JP4245613B2 - 度付きサングラス - Google Patents

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本発明は、デザイン性に優れた度付きサングラスに関する。
近年、デザイン性に優れたサングラスのニーズが高まっており、デザイン性に優れた各種のサングラスが商品化されている。その1つとして、レンズが顔面の外側まで延出され、その延出された部分が大きな曲率で後方に湾曲し、レンズ全体が顔面に沿った形状に形成されたサングラスを挙げることができる。
サングラスには、レンズに度の入った近眼者用或いは老眼者用の度付きサングラスもあり、こういった度付きサングラスについても、上記したようなレンズ全体が顔面に沿った形状に対するニーズが高まっている。
しかし、度付きサングラスの場合、レンズは、焦点を調整するために使用者の視力等によって形状が制限されるため、レンズを大きな曲率で湾曲させることは困難であり、よって、上記したように、レンズを大きな曲率で後方に湾曲させた度付きサングラスを製造することは困難である。また、度付きサングラスでは、使用者の視力等に応じてレンズの形状が制限される範囲が異なるため、レンズを大きな曲率で後方に湾曲させる形状とする場合、レンズ毎に使用者の視力等を考慮してレンズの設計をしなければならず、度付きサングラスの製造コストが上昇するという問題もある。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するべくなされたものであり、容易且つ安価に製造でき、デザイン性に優れた度付きサングラスを提供することを課題とする。
前記課題を解決するべく、第1の手段として、本発明は、特許請求の範囲の請求項1に記載の如く、左右一対のテンプルと、該左右一対のテンプルにそれぞれ連結された左右一対のリム部と、該各リム部に支持されたレンズ部と、該左右一対のリム部を連結するブリッジ部とを備えた度付きサングラスであって、前記レンズ部は、サングラスレンズと、該サングラスレンズに対して前記ブリッジ部側に並設された度付きサングラスレンズとで形成されたことを特徴とする度付きサングラスを提供するものである。
第1の手段によれば、レンズ部は、リム部に支持され、ブリッジ部と反対側(以下、「外側」という。)が度の入っていないサングラスレンズ(以下、「サングラスレンズ」という。)で形成され、ブリッジ部側(以下、「内側」という。)が度付きサングラスレンズで形成されている。このように、第1の手段では、レンズ部外側にサングラスレンズを使用して、焦点を調整する機能をレンズ部外側に与えていないため、レンズ部外側は、使用者の視力等によって形状が制限されず、デザイン性を重視して設計をすることができる。従って、レンズ部外側を、通常のサングラスにも採用されるような形状、例えば、外側を大きな曲率で後方へ湾曲させた形状に形成することができる。よって、第1の手段によれば、デザイン性に優れたリム部を有する度付きサングラスを容易に製造することができる。
上記のように、レンズ部外側をサングラスレンズで形成しても、レンズ部外側は、使用者の顔面の斜め前方或いは側面に位置して使用者の視界に入り難く、また、使用者の顔面の正面に位置するレンズ部内側が度付きサングラスレンズで形成されているので、度付きサングラスの焦点を調整する機能が実用上劣ることは殆どない。さらに、レンズ部外側の形状が使用者の視力によって制限されないため、レンズ部毎に使用者の視力等を考慮して設計する必要がなく、レンズ部及び当該レンズ部を備えた度付きサングラスの製造コストを抑えることができる。
また、第2の手段として、本発明は、特許請求の範囲の請求項2に記載の如く、左右一対のテンプルと、該左右一対のテンプルにそれぞれ連結された左右一対のレンズ部と、該左右一対のレンズ部を連結するブリッジ部とを備えた度付きサングラスであって、前記レンズ部は、サングラスレンズと、該サングラスレンズに固着されて該サングラスレンズに対して前記ブリッジ部側に並設された度付きサングラスレンズとで形成されたことを特徴とする度付きサングラスを提供するものである。
第2の手段の度付きサングラスは、第1の手段の度付きサングラスのようにリム部を有していないが、レンズ部は、第1の手段と同様に、レンズ部外側がサングラスレンズで形成され、レンズ部内側が度付きサングラスレンズで形成されている。リム部を有しない度付きサングラスとは、例えば、ワンポイントタイプ、又は、ツーポイントタイプと称されるようなタイプの度付きサングラスである。第2の手段の度付きサングラスも、レンズ部外側がサングラスレンズで形成され、レンズ部内側が度付きサングラスレンズで形成されているので、第2の手段の度付きサングラスは、第1の手段の度付きサングラスと同様の効果を有している。即ち、第2の手段によれば、容易且つ安価に製造でき、デザイン性に優れたリム部を有さない度付きサングラスを提供することができる。
好ましくは、特許請求の範囲の請求項3に記載の如く、正面視において、前記サングラスレンズの前記ブリッジ部側及び前記度付きサングラスレンズの前記ブリッジ部側と反対側の何れか一方に、凸部が設けられると共に、前記サングラスレンズの前記ブリッジ部側及び前記度付きサングラスレンズの前記ブリッジ部側と反対側の何れか他方に前記凸部と嵌合する凹部が設けられる構成とされる。
かかる好ましい構成によれば、正面視において、凸部とそれに嵌合する凹部とが設けられているので、凸部と凹部とによってサングラスレンズと度付きサングラスレンズとが嵌合し、度付きサングラスの正面視における上下方向に互いがずれることが防止される。従って、第1の手段の度付きサングラスにおいては、サングラスレンズと度付きサングラスレンズとを安定した状態でリム部に支持させることができる。また、第2の手段の度付きサングラスにおいては、サングラスレンズと度付きサングラスレンズとが分離し難くなり、レンズ部の耐衝撃性等が向上する。
また、好ましくは、特許請求の範囲の請求項4に記載の如く、前記サングラスレンズ及び前記度付きサングラスレンズは、それぞれ前後方向に貫通する貫通孔が設けられ、前記リム部は、後部に、前記各貫通孔に対応するネジ孔が穿孔され、前記サングラスレンズ及び前記度付きサングラスレンズは、前記各貫通孔にネジが挿通され、当該ネジの先端部が前記各貫通孔に対応する前記各ネジ孔と螺合することで、前記リム部後面に固定されて支持される構成とされ、前記各貫通孔は、前記ネジの径よりも左右方向が長く形成されている構成とされる。
かかる好ましい構成においては、貫通孔は、左右方向がネジの径よりも大きく形成されているため、貫通孔にネジを挿通し、当該ネジの先端部をリム部後方からネジ孔に軽く螺合させた仮止め状態で、サングラスレンズ及び度付きサングラスレンズを左右方向に移動させて位置調整することができる。従って、仮止め状態で、サングラスレンズと度付きサングラスレンズとを左右方向に移動させ、それぞれが重ならないように並設させて、その後ネジとネジ孔とを完全に螺合させることで、サングラスレンズと度付きサングラスレンズとを並設した状態でリム部後面に固定して支持させることができる。よって、かかる好ましい構成によれば、仮止め状態でサングラスレンズと度付きサングラスレンズとを左右方向に移動させることが可能なため、サングラスレンズと度付きサングラスレンズとを並設させて容易にリム部に支持させることができる。
以上のように、本発明によれば、容易且つ安価に製造でき、デザイン性に優れた度付きサングラスを提供することが可能である。
(実施形態1)
以下、添付図面を参照しつつ、本発明の一実施形態に係る度付きサングラスについて説明する。図1は、本実施形態の度付きサングラス1の外観図であり、図1(a)は正面図を示し、図1(b)は平面図を示す。
図1に示すように、度付きサングラス1は、 左右一対のテンプル2と、該左右一対のテンプル2にそれぞれ連結された左右一対のリム部3と、該各リム部3に支持されたレンズ部4と、該左右一対のリム部3を連結するブリッジ部5とを備え、レンズ部4は、サングラスレンズ41と、該サングラスレンズ41の内側(該サングラスレンズ41に対して前記ブリッジ部5側)に並設された度付きサングラスレンズ42とで形成されている。度付きサングラス1は、その他、左右の各テンプル2と左右の各リム部3とを丁番構造61で回動自在に連結する左右の各ヨロイ6と、左右の各リム部3の内側に取り付けられた鼻パット7とを備えている。左右の各ヨロイ6は、左右の各リム部3の外側(ブリッジ部5側と反対側)に形成されており、本実施形態では、左右の各リム部3と一体的に形成されている。
左右の各リム部3は、内側端部が、ブリッジ部5に連結され、外側端部が、度付きサングラス1の使用者の顔面より外側の位置まで延出されている。各リム部3は、度付きサングラス1の使用者の顔面の正面に位置する内側が、度付きサングラスレンズ42に対応した曲率に形成されており、外側が、内側よりも大きな曲率で後方に湾曲するように形成されている。図1(a)に示すように、各リム部3は、中央に開口部31が形成され、その周囲にリム部材32が環状に形成されており、開口部31にはめ込まれたレンズ部4をリム部材32で支持することが可能な構成に形成されている。
レンズ部4は、各リム部3の開口部31にはめ込まれており、外周縁全体がリム部材32に支持されている。レンズ部4は、外側は、サングラスレンズ41で形成されている。外側を形成するサングラスレンズ41は、曲率がリム部3の外側と同一とされている。そして、当該サングラスレンズ41は、リム部3の外側に当る開口部31の外側にはめ込まれ、リム部3の外側と同様に外側が後方に湾曲している。
また、度付きサングラス1の正面視において、サングラスレンズ41の内側の上下2箇所には、半円状の凸部41aが設けられている。このような凸部41aが設けられたサングラスレンズ41の製造方法は、特に限定されるものでなく、例えば、サングラスレンズ41の内側を削って半円状の凸部41aを内側に形成する方法や、サングラスレンズ41と別体の半円状のサングラスレンズをサングラスレンズ41の内側に接着剤等で接着させる方法などがある。
図2は、サングラスレンズ41の内側端辺41b近傍と度付きサングラスレンズ42の外側端辺42b近傍とを示すA−A断面図である。図2(a)に示すように、サングラスレンズ41の内側端辺41bには、厚み方向の前方部分に矩形状に突起した突起部41cが全体に亘って形成されている。
一方、レンズ部4の内側は、サングラスレンズ41の内側に並設された度付きサングラスレンズ42で形成されており、この度付きサングラスレンズ42は、使用者の視力等に応じた曲率に形成されている。また、度付きサングラス1の正面視において、度付きサングラスレンズ42の外側の上下2箇所には、サングラスレンズ41の凸部41aと嵌合可能な半円状の凹部42aが形成されている。さらに、図2(a)に示すように、度付きサングラスレンズ42の外側端辺42bには、サングラスレンズ41の突起部41cと嵌合可能な溝部42cが全体に亘って形成されている。このような度付きサングラスレンズ42は、凹部42aがサングラスレンズ41の凸部41aと嵌合し、溝部42cがサングラスレンズ41の突起部41cと嵌合するように、リム部3の内側に当る開口部31にはめ込まれている。度付きサングラスレンズ42が、開口部31の内側にはめ込まれることで、度付きサングラスレンズ42は、使用者の顔面の正面に位置することとなり、これにより、度付きサングラス1は焦点を調整する機能を付与されている。なお、本実施形態の度付きサングラス1においては、レンズ部4が1枚のレンズで形成されているように視認させるために、サングラスレンズ41と度付きサングラスレンズ42とは、前面に段差が無く面一となるように支持され、同一色のものが用いられている。
なお、凹部42aが設けられた度付きサングラスレンズ42の製造方法は、特に限定されるものでなく、例えば、度付きサングラスレンズ42の外側を削って、半円状の凹部42aを外側に形成する方法がある。
以上のように、度付きサングラス1は、外側がサングラスレンズ41で形成され、内側が度付きサングラスレンズ42で形成されており、レンズ部4外側に、焦点を調整する機能を与えていないため、レンズ部4外側は、使用者の視力等によって形状が制限されず、デザイン性を重視した形状に設計することができる。よって、図1に示すように、レンズ部4の内側が使用者の視力に応じた曲率に形成し、外側を内側に比べて大きい曲率で形成することができる。従って、このようなレンズ部4を支持し、デザイン性に優れたリム部3を有する度付きサングラス1を容易に製造することができる。
また、レンズ部4外側をサングラスレンズ41で形成しても、レンズ部4外側は、使用者の顔面の斜め前方或いは側面に位置して視界に入り難く、また、使用者の顔面の正面に位置するレンズ部4内側が度付きサングラスレンズ42で形成されているので、度付きサングラス1の焦点を調整する機能が実用上劣ることは殆どない。
さらに、レンズ部4外側の形状が使用者の視力によって制限されないため、レンズ部4毎に使用者の視力等を考慮してレンズ部4の設計をする必要がなく、本実施形態の度付きサングラス1の製造コストを抑えることができる。
また、サングラスレンズ41と度付きサングラスレンズ42とは、凸部41aと凹部42aとが嵌合するように開口部31にはめ込まれている。従って、サングラスレンズ41と度付きサングラスレンズ42とが互いに度付きサングラス1の正面視における上下方向にずれることが防止される。よって、サングラスレンズ41と度付きサングラスレンズ42とを安定した状態でリム部3に支持させることができる。
なお、度付きサングラス1の正面視における凸部41a及び凹部42aの形状は特に限定されるものでなく、例えば、凸部41aの形状は、直角三角形、二等辺三角形などの三角形や矩形状とすることができ、凹部42aの形状は、凸部41aに嵌合し得る形状である限りにおいて限定されるものでない。また、凸部41a及び凹部42aの数は特に限定されるものでなく、単数であっても複数であってもよい。さらに、凸部41a及び凹部42aを設けることは必ずしも必要ではなく、例えば、サングラスレンズ41の内側端辺41bと、度付きサングラスレンズ42の外側端辺42bとを直線状に形成してもよい。また、本実施形態では、サングラスレンズ41に凸部41aが設けられ、度付きサングラスレンズ42に凹部42aが設けられているが、本発明では、サングラスレンズ41に凹部42aが設けられ、度付きサングラスレンズ42に凸部41aが設けられる構成を採用することも可能である。
また、サングラスレンズ41の内側端辺41b全体に形成される突起部41c及び度付きサングラスレンズ42の外側端辺42b全体に形成される溝部42cの形状も特に限定されるものでなく、例えば、図2(b)に示すように、突起部41cの形状を断面直角三角形、又は、図2(c)に示すように、断面半円とし、溝部42cの形状を突起部41cと嵌合可能な形状とすることができる。また、突起部41c及び溝部42cの数も特に限定されるものでなく、単数であっても複数であってもよい。さらに、突起部41c及び溝部42cを設けることは必ずしも必要ではなく、これらを設けなくてもよい。また、本実施形態では、サングラスレンズ41に突起部41cが設けられ、度付きサングラスレンズ42に溝部42cが設けられているが、本発明では、サングラスレンズ41に溝部42cが設けられ、度付きサングラスレンズ42に突起部41cが設けられる構成を採用することも可能である。
また、本実施形態では、リム部3は、レンズ部4の外周縁全体をリム部材32で支持することで、レンズ部4を支持しているが、リム部3がレンズ部4を支持する態様は特に限定されるものでない。例えば、レンズ部4の外周縁の上半分或いは下半分のみを支持する方法であってもよく、この場合、リム部材32の形状には、いわゆるハーフタイプリムと称されるような略半円状の形状を採用することができる。
(実施形態2)
図3は、本実施形態の度付きサングラス1Aの外観図であり、図3(a)は度付きサングラスレンズ1Aを構成するリム部3A、レンズ部4A、ブリッジ部5Aの背面図を示し、図3(b)は度付きサングラス1Aの平面図を示す。度付きサングラス1Aは、実施形態1の度付きサングラス1と同様に、テンプル2A、リム部3A、レンズ部4A、ブリッジ部5A、ヨロイ6A、鼻パットとを備えており、レンズ部4Aは、サングラスレンズ41Aと度付きサングラスレンズ42Aとが並設されて形成されている。
図3(c)及び図3(d)に示すように、本実施形態の度付きサングラス1Aのサングラスレンズ41A及び度付きサングラスレンズ42Aには、それぞれ前後方向に貫通する貫通孔41Ad、42Adが設けられている。かかる貫通孔41Ad、42Adは、当該貫通孔41Ad、42Adを貫通するネジ8Aの径よりも左右方向が長く形成されており、貫通されたネジ8Aに対して、サングラスレンズ41A及び度付きサングラスレンズ42Aが左右方向に移動可能とされている。
さらに、度付きサングラス1Aのリム部3Aのリム部材32Aには、後部に、各貫通孔41Ad、42Adに対応するネジ孔32Adが穿孔されている。本実施形態においては、このネジ孔32Aは、リム部材32Aの後部に凹状に形成されており、リム部材32Aを貫通していないが、貫通するよう設けても構わない。
以上に説明した構成の度付きサングラス1Aは、実施形態1の度付きサングラス1と異なり、サングラスレンズ41A及び度付きサングラスレンズ42Aは、リム部3の開口部31にはめ込まれて支持されるのではなく、リム部材32A後面に固定されることによって支持されている。具体的には、サングラスレンズ41A及び度付きサングラスレンズ42Aは、サングラスレンズ41A及び度付きサングラスレンズ42Aの各貫通孔41Ad、42Adにネジ8Aが挿通され、当該ネジ8Aの先端部が各貫通孔41Ad、42Adに対応するネジ孔32Adと螺合することで、リム部材32A後面に固定されている。
上記のように、貫通孔41Ad、42Adは、左右方向がネジ8Aの径よりも大きく形成されているため、貫通孔41Ad、42Adにネジ8Aを挿通し、当該ネジ8Aの先端部をリム部材32A後方からネジ孔32Adに軽く螺合させた仮止め状態で、サングラスレンズ41A及び度付きサングラスレンズ42Aを左右方向に移動させて位置調整することができる。従って、仮止め状態で、サングラスレンズ41Aと度付きサングラスレンズ42Aとを左右方向に移動させ、それぞれが重ならないように並設させて、その後ネジ8Aとネジ孔32Adとを完全に螺合させることで、サングラスレンズ41Aと度付きサングラスレンズ42Aとを並設した状態でリム部材32A後面に容易に固定することができる。よって、本実施形態の度付きサングラス1Aによれば、仮止め状態でサングラスレンズ41Aと度付きサングラスレンズ42Aとを左右方向に移動させることが可能なため、サングラスレンズ41Aと度付きサングラスレンズ42Aと併設させて容易にリム部32Aに支持させることができる。
(実施形態3)
図4は本実施形態の度付きサングラス1Bの外観図であり、図4(a)は正面図を示し、図4(b)は平面図を示す。度付きサングラス1Bは、左右一対のテンプル2Bと、該左右一対のテンプル2Bにそれぞれ連結された左右一対のレンズ部4Bと、該左右一対のレンズ部4Bを連結するブリッジ部5Bとを備え、レンズ部4Bは、サングラスレンズ41Bと、該サングラスレンズ41Bに固着されて内側(該サングラスレンズ41Bに対して前記ブリッジ部5B側)に並設された度付きサングラスレンズ42Bとで形成されている。度付きサングラス1Bは、その他、左右の各テンプル2Bと左右の各レンズ部4Bとを丁番構造61Bで回動自在に連結する左右の一対のヨロイ6Bと、ブリッジ部5Bに取り付けられた鼻パット7Bとを備えている。本実施形態の度付きサングラス1Bは、実施形態1のリム部3に対応する部材を備えておらず、ヨロイ6Bは、左右の各レンズ部4Bの外方に配置された独立した1つの部品で形成されている。
図4(b)に示すように、各レンズ部4Bは、内側端部が、ブリッジ部5Bに連結され、外側端部が左右の各ヨロイ6Bに支持されている。このようにしてレンズ部4Bを支持するタイプのサングラスは、ツーポイントタイプと称されている。各レンズ部4Bは、内側が度付きサングラスレンズ42Bで形成されており、外側(ブリッジ部5B側と反対側)がサングラスレンズ41Bで形成されている。内側を形成する度付きサングラスレンズ42Bは、度付きサングラス1Bの使用者の顔面の正面に位置し、使用者の視力等に応じた曲率に形成されている。一方、外側を形成するサングラスレンズ41Bは、度付きサングラス1Bの使用者の顔面より外側の位置まで延出し、外側端部が度付きサングラスレンズ42Bよりも大きな曲率で後方に湾曲するように形成されている。このように形成されたサングラスレンズ41Bと度付きサングラスレンズ42Bとは、接着剤等による接着などによって固着されている。
本実施形態の度付きサングラス1Bにおいても外側がサングラスレンズ41Bで形成され、内側が度付きサングラスレンズ42Bで形成されている。従って、レンズ部4B外側は、使用者の視力等によって形状が制限されず、図4に示すような、デザイン性を重視した形状に設計することができ、このような形状に形成されたレンズ部4Bを備えたリム部を有しない度付きサングラス1Bを容易に製造することができる。また、レンズ部4B外側がサングラスレンズ41Bで形成されているが、使用者の顔面の正面に位置するレンズ部4B内側が度付きサングラスレンズ42Bで形成されているので、度付きサングラス1Bの焦点を調整する機能は実用上劣ることは殆どない。さらに、レンズ部4B外側の形状が使用者の視力によって制限されないため、レンズ部4B毎に使用者の視力等を考慮してレンズ部4Bの設計を行なう必要がないため、度付きサングラス1Bの製造コストを抑えることができる。
また、図4(a)に示すように、本実施形態の度付きサングラス1Bにおいてもサングラスレンズ41Bに凸部41Baが、度付きサングラスレンズ42Bに凹部42Baが形成され、これらが嵌合するように固着されている。本実施形態の度付きサングラス1Bでは、レンズ部4Bは、実施形態1のように、周囲がリム部材32で囲われていないため、度付きサングラス1Bが床等に落ちたときに、直接レンズ部4Bに衝撃が加わることになる。このように、凸部41Baと凹部42Baとを嵌合させると、サングラスレンズ41Bと度付きサングラスレンズ42Bとの固着力が向上するため、レンズ部4Bに直接衝撃が加わっても、サングラスレンズ41Bと度付きサングラスレンズ42Bとが分離し難く、レンズ部4Bの耐衝撃性等が向上する。また、凸部41Baと凹部42Baとを設けると、サングラスレンズ41Bと度付きサングラスレンズ42Bとを接着させる際にこれらの位置合わせが容易となる効果も得られる。
図1は、本発明の一実施形態に係る度付きサングラスの外観図であり、図1(a)は正面図を示し、図1(b)は平面図を示す。 図2は、図1に示すA−A断面図であり、図2(a)は凸部が矩形状である場合のA−A断面図を示し、図2(b)は凸部が直角三角形状である場合のA−A断面図を示し、図2(c)は凸部が半円状である場合のA−A断面図を示す。、 図3は、本発明の他の実施形態に係る度付きサングラスの外観図であり、図3(a)は、度付きサングラスのリム部、レンズ部及びブリッジ部の背面図を示し、図3(b)は度付きサングラス全体の平面図を示し、図3(c)、図3(d)は貫通孔及びネジ孔近傍の拡大平面図を示す。 図4は、本発明の他の実施形態に係る度付きサングラスの外観図であり、図4(a)は正面図を示し、図4(b)は平面図を示す。
符号の説明
1、1A、1B 度付きサングラス
2、2A、2B テンプル
3、3A リム部
31 開口部
32、32A リム部材
32Ad ネジ孔
4、4A、4B レンズ部
41、41A、41B サングラスレンズ
41a、41Ba 凸部
41Ad 貫通孔
42、42A、42B 度付きサングラスレンズ
42a、42Ba 凹部
42Ad 貫通孔
5、5A、5B ブリッジ部
6、6A、6B ヨロイ
7、7B 鼻パット
8A ネジ

Claims (4)

  1. 左右一対のテンプルと、該左右一対のテンプルにそれぞれ連結された左右一対のリム部と、該各リム部に支持されたレンズ部と、該左右一対のリム部を連結するブリッジ部とを備えた度付きサングラスであって、
    前記レンズ部は、サングラスレンズと、該サングラスレンズに対して前記ブリッジ部側に並設された度付きサングラスレンズとで形成されたことを特徴とする度付きサングラス。
  2. 左右一対のテンプルと、該左右一対のテンプルにそれぞれ連結された左右一対のレンズ部と、該左右一対のレンズ部を連結するブリッジ部とを備えた度付きサングラスであって、
    前記レンズ部は、サングラスレンズと、該サングラスレンズに固着されて該サングラスレンズに対して前記ブリッジ部側に並設された度付きサングラスレンズとで形成されたことを特徴とする度付きサングラス。
  3. 正面視において、前記サングラスレンズの前記ブリッジ部側及び前記度付きサングラスレンズの前記ブリッジ部側と反対側の何れか一方に、凸部が設けられると共に、前記サングラスレンズの前記ブリッジ部側及び前記度付きサングラスレンズの前記ブリッジ部側と反対側の何れか他方に、前記凸部と嵌合する凹部が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の度付きサングラス。
  4. 前記サングラスレンズ及び前記度付きサングラスレンズは、それぞれ前後方向に貫通する貫通孔が設けられ、
    前記リム部は、後部に、前記各貫通孔に対応するネジ孔が穿孔され、
    前記サングラスレンズ及び前記度付きサングラスレンズは、前記各貫通孔にネジが挿通され、当該ネジの先端部が前記各貫通孔に対応する前記各ネジ孔と螺合することで、前記リム部後面に固定されて支持される構成とされ、
    前記各貫通孔は、前記ネジの径よりも左右方向が長く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の度付きサングラス。
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