JP2021038368A - 洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用天然洗剤 - Google Patents

洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用天然洗剤 Download PDF

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Abstract

【課題】多様な種類の既成洗剤に添加し、洗浄能力の向上と泡切れが良く洗浄後の保形と乾燥時間を早め、抗菌・防カビ・防臭効果を高め持続するため、ナノセルロース・微小繊維状セルロース・パルプ粒子・光触媒酸化チタン・重曹・砂糖・楠の葉、タヒボまたは紫シソ、ヤシ油、青森ヒバ油を配合した洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用洗剤を提供する。【解決手段】洗剤用光触媒添加剤を既成洗剤に混入および洗濯用または食器用洗剤を洗浄物の繊維や食器類に遷移固定化させ、光触媒活性により衣類等や食器等の殺菌・分解による洗浄漂白の他、菌の付着・増殖の発生し難い環境と衛生的に保つ事による抗菌・防カビ・防臭加工および繊維の柔軟加工や速乾性またはアルカリ性洗剤に弱いとされる毛糸やシルク等の繊細生地の洗浄ならびに抗菌・防カビ・防臭加工が可能となる。【選択図】図7

Description

本発明はナノセルロースと微小繊維状セルロースとパルプおよび光触媒酸化チタンおよび天然原料を利用した洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用天然洗剤に関する。
現在、流通している洗濯用合成洗剤は環境配慮製品としての取り組みが避けられない状況に於いて、河川への排水等の環境に配慮した界面活性剤等の原料の種類も多く、1960年代に発生した河川公害問題も、直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)にする事で生分解性を早め、残留濃度を低くする事で解決を図ったが、今日では洗浄力と生分解性に優れたパーム油を原料とするアルファスルホ脂肪酸メチルエステル基(MES)が多く使用されている。さらに、CO削減には、洗濯時間の短縮が考慮され、その為に必要な泡や気泡発生の原理が関係する事がわかり、開発が急がれている。消費者に対しても汚れ落としに重点をおいた洗剤や、抗菌・防カビ・防臭等の目的で使用する蛍光剤・漂白剤や柔軟剤、手洗い専用の洗剤を使用目的に合わせ購入出来る便利さと価格も多用で幅広く、ライフスタイルの変化により夜間時の洗濯で室内干し等の増加や香料の嗜好、世界的に問題となっているアレルギー等の有無も洗剤を選ぶ際に考慮の材料となっている。また、洗濯機も衣類に合わせた洗濯コース設定や時間設定等、脱水・乾燥まで自動で完了する手軽さもあり、クリーニング店に出さずに、ウール等の洗濯を自宅で行う事も可能となっている。その中でも、洗濯機の手洗い機能の使用をも避けなければならない程の高級刺繍や繊細な生地等で作られた衣類や肌着は、使用する洗剤に留意しながら自宅で簡素な手洗いを施している。
参考文献
参考文献1
洗浄の科学:洗浄と洗浄剤 共立女子大学家政学部齊藤昌子 オレオサイエンス第1巻第7号(2001)
参考文献2
泡の安定化と消泡機構に関する考察 SD研究所第2研究部 青木健二 塗料の研究No156 Oct.2014
参考文献3
環境教育教材としての合成洗剤の考え方 環境教育 VOL19−3
参考文献4
泡の化学 小山内州一 オレオサイエンス第1巻第8号(2001)
参考文献5
界面活性とミセル形式 九州大学 高原研究室
参考文献6
パルプの性質と紙の強度 十条製紙株式会社研究所 奥 杏一
発明が解決しようとしている課題
しかしながら、洗剤に対しては高い洗浄力と抗菌・抗カビ・防臭等、多くの効果を求められる事から、アトピー皮膚炎等のアレルギーの要因である合成界面活性剤を利用し、洗濯時に泡の排出や洗濯後には化学物質の残留成分を残してしまう。その上、より多くの効果を得るために、洗剤原料の組み合わせも多数あり、その中でも無害を公知された薬品はアルカリ性が多く、他の物質と混合すると中和されそれぞれの効果を消し合う結果となり効果作用が落ちる弊害がある。世界的なアレルギー患者への対策は一部のオーガニック洗剤で対応しているが、加水分解により界面活性剤が無くなり洗浄力が落ちる事や高価格等の問題もあり、合成洗剤と同等な利用環境が構築されていない。また、室内干し等で湿気による洗濯物への菌の増殖、カビや悪臭の発生もあり、抗菌・防カビ・防臭等の目的で使用する蛍光剤・漂白剤・柔軟剤を主目的である汚れ落としの洗剤に混合させ製造しているメーカが多く、抗菌・防カビ効果を多く求める際には個別に蛍光剤や漂白剤を別途使用する事も可能であるが洗剤の使用成分により併用出来ない場合や、洗濯時に抗菌・防カビの効果成分は殆んど排水で洗い流されてしまう他、柔軟剤の香料の嗜好や過度な香料による香害、アトピー皮膚炎等のアレルギー問題で洗剤を安易に使用できない問題があった。また、シルクや刺繍等の繊細な生地素材を、手洗い専用の洗剤と柔軟剤を使用して高性能の手洗いコース洗濯機であっても繰り返し洗濯する場合、繊維自体の劣化となる糸解れや型崩れ、色落ち等が起こる他、洗濯機を使用せずに手洗いをする場合も、生地の傷みや収縮させる抗菌・防カビ・防臭等入り洗剤を使用出来ない問題もあった。
本発明の課題は、以上のような問題点に鑑み、ライフスタイルの変化やアレルギー等の使用環境に対応し、多様な種類の既成洗剤に、電導性のあるナノセルロースと保形性に優れた微小繊維状セルロースとパルプおよび酸性作用がある光触媒酸化チタン、重曹、砂糖、楠の葉、タヒボ、紫シソを配合した添加剤(以下洗剤用光触媒添加剤)を混入し、洗浄能力の向上と泡切れが良く洗浄後の保形と乾燥時間を早め、抗菌・防カビ・防臭効果が持続する洗剤の添加剤および洗濯用または食器用洗剤提供することにある。
課題を解決するための手段
そこで、本発明は上記課題を解決するために、洗剤用光触媒添加剤を合成洗剤およびオーガニック材料を使用した既成洗剤に混入し、洗濯物の繊維や食器類に抗菌・防カビ・防臭効果がある洗剤用光触媒添加剤を遷移固定化させ、光触媒活性により衣類等や食器等に付着する菌等が反応し、殺菌・分解による菌の死滅作用で簡易に取り除かれる洗浄漂白の他、菌の付着・増殖の発生し難い環境と衛生的に保つ事による抗菌・防カビ・防臭加工および繊維の柔軟加工や速乾性、楠の葉を香料剤の他、多数ある天然原料より抽出した物質を利用し、アルカリ性洗剤に弱いとされる毛糸やシルク等の繊細生地の洗浄ならびに抗菌・防カビ・防臭加工を要旨としている。
その上、添加剤および洗濯用または食器用洗剤で使用する光触媒酸化チタンの強い酸化力は、表面の汚れを分解・除去する事だけではなく、細菌やウイルス・酵母・糸状菌・藻類・ガン細胞等を不活性化できることも報告されており、特定の細菌に限定されることがない酸化チタンの抗微生物特性に着目した医学・医療・衛生材料分野への応用も活発に行われている。この効果は光触媒反応を活用するので、コーティングの基本的な考え方は分解活性を主に活用したセルフクリーニング用途と同様となるが、既に光触媒には抗菌力があるとも公知されている。
また、添加剤および洗濯用または食器用洗剤に配合する酸化チタンは光触媒活性の高い天然のアナターゼ型酸化チタン(以下光触媒溶液)または、ブルッカイト型酸化チタン(以下光触媒溶液)を利用する。光触媒溶液は不導体被膜を作る特性があり、これは耐食性に優れ、密着性も十分得られる。チタンは硝酸やクロム配に強い特徴を有し、酸化腐敗や隙間への薄い被膜を形成する事に特化できるもので、これにより十分な効果を示し汚れ落としや不要な物質を排除できる洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用天然洗剤を提供する。
さらに、市販で流通している合成洗剤やオーガニック洗剤に混入する添加剤量については、既存洗剤の使用成分により決められ任意となるが、光触媒効果が得られる範囲が適切である。また、既成洗剤に混入せずに洗濯用または食器用洗剤として使用しても、その効果は同様に得る事が可能となる。
また、地域によって水道水は軟水・硬水に大別されるが、硬水の環境下の洗濯では、一般の洗剤で洗浄すると洗剤カスや、繊維の痛み等が発生する場合もある為、残留性イオン交換またはニトリロ酢酸エチレンジア、ミンテトウ酢酸等を加えキレートを作らせると軟水化し得る事から、洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用天然洗剤はイオン交換により、硬水であっても薬品を使用する事無く、その他の選択肢はあるが、より安定した軟水化になる為、使用する地域等は限定しない。
一方、光触媒の効果を得る場合、洗濯後の乾燥時や保管時、着用時に光・酸素・紫外線が必要であり、それらによる作用がおこるのは、屋内外、時間に関係なく照明器具でも光触媒は反応するため、日常生活の中で着用や使用をしながら光触媒反応を得る事が可能となる。
また、光触媒の酸化チタンは参考文献1に示されたように極端な例ではあるが実質的に無害とされ1ポンド(450g)を経口摂取した場合でも人体への影響は無いと一部では言われているが、24時間以内に体外に排泄された事をACGH図表1、P急性毒性欄にある。しかしながら、一方では主に海外のヨーロッパとアメリカで有害説もあるが、当然、これも決定的な証明や実例の報告の中に、癌患者若しくは有害による死亡者の報告は一件もなく不確定である。本発明では無害を公知している環境保全研究所で製造・商品化されている生体融合型光触媒トリニティー(以下トリニティー)を採用する事も考慮する。当然、本発明は洗剤用光触媒添加剤に特化し、酸化チタンは市販流通している物を使用する事が前提となる。一般的な例を挙げると抗菌だけでなく大腸菌O157bの死滅時に生成するベロ毒素も光触媒で分解出来ると考えられている事や、単に細菌を殺すだけではなく、その死骸も分解して体外に排泄するに至るまでが公知されており、1000ルクス程度の光でブドウ球菌等の細菌を死滅させるのが、光触媒の細胞殺菌効果である。この無害の公知を補足する上で、環境保全研究所の生体融合型光触媒トリニティーを例に挙げると、使用する材料には食品添加物に使用している酸化チタンの他、骨の材料であるリン酸カルシウム、トウモロコシが主成分のシクロデキストンやシルクなど、生体に安全な物で構成されており、蚕に飼料として与えても問題が無いと無害を公知しており、本発明は、これを参考に洗剤用光触媒酸化チタンにセルロースを配合させ、既成洗剤に混入して使用する事とした。また、混合物質の許容濃度として参考文献13に示されているが、この数値は当該物質が単独で空気中に存在する場合のものであり、2種またはそれ以上の物質に曝露される場合には個々の物質の許容濃度のみによって判断してはならないとなっており、現実的には相加が成り立たない事を示す証明がない場合には、2種またはそれ以上の物質の毒性は相加されると想定し、次式によって計算されるIの値が1を越える場合に許容濃度を越える曝露と判断するのが適当であると示されている。
この場合、Ciは各成分の平均曝露濃度を示し、Tiは各成分の許容濃度を示す。ただし、有害物質の許容濃度の基準は職場における環境原因による労働者の健康障害を予防するための手引きに用いられることを目的とし、日本産業衛生学会が勧告している。
発明の効果
以上、説明したように本発明の洗剤用光触媒添加剤洗および濯用または食器用洗剤は、ナノセルロース、微小繊維状セルロース(以下MFC)とパルプ粒子および酸化チタンと重曹、砂糖、楠の葉、タヒボ、紫シソを配合し、合成洗剤およびオーガニック材料を使用した既成洗剤に混入する事で、親水性の強いナノセルロースと粘着性効果があるMFCや発泡活性をするパルプおよび光触媒の酸性効果により、洗浄力の増加と微細な泡沫と泡切れで環境に配慮し、繊維等に抗菌・防カビ・防臭効果がある洗剤用光触媒添加剤を遷移固定化させる他、洗浄物の乾燥を早め、光触媒活性により衣類や食器等に付着する菌等が反応し、殺菌・分解による菌の死滅作用で簡易に取り除かれる他、菌の付着・増殖の発生し難い環境と衛生的に保つ事が出来る。また病院関連施設でも光触媒は利用されており、その有効性も公知されているが、洗濯後の光触媒効果は着用日数にもよるが、凡そ1日〜5日となり、洗剤用光触媒添加剤を洗濯時や洗浄時に毎回使用によるものとなる。一般的には光触媒を利用するには紫外線を必要とするが、今日では環境保全研究所社の光触媒トリニティーでも公知されている通り、可視光で反応させる光触媒と衣類を照射させるLEDライト等を採用する事で、広範囲な環境での使用が可能となる。また、この研究は現在でも継続され、より効果的な方法も検討されている。
現在、洗剤は石けんと合成洗剤の分類しかなく、表記するにあたり合成洗剤という表示になるが、天然原料で作られた洗剤は石油系の洗剤とは違う為、一般的にオーガニック洗剤と区別して呼ばれている。洗剤で大別される石けんについては水等で薄められれば天然の界面活性は失うので、すすいだ後の肌の上や排水の中では天然の界面活性剤は消失されており、手荒れや河川等にも安全であるが、洗濯洗剤などに使用されている合成界面活性剤には、このような性質はなく薄めても界面活性が残るため、肌への悪影響や河川等への環境に負荷をかけるものである。オーガニック洗剤は自然由来の成分を中心に配合し、石油由来成分を全く使用せず、またはごく少量のみ使用して作られた洗濯洗剤や食器用洗剤もあり、石油由来成分を含むものに比べ低刺激とされ、アトピーなどの皮膚病患者や敏感肌の人にとって副作用が少ない場合もあるという利点があるが、日本にはオーガニックを認定する法的な基準がなく、国際的な基準に沿って添加物を全く使用していないなどの徹底的な措置を自主的に採っている企業もあり、添加物を使用している場合は植物由来の成分を使用するという事でオーガニック製品として販売されている商品等がある。
また、オーガニック洗剤と呼ばれる商品には天然界面活性剤と表記された物が多数あり、洗浄力が弱いとされ油汚れ等で使用するには難しく、天然系100%の洗剤に配合されている界面活性剤に至っては、天然に存在する脂肪酸・アミノ酸・ベタイン物質を利用しているとされているが、一部では天然の物質を原料として化学合成された脂肪酸系・アミノ酸系・ベタイン系の界面活性剤を使用している。石けんは弱アルカリ性で細菌が繁殖し難く生分解も早いが、中性洗剤の場合は、殺菌剤などを加えない限り、雑菌の繁殖の恐れもあるため、洗剤用光触媒添加剤を混入する事で、洗浄力の向上と微泡沫による泡切れの早さで環境に対応し、より効果的にするためヤシ油を使用し化学物質や薬品等を使用せず洗浄後には抗菌・抗カビ・防臭効果も得られると同時にナノセルロースやMFCおよびパルプ粒子による柔軟剤効果と楠の葉による香料で、アトピー皮膚炎等のアレルギーによる皮膚疾患者も安全に使用が可能となる。
一方、[0005]や[0015]にも記した楠葉の精油やヤシ油は強い汚れを落とすために使用するが、ここでは界面活性剤の分子構造と油滴が水に乳化した状態で簡単に説明するが、水に油を溶かすことは、分子の構造から考えて不可能であり水に油を加えただけでは、強力にかき混ぜてもすぐに水層と油層に分離するが、界面活性剤を用いることによって細かい油滴(微粒子)を水中に安定に混ぜる(分散させる)ことが可能になる。同様にして油に水の微粒子を分散させることも可能で、これを乳化と言うが、界面活性剤の分子は図15のように水と親和性がある極性基(親水基)と、油と親和性がある親油基の両方がある。水中に油が乳化している状態は図16のように油の微粒子の表面を界面活性剤が親油基と油の微粒子が接触するかたちで覆っている状態を想像してもらうとわかりやすく、この時、油の微粒子の表面には界面活性剤の親水基で覆われているので微粒子全体では水に溶け、また微粒子同士では反発する力が働いており、微粒子が集まることはない。このように界面活性剤をなかだちにすることで、油滴を水中に、あるいは水滴を油中に分散させるかたちで水と油を混ぜることが可能となる。
日本水環境学会(1994)より抜粋した洗濯用洗剤の汚濁負荷量を示した図である。 日本水環境学会(1994)より抜粋した衣料用洗剤原料として使われている代表的な界面活性剤の評価の例を示した図である。 洗濯用洗剤に対するEUエコラベル判定基準(成分に関するもの)を示した図である。 汚れの付着と洗浄(脱離)を示した図である。 酸化チタン超微粒子を水に加えた場合をそれぞれ示した図である 種々のコーティング液とその作り方を示した図である。 繊維の空間および繊維にパルプ粒子が付着している状態に光触媒酸化チタンが付着した状態を示した図である。 ミセル形成の駆動力(A)水溶性界面活性剤ミセル形成(50〜100分子)大きさ5〜10nm(B)油溶性界面活性剤潤滑剤、油性塗料逆ミセル形成(5〜20分子)を示した図である。 油汚れの離脱と洗剤の働く仕組みを示した図である。 界面活性を与える分子について示した図である。 ミセルの3次元構造を化学式と共に示した図である。 界面活性剤の界面吸着能とミセル形成能の作用を示した図である。 油と水のエマルション状態を示した図である。 ミセル形成による溶液の性質の変化を示した図である。 界面活性剤の分子構造を示した図である。 油滴が水に乳化した状態を示した図である。 界面活性剤脂質等の分子組織体を示した図である。
一般的に、洗濯用軽質合成洗剤(毛糸・おしゃれ着用合成洗剤)は汚れの程度が軽く、毛・絹のようにアルカリ性に弱い素材を洗浄するのに適した洗剤を軽質洗剤と呼び、汚れのひどいものを洗うことを前提としていないため、JISでも洗浄力の規定はなく、洗剤溶液の表面張力を規定するだけで、洗濯時の水の液性(pH)が中性のものが用いられている。陰イオン界面活性剤に加え、非イオン界面活性剤も使用されており、それらの成分に安定剤や仕上げ剤などの添加剤が配合され、液体である洗濯用中性合成洗剤あるいは毛糸・おしゃれ着用合成洗剤と呼ばれる。また、洗濯用軽質合成洗剤以外はすべて重質洗剤であり、家庭用品品質表示法では、石けん以外の界面活性剤を洗浄の主成分として30%以上使用している洗剤であるから合成洗剤となり、日本工業規格(JIS)では洗濯用合成洗剤として第1種、第2種及び第3種があり、洗濯用粉末合成洗剤、洗濯用液体合成洗剤、洗濯用軽質洗剤がこれらに相当するとされ、成分規格としては重金属(1ppm以下)、酵素及び漂白剤(含んではならない)に関する規格があり、使用基準としては使用濃度(非脂肪酸系では界面活性剤として0.1%以下、脂肪酸系で0.5%以下)酸の量として10%以下、あるいはアルカリの量として5%以下であり、かつ所定の容器強度を有することが決められている。勿論、洗剤用光触媒添加剤を安定剤や仕上げ剤等を使用している既成洗剤に添加しても規定の数値が変わる事は無く、寧ろ排除効力が働き使用が可能であり、洗剤用光触媒添加剤が安全な添加剤としてそれらにかわる効力を有している。また、洗濯用または食器用洗剤として既成洗剤に混入しない場合も洗剤として同様の効果を有する。但し、油性部分の強い汚れには油性専用の洗剤を使用する方がより好ましいが、camphor、pinene、camphene、cine、cineole、limonene ncを含む楠の葉から精油を抽出し、香料として使用することによる防臭と、ヤシ油、青森ヒバの他、数種類の天然精油や油脂を利用し強い汚れ落としで更なる改善を図る。
現在の洗剤は世界的にLAS(合成洗剤)が減少傾向にあり、日本でもLASの単独商品は減ったが、コンパクト型洗剤が新たに登場したことで、またLASの生産量が増加傾向にある。コンパクト型の普及により統計的にLASは減るがLASの含有量が増加するという事から、含有量を減らす対策が必要となる。LASの成分であるリンは現在95%以上が無リン化しているが一部のボディシャンプーでは有機リン系の界面活性剤MAP(モノアルキルリン酸エステルナトリウム)の多用や、有リン洗剤の多い外資系洗剤の使用は、無リン化への逆行となる。植物性プランクトンの栄養素である水中のリン酸、チッ素が過剰になり植物性プランクトン等が異常発生する事態になり、有機汚濁のBOD(生物化学的酸素要求量)やCOD(化学的酸素要求量)汚染が急増する現象も引き起こす。また、河川への影響は台所用洗剤や外資系洗剤の主成分である非イオン系界面活性剤POE・Rによる有害物質で魚のエラに病理変化が実験により見つかっている。これらから、界面活性剤の毒性実験データによると、AOS>LAS>ABS=POE・P>AS>POE・R>石けんの順になり、POE・Rより毒性の強いものの方が多いが、それらで魚のへい死事故は報告されていないものの、LASを敬遠する消費者が多くなる一方でPOE・R系洗剤が増加している事は注意深く検証する必要もある。その上、非イオン系界面活性剤は水道法で許容基準も決められておらず、陰イオン界面活性剤
よい事にもなってしまう。非イオンであるから浄水器等でのイオン交換濾過でも除去出来ず、精製水すら汚染する可能性もある。その他の問題点として、合成洗剤中の界面活性剤は細菌類の活動にも影響を与えると自然生態系が崩壊する可能性があるものを挙げると、陰イオン系界面活性剤は50〜100ppm以上でグラム陽性菌(ブドウ球菌・枯草菌等)の発育の阻止、石けんを除く陰イオン系界面活性剤は10〜5ppm以上で細菌のペン毛の発育を阻止して細菌の運動性をなくし、コレラ菌や腸炎ピブリオ菌には影響しない、非イオン系界面活性剤のPOE・R、POE・Pのペン毛発育阻止作用はない、脂肪酸エステル系は、グラム陽性菌4、グラム陰性菌(コレラ菌・赤痢菌・腸炎ビブリオ菌・サルモネラ菌・大腸菌等)の両方に対して2000ppmの濃度でも発育阻止作用はない、陽イオン界面活性剤(逆性石けん)はグラム陽性菌、グラム陰性細菌の両方に対して強い殺菌消毒作用を持つが、結核菌に対しては影響を与えない、両イオン界面活性剤も陽イオン系と同じ殺菌消毒作用があるが、結核菌には影響を与えない。このように、それぞれの界面活性剤が各種の細菌に対して選択的な影響を与える。さらに、陽イオン系界面活性剤は洗浄力が無く両イオン系には洗浄力があるという特徴と、両者とも柔軟仕上げ効果と静電気防止作用がある。但し、陽イオン系界面活性剤は陰イオン系界面活性剤と供用が出来ず、両者が一緒になると互いに化学的結合をして水に溶けない結晶を作ってしまうが、両イオン系は陰イオン系と混合しても、互いに妨害することなく共存してそれぞれの働きをするので、洗濯用合成洗剤やシャンプーは陰イオン系と両イオン系界面活性剤を混ぜた洗剤と言える。以上を鑑み、界面活性剤の環境への影響は多岐に渡り、大勢の人々が頻繁に使用する洗剤類については、出来得る限りの天然素材を利用する事が最大限の効果となる。ただし、天然に拘った現在のオーガニック洗剤は、洗濯の目的である汚れ落としが満足に出来ない事が多く見受けられるため、光触媒酸化チタンとパルプを中心とした天然素材を使用した洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用洗剤を利用する事により、抗菌・抗カビ、防臭、柔軟効果が得られる。
また、酵素・酸・アルカリなどによる汚れの分解は、例えば衣類の洗浄の際には洗剤を用いて洗濯機で洗濯をするが、これは洗剤に含まれる界面活性剤が界面活性作用をビルダー(洗浄力増強剤)として配合されている物質が界面電気現象で汚れを取れやすくし、酵素が油汚れ・蛋白質汚れなどを分解し、洗濯機が液を撹拝して機械力を与えるなど、汚れの除去を多方面から行って、効果的な洗浄を行っているが、オーガニックに関してはまだ完成していない。図4は、汚れの付着と洗浄(脱離)の2つの過程を示したもので、図4(A)は固体表面(substrate)に汚れ(dirt)が付着する過程で、この過程を表面自由エネルギー変化という点から見ると、汚れの付着力は、付着仕事Wa=γ+γ−γsdで表される。一方、図4(B)の洗浄過程は固体表面に付着している汚れを洗浄液(washingliquid)中で脱離させることで、この際の汚れの付着力は、付着仕事Wa’=γsw+γdw−γsdで表される。付着仕事Wa、Wa’は単位面積を界面とする2つの相をその界面で引き離すに要する仕事(erg/cm)であり両者が大きいほど汚れは取れにくく、負の場合には平衡状態では汚れが自然に離脱することを意味している。空気中での付着仕事Waと洗浄液中の付着仕事とWa’を比較すると、一般に(γ+γ)>(γsw+γdw)であるから、Wa>Wa’すなわち空気中に比べ、水中では汚れの除去がはるかに少ないエネルギーで行えることを示唆している。界面活性剤が汚れ及び固体表面に吸着すると、その表面エネルギーはさらに低下するので、付着仕事はより小さくなり、わずかの仕事で汚れを除去することができる。これらについては、繊維基質、油性汚れ、洗浄液の表面張力とその分散力成分、極性成分を実験から求め、洗浄系における汚れの付着仕事Wa>Wa’を算出し、これらが洗浄系における汚れの付着、脱落の挙動と一致することが報告されており、これらの計算式を元に、洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用洗剤を使用する。
一方、洗浄力の評価は、洗浄の目的は基質に付着した汚れを除去することである。洗浄力は、汚れの除去量あるいは、除去率で評価される。基本的には、汚れ成分の洗浄前後の量を測定して、次の式から洗浄効率を算出して評価する。
汚れ量の測定法には、汚れ成分を化学的に定量する方法と、化学的に定量できない汚れ成分を表面反射率などの方法から間接的に推量する方法と大きく分けて2つの方法がある。
その中でも、表面反射率からの判定をすると、化学的な方法による定量ができない、あるいは時間がかかるなどの場合で、汚れの付着が着色、黒ずみなどで観察できる場合は、表面反射率による評価が行われている。
表面反射率を用いて汚れ量を推定する際には、同じ量の汚れが付着していても、汚れ粒子の大きさが異なると反射率が異なること、反射率の高い汚染程度と低い汚染程度では結果に差があるなどの欠点があることを念頭においておく必要がある。また、その他にビルダーと呼ばれる界面活性剤で洗濯時には汚れを落とす大きな仕事があり、そのビルダーとは、“そのもの自体では洗浄力がないか、あってもそれほど著しくないが、洗剤組成中に配合されると界面活性剤とビルダーが相互に働き合って、洗浄能力を著しく向上させるもの”と定義されており、界面活性剤の効果と洗浄力を高める働きがあると言われている。ビルダーに求められる作用としては、カルシウムイオンやマグネシウムイオン等の水中に存在する金属イオンの悪影響を防止する硬度成分封鎖作用はあるが、アトピー等のアレルギー皮膚疾患や環境を考慮した場合、自然・天然由来の洗剤用光触媒添加剤を使用し同様の効果が得られる事が好ましい。
また、水分子では水素原子と酸素原子との結合電子対が酸素原子の電気陰性が水素原子に比べ大きいため、酸素原子側へ少し偏っている。その結果、酸素系は幾分マイナスに、逆に水素原子は幾分プラスに帯電している。しかも酸素原子と水素原子が104.5°という結合角で結合している。正電荷の重心と負電荷の重心が一致していない。そのため、水分子は極性分子であると同時に双極子モーメントを持っている。その結果、水分子の集合体である液体の水は水分子単独の集合体ではなく、水分子の構造に起因する。水結合により(HO)nのような会合体を形成している。しかもこのnの値は温度その他の外的条件による比較的容易に変化する事が公知されており、まだその構造もわかっていない。このような液体の水は水分子が水素結合形成している結果、同族化合物の分子量から予想される融点(約−100℃)や沸点(約−80℃)により、はるかに高い沸点(100℃)を示す。即ち、水は融点や沸点に関しては見かけ上かなり大きな分子量の化合物と同様の挙動をする。その他の水の特異な物質も、このような水の水素結合と密接な関係があると考えられる。
さらに、水に関するX線回折による実験から、液体の水では1個の水分子のまわりには4.4個の接水分子が存在する事がわかり公知されている。これは固体の氷の4個に比べ1割大きい。今、一定体積の水を考え、実際にその中で水分子そのものが占める体積割合を求めると最高で38%程度で、残りの62%の空隙ということで、液体の水は隙間の多い構造である事から、例えば水10mlに水5mlを加えれば15mlになるが、水10mlにエタノール5mlを加えたものは約14.6mlになり、15mlにはならない事からもわかる。即ち、エタノールは水の構造の空隙に入るか或いはエタノールの添加により水構造変化があると考えないと説明はできない。これらの現象は、ごく普通に確かめられる。例えば水100mlに対し、20mgのマクロパルプを入れても120ccになる訳ではない。この事から粘性と言うより、プラスされた物質の層が増量をしたことは認められても全体の溶液に含まれて増量した分料が増える事にはならない。水分子はHOのような分子式で示されるが、液体の水は分子式のような簡単な構造ではなく、その原因は水分子が酸素原子1個と水素原子が2個から出来ていることにあり、つまり水の本質は、まだ未解な部分もあり、知っているようで知らない分部がある。これらを考えると水単位による洗浄では何が一番重要なポイントになるかを考えると、物体の表面から汚れを取り除き、素材本来の状態にすることであり、その場合には被洗浄体に悪影響を与えない限りその手段は構わず、清浄な状態に戻れば良いという事になる。したがって、汚染物を除去し清浄するには手洗い洗濯機で洗い流すが、取り残した或いは取り切れなかった部分は溶解する方法しかなく、最も溶解能の高い対象は、ここまでのあらゆる方法の集大成は電解質との共存である。前述の物性の中で直接関係する主要な物性は表面張力、誘電率および双極子モーメントである。洗浄において洗剤が狭い隙間に入り込むには表面張力が小さいほど効果的である。しかし、水は主要な溶液中でも72.75×10−5Ncm−1(20℃)と表面張力が最も大きく、むしろ不適である。一方、誘電率は特に電解質の溶解にあたっては重要な物性値であり、大きいほど良く、水の比誘電率Eγ=78.54(25℃)は他の物質で、より高い物質はあるが、本来より高い方が高い方より優れていると言われており、相対的には水の方がはるかに他の物質と比べ低い値を示すものの、水の方が優れていると説明する事は出来ないが、オーガニック洗剤で使用するには従来の方法とは比べる事の出来ないほどの効果が大きいと言え、これに優る方法は機械、つまり洗濯機の改良と本発明の洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または洗濯以外の食器洗いにも食器用天然洗剤の併用をする事で新規性の高いオーガニック洗剤が出来るのは、まさしくオーガニック洗剤の頂点と言える。電解方法は説明が必要としないほど公知されているが、電解方法だけではこの結果は得られない。また、オーガニック洗剤の一番の弱点である汚れを落とす効果に欠ける事にも該当しない、泡の発生を微量にする事、つまり環境に配慮した新規性のある洗剤を提供する。
以下、界面活性とミセル形成については[参考文献5]に示した図を元に説明する。図8はミセル形式の駆動力である疎水基が水からはじき出される状態を示しているが、これを化学記号で示すと次のようになる。CHCOOC17−CHCOOC17−SONaとなり、アルキルスルホカルボン酸塩AOTはベンゼン中で逆ミセル形成となる。
図9は油汚れの離脱と洗剤の働く仕組み(ローリングアップ現象)を化学式で示すとγws=γos+γwoCOSθとなるが、界面活性剤は基質と水と油の間に吸着し、それぞれの界面張力を低下させ、γosは変わらないので水・表面・油汚れの接触点が油汚れの方に引っ張られることになり油汚れが丸くなろうとするため、このような油汚れの変形をローリングアップと呼び、この変形が極端に進むと油汚れが基質から離脱する。これらを元に考慮した場合、[0024]に従来の方法と比べる事は出来ないとしたが、本発明の洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用天然洗剤の汚れを落とすメカニズムの他に光触媒による剥離作用が当然プラスされ、汚れに対して従来の物を凌ぐ働きをする仕組みである事を、わかりやすく示したものである。
図10は界面活性剤の構造として、界面活性はある物質が2つの相の界面に集まって界面の性質(界面張力)を著しく変える現象を指す。その界面活性を与える分子として、分子内に疎水基(親油基)と親水基を有する(両親媒性)、液体に溶けるか分散、選択的に界面に吸着、ミセルを形成となる。
図11は、界面活性剤溶液の性質として、濃度と溶存状態は界面活性剤を水に溶かすと、低濃度の気が水界面に単分子の膜を形成後、溶液中で集合体を形成して臨界ミセル濃度(cmc)となり、溶液の性質が大きく変化してミセルの形成となるが、ミセルの大きさは変わらず、数が増えていく。
図12は、界面活性剤の作用として、界面活性の2大物性は界面吸着能とミセル形成能からなるが、界面活性剤は表面または界面に吸着して、a)空気・水界面への吸着・泡の生成、b)水・油界面への吸着・乳化(エマルション生成)、c)液・固界面への吸着・微粒子の分散の3通りに分けることが出来る。
図13は、エマルション(分散)ついて示したが、界面活性剤の水溶液に油を入れてかき混ぜると、油は小さな液滴となって分散する。まず、油が水の中に分散した場合はO/W(Olil in Water)型エマルションとなり、水が連続相、分散質は油となる。逆に水が油の中に分散した場合、W/O(Water in oil)型エマルションとなり、連続相は油、分散質は水となるが、この分散に用いられる界面活性剤(乳化剤)は、それぞれ親水基・親油基・疎水基である。また、分散相のサイズとしてはマクロエマルション:400nm、マイクロエマルション:10−100nmと言われている。
図14は、ミセル形成による溶液の性質の変化であるが、ミセル形成と共に、電導度・界面張力・密度・洗浄力・濁度が変化し、それらの性質の変化によりcncが決定され、洗浄力はcnc以上では一定であり、洗剤の濃度をあまり濃くしても意味が無い。疎水基のアルカンの炭素数nとcncは化学式では、log[cnc]=B−Anで示される。イオンや電導度は、どの様な物質にも含まれ、電導性があれば電導度は発揮される。
図17は分子組織体について、界面活性剤脂質などの両親媒性物質が界面で形成する様々な分子組織体であり、単分子膜やLB膜は有機超薄膜、二分子膜ベシクルは細胞膜のモデルとなる。
一方、硬水はカルシウム塩類およびマグネシウム塩類を比較的多量に溶かしている天然水であり、それら塩類の含有量の少ない水が軟水である。硬水中のカルシウムおよびマグネシウムのイオンは主に硫酸塩と炭酸水素塩からなり、炭酸水素塩として存在するものは煮沸し沈殿させ炭酸塩とする事で軟水になるが、これは一時的のもので一時硬水と呼ばれている。硫酸塩として存在するものは煮沸しても変化が無いに等しく、これは永久硬水と呼ばれており、これをイオン交換またはニトリロ酢酸エチレンジア、ミンテトウ酢酸等を加えキレートを作らせると軟水化し得る方法はその他にもある事から、洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用天然洗剤はイオン交換により、硬水であっても薬品を使用する事無く、より安定した軟水化を図り、医薬部外品とも言える秘めた効果を高めた結果、得る事が可能となるオーガニックに特化したものとなる。
さらに、物理的に吸着する化合物として界面活性剤等が挙げられるが、アニオン性・カチオン性・ノニオン性いずれを用いてもよく、セルロースを解繊および粉砕する前に上記の修飾を行った場合、解繊および粉砕後にこれらの官能基を脱離させ、元の水酸基に戻すこともでき、以上のような修飾を施すことで、ナノセルロースの解繊を促進したり、ナノセルロースを使用する際に種々の物質と混合しやすくしたりすることができる。
また、炭酸マグネシウムと繊維の複合体に関し、繊維表面の15%以上が炭酸マグネシウムによって被覆されている態様が好ましいが、炭酸マグネシウムによる繊維の被覆率(面積率)は25%以上であり、より好ましくは26%以上で被覆率が30%以上や40%以上の複合体を製造することも可能と言われている。炭酸マグネシウムと繊維を複合体化しておくと、単に炭酸マグネシウムを繊維と混合した場合と比較して、炭酸マグネシウムが製品に歩留り易いだけでなく、凝集せずに均一に分散する。即ち、炭酸マグネシウムと繊維の複合体が製品への歩留り(投入した炭酸マグネシウムが製品中に残る重量割合)を40%以上とすることが可能であるとも言われている。
さらに、バクテリアが炭酸塩を形成するメカニズムとして、いくつかの種においては完全にではないが、炭酸塩を形成するメカニズムがわかっており、例えば緑色硫黄細菌・紅色硫黄細菌などの光合成細菌や藍菌(藍藻)は二酸化炭素を消費し光合成を行うが、その際、環境水に含まれる重炭酸イオンを炭素源として使用すると、OH−が生じpHが上昇するがHCO3→ CO2+OH、以下はそれぞれを計算式で示す。
このOH−が更に重炭酸イオンと反応すると、炭酸イオンが生じる。
HCO3+OH→ CO32+H2O
この時、環境水中にカルシウムイオンが存在すると、炭酸カルシウムが沈殿する。
CO32+Ca2+ ⇔ CaCO3
また,Bacillus sphaericusのような尿素分解菌は、尿素をアンモニアと炭酸に分解する。
その際に炭酸イオンが生じ、H2CO3 ⇔ HCO3+H+
環境水中にカルシウムイオンが存在した場合、炭酸カルシウムを沈殿させることが知られている。
2NH3+2H2O ⇔2NH4++2OH
HCO3+H++2NH4++2OH ⇔ CO32− +2NH4++2H2O
CO32+Ca2+ ⇔ CaCO3
タンパクやアミノ酸を分解することにより、アンモニアを生産するバクテリアも同じように炭酸カルシウムを沈殿させることがあり、硫酸還元菌も以下の反応により、炭酸カルシウムを沈殿させることが報告されている。
SO42+2CH2O →2HCO3+H2S
Ca2++2HCO3 → CaCO3+H2O+CO2
また、バクテリアが形成する炭酸塩種は、炭酸塩とひと言でいっても、様々な種類があり、例えば石灰石である炭酸カルシウム(CaCO3)、研磨剤や滑り止めに使われる炭酸マグネシウム(MgCO3)、菱鉄鉱であるシデライト(FeCO3)などがあり、更に炭酸カルシウム(CaCO3)の中にも、同じ化学式を持つが結晶構造の異なるカルサイト(方解石)、アラゴナイト(霰石)、ヴァテライトなどがある。地球上に存在する炭酸塩岩ほとんどはカルサイト、アラゴナイト、そしてマグネシウムが含まれる炭酸カルシウムであるドロマイト(CaMg(CO3)2)の3種で占められると言われ、環境中で無機的にどの炭酸塩種が形成されるのかは、塩分・温度・種々のイオン濃度などにより決定されることが明らかになっている。さらに、どの炭酸塩種が形成されるかには、各種のイオン濃度が関わっており、イオン種の中でも、自然環境中での無機的な炭酸塩形成において、マグネシウムイオンとカルシウムイオンのモル比(Mg2+/Ca2+モル比)は特に重要な要因である。一般的にマグネシウム濃度の上昇と共に、つまりMg2+/Ca2+モル比が大きくなるにつれ、カルサイトの形成は抑制されアルゴナイトの形成は増加する。
一方、市販の蛍光染料は還元に強いので、ハイドロサルファイト等の還元性漂白剤と併用し得るが、まだ塩素系酸化剤に完全に耐える洗剤用蛍光染料がなく、研究課題となっている。現在、家庭用洗剤に混入してある蛍光染料は、木綿への染着が早く、木綿に染着した染料は水溶性状態の染料より格段に堅ろうであるから、実用上は家庭で塩素系漂白剤を併用し得るが、洗剤用光触媒添加剤は光触媒の働きにより安全で十分な漂白性を得ており、漂白剤成分は必要としない。但し、蛍光染料については、より優れた成分を実験中であり実用性がまだ確立されていない。
また、毒性でみる洗剤の代表的なものとして、石けんに比べて相対的に毒性が強いLASについて、それが魚におよぼす影響濃度と水環境での濃度分布の概略を図1または図2に示したが、生活雑排水(下水流入水)が河川に直接放流され、しかも河川水で薄まらなければ、魚に急性致死をもたらす危険な状態であることが伺える。洗剤による人体への影響を懸念するものとしては手荒れが挙げられ、洗剤の手荒れは洗剤が本来持っている機能である脱脂や、皮膚吸着によるタンパク質の変化に起因するが、手荒れ防止には、皮膚への吸着性が低い非イオン系界面活性剤が主成分の洗剤が有効であり、このような需要に応えた結果かもしれない。しかしながら、生態系への影響試験では、環境中の濃度を考慮した濃度で4ノニルフェノール(分岐型)と4t−オクチルフェノールがメダカに対して内分泌かく乱作用を有することが強く推察される結果が示された。ノニルフェノール(NP)やオクチルフェノール(OP)は非イオン界面活性剤であるアルキルフェノールエトキシレート(APE)の原料であり、またこれが処理場や環境中で分解されると元のNPやOPに戻ってしまう。家庭用洗剤にAPEは使用されてないものの、低濃度とはいえNPやOPは日本の河川でも広く検出されており(磯部2000)、水生生物に対する影響の可能性を踏まえて今後ともモニタリングが必要である。
さらに、既成柔軟仕上げ剤の有効成分としては、低濃度で繊維への吸着性に優れている陽イオン界面活性剤を主に用いているが、陽イオン界面活性剤は、繊維に静電的及び疎水的相互作用で繊維表面に吸着し、繊維に吸着した陽イオン界面活性剤は、規則性が高い構造をとるため、平滑性と潤滑性を向上させて繊維間の摩擦抵抗を減らし、柔軟性を付与すると考えられている。しかしながら、洗剤用光触媒添加剤は寧ろ適度な摩擦抵抗を利用し、汚れを水流や泡沫により剥離する事に主眼を置いている。摩擦による繊維表面や繊維内の保護構造としては、パルプ粒子で繊維空間を塞ぐ中にMFCと微細な重曹が入り込み、それらに光触媒酸化チタン粒子が接触する事で汚れ成分は分解剥離し、繊維はパルプ粒子に覆われて摩擦から保護されている。その上、MFCで濾過時の圧損を防止する事で、必要以上の水流による繊維や網目、細部の圧損を抑止出来るように配慮した。
また、陽イオン界面活性剤は洗剤の主成分である陰イオン界面活性剤が多量に残存していると、陰イオン界面活性剤と複合体を形成して十分な効果を発揮しない為、陰イオン界面活性剤が取り除かれたすすぎの最終段階で使用される事が多い。
一方、石鹸用蛍光染料としては、白くみせ商品価値を向上させることが要望され、その目的に適した染料がいくつかあるが、それらは1つの染料が布と洗剤を白く見せる二目的で使用されている。また、市販蛍光染料の90%はスチルベン系染料であり、スチルベン系の蛍光染料においては光によるCis−trausの異性化現象が有名である。電子エネルギーが基底状態のCisまたはTrausの化合物は光によって励起一重項状態になり、ついで励起二重項状態を経て異性化する。スチルベン系蛍光染料が水溶液状態で70℃〜80℃で無蛍光である場合が多いが、その理由は明らかでない。光によるCis−traus異性化は染料の水溶液や有機溶媒中で起こるようであるが、繊維に染着した状態でほとんど認められておらず、粉末の状態でも起こらぬようである。Cis体とTraus体は暗所でクロニトゲラフによって分離が可能で種々市販の蛍光染料は還元に強いので、ハイドロサルファイト等の還元性漂白剤と併用し得るが、まだ塩素系酸化剤に完全に耐える洗剤用蛍光染料がなく、研究課題となっている。一般的な家庭用洗剤に混入してある蛍光染料は木綿への染着が早く、木綿に染着した染料は水溶性状態の染料より格段に堅ろうであるから、実用上は家庭で十分塩素系漂白剤を併用し得るが、塩素系の強い臭い、他の洗剤との相性等の問題や、河川への影響を考慮した場合、光触媒酸化チタンの抗菌・抗カビによる漂白作用は異臭の発生も無く、既成洗剤に対しても利用が出来、環境に配慮した漂白剤となる。但し、蛍光染料については問題も多く見受けられるため、[0038]にも示したが漂白剤については敢えて蛍光染料を採用する必要が無いと言える。
また、蛍光光度は光源・分光部・試料部・分光部・検出部からなり、光源の光が分光部を経て試料に入射し、普通は励起光の光路と垂直の方向へ出た光を別の分光部を経て検出部に導入して観察する。この測光方式は散乱光の影響を少なくする為であり、側面方式と呼ぶ。また、試料が固体での時や高濃度の時に表面から測定する表面方式がある。化学構造と蛍光性の関係は蛍光が発光以外の過程に起こる割合や項間交差の起こりやすさなど種々の因子に左右されるため、吸収との関係よりも複雑である。経験的に多くの仮説があるが、その多くは狭い範囲にしか適用出来ない。有機化合物では蛍光を発するには分子内にπ結合の存在が必要と考えられ、つまり単結合だけで構成されている化合物は原則として蛍光を発しない。π→π遷移のエネルギー差が普通の紫外可視領域に対応するのに対し、単結合のσ→σ遷移はエネルギー差が大きく、より短波長の真空紫外線に相当し、大きなエネルギーを吸収すると発光の前に結合が解離するためと考えられている。このような事から分子内に孤立電子対を有するC=O、C=Nなどの構造の近くに水素結合をするもの、例えば−NH−OHといった基が存在すると、n→π遷移が起こりやすくなるので、しばしば蛍光性を有する。しかし、前述した通りまだ実用性には至っていない。
一方、光触媒酸化チタンの特長である殺菌性や抗菌性および剥離性による高い洗浄力と漂白力に併せ、親水性があるナノセルロースや粘性が強いMFCとパルプ粒子による3種類のセルロースと砂糖、楠の葉、タヒボまたは紫シソを混合させると、界面活性の主たる要因となる泡の被膜や泡沫数はそれぞれに違い、接触により廃泡や消泡およびセルロース表面の凸凹やそれぞれの物質重量により泡の発生をも防止し得る事となり、洗浄時には洗剤成分が簡単に洗い流され、環境への影響やすすぎの簡略化で湯水や水の使用量も減り、光熱費の節約にも繋がる。また、ナノセルロースやMFC、パルプのセルロース柔軟成分が布地の繊維内に浸透遷移する働きにより繊維摩擦や保形に対し一般的な柔軟剤と同様の効果が得られる。さらに、ナノセルロースやMFC、パルプのセルロースの繊維類は、繊維空間が発生しやすく、それらに空気が入り込む事で、乾燥も早くする事も可能となる。また、暗部での光触媒の補助も兼ねた抗菌性としてタヒボまたは紫シソを混合させる事で、環境に左右されずに使用が可能となる。
さらに、現在の河川等の環境問題や、アレルギー問題を鑑みると、既成洗剤の中には既に合成化学で製造された柔軟剤や漂白剤が多く含有されている事から、洗剤用光触媒添加物はオーガニック洗剤と混合させて使用するのがより好ましい。
一方、洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用洗剤に使用するナノセルロースは特に限定はしていないが、国立森林総合研究所より1.6%および6%液体を提供され実施例としている。
また、木材にあるリグニンは通常、木質バイオマスの20〜35%を占める主成分の1つで、化学的には芳香核(ベンゼン環)を持つ化合物が結合して巨大化した化合物であり、その存在量は多大で、地上で2番目に多量に存在する有機化合物と言われている。リグニンという言葉は、ラテン語で木材をいみするリグナムに語源を持ち、木質を木質たらしめている成分そのものとしての「木質素」という意味を持ち、木材からリグニンを抜くと木材としての物性を失い、繊維である紙パルプが残り、これが製紙産業で行われる蒸解と呼ばれる工程になる。パルプを取った残りのリグニンは焼却して熱源として利用している。パルプの蒸解度即ちリグニン含有の除去をすることは難しく、適当量において強度の最高値が存在するということが認められ、リグニンはセルロース又はヘミセルロースと或る程度結合して中間層又は第1次層の様な繊維組織の皮殻物質を成している。従ってリグニン合量の多い場合には親水性の強いヘミセルロースの膨潤を妨げ、叩解してもフィブリル化も、可塑性も進展しないので繊維結合が弱い。二酸化塩素又は亜塩素酸ソーダによる脱リグニンの如く、セルロースやヘミセルロースを殆んど崩壊することなくパルプ中のリグニンを除去した場合にはリグニン含量の少ない程、強度が上がる事は紙製造に携わる業界では公知である。
さらに、パルプ粒子に含有されるヘミセルロースは、パルプ同様に発泡に適し、分散した混合物を形成するが、セルロースの乾燥重量と比較して10〜30%のヘミセルロースレベルは、発泡に適した高粘度を有する均一なパルプ混合物を達成しているため、洗濯時に適度な泡が発生させるが、同時に粘度性のあるMFCと親水性の高いナノセルロースを配合すると、繊維内に泡が浸潤し空間内を移動する泡は微細な泡沫状となり界面活性剤の役割を果たすことで、洗剤の洗い流しも簡単な上、河川等に流れる洗剤の量も少なく環境に配慮した添加剤となる。また、無害であるため、河川等の環境に配慮されている。
また、パルプ粒子を添加することにより、洗剤の洗浄性能、特に二次洗浄性能に対するセルラーゼの作用を向上させることである。パルプ粒子は、少なくとも部分的に機械圧力により得られる圧縮で破断、次いで顆粒化形態で好ましくはセルロースを含有し、特に微小な物質として形づくられる。洗剤用光触媒添加剤は、洗剤の洗浄性能に対するセルラーゼの作用を刺激するためにパルプ粒子を含有するが、当然、パルプ粒子のサイズは小さい事が適しており洗剤用光触媒添加剤のパルプ粒子もμm以下とする。
その上、衣料品のような複雑な表面形態をもつ変形可能な表面では、機械力と洗浄効果との関係を解析するのは難しく、まだこの分野の研究は十分に解決されていないが、洗剤用光触媒添加剤のナノセルロースやMFCとパルプ粒子の働きにより布地繊維の保護をする為、保形効果があると言える。
また、セルロースシングルナノファイバーを使うとスプレー可能なゲルの調製が出来、洗剤用光触媒添加剤が液体の場合、付着性向上等の効果が期待され、容器を逆さまにしてもスプレー出来るという効果もあり、殆どの水溶性高分子は擬塑性流動を示す事が知られている。
洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用洗剤に使用するセルロースナノファイバーあるいはナノセルロースは,全ての植物の基本骨格物質であり,セルロース繊維を微細化することで得られ、一般的にサイズとしては直径が100nm以下,アスペクト比100以上のファイバーと言われている。木材の断面の一部を電子顕微鏡で1,000倍に拡大してチップ断面として観察し,更にチップから取り出した幅20μm程度のパルプを2,500倍で観察すると、このパルプは,セルロース分子鎖、ミクロフィブリル、フィブリルと階層的に構築された構造を有し、幅10nmのセルロースナノファイバーの場合、数本のミクロフィブリルが集合した状態まで微細化された状態のものを指す。パルプの繊維からセルロースナノファイバーまで1,000分の1のダウンサイジングであり、電子顕微鏡(SEM)写真では、パルプ繊維の表面を観察したものでセルロースナノファイバーが集まってできている沢山の繊維のヒダがわかる。代表的なナノテク素材のカーボンナノチューブでは,ファンデルワールス力によって複数本凝縮してしまうが、セルロースナノファイバーではセルロース分子が6本×6本程度集まって3〜4nm径のナノセルロースを形成し、この場合セルロース分子間の結合は主として水素結合によるものでミクロフィブリル、フィブリルと太く成るにしたがってフォンデルワールス力やリグニンによる接着剤効果が効いてくる。カーボンナノチューブの場合,分散されたナノチューブは放っておくと互いにくっついてしまって使い物にならなくなってしまうが,セルロースナノファイバーの場合は解繊して水中に入れておいても直ぐには接着せず、繊維をほぐして微細化する技術と共にできたセルロースナノファイバーを如何にして規則正しく並べるか、あるいは別の材料に如何にして分散して混合させるかの加工利用技術も世界中で開発されている。一般的に使用する様々な材料にもナノ化は必然となりつつあり、洗剤用光触媒添加剤に混合している重曹等も考慮する。
また、NCCおよびキシログルカンの膜バリアコーティングのために使用される基材のいくつかは非極性であり、そのため水性材料に適合しない。石油系脂肪族ポリマーのような非極性基材に対しては、表面処理が必要である(コロナ、プラズマ等)。表面を適当な表面エネルギー(典型的には少なくとも42ダイン)に調整した後、NCCコーティングを施した結果、プロテアーゼ、リパーゼおよびアミラーゼは汚れそのものを直接分解することにより被洗物からの汚れの除去を容易にする。しかし、このような酵素の直接作用とは異なり、繊維に作用して洗浄効果を上げるのがセルラーゼであり、当然、本発明に於いても使用する。洗剤に用いられているセルラーゼとしては、Bacillus属から得られるものと、Humicola属により生産されるものが知られている。例えば木綿のように繊維の表面だけではなく、単繊維内部にまで皮脂汚れが侵入し、閉じ込められている天然繊維は、単繊維を撚りあわせた糸を編んだものであり、単繊維内部は水をよく吸収する微細構造をもっている。この微細構造は、ラメラ層と呼ばれる結晶化度の高いセルロース繊維の集まりが同心円状に層を成しており、このラメラ層とラメラ層の間のわずか0.2μmくらいの層間(セルロースの非結晶性領域)に汗などの水分と共に皮脂汚れが閉じ込められている。この非結晶性領域のセルロース分子は、侵入してきた水と結合してゲル構造を形成し、これに汚れが絡みついて外に放出し難くなると考えられているのは洗浄時の水流強弱もあるが、MFCと重曹の働きにより繊維のゲル組織内でも擦過する事は可能となる。また、現在の洗濯機の性能は向上し、ゲルであっても問題なく使用出来る。
セルロースは粉砕した木片を脱脂して木粉とした後、塩素と酸(亜塩素酸ナトリウムまたは酢酸)による処理で細胞同士を固める接着剤のような性質を持つリグニンに分けられ、得られたホロセルロースにアルカリ処理を行うと、アルカリに不溶のαセルロースが分離し、可溶部に再び酸を加えるとβセルロースからなる不溶部とyセルロース、ヘミセルロース等に分離する。セルロースの性質として冷水にも熱水にも溶けないがイオン液体(溶融塩)に溶け、25MPaの圧力のもと、結晶性のセルロースを水の中で320℃まで加熱すると無定形へと転移する。また、非常に安定で、酸や塩基に対して強い抵抗を示し、加水分解によりグルコースとなり、セルロースの分解には硫酸や塩酸が用いられる他、酵素触媒重合により人工合成に成功したセルラーゼが用いられる。しかしながら、洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用洗剤は前述の煩雑な酵素菌の管理をせず、タヒボ・紫シソの超微末成分で100%天然原料を使用する事で、花粉症やアトピー、発汗解熱、鎮痛、抗菌に対し高い効果をもたらす改善剤を挿入するオーガニック洗剤となる。
また、凝縮性効果に優れているMFCは、添加剤の溶液中にある光触媒酸化チタンによる汚染物剥離作用中に助成物であるパルプ粒子やナノセルロースを、MFCにより集約されることでセルロースの働きが増大し、洗浄効力を高める事が出来る。
木材は炭素50%、水素6%、酵素44%からなり、ブドウ糖などの多糖類であるセルロース・ヘミセルロースとベンゼン環を有し疎水性で複雑な構造のリグニンの3つの主成分からなり、セルロースは主成分の約50%以上を占め、セルロースミクロフィブリルはさらに集合してフィブリルの束を形成し、幅0.02〜0.04mmで、長さ数mmの植物繊維を形成している。植物繊維間はリグニンによって強固に接着され、植物繊維集合体を形成している繊維がパルプであり紙の原料となる。植物繊維は中心が空洞の微小なパイプのような構造で、根から吸収した水を、このパイプを通し重力に逆らって樹木の先端の葉まで送り二酸化炭素を吸収して光合成し酸素を放出するが、樹木の細胞壁はリグニンの疎水性と、鉄筋のような高強度ナノファイバーであるセルロースミクロフィブリル、セルロースミクロフィブリルとリグニンの間隙を埋める非晶性のヘミセルロース成分によってセルロースミクロフィブリル単位、あるいはその集合体として幅が数十nm以下にまで分離・分散した植物由来のナノ素材である。また、セルロースは紙製品の他、食品や化粧品および医薬品でも使用され、有効成分を含む錠剤が体内で崩壊するための成形剤としても広く使用されている。また、[0046]に記したナノセルロースを使用した。
今日では、パルプやセルロース繊維に対する様々な前処理方法や多くの優れた特性が見出され、ナノテクノロジーの発展に伴い光触媒二酸化チタン触媒などに次ぐ、あるいはそれを超える可能性のあるバイオマス由来のナノ素材として注目されている。ナノセルロースには形状に基づき、長さ150nm以下の棒状あるいは紡錘形をしたセルロースナノクリスタル(CNC、あるいはナノ結晶性セルロースNCC)と、▲2▼ミクロンレベルの長さを含む繊維状のセルロースナノファイバー(あるいはセルロースナノフィブリルCNF、またはナノフィブリル化セルロースNFC)に大別される。
木材パルプの水分散液を処理して得られる微細化された繊維、ミクロフィブリル化セルロースまたは微小繊維状セルロース(MFC)の処理条件の概要は、原料スラリー濃度4〜7%、オリフィス径0.4〜6mm、処理圧力34,450〜55,120kPa(オリフィス通過線速約750km/h)、オリフィス通過回数1〜80回となり、この処理によって繊維径6〜100μm、繊維長1〜4mmの木材パルプは微細化され、繊維径0.02〜0.06μm(20〜60nm)、繊維長数μm(数千nm)のMFCが得られるが、セルロースのフィブリル化の程度に依存することがわかっており、例えば、填料の歩留り向上効果や透気度の増加効果は、フィブリル化を進めたセルロースほど効果が大きくなることが報告されている。
ナノマテリアルのメリットとして、表面積が広いことがあげられる。同じ素材・重さ・体積であれば表面積が広いほど、大きな反応を起こす事ができ、ナノマテリアルを使用すれば素材・重さ・体積を変えずにとてつもなく広い表面積を持たせ、小型化や高性能化等で有益となる。例えば、固相のままで用いる不均一触媒は触媒の表面で光触媒特性の反応が担持される。
親水性の無いパルプは、若干の水分と圧搾と粉砕を繰り返し行う機械的パルプを使用し、ミクロ以下の粒子加工を施すが(以後パルプ粒子)パルプの比較実験としてパルプ粒子とパルプ材を光触媒酸化チタンとナノセルロースに浸潤させた結果、沈殿速度は双方とも大差なく早かったが、溶解中の沈殿面積は異なりパルプ粒子は広く沈殿面積を示し、繊維の離散も大きな違いとなって示された。さらに、顕微鏡を使用した場合、双方の繊維径は略同一であったものの、繊維長は違いがあり、パルプ粒子は長い繊維が少なく示された。そこで、双方のパルプを使用し、洗濯機で繊維布地を洗濯し脱水後、パルプの残存は大きく差異があり、パルプに粒子加工をする事でパルプ原料の残存は認められず、パルプ加工により大きな違いが反映されると実証できた。勿論、パルプの繊維長は顕微鏡での目視確認であり、科学的実験による検証で算出はしていない。このことから、双方のパルプを使用して実際に汚れた繊維布地等で洗濯をした結果、汚れ落ちの大差はなく清浄効果は得られたがパルプ粒子でない発泡性と清浄効果のバラツキが生じた。
実施例1として、セルロースパルプおよびキシログルカンから作られた発泡体は、強混合中に20gのTKP(タマリンドカーネルパウダー)を1Lの水に70〜80℃で溶解し、溶液が得られた後、混合物を冷却し、パルプ50gを加え、混合物を2〜3時間放置してパルプを湿潤させる。その後、この混合物とキッチンエイドを用いて強力な機械的攪拌に2時間供して、ナノパルプの混合物のような同種の高粘度ゲルを確保し、50%水中の市販の洗剤5mLを加え、混合物を混合中にある体積まで発泡させ、その発泡体を120℃で一晩乾燥させた。ゲルは物質が凝固する事で成分の未分散化が見られたが、液体はゲルと比し、パルプ等の微粒子物質の働きに優れていた。
実施例2として、ナノセルロースパルプから作られた発泡体は既成洗剤と光触媒添加剤の強混合中に、TKP(タマリンドカーネルパウダー)20gを1Lの水に70−80℃で溶解した。溶液が得られた後、混合物を冷却し、パルプ50gを加え混合した結果、増量も未検証であり、今後の研究検証を要するが、ここでは方法論となる。
また、洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用洗剤の成分構成例として、パルプ粒子15%、ナノセルロース25%、MFC1%、光触媒酸化チタン2.5%、砂糖9%を楠の葉、タヒボまたは紫シソ精製水30%で70〜80℃で溶解した。溶液が得られた後、冷却して発泡を目的とした重曹18%を加え混合した。溶液中41%をセルロースとし、全ての原材料が天然由来とした添加剤となる。但し、あくまでも実験での数値設定であり、これらに限定する事は無く、実施例の1つとして示した。当然、仕上げの際は、濾過する事により、溶液を作る為の数値であり%程度の誤差は生じる。
一方、光触媒酸化チタンは、日本曹達製酸化チタンコーティング材であるビストレイタH:アナターゼ型酸化チタンで造られている他、圧倒的多数の石原産業(株)製コーティング剤の光触媒で、その導因はナノセルロースの増粘性を混成させる事である。しかも、繊維に添加剤を遷移させるため、洗濯ですすぎ洗いや脱水、乾燥を施しても、同時に光触媒添加剤の強酸性が衣類等の繊維に物理的・化学的に固定化され、光触媒活性により衣類等に付着する菌等が反応し、殺菌・分解による菌の死滅作用で簡易に取り除かれる他、新たな菌の付着・増殖の発生し難い環境と衛生的に保つ事が出来る。本発明は数多くの既成洗剤に混入させ、成分との相性を確認するよう、臨床試験データを待つ事が必要なため試験を継続中である。
また、光触媒は有機物であれば相手を選ばず最終的には二酸化炭素を水にまで分解してしまう非選択的性の反応であり、多機能、酸化分解力以外にも超親水性という性質がある事から、洗濯物の衣類等に遷移・固定化された親水性の高い光触媒添加剤は光や紫外線、可視光線の照射で必ずしもバインダを必要とせず光触媒が浸透すると殺菌性を発生させる事を知見し、菌の発生の原因を作らない事により可能としたのである。一般的に洗濯後は雑菌やウイルス等が洗い流されているが、悪天候や湿気の多い部屋内での乾燥等の条件や環境により衣類に入り込み増殖する事から、それを抑止する1つの選択肢として光触媒添加剤を既成洗剤に混入し洗濯をする方法が好ましい。但し、洗濯機内の雑菌により洗濯直後でも菌の増殖を招く場合もある為、光触媒添加剤を混入する事で、それらの殺菌も可能となる。
さらに、酸化チタンは光があたると水分に対して非常に濡れやすくなり、このような現象は最低でも数十μw/cmの強度の紫外線を必要とされているが、光触媒の性質の1つである酸化分解活性に於いては、弱い光の下では量子効率が最高水準にしている事は公知であり、低い量子効率で起きている事実が判明し、その結果、光により親水化反応を有効に使う事が出来れば、よりその効率が高められる。また、酸化タングステン(WO)と複合化することで超親水性を発揮する事も公知であり、使用摂取量も微量のナノ単位で排泄物に出された場合でも確認が実証し得ない程のため検証が難しく、体内蓄積の有無についてはヨーロッパ等の海外から指摘される要因ともなっている。しかし、光触媒による癌患者の発生や死亡例の報告は一件もない。また、有害説の殆どが大量の微粉が発生する二酸化チタン製造工場内に長年従事している労働者や関係者のデータで報告されている事も留意すべき点である。現在では歯科関連施設でも光触媒を使用しており、何れも微量のため残留の検証でも明確な残留の有無は実証されていない。しかも、酸化チタンは体内に残留するものではなく無害と公知され、多くは体外に排出され、体内に摂取したものは排泄物として体外に排泄されている。今日では光触媒に対する消費者からの信頼を得るため、光触媒の性能評価法の計算式及び標準化等も当然、整備されている。
また、酸化チタンの粉末を使用した場合を図5に示したが、酸化チタンを水に加えると粒子同士がくっつき合って分散をしない。それは、酸化チタンは水に浸けるとpHが酸性側では表面がプラスの電気を帯び、アルカリ性側ではマイナスに帯電する。この表面の電位が0となる点のpHを等電点といい、アナターゼが6.1、ルチルが5.6となっている。したがって、pHが中性付近の溶液の中には図5に示すように酸化チタンの粒子の表面が電気的にプラスになっているものと、マイナスになっているものが含まれており、電気的に引き寄せあうため、分散し難くなる。溶液を酸性やアルカリ性にして表面をプラス或はマイナスに帯電させることにより、電気的に反発させて分散させたものや、界面活性剤などの添加によって分散させた中性のチタニアゾルが製造されている。これらの酸化チタン粉末の分散液の中に含まれている酸化チタン粒子は多かれ少なかれ凝集し、その二次粒子の大きさが光の波長よりも小さくなると光を散乱しなくなり、凡そ80nm以下になると透明な液になる。さらに、酸化チタン粉末を水に加えるのではなく、四塩化チタン等のチタン化合物を加えたものもゾルとして製造され、これは水の中に水酸化チタンが分散した状態になっており、乾燥・焼成すると酸化チタンとなる。これらのゾルや分散液はそのままコーティング液として使用され、塗料やセメント等に混合されている他、基材をコート後に加熱焼成して酸化チタン膜状光触媒を製造するものにも使われている。
即ち、図6に種々のコーティング液と作り方を示したが、きれいな膜を作るには厳密な湿度管理も必要になるが、湿度管理をしなくても通常の条件で使用出来るようにするため、チタンのアルコキシドに安定剤として酸やアミン類等を添加したものや、チタンのアルコキシドを水と反応(加水分解)させて作ったチタニアゾルがある。これは水酸化チタンが重合した状態になっており、基板にきれいにコートでき、発熱引火温度260℃を超えない温度で焼くときれいな酸化チタン膜状光触媒ができる。現在では、加熱しなくても使用出来る常温硬化型のコーティング液も開発され、過酸化(ペルオキシ)チタン酸溶液に温度と圧力をかけて部分的に酸化チタンを結晶化させ超微粒子の酸化チタンを分散させたものも、時間をかければ常温で硬化する。
一方、本発明に於いてはバインダを必要とせず、洗濯時に光触媒添加剤の遷移で洗濯物衣類等に固定化させ解決が為されている。光触媒添加剤の光触媒コーティングは酸化チタン粒子を微粒子にしても衣類等の繊維から容易に剥がれ難い接着剤としてナノセルロースを作り上げ、しかも低温で木質である粒子がナノサイズで被膜も薄い事で乾燥も早く、既成洗剤に混入する光触媒添加物として使用が可能となった。その上、アトピー皮膚炎等のアレルギー患者に対しても、アレルギーの原因である菌類やカビ等を光触媒効果により殺菌・死滅させるため、オーガニック洗剤等に混入、使用する事を可能とした。
また、光触媒添加剤および洗濯用または食器用洗剤に関してもナノセルロースを混合させる方法で実施している。ようするに、繊維や紙、プラチックなどに酸化チタンをそのまま混ぜ込むと光触媒反応によって分解されてしまうので、酸化チタンが直接触れないように使用する方法で公知された市販品を加工したものを使うと、光触媒反応による基材の分解反応を遅らせる又は洗濯は長時間では無いため結果として防ぐ事が出来る。材質の中や表面に浸透させる方法であり液状のナノセルロース繊維の隙間に入り込ませる為、LEDライトの他、可視光線や紫外線について計算式で求められる事も併せて説明する。可視光線visibie(v)や紫外線Ultraviolet(UV)の光はX線、マイクロ波或は電波と同様に電場と磁場を繰り返しながら進行する波、即ち電磁波である。可視光以外では色の相違は見えないが波長wavelenght(λ)と振動数frequencynumber(ν)を持っており、波長によって単位はメートル(m)で表され、物質はその化学構造と関係して電子遷移に応じ紫外線から可視部の光を吸収する事が計算出来る。それにより、紫外可視吸光度測定法がある。電子遷移に伴う光の吸収を利用するもので、通常200nm〜800nmの波長の光紫外線、可視光線を測定する方法である。図10に示した光が厚さのある布地繊維ιの層を通過する場合を仮に想定し、入射光の強さをIo、透過光の強さをIとした時、両者の比率を(I/Io)を透過度t(transmittance)で、これを100分率で透過率(Percenttransmission)T
また、透過度tの逆数(l/t)の常用対数を吸光度A(absorbance)
A=−Iogt=2−Iogt吸光度Aは試料濃度に比例し、これはBeer法則である。吸光度Aは試料溶液の濃度及び層長に比例すると表現され、これはLambert−Beerの法則でA=R・C・ιであり、Rは比例定数、C・ιはそれぞれ濃度、層長を表す。CをmoI/Lで表しRをεと表記、モル吸光係数molarabsorptivity A=ε、c、ι 試料溶液濃度1mol/Lのとき吸光度εに相当する事になり、同一測定条件下で物質に固有の値となる。また、cを%(w/v)で表すとRをE1%で表し、これが比吸光度specificabsorptio
この値もまた物質固有の値となり、医薬品の示性値や紫外可視吸光度測定法を用い、上記の2式は測定対象化合物の分子量をMとし、試料溶液のモル濃度をXmol/Lとすると、そのパーセント濃度はX、M/10%(w/v)となり、
A=ε・x・l=E1%・X・・ι モル吸光係数εとE1%と間には以下の関係
また、酸化チタンに紫外線を照射すると強い酸化力を有するラジカルが発生し、有機化合物(例えば汚れ・悪臭ガス)の酸化・分解、無機化合物(例えばNO・NH等)の酸化、ウイルス、細菌、カビ等の死滅、不活性化などに効果を発揮することから、環境浄化・脱臭・防汚・抗菌抗カビなどに応用が進められている。太陽光の照射下では優れた光触媒能を発揮できるが、白熱灯、蛍光灯等における光源に含まれる紫外線量は4%程度と少なく、このような光源化では十分な光触媒能を発揮する事ができない。しかしながら、酸化チタンに窒素や特定の金属(鉄化合物等)を担持させることにより、可視光応答性を付与する方法が知られている。すなわち、酸化チタン表面に鉄化合物を担持した構成を有する光触媒である。例えば、80重量%以上、好ましくは90重量%以上、特に好ましいのは95重量%以上であり、遷移金属化合物の担持量が上記範囲を上回ると、高活性で可視光線および紫外線のいずれに対してもすぐれた応答性を有する光触媒効果が得られ難くなる。犠牲剤としては、それ自体が電子を放出しやすい有機化合物を使用することが好ましく、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール:酢酸等のカルボン酸:エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、トリエタノールアミン(TEA)等のアミン等を挙げることが出来る。
また、蛍光灯の場合、次のような計算式で求める事が出来る。F=KIφεcιであるが、蛍光強度Fは蛍光物質の溶液濃度c、層長ι及び励起光の強さIに比例する。記号表記としてK・蛍光定数、I・励起光の強さ、φ・発光した蛍光又はリン光量子数/吸収した励起光量子数である量子収率、ε・モル吸光係数、c・濃度、ι・層長となる。上記の式はF=Iφ・2.303・εcιとして表される事もあり、もともと蛍光の再吸収を無視した場合に成立する次の式をcについてテーラー展開し、二次以上の項を省略したものである。F=Iφ(1−10−εcι)この際、εcιが十分小さければFはcに比例するとみなし、この比例関係を利用して、蛍光およびリン光の定量が行われる。cが大きくなればFはcとの比例関係を保てず、一定値であるIφに近づいていく。実際は、濃度が大きくなるとφの減少が同時に起こる濃度消光と蛍光光度法は吸光法に比べて10倍以上も高感度の測定法であり、溶出試験・含量均一性試験法に利用されているが、これは励起スペクトル及び蛍光スペクトルを描かせるまたは暗所で紫外線を照射して肉眼で観察する。通常、波長の254nmまたは365nmの低圧水銀ランプを用い、日局XIVでは、液状医薬品の蛍光は黒色の背景を用いて観察すると定められている。蛍光灯の励起スペクトル及び蛍光スペクトルに於いても最も感度の良い極大波長である各波長を調べて設定し、蛍光強度はわずかな条件の変化に影響されるので比較となる標準試薬を用いる。まず、試料中の定量する目的成分と同じ標準品について、数種の濃度の溶液を調製し、各々の蛍光強度を測定し検量線を作成する。この検量線を利用して濃度未知の試料についてその濃度を求める又は検量線が一定範囲の濃度で直線になっていることが確かめられている場合は、その濃度範囲内の既知濃度(Cs)の標準品溶液の蛍光強度(Fs)と試料溶液の蛍光強度(Ft)を測定し、それらの値より、次の比例式を用いて試料溶液の濃度(Ct)を求める事が出来る。Ct=Cs×Ft/Fs しかし、現在に於いては分析機器で何れの光も算出されている。
さらに、酸化チタンに紫外光が照射されると、その表面では「光誘起分解反応」と「光誘起親水化反応」の2種類の反応が進行する。これらの光触媒反応は、酸化チタンを構成している電子が励起されるところから進行していき、アナターゼ型の酸化チタンのバンドキャップは3.2eVであるので、波長380nm以下の紫外光が照射されれば、電子は伝導体へ励起され価電子帯には電子の抜殻である正孔(ホール、h)が生成する。この生成した正孔と電子が酸化チタンには効率よく拡散する事が出来、空気中や水中などの反応場所に存在する酸素や水と共に光触媒反応を進行させる。この光触媒反応での特徴は、微弱光であれ、酸化チタンを励起できる光りが照射されてつまり、この光照射が重要でバインダは結果的に光触媒の効果を安定的に供給する為の補助であり、布等に付着した汚れや洗浄するその場の数分のわずかな時間での効果を促す目的性の場合はホール・電子対は連続的に生成している。この連続的に生成する電子・ホールによって、酸化チタン表面に吸着している分子は酸化分解を受け、この光誘起分解反応を利用し防汚効果を狙い抗菌効果でNO分解を意図する汚れが酸化分解されるため、汚れが付着しない。このように、汚れが分解でき、外観をきれいに保つという効果に大きく働くものである酸化チタン光触媒は、細菌に対して広い抗菌スペクトルを持っているばかりか、他の微生物に対しても非常に広範囲に効果を現し、これは酸化チタン自身が抗菌剤ではないためと考えられる。他の抗菌剤はそれ自身が細菌を殺菌したり増殖を抑制したりする作用を有するものであるのに対し、酸化チタンの場合は、酸化チタン自身が抗菌剤でなくあくまでも光励起されることで生成する電子・ホール対、或はそれから派生する活性種が細菌をアタックして抗菌活性を与える。酸化チタン自身は光触媒であり、広い抗微生物活性を持つ要因と考えられる。また、室内光など微弱な紫外光下でも抗菌効果を得ようと、今日では光触媒反応と銅や銀イオンが持つ抗菌効果が相乗して得られる事もわかった。よって、微弱光下でも銅や銀の耐性菌に対して抗菌効果が得られる事となり、それも一つの抗菌効果の特徴となっている。さらに、光励起によって生成するホール・電子対からの有機物分解が抗菌効果の原動力であるので、殺菌された後も光が照射されていれば有機物分解は続き、殺菌された細菌の死骸が分解していく。このように、酸化チタン光触媒反応による抗菌効果は、他の抗菌剤にない特徴を持つが、その一例としては空気浄化に対しての空気清浄機で製品化されている。
一方、アルカリ性洗剤に弱いとされる毛糸やシルク等の繊細生地の衣類等を手洗いで洗濯する場合、高酸性の光触媒添加剤を含有した高級衣類用泡洗剤を泡排出容器に充填利用し、洗浄ならびに抗菌・防カビ・防臭加工と、菌の付着・増殖の発生し難い環境と衛生的に保つ事が出来る。
さらに、洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用洗剤とヒドロキシアパタイト、シルク、シクロデキストリ、エタノール、メチルパラペンの洗剤主成分を混合させる事で、細かい気泡と洗濯機の水流圧力を利用し、汚れた洗濯物の繊維の中にナノサイズの微粉体が潜り込み、水抵抗の摩擦で飛躍的な汚れ落としが可能になる。その光触媒添加剤および洗濯用または食器用洗剤に木材から取り出したパルプとパルプに付着するリグニンを使い新規性の洗剤を提供する。また、洗濯水の排水後、洗濯層および洗濯機内に残る残物にカビやその他の雑菌に対しても、光触媒の働きによりそれらを殺菌する効力を持つ。
また、洗濯物の保管場所は一般的に箪笥やケース等に入れられるが、引出を閉じている場合、光の照射が無くなる事が多い為、光触媒効果を得るようケース内にセンサ付LED等を設置する事で光触媒添加剤の抗菌・防カビ作用で雑菌の増殖も抑制される。
さらに、光触媒の毒性・無害性については既に詳細は公知されおり、光触媒添加剤はその範囲で製造する。また、光触媒は一般的に壁などの固定物であり固体物に対し有効とされているが、手術等にも使用されている体内差し込みカテーテルチューブや歯科治療にも光触媒が使用され公知となっている事から、本発明の光触媒添加剤についても同様の効果が得られる。
衣料との接触面積が大きく除去が困難な比較的大きな汚れや繊維の奥に入り込んだ汚れを小さな単位に分解して水溶性化したり、界面活性剤による除去を容易にしたりするためにプロテアーゼ(たんぱく質分解酵素)、リパーゼ(脂質分解酵素)、アミラーゼ(デンプン分解酵素)、セルラーゼ(繊維素分解酵素)等が用いられている。
繊維布帛の抗菌防臭処理方法の一つとして、洗剤用光触媒添加剤を既成洗剤に混合した洗剤もしくは既成洗剤を混合させない光触媒添加剤を洗剤として、水または有機溶媒に分散してスラリーを調製し、このスラリーと繊維布帛とを接触させて光触媒および貴金属を担持する光触媒の少なくとも1の光触媒を繊維布帛に付着させるという構成をとる。付着した光触媒等の抗菌防臭作用により、繊維布帛が抗菌防臭性を備えるようになる。なお、スラリーとは細かい固体粒子が液体中に分散したもので流動性があるものを言うが、洗剤用光触媒添加剤を既成洗剤に混合した洗剤もしくは既成洗剤を混合させない光触媒添加剤を洗剤で使用する場合は、光触媒等の抗菌防臭効果の助長の為の添加剤や他の成分を配合してもよい。
酸化チタンとナノセルロースを利用した洗濯用または食器用洗剤および洗濯用光触媒添加剤を合成洗剤およびオーガニック材料を使用した既成洗剤に混入し、洗濯物の繊維に抗菌・防カビ・防臭・漂白効果がある光触媒添加剤を遷移固定化させ、光触媒活性により衣類等に付着する菌等が反応し、殺菌・分解による菌の死滅作用で簡易に取り除かれる他、菌の付着・増殖の発生し難い環境と衛生的に保つ事およびアルカリ性洗剤に弱いとされる毛糸やシルク等の繊細生地の洗浄ならびに抗菌・防カビ・防臭加工が可能となるが、光触媒効果を得るため、太陽光は勿論の事、可視光・酸素・紫外線がある環境下で、洗濯物を乾燥・保管するのが好ましい。
また、酸化チタンに代表される光触媒は、物理的には光伝導性物質の一種で、通常は電気を通さず光があたると導電性が生じ、光を吸収して触媒となるが、光触媒はナノミクロの粒子である為、吸着量が多く効果も大きく、その固定化を図る衣類等の繊維は無機系であり常温近くで硬化し、光触媒添加剤を用いて洗濯物である衣類繊維に光触媒の被膜をコーティング形成するように既成洗剤に混入し洗濯をするが、洗濯機のすすぎや脱水、乾燥機の乾燥後でも光触媒添加剤のコーティング作用は継続される。
さらに、抗生物質も効かないようなバクテリアを死滅させ且つ安全で無害な抗菌技術としては酸化チタン光触媒以外に候補が無く、多くの病院の手術室で光触媒酸化チタンが試され、その効果が実証された事から、この後種々の商品分野への展開が進み、その意味で健康医療技術は現在の光触媒酸化チタンの応用端緒であり、経口避妊薬等に用いられる人工女性ホルモン等の多くの化合物についても光触媒分解が試みられており、女性ホルモン活性を完全にゼロにするのを出来るのがわかっている。その上、タヒボまたは紫シソにも抗菌性が含まれ、オーガニック洗剤或いはオーガニック添加剤として医薬部外品も視野に入れる。
ただし、光触媒が短時間で効果が出ない或は出来難い場合を仮定しても、一般的な習慣として、洗濯は数日単位〜毎日の定期的に行われ、光触媒添加剤の使用は勿論、泡容器を使用した泡洗剤により、少量の洗濯物や繊細な繊維の手洗いも簡易にその都度利用する事となり、結果として洗濯物の衣類等に光触媒をより多く物理的、化学的刺激を働かせる事となる。
また、光触媒酸化チタンは可視光でも利用が可能としているトリニティゼットの他に、今日では産業技術総合研究所と三菱ガス化学(株)他が開発した二酸化チタン光触媒と低濃度(3.5%;市販や研究されている漂白材でもっとも低濃度)の過酸化水素を主成分とするMGC−01により、380nm以下の紫外光にしか反応しない二酸化チタンが、400nm付近の可視光に反応する漂白剤もある事から、光触媒添加剤に於いても一考する。
光触媒酸化チタンは繊維に練り込むと、光触媒作用で分解されてしまうため、繊維の適用が不可能とされてきた。しかしながら、これらもトリニティーの効果を上げるため、繊維への利用を可能とする防止剤または補助剤も公知されている製品を使用する事により解決している。その上、概30分〜50分の短時間使用では、光触媒の反応速度や分解速度と併せ、ナノセルロースやMFCおよびパルプ粒子による繊維接触時の保護構造と泡沫を含む流水による圧力等も付加されるため、繊維の適用も可能となる。
一方、着用した衣類には、汗や皮脂、皮膚表面の老化した表皮角質層片、血液など人体に由来する汚れと、泥や空気中の埃、煤煙などのほか、食品や化粧品、機械油など生活環境に由来する汚れが入り混じって付着している。このような複雑な汚れを除去するために、衣類用洗剤にはさまざまな機能をもった成分が組み合せて配合されている。代表的な成分としては繊維表面から汚れを引き剥がす主成分としての界面活性剤、界面活性剤の働きを補強するビルダー類(二価金属イオン捕捉剤、アルカリ緩衝剤、分散剤など)、界面活性剤やビルダーとは異なる機能で洗浄効果を向上させるための各種添加剤(酵素、漂白剤、蛍光増白剤)などである。酵素の役割はその種類によって異なるが、汚れそのものに直接作用する酵素では、界面活性剤やビルダー類による界面化学的作用では除去困難な汚れをその加水分解作用で分解し、落としやすい状態に変えることである。酵素にはそれぞれ基質特異性があり、効果を発揮する上で得意とする汚れがある。現在、洗剤に使用されている酵素にはプロテアーゼ(蛋白質分解酵素)、セルラーゼ(繊維素分解酵素)、リパーゼ(脂質分解酵素)、アミラーゼ(澱粉分解酵素)の4種がある。その中の1つのプロテアーゼは衣類に付着する天然汚れの中で、蛋白質の占める割合はさほど多くなく、1〜2割といわれている。しかし、襟 ・袖口や靴下に付着する蛋白質汚れは、主に角質細胞と呼ばれる水不溶性の鱗片状の固体汚れであり、皮膚と衣料との摩擦接触により繊維間隙に押し込められ落ちにくくなっている。また水溶性の蛋白質でも時間とともに酸化 ・変性し、不溶性となって繊維と絡みついたり他の汚れのバインダとなったりして落ちにくい汚れとなる。プロテアーゼはその加水分解作用により、これら蛋白質汚れを細片化・親水化して除去しやすい状態に変えるとともに、バインダとして機能していた蛋白質を分解・除去することで、そこに捕捉されていた無機や有機のその他の汚れが遊離するのを促進している。このような洗浄機能は他の洗剤成分では補うことができない効果で、プロテアーゼが酵素洗剤の必須成分として市場に定着しているが、これらの洗浄機能を得るためには、上記に示された様々な合成化学薬品が多数使われ、アトピー等のアレルギー性皮膚疾患がある場合は、使用が困難となってしまう為、オーガニック洗剤として、洗浄力は多少落ちても天然で安全を求めて流通はしているが、これもまた、天然系と言われていても界面活性剤の使用等があり、完全なオーガニック洗剤は、一部の商品に留まっている事から、洗剤用光触媒添加剤の光触媒は使用した際には一目瞭然でわかるほどの抗菌・抗カビ・漂白作用の洗浄能力に優れ、ナノセルロースやMFC、パルプを使用した界面活性や柔軟剤作用をオーガニック洗剤に混入し使用するだけで、合成洗剤と同様の効果を得られる。但し、国産の場合は洗剤に対しての法規制が有るため、その範囲で限定するものとする。
また、界面活性剤のはたらきの一つに、起泡という作用があり、洗浄は固体と液体の間の界面で起きる現象で、泡立ちは液体と気体の間の界面で起きる現象であるから洗浄と泡立ちは直接には関係がない。しかし、一般に臨界ミセル濃度以上で最も良く泡立つということから、良く泡立つ濃度では十分な洗浄力があることが分かるため泡立ちの程度は洗浄力の目安になり、泡には滑らかな表面から汚れ(特に固体の粒子汚れ)を吸い取って包み込むはたらきがあるが、泡は軽くてなかなか流れ落ちないため、粘着性の強いMFCと、細かい泡沫状にさせるパルプ粒子を使用した洗剤用光触媒添加剤に使用する事により、簡単な洗浄で流し落とす事が可能となる。しかも食器を洗うときのように、少量の洗浄液で広い面積を洗う場合には、泡で汚れを吸い取って包み込むはたらきが重要であり、石けんで食器を洗うときに、スポンジで良く泡立てて細かい泡沫状である方が汚れ落ちの良いのはこの事からも証明される。しかし、洗濯の場合は、布の繊維や織り目の凹凸が泡の大きさよりもはるかに小さいので、滑らかな表面の場合と違って、泡が汚れを吸い取って包み込む作用はあまり働かず、むしろ、乳化や分散によって洗浄液の中に汚れを分散させるはたらきのほうが重要となるため、洗濯の場合の泡の役割は、泡そのもので汚れを落とすということではなく、泡立ち具合が洗浄力の目安になると言われているが、洗剤用光触媒添加剤に使用しているナノセルロースは布地繊維に入り込むほどのナノサイズであり、繊維に入り込み光触媒酸化チタンの抗菌、抗カビ効果で汚れを分解し、MFCとパルプの発泡で、それらが布地繊維より排出され、高い洗浄力が得られる他、光触媒酸化チタンが布地繊維に遷移するため、洗浄・乾燥後でも光触媒効果が持続する。
さらに、既成洗剤に使用されている界面活性剤は、界面活性剤分子の中の親油基と親水基とを、どのようなに組み合わせるかにより、たくさんの種類を作ることができ、親油基は一般に炭素数8〜24の長鎖炭化水素基が用いられ、親水基は水になじみやすい物質(カルボン酸塩、スルホン酸塩、アンモニウム塩等)を用いて水に溶かしたときにその界面活性剤の親水基が分類されており、性質により適した用途に使い分けて数種類の界面活性剤を混合して使用され、洗剤には陽イオン界面活性剤は繊維への吸着性に優れた柔軟仕上げ剤であるが、洗剤用光触媒添加剤にはナノセルロースとMFCが含有されており、それらにより安全な柔軟仕上げ剤となる。
また、泡・破泡・抑泡の機構は、泡消しを現象論的にみると、破泡と抑泡に大別できる。前者はすでに泡立っている泡沫に破泡剤を加えて泡を破壊し、速効的に泡を消すことで、後者は泡立ち液に発泡前に抑泡剤を添加しておき、泡立ちを防止するものである。優れた消泡剤としてシリカーシリコーンオイルの複合体が知られ、シリカ表面のシリコンオイルと泡膜との接触角と消泡性の関係が明らかにされている。接触角が大きいほど泡膜がはじかれやすくなり破泡しやすくなるという″Dewetting″機構が提案され、同様にシリカーパラフィンオイル複合体についてもオイルの疎水化度と消泡性が比例することを明らかになっている。
その上、洗濯機の全自動化、節水型洗濯機やドラム式洗濯機の増加に伴い、洗浄時の抑泡やすすぎ時の消泡の要求が高まり、泡を調整するために、石けんやシリコン消泡剤等が用いられているが、石けんは本来水溶性の界面活性剤で洗浄液中のカルシウムイオンと反応して不溶性のカルシウム石けんを形成し、消泡作用を示す。一方、適度な泡が洗浄剤の粘度を保ち、洗浄の効果を増加したい製品には泡増強剤が加えられ、このように泡立ちが望まれる場合とそうでない場合がある。そのため起泡、泡の安定化、抑泡、消泡等を技術的にコントロールする他、薬剤でコントロールし調整されているが、洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用洗剤は、含有されたパルプ粒子による空間での働きで泡沫のコントロールがされる事により、過剰な水道水の利用を減量させ環境に配慮したオーガニック成分となる。
また、天然界面活性剤ベースの製品として、食器洗い洗剤や洗濯用洗剤等があり、通常、高濃度の界面活性剤を利用し、相乗的に粘性を高める等で濃化される。
さらに、ウルトラファインバブルは微細な泡であり、疎水面に洗剤中の界面活性剤が吸着されることで洗剤の凝集をほぐして水中に分散させ洗剤の効果を高め、繊維の隙間より小さいため繊維の奥まで簡単に入り込むことができ、バブル水で洗濯物を撹拌することは洗剤を繊維の奥まで浸透させて洗浄することになるため、繊維の奥から汚れを落とすことが可能になった。また、ウルトラファインバブルは微細な泡のため浮力の影響を受けにくく、水中に長時間留まることができるため、その効果を長時間持続させることができる事から、洗浄効果を高めるウルトラファインバブル水を利用し、光触媒添加剤を混入させた洗剤を溶解させ洗濯を行うと、光触媒添加剤が微細な泡沫により繊維に入り込み、洗濯物の効果的な洗浄と抗菌・抗カビ・防臭等が可能となる。即ち、バブル水と光触媒添加剤入り洗剤で洗った衣類は、単なる水道水で洗った場合に比べて皮脂汚れの蓄積が光触媒効果でも抑えられるため、例えば白いワイシャツを長期間保管した後でもエリ・ソデなどの黄ばみが抑えられる。さらに、冷水でも洗浄力には差異が無い。また、パルプ粒子や光触媒酸化チタンは沈殿性が強いため、製造時や保管時または使用時等には容器内の成分を容器蓋上等に付帯させた簡易な回転機能等で撹拌すると洗浄効率も安定化し、より添加剤として効能も強力となる。ただし、スラリー技術による沈殿防止・分散効果の市販品を混合使用する事も一考する。
また、水は食塩のような無機塩類を溶かす溶解力を持ち、有機物でも油脂や石油溶剤等の炭化水素やエーテル類の一部を除いて酢酸のような有機酸類・糖類・タンパク質・アルコール類でも幅広く溶解する事から水洗いによる洗浄だけでも衣服や食器等の付着した多くの汚れを落とすが、さらに洗浄力を高めるために洗剤を使用するのが一般的となっている。洗剤はHO分子量18という小さい分子量で特殊な結合となる「水素結合」が起こり、これは強く固まる凝集力および繊維を束ねる性格を有するMFCが分子間に働き、強い表面張力で面積があれば何百万tの油も浮かす事が出来る。逆に水より表面張力の強いものが水の表面に泡玉を作る「発泡体」は洗浄時の分解破裂で水流中の撹拌を行うが、これらの作用には天然素材で無毒と言われ発泡性のある重曹を混合させる事でその役割が働き、洗剤用光触媒添加剤はオーガニック洗剤への添加も可能となる。但し、重曹の働きは目視出来るほどでは無いが、泡沫により効果は示される。
一方、芝生の上や野原での店頭等で衣類についた青緑色の汚れには、少量の水でドロドロに溶いた砂糖を直接布地の汚れに塗布し20〜30分程度浸け置き後、洗濯機または手洗いで洗浄すると綺麗に落ちる事や、料理で肉類と野菜類を手で混ぜ合わせた際、手に付着したベトベト油分に砂糖を使用するだけで油汚れが落ちるが、これらに見られる砂糖の洗浄能力は、砂糖の持つ親和性に関係している。砂糖はグルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)の2種類であるスクロースで構成され、主な成分は炭素と水素となり、油の成分である炭素と水素、酸素で構成されている事から類似した成分は混ざりやすく、皮膚よりも砂糖の成分が油に近いためこのような現象が起こるが、水との相性も良い事で効果的に作用し、手荒れの心配もない。また、砂糖はセルロースに比し、分子量が遥かに小さく、8つの水酸基を持ち水に良く溶け、化合物の分子内の小部分が変化した各種の誘導体を与える等、多様な化学的機能を持ち、優れた抗菌・防腐作用と細胞を回復させる作用があると臨床結果も出ている事から、洗剤用光触媒添加剤に混合させ、照度が極めて低い場所等で光触媒の抗菌効果を補助する役割が期待できる。
さらに、青森ヒバは香木とも言われ、精油はヒバ材の腐りにくい木材成分を抽出しているため抗菌力を持ち、中性油中にはツヨブセンという香料成分が含有され、酸性油中には天然物質としては極めて優れた抗菌性を有するヒノキチオールやβドラブリン等が約2%含有されている。また、抗菌スペクトルが非常に広く、カビや雑菌に対し特に活性が高く、耐性菌の出現をさせない特徴がある事から、洗剤用光触媒添加剤および洗濯用または食器用天然洗剤に混合する事で、光触媒の抗菌効果の補助と併せ、天然の香料として効果が得られる。
また、洗濯用または食器用洗剤は、既成洗剤に混入しない場合でも同様の効果が得られる。本発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。

Claims (3)

  1. 木材を主材料としたナノセルロース、微小繊維状セルロース、パルプ、重曹、酸化チタン、砂糖、楠の葉、タヒボまたは紫シソ、ヤシ油、青森ヒバを使用し既成洗剤に混合する洗剤用光触媒添加剤であって、
    前記ナノセルロースは濃度約6%以下の微粒子または液体、微小繊維状セルロースは約1.0%以下の微粒子または液体、酸化チタンは1.0%以下とμmサイズパルプの粉体または液体、重曹はμmサイズ粉体または液体、砂糖はグルコースとフルクトースの二糖類であるスクロース粉体または液体、楠の葉、タヒボ、紫シソ、ヤシ油、青森ヒバをそれぞれ0.1%以下の粉体または液体または精油および油脂であり、それらを水溶性液で液体化させ混合させる事を特徴とした洗剤用光触媒添加剤。
  2. 木材を主材料としたナノセルロース、微小繊維状セルロース、パルプ、重曹、酸化チタン、砂糖、楠の葉、タヒボまたは紫シソ、ヤシ油、青森ヒバを使用した洗濯用または食器用洗剤であって、
    前記ナノセルロースは濃度約6%以下の微粒子または液体、微小繊維状セルロースは約1.0%以下の微粒子または液体、酸化チタンは1.0%以下とμmサイズパルプの粉体または液体、重曹はμmサイズ粉体または液体、砂糖はグルコースとフルクトースの二糖類であるスクロース粉体または液体、楠の葉、タヒボ、紫シソ、ヤシ油、青森ヒバをそれぞれ1.0%以下の粉体または液体または精油および油脂であり、それらを水溶性液で液体化させる事を特徴とした洗濯用または食器用洗剤。
  3. 請求項1乃至2に使用する酸化チタンは光触媒活性の高い天然のアナターゼ型酸化チタンまたはブルッカイト型酸化チタン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114367276A (zh) * 2022-01-14 2022-04-19 华东师范大学重庆研究院 一种光催化剂及其制备方法和应用以及衣物洗涤方法

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