JP4245683B2 - 粉末化粧品収納容器本体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はコンパクト等の粉末化粧品収納容器本体に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば実公平 7‐11694号が示すように、底壁外周から周壁を起立する容器本体内へ、底板外周から斜上外方へ拡開させて周壁を起立する、弾性変形可能な粉末化粧品収納ドラムを嵌合させ、又そのドラム周壁の上端開口面を枠付きメッシュ部材で閉塞させ、パフを介してメッシュを押下げると、ドラム周壁が弾性変形することでドラムが圧縮され、するとメッシュを通って粉末化粧品がパフに付着するよう設けた粉末化粧品収納容器本体が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記公知例におけるドラムは、ドラム底板を小さく設けて容器本体底壁との接触面を少なくして、メッシュ押下げによりドラム周壁が外下方へ弾性変形により押下げられると、ドラム底板は反力でそり返り上方へ隆起する形状となり、又上記押下げ解放によりドラムの周壁および底板は弾性復元し、このような弾性変形と弾性復元とで、ドラム内収納の粉末化粧品が揉みほぐされ、上記押圧による固化を防止できるよう設けている。
【0004】
上記ドラムの弾性変形と弾性復元とによる粉末化粧品の揉みほぐしを効果的に行うためには、上記ドラム底板が上方へそり返り隆起するよう設けることが必要であるが、ドラム周壁上端と、ドラム底板との径差が少くなるにつれて上記そり返りが生じ難く、又その径差を大とすると上記そり返りは確実となるものの、ドラム内へ収納できる粉末量が減少するものであった。
【0005】
そこでドラムの容量を大きくして、しかも上記そり返りを充分期待できる程度にドラム底板の径を大径化することが望まれるが、このようにしても、上記底板中央部のそり返り隆起が生じない場合がある。
【0006】
本願発明者は、その原因が、メッシュを介してパフ等でドラムを押下げた際、軟質なドラム底板下面が容器本体底壁の上面へ吸着することによることに気付き、その吸着を不能とすることが可能に、上記ドラム底板の下面又は容器本体底壁の上面を、粗面又は溝付き平面として、上記底板中央部のそり返りが可能で、しかも容量の大きいドラムを設けることの可能な粉末化粧品収納容器本体を提案するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
第1の手段として底壁2から第1周壁3を起立して形成した収納室内へ、底板12外周から第2周壁13を斜上外方へ拡開起立する、弾性変形容易な軟質の粉末化粧品収納ドラム11を嵌合させ、かつ該ドラムの上端開口面を、枠付きメッシュ部材21で、該部材を介して上記ドラムの圧縮が可能に閉塞させた粉末化粧品収納容器本体において、上記容器本体底壁2の上面と、ドラム底板12の下面とのうちの少くとも一面を、ドラム押下げ時における上記両面圧接時に、それ等両全面の吸着が不能とする、粗面状平面ないし溝5付き平面とした。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下図面について説明すると、1は底壁2外周から第1周壁3を起立する容器本体で、その第1周壁内を収納室に形成している。但しその収納室は容器本体の一半部ないし一部で形成してもよく、この場合は他半および他部をパフ収納室、或いは化粧用品等の収納室とすることが出来る。上記底壁の中央部は上方へ台状に隆起して台状部4とし、かつ該台状部には平面十字形状に溝5を穿設している。その溝に代えてその台状部上面を非平滑な粗面状平面に形成してもよく、又溝は十字形状に限るものではなく、一本の溝でもよく、放射状溝でもよい。台状部4も必しも必要ではなく、台状部を設けない場合はその底壁上面を上記粗面、又は十字形、放射状等の溝付きとすればよい。それ等粗面、溝等については後述する。
【0009】
上記収納室内へは、粉末化粧品収納ドラム11を嵌合させる。該ドラムは上記台状部4上へ載置させた底板12外周から斜上外方へ第2周壁13を起立する。図示実施形態において周壁は上方と外方とへ交互に複数突出する階段状ないし蛇腹状に形成しており、その上端の外向きフランジ14を厚肉とし、かつそのフランジ外周から短筒部15を垂下し、該短筒部下端から上外方へ弯曲壁部16を起立し、更にその壁部上端から外向きフランジ状に取付け板部17を外方へ突出し、又その取付け板部17の径方向中間からは嵌合筒18を起立している。該ドラムは弾性変形可能で、かつ軟質の合成樹脂又はゴム等で形成する。
既述容器本体底壁側の粗面、溝等に代え、又はそれ等とは別にその粗面又は溝をドラム底板の下面へ設けてもよい。
【0010】
21は枠付きメッシュ部材で、容器本体1の第1周壁3内へ落し込み可能な外径を有する枠22の内周部上面にメッシュ23の外周部を貼着させてそのメッシュを張設している枠22下面からは内外二重筒状に内筒24と外筒25とを垂下し、それ等両筒間に、既述ドラムの嵌合筒18を嵌合させている。
【0011】
上記ドラム内へ粉末化粧品を入れておき、パフ等を介してメッシュ23を押下げると、枠22を介してドラムの第2周壁13が押下げられ、するとドラム内粉末がパフ等に付着する。粉末化粧品が或る程度減少した状態からメッシュを押下げると、図2が示すように第2周壁13は外方へ弾性変形により押倒される。
【0012】
もし台状部4に溝5がなく、その上面が平滑とされており、ドラム底板12の下面も同様に平滑としてあれば、台状部4上面とドラム底板下面とは気密に接することとなるから、上記ドラム押下げの際、上記台状部上面とドラム底板下面とは気密に圧着することとなって吸着し、よって上記周壁押倒しによっても底板12はその圧着状態を保つこととなるが、溝5を設けているから溝内の空気が上記吸着を防げることとなり、よって図2が示すように底板12中央部は反力でそり返り上方へ隆起することとなり、又上記押下げを解放すると、図1のように弾性復帰し、このようにしてドラム内収納粉末は揉みほぐされて固化することがない。
【0013】
上記吸着防止効果は、粗面としても達成でき、又それ等溝又は粗面をドラム底板の下面に設けてもよく、更に台状部4を設けることなく、直接底壁2上面へドラム底板を載置させる場合はその底壁上面に設けてもよいことは云うまでもない。
【0014】
【発明の効果】
本発明は既述構成とするものであり、容器本体底壁2の上面とドラム底板12の下面とのうちの少くとも一面を、ドラム押下げ時における上記両面圧接時に、それ等両面の吸着が不能とする粗面状平面ないし溝5付き平面としたから、ドラム底板と第2周壁13上端との径差が少くてもそのドラム押下げ時にドラム底板中央部を確実に上方へそり返らせ、隆起させることが出来、よってそれ等底板のそり返りや第2周壁の外方倒伏、およびドラムの弾性復帰で該ドラム内収納の粉末化粧品を揉みほぐすこととなり、このようにしてドラム11内の粉末化粧品の容量を多くして、しかもドラム内収納の粉末化粧品の固化を防止することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明容器本体の断面図である。
【図2】 枠付きメッシュ部材を介してドラムを押下げた状態で示す断面図である。
【図3】 ドラム等取外し状態で示す、容器本体の平面図である。
【符号の説明】
1…容器本体 2…底壁 5…溝
11…ドラム 12…底板 13…第2周壁
21…枠付きメッシュ部材 23…メッシュ
Claims (1)
- 底壁2から第1周壁3を起立して形成した収納室内へ、底板12外周から第2周壁13を斜上外方へ拡開起立する、弾性変形容易な軟質の粉末化粧品収納ドラム11を嵌合させ、かつ該ドラムの上端開口面を、枠付きメッシュ部材21で、該部材を介して上記ドラムの圧縮が可能に閉塞させた粉末化粧品収納容器本体において、上記容器本体底壁2の上面と、ドラム底板12の下面とのうちの少くとも一面を、ドラム押下げ時における上記両面圧接時に、それ等両全面の吸着が不能とする、粗面状平面ないし溝5付き平面としたことを特徴とする粉末化粧品収納容器本体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36916997A JP4245683B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 粉末化粧品収納容器本体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36916997A JP4245683B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 粉末化粧品収納容器本体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11187926A JPH11187926A (ja) | 1999-07-13 |
JP4245683B2 true JP4245683B2 (ja) | 2009-03-25 |
Family
ID=18493743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP36916997A Expired - Lifetime JP4245683B2 (ja) | 1997-12-25 | 1997-12-25 | 粉末化粧品収納容器本体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4245683B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2001286333A (ja) * | 2000-04-11 | 2001-10-16 | Yoshida Industry Co Ltd | 網付レフィル容器 |
-
1997
- 1997-12-25 JP JP36916997A patent/JP4245683B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11187926A (ja) | 1999-07-13 |
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