を来すからである。
このため、酸化チタン微粒子の表面を、不活性な多孔質リン酸カルシウム膜で被覆したものを、有機繊維やプラスチックスに付与して、消臭、抗菌、防汚などの機能を与えることが提案されている(特許文献1)。すなわち、特許文献1記載の手段は、酸化チタン微粒子の表面を、その光触媒活性を阻害しない多孔質リン酸カルシウム膜で被覆し、有機物と直接接触しにくくし、有機物の分解を抑制しながら、酸化チタン微粒子の持つ消臭などの機能を発揮させようというものである。
しかしながら、特許文献1に記載されているリン酸カルシウム膜は、レーヨン繊維の製造過程(特に紡糸浴)で使用する硫酸液に溶解するという性質を有する。したがって、ビスコースに、特許文献1記載の被覆酸化チタン微粒子を添加及び混合した後、紡糸すると、リン酸カルシウム膜が溶解して消失し、酸やアルカリに安定な酸化チタン微粒子のみがレーヨン繊維の母体に分散及び保持されるということになる。したがって、無被覆の酸化チタン微粒子を用いた場合と同様に、レーヨン繊維は黄変を来し、繊維強度の低下を来すということになる。
特開平10−244166号公報(第1頁、要約の箇所)
そこで、本発明者などは、レーヨン繊維の製造過程において安定であり、しかも、レーヨン繊維の母体に分散及び保持させても、レーヨン繊維を構成しているセルロースに分解作用を与えにくい性質を持つ光触媒活性を有する微粒子を見出すべく検討していたところ、酸化チタンと酸化ケイ素を含有する複合金属酸化物微粒子が、このような性質を持っていることを発見した。本発明は、このような発見に基づき、レーヨン繊維の製造原料であるビスコースに特定の手段で複合金属酸化物微粒子を添加混合することにより、セルロースの分解をさらに防止しうるようにしたものである。
すなわち、本発明は、少なくとも酸化チタンと酸化ケイ素を含有し、かつ、光触媒活性を有する複合金属酸化物微粒子を、水分散液の形態で、ビスコースに添加及び混合した後、紡糸することを特徴とする機能性レーヨン繊維の製造方法に関するものである。
本発明で用いる複合金属酸化物微粒子は、少なくとも酸化チタンと酸化ケイ素を含有するものである。この酸化チタンと酸化ケイ素は、微粒子中において、混晶状態で含有されているのが好ましい。混晶状態というのは、チタン元素−酸素元素−ケイ素元素という結合状態になっていることである。そして、この場合、複合金属酸化物微粒子は、コア(核)/シェル(殻)構造となっているのが好ましい。すなわち、チタン元素−酸素元素−ケイ素元素という結合状態であって、コアが酸化チタン相に富み、シェルが酸化ケイ素相に富んだ構造となっているのが好ましい。このような複合金属酸化物微粒子は、例えば、国際公開WO01/56930号公報に記載された方法で、容易に得ることができる。具体的には、チタンの塩化物、臭化物、ヨウ化物から選ばれる1種以上の化合物と、ケイ素の塩化物、臭化物、ヨウ化物から選ばれる1種以上の化合物とを含む混合ガスと、酸化性ガスとを,それぞれ500℃以上に予熱してから、気相反応させることにより製造されるものである。このようにして得られる複合金属酸化物微粒子は、良好な光触媒活性を有するものである。
複合金属酸化物微粒子には、酸化ケイ素が2〜10質量%で酸化チタンが90〜98質量%含有されているのが好ましく、特に酸化ケイ素が4〜8質量%で酸化チタンが92〜96質量%含有されているのがより好ましい。酸化ケイ素の含有量が2質量%未満であると、機能性レーヨン繊維が黄変しやすくなったり、繊維強度が低下しやすい傾向となる。これは、酸化チタンの含有量が相対的に多くなるため、酸化チタンとレーヨン繊維の母体を構成するセルロースとが、直接接触する機会が多くなるからであると考えられる。一方、酸化ケイ素の含有量が10質量%を超えると、複合金属酸化物微粒子の光触媒活性能が低下する傾向が生じる。これは、光触媒活性を有する酸化チタンの含有量が相対的に少なくなるためであると考えられる。
複合金属酸化物微粒子は、粒径が小さいほど好ましい。すなわち、複合金属酸化物微粒子は、その比表面積が大きいほど光触媒活性が高くなるため、その粒径は小さいほど好ましいのである。複合金属酸化物微粒子の現実的な粒径は、5〜400nmの範囲であるのが好ましく、特に20〜100nmの範囲であるのがより好ましい。複合金属酸化物微粒子の粒径が5nm未満になると、飛散しやすく取り扱いが困難となる。また、液中で二次凝集を起こしやすく、ビスコース中に均一分散しにくくなって、ビスコースの濾過性も悪くなり、レーヨン繊維の製造を安定して行いにくくなる。複合金属酸化物微粒子の粒径が400nmを超えると、光触媒活性が低下する傾向が生じる。また、ビスコースの濾過性も悪くなり、レーヨン繊維の製造を安定して行いにくくなる。
本発明に係る方法で得られた機能性レーヨン繊維は、レーヨン繊維の母体に複合金属酸化物微粒子が分散及び保持されている。複合金属酸化物微粒子の分散及び保持状態は、均一となっている。分散及び保持される複合金属酸化物微粒子の量は、任意であるが、レーヨン繊維の母体100質量部に対して、一般的に1〜50質量部であるのが好ましく、特に2.5〜10質量部であるのがより好ましい。複合金属酸化物微粒子の量が1質量部未満であると、機能性レーヨン繊維の光触媒活性が低下する傾向が生じる。また、複合金属酸化物微粒子の量が50質量部を超えると、ビスコースの濾過性も悪くなり、レーヨン繊維の製造を安定して行いにくくなる。
複合金属酸化物微粒子が、その母体に分散及び保持されているレーヨン繊維には、減量加工処理が施されているのが好ましい。減量加工処理を施すことにより、レーヨン繊維の母体が溶解乃至は分解除去され、複合金属酸化物微粒子がレーヨン繊維の表面に露出するからである。露出した複合金属酸化物微粒子は、悪臭の原因となる物質や菌或いは汚れと直接接触しやすくなり、これらをより分解しやすくなり、消臭、抗菌、防汚などの機能をよく発揮しうるからである。
減量加工処理は、従来公知の方法を用いて施せばよい。具体的には、セルロース分解酵素であるセルラーゼを用いて、減量加工処理を施すのが好ましい。セルラーゼによる処理においては、複合金属酸化物微粒子に悪影響を与えにくいからである。すなわち、複合金属酸化物微粒子は、セルラーゼと接触しても、溶解、分解又は変質することが少ないからである。
本発明に係る機能性レーヨン繊維の製造方法は、複合金属酸化物微粒子を、水分散液の形態で、ビスコースに添加及び混合した後、これを従来公知の方法で紡糸するというものである。複合金属酸化物微粒子をビスコースに添加及び混合するには、複合金属酸化物微粒子を水分散液の形態にして行う。粉末の形態のままよりも、水分散液の形態の方が取り扱いやすいからである。水分散液における複合金属酸化物微粒子の濃度は、1〜30質量%であるのが好ましく、特に3〜20質量%であるのがより好ましい。濃度が1質量%未満になると、ビスコースに添加される水量が多くなり、紡糸性が悪くなる傾向が生じる。また、濃度が30質量%を超えると、ビスコース中に均一に複合金属酸化物微粒子を混合しにくくなる傾向が生じる。また、ビスコース中に複合金属酸化物微粒子の水分散液を添加及び混合するための装置としては、インジョクション型やホモミキサー型の装置を用いて行えばよい。添加及び混合の時期についても任意でよく、たとえば、ビスコースを脱泡した後でも、脱泡する前に行い添加及び混合後に脱泡してもよい。
複合金属酸化物微粒子を添加及び混合したビスコースにおいて、ビスコースと複合金属酸化物微粒子の量は、ビスコース中のセルロース成分100質量部に対して、複合金属酸化物微粒子1〜50質量部であるのが好ましく、特に2.5〜10質量部であるのがより好ましい。セルロースに対する複合金属酸化物微粒子の量は、前記したように、多い方が光触媒活性が高くなるため好ましいのであるが、多すぎると濾過性が悪くなって紡糸性に悪影響を与えるため、上記の範囲内であるのが好ましい。複合金属酸化物微粒子を添加及び混合したビスコースは、従来公知の方法によって、紡糸すればよい。紡糸後はトウの形態となっているが、トウの形態のまま、或いはトウを任意の繊維長となるように切断し、その後、従来公知の方法で精練すれば機能性レーヨン繊維が得られる。
本発明においては、複合金属酸化物微粒子を添加及び混合したビスコースを紡糸した後、減量加工処理を施すのが好ましい。減量加工によって、レーヨン繊維の母体が溶解乃至は分解除去され、複合金属酸化物微粒子がレーヨン繊維表面に露出するからである。すなわち、複合金属酸化物微粒子の露出によって、悪臭の原因となる物質や菌或いは汚れなどと直接接触しやすくなり、これらをより分解しやすくなり、消臭、抗菌、防汚などの機能をよく発揮しうるからである。減量加工は、セルロース分解酵素であるセルラーゼを用いて行うのが好ましい。このような酵素減量加工処理は、セルラーゼを含む加工液にレーヨン繊維を浸漬することによって行うことができる。加工液中のセルラーゼの濃度は、一般的には、セルラーゼ活性濃度が150〜4500CCU/lの範囲となるようにするのが好ましく、特に400〜1000CCU/lの範囲とするのがより好ましい。また、加工液の温度やpHは、セルラーゼ活性がなるべく高くなるような条件とするのが好ましい。具体的には、加工液の温度は25〜75℃であるのが好ましく、特に50〜60℃であるのがより好ましい。加工液のpHは3〜6であるのが好ましく、特に4〜5であるのがより好ましい。
加工液にレーヨン繊維を浸漬する際の浴比は、1:20〜1:100であるのが好ましく、特に1:25〜1:50であるのがより好ましい。浴比が1:20未満であると、水量が少なくなり、減量加工処理が不均一になる傾向が生じる。また、浴比が1:100を超えると、水量が多くなりすぎ、排水量及び廃棄するセルラーゼ量も多くなり、不合理である。浸漬時間は、減量の程度で適宜決定しうる事項であるが、一般的には20〜60分程度が好ましい。20分未満であると、レーヨン繊維の溶解乃至は分解除去の量が少なく、減量が不十分になる傾向が生じる。また、60分を超えると、減量が多くなりすぎる傾向が生じる。
以上のようにして、十分な光触媒活性を有する機能性レーヨン繊維を得ることができる。また、減量加工処理を行えば、より高い光触媒活性を有する機能性レーヨン繊維を得ることができる。なお、本発明でいうレーヨン繊維とは、ビスコースレーヨン繊維だけではなく、強力レーヨン繊維、高強力レーヨン繊維、ポリノジック繊維、キュプラ繊維などの再生セルロース繊維をも含む意味で用いられている。
以上説明したように、本発明に係る方法で得られた機能性レーヨン繊維は、光触媒活性を有する特定の複合金属酸化物微粒子を、その母体に分散及び保持しているので、良好な消臭性、抗菌性、防汚性を示すものである。また、特定の複合金属酸化物微粒子の水分散液をビスコースに添加して紡糸するため、レーヨン繊維中に均一に分散保持されるので、レーヨン繊維の母体であるセルロースを分解しにくく、経時的に繊維強度が低下しにくいという効果を奏する。
したがって、本発明に係る方法で得られた機能性レーヨン繊維は、そのままの綿状で、又は単独で或いは他の繊維と混紡して糸として、又は編織物や不織布(紙状の湿式不織布を含む。)などの布帛として、衣料、カーテン、寝具、障子紙、壁紙、帽子、カーペット、ソファーの表皮材、その他の消臭グッズなどとして好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明は、実施例に限定されるものではない。本発明は、酸化チタンと酸化ケイ素を含有する複合金属酸化物微粒子が、レーヨン繊維を構成しているセルロースに分解作用を与えにくいという性質を持っているとの発見に基づき、特定の製造方法を採用した点に特徴を有するものとして解釈されるべきである。
実施例及び比較例中で用いた評価試験の方法は、以下のとおりである。
〔変退色評価試験〕
JIS L−0842「紫外線カーボンアーク灯光に対する染色堅ろう度試験方法」記載の方法に準じて、試料の変退色性を評価した。すなわち、試料ワタをくしけずって押しつけ、大きさが10×60mm以上で白厚紙が見えない程度の薄い層にして、白厚紙上に取り付け、紫外線カーボンアーク灯光を照射して、同時に取り付けたブルースケールとの変退色を視感によって比較判定し、等級評価した。
〔引張強さ耐久性試験〕
光沢のある表面が滑らかな紙片に、試料繊維の両端に接着剤を塗布して張りつけ、試料繊維両端の接着剤塗布部を厚紙で覆い、紫外線カーボンアーク灯光を40時間照射した。そして、照射前後の試料繊維の引張強さを、JIS L−1015「化学繊維ステープル試験方法」に従って測定した。すなわち、標準時試験における定速伸長形(1分間当たりつかみ間隔の100%伸長速度)条件で引張強さ(cN/dtex)を測定した。
〔消臭試験〕
試料ワタ1gを3L容のテドラーバッグ(登録商標)に入れ、初期濃度が15体積ppmになるように硫化水素ガスを入れて密閉した。反射板付ブラックライト蛍光ランプ(松下電器産業株式会社製、20ワット形FL20S・BLB)2本を平行に取り付けた光源を用い、テドラーバッグ(登録商標)から20〜30cmの距離で紫外線を照射した。紫外線強度は、紫外線強度計を用いて0.25mW/cm2の条件になるように、光源からの距離を調製した。
所定時間紫外線を照射後、硫化水素検知管でテドラーバッグ(登録商標)中の残留硫化水素ガス濃度を測定し、次式に従いガス残存率(%)を算出した。ガス残存率(%)=〔(残留硫化水素ガス濃度/初期濃度)〕×100。
同様の方法で、アンモニアガス初期濃度40体積ppm、酢酸ガス初期濃度100体積ppm、ホルムアルデヒドガス初期濃度16体積ppm、アセトアルデヒドガス初期濃度14体積ppmの条件で、各残留ガス濃度を測定し、各々のガス残存率(%)の上記と同様にして算出した。
〔タバコ臭に対する消臭性の官能試験〕
紙巻きタバコによる煙を充満させた20L容ガラス製デシケータに、試料ワタを3g入れ60分間放置した後、すばやく試料ワタを500ml容ガラス製三角フラスコに移し密栓した。太陽光下に8時間放置後、10人の人がそれぞれ試料ワタの残臭を嗅いで、タバコ臭を感じるかどうかの官能試験を行った。
〔抗菌試験〕
試験方法は統一試験法で行った。試験菌体は黄色ブドウ状球菌臨床分離株を使用した。ただし、蛍光灯による300ルクス照射下で18時間培養後の生菌数を計測し、次の基準にしたがって菌数増減値差を求めた。すなわち、対照無加工ナイロン標準白布に接種した直後の菌数をAとし、同ナイロン標準白布で18時間培養後の生菌数をBとし、試料不織布で18時間培養後の生菌数をCとしたとき、log(B/A)>1.5の条件下で、log(B/C)の値を菌数増減値差とする。なお、繊維製品新機能評価協議会の規定する抗菌防臭加工基準は、菌数増減値差が2.2以上で合格としている。
〔防汚性試験〕
醤油を水で100倍に希釈した汚れ液に試料不織布を投入し、マングルローラーで汚れ液を含んだ試料不織布を絞った後、乾燥して汚れ試料を準備した。汚れ試料に日光照射を1日間行った後、カラーメーターZE2000(日本電色株式会社製)でL値、a値、b値を求め、次式に従って白色度(%)を算出して評価した。白色度(%)=100−〔(100−L値)2+(a値)2+(b値)21/2
実施例1
国際公開WO01/56930号公報の実施例1記載の方法に準じて、平均一次粒子径30nmで、酸化ケイ素5質量%と酸化チタン95質量%とを含有する複合金属酸化物微粒子を得た。この複合金属酸化物微粒子を水に分散させて、25質量%濃度の水分散液を得た。そして、この水分散液中の複合金属酸化物微粒子が、ビスコース中のセルロース成分100質量部に対して、5質量部となるように添加及び混合し、紡糸して、繊度1.7dtexで繊維長51mmの機能性レーヨン繊維を得た。
比較例1
実施例1で用いた複合金属酸化物微粒子に代えて、平均一次粒子径20nmの酸化チタン微粒子(石原産業株式会社製「STS−21」)を用いる他は、実施例1と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
比較例2
実施例1で用いた複合金属酸化物微粒子に代えて、特許文献1の実施例13記載の方法に準じて得られた平均一次粒子径30nmのリン酸カルシウム被覆型酸化チタン微粒子を用いる他は、実施例1と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
実施例1、比較例1及び2で得られた機能性レーヨン繊維について、変退色評価試験と引張強さ耐久性試験を行い、その結果を表1に示した。
〔表1〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
変退色 引張強さ耐久試験
評価試 〔引張強さ(cN/dtex)〕
験 照射前 照射後 比
(級) (a) (b) (a/b)
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実施例1 4−5 2.19 1.91 0.87
比較例1 3 1.69 1.18 0.71
比較例2 3−4 1.81 1.21 0.67
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表1の結果から明らかなように、実施例1に係る機能性レーヨン繊維は、比較例1及び2に係るものに比べて、紫外線照射後においても変退色が少なく、また、紫外線照射後の引張強さの低下度合いが、紫外線照射前のものに比べて少なかった。
実施例2
実施例1で用いた複合金属酸化物微粒子に代えて、国際公開WO01/56930号公報の実施例1記載の方法に準じて得られた、平均一次粒子径90nmで、酸化ケイ素2質量%と酸化チタン98質量%とを含有する複合金属酸化物微粒子を用いた他は、実施例1と同一の方法によって機能性レーヨン繊維を得た。
実施例3
実施例1で用いた複合金属酸化物微粒子に代えて、国際公開WO01/56930号公報の実施例1記載の方法に準じて得られた、平均一次粒子径90nmで、酸化ケイ素6質量%と酸化チタン94質量%とを含有する複合金属酸化物微粒子を用いた他は、実施例1と同一の方法によって機能性レーヨン繊維を得た。
実施例1〜3で得られた機能性レーヨン繊維について、変退色評価試験、引張強さ耐久性試験、及び2時間後及び24時間後の硫化水素ガスに対する消臭試験を行い、その結果を表2に示した。








〔表2〕
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変退色 引張強さ耐久試験 硫化水素
評価試 〔引張強さ(cN/dtex)〕 ガス残存
験 照射前 照射後 比 率(%)
(級) (a) (b)(a/b) 2hr 24hr
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 4−5 2.19 1.91 0.87 69 47
実施例2 3 2.11 1.59 0.75 70 45
実施例3 4 2.32 2.07 0.87 85 53
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表2の結果から明らかなように、実施例1〜3に係る機能性レーヨン繊維は、比較例1及び2に係るものに比べて、紫外線照射後の引張強さの低下度合いが、紫外線照射前のものに比べて少なかった。また、実施例1〜3に係る機能性レーヨン繊維においては、粒径の小さい実施例1に係るものが、他の実施例のものに比べて、相対的に各種性能において優れていた。
実施例4
複合金属酸化物微粒子の量を、ビスコース中のセルロース成分100質量部に対して、1質量部となるように添加及び混合する他は、実施例1と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
実施例5
複合金属酸化物微粒子の量を、ビスコース中のセルロース成分100質量部に対して、2.5質量部となるように添加及び混合する他は、実施例1と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
実施例6
複合金属酸化物微粒子の量を、ビスコース中のセルロース成分100質量部に対して、10質量部となるように添加及び混合する他は、実施例1と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
実施例7
複合金属酸化物微粒子の量を、ビスコース中のセルロース成分100質量部に対して、20質量部となるように添加及び混合する他は、実施例1と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
実施例1及び4〜7に係る機能性レーヨン繊維について、変退色評価試験、引張強さ耐久性試験、及び2時間後及び24時間後の硫化水素ガスに対する消臭試験を行い、その結果を表3に示した。










〔表3〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
変退色 引張強さ耐久試験 硫化水素
評価試 〔引張強さ(cN/dtex)〕 ガス残存
験 照射前 照射後 比 率(%)
(級) (a) (b)(a/b) 2hr 24hr
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 4−5 2.19 1.91 0.87 69 47
実施例4 4−5 2.30 2.19 0.95 90 77
実施例5 4−5 2.23 2.00 0.91 77 63
実施例6 4−5 2.15 1.71 0.80 66 25
実施例7 4−5 2.07 1.67 0.81 61 19
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表3の結果から明らかなように、複合金属酸化物微粒子の量が多くなるほど、消臭機能は高くなることが分かる。引張強さについては、複合金属酸化物微粒子が少ないほど高くなる傾向があるが、10質量部以上となると、引張強さはあまり変わらない傾向となる。したがって、消臭性を重視するか、引張強さを重視するかの用途によって、適宜、複合金属酸化物微粒子の量を調整すればよい。
実施例8
複合金属酸化物微粒子の量を、ビスコース中のセルロース成分100質量部に対して、7.5質量部となるように添加及び混合する他は、実施例1と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
比較例3
クラレ株式会社から商品名「シャインアップ」で市販されている芯鞘型複合繊維(芯:ポリエステル、鞘:ナイロン)を準備した。
比較例4
オーミケンシ株式会社から商品名「ホープ」で市販されている艶消しレーヨン繊維を準備した。
実施例8及び比較例3、4に係る繊維について、2時間後及び24時間後のアンモニアガス、酢酸ガス、ホルムアルデヒドガス、アセトアルデヒドガスの各ガス対する消臭試験を行い、その結果を表4に示した。
〔表4〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
アンモニア 酢酸ガス ホルムアル アセトアル
ガス残存率 残存率 デヒドガス デヒドガス
% % 残存率 % 残存率 %
2hr 24hr 2hr 24hr 2hr 24hr 2hr 24hr
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例8 0 0 5 0 19 0 100 1
比較例3 33 15 5 5 19 19 100 100
比較例4 35 19 8 6 23 11 100 50
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表4の結果から明らかなように、実施例8に係る機能性レーヨン繊維は、比較例3及び4に係る繊維に比べて、いずれのガスに対しても、消臭機能の点で優れていることが分かる。
比較例5
市販の繊度1.7dtexで繊維長51mmのレギュラーポリエステル繊維を準備した。
実施例8及び比較例3〜5に係る各繊維について、タバコ臭に対する消臭性の官能試験を行った。その結果を表5に示した。
〔表5〕
━━━━━━━━━━━━━━
タバコ臭を
感じた人数
━━━━━━━━━━━━━━
実施例8 0人
比較例3 3人
比較例4 3人
比較例5 4人
━━━━━━━━━━━━━━
表5の結果から明らかなように、実施例8に係る機能性レーヨン繊維は、比較例3〜5に係る繊維に比べて、タバコ臭に対する消臭機能に優れていることが分かる。
実施例9
実施例8に係るレーヨン繊維に、以下の条件でセルラーゼ減量加工処理を施し、機能性レーヨン繊維を得た。すなわち、セルラーゼとしては、クラリアントジャパン株式会社製のバクトゾールCAリキッド(セルラーゼ活性濃度:1グラム当たり859CCU)を、水中に2g/l投入し、加工液を得た。そして、加工液のpHが3で、加工液の温度を55℃とし、浴比1:50で時間60分で減量加工処理を行った。なお、加工液のpHは、酢酸ないし酢酸アンモニウムとの組み合わせで調整して、pH3とした。以下の各実施例においても同様にして、pH調整した。
実施例10
pHを4に変更する他は、実施例9と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
実施例11
pHを5に変更する他は、実施例9と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
実施例12
pHを6に変更する他は、実施例9と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
実施例13
pHを7に変更する他は、実施例9と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
実施例9〜13に係る機能性レーヨン繊維についで、2時間後の硫化水素ガスに対する消臭試験を行い、その結果を表6に示した。








〔表6〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2時間後の硫化水素ガス残存率(%)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例9 41%
実施例10 22%
実施例11 23%
実施例12 47%
実施例13 66%
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表6の結果から明らかなように、加工液のpHを4〜5としてセルラーゼ減量加工処理をした場合、機能性レーヨン繊維の消臭性が,より向上することが分かる。
実施例14
実施例8に係るレーヨン繊維に、以下の条件でセルラーゼ減量加工処理を施し、機能性レーヨン繊維を得た。すなわち、セルラーゼとしては、クラリアントジャパン株式会社製のバクトゾールCAリキッドを、水中に2g/l投入し、加工液を得た。そして、加工液のpHが4.5で、浴比を1:50とした。処理時間及び処理温度については、表7に示したとおり、10〜240分及び15〜85℃の範囲で種々変更した。そして、各処理時間及び各処理温度における、2時間後の硫化水素ガス残存率(%)を測定し、その結果を表7に示した。
〔表7〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
処理温度 2時間後の硫化水素ガス残存率(%)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
処理時間 10分 20分 40分 60分 120分 240分
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
15℃ 72 71 72 70 71 69
25℃ 69 72 73 71 64 64
40℃ 70 66 60 57 57 55
50℃ 61 43 28 21 19 18
60℃ 58 47 35 24 25 20
75℃ 71 69 70 60 55 54
85℃ 72 72 71 74 76 74
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表7の結果から明らかなように、セルラーゼ減量加工処理の温度は50〜60℃の範囲で、時間は20分以上の場合、良好な消臭機能を付与しうることが分かる。また、処理温度が40℃以下、とりわけ25℃以下では、セルラーゼ活性が不十分であり、一方、処理温度が75℃以上では酵素が死滅する恐れがあり、消臭機能が不十分になる恐れのあることが分かる。
実施例15
実施例8に係るレーヨン繊維に、以下の条件でセルラーゼ減量加工処理を施し、機能性レーヨン繊維を得た。すなわち、セルラーゼとしては、クラリアントジャパン株式会社製のバクトゾールCAリキッドを、水中に2g/l投入し、加工液を得た。そして、加工液のpHが4.5で、加工液の温度を55℃とし、浴比1:20で時間60分で減量加工処理を行った。
実施例16
浴比を1:25に変更する他は、実施例15と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
実施例17
浴比を1:50に変更する他は、実施例15と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
実施例18
浴比を1:100に変更する他は、実施例15と同一の方法で機能性レーヨン繊維を得た。
実施例15〜18に係る機能性レーヨン繊維についで、2時間後の硫化水素ガスに対する消臭試験を行い、その結果を表8に示した。また、実施例15〜18に係る機能性レーヨン繊維を製造する際、作業時における観察内容も表8に示した。
〔表8〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
硫化水素ガス
残存率(%) 作業時における観察内容
2時間後
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例15 21% 減量少なく攪拌作業しずらい。
実施例16 23% 攪拌作業できる。
実施例17 22% 十分に攪拌作業できる。
実施例18 20% 余分な液が多すぎる。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表8の結果から明らかなように、いずれの浴比であっても、十分な消臭機能を与えることができるが、作業性の面からは、浴比が1:25〜1:50の範囲内が適当であることが分かる。
実施例19
クラリアントジャパン株式会社製のバクトゾールCAリキッドを、水中に0.2g/l投入する他は、実施例17と同一の方法で減量加工処理を行い、機能性レーヨン繊維を得た。
実施例20
クラリアントジャパン株式会社製のバクトゾールCAリキッドを、水中に0.5g/l投入する他は、実施例17と同一の方法で減量加工処理を行い、機能性レーヨン繊維を得た。
実施例21
クラリアントジャパン株式会社製のバクトゾールCAリキッドを、水中に1g/l投入する他は、実施例17と同一の方法で減量加工処理を行い、機能性レーヨン繊維を得た。
実施例22
クラリアントジャパン株式会社製のバクトゾールCAリキッドを、水中に5g/l投入する他は、実施例17と同一の方法で減量加工処理を行い、機能性レーヨン繊維を得た。
実施例17及び19〜22に係る機能性レーヨン繊維について、変退色評価試験、引張強さ耐久性試験、及び2時間後の硫化水素ガスに対する消臭試験を行い、その結果を表9に示した。
〔表9〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
変退色 引張強さ耐久試験 硫化水素
評価試 〔引張強さ(cN/dtex)〕 ガス残存
験 照射前 照射後 比 率(%)
(級) (a) (b)(a/b) 2時間後
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例17 4−5 2.05 1.70 0.83 22%
実施例19 4−5 2.03 1.68 0.83 50%
実施例20 4−5 2.03 1.78 0.88 28%
実施例21 4−5 2.06 1.86 0.90 26%
実施例22 4−5 2.09 1.77 0.85 25%
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
使用例1
実施例8に係る機能性レーヨン繊維100質量%を用い、ニードルパンチ法で目付115g/m2の不織布を得た。
使用例2
実施例8に係る機能性レーヨン繊維30質量%と、比較例5で準備したレギュラーポリエステル繊維70質量%を混綿して、ニードルパンチ法で目付115g/m2の不織布を得た。
使用例3
実施例17に係る機能性レーヨン繊維100質量%を用い、ニードルパンチ法で目付115g/m2の不織布を得た。
使用例1〜3に係る不織布を用いて、抗菌試験を行った。その結果を、表10に示した。
〔表10〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
生菌数C 菌数増減値差
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
使用例1 4.6×102 4.3
使用例2 2.0×104 2.6
使用例3 4.2×10 5.3
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
なお、対照無加工ナイロン標準白布に接種した直後の菌数Aは、1.5×104であり、同ナイロン標準白布で18時間培養後の生菌数Bは、8.4×106であった。
表10の結果から明らかなように、使用例3に係る不織布が最も抗菌性に優れており、以下、使用例1に係る不織布、使用例2に係る不織布の順であった。
使用例4
実施例8に係る機能性レーヨン繊維100質量%を用い、スパンレース法で目付40g/m2の不織布を得た。
使用例5
実施例17に係る機能性レーヨン繊維100質量%を用い、スパンレース法で目付40g/m2の不織布を得た。
比較使用例1
比較例4で準備した艶消しレーヨン繊維100質量%を用い、スパンレース法で目付40g/m2の不織布を得た。
使用例4、5及び比較使用例1に係る不織布を用いて、防汚性試験を行った。この結果を表11に示した。
〔表11〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
L値 a値 b値 白色度 白色度差Δ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
使用例4 2.0
紫外線照射前 81.1 1.85 13.1 76.9
紫外線照射後 81.6 0.23 10.4 78.9
使用例5 4.5
紫外線照射前 83.1 0.24 4.3 82.6
紫外線照射後 84.1 0.13 3.8 87.1
比較使用例1 1.0
紫外線照射前 82.9 0.44 6.1 81.1
紫外線照射後 83.6 0.20 4.9 82.9
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表11の結果から明らかなように、使用例4及び5に係る不織布は、比較使用例1に係る不織布に比べて、紫外線照射によって白色度が大きく向上していることが分かる。
使用例6
実施例8で得られた機能性レーヨン繊維30質量%と、繊度が約1.5dtexで繊維長が約27mmのコットン繊維70質量%とを混紡した混紡糸を用いて、目付100g/m2の天竺ニット生地を得た。
使用例7
実施例8で得られた機能性レーヨン繊維30質量%と、比較例5で準備したレギュラーポリエステル70質量%とを混紡した混紡糸を用いて、目付100g/m2の天竺ニット生地を得た。
比較使用例2
綿糸100質量%からなる綿布(オーミケンシ株式会社製、品番「2711」)を準備した。
[生菌数試験]
使用例6、7及び比較使用例2で準備した各布帛について、統一試験法による抗菌性試験を行い、生菌数を試験した。具体的には、以下のとおりである。
(黄色ブドウ状球菌の場合)
使用例6、7及び比較使用例2で準備した各布帛(使用例6及び7については洗濯10回後のものも含む。)に、黄色ブドウ状球菌を23,000個接種し、ブラックライトを用いて、紫外線強度0.25mW/cm2で18時間、紫外線を照射した後の生菌数を測定した(テストA)。また、紫外線強度1.0mW/cm2で5時間、紫外線を照射した後の生菌数を測定した(テストB)。紫外線強度については、ブラックライトと布帛間の距離を調整しながら、布帛に照射される紫外線強度を紫外線強度計{CUSTOM社のUB−340[UV LIGHT METER 290nm〜390nm(UVA UVB)]}を用いて決定した。
(肺炎かん菌の場合)
基本的には、上記黄色ブドウ状球菌の場合と同様であるが、接種菌数を19,000個にした点、テストAでの紫外線照射時間を5時間とした点のみが、黄色ブドウ状球菌の場合と異なる。
(MRSAの場合)
基本的には、上記黄色ブドウ状球菌の場合と同様であるが、テストAを行わなかった点のみが異なる。
〔表12〕
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
使 用 例 6 使 用 例 7 比較使用例2
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
洗濯0回 洗濯10回 洗濯0回 洗濯10回 洗濯0回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
黄色ブドウ状球菌
(当初接種の個数) 23,000個 23,000個 23,000個 23,000個 23,000個
テストA生菌数 630個 200個 未検出 未検出 3,300,000個
テストB生菌数 未検出 未検出 未検出 未検出 800,000個
──────────────────────────────────────
肺炎かん菌
(当初接種の個数) 19,000個 19,000個 19,000個 19,000個 19,000個
テストA生菌数 3,700個 未検出 810個 未検出 2,200,000個
テストB生菌数 600個 未検出 未検出 未検出 9,200,000個
──────────────────────────────────────
MRSA
(当初接種の個数) 23,000個 23,000個 23,000個 23,000個 23,000個
テストB生菌数 未検出 未検出 未検出 未検出 660,000個
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表12の結果から明らかなように、実施例8で得られた機能性レーヨン繊維を含む混紡糸を用いた生地は、これを含まない生地と比べて、菌が繁殖せず、抗菌性に優れていることが分かる。また、洗濯後の方が抗菌性に優れる傾向がある。この理由は、機能性レーヨン繊維表面には、紡績などのため油剤が付与されているが、洗濯によって、この油剤が除去され、複合金属酸化物微粒子の作用がより直接的になるためである。
比較使用例3
株式会社川島織物製の光触媒後加工布[セリスト加工布(スモール 品番「KH−6024」)]を準備した。
[洗濯前後の消臭試験]
使用例6に係る生地と比較使用例3に係る生地について、洗濯前と洗濯5回後の消臭試験を行った。消臭試験は以下の方法で行った。すなわち、10cm×10cmの試料生地を3L容のテドラーバッグ(登録商標)に入れ、初期濃度が100体積ppmになるようにアンモニアガスを入れて密閉した。そして、ブラックライトを用いて、テドラーバッグ(登録商標)表面での紫外線強度が、紫外線強度計を用いて0.25mW/cm2となるようにして、24時間、紫外線を照射した。24時間紫外線を照射後、テドラーバッグ(登録商標)中のアンモニアガス濃度を測定した。この測定値をXとした。一方、試料生地を入れない他は、前記と同様にしてアンモニアガス濃度を測定した。その測定値をBとした。そして、[(B−X)/B]×100なる式で、アンモニアガス濃度の減少率を算出した。
また、アンモニアガスに代えてホルムアルデヒドガスを用い、初期濃度を16体積ppmとした他は、前記と同様の方法でホルムアルデヒドガス濃度の減少率を算出した。
以上の結果を表13に示した。
[表13]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
使 用 例 6 比較使用例3
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
洗濯0回 洗濯5回 洗濯0回 洗濯5回
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
アンモニアガス減少率 88.5% 98.1% 69.2% 48.1%
ホルムアルデヒドガス減少率 77.6% 98.2% 40.0% 40.0%
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
表13の結果から明らかなように、実施例8で得られた機能性レーヨン繊維を含む混紡糸を用いた生地は、市販の光触媒後加工生地に比べて、消臭性能に優れており、しかも洗濯後には消臭性能がさらに向上することが分かる。洗濯後に消臭性能が向上する理由は、前記したのと同様である。つまり、機能性レーヨン繊維表面には、紡績などのため油剤が付与されているが、洗濯によって、この油剤が除去され、複合金属酸化物微粒子の作用がより直接的になるためである。一方、市販の光触媒後加工生地は、繊維表面に後加工で光触媒を付着させているため、洗濯によって、光触媒が脱落し、消臭機能が低下する傾向がある。
比較使用例4
オーミケンシ株式会社製の綿糸[ローヤルダイヤ 40/1]を用いて、目付100g/m2の天竺ニット生地を得た。
[アンモニアガス分解試験]
使用例6に係る生地と比較使用例4に係る生地について、アンモニアガスの消臭試験を、以下の方法で行った。すなわち、10cm×10cmの試料生地にフェノールフタレイン(pH指示薬:アルカリ性であると紅色に呈色し、酸性であると無色となる。)を付与した後、アンモニアを噴霧し、試料生地の色が紅色になるのを確認した。その後、紅色になった試料生地を、3L容のテドラーバッグ(登録商標)に入れて密閉し、ブラックライトを用いて、テドラーバッグ(登録商標)表面での紫外線強度が、紫外線強度計を用いて1.0mW/cm2となるようにして、30分間、紫外線を照射した。この後、各試料生地を取り出し、その色を確認した。この結果、使用例6に係る試料生地は無色となっていたが、比較使用例4に係る生地は紅色のままであった。このことから、使用例5に係る試料生地に噴霧されたアンモニアは分解されて酸性になっているが、比較使用例4に係る試料生地に噴霧されたアンモニアは分解されていないことが分かる。したがって、使用例5に係る生地は、アンモニアを分解しうるものであることが分かる。
[紫外線遮蔽性試験]
長方形状(長辺Xcmで短辺Ycm)の使用例6に係る生地と、これと同一形状の比較使用例4に係る生地とを準備した。そして、各生地の各一短辺同士を縫い合わせて、長辺2Xcmで短辺Ycmの縫い合わせ生地を作成した。そして、この縫い合わせ生地で、長方形状(長辺2Xcmで短辺Ycm)のジアゾ感光紙を覆った後、ブラックライトを用い、縫い合わせ生地表面での紫外線強度が、紫外線強度計を用いて1.0mW/cm2となるようにして、1分間、紫外線を照射した。その後、縫い合わせ生地を取って、ジアゾ感光紙が感光されているか否か観察したところ、使用例6に係る生地で覆われた部分は殆ど感光されていなかったが、比較使用例4に係る生地で覆われた部分は感光されていた。このことから、使用例6に係る生地は、紫外線遮蔽性(UVカット性)に優れていることが分かる。
[紫外線反射試験]
実施例8で得られた機能性レーヨン繊維と、比較例4に係る艶消しレーヨン繊維とを準備した。各レーヨン繊維について、分光光度計を用いて、反射光にて反射スペクトルを測定した。この結果を、表14に示した。
[表14]
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
光 線 反 射 率 (%)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
波長 300nm 360nm 530nm 600nm
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例8 2.3% 16.1% 94.8% 94.2%
比較例4 69.0% 87.2% 95.7% 96.0%
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
この結果から明らかなように、実施例8で得られた機能性レーヨン繊維は、艶消しレーヨン繊維に比べて、紫外線の反射率が低くなっている一方、可視光線の反射率は殆ど差がないことが分かる。これは、機能性レーヨン繊維が、紫外線を選択的に吸収していることを示している。
[紫外線透過率試験]
使用例6に係る生地と比較使用例4に係る生地を用いて、分光光度計で紫外線透過率を測定した。この結果を図1に示した。図1中、実線が使用例6に係る生地の紫外線透過率を示しており、破線が比較使用例4に係る生地の紫外線透過率を示している。図1から明らかなように、使用例6に係る生地は、紫外線の波長領域である280〜380nmにおいて、比較使用例4に係る生地に比べて、透過率が顕著に低い。したがって、使用例6に係る生地は、良好な紫外線遮蔽性を持つことが分かる。
[皮脂汚れ分解試験]
卵(タンパク質)1個とサラダ油100gを5リットルの水で薄めた液を作成した。ここで、卵とサラダ油との混合物を皮脂に相当するものとした。この液に、[紫外線遮蔽性試験]で使用した縫い合わせ生地を浸し、余剰の水分を絞った後、60℃で30分間乾燥した。この後、縫い合わせ生地表面での紫外線強度が、紫外線強度計を用いて1.0mW/cm2となるようにして、ブラックライトにて24時間、紫外線を照射した。そして、縫い合わせ生地全面に、ニンヒドリン指示薬を噴霧し、熱を与えた。ニンヒドリンはタンパク質と反応して紫色に発色する性質を持っているが、比較使用例4に係る生地は紫色に発色したのに比べて、使用例6に係る生地の部分は殆ど発色が見られなかった。この結果、使用例6に係る生地においては、付着した皮脂相当分(卵とサラダ油の混合物)の分解が進んでいることが分かった。
[食品汚れ分解試験]
ぶどう汁50gを250ccの水で薄めた水溶液に、使用例6に係る生地を浸し、余剰の水を絞った後、60℃で30分間乾燥させた。その後、生地の半分を厚紙で覆い、残りの半分に、その表面での紫外線強度が、紫外線強度計を用いて1.0mW/cm2となるようにして、ブラックライトにて24時間、紫外線を照射した。そして、厚紙を外して、着色状況を観察したところ、厚紙で覆った部分に比べて、紫外線が照射された部分は、色が薄くなっていた。したがって、使用例6に係る生地を用いれば、付着したぶどう汁の汚れが分解されていることが分かる。
ぶどう汁に代えて、カレー、スイカ汁、醤油、ソース、ケチャップ、もも汁、マヨネーズの各食品を用いて、同様の試験を行ったところ、いずれも紫外線を照射した部分では、各食品が分解されていたことが分かった。
[たばこのヤニ汚れの分解試験]
たばこ(銘柄:ピース)1本の葉を100ccの水に入れて攪拌し、やにの水溶液を得た。この水溶液に、使用例6に係る生地を浸し、余剰の水を絞った後、60℃で30分間乾燥させた。その後、生地の半分を厚紙で覆い、残りの半分に、その表面での紫外線強度が、紫外線強度計を用いて1.0mW/cm2となるようにして、ブラックライトにて24時間、紫外線を照射した。そして、厚紙を外して、着色状況を観察したところ、厚紙で覆った部分に比べて、紫外線が照射された部分は、色が薄くなっていた。したがって、使用例6に係る生地を用いれば、たばこのやに汚れが分解されていることが分かる。
[染料の分解試験]
濃度1mg/リットルのメチレンブルー液を準備した。このメチレンブルー液に、実施例8で得られた機能性レーヨン繊維の綿を浸漬した。この浸漬状態のままで、水面での紫外線強度が、紫外線強度計を用いて1.0mW/cm2となるようにして、ブラックライトにて24時間、紫外線を照射した。この結果、メチレンブルー液の青色が消えた。これは、染料であるメチレンブルーが分解したことを示している。
一方、上記のメチレンブルー液に、実施例8で得られた機能性レーヨン繊維の綿を浸漬した後、メチレンブルー液から取り出して、脱水乾燥した綿に、綿表面での紫外線強度が、紫外線強度計を用いて1.0mW/cm2となるようにして、ブラックライトにて24時間、紫外線を照射した。この結果、綿に染着された青色が消えることはなかった。すなわち、綿に染着したメチレンブルーは分解しにくいことを示している。
以上の結果、染料であるメチレンブルーが水溶液の状態である場合、染料分子が大きな自由度を有するため、光触媒に触れる機会が増し、染料分子が分解されやすくなるのに対し、染料分子が繊維に染着して、自由度が小さくなると、光触媒に触れる機会も減り、染料分子が分解されにくくなると考えられる。したがって、実施例8で得られた機能性レーヨン繊維を染色しても、通常の使用状況であれば、色落ちなどをある程度防止しうると考えられる。
使用例6及び比較使用例4に係る生地の紫外線透過率を示したグラフである。実線が使用例6に係る生地であり、破線が比較使用例4に係る生地である。

Claims (8)

  1. 少なくとも酸化チタンと酸化ケイ素を含有し、かつ、光触媒活性を有する複合金属酸化物微粒子を、水分散液の形態で、ビスコースに添加及び混合した後、紡糸することを特徴とする機能性レーヨン繊維の製造方法。
  2. 酸化チタンと酸化ケイ素が混晶状態で含有されている複合金属酸化物微粒子を用いる請求項1記載の機能性レーヨン繊維の製造方法
  3. 酸化チタン90〜98質量%と酸化ケイ素10〜2質量%を含有する複合金属酸化物微粒子を用いる請求項1記載の機能性レーヨン繊維の製造方法
  4. 複合金属酸化物微粒子の粒径が5〜400nmの範囲である請求項1記載の機能性レーヨン繊維の製造方法
  5. ビスコース中のセルロース成分100質量部に対して、複合金属酸化物微粒子1〜50質量部添加及び混合する請求項1記載の機能性レーヨン繊維の製造方法
  6. 水分散液の複合金属酸化物微粒子の濃度が、1〜30質量%である請求項記載の機能性レーヨン繊維の製造方法。
  7. 紡糸した後、セルラーゼを用いて減量加工処理を施す請求項記載の機能性レーヨン繊維の製造方法。
  8. セルラーゼ活性濃度が150〜4500CCU/l、液温が25〜75℃、pHが3〜6の加工液を用いて減量加工処理を施す請求項記載の機能性レーヨン繊維の製造方法。
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