JP4246282B2 - エンジンの制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、一定時間毎に燃焼形態に見合った燃料及び空気の制御量を演算するエンジンの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
エンジン制御システムにおいては、燃料噴射量や点火時期等を一定時間毎に演算し、噴射タイマ・点火タイマをクランク角に同期してセットするシステムが採用されることが多く、特に、リーンバーンエンジンや筒内噴射エンジン等のように、リーン空燃比による成層燃焼からストイキオ近傍の空燃比による均一燃焼まで広範囲に渡る空燃比での燃焼を行うエンジンでは、例えば、10ms毎の割込み処理で、種々の運転パラメータから燃焼形態を決定し、その燃焼形態での燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期を演算して、きめ細かなエンジン制御を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、一定時間毎の割込み処理において燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期を順次演算する途中でクランク角に同期した噴射・点火のタイマセットの割込みが入ると、タイマセットにはメモリの最新値が読み出されることになり、同じ燃焼サイクル内で燃焼形態の異なる値がタイマにセットされる可能性がある。
【0004】
例えば、運転状態の変化により、前回の時間周期割込み時の成層燃焼から均一燃焼へ変化した場合、この均一燃焼に適合した燃料噴射量を算出し、次に、燃料噴射時期を算出している途中でタイマセットのクランク角同期割込みが入ると、メモリ中には、算出されたばかりの均一燃焼の燃料噴射量と、前回の時間周期割込み処理で算出された成層燃焼の燃料噴射時期及び点火時期とが混在することになる。
【0005】
この場合、成層燃焼と均一燃焼とでは、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期の最適値が大きく異なり、これらの燃焼形態の異なる値がメモリから読み出されてタイマにセットされると、成層燃焼用の燃料噴射時期に均一燃焼用の燃料噴射量が出力されることになり、燃焼による排気ガスエミッションの悪化を招くばかりでなく、エンジン不調の原因になる。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、一定時間周期で演算される燃料及び点火に係わる制御値に対し、同じ燃焼サイクル内で異なる燃焼形態の制御値が混用されることを防止し、燃焼悪化を未然に回避することのできるエンジンの制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、一定時間毎に燃焼形態を決定し、この燃焼形態に見合った燃料及び点火に係わる制御値を演算処理するエンジンの制御装置において、各燃焼サイクル毎の燃焼形態を、燃焼気筒の上死点前の所定クランク角タイミングで燃料及び点火に係わる制御値の演算を完了している処理サイクルの燃焼形態に確定し、同じ処理サイクルで演算した燃料及び点火に係わる制御値を用いてエンジン制御を行う手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記各燃焼サイクル毎の燃焼形態を、上記所定クランク角タイミングに最も近い時期で燃料及び点火に係わる制御値の演算を完了した処理の燃焼形態に確定することを特徴とする。
【0009】
請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明において、上記各燃焼サイクル毎の燃焼形態を、筒内に流入する空気の遅れと燃料の遅れとの差に対応した時間だけ上記所定クランク角タイミングから過去に遡った処理サイクルでの燃焼形態に確定することを特徴とする。
【0010】
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、上記筒内に流入する空気の遅れと燃料の遅れとの差を、エンジン回転数に基づいて求めることを特徴とする。
【0011】
すなわち、本発明によるエンジンの制御装置では、一定時間毎に燃焼形態を決定し、この燃焼形態に見合った燃料及び点火に係わる制御値を演算処理する一方、各燃焼サイクル毎の燃焼形態を燃焼気筒の上死点前の所定クランク角タイミングで燃料及び点火に係わる制御値の演算を完了している処理サイクルの燃焼形態に確定し、同じ処理サイクルで演算した燃料及び点火に係わる制御値を用いてエンジン制御を行う。
【0012】
各燃焼サイクル毎の燃焼形態は、所定クランク角タイミングに最も近い時期で燃料及び点火に係わる制御値の演算を完了した処理サイクルの燃焼形態に確定しても良く、また、筒内に流入する空気の遅れと燃料の遅れとの差に対応した時間だけ所定クランク角タイミングから過去に遡った処理での燃焼形態に確定しても良い。筒内に流入する空気の遅れと燃料の遅れとの差は、エンジン回転数に基づいて求めることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1〜図4は本発明の実施の第1形態に係わり、図1は時間周期割込み及びクランク角同期割込みのタイミングを示す説明図、図2はエンジン制御系の概略構成図、図3は10ms定期割込みルーチンのフローチャート、図4はクランク角同期割込みルーチンのフローチャートである。
【0014】
図2において、符号1は、リーンバーンエンジンや筒内噴射エンジン等のように、リーン空燃比による成層燃焼からストイキオ近傍の空燃比による均一燃焼まで広範囲に渡る空燃比での燃焼を行うエンジンであり、図においては、筒内噴射エンジンの例について示す。
【0015】
上記エンジン1の吸気系には、スロットルバルブを内設したスロットルボディ2が介装され、このスロットルボディ2の上流側にエアフローメータ3を介してエアクリーナ4が取付けられている。一方、上記エンジン1の排気系には、排気ガスを浄化する触媒5が介装され、この触媒5の下流側にマフラ6が取付けられている。
【0016】
また、上記エンジン1の燃焼室には、高圧燃料を筒内に直接噴射するインジェクタ7と、点火コイル9の二次巻線側に接続される点火プラグ8とが臨まされており、上記点火コイル9の一次巻線側はイグナイタ10に接続されている。
【0017】
一方、符号20は、燃料噴射制御や点火時期制御等のエンジン制御を行う電子制御ユニットであり、マイクロコンピュータ21を中核とし、このマイクロコンピュータ21に、入力インタフェース22、出力インタフェース23、駆動回路24等の周辺回路が接続されて構成されている。
【0018】
上記ECU20の入力インタフェース22には、上記エアフローメータ3、上記スロットルボディ2に設けられたスロットルバルブの開度を検出するスロットル開度センサ11、上記エンジン1のクランク角を検出するクランク角センサ12、燃料噴射及び点火対象気筒を判別するための気筒判別センサ13、上記エンジン1の冷却水温を検出する水温センサ14等のセンサ類が接続され、一方、上記出力インターフェース23には、上記イグナイタ10が接続されるとともに、上記インジェクタ7等のアクチュエータ類が駆動回路24を介して接続されている。
【0019】
上記マイクロコンピュータ21では、メモリに記憶された制御プログラムを実行し、各種センサ類によって検出した運転状態に基づいて、成層燃焼か均一燃焼かの燃焼形態に応じた燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期等のエンジン制御量を、所定の時間周期毎(例えば、10ms毎)の定期割込み処理によって演算するとともに、上記クランク角センサ12からの信号に基づくクランク角同期割込み処理により、噴射タイマ、点火タイマをセットする(但し、噴射タイマのセットと点火タイマのセットとは、基準とするクランク角が異なる)。
【0020】
そして、上記噴射タイマによって所定のタイミングで上記インジェクタ7に噴射パルス信号が出力されて燃料が噴射され、また、上記点火タイマによって上記イグナイタ10等に点火パルス信号が出力されて所定のタイミングで点火プラグ8がスパークする。
【0021】
この場合、あるサイクルでの燃焼形態は、燃焼気筒の上死点前の所定のクランク角(例えば、BTDC425°CA)でクランク角同期割込みが発生した時点で確定され、10ms定期割込みにおける燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期の計算途上において、噴射タイマセットや点火タイマセットのクランク角同期割込みが発生した場合であっても、同じ燃焼サイクル中では同じ燃焼形態の値で噴射タイマ及び点火タイマがセットされ、エンジン1の燃焼状態が最適な状態に維持される。
【0022】
すなわち、例えば、図1に示すように、10ms毎に、それぞれ、燃料噴射量GF_Bn(n=3,2,…)、燃料噴射時期TJ_Bn(n=3,2,…)、点火時期IG_Bn(n=3,2,…)を燃焼形態に応じて算出する時間周期割込み処理において、最新の割込み時に燃料噴射量GF_B0を算出し、燃料噴射時期TJ_B0を計算途中で、次の燃焼サイクルに対する噴射タイマセットのクランク角同期割込みが発生した場合、前回の10ms割込み処理での燃焼形態に適合する燃料噴射量GF_B1、燃料噴射時期TJ_B1、点火時期IG_B1が、次の燃焼サイクルでの確定データとして採用され、燃焼形態が確定する。そして、この確定した燃焼形態での燃料噴射量GF_B1、燃料噴射時期TJ_B1を用いて噴射タイマがセットされるとともに、次の点火タイマセットのクランク角同期割込み処理においても、確定した燃焼形態での点火時期IG_B1が使用される。
【0023】
一方、噴射タイマセットのクランク角同期割込みが発生したとき、その直前の10ms定期割込み処理で燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期の計算が全て完了している場合には、それらの燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期が、次の燃焼サイクルでのデータとして確定され、この確定データの中の燃料噴射量、燃料噴射時期を用いて噴射タイマがセットされるとともに、次の点火タイマセットのクランク角同期割込み処理においても、確定データの点火時期が使用される。
【0024】
以下、上記ECU20における噴射タイマ及び点火タイマのセットに係わる処理について、図3及び図4のフローチャートに従って説明する。
【0025】
図3は、10ms毎に実行される定期割込みルーチンであり、まず、ステップS101で、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期の計算途中であることを示す演算フラグFLAG1をセットし(FLAG1←1)、ステップS102で、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期を格納するメモリデータをシフトする。
【0026】
次に、ステップS103へ進み、エンジン1の燃焼形態、例えば、点火プラグ8の発火部周辺の混合気に点火し、着火した火種により燃焼室内の希薄な混合気に火炎伝幡させる成層燃焼か、筒内で均一に混合した後に点火する均一燃焼かをエンジン負荷に応じて決定すると、ステップS104で、上記ステップS102で決定した燃焼形態に応じてマップを選択する等して燃焼形態に適合した燃料噴射量を設定する。
【0027】
続くステップS105では、同様に、燃焼形態に応じて選択したマップを参照する等して燃焼形態に適合した燃料噴射時期を設定する。例えば、成層燃焼の場合には、圧縮行程後期の点火直前に燃料噴射を終了するよう、燃料噴射時期を設定し、均一燃焼の場合には、吸気行程の早い時期に燃料を噴射するよう、燃料噴射時期を設定する。
【0028】
その後、ステップS106で、燃焼形態に応じたマップを選択して燃焼形態に適合した点火時期を設定すると、ステップS107で、演算フラグFLAG1をクリアし(FLAG1←0)、ルーチンを抜ける。
【0029】
一方、図4は、クランク角センサ12からのクランクパルスにより、点火タイマあるいは噴射タイマのタイマセットのために割込み起動されるクランク角同期割込みルーチンであり、ステップS201で、燃焼サイクルの燃焼形態を確定済みであることを示す燃焼形態確定フラグFLAG2を参照する。
【0030】
そして、FLAG2=0であり、燃焼サイクルの燃焼形態が確定されていないときには、上記ステップS201からステップS202へ進んで演算フラグFLAG1を参照し、10ms定期割込みによる燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期の設定中であるか否かを調べる。
【0031】
その結果、上記ステップS202において、FLAG1=0で10ms定期割込みルーチンで燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期の設定中でないときには、ステップS203でメモリから最新データを読込んで確定データとしてステップS205へ進み、FLAG1=1で10ms定期割込みルーチンで燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期の設定が途中の状態であるときには、ステップS204でメモリから前回データを読込んで確定データとしてステップS205へ進む。
【0032】
ステップS205では、燃焼形態が確定されたことを示すため燃焼形態確定フラグFLAG2をセットして(FLAG2←1)ステップS208へ進む。また、上記ステップS201でFLAG2=1であり、既に今回の燃焼サイクルの燃焼形態が確定しているときには、上記ステップS201からステップS206へ進んで確定データを読み込み、ステップS207で燃焼形態確定フラグFLAG2をクリアして(FLAG2←0)ステップS208へ進む。
【0033】
ステップS208では、燃焼形態確定フラグFLAG2の値に応じて噴射タイマあるいは点火タイマをセットし、ルーチンを抜ける。すなわち、FLAG2=0で今回のクランク角同期割込みで初めて燃焼形態が確定されたときには、噴射パルスのタイマセット割込みとみなし、ステップS203あるいはステップS204で読込んだ燃料噴射量、燃料噴射時期の確定データを使用して噴射タイマをセットし、一方、FLAG2=1であり、既に燃焼形態が確定しているときには、点火パルスのタイマセットとみなし、点火時期の確定データを使用して点火タイマをセットし、ルーチンを抜ける。
【0034】
尚、燃焼形態によって噴射タイマと点火タイマのセットの順番を変えても良く、また、以上のクランク角同期割込みルーチンでは、タイマセットを行わずに燃焼形態を確定するだけの処理とし、その後のクランク角同期割込みルーチンでタイマセットを行うようにしても良い。
【0035】
以上により、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期を順次設定する途中でクランク角に同期したタイマセットの割込みが入っても、同じ燃焼サイクル内で燃焼形態の異なる制御値が混在してタイマにセットされることがなく、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期の全てを燃焼形態に適合した値として採用することができ、燃焼形態が変化する過渡時においても、最適な制御を行うことができる。
【0036】
図5〜図7は本発明の実施の第2形態に係わり、図5は空気量の遅れと燃料噴射量の遅れを示す説明図、図6は時間周期割込み及びクランク角同期割込みのタイミングを示す説明図、図7はクランク角同期割込ルーチンのフローチャートである。
【0037】
所定のクランク角同期割込みでサイクルの燃焼形態を確定する際、前述の第1形態では、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期の全ての計算が完了している最も近い10ms定期割込み処理での値を採用するが、本形態では、筒内に流入する空気の遅れと燃料の遅れとの差を考慮し、その遅れの差に対応した時間だけ過去の値を採用する。
【0038】
すなわち、図5に示すように、吸気管内の空気量は、エアチャンバへの充填による遅れを考慮して計算され、また、スロットル開度をアクチュエータを介して電子的に制御する電子スロットル制御式エンジン等では、アクチュエータの動特性等をも考慮して計算されるが、実際には、エンジン制御ユニットとスロットル制御ユニットとの間の通信遅れによるアクチュエータ等の無駄時間により、計算値(予測値)より遅れる。一方、要求出力に応じて設定される燃料噴射量には行程遅れがあり、実際に気筒内に流入する空気と燃料との位相が合わず、過渡運転時等に空燃比のリッチスパイクやリーンスパイクが生じる場合がある。
【0039】
この空気の遅れと燃料の遅れとの差は、エンジン回転数に依存するため、一定時間毎に算出している燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期を保存しておき、エンジン回転数から空気の遅れと燃料の遅れとの差分を求め、図6に示すように、この差分に対応する時間だけ過去のデータを、ある燃焼サイクルでの燃焼形態の確定データとして用いることで、筒内に流入する空気と燃料との位相を合わせる。
【0040】
このため、図7に示す本形態のクランク角同期割込みルーチンでは、ステップS301で、燃焼形態確定フラグFLAG2を参照し、FLAG2=1のとき、すなわち、既に今回の燃焼サイクルの燃焼形態が確定しているときには、第1形態と同様、ステップS309で確定データを読込み、ステップS310で燃焼形態確定フラグFLAG2をクリアしてステップS311へ進む。
【0041】
一方、上記ステップS301で、FLAG2=0のときには、上記ステップS301からステップS302へ進んで空気量の遅れと燃料噴射量の遅れとの差を算出し、ステップS303で空気量の遅れと燃料噴射量の遅れとの差の大きさを調べる。そして、差が無視できる程に小さくないときには、上記ステップS303からステップS304へ進んで、差に対応する時間前のデータを読込み、一方、空気量の遅れと燃料噴射量の遅れとの差が無視できる程に小さい(≒0)ときには、上記ステップS303からステップS305へ進んで演算フラグFLAG1を参照し、この演算フラグFLAG1の値に応じて前述の第1形態と同様の処理を行う。
【0042】
すなわち、FLAG1=0のときには、ステップS305からステップS306へ進んで最新データを確定データとして読込み、FLAG1=1のときには、ステップS305からステップS307へ進んで前回データを確定データとして読込む。そして、ステップS304,S306,S307のいずれかで、今回の燃焼サイクルにおける燃焼形態の確定データを得ると、ステップS308へ進んで燃焼形態確定フラグFLAG2をセットし、ステップS311で、噴射タイマあるいは点火タイマをセットし、ルーチンを抜ける。
【0043】
本形態では、燃料噴射量、燃料噴射時期、点火時期を順次設定する途中でクランク角に同期したタイマセットの割込みが入っても、同じ燃焼サイクル内で燃焼形態の異なる制御値が混在してタイマにセットされることがないばかりでなく、アクチュエータの無駄時間や行程遅れがある場合でも、実際の筒内流入空気量に見合う最適な制御を行うことができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、一定時間毎に燃焼形態を決定し、この燃焼形態に見合った燃料及び点火に係わる制御値を演算処理する一方、各燃焼サイクル毎の燃焼形態を燃焼気筒の上死点前の所定クランク角タイミングで燃料及び点火に係わる制御値の演算を完了している処理サイクルの燃焼形態に確定し、同じ処理サイクルで演算した燃料及び点火に係わる制御値を用いてエンジン制御を行うため、燃焼形態が変化する過渡時においても同じ燃焼サイクル内で燃焼形態の異なる制御値が混在して使用されることがなく、燃焼悪化を未然に回避して常に最適な燃焼状態に維持することができる。
【0045】
しかも、筒内に流入する空気の遅れと燃料の遅れとの差に対応した時間だけ所定クランク角タイミングから過去に遡った処理での燃焼形態に確定することで、アクチュエータの無駄時間や行程遅れがある場合でも、実際の筒内流入空気量に見合う最適な制御を行うことができる等優れた効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態に係わり、時間周期割込み及びクランク角同期割込みのタイミングを示す説明図
【図2】同上、エンジン制御系の概略構成図
【図3】同上、10ms定期割込みルーチンのフローチャート
【図4】同上、クランク角同期割込みルーチンのフローチャート
【図5】本発明の実施の第2形態に係わり、空気量の遅れと燃料噴射量の遅れを示す説明図
【図6】同上、時間周期割込み及びクランク角同期割込みのタイミングを示す説明図
【図7】同上、クランク角同期割込ルーチンのフローチャート
【符号の説明】
1 …エンジン
20 …電子制御ユニット
GF_Bn…燃料噴射量
TJ_Bn…燃料噴射時期
IG_Bn…点火時期
Claims (4)
- 一定時間毎に燃焼形態を決定し、この燃焼形態に見合った燃料及び点火に係わる制御値を演算処理するエンジンの制御装置において、
各燃焼サイクル毎の燃焼形態を、燃焼気筒の上死点前の所定クランク角タイミングで燃料及び点火に係わる制御値の演算を完了している処理サイクルの燃焼形態に確定し、同じ処理サイクルで演算した燃料及び点火に係わる制御値を用いてエンジン制御を行う手段を備えたことを特徴とするエンジンの制御装置。 - 上記各燃焼サイクル毎の燃焼形態を、上記所定クランク角タイミングに最も近い時期で燃料及び点火に係わる制御値の演算を完了した処理の燃焼形態に確定することを特徴とする請求項1記載のエンジンの制御装置。
- 上記各燃焼サイクル毎の燃焼形態を、筒内に流入する空気の遅れと燃料の遅れとの差に対応した時間だけ上記所定クランク角タイミングから過去に遡った処理サイクルでの燃焼形態に確定することを特徴とする請求項1記載のエンジンの制御装置。
- 上記筒内に流入する空気の遅れと燃料の遅れとの差を、エンジン回転数に基づいて求めることを特徴とする請求項3記載のエンジンの制御装置。
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