JP4246036B2 - 蛍光増白剤含有衣料用粉末洗剤の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、水分散型蛍光増白剤を含有する衣料用粉末洗剤の製造方法に関する。
従来、粉末洗剤等に配合される蛍光増白剤には、水溶性の高いもの(例えばビフェニル型蛍光増白剤)と水分散型のもの(例えばアミノスチルベン型蛍光増白剤)が知られている。このうち、水分散型蛍光増白剤の利点として、安価である、質量当たりの蛍光強度が高い、セルロースに対する染着性が高い、非イオン界面活性剤存在下での染着性の低下が少ない、等が挙げられる。
通常、このような水分散型蛍光増白剤を粉末洗剤に配合するには、界面活性剤を含有するスラリーに水分散型蛍光増白剤を配合して分散させ、これを噴霧乾燥する方法が採られる。しかし、非イオン界面活性剤をスラリー中に多量に添加すると、噴霧乾燥粒子の粘着性が増すため、例えば、洗浄力の増強等の目的で、粉末洗剤中の非イオン界面活性剤の比率を高めたい場合、非イオン界面活性剤はスラリーではなく、噴霧乾燥粒子に後添加されるのが一般的である。その場合、スラリー中の界面活性剤濃度が相対的に低減されるため、水分散型蛍光増白剤を均一に分散させることが困難となる。従って、非イオン界面活性剤濃度を高めた組成において、水分散型の蛍光増白剤を均一に分散配合させることは困難である。
一方、水分散型のアミノスチルベン型蛍光増白剤を粉末のまま添加することも考えられるが、近年増加傾向にある漂白剤含有組成では、蛍光増白剤の経時的な劣化を十分に抑制することが困難となる。
このような背景から、水分散型の蛍光増白剤を粉末洗剤に配合する技術として、特許文献1には、平均分子量200〜2000のポリエチレングリコール及び/又は非イオン界面活性剤に水分散型のアミノスチルベン型蛍光増白剤を分散させて、該分散液を洗剤構成成分に噴霧しながら造粒あるいは混合する方法が開示されている。
また、特許文献2〜4には、非イオン界面活性剤に蛍光増白剤を溶解ないし分散させ、これと他の洗剤成分とを造粒する方法が開示されている。
また、特許文献5には、蛍光増白剤と他の粉末洗剤成分に、非イオン界面活性剤を導入して得た造粒物に、平均分子量12000のポリエチレングリコール溶融物を添加して得た洗剤生地と、漂白剤成分を混合する方法が開示されている。
特開2000−96094号公報 特開平7−286198号公報 特開平9−241695号公報 特表平9−506122号公報 特開平9−310097号公報
しかしながら、前記特許文献1の方法では、低凝固点の高分子化合物を用いているため、最終洗剤粒子から非イオン界面活性剤が染み出すのを十分に抑制できないという問題が生じる。また、前記特許文献2〜4でも、同様に非イオン界面活性剤の染み出しを十分に抑制できない。また、前記特許文献5の方法では、粉末洗剤中の蛍光増白剤の分散が不均一になりやすく、衣類への付着もムラが生じるという問題が生じる。このため、水分散型蛍光増白剤を、特に非イオン界面活性剤を比較的多量に含有する粉末洗剤に均一に配合できる方策が望まれていた。
本発明の課題は、水分散型蛍光増白剤を、均一に粉末洗剤、特に非イオン界面活性剤を多量に含有する組成の粉末洗剤に均一に配合でき、更に漂白剤を含有する組成においても、蛍光増白剤の経時的な劣化を防止できる粉末洗剤の製造方法を提供することである。
本発明は、(a)水分散型蛍光増白剤〔以下、(a)成分という〕及び(b)融点50℃以上の水溶性高分子化合物〔以下、(b)成分という〕を含有する分散液〔以下、分散液(I)という〕を、衣料用粉末洗剤の構成成分に添加する工程〔以下、工程(I)という〕を有する、蛍光増白剤含有衣料用粉末洗剤の製造方法に関する。
本発明によれば、水分散型蛍光増白剤を衣料用粉末洗剤、特に非イオン界面活性剤を多く含有する組成の衣料用粉末洗剤に均一に配合でき、更に漂白剤を含有する組成においても、水分散型蛍光増白剤の経時安定性が良好となる。
<分散液(I)>
本発明に用いられる分散液(I)は、(a)成分と(b)成分を合計で0.2〜3.0質量%、更に0.4〜2.0質量%、特に0.5〜1.5質量%含有することが好ましい。通常、分散液(I)の分散媒は水であり、他の液体成分や、他の洗剤成分を含むことができる。なお、(a)成分は、最終粉末洗剤組成における含有量が、0.01〜0.5質量%、更に0.02〜0.3質量%、特に0.05〜0.2質量%となるように用いることが好ましい。
(a)成分としては、ジモルホリノ型(スチルベン型)蛍光増白剤、ヒドロキシエチルアミノ型蛍光増白剤等が挙げられ、中でも、汎用性の観点から、ジモルホリノ型蛍光増白剤が好ましい。ジモルホリノ型蛍光増白剤には、4,4’−ビス{(4−アニリノ−6−モルホリノ−1,3,5,−トリアジン−2−イル)アミノ}スチルベン−2,2’−ジスルホン酸二ナトリウム塩、4,4’−ビス{(4−トルイジノ−6−モルホリノ−1,3,5−トリアジン−2−イル)アミノ}スチルベン−2,2’−ジスルホン酸二ナトリウム塩等が挙げられ、本発明では前者のジモルホリノ型蛍光増白剤が特に好ましい。前者のジモルホリノ型蛍光増白剤としては、Photine CBUS−560B(商品名、ヒクソン社製)、BRY−10(商品名、マクテシム社製)、Tinopal DMS−X(商品名、チバガイギー社製)等がある。所望により、上記の種々の水分散型蛍光増白剤を組み合わせて使用してもよい。
また、(b)成分としては、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸塩や、カルボキシメチルセルロースに代表されるセルロース誘導体の天然高分子化合物等が挙げられる。これらは、融点が50℃以上、更に55℃以上、特に60℃以上のものが用いられる。融点の上限は、150℃以下、更に120℃以下、特に90℃以下である。
中でも、近年、洗剤の製造に関する省エネルギー化が進められており、例えば、製造時の温度をできるだけ抑制する、即ち、水溶性高分子単体の融点が製造上ハンドリングし易い温度に近い、また蛍光増白剤分散液の経時安定性が良い、更には固化性に優れるという点で、重量平均分子量4000〜40000、更に6000〜20000のポリエチレングリコールが好ましい。尚、90℃以上の融点をもつ水溶性高分子、例えばポリビニルアルコール等を使用する場合には、予め水に溶解したものを使用することができる。
分散液(I)は、例えば、(a)成分、(b)成分、及び必要に応じて配合される成分、及び水を、所定量、混合槽に投入し、各成分の分布が均一となるよう撹拌して調製することができる。攪拌には、T.K.ホモミックラインミルS型(特殊機化工業株式会社製)などの分散機が用いられる。攪拌時の温度は、(b)成分の融点以上が好ましく、混合して得られた液体成分の温度としては、60〜95℃が好ましく、70〜90℃がより好ましい。
分散液(I)は、(a)成分と(b)成分等、液体成分と同時に添加、混合して調製する以外に、分散効率の点から、(b)成分等の液体成分を撹拌しながら(a)成分に添加して調製することもできる。このとき気泡の混入により、ハンドリング性が低下した場合、脱気を行うことが好ましい。また、(a)成分と(b)成分(溶媒)との濃度を均一にしつつ、未溶解の(a)成分粉末の粒径を小さくすることが好ましい。
<工程(I)>
工程(I)で用いられる、(a)成分、(b)成分以外の衣料用粉末洗剤の構成成分としては、界面活性剤、例えば(c)非イオン界面活性剤〔以下、(c)成分という〕、(d)陰イオン界面活性剤〔以下、(d)成分という〕、アルカリ剤、水溶性蛍光増白剤等が挙げられる。
界面活性剤のうち、(c)成分としては、(c1)ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、(c2)ポリオキシアルキレン(好ましくはアルキレンオキサイド平均付加モル数1〜20)アルキル(好ましくは平均炭素数6〜12)フェニルエーテル、(c3)脂肪酸(好ましくは炭素数10〜20)アルカノールアミド又はそのアルキレンオキサイド付加物、(c4)ショ糖脂肪酸(好ましくは平均炭素数10〜20)エステル、(c5)脂肪酸(好ましくは平均炭素数10〜20)グリセリンモノエステル等が挙げられる。
これらのうち、(c1)が好ましく、(c1)の具体例としては、平均炭素数10〜20のアルキル基またはアルケニル基を有し、平均で1〜20モルのエチレンオキサイド(以下、EOと表記する)を付加したポリオキシエチレンアルキルまたはアルケニルエーテル、平均炭素数10〜20のアルキル基またはアルケニル基を有し、平均で1〜20モルのプロピレンオキサイド(以下、POと表記する)を付加したポリオキシプロピレンアルキルまたはアルケニルエーテル、平均炭素数10〜20のアルキル基またはアルケニル基を有し、平均で1〜20モルのブチレンオキサイドを付加したポリオキシブチレンアルキルまたはアルケニルエーテル、平均炭素数10〜20のアルキル基またはアルケニル基を有し、総和で平均で1〜30モルのEOとPO或いはEOとBOを付加した非イオン界面活性剤(EOとPO又はEOとBOとの比は0.1/9.9〜9.9/0.1)等が挙げられる。
(c)成分は、最終粉末洗剤組成における(b)成分と(c)成分の質量比が(b)/(c)=1/10〜1/2、更に1/9〜1/3、特に1/8〜1/4となるように用いられるのが好ましい。また、この質量比を満たした上で、(c)成分は、最終粉末洗剤組成において、3〜20質量%、更に5〜15質量%、特に6〜12質量%となるように用いられるのが好ましい。
また、(d)成分としては、陰イオン界面活性剤としてアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニルエーテル硫酸エステル塩、アルキル又はアルケニル硫酸エステル塩、α−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸塩若しくはそのエステル、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、脂肪酸塩等が挙げられる。対イオンとしてアルカリ金属イオンが洗浄力向上の点で好適である。
アルカリ剤としては、炭酸塩、珪酸塩、アミン類(アルキルアミン、アルカノールアミン等)等が挙げられ、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸塩、珪酸ナトリウム等の珪酸塩が好ましい。アルカリ剤は、最終粉末洗剤の組成中、10〜40質量%、更に15〜35質量%となるように用いられるのが好ましい。
その他の成分としては、洗剤の分野で公知のビルダー、水溶性ポリマー、再汚染防止剤、柔軟化剤、水溶性蛍光増白剤、泡コントロール剤、酵素、酵素安定化剤、着色剤、香料等を含有させることができる。無機ビルダーとしては、結晶性アルミノ珪酸塩、非晶質アルミノ珪酸塩、結晶性珪酸ナトリウム、トリポリリン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム等が挙げられ、環境への影響や洗浄性能の点で結晶性アルミノ珪酸塩がより好ましい。結晶性アルミノ珪酸塩は、表面改質剤としても使用できる。また、水溶性ポリマーとしては、(b)成分に該当する成分を、分散液(I)に配合される分とは別に使用できる。
工程(I)において、衣料用粉末洗剤の構成成分は、該成分を含有する粒子として用いられることが好ましい。該粒子は、前記成分の少なくとも一部をスラリー状態として噴霧乾燥したものを攪拌造粒や、転動造粒、捏和、混合造粒したものでも良いが、ポリマー及び水溶性塩類から選ばれた一種以上の水溶性成分を含有してなり、特に水溶性ポリマー及び水溶性塩類のいずれをも含有してなる噴霧乾燥粒子等の実質的に界面活性剤を含まない噴霧乾燥粒子に、1種以上の界面活性剤、特に非イオン界面活性剤を担持させることにより得られるベース粒子が、溶解性に優れるという点で好ましい。すなわち、本発明では、衣料用粉末洗剤の構成成分の少なくとも一部、すなわち構成成分中15〜100質量%が、スラリーを噴霧乾燥して得られた噴霧乾燥粒子であること、更に(c)成分を、前記噴霧乾燥粒子に添加する工程を有することが好ましい。
前記粒子に、分散液(I)を添加し、通常は表面改質剤による改質を行うこと、更に後添加される成分を配合することで本発明に係る粉末洗剤が得られるが、例えば、上記の如きベース粒子を用いる場合には、界面活性剤と同時に、又はその前後いずれかに分散液(I)を噴霧等により、ベース粒子に添加する。なお、これらの噴霧乾燥方法や、添加方法については、公知の方法であれば特に限定はない。このようにして得られた洗剤粒子群に表面改質剤による改質、及び酵素、香料、後述の(e)成分や(f)成分等の一般的な洗剤助剤を配合して粉末洗剤が得られる。
表面被覆剤と工程(I)で得られた洗剤粒子〔以下、洗剤粒子(I)という〕の質量比は、表面被覆剤/洗剤粒子(I)=1/15〜1/3、更に1/12〜1/4、特に1/10〜1/4が好ましい。表面被覆剤としては、例えば、アルミノケイ酸塩、ケイ酸カルシウム、二酸化ケイ素、ベントナイト、タルク、クレイ、非晶質シリカ誘導体、結晶性ケイ酸塩等のシリケート化合物、金属石鹸、粉末の界面活性剤等の微粉体、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸とマレイン酸のコポリマー又はその塩等のポリカルボン酸塩等の水溶性ポリマー、脂肪酸が挙げられる。中でも水不溶性無機物が好ましく、特に結晶性アルミノケイ酸塩、非晶質アルミノケイ酸塩、結晶性ケイ酸塩が好ましい。
その他、非タワー法等の噴霧乾燥を行わないプロセスで粉末洗剤を製造しても、粉末のまま蛍光増白剤を添加する場合に比べ、(a)成分が均一分散でき、粉末洗剤における不均一分布が起こらないという利点がある。
工程(I)で用いられる衣料用粉末洗剤の構成成分に添加する分散液(I)の量としては、前記構成成分の合計100質量部に対して、0.5〜8質量部、更に1〜5質量部が好ましい。
また、本発明に係る衣料用粉末洗剤は、(e)水中で過酸化水素を放出する化合物〔以下、(e)成分という〕及び(f)水中で過酸化水素と反応して有機過酸を発生する化合物〔以下、(f)成分という〕を含有する組成とすることができ、この場合は、工程(I)の後に、これら(e)成分及び(f)成分を添加する工程〔以下、工程(II)という〕を有することが好ましい。(e)成分、(f)成分は、これらを含有する造粒物として工程(I)により得られた混合物に添加(いわゆるアフターブレンド)されることが好ましい。
(e)成分としては、炭酸塩・過酸化水素付加物、硼酸塩・過酸化水素付加物、トリポリリン酸塩・過酸化水素付加物、ピロリン酸塩・過酸化水素付加物、尿素・過酸化水素付加物等が挙げられる。この中でも、炭酸塩・過酸化水素付加物、硼酸塩・過酸化水素付加物が好ましく、炭酸ナトリウム・過酸化水素付加物、硼酸ナトリウム・過酸化水素付加物がより好ましく、洗浄性能の点で炭酸ナトリウム・過酸化水素付加物が更に好ましい。(e)成分は、最終粉末洗剤の組成中、1.5〜15質量%、更に2〜12質量%、特に2〜10質量%となるように用いられるのが好ましい。
また、(f)成分としては、酸素系漂白剤含有洗剤に一般的に用いられる、グルコースペンタアセテート、トリアセチン、N,N,N’,N’−テトラアセチルエチレンジアミン、テトラアセチルグリコリルウリル等の漂白活性化剤を使用することができるが、効果の点で、下記一般式(f1)〜(f4)で表される化合物の一種以上が特に好ましい。(f)成分は、最終粉末洗剤の組成中、0.1〜15質量%、更に0.2〜13質量%、特に0.2〜10質量%となるように用いられるのが好ましい。
Figure 0004246036
〔式中、R1は炭素数4〜13、好ましくは10〜13のアルキル基、R2は炭素数5〜13、好ましくは7〜11のアルキル基、Mは水素原子又はアルカリ金属、アルカリ土類金属、アンモニウム若しくはアルカノールアミンを示す。〕
Figure 0004246036
〔式中、R3、R4、R5、R6、R7、R9、R10はそれぞれ独立してメチル基、エチル基又はヒドロキシエチル基であり、R8は炭素数2〜10のアルキレン基であり、X-は陰イオン、好ましくはハロゲンイオン、炭素数1〜3のアルキル硫酸イオン、炭素数1〜12の脂肪酸イオン、リン酸イオン、硫酸イオンを示す。〕
本発明により得られた衣料用粉末洗剤の好ましい最終組成としては、界面活性剤の総量が15〜25質量%のもの、嵩密度が0.6〜1.0g/cm3のものが挙げられる。このような範囲となるように、分散液(I)の組成や洗剤の構成成分(粒子)の組成を調整することが好ましい。
本発明の方法により粉末洗剤を製造する具体的な手順を説明する。
(1)アルカリ剤、ビルダー等を含有する水スラリーを調製する。該スラリーは、界面活性剤、特に非イオン界面活性剤の含有量が45質量%以下であることが好ましい。本発明の製造方法では、該スラリー中の界面活性剤、特に非イオン界面活性剤の含有量が少ない場合、すなわち15質量%以下である場合に特に有益である。水分散型蛍光増白剤をスラリーに均一に分散させることが困難になるからである。
(2)上記スラリーを噴霧乾燥して噴霧乾燥粒子を得る。
(3)上記噴霧乾燥粒子に、界面活性剤を担持させる。界面活性剤は、非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤等を含有する水溶液(水分散液)として用いられることが好ましい。
(4)(a)成分及び(b)成分を含有する分散液(I)を調製する。
(5)上記界面活性剤を担持させた噴霧乾燥粒子に、分散液(I)を、噴霧等の方法により添加する〔工程(I)〕。
(6)更に、分散液(I)を添加した噴霧乾燥粒子に、ゼオライト等の表面改質剤を添加して表面改質を行う。
(7)表面改質後の粒子に、(e)成分、(f)成分を、それぞれ造粒物で、更に、酵素、香料等を添加して〔工程(II)〕、最終組成の衣料用粉末洗剤を得る。
本発明の方法により得られた衣料用粉末洗剤は、(a)成分が粉末洗剤中に均一に分散し、衣料への付着も均一となる。また、漂白剤を配合した組成においても(a)成分の経時安定性が向上するが、これは、(a)成分表面が(b)成分で適度に被覆されるためと考えられる。
実施例1
(1)ジャケット付き混合槽に水407質量部を入れ、ジャケットに40℃の温水を通した。これに炭酸ナトリウム〔デンス灰(平均粒径:290μm)、セントラル硝子(株)製〕132質量部、硫酸ナトリウム〔無水中性芒硝(平均粒径:240μm)、四国化成(株)製〕132質量部、亜硫酸ナトリウム〔亜硫酸ソーダ(平均粒径:90μm)、三井東圧(株)製〕5質量部、40%ポリアクリル酸ナトリウム水溶液〔平均分子量10000、花王(株)製〕72質量部、水溶性蛍光増白剤(チノパールCBS−X、チバガイギー社製)1質量部、及びゼオライト〔ゼオビルダー社製、4A型、平均粒径:3.5μm、東ソー(株)製〕252質量部を逐次加え、15分間攪拌して40℃の均質な予備スラリーを得た。
(2)次いで、ジャケットに60℃の温水を通し、30分間攪拌して予備スラリーの温度を60℃として本スラリーを得た。得られた本スラリーをポンプで噴霧乾燥塔(向流式)に供給し、塔頂付近に設置した圧力噴霧ノズルから噴霧圧2.5MPaで噴霧を行った。噴霧乾燥塔に供給する高温ガスは塔下部より温度が210℃で供給され、塔頂より105℃で排出された。得られた噴霧乾燥粒子の水分は4質量%であった。
(3)次いで、得られた噴霧乾燥粒子をレディゲミキサー〔松坂技研(株)製、容量130L、ジャケット付〕に噴霧乾燥粒子を100質量部投入し、主軸(回転数:60rpm、周速:1.6m/s)の攪拌を開始した。尚、ジャケットに80℃の温水を10L/分で流した。レディゲミキサー内に、80℃に加温した界面活性剤組成物(ポリオキシエチレンアルキルエーテル/ポリエチレングリコール/ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム/水=21/4/21/4(質量比))50質量部を2分間かけて投入し、その後5分間攪拌を行った。ここで、ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、花王(株)製のエマルゲン108KM(エチレンオキサイド平均付加モル数:8.5、アルキル鎖の炭素数:12〜14)を用いた。ポリエチレングリコールとしては、花王(株)製のK−PEG6000(平均分子量:8500)を用いた。
(4)次いでポリエチレングリコール(重量平均分子量13000、融点64℃)60質量部、ジモルホリノ型(スチルベン型)蛍光染料(マクテシム社 BRY−10)10質量部、およびビフェニル型蛍光染料(チバスペシャリティーケミカルス社 チノパールCSB−X)10質量部、水30質量部を予備混合し、T.K.ホモミックラインミルS型(特殊機化工業株式会社製)を回転数3600rpm、クリアランス0.4mmで通して高分散して得られたポリエチレングリコール/蛍光増白剤分散液2.5質量部をレディゲミキサー中に噴霧し、10分間の混合を行った。なお、ポリエチレングリコール/蛍光染料は予備混合槽、ラインミキサーのジャケット温度をコントロールすることにより、最終的な液温を約80℃となるように調整した。
(5)次いでゼオライト(ゼオビルダー社製、4A型、平均粒径:3.5μm)を添加し、レディゲミキサーを用いて攪拌することにより、表面改質を行った。その後、ロータリーキルンを用いて酵素(ノボザイムズ社 カンナーゼ24T)、特開2000−256699号公報記載の過炭酸ナトリウム造粒物、特開2000−256699号記載のラウロイルオキシベンゼンスルホン酸ナトリウム造粒物、及び香料をブレンドし、最終衣料用粉末洗剤を得た。
比較例1
実施例1において、(4)での分散液に蛍光増白剤を配合せず、0.2質量部のジモルホリノ型(スチルベン型)蛍光染料(マクテシム社 BRY−10)、および0.2質量部のビフェニル型蛍光染料(チバスペシャリティーケミカルス社 チノパールCSB−X)を、粉末でレディゲミキサー中に投入し、他は同様にして最終衣料用粉末洗剤を得た。
比較例2
実施例1において、(4)でのポリエチレングリコールとして、重量平均分子量1500(融点46℃)のものを用い、且つ分散液を1.4質量部用いた以外は同様にして、最終衣料用粉末洗剤を得た。
比較例3
実施例1において、(4)でのポリエチレングリコールに代えて、ポリオキシエチレンアルキルエーテル〔花王(株)製のエマルゲン108KM(エチレンオキサイド平均付加モル数:8.5、アルキル鎖の炭素数:12〜14、融点18℃)〕を用い、且つ分散液を1.4質量部用いた以外は同様にして、最終衣料用粉末洗剤を得た。
<評価>
JIS−Z0208により測定される透湿度が20〜30g/m2・24時間の板紙を用い、長さ×幅×高さ=145mm×90mm×57mmの上部が開放した箱型容器を作成した。この容器に、上記実施例又は比較例で得られた衣料用粉末洗剤を300g充填した。その後、上部が開放した状態で、温度50℃、相対湿度70%の恒温恒湿室に168時間保存した。保存後、容器内部の衣料用粉末洗剤が固化している場合には、粒子同志の固結を十分に解し、均質となるように十分に混合を行った。
保存前又は保存後の衣料用粉末洗剤0.667gを、20℃に調整した1Lの4°DH硬水に溶解し、ターゴトメータ中に投入した。予めクロロホルム/エタノールで十分に蛍光染料を除去した10cm×10cmの#2023試験布(綿100%、谷頭商店)5枚を投入し、100rpmで洗浄を行った。次いで、試験布を取り出し、ターゴトメータの別のビーカーに20℃、4°DHの硬水を投入し、そこに洗浄後の試験布を投入し、3分間すすぎを行った。試験布を暗室にて12時間乾燥し、日本電色工業(株)分光色彩・白度計PF−10を用いて蛍光強度(IF値)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 0004246036

Claims (10)

  1. (a)水分散型蛍光増白剤及び(b)融点50℃以上の水溶性高分子化合物を含有する60〜95℃の分散液を、衣料用粉末洗剤の構成成分に添加する工程を有する、蛍光増白剤含有衣料用粉末洗剤の製造方法であって、
    衣料用粉末洗剤の構成成分の少なくとも一部がスラリーを噴霧乾燥して得られた噴霧乾燥粒子であり、
    (c)非イオン界面活性剤を、前記噴霧乾燥粒子に添加する工程を有する、
    蛍光増白剤含有衣料用粉末洗剤の製造方法。
  2. スラリー中の界面活性剤含有量が45質量%以下である請求項記載の製造方法。
  3. (b)と(c)の質量比が(b)/(c)=1/10〜2/1である請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 前記衣料用粉末洗剤の構成成分として、(d)陰イオン界面活性剤を含有する請求項1〜の何れか1項記載の製造方法。
  5. 前記衣料用粉末洗剤の構成成分として、界面活性剤を15〜40質量%含有する請求項1〜の何れか1項記載の製造方法。
  6. 前記界面活性剤中の(c)非イオン界面活性剤の比率が10〜50質量%である請求項記載の製造方法。
  7. 前記衣料用粉末洗剤の構成成分として、水溶性蛍光増白剤を含有する請求項1〜の何れか1項記載の製造方法。
  8. 前記分散液を前記衣料用粉末洗剤の構成成分に添加した後、(e)水中で過酸化水素を放出する化合物及び(f)水中で過酸化水素と反応して有機過酸を発生する化合物を添加する工程を有する請求項1〜の何れか1項記載の製造方法。
  9. (b)が、重量平均分子量3000〜50000のポリアルキレングリコールである請求項1〜の何れか1項記載の製造方法。
  10. 前記分散液の分散媒が水である請求項1〜9の何れか1項記載の製造方法。
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