JP4245676B2 - アミド基含有界面活性剤の製造方法 - Google Patents

アミド基含有界面活性剤の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアミド基含有界面活性剤の製造方法に関する。詳しくは、長期間保存しても色相及び匂いが良好である、保存安定性に優れたアミドアミノ酸、ベタイン等のアミド基含有界面活性剤の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
近年、洗浄剤等に用いられる界面活性剤は、界面活性能の他に生分解性、安全性、皮膚に対して低刺激である等、諸特性に優れたものが要望されており、これらの要件を満たす界面活性剤としてイミダゾリン型界面活性剤(アミドアミノ酸型界面活性剤ともいわれている)やベタイン型界面活性剤等のアミド基含有界面活性剤が知られている。
【0003】
イミダゾリン型界面活性剤、ベタイン型界面活性剤等のアミド基含有界面活性剤は優れた起泡力、洗浄力に加え、眼や皮膚に対する刺激が極めて低い特徴があり、近年、低刺激性シャンプー等の主要成分としてその使用量が増加している。この様なアミド基含有界面活性剤に要求される品質の一つに色相や匂いが挙げられる。
【0004】
アミド基含有界面活性剤は、脂肪酸又はそのエステルとポリアミンとを脱水縮合させた後にモノハロアルキルカルボン酸又はその塩を付加反応させることにより製造できる。
この様な反応に於いて一般的に使用される脂肪酸又はそのエステルはヤシ油やパーム核油由来の天然系原料をベースとするもので、不飽和成分等の不純物を含んでおり、長期間保存すると不純物の酸化等がおこり、保存後の色調や匂いが劣化する場合があり、その改善が望まれている。
【0005】
このような不飽和成分等の不純物を除く為に、一般的には水素添加によって不飽和成分を飽和する方法もあるが、このような方法は装置が煩雑で経済的に不利であり、また完全に飽和することも不可能である。
【0006】
従って本発明の目的は、長期間保存しても色相が良好で、更に匂いも良好なアミド基含有界面活性剤を経済的に効率良く製造する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究の結果、上記の問題点を改善したアミド基含有界面活性剤の製造方法を見出し本発明を完成するに到った。
即ち、本発明は、脂肪酸又はそのエステルとポリアミンとを縮合反応させてアミノ基含有脂肪酸誘導体を得た後、一般式(I)
XR1COOY (I)
(式中、X はハロゲン原子を示し、R1は炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、Y はH 又はアルカリ金属を示す。)
で表されるモノハロアルキルカルボン酸又はその塩を反応させてアミド基含有界面活性剤を製造するに際し、酸化防止剤を添加処理することを特徴とするアミド基含有界面活性剤の製造方法を提供するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本発明に用いられる脂肪酸又はそのエステルとしては、一般式(II)
R2COOR3 (II)
(式中、R2は炭素数7〜23の直鎖又は分岐のアルキル基、アルケニル基又はヒドロキシアルキル基を示し、R3はH 又は炭素数1〜3のアルキル基又はグリセライドから一つのアシルオキシ基を除いた残基を示す。)
で表される高級脂肪酸又はそのエステルが挙げられる。具体的には、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、エルカ酸、12−ヒドロキシステアリン酸や、ヤシ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、とうもろこし油脂肪酸、牛脂脂肪酸、ババス油脂肪酸、パーム核油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、鯨油脂肪酸等の植物油又は動物油脂肪酸又はこれらのメチルエステル、エチルエステル、グリセライドや、これらの混合物が例示される。これらの中では、R3が、H 又は炭素数1〜3のアルキル基である高級脂肪酸又はその低級アルキルエステルが好ましく、特に好ましいものは、R2が炭素数が9〜17の直鎖アルキル基で、R3がH 又はCH3 である天然油脂由来のもの、更にはヤシ油由来の脂肪酸又はそのエステルである。
【0009】
また、本発明で用いられるポリアミンとしては、アルキレンポリアミン、ヒドロキシアルキルポリアミン、N−ヒドロキシ低級アルキルアルカノールアミン等が挙げられる。アルキレンポリアミンとしては、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノエチルアミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノエチルアミン等が挙げられ、ヒドロキシアルキルポリアミンとしては、アミノエチルエタノールアミン、アミノエチルプロパノールアミン、アミノエチルブタノールアミン、N−β−ヒドロキシプロピルプロピレンジアミン、ヒドロキシエチルジエチレントリアミン、ヒドロキシエチルトリエチレンテトラミン等が挙げられ、N−ヒドロキシ低級アルキルアルカノールアミンとしては、N−β−ヒドロキシエチルエタノールアミン等が挙げられる。
【0010】
これらの中では、一般式(III) 又は (IV) で表されるジアミンが好ましい。
H2NC2H4NHZ (III)
(式中、Z は炭素数2〜4のアルキロール基を示す。)
【0011】
【化1】
Figure 0004245676
【0012】
(式中、R4及びR5は同一又は異なって、炭素数1〜3のアルキル基を示し、a は2〜3の数を示す。)
一般式(III) で表されるジアミンとしてはアミノエチルエタノールアミン(H2NC2H4NHC2H4OH) が、一般式 (IV) で表されるジアミンとしてはジメチルアミノプロピルアミンが特に好ましい。
【0013】
本発明においては、まず、脂肪酸又はそのエステルとポリアミンとを縮合反応させて、アミノ基含有脂肪酸誘導体を得る。アミノ基含有脂肪酸誘導体としては、脂肪酸又はそのエステルと、ヒドロキシアルキルポリアミン又はヒドロキシアルキルアルキレンポリアミンとの反応により得られるイミダゾリン化合物、脂肪酸又はそのエステルと、N−β−ヒドロキシ低級アルキルアルカノールアミンとの反応により得られるオキサゾリン化合物、脂肪酸又はそのエステルと、ジアルキルアミノアルキレンアミンとの反応により得られるアミドアミン等が挙げられる。好ましいものは、一般式(V)
【0014】
【化2】
Figure 0004245676
【0015】
(式中、R2及びZ は前記の意味を示す。)
で表されるイミダゾリン化合物、あるいは一般式 (VI)
【0016】
【化3】
Figure 0004245676
【0017】
(式中、R2, R4, R5及び aは前記の意味を示す。)
で表されるアミドアミンである。
【0018】
本発明の方法において脂肪酸又はそのエステルとポリアミンとのモル比は、通常脂肪酸又はそのエステル:ポリアミン=1:1〜1:2であり、好ましくは1:1〜1:1.5 である。
【0019】
次に、上記のようにして得られたアミノ基含有脂肪酸誘導体に、一般式(I)で表されるモノハロアルキルカルボン酸又はその塩を付加反応させてアミド基含有界面活性剤を得る。
【0020】
本発明に用いられる一般式(I)で表されるモノハロアルキルカルボン酸又はその塩としては、モノクロロ酢酸、モノブロモ酢酸、モノクロロプロピオン酸、モノブロモプロピオン酸又はそれらのナトリウム塩、カリウム塩等が挙げられるが、モノクロロ酢酸又はその塩が特に好ましい。アミノ基含有脂肪酸誘導体に対するモノハロアルキルカルボン酸又はその塩の量は、1〜3モル倍が好ましく、1〜1.15モル倍が更に好ましい。
【0021】
本発明において、例えば、一般式(V)で表されるイミダゾリン化合物を一般式(I)で表されるモノハロアルキルカルボン酸又はその塩と反応させて一般式(VII)
【0022】
【化4】
Figure 0004245676
【0023】
(式中、R1, R2, Y 及び Zは前記の意味を示す。)
で表されるアミドアミノ酸を得ることができ、一般式 (VI) で表されるアミドアミンを一般式(I)で表されるモノハロアルキルカルボン酸又はその塩と反応させて一般式(VIII)
【0024】
【化5】
Figure 0004245676
【0025】
(式中、R1, R2, R4, R5及び aは前記の意味を示す。)
で表されるベタインを得ることができる。
【0026】
本発明において、アミノ基含有脂肪酸誘導体と、一般式(I)で表されるモノハロアルキルカルボン酸又はその塩との付加反応は、従来公知の方法で行うことができる。
例えば、アミノ基含有脂肪酸誘導体がイミダゾリン化合物の場合、イミダゾリンをアルカリ水溶液で開環を行い、次にモノハロアルキルカルボン酸又はその塩を反応させる。反応はpH8〜11の範囲に保つことが好ましく、反応温度は50〜90℃の範囲が好ましい。反応は常圧でも加圧下で行っても良い。
【0027】
また、アミノ基含有脂肪酸誘導体が上記のアミドアミンの場合、アミドアミンとモノハロアルキルカルボン酸又はその塩とを、ベタイン化が終了するまではpHを8〜10に保ち、その後は残存するモノハロアルキルカルボン酸塩の加水分解を促進するためにpH11.5〜13の範囲に保って反応させることが好ましく、反応温度は50〜100 ℃の範囲が好ましい。反応は常圧でも加圧下で行っても良い。
【0028】
本発明においては、上記のような反応によりアミド基含有界面活性剤を製造するに際し、酸化防止剤を添加処理して色相及び匂いの保存安定性を改善する。酸化防止剤の添加は、基本的にはいずれの工程で添加しても差し支えないが、アミノ基含有脂肪酸誘導体に、一般式(I)で表されるモノハロアルキルカルボン酸又はその塩を付加反応させる工程、又はこの付加反応終了後に酸化防止剤を添加するのが好ましい。
【0029】
本発明に用いられる酸化防止剤としては、ジブチルヒドロキシトルエンやブチルヒドロキシアニソール等の立体障害フェノール化合物;イソアスコルビン酸又はそのアルカリ金属塩、クエン酸イソプロピル、dl−α−トコフェロール、ノルジヒドログアイアレチン酸、没食子酸プロピル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの酸化防止剤の中ではジブチルヒドロキシトルエンやブチルヒドロキシアニソール等の立体障害フェノール化合物が好ましく、特にジブチルヒドロキシトルエンが好ましい。
【0030】
本発明において、酸化防止剤の添加量は、脂肪酸又はそのエステルとポリアミンとの縮合反応工程時に添加する場合には、脂肪酸又はそのエステルに対して0.001 〜5重量%が好ましく、0.01〜1.0 重量%が更に好ましい。又、アミノ基含有脂肪酸誘導体に、一般式(I)で表されるモノハロアルキルカルボン酸又はその塩を付加反応させる工程、あるいはその付加反応終了時に添加する場合には、アミノ基含有脂肪酸誘導体に対して0.001 〜5重量%が好ましく、0.01〜1.0 重量%が更に好ましい。
【0031】
【実施例】
次に本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
尚、%は特記しない限り重量基準である。
【0032】
実施例1
<アミド化>
攪拌機、温度計、還流冷却器、及び圧力計を備えた1リットル容5ツ口フラスコに、ヤシ油脂肪酸 207g(分子量 207)を仕込み、窒素ガスをキャピラリー管より100 cc/Hr で吹き込みながら 180℃へ昇温した。その後、ジメチルアミノプロピルアミン 102g(分子量 102)を3時間かけて滴下し、この条件下で2時間保持し、酸価(AV)を測定して10以下であることを確認した後に50℃迄冷却し、反応混合物を取り出した。
【0033】
<両性化>
上記アミド化で得られたアミドアミンを攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた2リットル容4ツ口フラスコに移した後に、イオン交換水 740gとモノクロロ酢酸ナトリウム 116.5gを仕込み、80℃迄加熱した。その後、系内のpHを40%水酸化ナトリウム水溶液にて10に調整した後に5時間反応し、50℃へ冷却し、35%HCl を用いてpH7に調整した後に、ジブチルヒドロキシトルエン 0.2gを添加した。この反応によって、30%のN−ココイルアミノプロピル−N,N−ジメチルグリシンベタインを含む反応混合物を得た。
【0034】
実施例2
<アミド化>
実施例1と同様の反応装置を用い、ヤシ油脂肪酸の代わりにヤシ油脂肪酸メチルエステルを 220.5g(分子量220.5 、1モル) 用いる以外は実施例1と同様の反応条件でアミド化を行った。
【0035】
<両性化>
実施例1と同様の反応装置を用い、上記のアミド化で得られたN−ココイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミンを用いる以外は実施例1と同様の反応及び処理を行い、30%のN−ココイルアミノプロピル−N,N−ジメチルグリシンベタインを含む反応混合物を得た。
実施例3
<アミド化>
実施例1と同様の反応装置を用い、ヤシ油脂肪酸の代わりに精製ヤシ油を 220g(分子量 657.5) を用いる以外は実施例1と同様の反応条件でアミド化を行った。
【0036】
<両性化>
実施例1と同様の反応装置を用い、上記のアミド化で得られたN−ココイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミンを用いる以外は実施例1と同様の反応及び処理を行い、30%のN−ココイルアミノプロピル−N,N−ジメチルグリシンベタインを含む反応混合物を得た。
実施例4
<イミダゾリン化>
攪拌機、温度計、還流冷却器、及び圧力計を備えた1リットル容5ツ口フラスコに、ヤシ油脂肪酸 207g(分子量207 、1モル)を仕込み、窒素ガスをキャピラリー管より 100cc/Hrで吹き込んだ。その後、アミノエチルエタノールアミン109.2g(分子量104 、1.05モル)を添加した。
発熱により温度が 100℃迄上昇した後、反応圧力を400mmHg に設定し、 200℃に1時間かけて昇温した。反応温度が 200℃に到達した時点で圧力を 200mmHgへ低下させ、この条件下で2時間保持し、さらに圧力を5mmHgへ3時間で到達させて反応を終了し、50℃まで冷却した後、反応混合物を取り出した。この反応混合物のイミダゾリン環含量はアミン価の測定値から94%であった。
【0037】
<アミドアミノ酸化>
上記イミダゾリン化で得られた反応混合物を攪拌機、温度計、還流冷却器を備えた2リットル容4つ口フラスコに移した後に、イオン交換水18gと水酸化ナトリウム0.54gを仕込み、80℃に加熱し、1時間保持した。
その後、イオン交換水 720gとモノクロロ酢酸ナトリウム 116.5gを同時に仕込み、温度を70℃迄回復させた後に、40%NaOH水溶液 100gを2時間で仕込み、6時間熟成を行った後に、50℃に冷却し35%HCl でpH7に調整した。その後、ジブチルヒドロキシトルエン 0.3gを添加した。得られた化合物は、30%の{N−ココイル−N’−(2−ヒドロキシエチル)−N’−ナトリウムカルボキシメチル}エチレンジアミンを含む反応混合物であった。
【0038】
実施例5
<アミド化>
実施例1と同様の反応装置を用い、ヤシ油脂肪酸の代わりにパーム核油分解蒸留脂肪酸 220g(分子量 220) を用いる以外は実施例1と同様の反応条件でアミド化を行った。
【0039】
<両性化>
実施例1と同様の反応装置を用い、上記のアミド化で得られたN−パーム核油脂肪酸アミドプロピル−N,N−ジメチルアミンを用いる以外は実施例1と同様の反応及び処理を行い、30%のN−パーム核油脂肪酸アミドプロピル−N,N−ジメチルグリシンベタインを含む反応混合物を得た。
【0040】
実施例6
実施例1において、酸化防止剤としてジブチルヒドロキシトルエンの代わりにブチルヒドロキシアニソールを用いる以外は実施例1と同様の条件で反応及び処理を行い、30%のN−ココイルアミノプロピル−N,N−ジメチルグリシンベタインを含む反応混合物を得た。
【0041】
実施例7
実施例1において、酸化防止剤であるジブチルヒドロキシトルエン 0.1gをアミド化反応時に仕込む以外は実施例1と同様の条件で反応を行い、30%のN−ココイルアミノプロピル−N,N−ジメチルグリシンベタインを含む反応混合物を得た。
【0042】
比較例1〜3
実施例1〜3において、酸化防止剤であるジブチルヒドロキシトルエンを添加しない以外は実施例1〜3と同様にして、30%のN−ココイルアミノプロピル−N,N−ジメチルグリシンベタインを含む反応混合物を得た。
【0043】
比較例4
実施例4において、酸化防止剤であるジブチルヒドロキシトルエンを添加しない以外は実施例4と同様にして、30%の{N−ココイル−N’−(2−ヒドロキシエチル)−N’−ナトリウムカルボキシメチル}エチレンジアミンを含む反応混合物を得た。
【0044】
比較例5
実施例1において、酸化防止剤であるジブチルヒドロキシトルエンの代わりにキレート剤であるクエン酸を添加する以外は実施例1と同様にして、30%のN−ココイルアミノプロピル−N,N−ジメチルグリシンベタインを含む反応混合物を得た。
【0045】
比較例6
実施例1の両性化時において、酸化防止剤であるジブチルヒドロキシトルエンを添加する代わりに、還元剤であるソジウムボロハイドライド(SBH) 0.6gを40%水酸化ナトリウム水溶液にて系内のpHを10に調整した直後に添加し処理する以外は実施例1と同様の条件で反応を行い、30%のN−ココイルアミノプロピル−N,N−ジメチルグリシンベタインを含む反応混合物を得た。
【0046】
実施例1〜7及び比較例1〜6で得られた反応混合物の、製造直後の色相及び匂い、更に50℃の恒温槽で1ヶ月保存後の色相及び匂いを下記方法で評価した。結果を表1に示す。
【0047】
<色相>
製造直後、及び50℃で1ヶ月保存後の反応混合物の色相を比色管にて測定
<匂いの評価方法>
製造直後、及び50℃で1ヶ月保存後の30%のアミド基含有界面活性剤を含む反応混合物をイオン交換水で希釈して10%の濃度に調整し、共栓付 100mlマイヤーフラスコに30gを移した後、40℃の恒温槽に30分の間、保存した後に共栓を外して、パネラー5人が下記の評価基準で評価し、その平均点を下記の4段階で表した。
【0048】
評価基準
4:無臭
3:僅かに匂いがする
2:比較的強い匂いがする
1:強い刺激臭がする
上記評価基準の平均点が4〜3のもの◎
上記評価基準の平均点が3未満2以上のもの○
上記評価基準の平均点が2未満1.5 以上のもの△
上記評価基準の平均点が 1.5未満1以上のもの×
【0049】
【表1】
Figure 0004245676

Claims (4)

  1. 一般式(II)
    R 2 COOR 3 (II)
    (式中、R 2 は炭素数9〜17の直鎖アルキル基を示し、R 3 はH 又はCH 3 を示す。)
    で表される天然油脂由来の脂肪酸又はそのエステルとポリアミンとを縮合反応させてアミノ基含有脂肪酸誘導体を得た後、一般式(I)
    XR1COOY (I)
    (式中、X はハロゲン原子を示し、R1は炭素数1〜4の直鎖又は分岐のアルキレン基を示し、Y はH 又はアルカリ金属を示す。)
    で表されるモノハロアルキルカルボン酸又はその塩を反応させてアミド基含有界面活性剤を製造するに際し、ジブチルヒドロキシトルエン及びブチルヒドロキシアニソールから選ばれる少なくとも1種の酸化防止剤を添加処理することを特徴とするアミド基含有界面活性剤の製造方法。
  2. ポリアミンが、アルキレンポリアミン、ヒドロキシアルキルポリアミン又はN−ヒドロキシ低級アルキルアルカノールアミンである請求項1記載の製造方法。
  3. 一般式(I)で表されるモノハロアルキルカルボン酸又はその塩がモノクロロ酢酸又はその塩である請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 酸化防止剤の添加量が、脂肪酸又はそのエステル、あるいはアミノ基含有脂肪酸誘導体に対して0.001 〜5重量%である請求項1〜のいずれか一項に記載の製造方法。
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