JP4242939B2 - 空気浄化装置 - Google Patents
空気浄化装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4242939B2 JP4242939B2 JP01023198A JP1023198A JP4242939B2 JP 4242939 B2 JP4242939 B2 JP 4242939B2 JP 01023198 A JP01023198 A JP 01023198A JP 1023198 A JP1023198 A JP 1023198A JP 4242939 B2 JP4242939 B2 JP 4242939B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- container
- air
- water
- photosynthetic bacteria
- permeable membrane
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A50/00—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
- Y02A50/20—Air quality improvement or preservation, e.g. vehicle emission control or emission reduction by using catalytic converters
Landscapes
- Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
- Treating Waste Gases (AREA)
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Filtering Of Dispersed Particles In Gases (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内空気浄化、あるいは工場、トンネル排ガスの空気浄化に使用される光合成細菌を使った空気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の光合成細菌を使った空気浄化装置は、特開平6−277450号公報に記載されたものが知られている。
【0003】
以下、その空気浄化装置について図9を参照しながら説明する。
図に示すように、空気浄化101は藍藻類と水の入った陳列用容器102と発光体103とエアポンプ104と循環用ポンプを備えた循環系105と酸素分離装置106からなり、藍藻類と水の入った陳列用容器102内にエアポンプ104より強制的に二酸化炭素を含んだ汚染空気を入れることにより、発光体103と藍藻類により二酸化炭素が酸素に変換され、循環系105を通り、酸素分離装置106で水中の酸素だけに分離し、排出する。そして、酸素を取られた水は、循環系105を通り、また陳列用容器102に送り込まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このような従来の空気浄化装置では、光合成浄化を行う藍藻類の入った容器の他端から強制的に汚染空気を送り込むため、水圧以上の空気圧が必要であり、相当な動力と、エネルギーが必要であった、また、汚染空気内のゴミや細菌が容器内に入り、水を汚したり、藍藻類以外の微生物が繁殖するという課題があり、強制的に空気を送り込まずに、また、水を汚さず、細菌汚染を防止することが要求されている。
【0005】
また、細菌汚染防止対策としては、ろ過フィルターを取り付け、供給する空気に除菌を行う必要性があるが、その場合には、ろ過フィルターの抵抗が大きくなり、その分、供給空気の圧力損失がかかり、省エネルギー性に反するとともに、ろ過フィルターを目詰まりに応じて交換する必要がある等、また、浄化空気の室内への排出・供給時に空気浄化装置内で繁殖した微生物汚染を防止するため、除菌フィルターを設ける必要があり、前記のろ過フィルターと同様に供給する空気に圧力損失がかかり、省エネルギー性に反するとともに、除菌フィルターの目詰まりに応じて交換する必要があり、メンテナンス性に課題があり、メンテナンスが容易で低い圧力損失、省エネルギーな浄化機器の開発が要求されている。
【0006】
また、汚染空気の浄化能力を高め、コンパクト性を持たせるためには、藍藻類等の光合成細菌の濃度を高める必要があるが、水中に分散状態では、最大107〜108/ml程度と濃度に限界があるという課題があり、高密度に集積することが要求されている。
【0007】
また、浄化したい空間が離れている時や分散している場合、浄化したい各空間に装置を設置する必要があるという課題があり、装置の移動を無くし、効率よく空気を浄化することが要求されている。
【0008】
また、さらに、効率よく空気を浄化するためには藍藻類の光合成細菌を密集化させる必要があるが、特に送り込まれた空気が気泡化すると、必要以上に過剰な攪拌が行われ、せっかく密集、すなわち担持した光合成細菌がばらばらになるという課題があり、密集した光合成細菌を保持できる構造が要求されている。
【0009】
また、光を照射する際に、光合成細菌密度が高いと光源より離れた光合成細菌に光が届かず、浄化能力が低下するという課題があり、さらに光合成細菌の密度が高くても光源からの光が行き届く構造が要求されている
また、光合成細菌は液体中で培養するため、装置自体の重量が大きくなり、また、一般大気中の低い汚染空気の処理では、光合成細菌濃度の割りに浄化効率が低いという課題があり、軽量でしかも汚染濃度が低い時に効率よくすることで、光合成細菌の濃度を利用できることが要求されている。
【0010】
また、浄化する容器内の細菌汚染および浄化する容器内から室内への微生物の流出による細菌汚染を防止しようとすると、汚染空気の供給時、および浄化空気の室内への排出時にフィルターで除菌を行う必要があり、圧力損失の上昇すなわち省エネルギーに反するという課題があり、微生物の飛散を防止し、細菌汚染が無く、フィルターなど物理的に除菌する手段を使用しない構造が要求されている。
【0011】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、省エネルギーでゴミや細菌汚染を防止し、強制的に汚染空気を送り込まない構造にすることができ、光合成細菌濃度が最小限で小型化を図ることができ、また、高密度に集積することができ、また、装置の移動を無くし、効率よく空気を浄化することができ、また、密集した光合成細菌を保持でき、また、さらに光合成細菌の密度が高くても光源からの光が行き届くことができ、また、軽量でしかも汚染濃度が低い時に効率よく、光合成細菌の濃度を利用でき、また、微生物の飛散を防止し、細菌汚染が無く、フィルターなど物理的に除菌する手段を使用しないことができる空気浄化装置を提供することを目的としている。
【0018】
【課題を解決するための手段】
本発明の空気浄化装置は上記目的を達成するために、水を内包する容器と、この容器内に設けられた光合成細菌と、この光合成細菌を照射する照射手段を備え、前記容器の外壁の少なくとも一部が水を通さないが空気を透過する気体透過膜で構成され、光合成細菌を担持する担持板を備えてなり、容器内に光合成細菌を含んだ水と光合成細菌を担持するネット状の板および多孔質状および凹凸状および平板状を備えたもので構成され、光合成細菌を水中で密集、集積、保持し、水中の光合成細菌の濃度を高濃度に保ったものである。
【0019】
本発明によれば、空気中の二酸化炭素およびアンモニア、ホルマリン、揮発性有機化合物、二酸化硫黄、二酸化窒素、室内臭気成分等の汚染成分が自然に気体透過膜を通り水中に浸透すると、光を照射された光合成細菌が、二酸化炭素を取り込み養分とし酸素を生成し、生成した酸素は気泡として発生する。汚染成分は光合成細菌により吸収・浄化され、気体透過膜から酸素が自然に排出し、省エネルギーで、強制的に空気を送り込まなくともよい空気浄化装置が得られ、密集した光合成細菌を保持でき、浄化能力を高めた空気浄化装置が得られる。
【0020】
また、他の手段は、容器内に光合成細菌を含んだ水と光合成細菌を担持するネット状の板および多孔質状および凹凸状および平板状を放射状に備えたもので構成され、ネット状に密集、集積された光合成細菌全体に光照射手段により、まんべんなく光を照射できるものである。
【0021】
そして本発明によれば、担持した光合成細菌に光源からの光を効率良く浄化を行うことができる空気浄化装置が得られる。
【0022】
また、他の手段は、水を通さないが空気を透過する気体透過膜を外壁にした容器内に吸水性樹脂に光合成細菌を保持したものを設置し、光照射手段で構成されたもので、容器内を水で満たすことがないものである。
【0023】
そして本発明によれば、軽量で効率良く、二酸化炭素および汚染成分を浄化することができる空気浄化装置が得られる。
【0024】
また、他の手段は、水を通さないが空気を透過する気体透過膜を外壁にした容器上部に風路を作製し、排風手段を備え、容器内に気流を起こすものである。
【0025】
そして本発明によれば、効率良く、空気浄化ができる空気浄化装置が得られる。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明は、水を内包する容器と、この容器内に設けられた光合成細菌と、この光合成細菌を照射する照射手段を備え、前記容器の外壁の少なくとも一部が水を通さないが空気を透過する気体透過膜で構成され、光合成細菌を担持する担持板を備えたものであり、自然風、自然拡散により、二酸化炭素および、臭気汚染成分気体が気体透過膜を通過して容器内に入り、光合成細菌により、酸素を発生し、二酸化炭素および臭気汚染成分気体が浄化され、排出、供給され、一方微生物は気体透過膜により容器内へ流入あるいは、容器外への流出を阻止されるため、省エネルギーで、細菌汚染が無く、汚染空気を浄化し酸素が供給でき、水中の光合成細菌の濃度を高濃度に保ち、汚染空気の浄化を促進することができるという作用を有する。
【0030】
また、照射手段を中心にして、光合成細菌を担持する複数の担持板を放射状に備えたものであり、光照射手段による光が各担持板の光合成細菌に均一に当ることで、汚染空気の浄化を効率良くすることができるという作用を有する。
【0031】
また、容器と、この容器の外壁の少なくとも一部を水を通さないが空気を透過する気体透過膜とし、前記容器内に吸水性樹脂を設け、この吸水性樹脂に光合成細菌を担持し、前記担持した光合成細菌を照射する照射手段と、前記吸水性樹脂に水を供給する手段を備えたものであり、容器内を水で満たす必要がなく、装置自体を軽量にすることができるという作用を有する。
【0032】
また、容器に排風手段を備えたものであり、容器内に汚染空気を取り入れ、光合成細菌により浄化した空気を発生する酸素と容器外の効率良く供給することができる。
【0033】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0034】
【実施例】
(参考例1)
図1および図2に示すように、空気浄化装置1は外壁2をポリスチレン製の二酸化炭素透過性を有する気体透過膜3と透明なアクリル製の樹脂で構成された容器4で、内壁5をアクリル樹脂で構成され、内壁5に光を照射する手段として、蛍光燈6が隣接して設置してあり、外壁2は汚染空気と接している部分で、内壁5は、光を照射する部分で汚染空気とは接していない部分であり、外壁2と内壁5で囲まれた容器4内には、光合成細菌7として藍藻類のシネコシスティスが封入され、水中に光合成細菌7が分散されている。
【0035】
上記構成において、気体透過膜3付近の二酸化炭素およびホルマリン、カプタン類等の揮発性有機化合物、アンモニア、トリメチルアミン等のアミン類、アセトアルデヒド等のアルデヒド類、硫化水素、酢酸、二酸化硫黄、二酸化窒素等の汚染成分を含んだ汚染空気は、気体透過膜3を透過して水中に溶け込み、水中に溶け込んだ汚染空気は、容器4の内壁5に隣接して設置した3000ルクス程度以上の蛍光燈6の光が照射された水中の光合成細菌7の光合成で浄化され、生成された酸素は水中に気泡となって、容器4の外壁2の気体透過膜3上に浮上し、気体透過膜3を通り空気浄化装置1外に排出され、発生する酸素気泡の上昇により、容器4内は緩やかな攪拌が生じ、二酸化炭素、臭気、汚染成分気体も容器4内で十分に拡散され、光合成細菌7との十分な接触が行われ、光合成反応浄化が促進される。光合成細菌7の光合成反応は、化学式でCO2+H2O→ (CH2O)n+O2のように示される。また、他の汚染成分は光合成細菌7の栄養源となり、例えば、二酸化窒素では、気体透過膜3を透過した後、水中で硝酸イオンとなり、二酸化硫黄は硫酸イオンとなる。水中に残存した両イオンとも、光合成細菌7に無機物質の栄養源として吸収され、通常、光合成細菌7は高濃度の二酸化窒素や二酸化硫黄を暴露されると細胞劣化を起し、死滅してしまうが、一般大気中では、上記二酸化窒素や二酸化硫黄の濃度が、二酸化炭素の濃度よりも低濃度であるため、光合成細菌7が光合成を行う過程において、阻害を齎すことや、過剰な栄養源にはならない。また、容器4の外壁2外の浮遊微生物は、気体透過膜3で容器4の内部への流入が阻止され、容器4の内部の微生物汚染による光合成細菌7の死滅、減少、劣化を防ぐとともに、容器4の内部から容器4の外部への流出が阻止され、浄化された空気の微生物汚染を防ぐこともできることとなる。
【0036】
また、光合成細菌7のシネコシスティスの特徴としては、水温25℃と常温で増殖が速くでき、このような空気浄化装置1は、自然風、自然拡散を利用して気体透過膜3付近の二酸化炭素および汚染成分を取り入れるため、外部エネルギーに依存せずクリーンで、汚染された空気を浄化することができる。
【0037】
また、光合成細菌7をシネコシスティスとしたが、クロレラやシアノバクテリアのような光合成を行う藍藻類や細菌でもよい。
【0038】
また、光合成細菌7をシネコシスティス単体で使用したが、クロレラなどの他の光合成細菌と複合して使用してもよい。
【0039】
また、光照射手段として蛍光燈6を用いたが、太陽光や白熱灯のような光源をもたらすものであればよい。
【0040】
また、光照射手段として蛍光燈6を直接照射する方法を用いたが間接的に反射や光ファイバーを用いてもよい。
【0041】
また、容器4の内壁5に透明なアクリル製の樹脂を使用したが、光照射手段より光合成細菌に光照射される方法であれば半透明でもよい。
【0042】
また、容器4の内壁5に透明なアクリル製の樹脂を使用したが、アクリル以外でも光を遮断しない方法であれば、他の樹脂やガラスや複合部材を使用してもよい。
【0043】
また、容器4は透明な内外壁であれば、自然光、太陽光、または、室内光で光合成反応浄化に利用でき、より省エネルギーとなる。
【0044】
また、気体透過膜3としては、ポリスチレン製を用いたがポリサルホン、ポリエチレン、スルホン化ポリエチレンや、フッ素イオン交換樹脂膜、ポリアミド膜や、イミド基、N−ビニルピロリドン、ビニルピリジン、リジンの共重合体を使用してもよい。
【0045】
また、気体透過膜3としては、ポリスチレン製を単体で用いたが、他の樹脂成分であるフッ素樹脂やポリアミドを複合や積層して使用してもよい。
【0046】
(参考例2)
図3に示すように、空気浄化装置1は、円筒形の筒状の容器4で外壁2全体をポリスチレン製の二酸化炭素透過性を有する気体透過膜3で構成され、容器4内部の円筒に刳り貫かれた内壁5全体にはアクリル製の透明な樹脂で形成され、刳り貫かれた内部には光を照射する手段として、蛍光燈6を設置し、外壁2と内壁5の間の円筒の容器4内には、光合成細菌7として藍藻類のシネコシスティスが水中に封入されている。
【0047】
上記構成において、気体透過膜3付近の二酸化炭素および汚染成分を含んだ汚染空気は、気体透過膜3を透過して水中に溶け込み、溶け込んだ二酸化炭素および汚染成分は、容器4の内壁5に設置した3000ルクス程度の蛍光燈6の光が均一に照射され、水中の光合成細菌7が光合成を促進し浄化され、汚染成分も浄化される。生成された酸素は水中に気泡となり、気体透過膜3を通り、空気浄化装置1外に排出される。このような空気浄化装置1は、汚染空気との接触面積を増加させ、光源の分布を減少させ、効率よく光合成細菌7の光合成を促進させ、さらに省エネルギーで効率よく浄化できる。
【0048】
また、円筒形の容器4を使用したが、円錐や多角錐もしくは、多角柱の容器を用いてもよい。
【0049】
また、光照射手段として蛍光燈6を円筒の容器4内に用いたが、反射鏡を使って外部から光源を使用してもよく、反射太陽光や白熱灯のような光源をもたらすものであればよい。
【0050】
(参考例3)
図4に示すように、空気浄化装置1は、外壁2をポリスチレン製の二酸化炭素透過性を有する気体透過膜3で構成された吸収容器8と、外壁2と内壁5がアクリル製の透明な樹脂で形成された処理容器9で、この処理容器9内には光を照射する手段として、蛍光燈6を設置し、また、吸収容器8と処理容器9はポリプロピレン製の樹脂チューブ10で接続しており、各容器内には、光合成細菌7が水中に入っており、処理容器9中には光合成細菌7として藍藻類のシネコシスティスが入って構成されている。
【0051】
上記構成において、吸収容器8の気体透過膜3付近の二酸化炭素および汚染成分を含んだ汚染空気が、気体透過膜3を透過して水中に溶け込み、溶け込んだ二酸化炭素および汚染成分は、樹脂チューブ10内と処理容器9内の水中に拡散し、処理容器9内に設置した3000ルクス程度の蛍光燈6の光により処理容器9内の水中の光合成細菌7が光合成を促進させる。水中の二酸化炭素は浄化され、臭気、汚染成分も光合成細菌7に浄化され、浄化された空気は処理容器9中から樹脂チューブ10を通り、吸収容器8に戻り、気体透過膜3を通り空気浄化装置1外に排出される。このような空気浄化装置1は、汚染空気を遠隔で処理することができる。
【0052】
また、図には示していないが、汚染された空気を清浄な空気に造り替えることが出来るので、吸収容器8を増加することで酸素を多く含んだ清浄な空気を別の吸収容器8で発生させることができる。
【0053】
また、処理容器9を屋外に設置することで、太陽光、自然光の積極的な利用が図られ、光を照射する手段として、蛍光燈6を外す構造のものでもよい。
【0054】
図示はしていないが、夜間に自然光、太陽光がない時は、光合成反応により吸収作用が大きくなり、二酸化炭素を吸収して、酸素を放出することにより、酸素を消費し、二酸化炭素の放出量が多くなるため、吸収容器8と処理容器9とを連通する樹脂チューブ10に切替弁を設け、光量を検知して、光量が少ない場合に自動または手動で、切替弁を切り替え、処理容器9を外気と連動し、室内と遮断し、発生する二酸化炭素を外気に排出してもよい。
【0055】
また、光合成反応ができる光量の場合は、室内と連通するように切り替え、光合成反応し、空気浄化することができる時のみ処理容器9を室内と連通し、外気と遮断するように設ける構成でもよい。
【0056】
(実施例1)
図5に示すように、空気浄化装置1は、外壁2をポリスチレン製で二酸化炭素透過性を有する気体透過膜3と透明なアクリル製の樹脂で構成された容器4で、外壁2には光を照射する手段として、蛍光燈6が外壁2に設置しており、容器4内には、光合成細菌7として藍藻類のシネコシスティスとセラミックの多孔質素材でできたメッシュ状の担持板11が水中に封入されている。
【0057】
上記構成において、気体透過膜3付近の二酸化炭素および汚染成分を含んだ汚染空気は、気体透過膜3を透過して水中に溶け込み、溶け込んだ二酸化炭素および汚染成分は、外壁2に設置した3000ルクス程度の蛍光燈6の光によりメッシュ状の担持板11に付着している水中の光合成細菌7が光合成を促進し汚染成分は浄化される。光合成で生成された酸素は水中に気泡として外壁2の気体透過膜3上に浮上し、気体透過膜3を通り、空気浄化装置1外に排出される。気体透過膜3に付着した光合成細菌7は担持板11上で安定的に増殖し、密集、集積化することができる。このように空気浄化装置1は、担持板11に光合成細菌7を密集させ付着させるため、水中の光合成細菌7が高濃度となり二酸化炭素を含む汚染空気を効率よく、大量に浄化できる。
【0058】
また、担持板11の形状を多孔質のメッシュ状としたが、光合成細菌7の増殖促進する形状であれば、金属繊維や活性炭や活性炭繊維や繊維状のフィルタやフィルムや板状でもよいし、単なる樹脂板でもよいし、また貝殻でもよい。
【0059】
(実施例2)
図6に示すように、空気浄化装置1は、円筒形容器4の外壁2をポリスチレン製で二酸化炭素透過性を有する気体透過膜3と容器4の内壁5を透明なアクリル製の樹脂で構成されたもので、容器4の内部中心に光を照射する手段として、蛍光燈6が設置してあり、容器4内には、光合成細菌7として藍藻類のシネコシスティスを含んだ水と蛍光燈6を中心に担持板11が放射状に形成されている。
【0060】
上記構成において、担持板11を放射状に形成するため、蛍光燈6からの光が担持板11で遮られず、担持板11に付着した高濃度の光合成細菌7に均一に当り、気体透過膜3に付着した光合成細菌7にも照射することができ、気体透過膜3付近の二酸化炭素および汚染成分を含んだ汚染空気は、気体透過膜3を透過して水中に溶け込み、水中の二酸化炭素濃度を増加させ、水中の二酸化炭素は、外壁2に設置した3000ルクス程度以上の蛍光燈6の光が水中の光合成細菌7に光合成を促進させ浄化される。生成された酸素は水中に気泡として存在し、外壁2の気体透過膜3上に浮上し、容器4内の水圧で、気体透過膜3を通り、空気浄化装置1外に排出される。気体透過膜3に付着した光合成細菌7が増殖し密集することで光合成細菌7の自重が増加し、気体透過膜3に付着する力が低下し、空気浄化装置1内の下部に落下し沈殿するが担持板11を備えることで沈降を防止し、担持板11の形状がメッシュ状になっているため、担持板11にも光合成細菌7を付着させて増殖させ、さらに水中の光合成細菌7濃度を増加させることができ、さらに、担持板11が光源である蛍光燈6に放射状に形成されることで、水中の担持板11の量を増加させることができる。このような空気浄化装置1は、密集化した光合成細菌7を保持できる構造にし、さらに、水中の光合成細菌7の濃度を均一に保ち、光照射手段による光が均一に当りやすくすることで、汚染空気の浄化を促進することができる。
【0061】
また、光照射手段を中心に設置したが、容器4の外側から均一に照射できる手段でもよい。
【0062】
(実施例3)
図7に示すように、ポリアクリル酸等の吸水性樹脂12表面に光合成細菌7を担持している。図には示していないが(参考として図3を参照ください)円筒形容器4の外壁2をポリスチレン製で二酸化炭素の透過性を有する気体透過膜3と容器4の内壁5を透明なアクリル製の樹脂で構成され、その間に前記の光合成細菌7を担持した吸水性樹脂12が挿入されている。また容器4の内部中心に光を照射する手段として、蛍光燈6が設置してある。
【0063】
上記構成において、気体透過膜3付近の二酸化炭素および汚染成分を含んだ汚染空気は、気体透過膜3を透過して容器4内の吸水性樹脂12の水分に溶け込み、もしくは、光合成細菌7に吸着し、外壁2に設置した3000ルクス程度以上の蛍光燈6の光が吸水性樹脂12内の光合成細菌7に光合成を促進させ、浄化される。酸素は光合成細菌7から発生し、外壁2の気体透過膜3を通り、空気浄化装置1外に排出される。そして吸水性樹脂12に光合成細菌7を担持することで容器内に水を満たす必要がないため、気体透過膜3や容器4に水圧がかからず、強度の低い外壁2と内壁5を使用でき、また、多孔質吸水性樹脂12を使用すると、担持板を不要とすることができる。このような空気浄化装置1は、吸水性樹脂12を用いるため、容器4内に水を満たさなくてもよく、空気浄化装置1を軽量化することができる。
【0064】
また、ポリアクリル酸等の吸水性樹脂12を使用したが、光合成細菌7が担持できる吸水性がある天然ゼオライトやシリカゲルまたは、活性アルミナや活性炭を使用してもよい。
【0065】
また、ポリアクリル酸等の吸水性樹脂12を単体で使用したが、吸水性樹脂12を担持板に接合させてもよい。
【0066】
(実施例4)
図8に示すように、空気浄化装置1は、ポリスチレン製で二酸化炭素透過性を有する気体透過膜3で形成された円筒状容器4を複数設置したもので、容器4上部に風路13を設け、気体透過膜3から風路13に汚染空気を排風する手段の排風ファン14から構成されている。円筒状容器4の内壁5には透明なアクリル製の樹脂で構成され、円筒状容器4の内壁5内部に光を照射する手段として、蛍光燈6が設置され、円筒状容器4の内部には、吸水性樹脂12に光合成細菌7が担持された担持板11が設置してある。
【0067】
上記構成において、排風ファン14から容器外壁2の気体透過膜3に汚染空気である二酸化炭素および汚染成分を含んだ汚染空気が強制的に送られ、汚染空気は気体透過膜3を透過して、担持板11の吸水性樹脂12に溶け込み、吸水性樹脂12に担持された光合成細菌7が内壁5に設置した3000ルクス程度以上の蛍光燈6の光が照射されることで、光合成細菌7の光合成を促進させ、浄化され、生成された酸素は、気体透過膜3を通り、排風ファン14の送風により風路13に送られ、空気浄化装置1外に排出される。このような空気浄化装置1は、排風ファン14からの空気が風路13を通る際に気体透過膜3に二酸化炭素を入れ、風に酸素を取り込むことができ、フィルタのような圧力損失を生じないため大風量を通風できる。
【0068】
また、大風量を処理できるため、室内の二酸化炭素や汚染成分を含んだ汚染空気の発生を防止し、室内換気量を減らすことや室内換気を止めることができる。
【0069】
【発明の効果】
以上の実施例から明らかなように、本発明によれば、人間の生活活動による室内二酸化炭素の増加が酸素濃度の減少、汚染物質の充満もしくは、外気からの汚染物質の流入、もしくは、室内の建材、部材等からの汚染物質の発生に対し、二酸化炭素および、汚染成分を含んだ汚染空気や汚染物質を浄化し、減少した酸素を供給することができるという効果のある空気浄化装置を提供できる。
【0070】
また、さらに効率よく酸素を発生させ、コンパクトにし、室内を清浄な空気で満たすことができる効果のある空気浄化装置を提供できる。
【0071】
また、光合成細菌を担持する担持板を備えたものであり、水中の光合成細菌の濃度を高濃度に保ち、光照射手段による光が均一に当ることで、汚染空気の浄化を促進することができ、光合成細菌の沈降を防止し、耐久性を向上することができる効果のある空気浄化装置を提供できる。
【0072】
また、照射手段を中心にして、光合成細菌を担持する複数の担持板を放射状に備えたものであり、光照射手段による光が均一に当ることで、汚染空気の浄化をさらに促進することができ、光合成細菌の沈降を防止し、さらに耐久性を向上することができる効果のある空気浄化装置を提供できる。
【0073】
また、吸水性樹脂に光合成細菌を担持するために水を不使用とし、軽量でかつ、光合成細菌の取り扱いを容易にし、加工性を高めることができる効果のある空気浄化装置を提供できる。
【0074】
また、装置に排風手段を備えたものであり、大風量の処理が簡単にでき、室内の換気量を少なくし、省エネ換気ができる効果のある空気浄化装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1の空気浄化装置を示す要部断面図
【図2】 同断面図
【図3】 参考例2の空気浄化装置を示す要部断面図
【図4】 参考例3の空気浄化装置を示す要部断面図
【図5】 本発明の実施例1の空気浄化装置を示す要部断面図
【図6】 同実施例2の空気浄化装置を示す断面図
【図7】 同実施例3の空気浄化装置を示す斜視図
【図8】 同実施例4の空気浄化装置を示す要部断面図
【図9】 従来の循環系の空気浄化装置を示す断面図
【符号の説明】
1 空気浄化装置
2 外壁
3 気体透過膜
4 容器
5 内壁
6 蛍光燈
7 光合成細菌
8 吸収容器
9 処理容器
10 樹脂チューブ
11 担持板
12 吸水性樹脂
13 風路
14 排風ファン
Claims (4)
- 水を内包する容器と、この容器内に設けられた光合成細菌と、この光合成細菌を照射する照射手段を備え、前記容器の外壁の少なくとも一部が水を通さないが空気を透過する気体透過膜で構成され、光合成細菌を担持する担持板を備えてなる空気浄化装置。
- 光照射手段を中心にして、光合成細菌を担持する複数の担持板を放射状に備えてなる請求項1記載の空気浄化装置。
- 容器と、この容器の外壁の少なくとも一部を水を通さないが空気を透過する気体透過膜とし、前記容器内に吸水性樹脂を設け、この吸水性樹脂に光合成細菌を担持し、前記担持した光合成細菌を照射する照射手段と、前記吸水性樹脂に水を供給する手段を備えた空気浄化装置。
- 容器の上部に排風手段を設けた請求項3記載の空気浄化装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01023198A JP4242939B2 (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | 空気浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP01023198A JP4242939B2 (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | 空気浄化装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11207122A JPH11207122A (ja) | 1999-08-03 |
JP4242939B2 true JP4242939B2 (ja) | 2009-03-25 |
Family
ID=11744527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP01023198A Expired - Fee Related JP4242939B2 (ja) | 1998-01-22 | 1998-01-22 | 空気浄化装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4242939B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101970085A (zh) * | 2007-12-28 | 2011-02-09 | 雷恩宇宙有限责任公司 | 有害物质除去方法 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2010031388A2 (de) * | 2008-09-20 | 2010-03-25 | Reinald Tesch | Rezeptur zur bekämpfung von insekten und zur aufnahme und abbau von gasförmigen schadstoffen |
KR101539257B1 (ko) * | 2014-10-08 | 2015-07-28 | 지랜드 주식회사 | 조류 배양을 이용한 실내 대기질 제어 장치 및 그 제어 방법 |
JP2017154093A (ja) * | 2016-03-03 | 2017-09-07 | 東京電力ホールディングス株式会社 | 排気浄化システムおよび排気浄化方法 |
DE102019103469B4 (de) | 2019-02-12 | 2023-10-05 | BAT Automatisierungstechnik-Planungs GmbH | Luftreinigungs-Vorrichtung |
-
1998
- 1998-01-22 JP JP01023198A patent/JP4242939B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101970085A (zh) * | 2007-12-28 | 2011-02-09 | 雷恩宇宙有限责任公司 | 有害物质除去方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11207122A (ja) | 1999-08-03 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN105481154B (zh) | 一种集成催化氧化和负载催化剂的超滤膜再生水处理装置 | |
KR101042489B1 (ko) | 친환경적 악취 및 휘발성 유기화합물 정화장치 | |
KR100907273B1 (ko) | 악취제어를 위한 기능성 탈취커버장치 | |
US8083837B2 (en) | Biological process for purifying air in confined rooms and apparatus thereof | |
CN108328725B (zh) | 一种波导强化光传输的光生物污水处理系统 | |
JP4242939B2 (ja) | 空気浄化装置 | |
JP4531162B2 (ja) | 空気浄化装置 | |
CN110180379A (zh) | 一种室内甲醛降解装置 | |
TWM459867U (zh) | 空氣清淨裝置 | |
CN1805683B (zh) | 增加有微生物空气净化功能的水族容器 | |
JPH0957058A (ja) | Co2 固定化装置 | |
CN217383242U (zh) | 一种净化装置及空调 | |
CN208249977U (zh) | 光强化节能污水处理装置 | |
US20240042383A1 (en) | Method for air purification and simultaneous production of o2 by means of algal culture | |
CN104841267A (zh) | 一种生态技术为核心的空气净化再生装置与方法 | |
JP2006305438A (ja) | 水浄化装置及び水浄化装置を用いる水槽 | |
KR101675154B1 (ko) | 친환경 핼리오스탯 오염공기 저감장치 | |
CN211170295U (zh) | 一种一体化污水处理系统 | |
KR100437534B1 (ko) | 탈취기내에 균일한 가스를 공급하는 다공성에어팩을이용한 생물학적 악취제거장치 | |
CN113666480A (zh) | 一种污水与臭气一体化处理的装置 | |
CN214088080U (zh) | 一种喷洒式污水处理箱 | |
CN221191868U (zh) | 一种处理废水用的菌藻共生系统 | |
CN217042017U (zh) | 一体化除臭装置 | |
CN217287838U (zh) | 用于处理复杂废气的光催化协同增效净化装置 | |
CN2447671Y (zh) | 空调机组用紫外线空气消毒器 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050119 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20050215 |
|
RD01 | Notification of change of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421 Effective date: 20050620 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070426 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080513 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080714 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080819 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20081010 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20081202 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20081226 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120109 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |