JP4244921B2 - 遊星ギヤ機構減速式スタータ - Google Patents

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Description

本発明は遊星ギヤ機構減速式スタータに関する。
スタータモータでは、ピニオンがエンジン側のリングギヤに噛合う時に発生する噛合衝撃など種々の過大トルクに対応した過大トルク吸収機構として、下記の特許文献1は、外筒体をインターナルギヤに嵌着し、外筒体の外周面に点対称に設けた一対の回り止め凸部を設け、この一対の係止用突部を機枠の溝部に嵌合して外筒体を回動不能に機枠に固定し、更に外筒体の内周面とインターナルギヤの外周面とを所定の滑りトルク以上で相対回動開始するように摩擦嵌合させた過大トルク吸収機構を提案している。以下、この機構を外筒体嵌着型衝撃吸収機構と略称する。
この外筒体嵌着型衝撃吸収機構によれば、外筒体とインターナルギヤとの間のクリアランスの精密製造を外筒体の増設により容易化することができるために、インターナルギヤの内周面に生じる所定の滑りトルク値以下のトルクを外筒体を通じて良好に機枠に伝達することができるとともに、インターナルギヤの内周面に上記滑りトルク値以上のトルクが生じると、インターナルギヤが外筒体に対して回動することにより、過大トルクの伝達を防止することができる。また、この外筒体嵌着型衝撃吸収機構によれば、インターナルギヤの端面を弾性体を通じて機枠端面に押しつける形式の従来の端面摩擦結合型インターナルギヤ回動型トルク吸収機構に比べて実用上十分な大きさの滑りトルクを得ることができる利点を有している。
特許第3499177号公報
しかしながら、上記した特許文献1の外筒体嵌着型衝撃吸収機構をもつ遊星ギヤ機構減速式スタータでは、外筒体の分だけ遊星ギヤ機構の外径が増大するため、その分だけ機枠(センターケース)を含めて体格、重量が増大するという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、高トルク伝達を確保しつつ、小型軽量で構造、又は製造工程の簡素化が可能、かつ潤滑信頼性に優れた外筒体嵌着型衝撃吸収機構型の遊星ギヤ機構減速式スタータを提供することをその目的としている。
上記課題を達成する本発明は、モータ回転軸を有するモータと、このモータの軸方向前方に配置されるピニオン軸駆動用の一方向クラッチと、前記モータ回転軸の前端部外周側、かつ前記一方向クラッチの後方に配置されて前記モータ回転軸から前記一方向クラッチにトルクを伝達する遊星ギヤ機構と、前記モータ回転軸、及びピニオン軸を回転自在に支承するとともに前記一方向クラッチ、及び遊星ギヤ機構を囲覆するセンターケースとを備え、前記遊星ギヤ機構は、前記モータ回転軸に設けられたサンギヤと、このサンギヤと噛合う遊星ギヤと、この遊星ギヤに噛合するインターナルギヤと、内周面が前記インターナルギヤの外周面に所定の衝撃トルク以下にて摩擦結合するとともに前記センターケースの回り止め溝部に嵌合する係止用突部を有する円筒状の外筒体とを有する遊星ギヤ機構減速式スタータである。
この発明のスタータは、外筒体嵌着型衝撃吸収機構付きの遊星ギヤ機構減速式スタータにおいて、前記係止用突部が、前記外筒体のうち前記インターナルギヤの外周面に対面する略円筒状の主筒部、又は、前記主筒部から軸方向へ延設された延設筒部の軸方向前端から周方向所定ピッチで軸方向へ延設されて前記一方向クラッチの径方向外側に達するとともに、前記センターケースの回り止め溝部に係止されることを特徴としている。
すなわち、この発明では、外筒体の係止用突部は軸方向に延設されるために外筒体やそれを囲包するセンターケースの径を縮小することができ、軸方向に延設される係止用突部は遊星ギヤ機構よりも本来、径小に形成することができる一方向クラッチの径外側に配置できるために、センターケースの径を増大する必要がなく、外筒体やセンターケースの重量及び径方向の体格を最適に低減することができる。
また、この発明によれば、インターナルギヤの外周面と摺接する外筒体の内周面が外筒体の係止用突部に対して軸方向に離れているため、外筒体のこの摺接内周面に過大なトルクが掛かった場合に外筒体が周方向に弾性変形により捻れてこのトルクを吸収することができ、この外筒体の捻れ量は滑りトルク以下においてもトルクの増大に合わせ増大するため、良好な衝撃トルク吸収を行うことができる。なお、この外筒体の捻れ効果を増大するために外筒体、特にそのインターナルギヤに摺接しない部分すなわち延設筒部を薄肉化してもよい。
好適な態様において、前記係止用突部は、周方向所定ピッチで前記遊星ギヤの個数以上形成される。ただし、遊星ギヤは少なくとも3個以上設けられるものとする。このようにすれば、遊星ギヤに噛合するインターナルギヤの特定の内歯の周方向近傍に係止用突部を配置できるため、外筒体の径方向への湾曲とそれによる問題を防止することができる。この問題について更に具体的に説明する。
本発明者らは、特許文献1の外筒体嵌着型衝撃吸収機構の遊星ギヤ機構減速式スタータについて実験、検討した。その結果、既述した外筒体の厚さが少ないと滑りトルクが変動したり、嵌合面に偏摩耗が生じたりするのは、次の理由であるためであることがわかった。
遊星ギヤ機構減速式スタータでは、インターナルギヤの径方向内側にてインターナルギヤの内歯に噛合する少数の遊星ギヤがインターナルギヤとトルク授受する。すなわち、インターナルギヤの各内歯のうち実際に遊星ギヤとトルク授受する内歯(以下、トルク授受内歯と称する)はそのごく一部であり、その結果として、インターナルギヤの周方向各部におけるごく一部の部分だけがトルク授受に関与しているだけであることがわかる。これに対して、特許文献1では、インターナルギヤに所定の滑りトルク以上で相対回転可能に嵌着された外筒体は、一対の係止用突部によりセンターケースに最終的にトルクを伝達する。この従来例では、外筒体が径方向外側及び内側に曲がってその真円度が低下するため偏摩耗や滑りトルクの値が変動する。そこで、この態様では、外筒体の係止用突部を周方向一定ピッチで遊星ギヤの数と同数以上設ける。このようにすれば、係止用突部の位置であるトルク受容点と、授受内歯の位置であるトルク発生点との間の角度を均一にし、トルク発生点で遊星ギヤからインターナルギヤを通じて外筒体に伝達されたトルクは、トルク発生点を周方向に挟んでトルク発生点に近接するトルク受容点としての一対の係止用突部に分散受承され、外筒体はほとんど径方向の曲げ力を受けることがない。また、この態様によれば、上記した滑りトルクの変動や偏摩耗を抑止しつつ外筒体が係止用突部を一定ピッチで多数もつために外筒体の厚さを薄くすることができるため、外筒体嵌着型衝撃吸収機構の小型軽量化と製造コストの低減を実現することもできる。更に、この態様によれば、係止用突部の個数増大に応じて一個の係止用突部が負担するトルクを減らすことができるので、係止用突部の軸方向幅を短縮することができる。
以上により、インターナルギヤのどの内歯がトルク授受内歯となったとしても係止用突部によりトルクを受容することができるので外筒体の曲げにより派生する上記問題はほとんど解消することができ、信頼性に優れ薄肉で小型軽量な外筒体嵌着型衝撃吸収機構を実現することができる。
好適な態様において、前記外筒体は、前記外筒体の後端から前記インターナルギヤの後端面に接しつつ径方向内側に延設される内鍔部を有し、前記インターナルギヤは、前記延設筒部の内周面に係止される抜け止め部材により軸方向前方側への変位を規制されている。つまり、この態様の外筒体によれば、椀状の外筒体にインターナルギヤを嵌入した後、外筒体の開口をワッシャやサークリップのような抜け止め部材を設けてインターナルギヤの軸方向変位を規制するため、簡素な構造によりインターナルギヤの軸方向両側への移動を防止することができる。
好適な態様において、前記外筒体は、前記外筒体の後端から前記インターナルギヤの後端面に接しつつ径方向内側に延設される内鍔部を有し、
前記インターナルギヤは、前記外筒体の係止用突部とともに前記センターケースの回り止め溝部に係止される突起を有して径方向内側に延設されるワッシャにより軸方向前方側への変位を規制されている。このようにすれば、ワッシャすなわち抜け止め部材の軸方向前方への移動を規制する段差面を形成する必要がないため、外筒体の構造を簡素化することができる。
好適な態様において、前記センターケースは、前記回り止め溝部が軸方向前方側に凹設された段差端面を有し、前記ワッシャの突起及び外筒体は、モータハウジングを前記センターケースの後方に締結するためのスルーボルト及びその軸力により軸方向に固定される。このようにすれば、ワッシャの固定を、従来公知のモータハウジングをセンターケースにスルーボルト締結する締結構造を利用して行うことができるため、組み付け工程の複雑化を防止しつつワッシャの固定が行うことができる。
好適な態様において、前記外筒体の内鍔部は、前記インターナルギヤの外径よりも径小かつ前記遊星ギヤの径方向外端よりも径大な内径を有し、前記遊星ギヤの後端は、前記インターナルギヤの後端より後方かつ前記外筒体の内鍔部の後端面と軸方向同位置あるいはそれよりも前方に位置する。このようにすれば、相対的に最も大きな力が掛かる遊星ギヤを全体体格を増大することなく大型化することができるので、遊星ギヤの弾性変形量を低減してトルク伝達損失の低減やギヤ音の低減を図り、耐衝撃性を向上することができる。
好適な態様において、前記外筒体の内周面又はインターナルギヤの外周面は、軸方向中央部に位置して互いに摩擦結合する接触面部と、前記接触面部の端から前記内周面又は外周面の軸方向端に向けてテーパ状に面取りしてなる嵌合案内面部とを有し、異なる滑りトルクを与えるために前記嵌合案内部の軸方向幅を変更する。ただし、嵌合案内面部は、軸方向に少なくとも1mm以上設けられる。このようにすれば、外筒体嵌着型衝撃吸収機構をもつ遊星ギヤ機構減速式スタータにおいても外筒体とインターナルギヤとの嵌合時に摺接周面を傷つけることを防止できるので、この傷により潤滑性が低下するのを抑止することができる。
好適な態様において、インターナルギヤの外周面又は外筒体の内周面である摺接周面には、たとえば二硫化モリブデンや有機モリブデンなどの無機材料又は有機材料等からなる固体潤滑層が形成される。好適には、この固体潤滑層は、上記嵌合案内面部や接触面部を化成皮膜処理し、固体潤滑剤保持のために粗面化した後でコーティングする。嵌合案内部の径方向面取り寸法は少なくとも固体潤滑層の厚さ(通常は10〜30μm)以上とされる。この固体潤滑層により固体潤滑剤の保持、補給機構の省略を実現することができ、構造の簡素化と製造及び保守の容易化を実現することができる。なお、この態様の明の嵌合案内面部は、インターナルギヤの外周面と外筒体の内周面のどちらか一方に設ければよいが、インターナルギヤの外周面と外筒体の内周面との両方に設けると、嵌合時の傷防止効果を一層向上することができる。また、インターナルギヤの外周面両側や外筒体の内周面両側にこれら嵌合案内面部を設けると、製造時に面合わせが不要となるため製造が容易となる。
なお、上記した固体潤滑剤を摺動面にコーティングすること自体は公知技術である。ただし、本発明が適用される遊星ギヤ機構減速式スタータの外筒体嵌着型衝撃吸収機構では、滑りトルク確保のために外筒体とインターナルギヤとの間の嵌合クリアランスが非常に狭いため、両者の嵌合時に、径方向内側の部材(嵌入部材)であるインターナルギヤの外周面と端面との間の角部が径方向外側の部材(嵌着部材)である外筒体の内周面を傷つけたり、逆に、外筒体の内周面と端面との間の角部がインターナルギヤの外周面を傷つけたりする問題が発生する。このような場合、これらの周面に固体潤滑層が存在すると、この固体潤滑層が傷付き、この部位から固体潤滑層の傷が拡大するため、従来の外筒体嵌着型衝撃吸収機構をもつ遊星ギヤ機構減速式スタータでは、固体潤滑層をインターナルギヤと外筒体との間に用いることが困難であった。
これに対して、この態様では、インターナルギヤの外周面角部及び外筒体の内周面角部をテーパ状に面取りして嵌合案内面部とし、嵌合時にこれら角部が相手側の周面を傷付けるのを防止する工夫を行っている。これにより、外筒体嵌着型衝撃吸収機構をもつ遊星ギヤ機構減速式スタータにおいても外筒体とインターナルギヤとの間の嵌合面に固体潤滑層を採用することができ、更に潤滑グリスの保持、補給機構の省略が可能となり、構造の簡素化と製造及び保守の容易化を実現することができる。
好適な態様において、異なる滑りトルクを与えるために前記嵌合案内部の軸方向幅を変更する。すなわち、遊星ギヤ機構減速式スタータの機種ごとに滑りトルク値を変更する場合に、インターナルギヤや外筒体の径寸法や軸寸法を一定としておき、嵌合案内面部の軸方向幅を変更すれば、簡単にこの滑りトルク変更に対応することができ、実質的に部品又はその半製品の種類を減らすことができる。
本発明のスタータの好適な実施形態を図面を参照して以下に説明する。ただし、本発明は下記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術思想を他の公知技術又はそれと必要機能が共通するその他の技術を組み合わせて構成できることはもちろんである。
(全体構造)
この実施例のスタータは、後述する筒状体を除いて基本的に周知となっている通常の遊星ギヤ機構減速式スタータと同一構造をもつため、スタータ全体構造については、図面を用いずに簡単に説明し、要部のみを図1に示す要部軸方向断面図を用いて説明するものとする。
スタータは、モータ2、出力シャフト3、ピニオンギヤ、マグネットスイッチ、遊星ギヤ機構6、一方向クラッチ7、シフトレバーを有し、ピニオンギヤはエンジン側のリングギヤに近接配置されている。
(スタータハウジング)
これらの構成要素を収容するスタータハウジングは、後端が開口された略椀状部材であるフロントフレーム11と、センターケース12、鍔付き円筒形状の隔壁板13、両端が開口された円筒形状のヨーク14、前端が開口された略椀状部材であるエンドフレームにより構成され、前記した順序で軸方向前側から後ろ側へ順に配置されている。センターケース12は、上側にマグネットスイッチを収容するための後端開口のスイッチ収容室を有し、下側に遊星ギヤ機構6と一方向クラッチ7とを収容する後端開口のトルク伝達機構収容室Sを有している。ヨーク14とエンドフレームとは内部にモータ2を収容するためのモータ室Mを有している。フロントフレーム11は内部にシフトレバー室Cを有している。
フロントフレーム11とエンドフレームとは、センターケース12及びヨーク14を軸方向に挟んでスルーボルトにより固定されている。これにより、隔壁板13は、センターケース12とヨーク14とにより軸方向に挟圧されてセンターケース12の上述したトルク伝達機構収容室Sとヨーク14の上述したモータ室Mとを遮断している。
フロントフレーム11のシフトレバー室Cにはシフトレバーが、センターケース12のトルク伝達機構収容室Sには遊星ギヤ機構6及び一方向クラッチ7が、センターケース12の上記スイッチ室にはマグネットスイッチが、ヨーク14及びエンドフレーム15の内部にはモータ2が、それぞれ収容されている。
(モータ2)
モータ2はモータ回転軸20を有する直流モータである。モータ回転軸20は隔壁板13とエンドフレームとに軸受けを介して回転自在に支持されている。ヨーク14には界磁コイル及びアーマチャが、エンドフレームには整流子及びブラシ等が収容されている。ただし、ヨーク14は、モータ2の静止継鉄部材としてモータ2の磁気回路の一部を構成している。アーマチャ及び整流子はモータ回転軸20に固定され、モータ回転軸20の先端部は隔壁板13を貫通してセンターケース12のトルク伝達機構収容室Sに突出している。モータ2自体は周知であり、これ以上の説明は省略する。
(遊星ギヤ機構6)
センターケース12の下部には隔壁板13に隣接して遊星ギヤ機構6が収容されている。遊星ギヤ機構6は、モータ回転軸20の先端部に形成されたサンギヤ61と、リング状のインターナルギヤ62と、両ギヤ61、62に噛合する複数の遊星ギヤ63と、遊星ギヤ63を軸受けを介して回転自在に支持する遊星ギヤピン64と、遊星ギヤピン64が固定されるキャリヤ65と、センターケース12に嵌入されてインターナルギヤ62に嵌着された外筒体66とにより構成されており、モータ回転軸20の回転速度を遊星ギヤ63の公転速度まで減速する。遊星ギヤピン64は、キャリヤ65の穴に圧入されて固定されている。この実施例ではキャリヤ65は後述する一方向クラッチ7のクラッチアウタ71と一体化されている。外筒体66については、この実施例の特徴をなすため後で詳細に説明するものとする。
(一方向クラッチ7)
一方向クラッチ7は、遊星ギヤ機構6のキャリヤ65と一体化されたクラッチアウタ71と、クラッチアウタ71の径方向内側に配置されていわゆるクラッチインナを構成する略円筒形状のチューブ72と、クラッチアウタ71の内周面に形成されたくさび状のカム室に不図示のローラスプリングとともに収容されたクラッチローラ73等より構成されている。クラッチローラ73は、クラッチアウタ71の内周面から伝達されたトルクをチューブ72の外周面に伝達する。
クラッチアウタ71は、軸受けを介してモータ回転軸20の先端部に相対回転自在に嵌着されている。クラッチアウタ71は前方に開口する凹部を有する椀状部材であって、その底部が上述のキャリヤ65を構成している。クラッチアウタ71には出力シャフト3の後端面に軸方向に対面する面に図示省略したスラストワッシャ(図示せず)を設けているが、出力シャフト3の後端面とモータ回転軸20の前端面との間にはスラスト伝達を遮断するために間隙が確保されている。
チューブ72は、軸方向前端側に突出する軸受部72aを有している。軸受部72aは、ボールベアリング74を介してセンターケース12の前端部に回転自在に支持されている。ボールベアリング74は、軸受部72aを内輪として利用することにより、チューブ72と一体的に設けられている。
クラッチアウタ71の前端開口はワッシャ75によりクラッチローラ73の脱出を防止するべく閉鎖され、ワッシャ75はカバー76により固定されている。
(出力シャフト3)
チューブ72には出力シャフト3の後端部が軸方向進退可能に嵌入されており、チューブ72の軸受部72aは、出力シャフト3を軸方向進退可能かつこの実施例では相対回転自在に支持している。チューブ72の内周面には、軸受部72aからチューブ72の後端まで雌ヘリカルスプライン72cが形成されている。ただし、軸受部72aの前端部では雌ヘリカルスプライン72cは形成されず、これにより、雌ヘリカルスプライン72cの前端部は、出力シャフト3がエンジン側(図1の左側)へ移動した時に出力シャフト3の移動を規制するための前端ストッパとして機能するようになっている。この前端ストッパ機能は別の場所に設けてもよいことはもちろんである。出力シャフト3の前端部は、フロントフレーム11に軸受を介して回転自在、且つ摺動自在に支持されている。出力シャフト3の後端部の外周面には、チューブ72の雌ヘリカルスプライン72cに嵌合する雄ヘリカルスプライン3aが形成されている。
13aは、隔壁板13の前端面に当接しつつ径方向に延在するスラストワッシャであり、遊星ギヤピン64を通じて出力シャフト3の後退スラストを受承する。なお、このスラストワッシャ13aは更に径方向外側に延設して、後述する外筒体66と隔壁板13とにより挟設してもよい。スラストワッシャ13aは、輪板形状に形成された耐摩耗性部材であって、出力シャフト3がシフトレバーにより後退させられる際に出力シャフト3から最終的に遊星ギヤピン64に伝達される後方へのスラストを、このスラストワッシャ13aにより受承することができる。その結果、出力シャフト3の惰性回転エネルギーを、遊星ギヤピン64とスラストワッシャ13aとの摩擦により良好に消耗させて、出力シャフト3の回転を速やかに停止させることができる。
(ピニオンギヤ)
ピニオンギヤは、フロントフレーム11から前方へ突き出た出力シャフト3の前端部に軸方向相対移動可能、相対回転不能にスプライン嵌合しており、ピニオンギヤと出力シャフト3との間に配設されたピニオンスプリングに付勢されて出力シャフト3上を前方へ付勢されている。出力シャフト3の先端部には、ピニオンギヤの前進を規制するカラーが取り付けられている。
(マグネットスイッチ)
センターケース12はマグネットスイッチとその下方の一方向クラッチ7及び遊星ギヤ機構6とを区画分離している。マグネットスイッチのプランジャの前端部はフロントフレーム11の内部に突出している。マグネットスイッチは、エンジン始動スイッチの閉動によりバッテリから通電される励磁コイルと、この励磁コイルの発生する磁力により吸引されるプランジャと、励磁コイルへの通電が停止されて磁力が消滅した時にプランジャを押し戻すためのリターンスプリング等より構成されているが、周知である通常のものと同じであるため説明を省略する。
(シフトレバー)
シフトレバーは、センターケース12に固定されたレバーホルダにより揺動自在に支持されており、シフトレバーの上端部はマグネットスイッチのプランジャの前端部にフックで連結され、シフトレバーの下端部は出力シャフト3に設けられた一組のワッシャの間に係合されて、プランジャの動きを出力シャフト3に伝達することにより、出力シャフト3を軸方向に進退させる。
なお、図1において、プランジャの中心線より上側は、マグネットスイッチの静止状態(励磁コイル通電停止時)を示し、中心線より下側は、マグネットスイッチの作動状態(励磁コイル通電時)を示している。
(動作説明)
エンジン始動スイッチの閉操作によりマグネットスイッチの励磁コイルに通電されると、プランジャが後方へ吸引され、プランジャはシフトレバーを介して出力シャフト3を前方へ押し出す。
ピニオンギヤがエンジンのリングギヤにスムーズに噛み合った場合には、マグネットスイッチの可動接点が一組の固定接点に当接し、モータ2に通電されてモータ2が回転する。ピニオンギヤがリングギヤに噛み合うことなくリングギヤに衝突した場合は、ピニオンスプリングを押し縮めながら出力シャフト3だけが更に前進し、これによりピニオンギヤが出力シャフト3上を相対的に後退する。この時、出力シャフト3の移動に伴ってピニオンギヤがリングギヤと噛み合い可能な位置まで回転し、ピニオンスプリングの反力により、ピニオンギヤが押し出されてリングギヤに噛み合い、その後、マグネットスイッチの固定接点が可動接点に当接してモータ2は回転力を発生する。ピニオンギヤとリングギヤとの噛み合いが完了すると、ピニオンギヤからリングギヤに回転力が伝達されてエンジンをクランキングする。
エンジン始動後、エンジン始動スイッチが開動されると、マグネットスイッチの励磁コイルへの通電停止により磁力が消滅するため、プランジャがリターンスプリングの反力で押し戻され、マグネットスイッチの可動接点が固定接点から離れてモータ2への通電が停止される。また、プランジャが押し戻されるとシフトレバーを介して出力シャフト3が戻されるため、出力シャフト3の後端面がクラッチアウタ71に摺接して停止する。
(外筒体66)
この実施例の特徴をなす外筒体66について、図1及び図2と図3を参照して以下に説明する。図2はこの外筒体66の拡大斜視図である。
外筒体66は、図1に示すように、両端開口の円筒状部材であって、インターナルギヤ62に嵌着されてインターナルギヤ62の外周面に嵌着された主筒部661と、主筒部661の後端部から径方向内側へ延設された内鍔部662と、主筒部661の前端部から軸方向前方へ突出する延設筒部663と、延設筒部663から更に軸方向前方に突出する複数本の回り止め突起664とからなり、その表面は浸炭加工などの熱処理により硬化されている。なお、回り止め突起664の本数は図2では6本としているが、回転力の分散と加工手間とのバランスを考えて3本〜十数本とされることが好ましい。
主筒部661の内周面は、インターナルギヤ62の外周面に摩擦結合している。摩擦面には潤滑性が与えられている。内鍔部662はインターナルギヤ62の後端面に当接しているが、インターナルギヤ62の歯底部621には到達しない寸法とされている。内鍔部662の後端面は、隔壁板13の前端面に当接している。延設筒部663の内周面には溝部665が凹設され、この周溝にインターナルギヤ62の前方への逸脱を規制するためのサークリップ(抜け止め部材)666が嵌入されている。各回り止め突起664は、周方向一定ピッチで設けられており、センターケース12の内周面に軸方向に形成された回り止め溝部121に個別に軸方向へ挿入されて、外筒体66の回り止めを行っている。122は回り止め溝部121を周方向に区画する係止用突部である。すなわち、回り止め溝部121は、回り止め突起664と同数、周方向同一ピッチで設けられている。延設筒部663の前端は、回り止め溝部121の後端に当接しているか、もしくは、回り止め突起664の前端は、回り止め溝部121の奥端面に当接している。これにより、スルーボルトの軸力により隔壁板13は、外筒体66をセンターケース12に向けて前方へ付勢されて軸方向へ固定される。
また、この実施例では、図1に示すように、遊星ギヤ63及び遊星ギヤピン64をインターナルギヤ62よりも後方へ外筒体66の内鍔部662の厚さに略等しい寸法だけ延設している。このようにすれば、遊星ギヤの弾性変形量を低減してトルク伝達損失の低減やギヤ音の低減を図り、耐衝撃性を向上することができる。
(変形態様)
上記実施例では、回り止め突起664を6本としたが、回り止め突起664は遊星ギヤ数以上、等ピッチで設けることが好ましい。これにより、外筒体66の径方向への湾曲とそれによる問題を防止することができる。
(嵌合部の詳細)
嵌合部の詳細を図4を参照して説明する。
この態様では、外筒体66の主筒部661の内周面は、接触面部6610と、その両側の嵌合案内面部6611、6612とに区分される。同じく、インターナルギヤ62の外周面は、接触面部6200と、その両側の嵌合案内面部6201、6202に区分される。二つの接触面部6610、6200は摩擦接触している。インターナルギヤ62の嵌合案内面部6201、6202は接触面部6200から離れるにつれて径小となるテーパ面となっており、同じく、外筒体66の嵌合案内面部6611、6612も接触面部6610からから離れるにつれて径大となるテーパ面となっている。テーパ角度は図4に示すようにθとされている。
ただし、嵌合案内面部6611、6612、6201、6202の軸方向長さは1mm以上、テーパ角θは15〜30度とする。また、外筒体66の少なくとも内周面及びインターナルギヤ62の少なくとも外周面は浸炭などの熱硬化処理をなされた後、外筒体66の内周面及びインターナルギヤ62の外周面のどちらかに固体潤滑層が形成される。この固体潤滑層は、上記浸炭処理後、研削処理し、その後、潤滑材保持用の化成処理(たとばボンデライト処理)を行う。次に、二硫化モリブデンのタンブラー処理、吹き付け処理、あるいは浸漬処理などにより該当周面に固体潤滑剤をコーティングする。層の厚みは10〜30μmとされるのが好適である。また、外筒体66及びインターナルギヤ62の径方向最小厚さは2.5mmとする。また、インターナルギヤ62の滑りトルクは150〜200N・mとする。
このようにすれば、外筒体嵌着型衝撃吸収機構をもつ遊星ギヤ機構減速式スタータの製造において、外筒体66とインターナルギヤ62との精密な嵌合作業において固体潤滑層や摺接周面を傷つけることを抑止する危険を減らせるため、この傷により潤滑性が低下するのを抑止することができる。
つまり、このテーパ嵌合案内面部の採用により固体潤滑層の嵌合時の傷を防止できるため、従来のグリス潤滑の問題であった潤滑剤の保持、補給機構を省略することができるとともに、テーパ嵌合案内面部の軸方向長さを調整することにより、外筒体66やインターナルギヤ62の軸方向長さや径を変更することなく、滑りトルクの機種ごとの変更に対応することができる。
(効果)
インターナルギヤ62の外周面と外筒体66の主筒部661の内周面との間の摩擦力を超えるトルクがインターナルギヤ62に伝達されると、インターナルギヤ62は相対回転する。これにより、インターナルギヤ62に過大トルクが入力してもそれを良好に吸収することができる。
この実施例では特に、外筒体66は、主筒部661から軸方向一方側へ突出する延設筒部663と、この延設筒部663から更に軸方向一方側へ突出する複数本の回り止め突起(係止用突部)664とを有している。なお、各回り止め突起664は、周方向所定ピッチで分散配置されて、センターケース12の内周面に形成された回り止め溝部(係止用溝部)に係止される。回り止め溝部は、回り止め突起664と周方向同位置に同数形成されることが好ましいがその限りではない。このようにすれば、外筒体66の回り止めのために必要な突起を軸方向に延設したので、外筒体66やそれを囲包するセンターケース12の径を縮小することができる。
〈他の実施例の形態〉
他の実施例を図5に示す。
図1の実施例では、外筒体66に延設筒部663を設け、この延設筒部663の内周面にサークリップ666を係止するための溝部665を設けたが、滑りトルクを大きく設定した場合(200N・m以上)は、この溝部665で許容応力を超える可能性がある。その場合の対応として、溝部665を無くし強度を向上させた仕様も設定が可能である。
更に説明すると、図5に示すように、外筒体67は、センターケース22側へ突出する延設筒部673を有し、延設筒部673にはセンターケース22側へ突出する突起部674を有している。突起部674は、円周方向に所定ピッチ間隔で配置されている。センターケース22にも、突起部674と同じ円周方向の所定ピッチ間隔で形成された溝部221が形成されている。突起部674は、センターケース22の溝部221に係止されている。外筒体67は、図1に図示されている溝部665を有していない。また、突起部674は図1の回り止め突起664よりも軸方向の長さが短く形成されている。これにより、突起674の許容応力向上が可能となり、図1で示すインタナールギャ62と外筒体66の滑りトルクより更に大きく設定した衝撃吸収機構が可能となる。
外筒体67のセンターケース22側への延設筒部673は、センターケース22と当接し、スルーボルト及びその軸力により、隔壁板13とスラストワッシャ13aで押圧されて軸方向に固定されている。センターケース22とインターナルギヤ62の間には、インターナルギヤ62の抜け部材のワッシャ8が介在している。このワッシャ8はインターナルギヤ62に当接可能に対面しているが、インターナルギヤ62とワッシャ8との間にはわずかの軸方向隙間があるため、ワッシャ8はインターナルギヤ62の滑りを阻害しない。なお、ワッシャ8の外周縁には凹凸部8aが形成されており、この凹凸部8aは、センターケース22の溝部221に係止されている。これにより、ワッシャ8の回動が防止されている。
この実施例のスタータの要部軸方向断面図である。 図1の外筒体の斜視図である。 図1の外筒体とセンターケース回り止め溝部の係止状態の拡大図である。 図1のインターナルギヤ抜け止め部材であるワッシャと外筒体との嵌合状態を示す詳細図である。 他の実施例の要部軸方向断面図である。
符号の説明
C シフトレバー室
M モータ室
S トルク伝達機構収容室
2 モータ
3 出力シャフト
3a 雄ヘリカルスプライン
6 前端面
6 遊星ギヤ機構
7 一方向クラッチ
11 フロントフレーム
12 センターケース
13 隔壁板
13a スラストワッシャ
14 ヨーク
15 エンドフレーム
20 モータ回転軸
61 サンギヤ
62 インターナルギヤ
63 遊星ギヤ
64 遊星ギヤピン
65 キャリヤ
66 外筒体
71 クラッチアウタ
72 チューブ
72a 軸受部
72c 雌ヘリカルスプライン
73 クラッチローラ
74 ボールベアリング
75 ワッシャ
76 カバー
121 センターケース溝部
122 センターケース突出部
6200 接触面部
6201 嵌合案内面部
621 歯底部
661 主筒部
6610 接触面部
6611 嵌合案内面部
662 内鍔部
663 延設筒部
664 突起
665 溝部
666 サークリップ
22 他の実施例のセンターケース
221 他の実施例のセンターケース溝部
67 他の実施例の外筒体
673 他の実施例の外筒体 延設筒部
674 他の実施例の突起
8 他の実施例のワッシャ
8a 他の実施例のワッシャの凹部

Claims (6)

  1. モータ回転軸を有するモータと、このモータの軸方向前方に配置されるピニオン軸駆動用の一方向クラッチと、前記モータ回転軸の前端部外周側、かつ前記一方向クラッチの後方に配置されて前記モータ回転軸から前記一方向クラッチにトルクを伝達する遊星ギヤ機構と、前記モータ回転軸、及びピニオン軸を回転自在に支承するとともに、前記一方向クラッチ及び遊星ギヤ機構を囲覆するセンターケースとを備え、
    前記遊星ギヤ機構は、前記モータ回転軸に設けられたサンギヤと、このサンギヤと噛合う遊星ギヤと、この遊星ギヤに噛合うインターナルギヤと、内周面が前記インターナルギヤの外周面に所定の衝撃トルク以下にて摩擦結合するとともに前記センターケースの回り止め溝部に嵌合する係止用突部を有する円筒状の外筒体とを有する遊星ギヤ機構減速式スタータであって、
    前記係止用突部は、
    前記外筒体のうち、前記インターナルギヤの外周面に対面する略円筒状の主筒部、又は、前記主筒部から軸方向へ延設された延設筒部の軸方向前端から周方向所定ピッチで軸方向へ延設されて前記一方向クラッチの径方向外側に達するとともに、前記センターケースの回り止め溝部に係止され、
    前記外筒体は、
    前記外筒体の後端から前記インターナルギヤの後端面に接しつつ、径方向内側に延設される内鍔部を有し、
    前記インターナルギヤは、
    前記延設筒部の内周面に係止される抜け止め部材により、軸方向前方側への変位を規制されていることを特徴とする遊星ギヤ機構減速式スタータ。
  2. 請求項1記載の遊星ギヤ機構減速式スタータにおいて、
    前記係止用突部は、
    周方向所定ピッチで前記遊星ギヤの個数以上形成されることを特徴とする遊星ギヤ機構減速式スタータ。
  3. 請求項1又は2記載の遊星ギヤ機構減速式スタータにおいて、
    前記外筒体の内鍔部は、
    前記遊星ギヤの径方向外端よりも径大な内径を有し、
    前記遊星ギヤの後端は、
    前記インターナルギヤの後端より後方かつ前記外筒体の内鍔部の後端面と軸方向同位置あるいはそれよりも前方に位置することを特徴とする遊星ギヤ機構減速式スタータ。
  4. モータ回転軸を有するモータと、このモータの軸方向前方に配置されるピニオン軸駆動用の一方向クラッチと、前記モータ回転軸の前端部外周側、かつ前記一方向クラッチの後方に配置されて前記モータ回転軸から前記一方向クラッチにトルクを伝達する遊星ギヤ機構と、前記モータ回転軸、及びピニオン軸を回転自在に支承するとともに、前記一方向クラッチ及び遊星ギヤ機構を囲覆するセンターケースとを備え、
    前記遊星ギヤ機構は、前記モータ回転軸に設けられたサンギヤと、このサンギヤと噛合う遊星ギヤと、この遊星ギヤに噛合うインターナルギヤと、内周面が前記インターナルギヤの外周面に所定の衝撃トルク以下にて摩擦結合するとともに前記センターケースの回り止め溝部に嵌合する係止用突部を有する円筒状の外筒体とを有する遊星ギヤ機構減速式スタータであって、
    前記係止用突部は、
    前記外筒体のうち、前記インターナルギヤの外周面に対面する略円筒状の主筒部、又は、前記主筒部から軸方向へ延設された延設筒部の軸方向前端から周方向所定ピッチで軸方向へ延設されて前記一方向クラッチの径方向外側に達するとともに、前記センターケースの回り止め溝部に係止され、
    前記外筒体の内周面又はインターナルギヤの外周面は、
    軸方向中央部に位置して互いに摩擦結合する接触面部と、
    前記接触面部の端から前記内周面又は外周面の軸方向端に向けてテーパ状に面取りしてなる嵌合案内面部と、
    を有することを特徴とする遊星ギヤ機構減速式スタータ。
  5. 請求項記載の遊星ギヤ機構減速式スタータにおいて、
    前記接触面部、及び嵌合案内面部は、
    固体潤滑膜により被覆されていることを特徴とする遊星ギヤ機構減速式スタータ。
  6. 請求項4又は5記載の遊星ギヤ機構減速式スタータの製造方法において、
    異なる滑りトルクを与えるために前記嵌合案内部の軸方向幅を変更することを特徴とする遊星ギヤ機構減速式スタータの製造方法。
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