JP4240919B2 - 義歯アタッチメント - Google Patents
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Description
【技術分野】
本発明は,磁気吸引力によって,義歯を固定用支台のキーパに対して着脱自在に固定する義歯アタッチメントに関する。
【0002】
【従来技術】
歯科治療においては,義歯の着脱が容易であるという観点から,例えば特開平7−136190号公報,米国特許4,508,507号等に開示されているように,磁気吸引力を利用する義歯アタッチメントが種々提案されている。
上記特開平7−136190号公報に開示されたアタッチメントは,図3に示すように,義歯床82に植設された磁石構造体61と,顎骨11に埋設した人工歯根19に固定したキーパ62とからなる。そして,磁石構造体61の吸着面611とキーパ62の被吸着面621とを磁気吸引力によって固定するものである。
【0003】
【解決しようとする課題】
しかしながら,この義歯アタッチメントは上記磁石構造体61の吸着面611とキーパ62の被吸着面621とは平面状であるため,噛み合わせに伴う義歯の揺動,回転ができない。
また,特開2001−145642号公報に開示されているアタッチメントは,図4に示すように,上記揺動に対処するため,磁石構造体71の吸着面713に凸状の曲面を,キーパ72の被吸着面723に凹状の曲面を形成させてある。
【0004】
しかしながら,上記曲面状の吸着面713及び被吸着面723の組み合わせだけでは,噛み合わ時に義歯に付与される様々な応力を吸収することができず,上記吸着面713あるいは被吸着面723に偏った摩耗などが生じることもある。
【0005】
本発明は,かかる従来の問題点に鑑み,噛み合せ時に義歯が適度に揺動,回動できると共に,噛み合わせ時の応力を十分に緩和することができる構造を有する義歯アタッチメントを提供しようとするものである。
【0006】
【課題の解決手段】
本発明は,顎骨側に配置する固定用支台と,
該固定用支台に支持され凹状球面形状の被吸着面をもつ磁性材料からなるキーパと,
磁気吸引力により上記キーパに吸着する凸状球面形状の吸着面を有する磁石構造体と,
該磁石構造体の上記吸着面と反対側の面及び側周面を覆う可撓性のキャップとを有し,
義歯を埋設してなる義歯床が上記キャップを介して上記磁石構造体に配設されるように構成されており,
上記キャップは,上記磁石構造体の上記吸着面と反対側の面に向けて突起部を有すると共に,該突起部を上記磁石構造体に当接させて該磁石構造体と上記キャップとの間に所定間隔の空隙を設けてあり,
かつ,上記磁石構造体の上記吸着面は,上記キーパの上記被吸着面よりも小さい面積を有しており,両者の当接状態においては,上記被吸着面内に上記吸着面すべてが位置するように構成されていることを特徴とする義歯アタッチメントにある。
【0007】
本発明の義歯アタッチメントは,上記のごとく,上記キーパの凹状球面形状の被吸着面に,磁石構造体の凸状球面形状の吸着面を当接させる構造を取っている。そして,さらに本発明では,上記磁石構造体と上記義歯床との間に上記可撓性のキャップをも設けてある。そのため,上記義歯アタッチメントは,上記キャップの存在による第1の緩衝機能と,上記キーパと磁石構造体との間の第2の緩衝機能という,2つの緩衝機能を有する構造となっている。
【0008】
即ち,上記義歯アタッチメントを装着して噛み合わせた際には,上記義歯に様々な応力が付与される。このとき,まず第1段階として,上記キャップの可撓性によっていわゆるクッション効果が発揮され,上記応力が吸収される。そして,第2段階として,上記キャップのクッション効果を超える応力は,上記キーパと上記磁石構造体の間の球面形状の当接面における摺動に変えることができる。
つまり,義歯に応力が付与された場合には,上記キャップによる第1の緩衝機能と上記吸着面と被吸着面間の球面形状による第2の緩衝機能とが相俟って,噛み合わせ時の応力を十分に吸収すると共に,義歯の回動や揺動を自然な状態で無理なく許容することができるのである。
【0009】
さらに本発明においては,上記キーパの被吸着面を凹状としてあることにより,次のような作用効果が考えられる。
まず,固定用支台の先端からキーパの吸着面中央までの距離は,吸着面が凸状である場合よりも凹状である場合の方が短く設定することができる。即ち,キーパの吸着面が凹状である場合の方が,キーパと磁石構造体との当接位置が上記固定用支台の先端に近くなる。そのため,上記キーパと磁石構造体との当接位置に付与される力によって固定用支台に作用するトルクは,キーパの吸着面が凹状の方が小さくなる。それ故,上記義歯アタッチメントの構造をより安定したものとすることができると考えられる。
【0010】
さらに,義歯が回動あるいは揺動する場合の回転中心は,上記キーパの吸着面が凹状の場合には磁石構造体側に,凸状の場合には,固定用支台側にくることとなる。この違いが,義歯の回動あるいは揺動を安定的に得られる要因となると考えられる。
そして,これらの作用効果によって,被吸着面と吸着面との偏った摩耗などを抑制することもできる。
【0011】
このように,本発明によれば,噛み合せ時に義歯が適度に揺動,回動できると共に,噛み合わせ時の応力を十分に緩和することができる構造を有する義歯アタッチメントを提供することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の上記キーパの被吸着面及び磁石構造体の吸着面における,凹状又は凸状の球面形状の曲率半径は,3〜15mmであることが好ましい。3mm未満の場合には,はめ合い状態に近くなって吸着面が動かなくなるという問題があり,一方,15mmを超える場合には,吸着面がフラットになって回転の効果が小さくなるという問題がある。
【0013】
また,上記磁石構造体の上記吸着面は,上記キーパの上記被吸着面よりも小さい面積を有しており,両者の当接状態においては,上記被吸着面内に上記吸着面すべてが位置するように構成されている。これにより,上記吸着面と被吸着面とが摺動してずれた場合にも,上記磁石構造体の吸着面の全面がキーパに当接しているので,磁石構造体が形成する磁気回路が十分に維持され,磁気吸引力の低下を防止することができる。
【0014】
また,上記キャップは,上記磁石構造体の上記吸着面と反対側の面に向けて突起部を有すると共に,該突起部を上記磁石構造体に当接させて該磁石構造体と上記キャップとの間に所定間隔の空隙を設けてある。これにより,上記キャップのクッション性をさらに向上させることができる。
【0015】
なお,上記キャップの材料としては,例えば,ポリアセタール硬質樹脂,硬質ポリオキシメチレン樹脂,ポリエチレン,その他の可撓性のある種々の材料を用いることができる。
【0016】
また,上記固定用支台は歯根部に埋込み固定する根面板とすることができる。
この場合には,口腔内において,顎骨に生来植設されている自然の歯根部を用い,これに根面板を埋設しているので,固定用支台は強固にキーパを保持することができる。そのため,耐久性に優れた義歯アタッチメントを提供することができる。また,上記の固定用支台は,キーパを歯根部に固定する部材である。そして,固定用支台は非磁性材料で形成されることが好ましい。例えば,金銀パラジウム合金,金合金,白金合金,Ti等の歯科鋳造用合金を用いることが望ましい。
【0017】
また,上記固定用支台は歯根部に埋め込み固定するコンポジットレジンとすることができる。
この場合には,上記と同様に自然の歯根部に固定用支台を埋め込み固定するが,根面板を金属で形成しないため,臨床操作を簡便にでき,患者の負担も小さくできる義歯アタッチメントを提供することができる。上記コンポジットレジンとしては,アクリルレジンなどの樹脂を用いる。
【0018】
また,上記固定用支台は顎骨に固定される人工歯根とすることもできる。
この場合は,自然の歯根部が破損しているときに,人工歯根を顎骨に挿入固定する。これにより,固定用支台としての人工歯根を顎骨に対して強く植設することができる。上記の人工歯根は,通称インプラントと称されている。
【0019】
また,上記磁石構造体の吸着面には,耐摩耗性を高めるための表面処理が施されていることが好ましい。
この場合には,キーパとの吸着面表面を表面処理することによって,繰り返し行われる着脱や咬合による磁石構造体の吸着面の摩耗をより減少することができ,より寿命の長い義歯アタッチメントとなる。
なお,表面処理は,通常耐摩耗性を向上するために行われる種々の処理を行うことができ,例えば,TiN,ダイヤモンド,N,Cr,セラミック等のコーティングや窒化処理,クロム処理などの表面処理が挙げられる。
【0020】
また,キーパは,固定用支台の上部(磁石構造体側)に固定され,磁石構造体とともに磁気回路を形成し,義歯を固定用支台へ固定する部材である。キーパを形成する材料としては,従来より磁気吸引力を利用する義歯アタッチメントのキーパとして使用されている種々の歯科用の耐食性磁性材料を用いることができる。特に,飽和磁束密度1.3T以上,透磁率3000以上の磁性材料を用いることが望ましく,このような特性を有する磁性材料には,鉄・クロム・モリブデン合金や,19Cr−2Mo−0.2Ti鋼,17Cr−2Mo−0.2Ti鋼等の軟磁性ステンレス鋼等がある。
【0021】
キーパの被吸着面を除くキーパの形状は,特に限定するものではなく,八角形,十二角形等の多角形や,円形等の形状とすることができる。特に,上記の形状は,工具を用いてキーパの取り外しを容易にするという理由から,八角形,または十二角形,或いは,中心部に多角形の穴を形成しておくことが望ましい。
【0022】
次に,磁石構造体は,キーパとともに磁気回路を形成し,義歯を固定用支台へ固定する部材である。
磁石体は,特に限定されるものではなく,従来より磁気吸引力を利用する義歯アタッチメントの磁石体として使用されている種々の磁性体を用いることができる。特に,高いエネルギー積をもつ磁性体を用いることが望ましく,具体的には,2388kJ/m3以上のエネルギー積をもつ磁性体を用いることが実用的に望ましい。このような磁性体としては,Nd−Fe−B系やSm−Co系の希土類磁石等がある。
【0023】
【実施例】
次に,本発明の実施例に係る義歯アタッチメントにつき,図1,図2を用いて説明する。
本例の義歯アタッチメント1は,図1に示すごとく,顎骨側に配置する固定用支台2と,該固定用支台2に支持され凹状球面形状の被吸着面31をもつ磁性材料からなるキーパ3と,磁気吸引力により上記キーパ3に吸着する凸状球面形状の吸着面40を有する磁石構造体4と,該磁石構造体4の上記吸着面40と反対側の面45及び側周面46を覆う可撓性のキャップ5を有する。さらに,実際に使用される際には,図2に示すごとく,キャップ5を介して上記磁石構造体4には義歯床82が配設され,該義歯床82には義歯81が埋設される。
【0024】
以下,これを詳説する。
本例の義歯アタッチメント1の上記固定用支台2は,図1に示すごとく,いわゆるインプラント式のものである。そして上記固定用支台2は,同図に示すごとく,キーパ支持部21と非磁性材料からなるリング22とから構成されている。
【0025】
上記キーパ支持部21は,本体部20と,該本体部20において義歯81に対向する面に設けた嵌め合せ用凸部215と,該嵌め合せ用凸部215に穿設されて,後述するキーパ3の雄ネジ部32を螺合するためのネジ穴212とを有している。
また,上記リング22は,キーパ3との当接面221と,上記キーパ支持部21との当接面222とを有していると共に,上記嵌め合せ用凸部215を収納する収納穴225を有している。
また,キーパ支持部21は,Ti(チタン)製,リング22はSUS316L製とした。
【0026】
上記キーパ3は,図1に示すごとく,凹状球面形状の被吸着面30を有すると共に,その反対側面から延設した雄ネジ部32を有している。本例の凹状球面形状の曲率半径は8mmに設定した。また,被吸着面30の中央部には,工具挿入用の六角穴36が形成されている。また,キーパ3には,19Cr−2Mo−0.2Tiを用いた。
【0027】
上記磁石構造体4は,図1に示すごとく,歯丈方向に互いに背向する両面がN極及びS極となる磁石体41と,該磁石体41を収納する凹部49を有する第1ヨーク42と,該第1ヨーク42の開口部421に配設され,上記磁石体41をシールし上記キーパ3に対面する第2ヨーク43と,上記第1ヨーク42と第2ヨーク43との境界に位置する非磁性部44とを有する。
【0028】
また,該磁石構造体4は,上記第1ヨーク42,第2ヨーク43,および非磁性部44によって形成されると共に,上記キーパ3と対面する吸着面40が,上記キーパ3の被吸着面30と型対称な凸状球面形状を有している。本例の凸状球面形状の曲率半径は8mmに設定した。
【0029】
そして,本例では,磁石構造体4の吸着面40は,上記キーパ3の被吸着面30よりも小さい面積とし,両者の当接状態においては,被吸着面30内に吸着面40すべてが位置するように構成した。
また,上記第1ヨーク42の上面425は,中央が窪んだ形状を有しており,後述するキャップ5の突起部55と係合するように構成されている。
【0030】
また,上記磁石構造体4の吸着面40には,耐摩耗性を高めるため,TiN膜46による表面処理がなされている。
また,磁石構造体4はNd系希土類磁石を用いた。第1ヨーク42,第2ヨーク43には19Cr−2Mo−0.2Ti磁性ステンレス鋼を用いた。
【0031】
キャップ5は,図1に示すごとく,キャップ形状の本体部51と断面楕円形状のボール状を呈した突起部55とよりなる。本体部51は,磁石構造体4の側周面46と接触し両者のテーパ形状によって機会的に嵌め合い関係が得られている。また,上記突起部55が磁石構造体4の上記第1ヨーク42の上面425に当接しており,その周囲には所定間隔の空隙部59が形成されている。
そして,上記キャップ5を装着した磁石構造体4には,前述したように,義歯床82,義歯81が配設される。
【0032】
このような構造の義歯アタッチメント1を使用するに当たっては,まず,図2に示すごとく,上記固定用支台2のキーパ支持部21を,顎骨11に埋設する。
次に,図1に示すごとく,リング22とキーパ3をキーパ支持部21に装着する。
【0033】
このとき,キーパ3の六角穴36に工具を挿入して回動することにより,キーパ3の雄ネジ部32をキーパ支持部21のネジ穴212に螺着する。これにより,キーパ支持部21とリング22とキーパ3とが一体化する。
そして,図2に示すごとく,義歯81を配設した磁石構造体4のキーパ3の吸着面40を被吸着面30に当接させることにより,義歯アタッチメント1を用いた義歯81の装着が完了する。
【0034】
この状態において,上記義歯アタッチメント1は,2つの緩衝機能を有するものとなっている。
即ち,第1の緩衝機能は,上記可撓性のキャップ5の存在によるものであって,第2の緩衝機能は,上記キーパ3の凹状球面形状の被吸着面30に,磁石構造体4の凸状球面形状の吸着面40を当接させる構造により生まれるものである。
【0035】
この2つの緩衝機能によって,次のような作用効果が得られる。
即ち,上記義歯アタッチメント1を装着して噛み合わせた際には,上記義歯81に様々な応力が付与される。このとき,まず第1段階として,上記キャップ5の可撓性によっていわゆるクッション効果が発揮され,上記応力が吸収される。そして,第2段階として,上記キャップ5のクッション効果を超える応力は,上記キーパ3と磁石構造体4の間の球面形状の当接面における摺動に変えることができる。換言すれば,義歯81に応力が付与された場合には,上記キャップ5による第1の緩衝機能と上記吸着面40と被吸着面30間の球面形状の摺動による第2の緩衝機能とが相俟って,噛み合わせ時の応力を十分に吸収すると共に,義歯81の回動や揺動を自然な状態で無理なく許容することができるのである。
【0036】
さらに本例では,キーパ3の被吸着面30を凹状としてある。そのため,これを凸状とした場合に比べて,固定用支台2に作用するトルクを小さくすることができる。そのため,本例の義歯アタッチメント1全体の構造は,上記キーパ3の被吸着面30を積極的に凹状の球面形状とすることによって,より安定した構造とすることができる。さらに,被吸着面30が凹状球面形状なので,義歯81の揺動あるいは回動の回転中心が義歯81に近い位置に存在することとなる。これによって,被吸着面30の形状が逆である場合に比べて,義歯81の回動あるいは揺動をより安定的に得ることができる。そしてこれによって,被吸着面30と吸着面40との偏った摩耗などを抑制することもできる。
【0037】
また,上記のごとく,磁石構造体4の吸着面40は,キーパ3の被吸着面30よりも小さい面積を有しており,両者の当接状態においては,被吸着面30内に吸着面40すべてが位置するように構成した。これにより,吸着面40と被吸着面30とが摺動してずれた場合にも,磁石構造体4の吸着面40の全面がキーパ3に当接しているので,磁石構造体4が形成する磁気回路が十分に維持され,磁気吸引力の低下を防止することができる。
【0038】
このように,本例では,噛み合せ時に義歯が適度に揺動,回動できると共に,噛み合わせ時の応力を十分に緩和することができる構造を有する義歯アタッチメント1が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例における,義歯アタッチメントの展開説明図。
【図2】実施例における,義歯アタッチメントを装着した状態の説明図。
【図3】従来例の義歯アタッチメントの側断面図。
【図4】他の従来例の義歯アタッチメントの側断面図。
【符号の説明】
1...義歯アタッチメント,
11...顎骨,
2...固定用支台,
21...キーパ支持部,
22...リング,
3...キーパ,
30...被吸着面,
4...磁石構造体,
40...吸着面,
41...磁石体,
42...第1ヨーク,
43...第2ヨーク,
44...被磁性部,
81...義歯,
Claims (1)
- 顎骨側に配置する固定用支台と,
該固定用支台に支持され凹状球面形状の被吸着面をもつ磁性材料からなるキーパと,
磁気吸引力により上記キーパに吸着する凸状球面形状の吸着面を有する磁石構造体と,
該磁石構造体の上記吸着面と反対側の面及び側周面を覆う可撓性のキャップとを有し,
義歯を埋設してなる義歯床が上記キャップを介して上記磁石構造体に配設されるように構成されており,
上記キャップは,上記磁石構造体の上記吸着面と反対側の面に向けて突起部を有すると共に,該突起部を上記磁石構造体に当接させて該磁石構造体と上記キャップとの間に所定間隔の空隙を設けてあり,
かつ,上記磁石構造体の上記吸着面は,上記キーパの上記被吸着面よりも小さい面積を有しており,両者の当接状態においては,上記被吸着面内に上記吸着面すべてが位置するように構成されていることを特徴とする義歯アタッチメント。
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