JP4246191B2 - 電動パワーステアリング制御装置 - Google Patents

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Description

この発明は、モータにより運転者の操舵トルクを補助するための補助トルクを発生する電動パワーステアリング制御装置に関する。
従来の操舵組立体は、車両の操舵ハンドルの回転と同時に車両の操舵輪を転回させる操舵組立体であって、車両の操舵ハンドルを車両の操舵輪と機械的に結合する手段と、ハンドルに加えられる入力トルクに対して互いに逆方向に変化する第1および第2の電気信号(トルクセンサ信号)を生じる捻り検出手段(トルクセンサ)と、捻り検出手段に接続された電子的制御手段と、車両の運転者の操舵を助けるための操舵補助作用を生じる補助操舵手段とを備えている。
電子的制御手段は、第1および第2の電気信号の一方に従って制御信号(モータ電流値)を発生する手段と、第1および第2の電気信号の他方により制御信号を検証する手段とを含んでいる(例えば、特許文献1参照)。
特公平8−18564号公報
従来の操舵組立体では、第1および第2の電気信号の一方のみを用いて制御信号を発生させるため、その一方の電気信号にノイズが重畳した場合、および電源またはGND(Ground)の電位が変動した場合に、そのノイズまたは電位の変動の影響を受けやすく、制御信号の精度が下がるという問題点があった。
また、一方の電気信号のみを用いているため、信号のダイナミックレンジが捻り検出手段に供給される電圧に制限されてS/N(Signal to Noise)比が低くなり、制御信号の高精度化を実現できないという問題点もあった。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課題とするものであって、その目的は、トルクセンサ信号に重畳したノイズ、および電源またはGND電位の変動による影響を軽減するとともに、ダイナミックレンジを拡大してS/N比を向上し、精度の高いモータ電流値を算出することができる電動パワーステアリング制御装置を提供することである。
この発明に係る電動パワーステアリング制御装置は、車両の運転者による操舵トルクを検出する第1のトルクセンサおよび第2のトルクセンサを有するトルク測定手段と、操舵トルクを補助するための補助トルクを発生するモータと、操舵トルクに基づいて、補助トルクに応じたモータ電流値を算出するとともに、モータ電流値に基づいてモータを駆動制御するコントローラとを備え、第1のトルクセンサと第2のトルクセンサとは、互いに逆方向の出力特性を有し、コントローラは、第1のトルクセンサからの第1トルクセンサ信号と第2のトルクセンサからの第2トルクセンサ信号との差をとることで、第1トルクセンサ信号および第2トルクセンサ信号に重畳した同相のノイズ成分が除去された差動信号を出力する差動手段と、差動信号の位相遅れを補償して補償後差動信号を出力する位相補償手段と、モータ電流値を算出するマイクロコンピュータと、モータ電流値に基づいて、モータを駆動するモータドライバ手段と、コントローラ内で定電圧を供給する電源手段と、トルク測定手段、差動手段および位相補償手段から出力されるアナログ信号をディジタル信号に変換するADコンバータとを有し、電源手段は、ADコンバータおよびトルク測定手段に定電圧を供給する第1の電源と、マイクロコンピュータに定電圧を供給する第2の電源とを含み、第1の電源は、ADコンバータおよびトルク測定手段に流れる電流を制限する電流制限手段と、ADコンバータおよびトルク測定手段への電力の供給を遮断する遮断手段とを含み、マイクロコンピュータは、補償後差動信号に基づいてモータ電流値を算出するとともに、第1トルクセンサ信号および第2トルクセンサ信号を用いて第1のトルクセンサおよび第2のトルクセンサの異常状態を検証し、第1の電源は、第2の電源よりも供給電圧が高く設定されているものである。
この発明の電動パワーステアリング制御装置によれば、互いに逆方向の出力特性を有する第1のトルクセンサおよび第2のトルクセンサを備え、第1トルクセンサ信号と第2トルクセンサ信号との差である差動信号を用いてモータに供給するモータ電流値を算出するので、トルクセンサ信号に重畳したノイズ、および電位の変動による影響を軽減するとともに、ダイナミックレンジを拡大してS/N比を向上し、精度の高いモータ電流値を算出することができる。
以下、この発明の各実施の形態について図に基づいて説明するが、各図において同一、または相当する部材、部位については、同一符号を付して説明する。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング制御装置を示すブロック図である。
図1において、この電動パワーステアリング制御装置は、車両の運転者による操舵トルクを検出するトルクセンサ部1(トルク測定手段)と、操舵トルクを補助するための補助トルクを発生するモータ2と、操舵トルクに基づいて、補助トルクに応じたモータ電流値を算出するとともに、モータ電流値についてモータ2を駆動制御するコントローラ3とを備えている。
トルクセンサ部1は、互いに逆方向の出力特性を有する第1のトルクセンサ4と第2のトルクセンサ5とを有している。
図2は、図1の第1のトルクセンサ4および第2のトルクセンサ5の出力特性を示す説明図である。
第1のトルクセンサ4および第2のトルクセンサ5は、磁気検出素子であるホールIC(図示せず)を含んでおり、操舵トルクが零であるトルク中立時は、第1のトルクセンサ4および第2のトルクセンサ5からのトルクセンサ信号は等しい。
また、操舵トルクの入力時には、トルクに対して互いに逆方向に変化するトルクセンサ信号を出力するように構成されている。
コントローラ3は、トルクセンサ信号を変換して出力するトルクセンサインターフェース部6と、変換されたトルクセンサ信号に基づいてモータ電流値を算出するマイクロコンピュータ7(以下、「マイコン」と略称する)と、モータ電流値に基づいてモータ2を駆動するモータドライバ部8(モータドライバ手段)とを有している。また、図示しないが、コントローラ3は、コントローラ3内で定電圧V1を供給する電源部(電源手段)を有している。
トルクセンサインターフェース部6は、第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2に重畳したノイズ成分をそれぞれ除去するローパスフィルタ9、10と、第1トルクセンサ信号TS1と第2トルクセンサ信号TS2との差である差動信号TS3を出力する差動アンプ部11(差動手段)と、差動信号TS3の位相遅れを補償して補償後差動信号TS4を出力する位相補償アンプ部12(位相補償手段)と、差動信号TS3および補償後差動信号TS4に重畳したノイズ成分をそれぞれ除去するローパスフィルタ13、14とを有している。
差動アンプ部11は、第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2をインピーダンス変換する入力バッファ15、16と、差動信号TS3を出力する差動アンプ17とを有している。
マイコン7は、トルクセンサインターフェース部6およびモータドライバ部8から出力されるアナログ信号をディジタル信号に変換するADコンバータ18を有している。また、図示しないが、マイコン7は、トルクセンサ信号からモータ2の回転方向指令および補助トルクに相当するモータ電流指令を算出するモータ電流値決定手段と、モータ電流指令とモータ2の実モータ電流との電流偏差を演算する減算手段と、電流偏差から補正量を算出して、PWMデューティ比に相当するモータ電流値を生成する演算手段と、第1のトルクセンサ4、第2のトルクセンサ5、および位相補償アンプ部12を検証する検証手段とを有している。
また、電流偏差とモータ電流値との関係が、マップとしてマイコン7に記憶されている。
モータドライバ部8は、ともに図示しないが、モータ電流値に基づいてモータ2を駆動するモータ駆動手段と、モータ2に流れる電流を検出するモータ電流検出手段とを有している。
ここで、トルクセンサ部1には、電源部からマイコン7と等しい定電圧V1が供給されている。
以下、上記構成の電動パワーステアリング制御装置の動作について説明する。
まず、運転者の操舵によって操舵トルクが生じ、第1のトルクセンサ4および第2のトルクセンサ5で、操舵トルクが検出される。検出された操舵トルクは、互いに逆方向の出力特性を有する第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2として、コントローラ3に入力される。
続いて、コントローラ3に入力されたトルクセンサ信号は、それぞれローパスフィルタ9およびローパスフィルタ10を通されて、第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2に重畳したノイズ成分が除去される。
ローパスフィルタ9、10から出力された第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2は、それぞれ、ADコンバータ18および差動アンプ部11に入力される。
第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2は、差動アンプ部11の入力バッファ15、16でそれぞれインピーダンス変換され、差動アンプ17に入力される。
次に、第1トルクセンサ信号TS1と第2トルクセンサ信号TS2との電位差が、差動アンプ17で演算されて増幅され、差動信号TS3として出力される。
このとき、一般的にトルクセンサ信号のノイズ成分は、第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2に同相で重畳するため、これらの同相のノイズ、および電源またはGNDの電位の変動は、差動アンプ17で電位差が演算される際に、互いに相殺されて除去される。
また、互いに逆方向の出力特性を有する第1トルクセンサ信号TS1と第2トルクセンサ信号TS2との電位差を演算するため、トルクセンサ信号が一つである場合と比較して、ダイナミックレンジが倍となり、S/N比を向上させることができる。
続いて、差動信号TS3は、位相補償アンプ部12に入力され、位相遅れが補償されて、補償後差動信号TS4として出力される。
差動信号TS3および補償後差動信号TS4は、それぞれローパスフィルタ13およびローパスフィルタ14を通されて、ADコンバータ18に入力される。
また、モータドライバ部8のモータ電流検出手段で検出された実モータ電流が、ADコンバータ18に入力される。
まず、補償後差動信号TS4とマイコン7に記憶されたマップとに基づいて、モータ2の回転方向および補助トルクに相当するモータ電流値が、マイコン7のモータ電流値決定手段で算出される。
続いて、算出されたモータ電流値と実モータ電流との電流偏差が減算手段で演算され、演算手段では、電流偏差から補正量が算出されて、PWMデューティ比に相当する電流制限量が算出される。
次に、電流制御量に基づいて、モータドライバ部8のモータ駆動手段で、モータ2が駆動される。
また、以下に上記構成の電動パワーステアリング制御装置における、トルクセンサの検証について説明する。
第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2は、マイコン7の検証手段によって監視されている。検証手段は、第1トルクセンサ信号TS1と第2トルクセンサ信号TS2との大きさが互いに等しく、符号が反対であるという条件を逸脱した場合に、少なくとも第1のトルクセンサ4および第2のトルクセンサ5の何れかが異常であるとして、モータドライバ部8にモータ2の駆動停止の指令を出力する。
また、差動信号TS3および補償後差動信号TS4も、検証手段によって監視されている。検証手段は、差動信号TS3と補償後差動信号TS4との振幅あるいは形状が互いに大きく異なる場合に、位相補償アンプ部12が異常であるとして、モータドライバ部8にモータ2の駆動停止の指令を出力する。
この発明の実施の形態1にかかる電動パワーステアリング制御装置によれば、互いに逆方向の出力特性を有する第1のトルクセンサ4および第2のトルクセンサ5を備え、第1トルクセンサ信号TS1と第2トルクセンサ信号TS2との差である差動信号TS3を用いてモータ2に供給するモータ電流値を算出している。
そのため、トルクセンサ信号に重畳した同相のノイズ、および電位の変動を相殺して除去し、影響を軽減するとともに、ダイナミックレンジを拡大してS/N比を向上させることができる。
また、特にトルクセンサ信号の経路に位相補償アンプ部12を設けて位相遅れを補償する場合には、制御系の構成によって定まる特定周波数のノイズ成分が大きく増幅されるため、第1トルクセンサ信号TS1と第2トルクセンサ信号TS2との差である差動信号TS3を位相補償アンプ部12に入力することにより、さらにトルクセンサ信号に重畳した同相のノイズ、および電位の変動による影響を軽減することができる。
また、第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2を用いて第1のトルクセンサ4、第2のトルクセンサ5、および位相補償アンプ部12を検証するので、異常を検出することができ、電動パワーステアリング制御装置の信頼性を向上させることができる。
なお、上記実施の形態1では、トルクセンサ部1には、電源部からマイコン7と等しい定電圧V1が供給されているとしたが、もちろんこれに限定されず、トルクセンサ部1には、マイコン7に供給される定電圧V1を基準として、この定電圧V1に対して一定の比率の電圧が供給されてもよい。
この場合、マイコン7がトルクセンサ部1からADコンバータ18に入力される信号の電圧値を監視し、この電圧値とマイコン7に供給される定電圧V1とを比較することにより、電源部およびトルクセンサ部1の異常を判定することができる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、トルクセンサ部1には、電源からマイコン7と等しい定電圧V1が供給されていたが、マイコン7に供給される定電圧V1が低くなった場合に、ダイナミックレンジが定電圧V1に制限されるため、マイコン7に電圧を供給する電源と、トルクセンサ部1に電圧を供給する電源とをそれぞれ分けて設けてもよい。
図3は、この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング制御装置を示すブロック図である。
図3において、ADコンバータ18は、マイコン7から分離して設けられている。また、コントローラ3Aは、ADコンバータ18およびトルクセンサ部1に定電圧V2を供給するトルクセンサ用電源19(第1の電源)と、図示しないが、マイコン7に定電圧V1を供給するマイコン用電源(第2の電源)とを有している。
ここで、トルクセンサ用電源19の供給する定電圧V2は、マイコン用電源の供給する定電圧V1を基準電圧にとし、定電圧V1よりも高く設定されている。
トルクセンサ用電源19は、ともに図示しないが、ADコンバータ18およびトルクセンサ部1に流れる電流を制限する過電流保護回路(電流制限手段)と、ADコンバータ18およびトルクセンサ部1に供給される電力を遮断する遮断回路(遮断手段)とを有している。
また、マイコン7は、トルクセンサ用電源19の供給する電圧値、ADコンバータ18に入力される第1トルクセンサ信号TS1、および第2トルクセンサ信号TS2を監視する監視手段を有している。
その他の構成については、実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
以下、上記構成の電動パワーステアリング制御装置の動作について説明する。
なお、実施の形態1と同様の動作については、説明を省略する。
第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2は、差動アンプ部11の入力バッファ15、16でそれぞれインピーダンス変換され、差動アンプ17に入力される。
次に、第1トルクセンサ信号TS1と第2トルクセンサ信号TS2との電位差が、差動アンプ17で演算されて増幅され、差動信号TS3として出力される。
このとき、トルクセンサ部1には、定電圧V1よりも高い定電圧V2が供給されているため、ダイナミックレンジをさらに大きく確保することができる。
また、マイコン7の監視手段は、トルクセンサ用電源19の供給する電圧値を監視しており、電圧値が所定値よりも小さくなった場合に、トルクセンサ用電源19を保護するために、遮断回路に出力を遮断する指令を出力する。
例えば、トルクセンサ用電源19に所定値以上の電流が流れた場合には、まず過電流保護回路によってADコンバータ18およびトルクセンサ部1に流れる電流が一定値以下に制限される。
続いて、トルクセンサ用電源19に流れる電流が次第に大きくなり、それに伴って電圧値が低下して所定値よりも小さくなると、監視手段から遮断回路に出力を遮断する指令が出力され、トルクセンサ用電源19からの電圧の供給は停止される。
また、監視手段は、マイコン用電源から供給される定電圧V1を基準としてADコンバータ18に入力される第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2を監視している。
監視手段は、第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2の値が異常であると判断した場合には、少なくともトルクセンサ部1およびトルクセンサ用電源19の何れかが異常であるとして、遮断回路に出力を遮断する指令を出力する。
また、監視手段は、外部からのエンジンの停止信号により、遮断回路に出力を遮断する指令を出力する。
この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング制御装置によれば、トルクセンサ用電源19とマイコン用電源とを分けたことにより、マイコン7を低電圧駆動として待機時電力を低減させるとともに、トルクセンサ信号のダイナミックレンジを大きく確保することができる。
また、トルクセンサ用電源19が過電流保護回路と遮断回路とを有しているので、トルクセンサ部1あるいはトルクセンサ用電源19の異常を検出して、電流の制限、あるいは電圧の供給を遮断するで、装置の信頼性を向上させることができる。
実施の形態3.
一般的に、片電源を用いて差動アンプ17および位相補償アンプ部12を構成した場合、効率的にダイナミックレンジを確保するためには、トルクセンサ部1に供給される電圧の中点電圧を各々の回路にバイアス電圧として加える必要がある。
しかしながら、このときトルクセンサ部1に供給される電源にノイズが重畳していると、トルクセンサ信号に電源ノイズとして重畳し、差動アンプ部11で同相に重畳したノイズを除去しても、位相補償アンプ部12に入力される差動信号TS3に電源ノイズが残ったままとなり、制御系の構成によっては、ノイズが大きく増幅されるという問題点があった。
図4は、この発明の実施の形態3に係る電動パワーステアリング制御装置を示すブロック図である。
図4において、コントローラ3Bは、電源部の供給する定電圧V1の中点電圧Vbを差動アンプ17および位相補償アンプ部12に供給する中点バイアス電源供給部20(中点バイアス電源供給手段)を有している。
中点バイアス電源供給部20は、電源に重畳したノイズ成分を除去するためのローパスフィルタ21(電源ローパスフィルタ)を有している。
その他の構成については、実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
以下、上記構成の電動パワーステアリング制御装置の動作について説明する。
なお、実施の形態1と同様の動作については、説明を省略する。
トルクセンサ部1に供給される定電圧V1は、中点バイアス電源供給部20にも供給され、ローパスフィルタ21でノイズ成分が除去された後に、中点電圧Vbが差動アンプ17および位相補償アンプ部12に供給される。
この発明の実施の形態3に係る電動パワーステアリング制御装置によれば、電源ノイズが除去された後に中点電圧Vbが差動アンプ17および位相補償アンプ部12に供給されるので、電源ノイズの影響を軽減し、精度の高いモータ電流値を算出することができる。
また、位相補償アンプ部12で増幅される周波数領域のノイズをカットするようにローパスフィルタ21を設定することにより、さらに電源ノイズの影響を低減することができる。
実施の形態4.
上記実施の形態1〜3では、ローパスフィルタ9、10から出力された第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2は、それぞれ、ADコンバータ18および差動アンプ部11に入力されている。
しかしながら、多チャンネル式のADコンバータ18を用いた場合、ADコンバータ18のチャンネル間の干渉によって、第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2にADコンバータ18からの電圧変動ノイズが重畳するという問題点があった。
例えば、ADコンバータ18での第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2のサンプリング周期に休止期間を設け、マイコン7の処理負荷を低減しようとした場合に、休止期間中であっても、隣接するチャンネルからのノイズが第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2に重畳する場合がある。
また、これらの干渉ノイズは、第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2に同相に重畳するわけではなく、差動アンプ17で除去できないという問題点もあった。
図5は、この発明の実施の形態4に係る電動パワーステアリング制御装置を示すブロック図である。
図5において、コントローラ3Cは、入力バッファ15、16の出力側とADコンバータ18の入力側との間にローパスフィルタ22、23(入力ローパスフィルタ)を有している。
その他の構成については、実施の形態1と同様であり、その説明は省略する。
以下、上記構成の電動パワーステアリング制御装置の動作について説明する。
なお、実施の形態1と同様の動作については、説明を省略する。
ローパスフィルタ9、10から出力された第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2は、それぞれ、ADコンバータ18および差動アンプ部11に入力される。
ここで、ADコンバータ18で発生した干渉ノイズは、ローパスフィルタ22、23で除去され、差動アンプ17に入力される第1トルクセンサ信号TS1および第2トルクセンサ信号TS2に重畳されない。
この発明の実施の形態4に係る電動パワーステアリング制御装置によれば、ローパスフィルタ22、23がADコンバータ18で発生した干渉ノイズを除去するので、差動アンプ17にADコンバータ18からの干渉ノイズが重畳することがなく、精度の高いモータ電流値を算出することができる。
なお、上記実施の形態1〜4では、検証手段は、マイコン7に設けられているとしたが、もちろんこのものに限定されるものではない。検証手段は、所定値以上の電圧が印加された場合に信号を出力するハードウェア等で構成されてもよい。
この場合も、上記実施の形態と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態1〜4では、トルクセンサがホールICを用いた構成であったが、これに限定されるものではない。
図6は、図1に示したトルクセンサ部1Aの別の構成をコントローラ3とともに示すブロック図である。
図6において、トルクセンサ部1Aは、操舵トルクに応じて抵抗値が変化する摺動抵抗を含み、互いに逆方向の出力特性を有する第1のトルクセンサ24と第2のトルクセンサ25とを有している。
この場合も、上記実施の形態1〜4と同様の効果を奏することができる。
また、上記実施の形態1〜4において、図6に示すように、トルクセンサ部1Aとコントローラ3間の信号線、電源線およびGND線にシールド26を使用してもよい。
この場合、高周波やノーマルモードのノイズを低減させることができ、さらに精度の高いモータ電流値を算出することができる。
この発明の実施の形態1に係る電動パワーステアリング制御装置を示すブロック図である。 図1の第1のトルクセンサおよび第2のトルクセンサの出力特性を示す説明図である。 この発明の実施の形態2に係る電動パワーステアリング制御装置を示すブロック図である。 この発明の実施の形態3に係る電動パワーステアリング制御装置を示すブロック図である。 この発明の実施の形態4に係る電動パワーステアリング制御装置を示すブロック図である。 図1に示したトルクセンサ部の別の構成をコントローラとともに示すブロック図である。
符号の説明
1、1A トルクセンサ部(トルク測定手段)、2 モータ、3、3A〜3C コントローラ、4、24 第1のトルクセンサ、5、25 第2のトルクセンサ、7 マイクロコンピュータ、8 モータドライバ部(モータドライバ手段)、9、10、13、14、 ローパスフィルタ、11 差動アンプ部(差動手段)、12 位相補償アンプ部(位相補償手段)、17 差動アンプ、18 ADコンバータ、19 トルクセンサ用電源(第1の電源)、20 中点バイアス電源供給部(中点バイアス電源供給手段)、21 ローパスフィルタ(電源ローパスフィルタ)、22、23 ローパスフィルタ(入力ローパスフィルタ)、26 シールド、TS1 トルクセンサ信号、TS2 トルクセンサ信号、TS3 差動信号、TS4 補償後差動信号、V1 定電圧、V2 定電圧、Vb 中点電圧。

Claims (6)

  1. 車両の運転者による操舵トルクを検出する第1のトルクセンサおよび第2のトルクセンサを有するトルク測定手段と、
    前記操舵トルクを補助するための補助トルクを発生するモータと、
    前記操舵トルクに基づいて、前記補助トルクに応じたモータ電流値を算出するとともに、前記モータ電流値に基づいて前記モータを駆動制御するコントローラと
    を備え、
    前記第1のトルクセンサと前記第2のトルクセンサとは、互いに逆方向の出力特性を有し、
    前記コントローラは、
    前記第1のトルクセンサからの第1トルクセンサ信号と前記第2のトルクセンサからの第2トルクセンサ信号との差をとることで、前記第1トルクセンサ信号および前記第2トルクセンサ信号に重畳した同相のノイズ成分が除去された差動信号を出力する差動手段と、
    前記差動信号の位相遅れを補償して補償後差動信号を出力する位相補償手段と、
    前記モータ電流値を算出するマイクロコンピュータと、
    前記モータ電流値に基づいて、前記モータを駆動するモータドライバ手段と、
    前記コントローラ内で定電圧を供給する電源手段と
    前記トルク測定手段、前記差動手段および前記位相補償手段から出力されるアナログ信号をディジタル信号に変換するADコンバータと
    を有し、
    前記電源手段は、前記ADコンバータおよび前記トルク測定手段に定電圧を供給する第1の電源と、前記マイクロコンピュータに定電圧を供給する第2の電源とを含み、
    前記第1の電源は、前記ADコンバータおよび前記トルク測定手段に流れる電流を制限する電流制限手段と、前記ADコンバータおよび前記トルク測定手段への電力の供給を遮断する遮断手段とを含み、
    前記マイクロコンピュータは、前記補償後差動信号に基づいて前記モータ電流値を算出するとともに、前記第1トルクセンサ信号および前記第2トルクセンサ信号を用いて前記第1のトルクセンサおよび前記第2のトルクセンサの異常状態を検証し、
    前記第1の電源は、前記第2の電源よりも供給電圧が高く設定されていること
    を特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  2. 前記ADコンバータの入力側に、前記ADコンバータからのノイズ成分を除去するための入力ローパスフィルタを挿入したことを特徴とする請求項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  3. 車両の運転者による操舵トルクを検出する第1のトルクセンサおよび第2のトルクセンサを有するトルク測定手段と、
    前記操舵トルクを補助するための補助トルクを発生するモータと、
    前記操舵トルクに基づいて、前記補助トルクに応じたモータ電流値を算出するとともに、前記モータ電流値に基づいて前記モータを駆動制御するコントローラと
    を備え、
    前記第1のトルクセンサと前記第2のトルクセンサとは、互いに逆方向の出力特性を有し、
    前記コントローラは、
    前記第1のトルクセンサからの第1トルクセンサ信号と前記第2のトルクセンサからの第2トルクセンサ信号との差をとることで、前記第1トルクセンサ信号および前記第2トルクセンサ信号に重畳した同相のノイズ成分が除去された差動信号を出力する差動手段と、
    前記差動信号の位相遅れを補償して補償後差動信号を出力する位相補償手段と、
    前記モータ電流値を算出するマイクロコンピュータと、
    前記モータ電流値に基づいて、前記モータを駆動するモータドライバ手段と、
    前記コントローラ内で定電圧を供給する電源手段と
    前記電源手段の電源電圧の中点電圧を前記差動手段および前記位相補償手段に供給する中点バイアス電源供給手段と
    を有し、
    前記中点バイアス電源供給手段は、前記電源手段に重畳したノイズ成分を除去するための電源ローパスフィルタを含み、
    前記マイクロコンピュータは、前記補償後差動信号に基づいて前記モータ電流値を算出するとともに、前記第1トルクセンサ信号および前記第2トルクセンサ信号を用いて前記第1のトルクセンサおよび前記第2のトルクセンサの異常状態を検証すること
    を特徴とする電動パワーステアリング制御装置。
  4. 前記マイクロコンピュータは、前記差動信号および前記補償後動信号を用いて前記位相補償手段の異常状態を検証することを特徴とする請求項1から請求項3までの何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  5. 前記第1のトルクセンサおよび前記第2のトルクセンサは、磁気検出素子であるホールICを含むことを特徴とする請求項1から請求項までの何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
  6. 前記第1のトルクセンサおよび前記第2のトルクセンサは、前記操舵トルクに応じて抵抗値が変化する摺動抵抗を含むことを特徴とする請求項1から請求項までの何れか1項に記載の電動パワーステアリング制御装置。
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