JP4241768B2 - 易開封性積層体およびそれを用いた蓋材および軟包装材 - Google Patents
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Description
請求項1記載の発明は、基材上に、ポリプロピレン樹脂もしくはポリプロピレン系樹脂をベースとした樹脂組成物をシーラント層(A層)とし、そのシーラント層上に、密度が0.850〜0.925g/cm3の範囲で、かつ105℃以下に少なくとも一つ融点を有し、該融点の融解熱量が10〜70J/gの範囲を満たす、超低密度ポリエチレンであるポリオレフィン系樹脂層(B層)を設けた、基材/B層/A層からなる構成であり、
かつ、A層とB層の室温におけるラミネート強度が、5〜20N/15mmの範囲を満たし、70℃雰囲気下におけるラミネート強度が、0.1〜10N/15mmの範囲を満たすことを特徴とする易開封性積層体である。
(1)本発明の易開封性積層体は、室温における易開封性が必要な一般的な蓋材や軟包装材などに対応が可能である。
(2)また、本発明の易開封性積層体は、電子レンジ対応を考慮して、高温雰囲気下での易開封性が要求される蓋材などに対応が可能である。特に、被着体が紙と複合された複合紙容器の場合であっても、容器を破壊させることなく蓋材を開封させることが可能である。
(3)また、本発明の易開封性積層体は、近年注目を浴びているバリアフリー的な観点や、省資源、環境問題を意識した複合紙容器用の蓋材にも対応することが可能であることから、市場のニーズに十分答えることが可能である。
らに易開封性を付与するものである。このような層間剥離タイプの積層体の剥離強度の指標としては、室温における剥離強度が5〜20N/15mmの範囲であり、高温時、特に70℃雰囲気下で5分放置した時のラミネート強度が0.1〜10N/15mmの範囲である。室温雰囲気で20N/15mmを超える強度であると、室温時における易開封性が得られない。また、5N/15mmを下回ると、シール強度の安定性がない。さらに、高温における剥離強度が10N/15mmを超えると、紙と複合させた複合容器をシールした場合に、容器が破壊されることがある。また、ラミネート強度が0.1N/15mmより小さい値の場合は、電子レンジなどで加温され、発生した蒸気により蓋が剥がれてしまうことがある。
1)紙層/熱可塑性樹脂層/アルミ箔層/熱可塑性樹脂層/B層/A層(図1参照)
2)熱可塑性樹脂層/熱可塑性樹脂層/B層/A層(図2参照)
3)熱可塑性樹脂層/アルミ箔層/熱可塑性樹脂層/B層/A層(図3参照)
積層体の層構成は、上記構成に限定されるものではない。最外層として熱可塑性樹脂層を用いる場合は、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミドフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム等が挙げられる。また、熱可塑性樹脂を中間層として使用する場合には、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレンーαオレフィン共重合体、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂など、また、これらの単体でなく、各種ブレンド物でもよい。また、必要に応じてエチレンービニルアルコール共重合体やポリビニルアルコールなどのバリア性樹脂層、エチレンーα、β不飽和カルボン酸共重合体、酸無水物変性ポリオレフィン樹脂などの接着性樹脂層を押出ラミネートやドライラミネートなどの公知の手法によって積層させることが可能である。また、各積層体を貼りあわせる際に、ウレタン系やイミン系などの各種接着剤層やコーティング層、インキ層を、グラビアコーティング、リバースコーティング、バーコーティングなどの公知の手法を用いて介在させることもできる。
ることが可能である。特に、高温時にはこの積層体の開封強度は極端に低下するため、ハーフカットを施しておいた方が好ましい。
二軸延伸ポリエステルフィルム(25μm)上にウレタン系接着剤をグラビアコーティングにより塗工後、押出ラミネート法により低密度ポリエチレン樹脂20μm積層させた。このようにして得られた原反を加工用の基材として用いた。このようにして得られた基材上に、共押出ラミネーター(フィードブロックタイプ)により、加工温度270℃、加工速度80m/min.でA層(20μm)、B層(20μm)を同時に積層させ、二軸延伸ポリエステルフィルム/接着剤層/低密度ポリエチレン/B層/A層の構成の評価サンプルが作成した。また、評価用の被着体としては、二軸延伸ポリエステルフィルム(25μm)上にウレタン系接着剤をグラビアコーティングにより塗工し、ドライラミネーションによってキャストポリプロピレンフィルムを積層させたものを使用した。本実施例では、A層の材料として、ブロック−ポリプロピレン樹脂(MI=25)を、一方B層の材料として、超低密度ポリエチレン(MI=6.3、密度=0.89g/cm3、Tm=40℃、融解熱量=14J/g)を使用した。下記に示した評価方法により、T型剥離により評価を行った。
本発明の上記積層体と、被着体を重ね合せ、ヒートシーラーにて150〜200℃、圧力0.2MPa、シール時間1秒でシールした。また、今回の評価では、ハーフカットを想定し、あらかじめ積層体A層側にハーフカットを施した。剥離条件としては、室温および70℃―5分で行い、剥離速度としては300mm/min.のT型剥離により評価を行った。
B層の材料として、超低密度ポリエチレン(MI=4.9、密度=0.90g/cm3、Tm=65℃、融解熱量=35J/g)を使用した以外は実施例1と同様の積層体を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
B層の材料として、エチレン−ヘキセン共重合体(MI=20、密度=0.88g/cm3、Tm=100℃、融解熱量=35J/g)を使用した以外は実施例1と同様の積層体を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
A層の材料として、ランダム−ポリプロピレン樹脂(MI=22、)を、一方B層の材料として、エチレン−オクテン共重合体(MI=7.1、密度=0.902g/cm3、Tm=100℃、融解熱量=55J/g)を使用した以外は実施例1と同様の積層体を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
<参考例3>
B層の材料として、エチレン−オクテン共重合体(MI=5、密度=0.88g/cm3、Tm=65℃、融解熱量=35J/g)を使用した以外は参考例2と同様の積層体を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
A層としてブロック−ポリプロピレン樹脂(MI=25)、B層として超低密度ポリエチレン(MI=6.3、密度=0.89g/cm3、Tm=40℃、融解熱量=14J/g)を使用し、下記に示した包装容器の作成方法に従って、蓋材を作成後、内容物を紙トレーに充填し、蓋材をシールした。その後、電子レンジにかけ、蓋材の開封感を官能的に評価した。その結果、加温により著しくピール強度が低下することで、紙トレーを破壊すること無く、かつ蓋自体がかなり易開封性を有するため、高温になったトレーを手で保持する時間も短くてすみ、火傷の心配も無いという良好な結果であった。また、ハーフカットを施すことで、二重蓋の問題も発生しなかった。
紙層/熱可塑性樹脂層/アルミ箔層/熱可塑性樹脂層/B層/A層からなる積層体を作成した。あらかじめ、紙層(坪量79g/cm2)とアルミ箔層(7μm)を低密度ポリエチレン樹脂(16μm)を340℃で押出ラミネートすることにより作成し、そのアルミ箔の裏面にエチレン−メタクリル酸共重合体(15μm)を積層させた。その後は、評価用サンプル作成と同様な手法で、A層、B層を設けた。以上のように積層体を、各種容器の蓋材(特に電子レンジ用紙トレーの蓋材として)として使用した。その際にあらかじめ、シール部分近傍をハーフカット処理を施すことで、二重蓋対策を行った。この紙トレーに水物の内容物を充填後、上記積層体(蓋材)をかぶせ、240℃、0.4MPa、4秒でシールすることで蓋付きトレーを作成した。
A層としてブロック−ポリプロピレン樹脂(MI=25)、B層として超低密度ポリエチレン(MI=6.3、密度=0.89g/cm3、Tm=40℃、融解熱量=14J/g)を使用し、下記に示した 包装容器の作成方法に従って、軟包装材を作成した。軟包装体の開封感を官能的に評価した。その結果、室温における開封感は、官能的にも密封性および易開封性を双方兼ね備えた包装材と感じられ、非常に良好な結果であった。
[包装容器の作成方法]
熱可塑性樹脂層/熱可塑性樹脂層/B層/A層からなる積層体として実施例1で作成した評価用サンプルをそのまま使用した。サンプルを所定の大きさに断裁後、3方シールによりパウチを作成した。その中にはあらかじめ、粉物を充填しておいた。
2・・・B層
3、5・・・熱可塑性樹脂層
4・・・アルミ箔層
6・・・紙層
7・・・ハーフカット
10、20、30、40・・・易開封性積層体
Claims (4)
- 基材上に、ポリプロピレン樹脂もしくはポリプロピレン系樹脂をベースとした樹脂組成物をシーラント層(A層)とし、そのシーラント層上に、密度が0.850〜0.90g/cm3の範囲で、かつ105℃以下に少なくとも一つ融点を有し、該融点の融解熱量が10〜70J/gの範囲を満たす、超低密度ポリエチレンであるポリオレフィン系樹脂層(B層)を設けた、基材/B層/A層からなる構成に、中間層としてポリエチレン樹脂である熱可塑性樹脂を使用したものであり、
かつ、A層とB層の室温におけるラミネート強度が、5〜20N/15mmの範囲を満たし、70℃雰囲気下におけるラミネート強度が、0.1〜10N/15mmの範囲を満たすことを特徴とする易開封性積層体。 - 請求項1に記載の易開封性積層体を用いたことを特徴とする蓋材。
- 電子レンジ用複合紙容器に用いることを特徴とする請求項2に記載の蓋材。
- 請求項1に記載の易開封性積層体を用いたことを特徴とする軟包装材。
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