JP4243986B2 - 環状中実エラストマー用金型 - Google Patents
環状中実エラストマー用金型 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4243986B2 JP4243986B2 JP2003209413A JP2003209413A JP4243986B2 JP 4243986 B2 JP4243986 B2 JP 4243986B2 JP 2003209413 A JP2003209413 A JP 2003209413A JP 2003209413 A JP2003209413 A JP 2003209413A JP 4243986 B2 JP4243986 B2 JP 4243986B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- mold
- annular solid
- lower mold
- elastomer
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Moulds For Moulding Plastics Or The Like (AREA)
- Heating, Cooling, Or Curing Plastics Or The Like In General (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は環状中実エラストマー用金型及び環状中実エラストマー製品の製造方法に関し、さらに詳しくは環状中実エラストマー製品を加硫する際に金型の製品部分に通じるスリット状の空気抜き部または/及びベント溝を設けた環状中実エラストマー用金型及び環状中実エラストマー製品の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
環状中実エラストマー製Oリング、パッキン、バンドなどを加硫する際オーバーフロー用の溝が少ないとゴム流れ不良が発生しやすい。さらに耐え難い事には環状中実未加硫エラストマーを複数個同時に加硫する金型では、寸法上オーバーフロー用の溝が製品部分の間に設けられないため金型が大きくなるといった欠点が有った。(例えば特許文献1参照。)
即ち、図5は従来金型の下型正面図であって、7は従来の下型金型、2は内側製品部、3は外側製品部、4および5はオーバーフロー用溝であり、内側製品部2と外側製品部3に挟まれた領域に残った空気の逃げ場が無い事が分かる。図6は従来金型の上型下型組立て断面図であって、図5のA−A断面部分を示し、8は従来の上型金型であり内側製品部2と外側製品部3の間にオーバーフロー用溝が無いため、製品部の間側の製品表面に有った空気が残りやすく、いわゆるライト故障を発生する事が多かった。その理由は従来金型の上型下型組立て断面図、図6の内側製品部2と外側製品部3の上に未加硫エラストマーを円環状に置き下型金型1と上型金型6でプレスする事で成形加硫しているため、内側製品部2と外側製品部3の間に空気が残りやすい事に有った。
【0003】
そこで加硫中に減圧する事でライト故障の発生を抑える事が行われているが、減圧装置付きのプレス加硫機は高価であり、あまり普及しておらず減圧に時間がかかるため生産に制約が有った。
【0004】
【特許文献1】
特開昭57−151328公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、環状中実エラストマー製Oリング、パッキン、バンドなどを加硫する際、オーバーフロー用の溝が少なくてもライト故障の発生を減少することに有る。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の環状中実エラストマー用金型は、外径の異なる2種類の未加硫の環状中実エラストマーを加硫する金型であって、前記金型を、上型金型(6)と下型金型(1)と該下型金型(1)に取り付けられ該上型金型(6)及び下型金型(1)に挟持される環状の入れ子(10)とから構成し、該金型の合わせ面に形成された前記2種類の環状中実エラストマーにそれぞれ対応する内側製品部(2)及び外側製品部(3)の間から前記金型の外部へ通じるスリット状の空気抜き部(12)を、該下型金型(1)と入れ子(10)との間に少なくとも1つ設けると共に、該空気抜き部(12)の幅を0.01〜0.5mmとし、かつ表面をローレット加工したことを特徴とするものである。
【0009】
上記の環状中実エラストマー用金型は、空気抜き部(12)を通じて金型内部の空気を吸引する減圧ポンプ(11)を備えることが望ましい。そのようにすることで、様々なエラストマー材質のライト故障にも対応できる。
【0010】
スリット状の空気抜き部が0.01mmから0.5mmのローレット状である事を特徴とする環状中実エラストマー用金型で加硫する。こうする事によって、オーバーフロー自体が低減できるのでコスト削減が可能な上に、仕上げが簡単になる利点が有る。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下添付図面で本発明の実施形態を説明する。図1は本発明金型の下型正面図、であって、1は本発明の下型金型、2は内側製品部、3は外側製品部、4および5はオーバーフロー用溝、10は図示していないボルトなどで下型に取付けられた入れ子、11は一個所のみ記載した減圧ポンプの略図、12はスリット状の空気抜き部である。
【0015】
エラストマー材料の加硫に際し初めに内側製品部2と外側製品部3の上に重量をあわせた紐状の未加硫エラストマーを置き、図示していない上型金型6を組み付けプレスする。従来の金型では内側製品部2と外側製品部3の間に余分な空気が留まりやすいのに対して、本発明の金型はスリット状の空気抜き部12が有効に機能し不要な空気を排出する。しかもスリットの間隔が0.01mmから0.5mm、更に好ましくは鋳継ぐ事によって0.01mmから0.1mmの間隔としため、エラストマーは流出せず余分な空気のみを選択的に排出する事が出来る。
【0016】
図2は本発明金型の上型下型組立て断面図であって、図1のA−A断面部分を示し、6は図1で表示していない本発明の上型金型、12はスリット状の空気抜き部である。エラストマー材料の加硫の際内側製品部2と外側製品部3の間に残る余分な空気はスリット状の空気抜き部12を経由して外部に放出、更に好ましくは減圧ポンプ11に吸引されるためエラストマー材料表面に空気残りによる故障を発生し難くなる。
【0017】
図3は他の本発明金型の上型下型組立て断面図であって、13はリング状の入れ子、14は放射方向ベント溝である。かかる構成にする事によって、繰り返しの使用により金型1とリング状の入れ子13の間に溜まった、不純物を定期的に掃除する事が簡単に出来る。また、放射方向ベント溝14側に排出する事で空気の排出経路が短くなり、排出効果が良好になる。
【0018】
図4は他の本発明金型の上型下型組立て断面図であって、15は下型金型1を鋳造した後に鋳込んだリング状の鋳込み入れ子である。鋳継表面は機械加工による接合表面より格段に滑らかなため、直接製品表面から不要な空気を排出する事が可能になる。
【0019】
【実施例】
内径280mmと300mmであって太さ9mmの2本のゴムバンドを成形加硫するために、図1および図2記載の本発明金型と図5および図6記載の従来金型を使用して200回ずつ加硫を実施した。その両者のゴムバンドについて外観故障(ライト故障)を発生した本数の比率を比較した。
【0020】
【表1】
【0021】
この結果、本発明の金型を使用すると外観故障が著しく減少し、更に減圧工程を加えると良好になる事が確認された。
【0022】
【発明の効果】
以上説明した通り、環状中実エラストマー製Oリング、パッキン、バンドなどを加硫する際、本発明の金型を使用すると外観故障が著しく減少し、オーバーフロー用の溝が少なくてもライト故障の発生を減少することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明金型の下型正面図である。
【図2】本発明金型の上型下型組立て断面図である。
【図3】他の本発明金型の上型下型組立て断面図である。
【図4】他の本発明金型の上型下型組立て断面図である。
【図5】従来金型の下型正面図である。
【図6】従来金型の上型下型組立て断面図である。
【符号の説明】
1 本発明の下型金型
2 内側製品部
3 外側製品部
4 オーバーフロー用溝
5 オーバーフロー用溝
6 本発明の上型金型
7 従来の下型金型
8 従来の上型金型
10 入れ子
11 減圧ポンプの略図
12 スリット状の空気抜き部
13 リング状の入れ子
14 放射方向ベント溝
15 リング状の鋳込み入れ子
Claims (2)
- 外径の異なる2種類の未加硫の環状中実エラストマーを加硫する金型であって、
前記金型を、上型金型(6)と下型金型(1)と該下型金型(1)に取り付けられ該上型金型(6)及び下型金型(1)に挟持される環状の入れ子(10)とから構成し、該金型の合わせ面に形成された前記2種類の環状中実エラストマーにそれぞれ対応する内側製品部(2)及び外側製品部(3)の間から前記金型の外部へ通じるスリット状の空気抜き部(12)を、該下型金型(1)と入れ子(10)との間に少なくとも1つ設けると共に、該空気抜き部(12)の幅を0.01〜0.5mmとし、かつ表面をローレット加工した環状中実エラストマー用金型。 - 前記空気抜き部(12)を通じて前記金型内部の空気を吸引する減圧ポンプ(11)を備えた請求項1に記載の環状中実エラストマー用金型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003209413A JP4243986B2 (ja) | 2003-08-28 | 2003-08-28 | 環状中実エラストマー用金型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003209413A JP4243986B2 (ja) | 2003-08-28 | 2003-08-28 | 環状中実エラストマー用金型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005066889A JP2005066889A (ja) | 2005-03-17 |
JP4243986B2 true JP4243986B2 (ja) | 2009-03-25 |
Family
ID=34402358
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003209413A Expired - Fee Related JP4243986B2 (ja) | 2003-08-28 | 2003-08-28 | 環状中実エラストマー用金型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4243986B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6770496B2 (ja) * | 2017-08-29 | 2020-10-14 | 三菱電線工業株式会社 | エラストマー製品製造方法及び成形金型構造 |
JP7208958B2 (ja) * | 2020-09-28 | 2023-01-19 | 三菱電線工業株式会社 | エラストマー成形品の製造方法及びそれに用いる成形用型 |
-
2003
- 2003-08-28 JP JP2003209413A patent/JP4243986B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2005066889A (ja) | 2005-03-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4862684B2 (ja) | タイヤ加硫用成形金型 | |
US8342830B2 (en) | Metal mold for tire formation, plug used in vent hole of the metal mold for tire formation, and tire manufactured using the metal mold for tire formation | |
IT1240295B (it) | Stampo e metodo per la vulcanizzazione di pneumatici e metodo per fabbricare stampi | |
JP4589563B2 (ja) | 生タイヤと加硫金型との間に介在するエアーを抜く方法 | |
CN105960316B (zh) | 轮胎硫化用模具、轮胎制造方法和轮胎 | |
JP2002326227A (ja) | タイヤ加硫金型、タイヤの製造方法及びタイヤ | |
JP4243986B2 (ja) | 環状中実エラストマー用金型 | |
JPS63264308A (ja) | タイヤ加硫成形用金型 | |
CA2047632C (en) | Tire mold, method and tire | |
JP2004136617A (ja) | タイヤ金型及び空気入りタイヤ | |
JP4169570B2 (ja) | タイヤ金型及び空気入りタイヤ | |
JPS6321112A (ja) | タイヤ製造方法および装置 | |
JP4946369B2 (ja) | タイヤ加硫成形用金型のベントホールに使用する排気プラグ | |
EP2532512A1 (en) | Pneumatic tire molding method and apparatus. | |
US10814573B2 (en) | Bead ring design improvement | |
JPS6147216A (ja) | ゴム又はプラスチツク成型品の製法及び該製法に用いるモ−ルド | |
JP2005066865A (ja) | タイヤ加硫用ブラダー | |
JP2011083944A (ja) | 円筒ゴム用成形型 | |
JP5607466B2 (ja) | タイヤ加硫モールド | |
JP7502906B2 (ja) | タイヤ金型および空気入りタイヤの製造方法 | |
JP4052386B2 (ja) | タイヤ金型及びそれを用いた空気入りタイヤの製造方法 | |
JP4346466B2 (ja) | タイヤ加硫用金型の製造方法 | |
JP2005246862A (ja) | タイヤ加硫用ブラダー | |
JP6789508B2 (ja) | タイヤ加硫用ブラダー、空気入りタイヤの製造方法および加硫装置 | |
JPH07171833A (ja) | 空気入りタイヤ用加硫金型 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20060726 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060726 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20060726 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080716 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080729 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080925 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081216 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081224 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130116 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130116 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130116 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140116 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |