JP2001287323A - 易開封性積層体およびそれを用いた蓋材および軟包装材 - Google Patents

易開封性積層体およびそれを用いた蓋材および軟包装材

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JP2001287323A
JP2001287323A JP2000103679A JP2000103679A JP2001287323A JP 2001287323 A JP2001287323 A JP 2001287323A JP 2000103679 A JP2000103679 A JP 2000103679A JP 2000103679 A JP2000103679 A JP 2000103679A JP 2001287323 A JP2001287323 A JP 2001287323A
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JP2000103679A
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Masayoshi Suzuta
昌由 鈴田
Yoshinaga Shirosugi
嘉良 白杉
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、室温と高温とで容易に、かつ円滑に
開封することができる室温と高温での開封性のバランス
に優れた易開封性を有する積層体およびそれを用いた蓋
材と軟包装材を提供することを目的とする。 【解決手段】紙、熱可塑性樹脂フィルム、アルミニウム
箔等からなる基材上に、ポリプロピレン樹脂もしくはポ
リプロピレン系樹脂をベースとした樹脂組成物をシーラ
ント層(A層)とし、そのシーラント層上に、密度が
0.850〜0.925g/cm3の範囲で、かつ10
5℃以下に少なくとも一つ融点を有し、該融点の融解熱
量が10〜70J/gの範囲を満たすポリオレフィン系
樹脂あるいはポリオレフィン系共重合体層(B層)を設け
た構成からなることを特徴とする易開封性積層体および
それを用いた蓋材および軟包装材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、易開封性を有する
積層体に関し、さらに詳細には、室温でも密着性かつ易
開封性を有しながらも、電子レンジなどで加温した際に
は、非常にイージーピール性を有する積層体に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】食品包装分野において、インスタントラ
ーメン、ゼリー、ヨーグルトなどカップに内容物を充填
した包装形態が増加してきている。また、最近ではHM
R(ホーム・ミール・リプレースメント)の流れが強く
なり、それに伴い、冷凍流通可能でかつ電子レンジなど
の耐熱性を有するトレーなども徐々に増えている。これ
らの容器の代表的な例としては、一般的にポリエチレ
ン、ポリスチレン、発泡ポリスチレン、ポリプロピレン
樹脂、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂を射出成形
や真空圧縮成形などの製法を利用して製造されている。
しかしながら、上述したように、消費者が内容物の入っ
た容器をそのまま直接電子レンジで加温して、その後、
蓋などの積層体を開封する事で内容物を食する傾向が強
くなり、それらの容器の要求品質として、耐熱性が求め
られるようになってきた。一般に耐熱性が要求される分
野ではポリプロピレン樹脂やポリエステル樹脂を使用し
た容器が多く、また、最近では省資源対応や環境問題を
考慮して、紙とポリプロピレンフィルムあるいはポリエ
ステルフィルムを複合化させた紙トレーなどが使用され
る傾向が強くなってきているため、それに対する蓋材な
どの積層体もポリプロピレンやポリエステルなどの被着
体に接着が可能なシーラントが要求されるようになって
きた。
【0003】一般にこれらの容器に対する積層体は、内
容物保護および開封時の易開封性考慮した蓋材が設けら
れている。これらの蓋材のシーラント層は、内容物保護
のため被着体とは強接着性を有しながらも、開封時には
易開封性を有するという相反する機能を要求されてい
る。このような要求を満たすため、様々な機能が蓋材に
付与されてきた。その一つが、易開封機構の設計であ
り、それらの例として、層間剥離機構、凝集剥離機構が
挙げられる。
【0004】このように、イージーピール性を有するシ
ーラントの登場は、密封性および易開封性という相反す
る目的を兼ね備えたシーラントとして、様々な蓋材ある
いは軟包装材料に使用されるようになってきた。しかし
ながら、昨今の省資源、環境対応を意識した、紙とプラ
スチックの複合容器などの環境対応型容器の登場によ
り、さらにそのイージーピール性シーラントの要求が高
くなってきた。その一例として、一般に板紙などは、室
温において凝集力が弱いが、高温になると著しく凝集力
が小さくなる傾向が強くなる。例えば、紙とプラスチッ
クの複合させた紙トレーなどを、消費者が電子レンジで
加温した際には、その容器の強度物性が著しく低下して
いる可能性があるため、加温により低下した容器の強度
物性よりも小さい開封強度で積層体が開封されなくては
ならない。また、電子レンジで加温された容器は非常に
熱くなっているため、できるだけ開封強度を弱くして積
層体を開けやすくすることにより、開封時に容器を手で
保持すること、あるいは内容物をこぼすことによる火傷
の問題を避ける必要がある。
【0005】このように、消費者の食生活の変化や環境
を意識した活動に伴い、容器への要求品質も大きく変化
し、室温ではある程度の易開封性を有し、高温ではたや
すい易開封性を求めるようになってきた。現在のところ
易開封性を考慮した積層体は数々上市されているが、こ
れらの要求に見合うものは少なく、今後の容器の品質の
変化に対応した易開封性を有する積層体が必要となって
きている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の課題
を考慮してなされたものであり、室温と高温とで容易
に、かつ円滑に開封することができる室温と高温での開
封性のバランスに優れた易開封性を有する積層体および
それを用いた蓋材と軟包装材を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、紙、熱可塑性樹脂フィル
ム、アルミニウム箔等からなる基材上に、ポリプロピレ
ン樹脂もしくはポリプロピレン系樹脂をベースとした樹
脂組成物をシーラント層(A層)とし、そのシーラント
層上に、密度が0.850〜0.925g/cm3の範
囲で、かつ105℃以下に少なくとも一つ融点を有し、
該融点の融解熱量が10〜70J/gの範囲を満たすポ
リオレフィン系樹脂あるいはポリオレフィン系共重合体
層(B層)を設けた構成からなることを特徴とする易開封
性積層体である。
【0008】請求項2記載の発明は、請求項1記載の易
開封性積層体において、前記ポリオレフィン系樹脂ある
いはポリオレフィン系共重合体が、低密度ポリエチレン
もしくは超低密度ポリエチレンあるいはこれらの酸変成
物、エチレン-αオレフィン共重合体あるいはその酸変
成物であるポリエチレン系エラストマーもしくはポリエ
チレン系プラストマーであることを特徴とする。
【0009】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の易開封性積層体において、A層とB層の室温にお
けるラミネート強度が、5〜20N/15mmの範囲を
満たすことを特徴とする。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれか1項に記載の易開封性積層体において、A層とB
層の70℃雰囲気下におけるラミネート強度が、0.1
〜10N/15mmの範囲を満たすことを特徴とする。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれか1項に記載の易開封性積層体を用いたことを特徴
とする蓋材である。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項1〜4のい
ずれか1項に記載の易開封性積層体を用いたことを特徴
とする軟包装材である。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明の易開封性積層体は、ポリプ
ロピレン樹脂もしくはポリプロピレン系樹脂をベースと
した樹脂組成物をシーラント層(A層)とし、そのシー
ラント層上に、密度が0.850〜0.925g/cm
3の範囲で、かつ105℃以下に少なくとも一つ融点を
有し、該融点の融解熱量が10〜70J/gの範囲を満
たすポリオレフィン系樹脂あるいはポリオレフィン系共
重合体層(B層)を設けた構成からなることを特徴とする
ものである。
【0014】本発明の易開封性積層体における、上記B
層を形成する樹脂としては、低密度ポリエチレン、超低
密度ポリエチレン、エチレン-αオレフィン共重合体が
挙げられ、加工性やその他の物性を考慮して、その他の
樹脂もしくは添加剤を配合することもできる。ただし、
B層として用いる樹脂は、A層を構成するポリプロピレ
ン系樹脂あるいはプロピレン系樹脂を主成分とする樹脂
組成物との室温におけるラミネート強度を得るために
も、密度が0.850〜0.925g/cm3の範囲で
選択されるポリエチレン系エラストマーもしくはポリエ
チレン系プラストマーであることが好ましい。
【0015】また、本発明の易開封性積層体は、A層/
B層間の層間剥離を利用した層間剥離タイプのイージー
ピールシーラントとして使用されるが、上述したよう
に、高温時におけるイージーピール性を付与するため
に、このB層として用いるポリエチレン系エラストマー
もしくはポリエチレン系プラストマーとしては、105
℃以下に少なくとも一つ融点を有し、その融解熱量が1
0〜70J/gの範囲から選ばれるものが好ましい。融
点が105℃以下でないと、B層の軟化に伴う高温時の
易開封性が期待できず、また融点が105℃以下であっ
ても、その融解熱量が70J/g以上では、電子レンジ
で加温する温度、時間内でB層が十分軟化できないた
め、高温時における易開封性が期待できない。高温時に
おける易開封性を得るためには、B層として用いる樹脂
は、密度が0.850〜0.925g/cm3の範囲
で、かつ105℃以下に少なくとも一つ融点を有し、そ
の融解熱量が10〜70J/gであるポリオレフィン系
樹脂あるいはポリオレフィン系共重合体層、好ましくは
ポリエチレン系エラストマーもしくはポリエチレン系プ
ラストマーであることが好ましい。
【0016】このようなB層を形成するポリオレフィン
系樹脂あるいはポリオレフィン系共重合体としては、分
岐度を高くすることで結晶性を著しく低下させた超低密
度ポリエチレンや、メタロセン触媒などのシングルサイ
ト系触媒を使用することでコモノマーの導入量、導入位
置を制御したエチレンーαオレフィン共重合体エラスト
マーもしくはエチレンーαオレフィンプラストマー(以
上αオレフィンとしてはプロピレン、ブテン−1、ヘキ
セン−1、オクテン−1など種々に選択できる)好まし
い。また、結晶性を低下させたり、A層との界面接着性
を制御するために、無水マレイン酸等の酸あるいは酸無
水物により変性してもよく、上述したような物性を満た
す樹脂であればこれに限定されるものではない。
【0017】本発明の易開封性積層体における、シーラ
ント層として使用するA層を形成する樹脂としては、基
本的には、B層を構成する樹脂と相溶性が無く、A層と
B層の界面における接着が、粘着などの接着様式によっ
てラミネートされていることが好ましく、ポリプロピレ
ン系樹脂やポリエステル系樹脂などの樹脂が選定され
る。特に、この積層体を蓋材として使用し、その蓋材の
被着体となる容器の材質構成がポリプロピレン系樹脂で
あれば、 A層となる樹脂としてはポリプロピレン系樹
脂あるいはポリプロピレン系樹脂を主体とした樹脂組成
物であることが好ましい。
【0018】このようなポリプロピレン系樹脂もしくは
ポリプロピレン系樹脂を主体とした樹脂組成物として
は、ホモポリプロピレン樹脂、ブロックポリプロピレン
樹脂、ランダムポリプロピレン樹脂、ポリプロピレン-
αオレフィン共重合体、あるいはこれらの樹脂にポリス
チレンや、ポリエチレン系樹脂、エチレン系共重合体な
ど非相溶系の樹脂成分を配合し、このシーラント層自体
に凝集剥離性を持たせた樹脂組成物も使用することが可
能であり、求められる積層体の要求品質に対し様々に選
択することが可能である。例えば、低温シール性が要求
されるのであれば、ランダムポリプロピレンやプロピレ
ン-αオレフィン共重合体が、耐衝撃性が要求されるの
であれば、ブロックポリプロピレンやプロピレン-αオ
レフィン共重合体が、また、本発明の積層体の層間剥離
機構だけでなく、シーラント自体にも凝集剥離性を付与
したい場合には、230℃におけるメルトインデックス
が0.1〜100g/10分、好ましくは3〜50g/
10分の範囲のポリプロピレン系樹脂を主体とした樹脂
組成物を用いることが可能である。
【0019】本発明の易開封性積層体の特徴をまとめる
と、(1)A層/B層間がB層を形成する樹脂の粘着性
などの接着機構を利用したものであり、(2)室温にお
いては、その層間接着強度が比較的強いが、(3)高温
ではB層を構成する樹脂が軟化することで、高温時にさ
らに易開封性を付与するものである。このような層間剥
離タイプの積層体の剥離強度の指標としては、室温にお
ける剥離強度が5〜20N/15mmの範囲であり、高
温時、特に70℃雰囲気下で5分放置した時のラミネー
ト強度が0.1〜10N/15mmの範囲である。室温
雰囲気で20N/15mmを超える強度であると、室温
時における易開封性が得られない。また、5N/15m
mを下回ると、シール強度の安定性がない。さらに、高
温における剥離強度が10N/15mmを超えると、紙
と複合させた複合容器をシールした場合に、容器が破壊
されることがある。また、ラミネート強度が0.1N/
15mmより小さい値の場合は、電子レンジなどで加温
され、発生した蒸気により蓋が剥がれてしまうことがあ
る。
【0020】本発明の易開封性積層体の具体例として
は、蓋材や、その積層体自体を使用した軟包装形態が考
えられる。それらを以下に示す。 1)紙層/熱可塑性樹脂層/アルミ箔層/熱可塑性樹脂
層/B層/A層(図1参照) 2)熱可塑性樹脂層/熱可塑性樹脂層/ B層/ A層
(図2参照) 3)熱可塑性樹脂層/アルミ箔層/熱可塑性樹脂層/
B層/ A層(図3参照)
【0021】積層体の層構成は、上記構成に限定される
ものではない。最外層として熱可塑性樹脂層を用いる場
合は、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリアミ
ドフィルム、延伸ポリプロピレンフィルム等が挙げられ
る。また、熱可塑性樹脂を中間層として使用する場合に
は、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン
ーαオレフィン共重合体、ポリエステル樹脂、ポリアミ
ド樹脂など、また、これらの単体でなく、各種ブレンド
物でもよい。また、必要に応じてエチレンービニルアル
コール共重合体やポリビニルアルコールなどのバリア性
樹脂層、エチレンーα、β不飽和カルボン酸共重合体、
酸無水物変性ポリオレフィン樹脂などの接着性樹脂層を
押出ラミネートやドライラミネートなどの公知の手法に
よって積層させることが可能である。また、各積層体を
貼りあわせる際に、ウレタン系やイミン系などの各種接
着剤層やコーティング層、インキ層を、グラビアコーテ
ィング、リバースコーティング、バーコーティングなど
の公知の手法を用いて介在させることもできる。
【0022】さらに、紙を積層した構成においては、紙
の材質も特に限定されるものではない。また、アルミ箔
層の代わりに、バリア性を付与させるために無機化合物
を蒸着などの手法により積層させたフィルムも使用する
ことが可能である。
【0023】本発明の積層体においてA層およびB層を
積層させる際には、これらの積層体の積層方法も特に限
定されるわけではなく、通常の押出ラミネート、ドライ
ラミネートなどの各種ラミネート方法を利用して製造す
る事が可能である。しかしながら、上述したように、B
層自体の樹脂が粘着性を有するため、加工性、ハンドリ
ングを考慮すると、 A層およびB層をTダイによる共
押出ラミネートにより製膜した方が好ましい。
【0024】これらの積層体を作成するにあたり、各々
の層は、別工程あるいはインラインで各種加工、処理を
施しても構わない。必要に応じて、被着体との接着性を
向上させるため、コロナ処理、火炎処理、プラズマ処理
などの各種表面処理を施しても構わなく、また、押出ラ
ミネート法であれば溶融樹脂にオゾン処理などの処理を
施すこともできる。また、包材のスリップ性、アンチブ
ロッキング性、ライン適性を考慮した上で、シーラント
内面のみ、あるいは積層体全体にエンボス加工を施して
も構わない。
【0025】これらの積層体の用途分野としては、上述
したような、蓋材(電子レンジ用容器、カップ用、ブリ
スター包材用など)、ガゼッタ包材、3方・4方シール
包材など各種包材に適応が可能である。ただし、この積
層体を蓋材として使用する際には、層間剥離タイプの積
層体であるために、開封時に二重蓋の問題が起きる場合
がある。その場合は、図4に示すように、少なくともA
層に半切れ歯(ハーフカット)を入れることで、この問
題を解消することが可能である。特に、高温時にはこの
積層体の開封強度は極端に低下するため、ハーフカット
を施しておいた方が好ましい。
【0026】以下に本発明の実施例を示すが、これらに
限られるものではない。
【0027】<実施例1>二軸延伸ポリエステルフィル
ム(25μm)上にウレタン系接着剤をグラビアコーティ
ングにより塗工後、押出ラミネート法により低密度ポリ
エチレン樹脂20μm積層させた。このようにして得ら
れた原反を加工用の基材として用いた。このようにして
得られた基材上に、共押出ラミネーター(フィードブロ
ックタイプ)により、加工温度270℃、加工速度80
m/min.でA層(20μm)、B層(20μm)を同
時に積層させ、二軸延伸ポリエステルフィルム/接着剤
層/低密度ポリエチレン/B層/A層の構成の評価サン
プルが作成した。また、評価用の被着体としては、二軸
延伸ポリエステルフィルム(25μm)上にウレタン系接
着剤をグラビアコーティングにより塗工し、ドライラミ
ネーションによってキャストポリプロピレンフィルムを
積層させたものを使用した。本実施例では、A層の材料
として、ブロック-ポリプロピレン樹脂(MI=25)
を、一方B層の材料として、超低密度ポリエチレン(M
I=6.3、密度=0.89g/cm3、Tm=40℃、
融解熱量=14J/g)を使用した。下記に示した評価
方法により、T型剥離により評価を行った。 [評価方法]本発明の上記積層体と、被着体を重ね合せ、
ヒートシーラーにて150〜200℃、圧力0.2MP
a、シール時間1秒でシールした。また、今回の評価で
は、ハーフカットを想定し、あらかじめ積層体A層側に
ハーフカットを施した。剥離条件としては、室温および
70℃―5分で行い、剥離速度としては300mm/m
in.のT型剥離により評価を行った。
【0028】<実施例2>B層の材料として、超低密度
ポリエチレン( MI=4.9、密度=0.90g/c
3、Tm=65℃、融解熱量=35J/g)を使用し
た以外は実施例1と同様の積層体を作成し、実施例1と
同様の評価を行った。
【0029】<実施例3>B層の材料として、エチレン
−ヘキセン共重合体( MI=20、密度=0.88g
/cm3、Tm=100℃、融解熱量=35J/g)を
使用した以外は実施例1と同様の積層体を作成し、実施
例1と同様の評価を行った。
【0030】<実施例4>A層の材料として、ランダム
-ポリプロピレン樹脂(MI=22、)を、一方B層の
材料として、エチレン−オクテン共重合体(MI=7.
1、密度=0.902g/cm3、Tm=100℃、融解
熱量=55J/g)を使用した以外は実施例1と同様の
積層体を作成し、実施例1と同様の評価を行った。
【0031】<実施例5>B層の材料として、エチレン
−オクテン共重合体(MI=5、密度=0.88g/c
3、Tm=65℃、融解熱量=35J/g) を使用し
た以外は実施例4と同様の積層体を作成し、実施例1と
同様の評価を行った。
【0032】実施例1〜5の評価結果を表1に示す。
【0033】
【表1】
【0034】<実施例6>A層としてブロック-ポリプ
ロピレン樹脂(MI=25)、B層として超低密度ポリ
エチレン(MI=6.3、密度=0.89g/cm3、T
m=40℃、融解熱量=14J/g)を使用し、下記に
示した包装容器の作成方法に従って、蓋材を作成後、内
容物を紙トレーに充填し、蓋材をシールした。その後、
電子レンジにかけ、蓋材の開封感を官能的に評価した。
その結果、加温により著しくピール強度が低下すること
で、紙トレーを破壊すること無く、かつ蓋自体がかなり
易開封性を有するため、高温になったトレーを手で保持
する時間も短くてすみ、火傷の心配も無いという良好な
結果であった。また、ハーフカットを施すことで、二重
蓋の問題も発生しなかった。 [包装容器の作成方法]紙層/熱可塑性樹脂層/アルミ箔
層/熱可塑性樹脂層/B層/A層からなる積層体を作成
した。あらかじめ、紙層(坪量79g/cm2)とアル
ミ箔層(7μm)を低密度ポリエチレン樹脂(16μm)を
340℃で押出ラミネートすることにより作成し、その
アルミ箔の裏面にエチレン-メタクリル酸共重合体(15
μm)を積層させた。その後は、評価用サンプル作成と
同様な手法で、A層、B層を設けた。以上のように積層
体を、各種容器の蓋材(特に電子レンジ用紙トレーの蓋
材として)として使用した。その際にあらかじめ、シー
ル部分近傍をハーフカット処理を施すことで、二重蓋対
策を行った。この紙トレーに水物の内容物を充填後、上
記積層体(蓋材)をかぶせ、240℃、0.4MPa、
4秒でシールすることで蓋付きトレーを作成した。
【0035】<実施例7>A層としてブロック-ポリプ
ロピレン樹脂(MI=25)、B層として超低密度ポリ
エチレン(MI=6.3、密度=0.89g/cm3、T
m=40℃、融解熱量=14J/g)を使用し、下記に
示した 包装容器の作成方法に従って、軟包装材を作成
した。軟包装体の開封感を官能的に評価した。その結
果、室温における開封感は、官能的にも密封性および易
開封性を双方兼ね備えた包装材と感じられ、非常に良好
な結果であった。 [包装容器の作成方法]熱可塑性樹脂層/熱可塑性樹脂層
/ B層/ A層からなる積層体として実施例1で作成し
た評価用サンプルをそのまま使用した。サンプルを所定
の大きさに断裁後、3方シールによりパウチを作成し
た。その中にはあらかじめ、粉物を充填しておいた。
【0036】
【発明の効果】本発明により、室温および高温時とで容
易に、かつ円滑に開封することができる室温および高温
時での開封性のバランスに優れた易開封性を有する積層
体を提供することが可能となった。これによって、 (1)本発明の易開封性積層体は、室温における易開封
性が必要な一般的な蓋材や軟包装材などに対応が可能で
ある。 (2)また、本発明の易開封性積層体は、電子レンジ対
応を考慮して、高温雰囲気下での易開封性が要求される
蓋材などに対応が可能である。特に、被着体が紙と複合
された複合紙容器の場合であっても、容器を破壊させる
ことなく蓋材を開封させることが可能である。 (3)また、本発明の易開封性積層体は、近年注目を浴
びているバリアフリー的な観点や、省資源、環境問題を
意識した複合紙容器用の蓋材にも対応することが可能で
あることから、市場のニーズに十分答えることが可能で
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての易開封性積層体の断
面図である。
【図2】本発明の一実施例としての易開封性積層体の断
面図である。
【図3】本発明の一実施例としての易開封性積層体の断
面図である。
【図4】本発明の一実施例としてのハーフカットを施し
た易開封性積層体の断面図である。
【符号の詳細な説明】
1…… A層 2…… B層 3、5……熱可塑性樹脂層 4……アルミ箔層 6……紙層 7……ハーフカット 10、20、30、40……易開封性積層体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3E086 AB01 AD01 AD23 BA04 BA13 BA14 BA15 4F100 AB10A AB33A AK01A AK03C AK06C AK07B AK41 AK51G AK62C AK63C AK64B AK66B AL07C AL09C BA03 BA04 BA10A BA10C CB00 DG10A EH232 GB15 GB18 JA04C JA13C JA20C JB16A JK01 JK06 JL14 YY00 YY00C

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙、熱可塑性樹脂フィルム、アルミニウム
    箔等からなる基材上に、ポリプロピレン樹脂もしくはポ
    リプロピレン系樹脂をベースとした樹脂組成物をシーラ
    ント層(A層)とし、そのシーラント層上に、密度が
    0.850〜0.925g/cm3の範囲で、かつ10
    5℃以下に少なくとも一つ融点を有し、該融点の融解熱
    量が10〜70J/gの範囲を満たすポリオレフィン系
    樹脂あるいはポリオレフィン系共重合体層(B層)を設け
    た構成からなることを特徴とする易開封性積層体。
  2. 【請求項2】前記ポリオレフィン系樹脂あるいはポリオ
    レフィン系共重合体が、低密度ポリエチレンもしくは超
    低密度ポリエチレンあるいはこれらの酸変成物、エチレ
    ン-αオレフィン共重合体あるいはその酸変成物である
    ポリエチレン系エラストマーもしくはポリエチレン系プ
    ラストマーであることを特徴とする請求項1記載の易開
    封性積層体。
  3. 【請求項3】A層とB層の室温におけるラミネート強度
    が、5〜20N/15mmの範囲を満たすことを特徴と
    する請求項1または2記載の易開封性積層体。
  4. 【請求項4】A層とB層の70℃雰囲気下におけるラミ
    ネート強度が、0.1〜10N/15mmの範囲を満た
    すことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載
    の易開封性積層体。
  5. 【請求項5】請求項1〜4のいずれか1項に記載の易開
    封性積層体を用いたことを特徴とする蓋材。
  6. 【請求項6】請求項1〜4のいずれか1項に記載の易開
    封性積層体を用いたことを特徴とする軟包装材。
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