JP4247494B2 - プロジェクションナットの溶接制御方法とその装置 - Google Patents

プロジェクションナットの溶接制御方法とその装置 Download PDF

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Description

この発明は、プロジェクションナットを供給する分野におけるものであり、供給ロッドのガイドロッドをプロジェクションナットのねじ孔内へ串刺し状に貫通させて、ナット供給を行うものに関している。
パ−ツフィ−ダ等からのプロジェクションナットをストッパ面に当てて所定位置に停止させ、その後、供給ロッドのガイドロッドをプロジェクションナットのねじ孔内に串刺し状に貫通させてプロジェクションナットを目的箇所へ供給する形式のものが実用化されている。この目的箇所は、一般的に電極のガイドピンであり、ここにプロジェクションナットを供給して相手方の鋼板部品にプロジェクション溶接をしている。
特公昭51−9703号公報
上述のような供給ロッドは、その設置位置が少しでも狂っていると、相手方の電極ガイドピンに突き当たって、供給ロッドが曲がったりするという問題がある。最も重要視されることとして、作業者の安全の問題がある。何等かの手違いで作業者の手がガイドロッドと電極ガイドピンとの間に挟まれたときには、どんなことがあっても溶接電極が進出してこないようにしておかねばならない。万一、溶接電極に手を挟まれたら、大怪我をすることになる。
問題を解決するための手段
本発明は、以上に述べた問題点を解決するために提供されたもので、請求項1記載の発明は、所定位置に停止させたプロジェクションナットのねじ孔に供給ロッドのガイドロッドを串刺し状に貫通させて、このプロジェクションナットを電極へ供給する形式のものにおいて、供給ロッドは中空の管状の構造とされた大径のロッド部と突起が固定された小径のガイドロッドからなり、ガイドロッドはロッド部の中に進退可能な状態で組合わされ、ガイドロッドの突起がロッド部に設けた軸方向に伸びる長孔を貫通し、供給ロッドの進出時にガイドロッドの先端が作業者の手に当たることによりガイドロッドがロッド部に対して相対変位を生じたとき、ガイドロッドの突起が相対変位を検出する手段により検出されて溶接電極の作動を中止させることを特徴とするプロジェクションナットの溶接制御方法である。
また、請求項2記載の発明は、所定位置に停止させたプロジェクションナットのねじ孔に供給ロッドのガイドロッドを串刺し状に貫通させて、このプロジェクションナットを電極へ供給する形式のものにおいて、供給ロッドは中空の管状の構造とされた大径のロッド部と突起が固定された小径のガイドロッドからなり、ガイドロッドはロッド部の中に進退可能な状態で組合わされ、ガイドロッドの突起がロッド部に設けた軸方向に伸びる長孔を貫通し、供給ロッドの進出時にガイドロッドの先端が作業者の手に当たることによりガイドロッドがロッド部に対して相対変位を生じたとき、ガイドロッドの突起が相対変位を検出する手段により検出されように構成し、この手段からの信号で溶接電極の進出を中止させるように構成したことを特徴とするプロジェクションナットの溶接制御装置である。
発明の効果
したがって、請求項1記載のプロジェクションナットの溶接制御方法によれば、供給ロッドが電極の方へ進出したとき、段落0026に記載されているように、もし、ガイドロッドの先端が作業者の手に突き当たった場合には、ガイドロッドがロッド部内に相対的に進入する。したがって、作業者の手に過大な力は作用しないので、怪我にはいたらずに済む。さらに、うっかりして作業者の手がガイドロッドと電極(電極ガイドピン)との間に挟まれたときには、ガイドロッドが相対的にロッド部の中に進入する。したがって、手に作用する挟み付けの力は僅かな値となり、怪我にはいたらずに済む。同時に、上記の相対変位から得られる信号によって、溶接電極の作動を中止させるので、可動電極は進出することがなく、作業者の手が可動電極と固定電極との間に挟み付けられるという最悪の事態が回避される。ガイドロッドの先端部が電極ガイドピンに突き当たったときにも、上述の手が挟まれた場合と同じ作動によって、ガイドロッドが曲がったり電極ガイドピンが損傷することが防止される。
また、請求項2記載のプロジェクションナットの溶接制御装置によれば、ガイドロッドの先端が作業者の手に突き当たったときや、作業者の手が挟まれたときの、いわゆる「保護機能」は、上記方法の発明で説明したとおりである。また、上述の相対変位が生じると、この変位を検出する手段から信号が発せられる。この信号がトリガーになって可動電極の進出を中止させて、手が電極間に挟まれることが回避される。
請求項3記載の発明は、請求項2において、ガイドロッドの相対変位の有無を検出するセンサーが静止部材に取付けてあることを特徴とするプロジェクションナットの溶接制御装置である。
ガイドロッドの先端が電極ガイドピンに突き当たったり、作業者の手が前述のように挟まれたときには、ガイドロッドがロッド部に対して相対変位をする。この変位を静止部材に設置したセンサーで検出して、その信号で電極作動を中止させる。センサーが静止部材に取付けてあるので、ガイドロッドの相対変位が確実に検出され、信頼性の高い電極作動の制御が得られる。
請求項4記載の発明は、請求項3において、供給ロッドのストロ−ク状態を検出するセンサーを設置し、このセンサーからの検出信号とガイドロッドの相対変位無しを表す信号とによって、溶接電極の進出を行わせるように構成したことを特徴とするプロジェクションナットの溶接制御装置である。
供給ロッドの進退ストロ−クは、ガイドロッドが電極ガイドピンや作業者の手に突き当たった場合でも、常に所定の進出長さと後退長さである。このストロ−ク状態からえられる検出信号とガイドロッドの相対変位無しの検出信号とが両立したときに、溶接電極の進出がなされる。すなわち、供給ロッドの所定ストロ−クサイクルに対してガイドロッドが正常位置にあることを確認することによって、電極の作動が指令されるのである。換言すると、供給ロッドのストロ−ク信号とガイドロッドの正常信号がアンド条件で関係付けられ、溶接電極の作動へ移行するのである。このようにガイドロッドが正常であることというのは、作業者の安全やガイドロッドが電極ガイドピンに突き当たっていないことが確認されてから、溶接電極が進出することを意味しており、安全性や装置の損傷防止の面ですぐれた装置が実現する。
請求項5記載の発明は、請求項2から請求項4のいずれかにおいて、供給ロッドはサーボモータによって駆動されることを特徴とするプロジェクションナットの溶接制御装置である。
このようにサーボモータを使用することによって、エアシリンダのように長尺な部品で駆動することが回避できるので、装置全体をコンパクトにまとめることが可能となる。さらに、サーボモータはエンコーダのような位置検出手段でその作動位置を検知できるので、エンコーダから読取る回転数で供給ロッドの進出位置を正確に設定することが実現する。
本発明において、「ガイドロッドの相対変位を検出する」という概念は、後述の実施形態からも明らかなように、ガイドロッドに異常が発生した場合には、相対変位が生じたことを検出するという観点で認識され、ガイドロッドが正常である場合には、相対変位が生じていないことを検出するという観点で認識される。
つぎに、本発明のプロジェクションナットの溶接制御方法とその装置を実施するための最良の形態を説明する。
図2は全体構造を示す縦断側面図である。図1は、図2のものを左上から見た縦断面図であり、制御回路や空気通路も合わせて図示してある。固定電極1と可動電極2とが同軸上に配置され、固定電極1上に鋼板部品3が載置してあり、その上に置かれたプロジェクションナット4に可動電極2が密着して電気抵抗溶接がなされる。供給ロッドの作動ユニットは符号5で全体的に示されている。作動ユニット5は、主として供給ロッド6と、それを案内するガイド管7と、パ−ツフィ−ダ(図示していない)に接続されているナット供給管8および磁石9からなっている。なお、符号1aは固定電極1のガイドピンである。
プロジェクションナット4は、正方形の四角い形をした一般的なもので、その中央部にねじ孔10が明けられ、四隅に溶着用の突起が形成されている。このような形状のナットであるから、ナット供給管8は矩形断面としてある。ナット供給管8は、ガイド管7の下端部に溶接してあり、供給管8とガイド管7が交差している箇所に仮止室11が構成され、その下側は出口開口12とされている。仮止室11の端部を閉塞するような形でガイド板13がガイド管7に固定され、このガイド板13の一部に磁石9が埋め込んである。なお、符号14はガイド板13を固定するための押さえ部材で、ボルト15でしっかりと取付けてある。ナット供給管8を通ってきたナット4は仮止室11内で磁石9で吸引されることによって、一時係止がなされている。
供給ロッド6は大径のロッド部16と小径のガイドロッド17からなり、ガイドロッド17はロッド部16に対して進退可能な状態で組合わされている。ロッド部16は中空の管状の構造であり、その中にガイドロッド17が進退自在に差し込んである。ガイドロッド17には少し直径を大きくした摺動部18が形成してあり、この部分がロッド部16の内面と摺動するようになっている。供給ロッド6はエアシリンダ19によって進退させられるもので、そのピストンロッド20と同軸の状態で結合してある。ピストンロッド20の端部にボルト部21が形成され、それをロッド部16の端部にねじ込み、ロックナット22で締め付けてある。なお、符号23はピストン、24、25は空気ホ−スである。また、エアシリンダ19とガイド管7とはねじ部26で一体化されており、ガイド管7がブラケット27を介して静止部材28に固定されている。
供給ロッド6はガイド管7内に摺動自在な状態で挿入されている。ロッド部16の一部に軸方向に伸びる長孔29が明けられ、摺動部18に固定した鉄製の突起30が長孔29内を貫通している。突起30は、L字型の部材をボルト31で摺動部18に固定してある。ロッド部16内に挿入した圧縮コイルスプリング32でガイドロッド17に押出し方向の弾力が作用させてあり、突起30が長孔29の下端に当たることによって、供給ロッド6全体の長さが設定されている。
ガイド管7にも軸線方向の長孔33が明けられ、突起30の一部がここにのぞんでいる。長孔33の下方に近接スイッチ式のセンサー34が取付けてある。このセンサー34は、供給ロッド6が所定長さの進出ストロ−クをし、ガイドロッド17のロッド部16に対する相対変位がないときに、突起30と合致するような箇所に配置してある。すなわち、図5の実線図示の状態である。センサー34は静止部材に取付けてあり、図4のごとくガイド管7に溶接したブロック35にボルト36で支持板37が固定され、この支持板37にセンサー34が取付けてある。なお、符号38はセンサー34からの電気信号を取り出す結線である。
上述のセンサー34は、供給ロッド6の進出時にガイドロッド17がロッド部16に対して相対変位を生じたときの「相対変位を検出する手段」である。図1や図5、図6での相対変位の検出は、図6のように突起30がセンサー34に合致していない状態を検知して「相対変位あり」としている。そのために、供給ロッド6が所定進出ストロ−クをして一定時間を経過しても、センサー34から何の信号も出てこないことをもって、「相対変位あり」と認識するのであり、このようなことを行わせる制御回路は、通常のタイマーやスイッチの組み合わせで簡単に実施することができる。したがって、図示の実施形態では、「相対変位なし」を表す信号は、図5のように突起30がセンサー34に合致している状態をもって得ることとなる。
「相対変位を検出する手段」としては、他に種々なものが採用できる。たとえば、相対変位によって通電する構造、リミットスイッチの作動片を相対変位で動かす構造、光電センサーで相対変位を検知する構造などである。また、図5や図6の二点鎖線図示のように、ガイドロッド17に相対変位があったときに突起30がセンサー34に合致するようにしてもよい。なお、図6の指は、理解しやすくするために、大きく図示してある。
供給ロッド6のストロ−ク状態を検出するセンサーは、符号39で示されている。このセンサー39は、エアシリンダ19の外周部に固定した近接スイッチ式のものであり、ピストン23の全ストロ−クの中央付近に設置してある。図示のセンサー39は、エアシリンダ19に取付けてあるが、これにかえてピストンの全ストロ−クの中央付近に相当する箇所のガイド管7の外周部にセンサーを取付けて、供給ロッド6の上端部が該センサー部を通過したときに信号を出させるようにしてもよい。
センサー34からの結線38とセンサー39からの結線40とが、制御装置41に接続されている。さらに、エアシリンダ19を進退作動させるために空気切替え弁48が設置され、その結線49が制御装置41に接続してある。制御装置41においては、ガイドロッド17に相対変位が生じていなくて電極を進出させてもよいとの判定がなされると、指令結線42から空気切替え制御弁43に作動信号がおくられて、可動電極2が進出する。
もし、ガイドロッド17の先端が作業者の手に突き当たった場合には、圧縮コイルスプリング32を圧縮しながらガイドロッド17がロッド部16内に進入する。したがって、作業者の手に過大な力は作用しないので、怪我にはいたらずに済む。そして、センサー34からは何も信号が発せられないので、制御装置41において「異常あり」と判定されて、指令結線42からは可動電極2の進出を中止する信号が空気切替え制御弁43に送られて、電極に手が挟まれることは回避される。なお、符号44は可動電極の作動エアシリンダ、45、46はエアシリンダ44への空気給排用のホ−ス、47は空気供給源からのホ−スである。
本発明の最も重要な点は、「ガイドロッドがロッド部に対して相対変位をしたとき、この相対変位を検出して溶接電極の作動進出を中止させること」である。このようなことを実現させるために装置各部の作動を所定の作動シーケンスで行わせるのであるが、その作動シーケンスには、種々なものを採用することができる。図示のセンサー類、空気切替え制御弁および制御装置を用いて形成される作動シーケンスの一例は、つぎのとおりである。
起動信号のオン・オフは、図示していないが、足で操作するフートスイッチでおこなっている。この起動信号がオフのときには、エアシリンダ19の空気切替え制御弁48はオフになっていて、圧縮空気は空気ホ−ス25を経てピストン23の下側に供給され、供給ロッド6は後退位置に維持されている。この状態のときには、センサー34と39はオフとされている。
起動信号がオンになると、まず、センサー34のオフ状態を制御装置41で記憶する。それと同時に空気切替え制御弁48がオンとされて、ピストン23の上側に圧縮空気がおくられ、供給ロッド6が進出する。このときにガイドロッド17が作業者の手に突き当たらなければ、突起30がセンサー34に合致(図5参照)して、センサー34からのオン信号が結線38を経て制御装置41に入力される。上記空気切替え制御弁48のオンおよびセンサー34のオフからオンへの変化が制御装置41に記憶される。供給ロッド6が進出してナット供給が終了したときに、図示していないがタイマーが作動を開始し、一定時間を経過すると、空気切替え制御弁48が切り替えられて、供給ロッド6が復帰ストロ−クを開始する。この復帰途上でセンサー39から信号を発し、この信号と制御弁48オン、センサー34オンを表す両信号とが制御装置41でアンド処理をされ、それによって、制御装置41から指令結線42を経て空気切替え弁43に作動信号が送られ、可動電極2の進出がなされる。
ピストン23の進出ストロ−クにおいても、ピストン23がセンサー39を通過するが、このときの信号は拾わないか、あるいはタイマーと組み合わせてセンサー39から信号が出ないようにしてある。以上に説明した作動シーケンスは、ガイドロッド17が指等に突き当たらない正常な場合である。
一方、指等が挟まれた異常な場合の作動シーケンスを説明する。起動信号がオンになって前述のような手順で供給ロッド6が進出しても、ガイドピン17の先端がロッド部16に対して相対変位をしているので、突起30はセンサー34に合致することがなく、したがって、センサー34はオフのままでここからの信号は発せられない。このように「センサー34のオフからオンへの変化」が信号として確保できないので、供給ロッド6の復帰ストロ−ク時にセンサー39から信号が発せられても、上述のような制御装置41におけるアンド処理が不成立となり、最終的には、指令結線42から空気切り替え制御弁43への起動信号は出されることがなく、可動電極2は進出することがない。このようにして、作業者の手が電極で挟まれるという最悪の事態が回避されるのである。
なお、センサー34が何等かの原因で故障をして、常時、オン信号が出ていると、ガイドロッド17に指が挟まれていても、電極の進出条件が整うこととなり、安全対策として不十分である。そこで、センサー34にあらかじめチェック信号を送って、誤作動の有無を事前に確認することが得策である。
図1のセンサー類の設置状態を変更して、最終的に「電極による指はさまれ」を回避することができる。たとえば、エアシリンダ19の後退位置と前進位置にそれぞれセンサーを設置し、前進位置のオン信号とガイドロッド17に指が挟まれていないことを表すセンサー34のオン信号を制御装置41で記憶させ、この記憶状態とエアシリンダ19が復帰して得られる後退位置の信号とが、前述のようにアンド処理がなされて、電極の進出が指令されるのである。
もし、ガイドロッド17に指が挟まれていると、センサー34からのオン信号が得られないので、上述のようなアンド処理が成り立たず、最終的には、固定電極2の進出が中止される。
図7、図8は、前述のエアシリンダ19に代えてサーボモータ50を使用した場合である。ここでは図1の場合と異なっている箇所だけを図示してある。したがって、サーボモータ50はガイド管7に結合され、サーボモータ50の出力回転軸(図示していない)には、回転運動を進退運動に変換する機構が結合してある。このような変換機構としては、ピニオンとラックの組合わせ、スクリューシャフトの機構などいろいろな方式が採用できる。ここでは後者のスクリューシャフトの場合である。
すなわち、スクリューシャフト51には螺旋溝52が形成してあり、ここに多数の鋼球53が受け入れられている。スクリューシャフト51が進入している筒部材54の内面には、螺旋溝52に対応した螺旋溝55(図8参照)が形成してあり、両螺旋溝52と55の両方に鋼球53がはまりこんでいる。したがって、スクリューシャフト51が回転すると、筒部材54が軸方向に進退する。なお、図示していないが筒部材54はスクリューシャフト51と共まわりをしないように回転止めの構造が採用されている。
筒部材54には、前述のボルト部21が形成され、このボルト部21にロッド部16が結合されている。他の構造部は図1の場合と同じなので、図7に同じ符号を記載して詳細な説明は省略してある。また、供給ロッドすなわちロッド部16の位置を検出する手段として、エンコーダ56が採用されている。これは、サーボモータ50の回転を受けて作動するもので、サーボモータ50に結合されている。
図1の場合と同じ作動形態を採用すると、次のとおりである。起動信号がオンになると、それと同時にサーボモータ50が回転を開始し、筒部材54の進出と共にロッド部16(供給ロッド6)が進出し、ガイドロッド17がガイドピン1aや作業者の指に当たらなければ、突起30とセンサー34とが合致してそれによる信号が結線38から制御装置41に入力される。供給ロッド6が正常にフルストロークをした場合のサーボモータ50の回転数は、エンコーダ56であらかじめ把握されているので、所定回転数に達したらガイドロッド17の先端部は所定の位置で正確に停止する。このような所定回転数が制御装置41に入力されると、前述の突起30とセンサー34との合致による信号がアンド条件で処理され、制御装置41から指令結線42をへて電極2の進出がなされる。
もし、作業者の指が挟まったときには、ガイドロッド17がロッド部16内に進入するので、突起30とセンサー34とは合致することがなく、それによる信号は制御装置41には入力されない。したがって、前述のアンド条件で処理されることがないので、制御装置41からは指令結線42へは信号が発せられず、電極2の進出はなされない、このようにして作業者の指が電極で挟まれることが未然に防止される。
以上に説明した実施例から導かれる作用効果を列記すると、つぎのとおりである。
中空のロッド部16内にガイドロッド17が進退自在に挿入され、ガイドロッド17に突起30を固定し、これを基凖部材にしてセンサー34でガイドロッド17の相対変位を検出する。したがって、ガイドロッド17の相対変位は突起30において確実に検出できる。
センサー34は、静止部材であるガイド管7に固定され、それに接近する突起30がガイドロッド17に取付けられている。したがって、ガイド管7の内側で相対変位をする突起30の動きを的確に把握して検出することが可能となる。
長孔29内に突起30が入っていて、圧縮コイルスプリング32の張力によって突起30が長孔29の端部に当たっている。したがって、ロッド部16とガイドロッド17との二重構造になった供給ロッド6は、圧縮コイルスプリング32の弾力でその全長が設定され、指挟みなどのトラブルがない限り、所定の供給ロッド長さが常に正確に維持され、ナット供給精度を正常に確保できる。
請求項1記載の発明に関する実施例によれば、供給ロッド6が固定電極1の方へ進出したとき、段落0026に記載されているように、もし、ガイドロッド17の先端が作業者の手に突き当たった場合には、ガイドロッド17がロッド部16内に相対的に進入する。したがって、作業者の手に過大な力は作用しないので、怪我にはいたらずに済む。さらに、うっかりして作業者の手がガイドロッド17と固定電極1(電極ガイドピン1a)との間に挟まれたときには、ガイドロッド17が相対的にロッド部16の中に進入する。したがって、手に作用する挟み付けの力は僅かな値となり、怪我にはいたらずに済む。同時に、上記の相対変位から得られる信号によって、可動電極2の作動を中止させるので、可動電極2は進出することがなく、作業者の手が可動電極2と固定電極1との間に挟み付けられるという最悪の事態が回避される。ガイドロッド17の先端部が電極ガイドピン1aに突き当たったときにも、上述の手が挟まれた場合と同じ作動によって、ガイドロッド17が曲がったり電極ガイドピン1aが損傷することが防止される。
請求項2記載の発明に関する実施例によれば、ガイドロッド17の先端が作業者の手に突き当たったときや、作業者の手が挟まれたときの、いわゆる「保護機能」は、上記方法の発明で説明したとおりである。また、上述の相対変位が生じると、この変位を検出する手段から信号が発せられる。この信号がトリガーになって可動電極の進出を中止させて、手が電極間に挟まれることが回避される。
請求項3記載の発明に関する実施例によれば、ガイドロッド17の先端が電極ガイドピン1aに突き当たったり、作業者の手が前述のように挟まれたときには、ガイドロッド17がロッド部16に対して相対変位をする。この変位を静止部材であるガイド管7に設置したセンサー34で検出して、その信号で可動電極2の進出を中止させる。センサー34が静止部材に取付けてあるので、ガイドロッド17の相対変位が確実に検出され、信頼性の高い電極作動の制御が得られる。
請求項4記載の発明に関する実施例によれば、供給ロッド6の進出ストロ−クは、ガイドロッド17が電極ガイドピン1aや作業者の手に突き当たった場合でも、常に所定の一定長さである。この一定長さのストロ−クからえられる検出信号とガイドロッド17の相対変位無しの検出信号とが両立したときに、可動電極2の進出がなされる。すなわち、供給ロッド6の所定ストロ−クに対してガイドロッド17が正常位置にあることを確認することによって、可動電極2の作動が指令されるのである。換言すると、供給ロッド6のストロ−ク信号とガイドロッド17の正常信号がアンド条件で関係付けられ、可動電極2の作動へ移行するのである。このようにガイドロッド17が正常であることというのは、作業者の安全やガイドロッド17が電極ガイドピン1aに突き当たっていないことが確認されてから、可動電極2が進出することを意味しており、安全性や装置の損傷防止の面ですぐれた装置が実現する。
請求項5記載の発明に関する実施例によれば、サーボモータ50を使用するものであるから、エアシリンダ19よりもスペ−スが少なくて装置がコンパクトにまとまる。サーボモータ50にエンコーダ56を組合わせれば、サーボモータ50による供給ロッド6に進退位置の制御が正確におこなえて、信頼性の高い溶接制御や装置か確保できる。
本発明は、溶接電極に対するプロジェクションナットの供給装置に、上記のような相対変位を生じさせ、この相対変位による信号で可動電極の進出を禁止するものであるから、広く採用されているプロジェクションナットの溶接行程において、効果的に利用される。
本発明の実施形態を示す縦断面図である。 装置全体を示す簡略的な縦断側面図である。 図1の(3)−(3)断面図である。 図1の(4)−(4)断面図である。 正常なストロ−ク状態を示す簡略的な縦断側面図である。 異常なストロ−ク状態を示す簡略的な縦断側面図である。 サーボモータを使用した場合の部分的な縦断面図である。 ボールスクリューシャフトの部分構造を示す縦断側面図である。
符号の説明
4 プロジェクションナット
10 ねじ孔
6 供給ロッド
17 ガイドロッド
1 電極
16 ロッド部
2 可動電極
30 突起
29 長孔
34 相対変位を検出する手段
34 センサー
7 静止部材
39 センサー
50 サーボモータ

Claims (5)

  1. 所定位置に停止させたプロジェクションナットのねじ孔に供給ロッドのガイドロッドを串刺し状に貫通させて、このプロジェクションナットを電極へ供給する形式のものにおいて、供給ロッドは中空の管状の構造とされた大径のロッド部と突起が固定された小径のガイドロッドからなり、ガイドロッドはロッド部の中に進退可能な状態で組合わされ、ガイドロッドの突起がロッド部に設けた軸方向に伸びる長孔を貫通し、供給ロッドの進出時にガイドロッドの先端が作業者の手に当たることによりガイドロッドがロッド部に対して相対変位を生じたとき、ガイドロッドの突起が相対変位を検出する手段により検出されて溶接電極の作動を中止させることを特徴とするプロジェクションナットの溶接制御方法。
  2. 所定位置に停止させたプロジェクションナットのねじ孔に供給ロッドのガイドロッドを串刺し状に貫通させて、このプロジェクションナットを電極へ供給する形式のものにおいて、供給ロッドは中空の管状の構造とされた大径のロッド部と突起が固定された小径のガイドロッドからなり、ガイドロッドはロッド部の中に進退可能な状態で組合わされ、ガイドロッドの突起がロッド部に設けた軸方向に伸びる長孔を貫通し、供給ロッドの進出時にガイドロッドの先端が作業者の手に当たることによりガイドロッドがロッド部に対して相対変位を生じたとき、ガイドロッドの突起が相対変位を検出する手段により検出されように構成し、この手段からの信号で溶接電極の進出を中止させるように構成したことを特徴とするプロジェクションナットの溶接制御装置。
  3. 請求項2において、ガイドロッドの相対変位の有無を検出するセンサーが静止部材に取付けてあることを特徴とするプロジェクションナットの溶接制御装置。
  4. 請求項3において、供給ロッドのストロ−ク状態を検出するセンサーを設置し、このセンサーからの検出信号とガイドロッドの相対変位無しを表す信号とによって、溶接電極の進出を行わせるように構成したことを特徴とするプロジェクションナットの溶接制御装置。
  5. 請求項2から請求項4のいずれかにおいて、供給ロッドはサーボモータによって駆動されることを特徴とするプロジェクションナットの溶接制御装置。
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