JP4246841B2 - 伝送方法および伝送装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、伝送方法に関し、より特定的には、直流平衡の良い多値符号が伝送路を伝送される伝送方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
伝送装置では、送信端は、受信端へと送りたいデータを伝送路に送出する。さらに、送信端は、コマンドを伝送路に送出して、予め定められた動作の実行を受信端に指示する場合もある。このデータおよびコマンドは、複数種の情報として、図11に示すように多重伝送される場合がある。図11のシンボル列111において、COM112およびCOM113はそれぞれ、コマンドのシンボルである。また、DATA114はデータのシンボルである。
【0003】
送信端が図11のCOM112を継続的に送信すると、この信号の平均値が伝送路の特性に依存して漂動する。つまり、伝送路は、同符号が連続する信号を正しく伝送できない。そこで、伝送装置には、伝送路符号が採用される。送信端は、予め定められた符号化の規則に従って、同符号が過度に連続するシンボル(コマンドやデータ)を、異なる符号が適度に混在するものに変換する。この伝送路符号化により、伝送路には、直流平衡の良い信号が送出される。
【0004】
伝送路符号化の1つが、米国特許「第4,530,088号」に開示されている。この米国特許には、いわゆる4B5B符号化が開示されている。以下、4B5B符号化について、図12を参照して説明する。図12の符号化部121は、送信端に設けられる。この符号化部121には、図11のDATA114、COM112またはCOM113が入力される。送信端が送信すべきデータは4ビット毎にブロック化されることにより生成される。したがって、4ビットのDATA114は、16(=24 )通りのシンボルにいずれかで表される。また、送信されるコマンドがCOM112およびCOM113の2つの場合には、それぞれが4ビットに相当する長さでブロック化されても、それぞれ1通りずつのシンボルしか表さない。つまり、送信端は、DATA114、COM112またはCOM113を合計すると、18通りのシンボルを受信端に送信する。
【0005】
4B5B符号化では、5ビットで表現できる32通りのシンボルの中から、直流平衡の良い18通りのシンボルが予め選ばれている。選択された5ビットのシンボルは、入力される4ビットのシンボルに割り当てられる。これによって、4B5B符号化の規則が決定される。
【0006】
符号化部121は、図13(a)に示すように、4ビットのシンボル(COM112、COM113またはDATA114)が揃うことを待機する。符号化部121は、4B5B符号化の規則に基づいて符号化を行い、これによって、4ビットのシンボルが5ビットのもの(図中、Xcodeと示されている)115に変換される。この5ビットのシンボル115が伝送路を通じて受信端に伝送される。受信端には復号部が設けられており、この復号部は、図13(b)に示すように、5ビットのシンボル115が揃うことを待機する。復号部は、4B5B符号化の規則に基づいて復号を行い、これによって、5ビットのシンボル115が、元の4ビットのシンボル(DATA114等)に復元される。
【0007】
上記のように、直流平衡の悪い信号列が送信端で生成されても、伝送路符号を採用することにより、伝送路には直流平衡の良い信号列が送出される。これによって、送信端と受信端との間で、情報を正しく伝送できる。さらに、4B5B符号化では、複数種の情報(典型的にはコマンドおよびデータ)を多重することもできる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の4B5B符号化では、送信端および受信端は、4ビットおよび5ビットのシンボルが揃うことを待機しなければならない。つまり、符号化および復号する際に、伝送遅延が生じる。そのため、伝送遅延に対して制約があるデータ伝送装置では、直流平衡の良い信号列に変換するための処理時間を確保できないという問題点があった。
なお、上記米国特許では、4ビットの信号列が符号化部121にパラレルに入力され、5ビットの信号列が符号化部121からパラレルに出力される。しかし、符号化部121の前段において、シリアル−パラレル変換が行われている。このシリアル−パラレル変換時に伝送遅延が発生する。つまり、従来の伝送路符号化では、いずれかの部分で上述の伝送遅延が生じる。
【0009】
それ故に、本発明の目的は、複数種の情報を多重しつつ、小さな伝送遅延で情報を伝送できる伝送方法および送受信装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
本発明の各目的は、以下に説明する本発明によって達成される。
発明は、複数の振幅値により表現される多値符号を、送信端から受信端へと伝送路を通じて伝送する方法であって、
送信端は、
複数種類のシンボルを含む情報を、過去に生成された多値符号と、現在生成された多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って同じパターンの多値符号に符号化して、同じパターンの位相変化により、あるシンボルから他のシンボルへの変化が表現される多値符号列を生成し、
生成された多値符号列を伝送路に送出し、
受信端は、
伝送路を通じて多値符号列を受信し、
符号化規則に対応する復号規則に従いつつ、現在受信された多値符号と、過去に受信された多値符号との関係に基づいて、受信された多値符号列を復号して、情報を再生する。
【0011】
本発明によれば、送信端は、過去の多値符号と現在の多値符号との関係によって情報を符号化して受信端に伝える。つまり、本送信端は、従来の4B5B符号化のように、4ビットのブロックが完全に入力されるまで待機することなく、情報を符号化できる。これによって、本送信端では、送信すべき情報の発生から符号化の終了までの処理時間が小さくなる。また、受信端は、現在の受信多値符号と、過去の受信多値符号との関係の基づいて、送信端からの情報を復号および再生できる。つまり、受信端は、従来の4B5B復号のように、5ビットの符号列が完全に入力されるまで待機することなく、情報を復号および再生できる。これによって、本受信端では、多値符号の受信から復号の終了までの処理時間が小さくなる。これによって、本発明に係る伝送方法によれば、情報を小さな遅延量で伝送できる。
【0012】
また、本発明によれば、送信端は送信情報を多値符号に変換する。この多値符号であるがゆえに、過去の多値符号と現在の多値符号とを関係、つまり振幅値のパターンを数多く作成できる。したがって、複数種の情報に対して、互いに異なる振幅値のパターンを割り当てることができる。これによって、複数種の情報を多重しつつ、小さな遅延量で伝送できる。
また、本発明によれば、送信端は、同じパターンの位相を変化させることにより、あるシンボルから他のシンボルへの変化を受信端に伝える。したがって、受信端は、この位相の変化を検出すれば、他のシンボルを復号および再生できる。この位相の変化は、過去および現在の多値符号の振幅値により検出できる。つまり、本発明によれば、情報を小さな遅延量で多重伝送できる。
【0013】
また、本発明において、送信端は、直前に生成された多値符号と、現在生成された多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って、情報を符号化し、
受信端は、現在受信された多値符号と、その直前に受信された多値符号との関係に基づいて復号を行ってもよい
このことによって、本発明によれば、送信端および受信端は、前回の多値符号の振幅値を、符号化および復号のために用いるので、複数の振幅値を保持する必要が無くなる。これによって、送信端および受信端の構成を小型化できる。
【0015】
また、本発明において、送信端は、同符号が過度に連続しない多値符号列を生成して、伝送路に送出してもよい
このことによって、過度の同符号連続が多値符号列には存在しないので、多値符号列の直流平衡が良くなり、送信端から受信端へと正しく情報を伝送できる。
【0016】
また、本発明において、送信端は、
情報としての複数種類のシンボルを多重し、
多重化されたシンボルを、符号化規則に従って符号化して、多値符号列を生成してもよい
このことによって、複数種類のシンボルは、符号化が行われる前段で、多重化される。これによって、複数種類のシンボルが多重された多値符号列を容易に生成できる。
【0017】
また、本発明において、送信端は、所定の時間間隔内に少なくとも1回、最大および/または最小の振幅値を用いる符号化を行って、多値符号列を生成してもよい
このことによって、受信端は、最大または最小の振幅値を所定の時間に受信する。言い換えれば、受信端は、多値符号の最大振幅値および最小振幅値を送信端により通知される。これによって、受信端は、多値符号の各振幅値を正確に識別できる。
【0018】
また、本発明において、送信端および受信端は、必要に応じて、符号化規則および復号規則を変更してもよい
このことによって、符号化規則および復号規則が動的に変更されるので、最適な多値符号列を伝送路に送出できる。
【0019】
また、本発明において、送信端は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて符号化規則を変更し、
受信端は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて復号規則を変更してもよい
このことによって、予め定められたコマンドに基づいて、符号化規則および復号規則の変更タイミングを同期させることができるようになる。これによって、これらの規則を変更したとしても、送受信端の間で、情報を正しく伝送できるようになる。
【0020】
また、本発明において、送信端は、必要に応じて、多値符号に用いる振幅値の個数を変更してもよい
このことによって、上記振幅値の個数が動的に変更されるので、最適な多値符号列を伝送路に送出できる。
【0021】
また、本発明において、送信端は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて、符号化規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更し、
受信端は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて、復号規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更してもよい
このことによって、符号化規則および復号規則の組み合わせと、符号化および復号の際に使用されるレベル数とが動的に変更される。これによって、さらに最適な多値符号列を伝送路に送出できるようになる。
【0022】
また、本発明は、複数の振幅値により表現される多値符号を、送信端から受信端へと光伝送路を通じて光伝送する方法であって、
送信端は、
複数種類のシンボルを含む情報を、過去に生成された多値符号と、現在生成された多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って同じパターンの多値符号に符号化して、同じパターンの位相変化により、あるシンボルから他のシンボルへの変化が表現される多値符号列を生成し、
生成された多値符号列に電気光変換を行って、光信号を生成し、
生成された光信号を光伝送路に送出し、
受信端は、
光伝送路を通じて入力される光信号に光電気変換を行って、多値符号列を再生し、
符号化規則に対応する復号規則に従いつつ、現在再生された多値符号と、過去に再生された多値符号との関係に基づいて、再生された多値符号列を復号して、情報を再生する。
【0023】
また、本発明において、送信端は、直前に生成された多値符号と、現在生成された多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って、情報を符号化し、
受信端は、現在再生された多値符号と、その直前に再生された多値符号との関係に基づいて復号を行ってもよい
【0025】
また、本発明において、送信端は、同符号が過度に連続しない多値符号列を生成して、光伝送路に送出してもよい
【0026】
また、本発明において、送信端は、
情報としての複数種類のシンボルを多重し、
多重化されたシンボルを、符号化規則に従って符号化して、多値符号列を生成してもよい
【0027】
また、本発明において、送信端は、所定の時間間隔内に少なくとも1回、最大および/または最小の振幅値を用いる符号化を行って、多値符号列を生成してもよい
【0028】
また、本発明において、送信端および受信端は、必要に応じて、符号化規則および復号規則を変更してもよい
【0029】
また、本発明において、送信端は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて符号化規則を変更し、
受信端は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて復号規則を変更してもよい
【0030】
また、本発明において、送信端は、必要に応じて、多値符号に用いる振幅値の個数を変更してもよい
【0031】
また、本発明において、送信端は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて、符号化規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更し、
受信端は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて、復号規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更してもよい
【0032】
また、本発明は、複数の振幅値で表現される多値符号を送信端から受信端へと伝送路を通じて伝送する装置であって、
送信端は、
複数種類のシンボルを含む情報を、過去に生成された多値符号と、現在生成される多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って同じパターンの多値符号に符号化して、同じパターンの位相変化により、あるシンボルから他のシンボルへの変化が表現される多値符号列を生成する符号化部と、
符号化部が生成した多値符号列を伝送路に送出する送信部とを含み、
受信端は、
伝送路を通じて多値符号列を受信する受信部と、
符号化規則に対応する復号規則に従いつつ、受信部が今回受信した多値符号と、受信部が以前に受信した多値符号との関係に基づいて、受信部が受信した多値符号列を復号し、情報を再生する復号部を含む。
【0033】
また、本発明において、復号部は、受信部が今回受信した多値符号と、その直前に受信部により受信された多値符号との関係に基づいて復号を行ってもよい
【0035】
また、本発明において、符号化部は、同符号が過度に連続しない多値符号列を生成してもよい
【0036】
また、本発明において、送信端は、情報としての複数種類のシンボルを多重する多重化部を含み、
符号化部は、多重化されたシンボルを、符号化規則に従って符号化して、多値符号列を生成してもよい
【0037】
また、本発明において、符号化部は、所定の時間間隔内に少なくとも1回、最大および/または最小の振幅値を用いる符号化を行って、多値符号列を生成し、
受信端はさらに、
受信部が受信する多値符号化列の振幅値を、所定の時間間隔で伝送される最大および/または最小の振幅値に基づいて正規化する正規化部を含んでもよい
このことによって、多値符号の最大振幅値および/または最小振幅値が、所定の時間間隔で、送信端により受信端に通知される。正規化部は、通知された最大値および最小値に基づいて、受信部の受信レベルを正規化する。これによって、受信部の受信レベルは補正されるので、受信部からは正確な振幅値を示す多値符号列を復号部に供給できる。
【0038】
また、本発明において、符号化部および復号部は、必要に応じて、符号化規則および復号規則を変更してもよい
【0039】
また、本発明において、符号化部は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて符号化規則を変更し、
復号部は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて復号規則を変更してもよい
【0040】
また、本発明において、符号化部および復号部は、必要に応じて、多値符号に用いる振幅値の個数を変更してもよい
【0041】
また、本発明において、符号化部は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて、符号化規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更し、
復号部は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて、復号規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更してもよい
【0042】
また、本発明は、複数の振幅値で表現される多値符号を送信端から受信端へと光伝送路を通じて光伝送する装置であって、
送信端は、
複数種類のシンボルを含む情報を、過去に生成された多値符号と、現在生成される多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って同じパターンの多値符号に符号化して、同じパターンの位相変化により、あるシンボルから他のシンボルへの変化が表現される多値符号列を生成する符号化部と、
符号化部が生成した多値符号列に電光変換を行って光信号を生成し、この光信号を光伝送路に送出する電光変換部とを含み、
受信端は、
光伝送路を通じて光信号を受光し、光電変換を行って多値符号列を再生する光電変換部と、
符号化規則に対応する復号規則に従いつつ、光電変換部が今回再生した多値符号と、光電変換部が以前に再生した多値符号との関係に基づいて光電変換部により再生された多値符号列を復号して、情報を再生する復号部を含む。
【0043】
また、本発明において、復号部は、光電変換部が今回再生した多値符号と、その直前に光電変換部により再生された多値符号との関係に基づいて復号を行ってもよい
【0045】
また、本発明において、符号化部は、同符号が過度に連続しない多値符号列を生成してもよい
【0046】
また、本発明において、送信端は、情報としての複数種類のシンボルを多重する多重化部を含み、
符号化部は、多重化されたシンボルを、符号化規則に従って符号化して、多値符号列を生成してもよい
【0047】
また、本発明において、符号化部は、所定の時間間隔内に少なくとも1回、最大および/または最小の振幅値を用いる符号化を行って、多値符号列を生成し、
受信端は、
受信部が受信する多値符号化列の振幅値を、所定の時間間隔で伝送される最大および/または最小の振幅値に基づいて正規化する正規化部を含んでもよい
【0048】
また、本発明において、符号化部および復号部は、必要に応じて、符号化規則および復号規則を変更してもよい
【0049】
また、本発明において、符号化部は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて符号化規則を変更し、
復号部は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて復号規則を変更してもよい
【0050】
また、本発明において、符号化部および復号部は、必要に応じて、多値符号に用いる振幅値の個数を変更してもよい
【0051】
また、本発明において、符号化部は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて、符号化規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更し、
復号部は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて、復号規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更してもよい
【0052】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る伝送方法が適用される伝送装置のブロック図である。この伝送装置には、送信端1と受信端2とが、有線または無線の伝送路3を通じて通信可能に接続される。
まず、送信端1の構成を説明する。送信端1は、第1の入力部11、第2の入力部12、セレクタ13、符号化部14、第1の保持部15、および送信部16を含む。第1の入力部11には、受信端2へと送信すべきデータ列が順次入力される。第1の入力部11は、入力データ列をセレクタ13に出力する。第2の入力部12には、コマンドシンボルが順次入力される。第2の入力部12は、入力コマンドシンボルをセレクタ13に出力する。
【0053】
セレクタ13は、入力データ列および入力コマンドシンボルを多重して、多重化シンボル列を生成する。生成された多重化シンボル列は符号化部14に出力される。なお、データ列およびコマンドシンボルは、セレクタ13に入力された時点で、それぞれの信号形式(振幅やシンボル長等)が統一されているとは限らない。この場合、セレクタ13は、入力されたデータ列およびコマンドシンボルの信号形式を統一する。一方、セレクタ13は、双方の信号形式が一致している場合には、入力されたデータ列およびコマンドシンボルをそのまま多重する。
符号化部14は、入力された多重化シンボル列により駆動され、以下の符号化を行う。そのため、符号化部14は、多値割り当て部141および多値符号列生成部142を含む。多値割り当て部141は、入力された多重化シンボル列に多重されたシンボルを検出する。
【0054】
多値割り当て部141は、予め定められた符号化規則に従って、検出した各シンボルに、所定の振幅値を割り当てる。この振幅値は、生成する多値符号に応じて予め定められている。今回割り当てられる振幅値(以下、「今回の振幅値」と称する)は、今回検出されたシンボルと、多値割り当て部141が過去に割り当てた振幅値(以下、「過去の振幅値」と称する)とに基づいて決定される。この過去の振幅値は、第1の保持部15により保持される。また、多値割り当て部141は、典型的には、符号化規則が記載されたテーブルを参照して今回の振幅値を割り当ているが、テーブルの参照の他にも、ステートマシン、論理回路またはCPUによる演算によっても今回の振幅値を導出して割り当てることもできる。今回の振幅値は、多値割り当て部141から、第1の保持部15および多値符号列生成部142に出力される。多値符号列生成部142は、入力された振幅値に従って多値符号列を生成して送信部16に出力する。
【0055】
なお、上述では、多値割り当て部141はデジタルで表現された論理値を振幅値として割り当て、多値符号列生成部142はその論理値に従ってアナログ的な波形を有する多値符号列を生成するとも解釈できる。しかし、伝送装置の設計要件に応じて、多値割り当て部141は、入力された多重化シンボル列および過去の振幅値から直接的に、アナログ的な波形を有する多値符号列を生成してもよい。
【0056】
第1の保持部15は、入力された今回の振幅値を保持する。この振幅値は、多値割り当て部141により、過去の振幅値として用いられる。なお、第1の保持部15は、過去の振幅値を、伝送装置の設計要件に応じて定められる個数だけ保持する。なお、今回の振幅値が、前回の振幅値を用いて割り当てられるのであれば、第1の保持部15は1個の振幅値を保持するだけでよい。この場合、送信端1を小型に構成できるのでさらに好ましい。以下では、第1の保持部15は、1個の振幅値、つまり前回の振幅値のみを保持する場合について説明する。
送信部16には、符号化部14から出力された多値符号列が入力される。送信部16は、入力された多値符号列を伝送路符号として伝送路3に出力する。
【0057】
次に、受信端2の構成について説明する。受信端2は、受信部21、正規化部22、第2の保持部23、復号部24、第1の出力部25および第2の出力部26を含む。受信部21は、伝送路3を伝送された多値符号列を受信して、正規化部22に出力する。正規化部22は、典型的には、AGC(AutomaticGain Controller)やATC(Automatic Threshold Controller)により構成されており、例えばAGCでは、内部の可変利得増幅器(図示せず)の出力信号の振幅値を検出して、検出した振幅値に基づいて制御信号を生成する。生成された制御信号は可変利得増幅器にフィードバックされる。これによって、変動する受信信号レベルは正規化され、多値符号列は正しい振幅値に補正される。正規化された多値符号列は第2の保持部23および復号部24に順次出力される。
第2の保持部23は、受信部21から出力された多値符号列が入力されると、その振幅値を保持する。また、第2の保持部23は、過去に入力されたいくつかの振幅値を保持する。保持された振幅値は、復号部24による復号の際に用いられる。
【0058】
復号部24は、受信部21から出力された多値符号列により駆動され、符号化部14が用いる符号化規則と対応する復号規則に従って、以下の復号および再生処理を行う。復号部24は、所定の周期で動作して、受信部21から出力される各多値符号の振幅値、つまり今回受信された多値符号の振幅値(以下、「今回の振幅値」と称する)を検出する。復号部24はさらに、第2の保持部23に保持される過去の振幅値を得る。復号規則には、今回および過去の振幅値の関係と、復号すべきシンボル(以下、復号シンボルと称す)とが規定されている。復号部24は、この復号規則に従って、検出された今回の振幅値と、第2の保持部23から得られた過去の振幅値とから、データ列またはコマンドシンボルを復号および再生する。復号部24は、この復号および再生のために、復号規則が記載されたテーブルを参照したり、ステートマシン、論理回路またはCPUにより演算したりする。復号部24はさらに、再生されたデータ列およびコマンドシンボルを分離して、第1の出力部25および第2の出力部26に出力する。
【0059】
なお、再生されるシンボルが、今回および前回の振幅値から導出されるのであれば、第2の保持部23は1個の振幅値を保持するだけでよい。この場合、受信端2を小型に構成できるのでさらに好ましい。
第1の出力部25および第2の出力部26は、復号部24から出力されたデータ列およびコマンドシンボルを受信端2の外部に出力する。
【0060】
次に、図1の伝送装置における伝送方法の第1および第2の具体例を説明する。第1の具体例では、4値伝送の場合における符号化および復号を説明する。図2は、図1の送信端1の符号化規則を説明するための図である。特に、図2(a)は、セレクタ13が入力された情報を多重化して生成したシンボル列4を示す。図2(a)のシンボル列4には、互いに異なるコマンドシンボルであるCOM41およびCOM42と、データ列としてのDATA43とが多重される。COM41は、時間t0 〜t1 、時間t2 〜t3 、および時間t5 以降に、シンボル列4に含まれる。COM42は、時間t1 〜t2 、および時間t4 〜t5 に含まれる。DATA43は、時間t3 〜t4 に含まれる。
【0061】
また、図2(b)は、図2(a)のシンボル列4の時間波形である多重化信号列5(図中の実線参照)の一例を示す。図2(b)のように、多重化信号列5において、COM41およびCOM42が多重される時間区間、つまり、時間t0 〜t1 、時間t1 〜t2 、時間t2 〜t3 、時間t5 以降、および時間t4 〜t5 に、同符号連続が生じる。そこで、符号化部14は、上述した符号化を行って、COM41、COM42およびDATA43を表現しつつ、同符号が過度に連続しない多値符号列6を生成する。図2(c)は、図2(b)の多重化信号列5が符号化部14に入力された場合に、符号化部14が出力する多値符号列6の時間波形(図中の実線参照)を示す。本具体例では4値伝送であるから、多値符号列6は4個の振幅値で表現される。本具体例では、4個の振幅値として、「W」、「X」、「Y」および「Z」(ただし、W>X>Y>Z)を用いる。
【0062】
図2(c)のように、COM41および42は、「X」および「Y」の交番により表現される。これによって、同符号が過度に連続しない多値符号列6を生成することができる。ここで、重要になるのが、COM41からCOM42への変化をどのように表現するかである。本具体例では、両者の変化点は、同レベルの多値符号が2回連続することにより表現される。例えば、時間t1 の前後では、「Y」が2回連続する。また、時間t2 の前後では「Y」が2回連続し、時間t5 の前後では「X」が2回連続する。このように、本符号化規則では、同符号の連続、つまり、「X」から「X」への遷移、または「Y」から「Y」への遷移が、COM41からCOM42への変化、またはCOM42からCOM41への変化と定められる。ここで注意を要するのは、時間t1 および時間t2 では「Y」が2回連続することで、COM41からCOM42への変化およびCOM42からCOM41への変化が表現されることである。なお、本符号化規則では、振幅値の変化の仕方が同じであるにも関わらず、互いに異なるコマンドシンボルを表現できる。受信端2は、後述する復号および再生処理により、たとえ過去および今回の振幅値の関係が同じであっても、異なるコマンドシンボルを復号および再生できる。
【0063】
COM41およびCOM42が同じパターンの場合、図2(c)の観点を変えれば、COM41からCOM42への変化およびCOM42からCOM41への変化は、同パターンの位相により表現されることとなる。例えば、時間t1 までの時間波形において位相は変化しない。しかし、時間t1 の直後の時間波形では、周期および振幅は同じであるが、位相はずれている。つまり、時間t1 を境に多値符号列6には位相変化が生じる。この位相変化により、時間t1 において、COM41からCOM42への変化が表現される。他の時間t2 、t5 でも同様である。
【0064】
なお、COM41およびCOM42は、同符号連続が過度に続かないという条件を満たせば、他のパターンで表現されても良い。他のパターンは、伝送路3の特性に応じて決定される。つまり、交番パターンは好ましい一例である。
また、DATA43は「W」および「Z」により表現される。なお、符号化部14には、「0」および「1」で表現されたDATA43が入力される。したがって、DATA43は、同符号連続が無い状態で符号化部14に入力される場合もある。この場合、符号化部14は、DATA43に多値符号を割り当てる必要がない。つまり、「W」=「1」および「Z」=「0」であっても良い。これによって、符号化部14は、無駄な負担なく符号化を行える。
次に、データ列から各コマンドシンボルへと変化する際の符号化規則を説明する。「W」または「Z」から「X」への遷移が、DATA43からCOM41への遷移と定められる。また、「W」または「Z」から「Y」への遷移が、DATA43からCOM42への遷移と定められる。
なお、本実施形態では、多重化信号列5を複数のレベルで表した信号形態としている。しかし、多重化信号列5は、例えば、各シンボルが選択されるのに応じて対応する信号線を有効にすることで伝送することもできる。つまり、本発明では、どのシンボルが選択されたかを即時に、また独立に伝送できさえすれば、どのような信号形態が採用されるかには全く関係ない。
【0065】
次に、送信端1の詳細な動作を、図2を参照して説明する。セレクタ13は、上述したように、第1の入力部11および第2の入力部12を通じて入力されたデータ列およびコマンドシンボルを多重して、図2(a)のシンボル列4を生成する。生成されたシンボル列4は、図2(b)の時間波形を有する多重化信号列5として多値割り当て部141に出力される。
【0066】
時間t0 〜t1 では、多値割り当て部141は、シンボルCOM41を検出する。また、多値割り当て部141は、第1の保持部15に保持される前回の振幅値を取り出す。多値割り当て部141は、取り出したものが「X」の場合、検出したCOM41に「Y」を割り当てる。この「Y」は第1の保持部15におよび多値符号列生成部142に出力される。また、多値割り当て部141は、取り出した前回の振幅値が「Y」の場合、検出したCOM41に「X」を割り当てる。この「X」は、第1の保持部15および多値符号列生成部142に出力される。その結果、時間t0 〜t1 では、多値符号列生成部142は、振幅値「X」および「Y」の交番からなる多値符号列6を生成する。
【0067】
多値割り当て部141は、時間t1 の直後に、入力された多重化信号列5からシンボルCOM42を検出する。このとき、第1の保持部15には、前回の振幅値として「X」および「Y」のいずれかが保持される。この場合、多値割り当て部141は、検出したCOM42に、前回の振幅値「X」または「Y」をそのまま割り当てる。なお、図2(c)は、前回の振幅値が「Y」の場合を示す。その結果、時間t1 の前後に、多値符号列生成部142は「Y」が2回繰り返されるパターンの多値符号列6を生成する。
【0068】
多値割り当て部141は、時間t1 から時間t2 までの間、COM42を検出する。したがって、多値割り当て部141は、この時間区間では、「Y」および「X」を交互に割り当てて、第1の保持部15および多値符号列生成部142に出力する。その結果、時間t1 〜t2 には、「Y」および「X」の交番を含む多値符号列6が生成される。
【0069】
多値割り当て部141は、時間t2 〜t3 には、シンボルCOM41を検出する。この時間区間では、上述と同じ要領で、振幅値が割り当てられ、多値符号列6が生成される。その結果、時間t2 〜t3 には、「Y」および「X」の交番を含む多値符号列6が生成される。ただし、前述と同様に、COM41への変化を表現するため、時間t2 前後で、同符号レベル「Y」が2回繰り返される。この繰り返しにより、時間t1 〜t2 の交番パターンと、時間t2 〜t3 の交番パターンの位相が変化して、COM42からCOM41への変化が表現される。
多値割り当て部141は、時間t3 の直後に、DATA43(「1」または「0」)を検出する。このとき、第1の保持部15には、前回の振幅値として「X」および「Y」のいずれかが保持される。この場合、多値割り当て部141は、検出したDATA4に、振幅値「W」または「Z」を割り当てる。以降、DATA43が入力される時間t3 〜t4 には、「W」および「Z」の羅列で表現される多値符号列6が生成される。
【0070】
多値割り当て部141は、時間t4 の直後に、COM42を検出する。このとき、第1の保持部15には、前回の振幅値として「W」および「Z」のいずれかが保持される。これによって、多値割り当て部141は、DATA43からCOM42へと変化したことが分かる。この場合には、多値割り当て部141は、振幅値「Y」を初期的に割り当てる。その結果、時間t4 の前後では、振幅値は、「W」または「Z」から「Y」へと遷移し、これによってDATA43からCOM42の変化が表現される。初期の振幅値「Y」を割り当てた後時間t5 までは、上述した符号化規則に従って、「X」および「Y」が交互に割り当てられる。
【0071】
なお、図2(c)に示されていないが、DATA43からCOM41へと変化した場合、多値割り当て部141は、上述した通り「X」を初期的に割り当てる。また、時間t5 以降にはCOM41が検出されるが、この時の振幅値の割り当ては上述の通りであるから、その説明は省略される。
以上の結果、時間t0 以降には、図2(c)の多値符号列6が多値符号列生成部142により生成され、送信部16に出力される。送信部16は、入力された多値符号列6を伝送路3に出力する。
【0072】
図3は、図1の復号部24に予め設定される復号規則を示す。図3の復号規則には、前回および今回の振幅値、および復号シンボルが示される。図3の上から順番に、復号規則を具体的に説明する。
1.前回の振幅値が「W」または「Z」であり、かつ今回のものが「X」の場合、復号シンボルはCOM41の受信である。
2.前回の振幅値が「W」または「Z」であり、かつ今回のものが「Y」の場合、復号シンボルはCOM42の受信である。
3.今回の振幅値が「W」の場合、復号シンボルはDATA43の「1」の受信である。
4.今回の振幅値が「Z」の場合、復号シンボルはDATA43の「0」の受信である。
5.前回の振幅値が「X」であり、かつ今回のものが「Y」の場合、復号シンボルは、直前の復号シンボルと同じである。
6.前回の振幅値が「Y」であり、かつ今回のものが「X」の場合、復号シンボルは、直前ものと同じである。
7.前回および今回の振幅値が双方ともに「X」の場合、復号シンボルは、コマンドシンボルの変化、つまりCOM41からCOM42への変化またはCOM42からCOM41への変化である。
8.前回および今回の振幅値が双方とも「Y」である場合も、復号シンボルは、上記の通りコマンドシンボルの変化である。
【0073】
次に、図1の復号部24の詳細な動作を、図2および図3を参照して説明する。なお、復号部24以外の動作は、本実施形態の重要な点ではなくかつ上述から明らかであるため、簡単に説明する。受信部21により受信された多値符号列6は、正規化部22により正規化された後に、復号部24および第2の保持部23に入力される。
【0074】
多値符号列6は、伝送路3を伝送されるので、図2(d)に示すように、時間t0 を基準としてΔtだけ遅れて復号部24に順次的に入力される。復号部24は、入力された多値符号列6の振幅値を検出する。第2の保持部23には、受信部21から出力された多値符号列6が入力されるので、復号部24が前回検出したものと同じ振幅値が保持される。復号部24は、振幅値を検出する度に、第2の保持部23から前回の振幅値を取り出す。
【0075】
復号部24は、時間t6 〜t7 では、今回の振幅値として「X」と「Y」とを交互に検出し(図2(d)参照)、前回の振幅値として「Y」と「X」とを交互に得る。つまり、前回の振幅値が「Y」であれば、今回のものは「X」であり、前回の振幅値が「X」であれば、今回のものは「Y」である。このような前回および今回の振幅値の関係は、復号規則の5.または6.(図3参照)に該当する。したがって、復号部24は、時間t6 〜t7 において、上記復号規則に従って多値符号列6を復号して、復号シンボルとしてCOM41を再生し続ける。復号部24は、再生されたCOM41を第2の出力部26に出力する。
【0076】
復号部24は、時間t7 の直後に今回の振幅値として「Y」を検出する(図2(d)参照)。また、第2の保持部23は、時間t7 の直前に、受信部21から出力された振幅値「Y」を保持するので、復号部24は、時間t7 の直後には、第2の保持部23から前回の振幅値「Y」を得る。前回の振幅値が「Y」で、今回のものが「Y」という関係は、復号規則の8.に該当する。したがって、復号部24は、時間t7 の前後でコマンドシンボルが変化したことを検出する。本具体例では、コマンドシンボルはCOM41および42の2通りを想定している。したがって、復号部24は、時間t7 の以前にCOM41を受信しているので、時間t7 の直後にCOM41からCOM42への変化したことを検出し、復号シンボルとしてCOM42の再生を開始する。時間t7 〜t8 では、時間t6 〜t7 の場合と同様に、前回の振幅値が「Y」であれば、今回のものは「X」であり、前回の振幅値が「X」であれば、今回のものは「Y」である。したがって、復号部24は、時間t7 〜t8 において、復号シンボルとしてCOM42を再生し続ける。復号部24は、再生されたCOM42を第2の出力部26に出力する。第2の保持部23は、時間t8 の直後に、前回の振幅値「Y」を保持する。同時に、復号部24は、今回の振幅値「Y」を検出する(図2(d)参照)。この場合、時間t7 の場合と同様の要領で、復号規則8.に従って、時間t8 の前後でコマンドシンボルが変化したことが検出される。これによって、復号シンボルとしてCOM41の再生が開始される。時間t8 〜t9 では、前回および今回の振幅値の関係は、復号規則の5.と6.とが交互に続くので、時間t8 〜t9 では、復号シンボルとしてCOM41が再生され続ける。このCOM41は第2の出力部26に出力される。
【0077】
復号部24は、時間t9 〜t10の間、今回の振幅値として「W」または「Z」のいずれかを検出し続ける(図2(d)参照)。この間、復号部24は、前回の振幅値を第2の保持部23から得ることなく、復号規則の3.または4.に従って、復号シンボルとして「0」または「1」を再生し続ける。つまり、DATA43が再生される。復号部24は、再生されたDATA43を第1の出力部25に出力する。このように、復号部24は、DATA43の場合、第2の保持部23から過去の振幅値を取り出さないので、COM41等の場合と比較して軽い負担で復号および再生を行える。しかし、時間t9 〜t10の間でも、第2の保持部23には、受信部21から出力された振幅値「W」または「Z」が入力される。そのため、第2の保持部23は、時間t10の直後には、前回の振幅値として「W」または「Z」を保持する。同時に、復号部24は、今回の振幅値として「Y」を検出する(図2(d)参照)。両振幅値の関係は、復号規則の2.に該当する。したがって、復号部24は、時間t10の直後から、復号シンボルとしてCOM42の再生を開始する。
【0078】
なお、図2(d)には、前回の振幅値が「W」または「Z」であり、かつ今回のものが「X」である場合が示されていない。この両振幅値の関係は、復号規則の1.に該当する。前述のように、多値割り当て部141は、DATA43からCOM41へと変化した場合には、振幅値「X」を初期的に割り当てるので、符号化規則と復号規則とは一意に対応している。
また、時間t11以降にはCOM41が検出されるが、この時の復号および再生は、上述した要領で行われるので、その説明は省略される。
【0079】
以上のように、本伝送方法では、送信端1は、送信済みの多値符号の振幅値と、今回送信するものの振幅値との関係により、受信端2への送信情報を表現する。つまり、送信端1は、過去および現在の振幅値の関係が分かれば符号化を行える。一方、4B5B符号化は、4ビット分の送信情報が揃うのを待った後に、5ビットの伝送路符号を生成する。言い換えれば、4B5B符号化では、未来に入力される送信情報を待機する必要がある。しかし、本伝送方法の送信端1は、未来の送信情報を待つことなく、過去の振幅値を参照して、現在の振幅値を割り当てて符号化を行う。そのため、送信端1は、4B5B符号化等よりも、高速な符号化を行える。また、受信端2の復号部24は、受信済みの多値符号の振幅値と、今回受信したものとの関係に従って復号を行う。受信端2もまた、過去および現在の情報の関係を知るだけで、送信された情報を復号および再生できる。一方、4B5B復号では、5ビット分の情報が揃わなければ、4ビットの情報が再生されない。言い換えれば、4B5B復号では、未来に入力される送信情報を待機する必要がある。しかし、受信端2は、未来の送信情報を待つ必要がないので、4B5B復号等よりも高速な復号を行える。これによって、より小さな伝送遅延で、情報を送信端1から受信端2へと送信できる伝送方法および伝送装置を提供できる。さらに、本伝送装置では、符号化部14は、同符号が過度に連続しない多値符号列6を生成する。この多値符号列により、伝送路3において直流平衡がとれるので、送信端1および受信端2において、信号の平均値が漂動することを抑制できる。
【0080】
また、本伝送方法および伝送装置では、送信される情報は、多値から選ばれる2個の振幅値(つまり、過去および現在の振幅値)の関係により表現される。この2個の振幅値の選び方は、多値符号であるがゆえに、相当数存在する。つまり、2個の振幅値の関係(つまり、2個の値の組み合わせ)を、同符号連続が生じず、かつ多値に応じた数だけ作成できる。この組み合わせを、コマンドおよび/またはデータに割り当てることができる。そのため、符号化部14は、コマンドおよびデータが多重化された多重化信号列5を容易に多値符号列6に変換できる。
【0081】
ところで、過去および現在の振幅値を基に符号化する方式としては、NRZ−I(Non Return to Zero−Inverse)符号化がある。このNRZ−I符号化は、入力された2値のデータ列において、「0」と「1」との変化点を検出し、変化点を検出すれば「1」を割り当て、変化点を検出しなければ「0」を割り当てる。しかし、NRZ−I符号化では、「0」から「1」への変化、または「1」から「0」への変化がなければ、長時間「0」を割り当て続ける。その結果、NRZ−I符号化は、入力される2値のデータ列によっては、同符号連続を有する符号列を生成する。そのため、伝送路において、直流平衡が悪くなり、正しい情報の伝送を実現できなくなる。
以上のように、本実施形態の伝送方法および伝送装置では、過去および現在の振幅値に情報を載せることと、多値伝送との組み合わせにより、上述した特有の効果が生まれる。
【0082】
ところで、本伝送方法および伝送装置は、4値伝送に限られず、3値以上の多値符号を伝送しさえすれば、上述の効果を得ることができる。次に、第2の具体例として、本伝送方法および伝送装置が3値伝送する場合について説明する。なお、第2の具体例の伝送装置の構成は、第1の具体例のそれと同様であるため、その図示を省略する。つまり、以下の説明では、図1が援用される。両具体例の相違点は、符号化部14および復号部24の符号化規則および復号規則である。以下、この相違点を説明する。
【0083】
図4は、本具体例の符号化規則を説明するための図である。図4(a)は、セレクタ13から出力されるシンボル列7を示している。シンボル列7には、コマンドシンボルとしてのCOM71と、データ列としてのDATA72とが多重される。このシンボル列7では、COM71は、時間t0 〜t1 、および時間t2 〜t3 に含まれ、DATA72は、時間t1 〜t2 に含まれる。セレクタ13は、図4(a)のシンボル列7の一例として多重化信号列を出力する。しかし、説明の簡素化の観点から、この多重化信号列は、第1の具体例のものと同様であるとし(図2(b)参照)、図示および詳説されない。
【0084】
図4(b)は、符号化部14が多重化信号列に応答して出力する多値符号列8の時間波形(図中の実線参照)を示す。多値符号列8では、COM71およびDATA72が3個の振幅値で表現される。本具体例では、3個の振幅値として、「X」、「Y」および「Z」(ただし、X>Y>Z)が用いられる。
多重化信号列が第1の具体例と同じ要領で生成される場合、COM71は、符号化部14に入力された時点では同符号連続を有する。COM71は、振幅値「Y」または「Z」から「X」への変化により表現される。さらに、COM71には、振幅値「X」から「Z」への変化によっても表現される。これによって、多値符号列8において、COM71は原則的に「X」および「Z」の交番により表現される。これによって、同符号が過度に連続しない多値符号列8を生成できる。
【0085】
また、DATA72のシンボルは「0」または「1」のいずれかである。本具体例では、「1」には、振幅値「X」から「Y」の変化、「Y」から「Z」の変化、および「Z」から「Y」への変化のいずれかが割り当てられる。つまり、「1」には、前回割り当てた振幅値に応じて、互いに異なる振幅値が今回割り当てられる。また、「0」には、振幅値「X」から「X」の変化、「Y」から「Y」の変化、および「Z」から「Z」への変化のいずれかが割り当てられる。つまり、「0」には、前回の振幅値と同じものが今回割り当てられる。
【0086】
次に、本具体例の符号化部14の詳細な動作を、図1および図4を参照して説明する。セレクタ13から出力される図4(a)のシンボル列7は、多値割り当て部141に入力される。時間t0 〜t1 では、多値割り当て部141には、COM71が入力される。多値割り当て部141は、COM71を検出し、かつ第1の保持部15が前回の振幅値として「Z」を保持する場合、今回の振幅値として「X」を割り当てる。この「X」は、第1の保持部15および多値符号列生成部142に出力される。また、多値割り当て部141は、前回の振幅値が「X」の場合、今回の振幅値として「Z」を割り当てる。「Z」は、第1の保持部15および多値符号列生成部142に出力される。その結果、時間t0 〜t1 では、多値符号列生成部142は、COM71として「X」および「Z」の交番からなる多値符号列8を生成する。
【0087】
多値割り当て部141は、時間t1 の直後に、入力されたシンボル列7から「0」または「1」(DATA72)を検出する。このとき、前回の振幅値として「X」および「Z」のいずれかが第1の保持部15に保持される。今、図4(b)のように、時間t1 の直前に「X」が割り当てられたとする。この場合に、多値割り当て部141は、時間t1 の直後に、「0」を検出すると、前回の振幅値「X」を今回の振幅値としてそのまま割り当てる。一方、多値割り当て部141は、時間t1 の直前に「X」が割り当てられた場合であって、「1」を時間t1 の直後に検出すると、今回の振幅値として「Y」を割り当てる。これによって、「1」は、上述した通り、振幅値「X」から「Y」への変化として表現される。多値割り当て部141は、時間t1 の直後、今回の振幅値として「X」または「Y」のいずれかを割り当てて、多値符号列生成部142および第1の保持部15に出力する。
【0088】
多値割り当て部141は、時間t1 〜t2 までの間、上述の符号化規則に従って、入力されるDATA72に振幅値を割り当てる。今、時間t1 から継続的に「0」が検出されると仮定すると、多値割り当て部141は、時間t1 の直前に第1の保持部15に保持される「X」を割り当て続ける。多値割り当て部141は、「0」から「1」に変化した時点で、振幅値「Y」を割り当てる。多値割り当て部141は、上記符号化規則に従うと、時間t1 〜t2 において、初めて「Y」を割り当てた後に検出する「0」または「1」に応じて、「Y」または「Z」を割り当てる。その結果、時間t1 〜t2 では、多値符号列生成部142は、図4(b)のように、「1」を検出するまでは、振幅値「X」からなる多値符号列8を生成する。また、多値符号列生成部142は、「1」を検出した後(矢印Aの時点を参照)、時間t2 までは、振幅値「Y」または「Z」の羅列で表現される多値符号列8を生成する。
【0089】
多値割り当て部141は、時間t2 以降、COM71を検出する。また、第1の保持部15は、時間t2 の直前には、前回の振幅値として「Y」または「Z」のいずれかを保持する。多値割り当て部141は、いずれの振幅値が保持される場合であっても、検出したCOM71に、「X」を今回の振幅値として割り当てる。これによって、DATA72からCOM71への変化は、「Y」または「Z」から「X」に遷移により表現される。以降、多値割り当て部141は、COM71を検出する間、「Z」または「X」を交互に割り当てる。その結果、時間t2 以降では、多値符号列生成部142は、振幅値「X」および「Z」の交番からなる多値符号列8を生成する。
【0090】
なお、図4(b)の例では、t2 の直前には、第1の保持部15には、前回の振幅値として「Y」または「Z」が保持される。しかし、DATA72は、時間t1 〜t2 にかけて「0」のみからなる場合も想定できる。したがって、第1の保持部15は、時間t2 の直前に、前回の振幅値として「X」を保持する場合もある。この場合、時間t2 の直後に検出されたCOM71には「Z」が割り当てられる。それ以降は、上述した通り、検出されたCOM71には「X」または「Z」を交互に割り当てる。したがって、時間t2 の直前に、前回の振幅値として「X」を保持する場合であっても、振幅値「X」および「Z」の交番からなる多値符号列8が生成される。
【0091】
図5は、本具体例の復号規則の一例を示す。図5の復号規則には、前回および今回の振幅値、および復号シンボルが示される。図5の上から順番に、復号規則を具体的に説明する。 図5は、3値伝送の場合に、復号部24に予め設定される復号規則の一例を示す。図5の復号規則には、前回と今回の振幅値の関係と、復号シンボルとが示される。以下、復号規則1.〜5.を具体的に説明する。
【0092】
1.前回の振幅値が「X」であり、かつ今回のものが「Z」の場合、復号シンボルはCOM71の受信である。
2.前回の振幅値が「Y」または「Z」であり、かつ今回のものが「X」の場合、復号シンボルはCOM71受信である。
3.前回の振幅値が「X」または「Z」であり、かつ今回のものが「Y」の場合、復号シンボルは、DATA72の「1」の受信である。
4.前回の振幅値が「Y」であり、かつ今回のものが「Z」の場合、復号シンボルは、DATA72の「1」の受信である。
5.前回および今回の振幅値がそれぞれ、「X」の場合、「Y」の場合または「Z」の場合、復号シンボルは、DATA72の「0」の受信である。
【0093】
次に、本具体例における復号部24の詳細な動作を、図1、図4および図5を参照して説明する。なお、受信端2において、復号部24以外の構成の動作は、前述されているので、ここでは説明されない。ここで、図4(c)は、復号部24に入力される多値符号列8の時間波形を示す。図4(c)の多値符号列8は、図4(b)のものと比較すると、伝送路3による伝送遅延Δtを伴う点でのみ相違する。
【0094】
復号部24は、多値符号列8が入力されると、その振幅値を周期的に検出する。第2の保持部23には、受信部21から出力される多値符号列8を構成する各多値符号の振幅値が保持される。復号部24は、振幅値を検出する度に、第2の保持部23から前回の振幅値を得る。
復号部24は、時間t3 〜t4 では、今回の振幅値として「X」と「Z」とを交互に検出し(図4(c)参照)、前回のものとして「Z」と「X」とを交互に得る。つまり、前回の振幅値が「Z」であれば、今回のものは「X」であり、前回の振幅値が「X」であれば、今回のものは「Z」である。この前回および現在振幅値の関係は、復号規則の1.または2.に該当する。したがって、復号部24は、時間t3 〜t4 に、多値符号列8を復号すると、復号シンボルとしてCOM71を再生し続ける。
【0095】
時間t4 には、振幅値「X」が第2の保持部23により保持される。また、復号部24は、時間t4 の直後に今回の振幅値として「X」または「Y」を検出する(図4(c)参照)。復号部24は、前回の振幅値として「X」を得る。前回および今回の振幅値が「X」という関係は、図5の復号規則の5.に該当する。この場合、復号部24は、時間t4 に、DATA72を受信し始めたことを検出し、さらに復号シンボルとして「0」を再生する。また、前回の振幅値が「X」であり、今回のものが「Y」であるという関係は、図5の復号規則3.に該当する。この場合、復号部24は、DATA72の受信開始を検出し、さらに復号シンボルとして「1」を再生する。時間t4 〜t5 では、前回および今回の振幅値の関係は、図5における3.〜5.のいずれかであるから、復号部24は、復号シンボルとして「0」または「1」のいずれかを再生する。
【0096】
時間t5 には、振幅値「Y」または「Z」が第2の保持部23により保持される。また、復号部24は、時間t4 の直後に今回の振幅値として「X」を検出する(図4(c)参照)。復号部24は、前回の振幅値として「Y」または「Z」のいずれかを得る。前回の振幅値が「Y」または「Z」で、今回のもの「X」という関係は、図5の復号規則の2.に該当する。この場合、復号部24は、時間t5 に、復号シンボルとしてCOM71を再生し始める。時間t5 以降では、上述した通り、前回および今回の振幅値の関係は、図5における1.または2.のいずれかであるから、復号部24は、復号シンボルとしてCOM71を再生する。
【0097】
なお、図4(c)の例では、t5 の直前には、第2の保持部23には、前回の振幅値として「Y」または「Z」が保持される。しかし、DATA72は、時間t4 〜t5 にかけて「0」のみからなる場合も想定できる。この場合、時間t2 に、前回の振幅値として「X」が保持される場合もある。この場合、復号部24は、時間t2 の直後に振幅値「Z」が検出する。前回の振幅値が「X」で、今回のもの「Z」という関係は、図5の復号規則の1.に該当する。したがって、復号部24は、復号シンボルとしてCOM71を再生する。
【0098】
以上説明したように、3値伝送の場合であっても、送信端1は、送信済みの多値符号の振幅値と、今回送信するものの振幅値との関係により、受信端2への送信情報を表現する。したがって、上述したように、送信端1は高速な符号化を行える。また、受信端2の復号部24は、受信済みの多値符号の振幅値と、今回受信したものとの関係に従って復号を行う。したがって、受信端2は高速な復号を行える。これによって、より小さな伝送遅延で、情報を送信端1から受信端2へと送信できる伝送方法および伝送装置を提供できる。符号化部14は、同符号が過度に連続しない多値符号列8を生成する。この多値符号列により、伝送路3において直流平衡がとれるので、送信端1および受信端2において、信号の平均値が漂動することを抑制できる。さらに、3値伝送の場合であっても、送信端1は、コマンドおよびデータが多重化された多値符号列8が送出できる。以上のように、本実施形態の伝送方法および伝送装置では、過去および現在の振幅値に情報を載せることと、多値伝送との組み合わせにより特有の効果が生まれる。
【0099】
また、本実施形態の概念は、3値伝送および4値伝送に限られず、3値以上の多値符号を伝送する方法および装置に適用できる。この多値符号の値は、送信されるコマンドの数等に依存して適切な値に設定される。
また、本実施形態では、データ列は、元々「0」および「1」で表現されるため、同符号が予めないものとして、単に「0」に対して「Z」が割り当てられ、「1」が「W」に割り当てられていた。しかし、この割り当ては好ましい実施形態であって、「0」および「1」に対して互いに異なる2個の振幅値の変化を割り当ててもよい。
【0100】
(第2の実施形態)
ところで、第1の実施形態において、図1の受信端2には、受信部21の受信信号レベルを正規化する正規化部22が備えられる。しかし、受信部21が、中間の振幅値(図2の例では「X」および「Y」が中間の振幅値に該当する)長時間連続的に受信すると、正規化部22は、受信部21の受信信号レベルを正規化できなくなる。なぜなら、正規化部22は、受信部21から入力される多値符号の最大の振幅値および最小の振幅値に基づいて、中間の振幅値を規定するからである。つまり、中間の振幅値が長時間続くと、受信部21は、最大または最小の振幅値が分からなくなり、受信した多値符号列6または8を正しい振幅値に増幅できなくなる。そこで、第2の実施形態に係る伝送方法が有効となる。第2の実施形態の伝送装置の構成は、図1のそれと同様であるため、その図示を省略する。つまり、以下の説明では、図1が援用される。両具体例の相違点は、符号化部14および復号部24の符号化規則および復号規則である。以下、この相違点を説明する。
【0101】
次に、第2の実施形態について、4値伝送の場合を例に採り上げて説明する。図6は、図1の送信端1の符号化規則を説明するための図である。特に、図6(a)および(b)は、図2(a)および(b)と同じであるので、それらの説明を省略する。図6(c)は、図6(b)の多重化信号列5が符号化部14に入力された場合に、符号化部14が出力する多値符号列9の時間波形(図中の実線参照)を示す。図6(c)でも、4個の振幅値として、「W」、「X」、「Y」および「Z」(ただし、W>X>Y>Z)が用いられる。
図6(c)のように、多値符号列9において、COM41および42は、最大振幅値の「W」および最小の振幅値の「Z」により表現され、DATA43は、中間の振幅値「X」および「Y」により表現される。図2(c)の多値符号列6は、この多値符号列9と逆の関係にある。この点で多値符号列9は、多値符号列6と相違する。それ以外の点については、多値符号列9は、多値符号列6と同様である。また、「X」または「Y」から「W」への遷移が、DATA43からCOM41への遷移と定められる。また、「X」または「Y」から「Z」への遷移が、DATA43からCOM42への遷移と定められる。
このようなCOM41またはCOM42は、所定の期間Tに少なくとも1回は生成される。この所定の期間は、AGCやATC(正規化部22)の時定数に基づいて定められる。
次に、送信端1の詳細な動作を、図6を参照して説明する。図6(b)に示す多重化信号列5はセレクタ13から符号化部14の多値割り当て部141へと送られる。多値割り当て部141は、符号化規則に従って、第1の保持部15に保持される前回の振幅値を参照しつつ、時間t0 〜t1 において検出されるCOM41に「W」と「Z」とを交互に割り当てる。その結果、時間t0 〜t1 では、多値符号列生成部142は、振幅値「W」および「Z」の交番からなる多値符号列9を生成する。
多値割り当て部141は、時間t1 の直後に、COM42を検出する。このとき、第1の保持部15に前回の振幅値として「Z」が保持されている場合には、多値割り当て部141は、検出したCOM42に、この「Z」をそのまま割り当てる。その結果、時間t1 の前後に、多値符号列生成部142は「Z」が2回繰り返される多値符号列9を生成する。
多値割り当て部141は、時間t1 〜時間t2 の間、COM42を検出するので、前回の振幅値を参照しつつ、「Z」および「W」を交互に割り当てる。その結果、時間t1 〜t2 には、「Z」および「W」の交番を含む多値符号列9が生成される。多値割り当て部141は、時間t2 〜t3 には、COM41を検出するので、上述と同じ要領で、振幅値が割り当てられ、多値符号列9が生成される。その結果、時間t2 〜t3 には、「Z」および「W」の交番を含む多値符号列9が生成される。
多値割り当て部141は、時間t3 の直後に検出される「1」または「0」に対して、前回の振幅値を参照しつつ、振幅値「X」または「Y」を割り当てる。以降、DATA43が入力される時間t3 〜t4 には、「X」および「Y」の羅列で表現される多値符号列9が生成される。
多値割り当て部141は、時間t4 の直後に、COM42を検出する。このとき、第1の保持部15には、前回の振幅値として「X」または「Y」のいずれかが保持される。多値割り当て部141は、前回の振幅値が「X」または「Y」であること、およびCOM42の検出により、DATA43からCOM42へと変化したことが分かる。この場合には、多値割り当て部141は、検出したCOM42に振幅値「Z」を初期的に割り当てる。その結果、時間t4 の前後では、振幅値は、「W」または「Z」から「Y」へと遷移し、これによってDATA43からCOM42の変化が表現される。初期の振幅値「Z」を割り当てた後時間t5 までは、上述した符号化規則に従って、「W」および「Z」が交互に割り当てられる。以降、符号化部14は、上述した符号化規則に従って検出したシンボルに振幅値を割り当てる。以上の結果、時間t0 以降には、図6(c)の多値符号列9が多値符号列生成部142により生成され、送信部16に出力される。送信部16は、入力された多値符号列9を伝送路3に出力する。
図7は、本実施形態の復号部24に予め設定される復号規則を示す。図7の復号規則には、前回および今回の振幅値、および復号シンボルが示される。図7の上から順番に、復号規則を具体的に説明する。
1.前回の振幅値が「X」または「Y」であり、かつ今回のものが「W」の場合、復号シンボルはCOM41の受信である。
2.前回の振幅値が「X」または「Y」であり、かつ今回のものが「Z」の場合、復号シンボルはCOM42の受信である。
3.今回の振幅値が「X」の場合、復号シンボルはDATA43の「1」の受信である。
4.今回の振幅値が「Y」の場合、復号シンボルはDATA43の「0」の受信である。
5.前回の振幅値が「W」であり、かつ今回のものが「Z」の場合、復号シンボルは、直前の復号シンボルと同じである。
6.前回の振幅値が「Z」であり、かつ今回のものが「W」の場合、復号シンボルは、直前ものと同じである。
7.前回および今回の振幅値が双方ともに「W」の場合、復号シンボルは、コマンドシンボルの変化、つまりCOM41からCOM42への変化またはCOM42からCOM41への変化である。
8.前回および今回の振幅値が双方とも「Z」である場合も、復号シンボルは、上記の通りコマンドシンボルの変化である。
次に、復号部24の動作を、図6および図7を参照して説明する。多値符号列9は、受信部21により受信され、正規化部22により正規化された後に、復号部24および第2の保持部23に入力される。図中伝送に要する遅延時間が△tである。第2の保持部23は、復号部24が前回検出したものと同じ振幅値が保持される。復号部24は、入力された多値符号列9の振幅値を検出する度に、第2の保持部23から前回の振幅値を得て、図7の復号規則に従って多値符号列9の復号および再生を行う。この復号および再生処理については、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
第2の実施形態で重要であるのは、受信部21には、所定の期間Tに1度は、必ずCOM41またはCOM42が到着するため、正規化部22は、所定の期間T(つまり自分の時定数)に1度は、最大の振幅値「W」および最小の振幅値「Z」を受信することである。したがって、正規化部22は、最大の振幅値「W」および最小の振幅値「Z」の受信信号により、多値符号列9を正確に正規化できる。そのため、後段の復号部24および第2の保持部23には、送信端1において割り当てられた振幅値「W」、「X」、「Y」および「Z」を有する多値符号列9が入力される。
【0102】
(第3の実施形態)
ところで、第1および第2の実施形態では、伝送装置には、固定的な符号化規則および復号規則が設定されていた。また、この伝送装置は様々な環境に設置されることが想定される。さらに伝送装置の周囲環境は一定ではなく時間変化する。このような環境下では、伝送装置の送信端1が送信する多値符号列6または8は、ある時期に直流平衡を保っていても、他の時期には直流平衡を保てない場合が想定できる。さらに、多値符号列6または8は、ある場所では直流平衡を保っていても、他の場所では直流平衡を保っていない場合も想定できる。そこで、多値符号列6または8の直流平衡を常に保つには、第3の実施形態に係る伝送装置が有効となる。
【0103】
第3の実施形態の伝送装置の構成は、図1のそれと同様であるため、その図示を省略する。つまり、以下の説明では、図1が援用される。両具体例の相違点は、符号化部14および復号部24の符号化規則および復号規則が必要に応じて変更されることである。そのため、伝送装置には、符号化規則および復号規則が複数組設定される必要がある。以下には、具体例として、符号化部14に第1および第2の符号化規則が設定されており、復号部24に第1および第2の復号規則が設定されている場合について説明する。また、以下の例では、4値伝送の場合を説明する。
【0104】
図8は、送信端1の第1および第2の符号化規則を説明するための図である。図8(a)は、セレクタ13から出力されるシンボル列17を示している。シンボル列17には、コマンドシンボルとしてのCOM171およびCOM172と、データ列としてのDATA173とが多重される。このシンボル列17では、COM171は、時間t0 〜t1 、時間t2 〜t3 、時間t4 〜t5 および時間t6 〜t7 に含まれる。COM172は、時間t3 〜t4 および時間t7 〜t8 に含まれる。DATA173は、時間t1 〜t2 および時間t5 〜t6 に含まれる。セレクタ13は、図8(a)のシンボル列17を表現する多重化信号列を出力する。しかし、説明の簡素化の観点から、この多重化信号列は、第1の具体例と同様とし(図2(b)参照)、図示および詳説されない。図8(b)は、図8(a)のシンボル列17が符号化部14に入力された場合に、符号化部14が出力する多値符号列18の時間波形(図中の実線参照)を示す。本実施形態でも、4個の振幅値として、「W」、「X」、「Y」および「Z」(ただし、W>X>Y>Z)を用いる。
【0105】
図8(b)のように、本実施形態では、時間区間T1 (つまり時間t0 〜t4 および時間t8 以降)において、第1の符号化規則に従って、シンボル列17が多値符号列18に符号化される。第1の符号化規則では、COM171およびCOM172は、「W」および「Z」の交番により表現される。また、COM171からCOM172への変化は、同振幅値の多値符号が2回連続することにより表現される。これらの点は、第1の具体例と同様であるから、詳細な説明は省略される。また、DATA173の「1」および「0」は「X」および「Y」により表現される。また、DATA173からCOM171への遷移は、「X」または「Y」から「W」への変化として表現される。DATA173からCOM172への遷移は、「X」または「Y」から「Z」への変化として表現される。
【0106】
また、時間区間T2 (つまり時間t4 〜t8 )において、第2の符号化規則に従って、シンボル列17が多値符号列18に符号化される。第2の符号化規則では、COM171および102は、「X」および「Z」の交番により表現される。また、COM171からCOM172への変化は、同振幅値の多値符号が2回連続することにより表現される点は、第1の符号化規則と同様である。また、DATA173の「1」および「0」は「W」および「Y」により表現される。また、DATA173からCOM171への遷移は、「W」または「Y」から「X」への変化として表現される。DATA173からCOM172への遷移は、「W」または「Y」から「Z」への変化として表現される。
【0107】
なお、図8(a)のシンボル列17には、複数個のCOM171が多重化されるが、各COM171の信号形式自体は同じである。各COM172も同じ信号形式を有し、各DATA173も同じ信号形式を有する。しかし、時間区間T1 およびT2 で第1および第2の符号化規則が用いられる。そのため、図8(b)の多値符号列18において、COM171の信号形式は時間区間T1 およびT2 で異なる。同様に、各COM172も異なる信号形式を有し、各DATA173も異なる信号形式を有する。この相違を明確にするため、図8(b)では、時間区間T1 およびT2 に符号化されたCOM171には、「171’」および「171”」という参照符号を付けることとする。同様に、COM172は、「172’」および「172”」という参照符号により区別され、DATA173は「173’」および「173”」という参照符号により区別される。
【0108】
また、本実施形態では、符号化規則が切り替えられた直後に、振幅値がどのように割り当てられるのかを予め定めておく必要がある。本実施形態では、第1から第2の符号化規則に切り替わった直後に、COM171が検出された場合には「W」が割り当てられ、COM172が検出された場合には「Z」が割り当てられると規定される。また、第2から第1の符号化規則に切り替えられた直後に、COM171が検出された場合には「X」が割り当てられ、COM172が検出された場合には「Z」が割り当てられると規定される。
【0109】
また、送信端1は、符号化規則を切り換えたこと、およびその切り替えのタイミングを受信端2に通知しなければならない。そのために、本実施形態では、符号化部14は、セレクタ13からCOM172が入力され、多値符号を4個カウントした後に符号化規則を切り換える。また、復号部24は、受信部21からCOM172が入力され、多値符号を4個カウントした後に、復号規則を切り換える。これによって、符号化部14および復号部24の間で符号化規則および復号規則の同期がとれる。つまり、符号化部14が第1の符号化規則で符号化を行った場合には、復号部24は、それに対応する第1の復号規則で復号を行うことができる。また、符号化部14が第2の符号化規則で符号化を行った場合には、復号部24は、それに対応する第2の復号規則で復号を行うことができる。
【0110】
次に、送信端1の詳細な動作を、図1および図8を参照して説明する。セレクタ13は、図8(a)に示すシンボル列17を符号化部14の多値割り当て部141に出力する。
時間t0 〜t1 では、COM171が周期的に検出される。したがって、多値割り当て部141は、第1の符号化規則に従って、この時間区間で、振幅値「W」および「Z」を交互に割り当て、その結果、多値符号列生成部142は「W」および「Z」の交番によりCOM171’を表現した多値符号列18を生成する。
【0111】
多値割り当て部141は、時間t1 の直後に、入力されたシンボル列17がDATA173に変化したことを検出する。このとき、第1の保持部15には、前回の振幅値として「W」または「Z」が保持される。しかし、多値割り当て部141は、前回の振幅値に関係なく、「1」を検出すれば、今回の振幅値として「X」を割り当て、「0」を検出すれば、「Y」を割り当てる。以降、DATA173が入力される時間t1 〜t2 には、「X」および「Y」の羅列でDATA173’を表現する多値符号列18が符号化部14で生成される。
【0112】
また、時間t2 〜t3 では、COM171が周期的に検出される。したがって、符号化部14は、時間t0 〜t1 の場合と同様に、この時間区間で、振幅値「W」および「Z」の交番によりCOM171’を表現した多値符号列18を生成する。ただし、時間t2 の直後には「W」が割り当てられる。これによって、上述したように、DATA173からCOM171への変化は、「X」または「Y」から「W」への変化として表現される。その結果、多値符号列生成部142は「W」および「Z」の交番によりCOM171’を表現した多値符号列18を生成する。
【0113】
時間t3 の直後に、多値割り当て部141は、入力されたシンボル列17からCOM172を検出する。このとき、第1の保持部15には、時間t3 の直前に割り当てられた振幅値「W」または「Z」が保持されている(図8(b)では「Z」が示されている。)。この場合、多値割り当て部141は、検出したCOM172に、前回の振幅値「W」または「Z」をそのまま割り当てる。これによって、COM171からCOM172への変化が表現される。さらに、多値割り当て部141は、検出したCOM172に振幅値を割り当てる度に、初期値が「0」のカウンタ(図示せず)を「1」だけインクリメントする。時間t3 以降、多値割り当て部141は、上述の第1の符号化規則に従って、振幅値を割り当て続ける。COM172が検出される時間t3 〜t4 では、「W」または「Z」が交互に割り当てられる。いずれかの振幅値が割り当てられる度に、カウンタの値は「1」ずつインクリメントされる。その結果、時間t3 直後の振幅値が「Z」であり、かつ「Z」および「W」の交番によりCOM171’を表現した多値符号列18を、多値符号列生成部142は生成する。
【0114】
また、カウンタが「4」を示した時に、多値割り当て部141は、符号化規則の切り替えタイミングであることが分かり、第1の符号化規則の使用を止めて、第2の符号化規則を使用し始める。
時間t4 〜t5 では、COM171が周期的に検出される。したがって、多値割り当て部141は、第2の符号化規則に従って、この時間区間では、振幅値「X」および「Z」を交互に割り当てる。ただし、第1の符号化規則から第2の符号化規則に切り替わった直後には、上述したように「X」が割り当てられる。その結果、この時間区間では、時間t4 の直後の振幅値が「X」であり、かつ「X」および「Z」の交番によりCOM171”を表現した多値符号列18を、多値符号列生成部142は生成する。
【0115】
多値割り当て部141は、時間t5 の直後に、入力されたシンボル列17がDATA173に変化したことを検出する。このとき、第1の保持部15には、前回の振幅値として「X」または「Z」が保持される。しかし、多値割り当て部141は、前回の振幅値に関係なく、「1」を検出すれば、今回の振幅値として「W」を割り当て、「0」を検出すれば、「Y」を割り当てる。以降、DATA173が入力される時間t5 〜t6 には、「W」および「Y」の羅列でDATA173”を表現する多値符号列18が符号化部14で生成される。
【0116】
また、時間t6 〜t7 では、COM171が周期的に検出される。この時間区間では、時間t4 〜t5 の場合と同様に、「X」および「Z」の交番によりCOM171”を表現した多値符号列18が生成される。ただし、t6 の直後の振幅値は「X」である。
時間t7 の直後に、多値割り当て部141は、COM172を検出する。このとき、多値割り当て部141は、時間t7 の直前に割り当てられた振幅値「X」または「Z」(図8(b)では「Z」が示されている。)を、今回の振幅値としてそのまま割り当てる。さらに、多値割り当て部141は、上述したように、COM172の検出に起因してカウントを開始する。COM172が検出される時間t7 〜t8 において、「X」または「Z」が交互に割り当てられる度に、カウンタの値は「1」ずつインクリメントされる。
【0117】
したがって、この時間区間に生成される多値符号列18は、時間t3 直後の振幅値が「Z」であり、かつ「Z」および「X」の交番によりCOM171”を表現する。さらに、カウンタが「4」を示した時に、多値割り当て部141は、符号化規則の切り替えタイミングであることが分かり、第2の符号化規則の使用を止めて、第1の符号化規則を使用し始める。
以降、符号化部14は、以上説明した一連の動作を繰り返して、第1または第2の符号化規則に従いつつ、入力されたシンボル列17を符号化した多値符号列18を生成する。この多値符号列18は、送信部16により伝送路3に送出される。
【0118】
図9は、本実施形態の復号部24に予め設定される復号規則を示す。図9の復号規則には、前回および今回の振幅値、および復号シンボルが示される。特に、図9(a)は、上述の第1の符号化規則に対応して定められる第1の復号規則である。また、図9(b)は、上述の第2の符号化規則に対応して定められる第2の復号規則である。まず、図9(a)の上から順番に、第1の復号規則を具体的に説明する。
【0119】
1.前回の振幅値が「X」または「Y」であり、かつ今回のものが「W」の場合、復号シンボルはCOM171の受信である。
また、復号規則の切り替え直後であって、かつ今回のものが「W」の場合、復号シンボルはCOM171の受信である。
2.前回の振幅値が「X」または「Y」であり、かつ今回のものが「Z」の場合、復号シンボルはCOM172の受信である。また、COM172の多値符号を4個受信すると、復号規則を切り替える。
さらに、復号規則の切り替え直後であって、かつ今回のものが「Z」の場合、復号シンボルはCOM172の受信である。また、COM172の多値符号を4個受信すると、復号規則を切り替える。
3.今回の振幅値が「X」の場合、復号シンボルはDATA173の「1」の受信である。
4.今回の振幅値が「Y」の場合、復号シンボルはDATA173の「0」の受信である。
5.前回の振幅値が「W」であり、かつ今回のものが「Z」の場合、復号シンボルは、直前の復号シンボルと同じである。
6.前回の振幅値が「Z」であり、かつ今回のものが「W」の場合、復号シンボルは、直前ものと同じである。
7.前回および今回の振幅値が双方ともに「W」の場合、復号シンボルは、コマンドシンボルの変化、つまりCOM171からCOM172への変化またはCOM172からCOM171への変化である。
8.前回および今回の振幅値が双方とも「Z」である場合も、復号シンボルは、上記の通りコマンドシンボルの変化である。
【0120】
次に、図9(b)の上から順番に、第2の復号規則を具体的に説明する。
1.前回の振幅値が「W」または「Y」であり、かつ今回のものが「X」の場合、復号シンボルはCOM171の受信である。
また、復号規則の切り替え直後であって、かつ今回のものが「X」の場合、復号シンボルはCOM171の受信である。
2.前回の振幅値が「W」または「Y」であり、かつ今回のものが「Z」の場合、復号シンボルはCOM172の受信である。また、COM172の多値符号を4個受信すると、復号規則を切り替える。
さらに、復号規則の切り替え直後であって、かつ今回のものが「Z」の場合、復号シンボルはCOM172の受信である。また、COM172の多値符号を4個受信すると、復号規則を切り替える。
3.今回の振幅値が「W」の場合、復号シンボルはDATA173の「1」の受信である。
4.今回の振幅値が「Y」の場合、復号シンボルはDATA173の「0」の受信である。
5.前回の振幅値が「X」であり、かつ今回のものが「Z」の場合、復号シンボルは、直前の復号シンボルと同じである。
6.前回の振幅値が「Z」であり、かつ今回のものが「X」の場合、復号シンボルは、直前ものと同じである。
7.前回および今回の振幅値が双方ともに「X」の場合、復号シンボルは、コマンドシンボルの変化、つまりCOM171からCOM172への変化またはCOM172からCOM171への変化である。
8.前回および今回の振幅値が双方とも「Z」である場合も、復号シンボルは、上記の通りコマンドシンボルの変化である。
【0121】
次に、復号部24の詳細な動作を、図8および図9を参照して説明する。
復号部24および第2の保持部23には、時間区間T1 およびT2 とでは異なる規則で符号化された多値符号列18(図8(c)参照)が受信部21を通じて入力される。この多値符号列18は、他の実施形態と同様に伝送路3による遅延Δtを伴う。第2の保持部23は、復号部24が前回検出したものと同じ振幅値が保持される。復号部24は、入力された多値符号列18の振幅値を検出する度に、第2の保持部23から前回の振幅値を得て、図9の復号規則に従って多値符号列18の復号および再生を行う。この復号および再生の要領は、第1の実施形態と同様であるため、その説明を簡素化する。
【0122】
第3の実施形態で重要であるのは、復号部24が、多値符号列18において、第1の符号化規則に従う信号形式の部分(時間区間T1 の部分)を、第1の復号規則に従って復号すること、および第2の符号化規則のそれ(時間区間T1 の部分)を、第2の復号規則に従って復号することである。
復号部24は、時間t9 〜t12では、第1の復号規則(図9(a)参照)に従って、第2の保持部23に保持される前回の振幅値を参照しつつ、多値符号列18に含まれるCOM171’、DATA173’およびCOM171’を復号して、COM171、DATA173およびCOM171を再生する。
【0123】
時間t12の前後で、復号部24は、入力された多値符号列18の振幅値「Z」が2回繰り返されることを検出する。復号部24は、第1の復号規則の8.に従って、COM171からCOM172への変化を検出し、COM172の再生を開始する。さらに、復号部24は、このCOM172の再生の開始に起因して、初期値が「0」のカウンタ(図示せず)を「1」だけインクリメントする。復号部24は、時間t12〜t13では、今回の振幅値として「Z」または「W」を交互に検出し、前回の振幅値「W」または「Z」を参照して、4個の多値符号からなるCOM172’を復号し、COM172を再生し続ける。さらに、復号部24は、今回の振幅値「Z」または「W」を検出する度に、カウンタの値は「1」ずつインクリメントする。したがって、復号部24は、COM172’を構成する4個の多値符号を再生した時点で、カウンタが「4」を示していることが分かる。これによって、復号部24は、復号規則の切り替えタイミングを知り、第1の復号規則の使用を止めて、第2の復号規則を使用し始める。
【0124】
復号部24は、時間t13〜t16では、第2の復号規則(図9(b)参照)に従って、第2の保持部23に保持される前回の振幅値を参照しつつ、多値符号列18に含まれるCOM171”、DATA173”およびCOM171”を復号して、COM171、DATA173およびCOM171を再生する。
時間t16の前後で、復号部24は、入力された多値符号列18の振幅値「Z」が2回繰り返されることを検出する。復号部24は、第2の復号規則の8.に従って、COM171”からCOM172”への変化を検出し、COM172の再生を開始する。さらに、復号部24は、このCOM172の再生の開始に起因して、上述のカウントを開始する。復号部24は、時間t16〜t17では、4個の多値符号からなるCOM172”を復号し、COM172を再生し続ける。復号部24は、カウンタが「4」を示した時に、今回は、第2の復号規則の使用を止めて、第1の復号規則を使用し始める。
以降、復号部24は、以上説明した一連の動作を繰り返して、第1または第2の復号規則に従いつつ、入力された多値符号列18を復号して、シンボルを再生する。
【0125】
以上の本実施形態では、符号化部14および復号部24の間で、符号化規則および復号規則が適時変更される。この変更は、COM172により制御される。そのため、伝送装置は、それぞれの時間区間T1 またはT2 で、周囲環境に合った最適な符号化規則および復号規則を選択できる。また、例えば、第1の符号化規則で生成された多値符号列18が、周囲環境に関連して直流平衡を保てなくなっても、第2の符号化規則に変更することにより、多値符号列18の直流平衡を改善できる。
【0126】
また、本実施形態では、符号化規則および復号規則のみが変更されていた。しかし、符号化部14は、第1の符号化規則として4値符号(図2参照)で、さらに、第2の符号化規則として3値符号(図4参照)で符号化を行うこともできる。この場合、当然、復号部24は、第1および第2の復号規則として、図3および図5のものを用いて復号を行う。つまり、伝送装置は、符号化および復号に使用する振幅値の個数を変更することもできる。例えば、4値伝送から3値伝送に変更すれば、生成される多値符号列18のS/N比が向上するので、情報伝送の信頼性が向上する。また、3値伝送から4値伝送に変更すれば、生成される多値符号列18の伝送レートが向上するので、高速な情報伝送を実現できる。ところで、伝送装置は、互いに優先度が異なる情報を送信端1から受信端2へと伝送する場合がある。この場合、伝送装置は、優先度が高い情報(つまり重要な情報)を、少ない振幅値の多値符号列18に載せて伝送し、また、優先度が低い情報(つまりさほど重要でない情報)を、多くの振幅値の多値符号列18に載せて伝送することもできる。
【0127】
さらに、伝送装置は、伝送速度(いわゆるボーレート)を変更してもよい。
また、本実施形態では、伝送装置では、COM172に基づいて、符号化規則の切り替えおよび復号規則の切り替えを行っていた。しかし、符号化部14および復号部24が、予め定められたタイミングに基づいて、符号化規則および復号規則を切り替えてもよい。
さらに、伝送装置は、符号化規則および復号規則の切り替え、符号化および復号に用いる振幅値の数の切り替え、ならびに伝送速度(ボーレート)の切り替えの組み合わせを適用することもできる。また、伝送装置は、この3種類の切り替えの内、いずれか2種類の組み合わせを適用することもできる。
【0128】
(第4の実施形態)
なお、第1〜第3の実施形態では電気伝送について説明してきたが、第4の実施形態で説明するように光伝送にも適用することができる。図10は、第4の実施形態に係る伝送装置の構成を示すブロック図である。図10の伝送装置は、図1と比較すると、送信端1が送信部16に代えて電光変換部31を含み、受信端2が受信部21に代えて光電変換部32を含み、伝送路3に代えて光伝送路33を含む点で相違する。それ以外の構成は同様であるので、図10において、図1の構成に相当するものには、同じ参照符号が付され、その説明は省略される。また、符号化部14および復号部24に設定される規則は、既に説明したもののいずれか適用すればよい。そのため、本実施形態では、符号化規則および復号規則の説明は省略される。
【0129】
図10において、送信端1の電光変換部31には、符号化部14により生成された多値符号列が入力される。電光変換部31は、入力された多値符号列に対して電光変換を行って、光信号を生成する。この光信号は光伝送路33に出射される。光伝送路33は、入射された光信号を受信端2まで伝送する。受信端2の光電変換部32には、光信号が光伝送路33を通じて入射される。光電変換部32は、入射された光信号に光電変換を行って、多値符号列を再生して、正規化部22に出力する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る伝送方法が適用される伝送装置のブロック構成を示す図である。
【図2】4値伝送における符号化規則の一例を示す図である。
【図3】4値伝送における復号規則の一例を示す図である。
【図4】3値伝送における符号化規則の一例を示す図である。
【図5】3値伝送における復号規則の一例を示す図である。
【図6】第2の実施形態の伝送方式における符号化方式の一例を示す図である。
【図7】図6の符号化方式に対応する復号規則を示す図である。
【図8】第3の実施形態の伝送方式における符号化方式の一例を示す図である。
【図9】図8の符号化方式に対応する復号規則を示す図である。
【図10】第4の実施形態に係る伝送装置のブロック構成を示す図である。
【図11】4B5B符号化方式により符号化されるシンボルコマンドおよびデータ列を示す図である。
【図12】従来の4B5B符号化方式を説明するための図である。
【図13】4B5B符号化方式の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1…送信端
13…多重化部
14…符号化部
16…送信部
2…受信端
21…受信部
22…正規化部
24…復号部
3…伝送路
31…電光変換部
32…光電変換部
33…光伝送路

Claims (36)

  1. 複数の振幅値により表現される多値符号を、送信端から受信端へと伝送路を通じて伝送する方法であって、
    送信端は、
    複数種類のシンボルを含む情報を、過去に生成された多値符号と、現在生成された多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って同じパターンの多値符号に符号化して、同じパターンの位相変化により、あるシンボルから他のシンボルへの変化が表現される多値符号列を生成し、
    生成された多値符号列を伝送路に送出し、
    受信端は、
    伝送路を通じて多値符号列を受信し、
    符号化規則に対応する復号規則に従いつつ、現在受信された多値符号と、過去に受信された多値符号との関係に基づいて、受信された多値符号列を復号して、情報を再生する、伝送方法。
  2. 送信端は、現在生成された多値符号とその直前に生成された多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って情報を符号化し、
    受信端は、現在受信された多値符号と、その直前に受信された多値符号との関係に基づいて復号を行う、請求項1に記載の伝送方法。
  3. 送信端は、同符号が過度に連続しない多値符号列を生成して、伝送路に送出する、請求項1に記載の伝送方法。
  4. 送信端は、
    情報としての複数種類のシンボルを多重し、
    多重化されたシンボルを、符号化規則に従って符号化して、多値符号列を生成する、請求項1に記載の伝送方法。
  5. 送信端は、所定の時間間隔内に少なくとも1回、最大および/または最小の振幅値を用いる符号化を行って、多値符号列を生成する、請求項1に記載の伝送方法。
  6. 送信端および受信端は、必要に応じて、符号化規則および復号規則を変更する、請求項1に記載の伝送方法。
  7. 送信端は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて符号化規則を変更し、
    受信端は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて復号規則を変更する、請求項1に記載の伝送方法。
  8. 送信端は、必要に応じて、多値符号に用いる振幅値の個数を変更する、請求項1に記載の伝送方法。
  9. 送信端は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて、符号化規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更し、
    受信端は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて、復号規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更する、請求項1に記載の伝送方法。
  10. 複数の振幅値により表現される多値符号を、送信端から受信端へと光伝送路を通じて光伝送する方法であって、
    送信端は、
    複数種類のシンボルを含む情報を、過去に生成された多値符号と、現在生成された多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って同じパターンの多値符号に符号化して、同じパターンの位相変化により、あるシンボルから他のシンボルへの変化が表現される多値符号列を生成し、
    生成された多値符号列に電気光変換を行って、光信号を生成し、
    生成された光信号を光伝送路に送出し、
    受信端は、
    光伝送路を通じて入力される光信号に光電気変換を行って、多値符号列を再生し、
    符号化規則に対応する復号規則に従いつつ、現在再生された多値符号と、過去に再生された多値符号との関係に基づいて、再生された多値符号列を復号して、情報を再生する、伝送方法。
  11. 送信端は、現在生成された多値符号とその直前に生成された多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って情報を符号化し、受信端は、現在再生された多値符号と、その直前に再生された多値符号との関係に基づいて復号を行う、請求項1に記載の伝送方法。
  12. 送信端は、同符号が過度に連続しない多値符号列を生成して、光伝送路に送出する、請求項1に記載の伝送方法。
  13. 送信端は、
    情報としての複数種類のシンボルを多重し、
    多重化されたシンボルを、符号化規則に従って符号化して、多値符号列を生成する、請求項1に記載の伝送方法。
  14. 送信端は、所定の時間間隔内に少なくとも1回、最大および/または最小の振幅値を用いる符号化を行って、多値符号列を生成する、請求項1に記載の伝送方法。
  15. 送信端および受信端は、必要に応じて、符号化規則および復号規則を変更する、請求項1に記載の伝送方法。
  16. 送信端は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて符号化規則を変更し、
    受信端は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて復号規則を変更する、請求項1に記載の伝送方法。
  17. 送信端は、必要に応じて、多値符号に用いる振幅値の個数を変更する、請求項1に記載の伝送方法。
  18. 送信端は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて、符号化規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更し、
    受信端は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて、復号規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更する、請求項1に記載の伝送方法。
  19. 複数の振幅値で表現される多値符号を送信端から受信端へと伝送路を通じて伝送する装置であって、
    送信端は、
    複数種類のシンボルを含む情報を、過去に生成された多値符号と、現在生成される多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って同じパターンの多値符号に符号化して、同じパターンの位相変化により、あるシンボルから他のシンボルへの変化が表現される多値符号列を生成する符号化部と、
    符号化部が生成した多値符号列を伝送路に送出する送信部とを含み、
    受信端は、
    伝送路を通じて多値符号列を受信する受信部と、
    符号化規則に対応する復号規則に従いつつ、受信部が今回受信した多値符号と、受信部が以前に受信した多値符号との関係に基づいて、受信部が受信した多値符号列を復号し、情報を再生する復号部を含む、伝送装置。
  20. 符号化部は、現在生成された多値符号とその直前に生成された多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って情報を符号化し、
    復号部は、受信部が今回受信した多値符号と、その直前に受信部により受信された多値符号との関係に基づいて復号を行う、請求項19に記載の伝送装置。
  21. 符号化部は、同符号が過度に連続しない多値符号列を生成する、請求項19に記載の伝送装置。
  22. 送信端はさらに、
    情報としての複数種類のシンボルを多重する多重化部を含み、
    符号化部は、多重化部により多重されたシンボルを、符号化規則に従って符号化して、多値符号列を生成する、請求項19に記載の伝送装置。
  23. 符号化部は、所定の時間間隔内に少なくとも1回、最大および/または最小の振幅値を用いる符号化を行って、多値符号列を生成し、
    受信端はさらに、
    受信部が受信する多値符号化列の振幅値を、所定の時間間隔で伝送される最大および/または最小の振幅値に基づいて正規化する正規化部を含む、請求項19に記載の伝送装置。
  24. 符号化部および復号部は、必要に応じて、符号化規則および復号規則を変更する、請求項19に記載の伝送装置。
  25. 符号化部は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて符号化規則を変更し、
    復号部は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて復号規則を変更する、請求項19に記載の伝送装置。
  26. 符号化部および復号部は、必要に応じて、多値符号に用いる振幅値の個数を変更する、請求項19に記載の伝送装置。
  27. 符号化部は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて、符号化規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更し、
    復号部は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて、復号規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更する、請求項19に記載の伝送装置。
  28. 複数の振幅値で表現される多値符号を送信端から受信端へと光伝送路を通じて光伝送する装置であって、
    送信端は、
    複数種類のシンボルを含む情報を、過去に生成された多値符号と、現在生成される多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って同じパターンの多値符号に符号化して、同じパターンの位相変化により、あるシンボルから他のシンボルへの変化が表現される多値符号列を生成する符号化部と、
    符号化部が生成した多値符号列に電光変換を行って光信号を生成し、この光信号を光伝送路に送出する電光変換部とを含み、
    受信端は、
    光伝送路を通じて光信号を受光し、光電変換を行って多値符号列を再生する光電変換部と、
    符号化規則に対応する復号規則に従いつつ、光電変換部が今回再生した多値符号と、光電変換部が以前に再生した多値符号との関係に基づいて、光電変換部により再生された多値符号列を復号して、情報を再生する復号部を含む、伝送装置。
  29. 符号化部は、現在生成された多値符号とその直前に生成された多値符号との関係に基づいて定められる符号化規則に従って情報を符号化し、
    復号部は、光電変換部が今回再生した多値符号と、その直前に光電変換部により再生された多値符号との関係に基づいて復号を行う、請求項28に記載の伝送装置。
  30. 符号化部は、同符号が過度に連続しない多値符号列を生成する、請求項28に記載の伝送装置。
  31. 送信端は、
    情報としての複数種類のシンボルを多重する多重化部を含み、
    符号化部は、多重化部により多重されたシンボルを、符号化規則に従って符号化して、多値符号列を生成する、請求項28に記載の伝送装置。
  32. 符号化部は、所定の時間間隔内に少なくとも1回、最大および/または最小の振幅値を用いる符号化を行って、多値符号列を生成し、
    受信端はさらに、
    受信部が受信する多値符号化列の振幅値を、所定の時間間隔で伝送される最大および/または最小の振幅値に基づいて正規化する正規化部を含む、請求項28に記載の伝送装置。
  33. 符号化部および復号部は、必要に応じて、符号化規則および復号規則を変更する、請求項28に記載の伝送装置。
  34. 符号化部は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて符号化規則を変更し、
    復号部は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて復号規則を変更する、請求項28に記載の伝送装置。
  35. 符号化部および復号部は、必要に応じて、多値符号に用いる振幅値の個数を変更する、請求項28に記載の伝送装置。
  36. 符号化部は、情報としての予め定められたコマンドを多値符号列に符号化し、このコマンドに基づいて、符号化規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更し、
    復号部は、予め定められたコマンドを再生し、このコマンドに基づいて、復号規則、および多値符号に用いる振幅値の個数を変更する、請求項28に記載の伝送装置。
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