JP4245194B2 - 操作表示装置の制御方法および複合機の操作表示装置 - Google Patents
操作表示装置の制御方法および複合機の操作表示装置 Download PDFInfo
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は,画像情報を表示する表示画面および該表示画面上に取り付けられたタッチパネルとを有する操作パネルと,操作パネルを制御する制御手段とを備えた操作表示装置における操作表示装置の制御方法および複合機の操作表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,例えば,デジタル複写機などの装置において,コピー機能,ファクシミリ機能,プリンタ機能などの,いわゆる,アプリケーション機能を表示・選択する等の操作を行うための操作表示装置として,LCD(液晶)パネルを用いたものが多く採用されている。
【0003】
このような操作表示装置は,例えば,400×256ドットの比較的小さなサイズの表示画面と該表示画面上に配置されたタッチパネルとから成る操作パネルと,プッシュキーなどのメカニカルキーとを組み合わせて構成されており,操作パネルをアプリケーション機能用に使用し,メカニカルキーをシステム全体の共通部分として使用している。
【0004】
ところが,最近では多機能化に対応させるために操作パネルのLCDなどを大型化する傾向がある。具体的には,LCD部分を640×400dotサイズにし,メカニカルキーで対応していたシステム共通部分もすべて,タッチパネルキー部に取り込んで,対応するようになってきている。
【0005】
換言すれば,比較的小型の操作パネルを採用した操作表示装置では,操作パネルをアプリケーション機能用として対応してきたが,多機能化や操作性および操作・表示のシンプル化等の要求に伴って,表示画面(LCD)およびタッチパネルの大型化が望まれ,さらに,大型LCDが製造上やコスト等の面で採用できるレベルとなってきたため,メカニカルキーで対応してきたシステム共通部分の操作キーも表示画面(LCD)およびタッチパネルに置き換えて機能させるようになってきている。
【0006】
また,上記表示画面(LCD)およびタッチパネル等の操作パネルを有した操作表示装置の制御方法として,複数のアプリケーション機能で一つの操作パネルを共有して使用するために,複数のアプリケーション機能と操作パネルの間に表示画面全体を制御するウインドウ・制御サーバーを配置し,ウインドウ・制御サーバーを介して操作パネルを管理するサーバー・クライアント方式の制御方法が採用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,上記従来の技術によれば,アプリケーション機能で,操作パネルの表示画面全体を制御する構成であるため,以下のような問題点があった。すなわち,複数のアプリケーション機能が搭載されるシステムにおいては,各アプリケーション機能にシステム共通部分の機能を盛り込む必要があったり,アプリケーション機能の各プロセスに処理負担がかかることや,類似した機能をもつためにメモリの使用効率低下による無駄が発生するといった問題点があった。
【0008】
本発明は,上記に鑑みてなされたものであって,アプリケーション機能の処理プログラムの煩雑化を回避して処理負担を低減させると共に,メモリ使用効率を向上させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために,請求項1に係る操作表示装置の制御方法は,複数のアプリケーション機能毎に関連する表示を表示画面に表示する操作表示装置の制御方法であって,前記複数のアプリケーション機能および当該複数のアプリケーション機能で共通して利用する共通機能を複数のクライアントと見なし,前記複数のクライアントから前記表示画面に対する画面の指示である描画データを一元的に制御するサーバーが,前記表示画面をアプリケーション領域とシステム共通領域とに分離し,前記複数のアプリケーション機能のうちの選択された一つのアプリケーション機能を前記表示画面の前記アプリケーション領域に排他的に独占して割り付け,前記共通機能を常に前記表示画面の前記システム共通領域に割り付けて管理するものである。
【0010】
また,請求項2に係る複合機の操作表示装置は,画像情報を表示する表示画面および該表示画面上に取り付けられたタッチパネルを有する操作パネルと,前記操作パネルを制御する制御手段とを備えた複数のアプリケーション機能を有する複合機の操作表示装置において,前記制御手段は,前記複数のアプリケーション機能および当該複数のアプリケーション機能で共通して利用する共通機能を複数のクライアントと見なし,前記複数のクライアントから前記表示画面に対する画面の指示である描画データを一元的に制御するサーバーであって,前記表示画面をアプリケーション領域とシステム共通領域とに分離し,前記複数のアプリケーション機能のうちの選択された一つのアプリケーション機能を前記表示画面の前記アプリケーション領域に排他的に独占して割り付け,前記共通機能を常に前記表示画面の前記システム共通領域に割り付けて管理するものである。
【0012】
【作用】
本発明の操作表示装置の制御方法(請求項1),複合機の操作表示装置(請求項2)は,操作パネルを複数のアプリケーション機能が共有して使用するアプリケーション領域と操作表示装置を取り付けたシステムの共通機能で使用するシステム共通領域とに分離して管理し,サーバー・クライアント方式に基づいて,アプリケーション領域を複数のアプリケーション機能のうちの選択された一つのアプリケーション機能に排他的に独占して割り付け,システム共通領域を常にシステムの共通機能に割り付けることにより,システム共通部分とアプリケーション部分の処理における無駄なオーバーラップ処理が排除され,アプリケーション機能側の処理負担が軽減される。
【0015】
【実施例】
以下,本発明の操作表示装置の制御方法および複合機の操作表示装置をデジタル複写機の操作表示装置に適用した場合を一実施例として,添付図面を参照して詳細に説明する。なお,本実施例では,コピー機能,ファクシミリ機能,オンライン・プリンタ機能などの多機能,いわゆる,マルチファンクション機能を備えたデジタル複写機の操作表示装置を例として説明する。
【0016】
(実施例の構成)
図1は,本実施例に係る操作表示装置の構成を示すブロック図である。図において,101,102はマルチファンクション機能を実現するプログラム単位からなるアプリケーション機能を示し,サーバー・クライアント方式のウインドウ表示システムにおけるクライアントに相当するアプリケーション・プロセス・クライアントである,以下,101をAPL1クライアント,102をAPL2クライアントという。
【0017】
また,103はAPL1クライアント101,APL2クライアント102と同様に,システム共通の機能を担うアプリケーション機能としての特権プロセスシステム共通クライアント(以下,システム共通クライアントと記載する),104はAPL1クライアント101,APL2クライアント102,システム共通クライアント103の各クライアントからのプロセスに基づいて描画データを出力するウインドウライブラリ,105はウインドウライブラリ104から出力された描画データを記憶して,管理するウインドウ描画管理用データである。
【0018】
また,106はウインドウ描画管理用データ105を随時参照しながら後述するドライバ107にコマンドを与える制御手段としてのウインドウ・制御サーバー,107はウインドウ・制御サーバー106から与えられるコマンドに基づいて描画コマンドを出力するドライバ,108はタッチキー入力および表示機能を備えた操作パネルとしてのLCDデバイスであり,例えば,ドットマトリックスタイプのLCD(液晶)タッチパネルを用いることができる。
【0019】
(実施例の動作)
次に,以上のように構成された操作表示装置の基本的な動作について説明する。まず,APL1クライアント101,APL2クライアント102,システム共通クライアント103の各クライアントは,そのプロセスが表示しようとする画面の指示をウインドウライブラリ104を介し,描画データとしてそれぞれウインドウ描画管理用データ105に登録する。
【0020】
ウインドウ・制御サーバー106は,システム動作中,常に稼動しており,このウインドウ描画管理用データ105を随時参照し,その時々に表示させるべき画面,すなわち,描画コマンドをドライバ107を介してLCDデバイス108に与えることによりLCDデバイス108の制御を実行する。
【0021】
また,LCDデバイス108のタッチパネルのキー入力も,ウインドウ・制御サーバー106がドライバ107を介し,一括して受け取った後,その種類や入力タイミングなどに基づいて,該当するAPL1クライアント101,APL2クライアント102およびシステム共通クライアント103の各クライアントに対して,その内容を通知する。
【0022】
なお,本実施例は,APL1クライアント101とAPL2クライアント102の2つのアプリケーション機能を有する構成として説明しているが,2つ以上のアプリケーション機能が存在する場合についても,その動作は同様に行われる。
【0023】
さらに,上記動作について図2〜図7を用いて詳述する。図2は,LCDデバイス108の表示画面をアプリケーション表示領域(アプリケーション領域)とシステム共通部表示領域(システム共通領域)とに分離した状態を示す説明図,図3は,マルチファンクション・デジタル複写機のLCDデバイス108における表示画面例を示す説明図である。
【0024】
図2において,表示領域を,システム共通部分に関連する表示およびタッチキーを表示するシステム共通部表示領域201と,アプリケーション機能毎に関連する表示およびタッチキーを表示するアプリケーション表示領域202との2つに分離する。そこで,上記2つの表示領域を,例えば,図3に示すように,マルチファンクション機能を装備したデジタル複写機の操作パネルに適用し,システム共通部表示領域201に「コピー」,「ファックス」,「プリンター」,「スキャナー」の各アプリケーション機能を選択するための機能選択キーや,各アプリケーション機能に共通の数値入力用のテンキーや,スタートキー,クリアキーなどがタッチキーとして表示される。
【0025】
したがって,本実施例によれば,上記のようにウインドウ・制御サーバー106が,表示画面をシステム共通部分とアプリケーション部分とに分離して表示制御およびキー入力制御を実行するので,従来のように各アプリケーション機能にシステム共通部分の機能を盛り込む必要があったり,アプリケーションの各プロセスに処理負担がかかることや,類似した機能をもつために,メモリの使用効率低下による無駄が発生するといった問題点を解消することができる。
【0026】
さらに,上記表示された各アプリケーション機能用のキーを押下することにより,図4のコピー機能表示,図5のファクシミリ機能表示,図6のオンライン・プリンタ機能表示がそれぞれアプリケーション表示領域202に表示される。
【0027】
すなわち,上記各アプリケーション機能のうち,使用者が所望とする機能が「コピー」である場合,図4に示すような表示画像がアプリケーション表示領域202に表示される。また,ファクシミリ通信を実行する場合は「ファックス」のタッチキーを押下することにより,図5に示すような表示画像がアプリケーション表示領域202に表示される。同様に,オンライン・プリンタとして機能させたい場合,「プリンター」のタッチキーを押下することにより,図6に示すような表示画像がアプリケーション表示領域202に表示される。
【0028】
ところで,アプリケーション表示領域202には,一つの機能の画面しか表示することができないので,どのアプリケーション機能の画面を表示させるかをシステム共通クライアント103により判断し,ウインドウライブラリ104を介し,ウインドウ描画管理用データ105へ描画データを登録しておくと共に,どのアプリケーション機能の画面を表示させるかを指示することを可能としておく。
【0029】
したがって,システム共通クライント103は,アプリケーション機能に対応する選択キーが使用者によりキータッチされ,キータッチの通知をウインドウ・制御サーバー106から受け取ると,タッチされた選択キーに対応した機能を判断し,表示すべきアプリケーション機能(すなわち,使用権を与えるアプリケーション機能)の種類をウインドウ・制御サーバー106へ指示する。
【0030】
また,上記において,ウインドウ・制御サーバー106が,表示対象となっているアプリケーション機能以外にはタッチの通知を行わないようにすることにより,アプリケーション機能は自プロセスが選択中であるか否かを認識しなくても,不要のタッチ入力通知を受けることがなくなる。なお,どのアプリケーション機能を表示対象とするかの判断は,LCDデバイス108上の画面タッチによる情報の他に,システムの状態変化の情報などによってなされることがあるのは言うまでもない。
【0031】
したがって,上述したように,アプリケーション表示領域202を複数のアプリケーション機能で共有させ,システム共通クライアント103が,アプリケーション表示領域202の使用権をどのアプリケーション機能とするかを制御することにより,アプリケーション機能側ではシステム全体の状態などを表示時に意識しないで,自プロセスの画面表示だけを指示すればよいので,プログラムの複雑化を招来させることなく,処理負荷も低減することができる。
【0032】
図7は,ウインドウ・制御サーバー106が画面オーバーラップ機能を備え,システム共通エラーなどが発生した場合における表示画面例を示す説明図である。なお,図7の表示画面例は,暗証コードを入力していないと,すべての機能を使用不可にする場合のコード入力を促す画面について示している。
【0033】
すなわち,ウインドウ・制御サーバー106が画面オーバーラップ機能を有し,システム共通のエラーなどが発生した場合,アプリケーション表示領域202に対し,システム共通クライアント103からも表示の指示が行える場合について示している。ここでは,アプリケーション表示領域202にシステム共通部表示領域201がオーバーラップで表示している間,表示中のアプリケーション機能に対してもキーの入力通知を行わないように設定可能とさせる。これにより,アプリケーション機能側では意識しなくとも無視すべきタッチ入力の通知を受けることがなくなり,処理を簡略化することができる。
【0034】
したがって,図7に示したオーバーラップ画面としたことにより,アプリケーション機能側ではシステム全体の状態などを表示時に意識しないで,自プロセスの画面表示だけを指示すればよいので,プログラムの複雑化を招来させることなく,処理負荷も低減することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように,本発明に係る操作表示装置の制御方法(請求項1),複合機の操作表示装置(請求項2)によれば,操作パネルを複数のアプリケーション機能が共有して使用するアプリケーション領域と前記操作表示装置を取り付けたシステムの共通機能で使用するシステム共通領域とに分離して管理し,サーバー・クライアント方式に基づいて,前記アプリケーション領域を前記複数のアプリケーション機能のうちの選択された一つのアプリケーション機能に排他的に独占して割り付け,前記システム共通領域を常に前記システムの共通機能に割り付けるため,システム共通部分とアプリケーション部分の処理における無駄なオーバーラップ処理を排除するため,各表示領域における処理プログラムの煩雑化を回避して処理負担を低減させ,メモリ使用効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係る操作表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本実施例に係るLCDデバイスの表示画面をアプリケーション領域とシステム共通領域とに分離した状態を示す説明図である。
【図3】本実施例に係るアプリケーション表示領域とシステム共通部表示領域とを示す説明図である。
【図4】本実施例に係るコピー機能のアプリケーションが選択された場合の表示画面例を示す説明図である。
【図5】本実施例に係るファクシミリ機能のアプリケーションが選択された場合の表示画面例を示す説明図である。
【図6】本実施例に係るオンライン・プリンタ機能のアプリケーションが選択された場合の表示画面例を示す説明図である。
【図7】本実施例に係るウインドウ・制御サーバーが画面オーバーラップ機能を備え,システム共通エラーなどが発生した場合における表示画面例を示す説明図である。
【符号の説明】
101 APL1クライアント
102 APL2クライアント
103 システム共通クライアント
106 ウインドウ・制御サーバー
108 LCDデバイス
201 システム共通部表示領域(システム共通領域)
202 アプリケーション表示領域(アプリケーション領域)
Claims (2)
- 複数のアプリケーション機能毎に関連する表示を表示画面に表示する操作表示装置の制御方法であって,
前記複数のアプリケーション機能および当該複数のアプリケーション機能で共通して利用する共通機能を複数のクライアントと見なし,前記複数のクライアントから前記表示画面に対する画面の指示である描画データを一元的に制御するサーバーが,前記表示画面をアプリケーション領域とシステム共通領域とに分離し,前記複数のアプリケーション機能のうちの選択された一つのアプリケーション機能を前記表示画面の前記アプリケーション領域に排他的に独占して割り付け,前記共通機能を常に前記表示画面の前記システム共通領域に割り付けて管理することを特徴とする操作表示装置の制御方法。 - 画像情報を表示する表示画面および該表示画面上に取り付けられたタッチパネルを有する操作パネルと,前記操作パネルを制御する制御手段とを備えた複数のアプリケーション機能を有する複合機の操作表示装置において,
前記制御手段は,前記複数のアプリケーション機能および当該複数のアプリケーション機能で共通して利用する共通機能を複数のクライアントと見なし,前記複数のクライアントから前記表示画面に対する画面の指示である描画データを一元的に制御するサーバーであって,前記表示画面をアプリケーション領域とシステム共通領域とに分離し,前記複数のアプリケーション機能のうちの選択された一つのアプリケーション機能を前記表示画面の前記アプリケーション領域に排他的に独占して割り付け,前記共通機能を常に前記表示画面の前記システム共通領域に割り付けて管理することを特徴とする複合機の操作表示装置。
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