JP4240879B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単位時間当りに入賞した入賞球数と予め設定された単位時間当りの入賞球数の比較結果に応じて単位時間当りの遊技球の発射球数を設定し、該発射球数に基づき発射制御を行うように構成された遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、遊技機の一種であるパチンコ機は、遊技盤の遊技領域に遊技球を発射する打球発射装置を備えている。このようなパチンコ機では、遊技者が打球発射装置を操作し、その操作で発射された遊技球が遊技盤に設けられた始動入賞口などの各種入賞口に入賞することにより、賞球の払出しや図柄組み合わせゲームなどが行われるようになっている。そして、近時のパチンコ機では、1分間(単位時間)当りに発射される遊技球の数(以下、「発射球数」と言う。)が一義的に定められており、その発射球数に基づく発射タイミングで遊技球が発射されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、パチンコ遊技において遊技者が利益を得るためには、より多くの遊技球(賞球)を獲得する必要があり、このためには、始動入賞口など各種入賞口に入賞する遊技球の数(以下、「入賞球数」と言う。)が多いことが望ましい。即ち、遊技者は、入賞球数が増加すれば、遊技球の入賞時に得られる賞球を多く獲得することができる。また、始動入賞口への遊技球の入賞などに応じて行われる図柄組み合わせゲームでは、特定の図柄組み合わせ(全列同一図柄)が形成されることにより、一度に多くの遊技球を獲得できる大当りのチャンスを得ることができる。そのため、遊技者は、始動入賞口に多くの遊技球を入賞させることができれば、図柄組み合わせゲームが行われる回数も増加するため、大当りのチャンスを得る可能性を高くすることができる。
【0004】
その一方、遊技店では、その時々の経営状況により、遊技者側と遊技店側の双方の利益調整を図っている。例えば、新装開店時や新台入換時などは遊技者がより多くの遊技球(賞球)を獲得できるように利益調整を図る一方で、それ以外の時は遊技者側と遊技店側の双方の利益バランスが取れるように利益調整を図っている。このような利益調整を図るために、従来から遊技店では、遊技盤に配設された釘の調整を行うことで、始動入賞口などの入賞口に対する遊技球の入賞のしやすさを調整していた。そのため、遊技技量が比較的高い遊技者は、釘の調整具合を見ながら自身の技量を試す楽しみを持ち合わせている。従って、このような遊技者は、遊技店によって釘の調整が行われているとしても、自身の技量により、ある程度の遊技球を獲得できると共に、図柄組み合わせゲームが行われる回数を大幅に減らすことなく遊技を行うことができる。
【0005】
しかしながら、遊技技量が低い遊技者は、獲得できる遊技球の数や図柄組み合わせゲームの回数が釘の調整具合に大きく左右されることになる。従って、このような遊技者は、釘の調整具合が影響して自身の思うように遊技を行うことができず、パチンコ遊技において利益を得ることが難しかった。そのため、従来のように釘の調整により、遊技店側と遊技者側の双方の利益調整を図る方法では、遊技者の技量に応じてパチンコ遊技の優劣が決まってしまい、遊技者側と遊技店側の双方において適切な利益調整が図られているとは言い難かった。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものであり、その目的は、遊技者の技量に左右されることなく、遊技店側と遊技者側の双方において適切な利益調整を図ることができる遊技機を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、始動入賞口の奥方に配設され、前記始動入賞口に入賞した遊技球を検知する入賞検知手段と、前記入賞検知手段が遊技球を検知したことを契機に図柄を可変させて図柄組み合わせゲームを表示する図柄表示装置と、を備え、前記始動入賞口へ遊技球が入賞した場合、1個の入賞につき予め定めた個数の遊技球を賞球として払い出すように構成されるとともに、前記図柄表示装置に大当りを認識できる図柄組み合わせが表示されると、遊技者に大当り状態が付与される遊技機において、前記入賞検知手段の検知結果に基づき、前記始動入賞口への単位時間当りの入賞球数を計数する計数手段と、前記計数手段で計数された計数入賞球数と予め設定された前記始動入賞口への単位時間当りの入賞球数である設定入賞球数とを比較し、その比較結果に応じて単位時間当りの遊技球の発射球数を設定する設定手段と、前記設定手段によって設定された前記発射球数に基づき遊技球の発射制御を行う制御手段と、を備え、前記設定入賞球数は、発射された遊技球の数に対して前記始動入賞口に入賞した遊技球の比率を示す入賞率を予め定めた基準発射球数に乗算して算出されており、前記発射球数には、前記基準発射球数と、単位時間当りに前記設定入賞球数より多い遊技球が前記始動入賞口に入賞可能となるように設定された増加発射球数と、単位時間当りに前記設定入賞球数より少ない遊技球が前記始動入賞口に入賞可能となるように設定された減少発射球数と、があり、前記設定手段は、前記設定入賞球数に対して前記計数入賞球数が適合する第1条件が成立する場合には、現状設定されている前記発射球数を維持させ、前記設定入賞球数の方が前記計数入賞球数よりも多いことにより、前記設定入賞球数に対し前記計数入賞球数が適合していない第2条件が成立する場合には、現状設定されている前記発射球数より多い前記発射球数として前記増加発射球数を新たに設定し、前記設定入賞球数の方が前記計数入賞球数よりも少ないことにより、前記設定入賞球数に対し前記計数入賞球数が適合していない第3条件が成立する場合には、現状設定されている前記発射球数より少ない前記発射球数として前記減少発射球数を新たに設定する設定制御を実行し、前記基準発射球数で遊技球が発射されたことにより前記第2条件が成立した場合には、前記基準発射球数で遊技球を発射した場合に前記入賞率にしたがって算出される遊技者が獲得可能な獲得遊技球数と前記増加発射球数で遊技球を発射した場合に前記入賞率にしたがって算出される遊技者が獲得可能な獲得遊技球数との差から算出可能な単位時間当りの獲得遊技球数の増加分と、前記計数手段が計数した入賞球数と前記設定入賞球数の差から算出可能な獲得遊技球数の減少分をもとに、前記減少分の遊技球を前記単位時間当りの獲得遊技球数の増加分にしたがって遊技者が獲得し得るようにするために必要な時間を算出し、その時間が経過する迄の発射球数を前記増加発射球数として設定し、前記時間の経過後に前記発射球数を前記基準発射球数に戻す一方、前記基準発射球数で遊技球が発射されたことにより前記第3条件が成立した場合には、前記基準発射球数で遊技球を発射した場合に前記入賞率にしたがって算出される遊技者が獲得可能な獲得遊技球数と前記減少発射球数で遊技球を発射した場合に前記入賞率にしたがって算出される遊技者が獲得可能な獲得遊技球数との差から算出可能な単位時間当りの獲得遊技球数の減少分と、前記計数手段が計数した入賞球数と前記設定入賞球数の差から算出可能な獲得遊技球数の増加分をもとに、前記増加分の遊技球を前記単位時間当りの獲得遊技球数の減少分にしたがって遊技者が獲得し得ないようにするために必要な時間を算出し、その時間が経過する迄の発射球数を前記減少発射球数として設定し、前記時間の経過後に前記発射球数を前記基準発射球数に戻すように構成されたことを要旨とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の遊技機において、前記始動入賞口が配設される遊技領域に対し、単位時間当りに所定個数の遊技球が発射されたか否かを検出する発射球検出手段を備え、前記設定手段は、前記発射球検出手段の検出結果が肯定である場合に前記設定制御を実行することを要旨とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の遊技機において、前記図柄組み合わせゲームの実行中に前記始動入賞口に入賞した遊技球の数を所定の上限値の範囲内で記憶可能に構成されており、前記始動入賞口は、前記始動入賞口へ遊技球が入賞することを許容する第1状態、及び開放されることで前記第1状態より前記始動入賞口へ遊技球が入賞しやすくなる第2状態をとり得る普通電動役物を備え、前記遊技機は、前記普通電動役物が前記第2状態をとりやすく、前記始動入賞口に遊技球が入賞しやすい特定遊技状態、及び、前記特定遊技状態よりも前記普通電動役物が前記第2状態をとり難い通常遊技状態に、前記遊技機の遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段を備え、前記特定遊技状態における前記設定入賞球数と、前記通常遊技状態における前記設定入賞球数には、それぞれ異なる値の入賞球数が設定されているとともに、前記特定遊技状態における前記設定入賞球数には、前記通常遊技状態における前記設定入賞球数よりも多い入賞球数が設定されていることを要旨とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と言う。)に具体化した第1の実施形態を図1〜図3に基づき説明する。
【0011】
図1にはパチンコ機10の機表側が略示されており、パチンコ機10において機体の外郭をなす外枠11の開口前面側には、各種の遊技用構成部材をセットする縦長方形の中枠12が開閉及び着脱自在に組み付けられている。また、中枠12の前面側には、機内部に配置された遊技盤13を透視保護するためのガラス枠を備えた前枠14と上球皿15が共に横開き状態で開閉可能に組み付け整合されている。さらに、中枠12の下部には、下球皿16、発射装置17等が装着されている。また、遊技盤13の遊技領域13aの略中央には、図柄を可変させて図柄組み合わせゲームを行う図柄表示装置18が配設されている。
【0012】
また、図柄表示装置18の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う始動入賞口19が配置されている。そして、始動入賞口19には、普通図柄変動ゲームの結果に応じて所定時間の間、図示しないソレノイドにより開放される普通電動役物19aが配設されている。さらに、始動入賞口19の下方には、図示しないソレノイドにより開閉動作を行う大入賞口20が配置されている。そして、発射装置17の操作により遊技盤13の遊技領域13aに発射された遊技球が始動入賞口19へ入賞するか、又は、始動保留球数の記憶値に基づき、図柄表示装置18では図柄組み合わせゲームが行われるようになっている。なお、「始動保留球数の記憶値」とは、図柄の変動中に始動入賞口19に入賞した遊技球の数を所定の上限値(一般的には4)の範囲内で記憶した値である。
【0013】
また、図柄表示装置18には、液晶画面からなる可視表示部Hが設けられており、該可視表示部Hには、複数列(例えば3列)の図柄が各列毎に表示されるようになっている。従って、遊技者は、可視表示部Hに表示された各列の図柄の組み合わせから大当り状態、リーチ状態、又は、はずれ状態の何れかの状態を認識することができる。例えば、可視表示部Hに表示された全列の図柄が同一図柄である場合には、その組み合わせから大当り状態を認識することができる。そして、図柄組み合わせのゲームの結果、全列の図柄が同一図柄からなる組み合わせが形成された場合には、大入賞口20の開閉により、多数の遊技球(賞球)を獲得できる大当りのチャンスが遊技者に付与されるようになっている。そのため、遊技者は、該チャンスを得るために、始動入賞口19へ遊技球を入賞させるべく狙いを定め、発射装置17を操作して遊技領域13aに遊技球を発射させている。また、遊技者は、図柄組み合わせゲームが行われると、全列の図柄が同一図柄からなる大当りの組み合わせが形成されることを期待しつつ、遊技を行っている。
【0014】
一方、パチンコ機10の機裏側には、遊技内容を統括して制御する主制御基板(以下、「主基板」と言う。)21が装着されている(図1に破線で示す。)。また、パチンコ機10の機裏側には、遊技者が発射装置17を操作することにより、遊技領域13aに発射される遊技球の発射制御を行う発射制御基板(以下、「発射基板」と言う。)22が装着されている。この発射基板22は、発射装置17を構成する球送りソレノイドSOL1及び発射ソレノイドSOL2(共に図2に示す。)に対し、単位時間当りに所定個数の遊技球を発射できる発射タイミングで発射制御信号を出力するようになっている。以下、単位時間当りに遊技領域13aへ発射される遊技球の個数を「発射球数」と言う。
【0015】
そして、球送りソレノイドSOL1は、発射基板22からの発射制御信号を受けて作動し、上球皿15に貯留された遊技球を発射位置(図示しない打球杆の位置)に供給する。また、発射ソレノイドSOL2は、発射基板22からの発射制御信号を受けて作動し、発射位置にセットされた遊技球を遊技領域13aに打球する打球杆を駆動する。
【0016】
また、主基板21は、遊技領域13aに発射される遊技球のうち、始動入賞口19へ入賞した単位時間当りの遊技球の個数を計数している(以下、この個数を「計数入賞球数」と言う)。そして、主基板21は、計数入賞球数と予め設定された単位時間当りに始動入賞口19へ入賞が予定されている遊技球の個数(以下、この個数を「設定入賞球数」と言う。)を比較し、その比較結果に応じて単位時間当りの発射球数を設定している。また、主基板21は、発射基板22に対して単位時間当りの発射球数を指示するための制御信号を出力することにより、単位時間当りの発射球数を設定するように構成されている。
【0017】
なお、以下の説明では、単位時間を1分間として定め、単位時間当りに計数される計数入賞球数は1分間当りに入賞した遊技球の個数を示す。また、同様に、予め設定された単位時間当りの設定入賞球数は1分間当りに入賞が予定されている遊技球の個数を示す。この設定入賞球数は、パチンコ機10の設計仕様や遊技者側と遊技店側の双方の利益バランスを考慮するなどして適宜決定される。また、同様に、単位時間当りに遊技領域13aに発射される発射球数は1分間当りに発射される遊技球の個数を示す。
【0018】
そして、発射基板22は、入力した制御信号に対応する発射球数に基づく発射タイミングで各ソレノイドSOL1,SOL2に対して発射制御信号を出力し、遊技球の発射制御を行うように構成されている。従って、本実施形態のパチンコ機10では、主基板21と発射基板22が接続されており、主基板21は計数手段及び設定手段に相当すると共に、発射基板22は設定された発射球数に基づき遊技球の発射制御を行う制御手段に相当する。
【0019】
次に、主基板21と発射基板22の具体的な構成、及び両基板21,22の接続態様について図2に基づき説明する。
前記主基板21は、パチンコ機10全体を制御するメインCPU21aを備えており、該メインCPU21aにはROM21b及びRAM21cが接続されている。そして、ROM21bには、パチンコ機10を制御するための遊技制御プログラムが記憶保持されている。また、ROM21bには、発射球数を設定するための制御プログラムが記憶保持されていると共に、設定入賞球数が予め記憶(設定)されている。また、RAM21cには、パチンコ機10の稼動中に適宜書き換えられる情報、例えば、発射球数や計数入賞球数などが記憶保持される。
【0020】
また、主基板21(メインCPU21a)には、始動入賞口19に入賞した遊技球を検知するための入賞検知センサS1が接続されている。この入賞検知センサS1は、始動入賞口19の奥方に配設され、該始動入賞口19に入賞した遊技球を検知すると、該入賞検知信号をメインCPU21aに出力するようになっている。そして、入賞検知センサS1から入賞検知信号を入力したメインCPU21aは、計数入賞球数を計数し、その計数結果をRAM21cに記憶保持させる。なお、メインCPU21aは、遊技領域13aに遊技球の発射が開始されたタイミングで、図示しないタイマのカウント値(1分間に対応する値)に基づき、1分間当りの計数入賞球数を計数している。そして、メインCPU21aは、ROM21bに記憶保持された制御プログラムに基づき、計数入賞球数と設定入賞球数を比較し、その比較結果に応じて発射球数を設定する。また、メインCPU21aは、1分間を区切りにして計数入賞球数を繰り返し計数するようになっている。
【0021】
一方、発射基板22は、一定の周波数のパルス信号を出力する発信回路22aを備えている。そして、発射基板22は、発信回路22aから出力されたパルス信号の周波数に基づき遊技球の発射タイミングを定めている。また、発信回路22aには、該発信回路22aから入力したパルス信号の周波数を所定の周波数の信号に分周する分周回路22bが接続されている。この分周回路22bは、主基板21のメインCPU21aとも接続され、該メインCPU21aが設定した発射球数に対応する制御信号を入力するようになっている。そして、該制御信号を入力した分周回路22bは、該発射球数に対応する発射タイミングで遊技球が発射されるように、発信回路22aが出力したパルス信号の周波数を所定の周波数の信号に分周するようになっている。
【0022】
また、分周回路22bには、該分周回路22bが出力した分周後の周波数からなる信号に基づき、各ソレノイドSOL1,SOL2に対して所定のタイミングで発射制御信号を出力する駆動回路22cが接続されている。また、駆動回路22cには発射装置17が接続されており、駆動回路22cは発射装置17から所定の信号が入力されていることを条件に各ソレノイドSOL1,SOL2に対して発射制御信号を出力するようになっている。具体的に言えば、発射装置17には、遊技者の接触を検知することにより、遊技者が発射装置17を操作しているか否かを検知するタッチセンサ(図示しない)が配設されている。このタッチセンサは、遊技者の接触を検知すると、発射基板22(駆動回路22c)に対して接触検知信号を出力するようになっている。そして、駆動回路22cは該接触検知信号を入力すると、各ソレノイドSOL1,SOL2に対して発射制御信号を出力するようになっている。
【0023】
次に、このように構成されたパチンコ機10において、計数入賞球数と設定入賞球数の比較結果に応じて発射球数が設定され、該設定された発射球数に基づき遊技球の発射制御が行われる態様を説明する。
【0024】
最初に、主基板21(メインCPU21a)において、計数入賞球数と設定入賞球数の比較結果に応じて発射球数が設定される態様を説明する。
図3(a),(b)には、主基板21のROM21bに記憶保持された制御プログラムに基づき、メインCPU21aが発射球数を設定する際の設定条件が示されている。そして、図3(a)にはパチンコ機10の通常遊技状態時における設定条件が示されている一方で、図3(b)にはパチンコ機10の特定遊技状態時における設定条件が示されている。なお、「通常遊技状態」とは、確率変動機能を備えたパチンコ機10の場合、大当り確率が通常の確率で遊技が行われている状態であり、時間短縮機能を備えたパチンコ機10の場合、時間短縮がなされていない状態で遊技が行われている状態である。また、「特定遊技状態」とは、確率変動機能を備えたパチンコ機10の場合、大当り確率が高確率で遊技が行われている状態であり、時間短縮機能を備えたパチンコ機10の場合、時間短縮がなされている状態で遊技が行われている状態である。
【0025】
そして、特定遊技状態時においては、大当り状態終了後に所定の条件下で、始動入賞口19に配設された普通電動役物19aの開放時間や開放確率などが通常遊技状態時に比して遊技者に有利となるように設定(開放時間大、高確率)されている。なお、「所定の条件下」とは、確率変動機能を備えたパチンコ機10の場合には次回の大当り状態が開始されるまでのことであり、時間短縮機能を備えたパチンコ機10の場合には所定回数(次回の大当り状態が開始するまでを含む)の図柄組み合わせゲームが行われるまでのことである。そのため、普通電動役物19aの開放により始動入賞口19への遊技球の入賞が容易になることから、遊技者は、前回の大当り状態時に獲得した遊技球(持ち球)の消費を抑えつつ、遊技を継続させることができる。従って、特定遊技状態は、通常遊技状態に比して遊技者に有利となる状態となっている。
【0026】
そして、本実施形態のパチンコ機10では、電源投入時に、1分間当りの発射球数として100個/分が初期設定され、該発射球数はRAM21cに記憶保持される。この初期設定によれば、発射基板22は、1分間に100個の遊技球が発射される発射タイミングに基づき各ソレノイドSOL1,SOL2に対して発射制御信号を出力することになる。そして、初期設定時における発射球数(100個/分)は、メインCPU21aが設定入賞球数と計数入賞球数を比較し、その比較結果に基づき図3に示す設定条件に応じて変更又は維持される。また、ROM21bには、通常遊技状態時における設定入賞球数として6個が、特定遊技状態時における設定入賞球数として20個が設定されている。そして、本実施形態では、これらの設定入賞球数は、ROM21bの書き換えを行わない限り固定値とされている。以下、設定条件について詳しく述べる。
【0027】
前記メインCPU21aは、通常遊技状態時及び特定遊技状態時において、次の設定条件に基づいて発射球数を設定する。まず、設定入賞球数と計数入賞球数が適合(一致)する場合、メインCPU21aは、現状設定されている発射球数を「維持」させる(以下、この設定条件を「第1の条件」と言う。)。また、設定入賞球数の方が計数入賞球数よりも多い場合(適合しない場合)、メインCPU21aは、現状設定されている発射球数を「増加」させるように変更する(以下、この設定条件を「第2の条件」と言う。)。また、設定入賞球数の方が計数入賞球数よりも少ない場合(適合しない場合)、メインCPU21aは、現状設定されている発射球数を「減少」させるように変更する(以下、この設定条件を「第3の条件」と言う。)。そして、メインCPU21aは、第2,第3の条件が成立する場合、即ち、設定入賞球数に対して計数入賞球数が適合しない場合には、両入賞球数の関係が第1の条件を満たすように発射球数を新たにRAM21cに設定する。
【0028】
次に、メインCPU21aが第1〜第3の条件に基づき発射球数を設定する態様を具体例を挙げて説明する。
まず、第1の条件(設定入賞球数=計数入賞球数)が成立している場合、メインCPU21aは、現状設定されている発射球数で設定入賞球数に相当する遊技球が始動入賞口19に入賞していることを判断する。この状態では、1分間当りに遊技店側が予定している数(設定入賞球数)の遊技球が入賞されており、遊技店側と遊技者側の双方の利益バランスが取れていることになる。
【0029】
そのため、メインCPU21aは、通常遊技状態時、例えば、発射球数が100個/分に設定されている状態で、計数入賞球数が6個の場合、現状設定されている発射球数の設定を維持する。また、メインCPU21aは、特定遊技状態時、例えば、発射球数が100個/分に設定されている状態で、計数入賞球数が20個の場合、現状設定されている発射球数の設定を維持する。
【0030】
また、第2の条件(設定入賞球数>計数入賞球数)が成立している場合、メインCPU21aは、現状設定されている発射球数では始動入賞口19に入賞した遊技球の個数(=計数入賞球数)が設定入賞球数よりも少なくなっていることを判断する。この状態では、1分間当りに始動入賞口19に入賞する遊技球の数が少ないため、1分間当りの遊技者の獲得遊技球数が少なく、かつ、1分間当りに行われる図柄組み合わせゲームの回数が減少していることになる。換言すれば、遊技者側の利益が小さい一方で遊技店側の利益が大きくなっており、遊技店側と遊技者側の双方の利益バランスが取れていないことになる。
【0031】
そのため、メインCPU21aは、通常遊技状態時、例えば、発射球数が100個/分に設定されている状態で、計数入賞球数が5個の場合、現状設定されている発射球数を増加させるように設定の変更を行う。即ち、発射球数が100個/分で、計数入賞球数が5個の場合、1個の入賞に必要な発射球数は100(発射球数)÷5(計数入賞計数)=20(個)となる。そして、この例の場合、設定入賞球数に対して計数入賞球数が1個少ない(−1)状態であるため、1分間当りの計数入賞球数を1個多く(+1)するように現状設定されている発射球数に1個の入賞に必要な発射球数(20個)を加算する。これにより、新たな1分間当りの発射球数は、100(変更前の発射球数)+20(1個の入賞に必要な発射球数)=120(個)となる。そして、変更後の発射球数によれば、120(変更後の発射球数)÷20(1個の入賞に必要な発射球数)=6(個)となる。従って、1分間当りに遊技店側が予定している数(設定入賞球数=6個)の遊技球の入賞及び図柄組み合わせゲームの回数を見込むことができる。
【0032】
また、メインCPU21aは、特定遊技状態時、例えば、発射球数が100個/分に設定されている状態で、計数入賞球数が18個の場合、現状設定されている発射球数を増加させるように設定の変更を行う。即ち、発射球数が100個/分で、計数入賞球数が18個の場合、1個の入賞に必要な発射球数は100(発射球数)÷18(計数入賞計数)=5.5・・(個)となる。そして、この例の場合、設定入賞球数に対して計数入賞球数が2個少ない(−2)状態であるため、1分間当りの計数入賞球数を2個多く(+2)するように現状設定されている発射球数に2個の入賞に必要な発射球数(5.5×2=11個)を加算する。これにより、新たな1分間当りの発射球数は、100(変更前の発射球数)+11(2個の入賞に必要な発射球数)=111(個)となる。そして、変更後の発射球数によれば、111(変更後の発射球数)÷5.5(1個の入賞に必要な発射球数)=20.1・・(個)となる。従って、1分間当りに遊技店側が予定している数(設定入賞球数=20個)の遊技球の入賞を見込むことができる。
【0033】
このように、設定入賞球数よりも計数入賞球数の方が少ない場合に、1分間当りの発射球数を増加させるように変更することで、設定入賞球数に対して計数入賞球数を適合(第1の条件の成立)させることができる。その結果、遊技者の技量に左右されることなく、遊技店側と遊技者側の双方において適切な利益調整を図ることができる。
【0034】
また、第3の条件(設定入賞球数<計数入賞球数)が成立している場合、メインCPU21aは、現状設定されている発射球数では始動入賞口19に入賞した遊技球の個数(=計数入賞球数)が設定入賞球数よりも多くなっていることを判断する。この状態では、1分間当りに始動入賞口19に入賞する遊技球の数が多いため、1分間当りの遊技者の獲得遊技球数が多く、かつ、1分間当りに行われる図柄組み合わせゲームの回数が増加していることになる。換言すれば、遊技者側の利益が大きい一方で遊技店側の利益が小さくなっており、遊技店側と遊技者側の双方の利益バランスが取れていないことになる。
【0035】
そのため、メインCPU21aは、通常遊技状態時、例えば、発射球数が100個/分に設定されている状態で、計数入賞球数が8個の場合、現状設定されている発射球数を減少させるように設定の変更を行う。即ち、発射球数が100個/分で、計数入賞球数が8個の場合、1個の入賞に必要な発射球数は100(発射球数)÷8(計数入賞計数)=12.5(個)となる。そして、この例の場合、設定入賞球数に対して計数入賞球数が2個多い(+2)状態であるため、1分間当りの計数入賞球数を2個少なく(−2)するように現状設定されている発射球数から2個の入賞に必要な発射球数(12.5×2=25個)を減算する。これにより、新たな1分間当りの発射球数は、100(変更前の発射球数)−25(2個の入賞に必要な発射球数)=75(個)となる。そして、変更後の発射球数によれば、75(変更後の発射球数)÷12.5(1個の入賞に必要な発射球数)=6(個)となる。従って、1分間当りに遊技店側が予定している数(設定入賞球数=6個)の遊技球の入賞及び図柄組み合わせゲームの回数を見込むことができる。
【0036】
また、メインCPU21aは、特定遊技状態時、例えば、発射球数が100個/分に設定されている状態で、計数入賞球数が21個の場合、現状設定されている発射球数を減少させるように設定の変更を行う。即ち、発射球数が100個/分で、計数入賞球数が21個の場合、1個の入賞に必要な発射球数は100(発射球数)÷21(計数入賞計数)=4.7・・(個)となる。そして、この例の場合、設定入賞球数に対して計数入賞球数が1個多い(+1)状態であるため、1分間当りの計数入賞球数を1個少なく(−1)するように現状設定されている発射球数から1個の入賞に必要な発射球数(4.7個)を減算する。これにより、新たな1分間当りの発射球数は、100(変更前の発射球数)−4.7(1個の入賞に必要な発射球数)=95.3≒95(個)となる。そして、変更後の発射球数によれば、95(変更後の発射球数)÷4.7(1個の入賞に必要な発射球数)=20.2・・(個)となる。従って、1分間当りに遊技店側が予定している数(設定入賞球数=20個)の遊技球の入賞を見込むことができる。
【0037】
このように、設定入賞球数よりも計数入賞球数の方が多い場合に、1分間当りの発射球数を減少させるように変更することで、設定入賞球数に対して計数入賞球数を適合(第1の条件の成立)させることができる。その結果、遊技者の技量に左右されることなく、遊技店側と遊技者側の双方において適切な利益調整を図ることができる。
【0038】
そして、メインCPU21aは、発射基板22(分周回路22b)に対して1分間当りの発射球数を指示するための制御信号を出力する。また、該制御信号を受けた発射基板22(分周回路22b)は、指示された発射球数に基づき遊技球の発射制御を行う。具体的には、分周回路22bは、発射球数として120個/分が指示された場合、駆動回路22cがその発射タイミングで各ソレノイドSOL1,SOL2に発射制御信号を出力できるように、発信回路22aからのパルス信号の周波数を分周する分周比を設定する。そして、分周回路22bで分周された分周後の周波数からなる信号は、駆動回路22cに出力され、該駆動回路22cは入力した信号に基づき各ソレノイドSOL1,SOL2に対して発射制御信号を出力する。その結果、遊技領域13aには、遊技者が発射装置17を連続して操作した場合に、1分間当りに120個の遊技球が発射されることになる。
【0039】
また、分周回路22bは、発射球数として75個/分が指示された場合、駆動回路22cがその発射タイミングで各ソレノイドSOL1,SOL2に発射制御信号を出力できるように、発信回路22aからのパルス信号の周波数を分周する分周比を設定する。そして、分周回路22bで分周された分周後の周波数からなる信号は、駆動回路22cに出力され、該駆動回路22cは入力した信号に基づき各ソレノイドSOL1,SOL2に発射制御信号を出力する。その結果、遊技領域13aには、遊技者が発射装置17を連続して操作した場合に、1分間当りに75個の遊技球が発射されることになる。
【0040】
このように、分周回路22bは、メインCPU21aからの指示(1分間当りの発射球数)を受けて、発信回路22aからのパルス信号の周波数を分周している。そのため、駆動回路22cは、設定入賞球数と計数入賞球数の比較結果に応じてメインCPU21aが設定した発射球数に基づき、各ソレノイドSOL1,SOL2に発射制御信号を出力することができる。そして、1分間当りの設定入賞球数に対して計数入賞球数をより確実に適合(第1の条件の成立)させることができる。その結果、遊技者の技量に左右されることなく、遊技店側と遊技者側の双方において適切な利益調整を図ることができる。
【0041】
因みに、1分間当りの発射球数が100個/分(初期設定時)から120個/分に設定された後、設定入賞球数に対して計数入賞球数が適合しない場合、メインCPU21aは、再び、1分間当りの発射球数を設定する。例えば、第2の条件(設定入賞球数>計数入賞球数)が成立する場合、メインCPU21aは、120個/分の発射球数を前述と同様に増加させる。その一方、第3の条件(設定入賞球数<計数入賞球数)が成立する場合、メインCPU21aは、120個/分の発射球数を前述と同様に減少させる。
【0042】
従って、前記第1の実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1)主基板21(メインCPU21a)は、設定入賞球数と計数入賞球数の比較結果に応じて、単位時間当りの発射球数を設定している。そして、発射基板22は、設定された発射球数に基づき遊技球の発射制御を行っている。そのため、発射球数の調整(変更)により、単位時間当りに遊技店側が予定している数の遊技球を入賞させることができる。従って、遊技者の技量に左右されることなく、遊技店側と遊技者側の双方において適切な利益調整を図ることができる。
【0043】
(2)また、技量の低い遊技者であっても、従来から行われている釘の調整具合に左右されることなく、遊技を楽しむことができる。そして、設定入賞球数と計数入賞計数の比較結果に応じて、単位時間当りの発射球数が設定されるので、技量の高い遊技者と低い遊技者との間で遊技の優劣が生じることを抑制することができる。従って、技量の低い遊技者も技量の高い遊技者と同じように楽しむことができるパチンコ機10を提供することができる。また、従来は、釘の調整具合(良い調整又は悪い調整)により、単位時間当りの入賞球数(図柄組み合わせゲームの回数)が変化するために大当りを得るチャンスが異なっていた。これに対し、本実施形態によれば、単位時間当りの入賞球数(図柄組み合わせゲームの回数)を略一定にすることができるため、釘の調整具合に関係なく、遊技者に対して大当りを得るチャンスを平等に付与することができる。
【0044】
(3)また、設定入賞球数と計数入賞球数の比較結果に応じて発射球数を増減又は維持することにより、遊技中に、突然、始動入賞口19へ遊技球が入賞し難くなっても(スランプ状態)、その事態を回避することができる。即ち、スランプ状態になった場合に、単位時間当りの入賞球数(図柄組み合わせゲームの回数)が一定となるように発射球数を変更することができる。従って、スランプ状態に陥った場合でも遊技者が不愉快さを感じることなく、遊技者が遊技を止めてしまうことを抑制することができる。
【0045】
(4)分周回路22bは、メインCPU21aからの指示(1分間当りの発射球数)を受けて、発信回路22aからのパルス信号の周波数を分周している。そのため、駆動回路22cは、メインCPU21aが設定した発射球数に基づき、各ソレノイドSOL1,SOL2に発射制御信号を出力することができる。
【0046】
(5)メインCPU21aは、通常遊技状態時及び特定遊技状態時の何れの状態においても、設定入賞球数と計数入賞球数の比較結果に応じて単位時間当りの発射球数を設定している。そのため、パチンコ機10の遊技状態に関係なく、遊技店側と遊技者側の双方において適切な利益調整を図った状態で遊技を行うことができる。特に、特定遊技状態時には、普通電動役物19aの開放と共に、計数入賞球数が少ない場合に発射球数の増加が行われるため、始動入賞口19への入賞がさらに容易となる。そのため、遊技者は、単位時間当りに行われる図柄組み合わせゲームの回数を稼ぐこと(確保すること)ができ、次回の大当り状態を早く得ることができる。また、大当り時やリーチ時などの特定の条件下においてのみ発射球数を増減させる場合に比して、遊技者側と遊技店側の双方においてより適切な利益調整を図ることができる。即ち、大当り時やリーチ時以外の場合も、設定入賞球数と計数入賞球数の比較結果に応じて発射球数を増減又は維持させることで利益調整を図ることができる。
【0047】
(6)メインCPU21aは、第2,第3の条件が成立する場合、現状設定されている発射球数を増減させて新たな発射球数を設定している。そのため、設定入賞球数に対して計数入賞球数をより確実に適合(第1の条件の成立)させることができる。従って、遊技者の技量に左右されることなく、遊技者側と遊技店側の双方において適切な利益調整を図ることができる。また、メインCPU21は、設定入賞球数に相当する数の遊技球が入賞するように発射球数を増減させて設定しているため、単位時間当りに入賞する遊技球の個数を遊技者の技量に関係なく一定にすることができる。また、遊技者の遊技を邪魔することなく、遊技中、リアルタイムに発射球数を設定することができ、このような環境を遊技中に容易に作り出すことができる。
【0048】
(第2の実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と言う。)に具体化した第2の実施形態について図2〜図4に基づき説明する。なお、以下に説明する各実施形態では、既に説明した実施形態と同一構成(又は同一制御内容)について同一符号を付すなど、その重複する説明を省略又は簡略する。
【0049】
本実施形態のパチンコ機10では、遊技者側と遊技店側の双方の利益調整をより柔軟に行うことができるように、遊技店側が設定入賞球数の設定を任意に変更できるように構成されている。以下、その具体的な構成を説明する。
【0050】
前記主基板21(メインCPU21a)には、設定入賞球数を変更自在に選択して設定可能な選択手段としての選択器23(図2に二点鎖線で示す。)が接続されている。この選択器23は、パチンコ機10の機裏側に配設されており、遊技店の店員の操作のみが許容された状態となっている。
【0051】
また、主基板21のROM21bには、図4に示すように、複数種類の1分間当りの設定入賞球数と、パチンコ機10の初期設定時に設定される1分間当りの発射球数が記憶保持されている。なお、本実施形態では、図4(a)に示すように、通常遊技状態時の1分間当りの設定入賞球数として、「6(個)」(設定1)、「5(個)」(設定2)、「8(個)」(設定3)の3種類の設定入賞球数が記憶保持されている。また、図4(b)に示すように、特定遊技状態時の1分間当りの設定入賞球数として、「20(個)」(設定4)、「18(個)」(設定5)、「21(個)」(設定6)の3種類の設定入賞球数が記憶保持されている。さらに、図4(a),(b)に示すように、初期設定時に設定される1分間当りの発射球数として、「100(個)」が記憶保持されている。
【0052】
そして、選択器23は、通常遊技状態時の設定入賞球数として設定1〜設定3の設定値を切換え可能な鍵スイッチと、特定遊技状態時の設定入賞球数として設定4〜設定6の設定値を切換え可能な鍵スイッチから構成されている。このような選択器23では、各鍵スイッチに所定の鍵を差込み、当該鍵を所望の設定入賞球数(設定1〜設定3,設定4〜設定6)と一致するように回動操作することにより、選択器23には選択した設定入賞球数が設定されるようになっている。
【0053】
従って、メインCPU21aは、選択器23における設定入賞球数の設定状態(設定値)を読み込み、その設定状態に対応する設定入賞球数をROM21bに記憶保持された複数種類の設定入賞球数から選択する。そして、メインCPU21aは、選択器23から選択された設定入賞球数をRAM21cに記憶保持させることにより、該RAM21cには選択器23の設定値である設定入賞球数が記憶保持(設定)される。また、パチンコ機10の電源投入時には、1分間当りの発射球数として100個/分が初期設定され、該発射球数はRAM21cに記憶保持される。なお、選択器23は、レバースイッチ、スライドスイッチ、ロータリー式スイッチなど、その構成は任意に変更することができる。また、遊技店の店員が設定入賞球数を数字入力するなど直接的に設定する構成でも良い。
【0054】
そして、選択器23の設定状態に基づいて設定入賞球数を設定したメインCPU21aは、前記第1の実施形態と同様に1分間当りの発射球数を設定する。即ち、図3(a),(b)に示すように、設定入賞球数に対して計数入賞球数が適合しているか否かを判定し、第1の条件(設定入賞球数=計数入賞計数)が成立する場合には、現状設定されている発射球数を維持する。また、第2の条件(設定入賞球数>計数入賞計数)が成立する場合には、現状設定されている発射球数を増加させて新たな発射球数をRAM21cに設定し、発射基板22(分周回路22b)に対して設定した発射球数を指示する。また、第3の条件(設定入賞球数<計数入賞計数)が成立する場合には、現状設定されている発射球数を減少させて新たな発射球数をRAM21cに設定し、発射基板22(分周回路22b)に対して設定した発射球数を指示する。
【0055】
従って、前記第2の実施形態によれば、前記第1の実施形態の効果(1)〜(6)に加えて以下に示す効果を得ることができる。
(7)選択器23を通じて、複数種類の設定入賞球数の中から所望の設定入賞球数を任意に選択できるようになっている。そのため、遊技者側と遊技店側の双方の利益調整をより柔軟に行うことができる。また、遊技店の経営状況(例えば、新装開店時や新台入換時)に適した遊技環境を容易に作り出すことができる。即ち、新装開店時など遊技者が多くの遊技球(賞球)を獲得できる環境を作りたい場合には、設定入賞球数を多めに設定して発射球数が増加傾向となるようにすることで、単位時間当りの入賞球数(図柄組み合わせゲームの回数)を増加させ、大当りを得るチャンスを多く付与する。また、通常時には、その状況に応じて、適度な単位時間当りの入賞球数(図柄組み合わせゲームの回数)となるように設定入賞球数を設定し、利益調整を図ることができる。
【0056】
(8)また、選択器23を通じて設定入賞球数を任意に設定することで、釘の調整具合に限らず、選択器23の設定状態に応じてパチンコ機10の優劣(入賞球数が多い又は少ない)をつけることができ、遊技の幅を広げることができる。また、釘の調整具合を同じにした場合であっても、選択器23の設定状態に応じて、パチンコ機10の優劣(入賞球数が多い又は少ない)をつけることができる。即ち、遊技店側は、遊技者側との利益調整を図る際に釘の調整を行うことなく、選択された設定入賞球数に応じた単位時間当りの発射球数の変更というソフト的な処理で対応することができる。従って、釘の調整を行うための作業を省力化することができ、遊技店側の利益向上に貢献することができる。さらに、釘の調整具合が良い場合であっても選択器23の設定状態により単位時間当りの入賞球数が減少させたり、逆に、釘の調整具合が悪い場合であっても選択器23の設定状態により単位時間当りの入賞球数を増加させたりすることができる。従って、遊技の幅を広げることができる。
【0057】
(9)選択器23は、機裏側に配設されており、遊技店の店員の操作のみが許容されている。そのため、遊技者などの不正行為により、選択器23の設定が変更される虞を抑制することができる。従って、遊技者側と遊技店側の双方において適切な利益調整を安定した状態で行うことができる。
【0058】
(第3の実施形態)
以下、本発明をその一種であるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」と言う。)に具体化した第3の実施形態について図5に基づき説明する。なお、以下の説明では、特定遊技状態時を例に挙げて説明する。
【0059】
本実施形態において主基板21のROM21bには、特定遊技状態時における1分間当りの発射球数として100個が記憶保持されている。また、ROM21bには、該発射球数に基づき遊技球が発射された場合の1分間当りの設定入賞球数として21個が記憶保持されている。そして、この設定入賞球数は、入賞率を0.21として定めて算出されている。なお、本実施形態において「入賞率」とは、遊技領域13aに発射された遊技球の数に対して始動入賞口19に入賞した遊技球の比率を示すものである。そして、この入賞率によれば、始動入賞口19には21個(=設定入賞球数)の遊技球が入賞されるため、入賞1個当りに5個の賞球が払出されると、遊技者は1分間当りに21(計数入賞球数)×5(1個当りの賞球数)=105個の遊技球を獲得できることになる。従って、遊技者は、105(獲得遊技球)−100(発射球数)=5個の遊技球を1分間当りに増加させることができる。
【0060】
また、主基板21のメインCPU21aは、設定入賞球数と計数入賞球数を比較し、その比較結果に応じて1分間当りの発射球数(100個/分)を所定の条件下で増減させ、増減後の発射球数を設定するようになっている。そして、本実施形態では、1分間当りの発射球数(100個/分)を増減させることにより、遊技者が獲得する遊技球(賞球)の数の平均化を図り、遊技者の技量に左右されることなく、遊技店側と遊技者側の双方において適切な利益調節を図っている。
【0061】
次に、メインCPU21aが発射球数を増減させるための態様について詳しく説明する。
前記ROM21bには、図5に示すように、設定入賞球数よりも計数入賞球数の方が少ない場合(前述した第2の条件の場合)に、メインCPU21aが設定する1分間当りの発射球数として120個が記憶保持されている。この発射球数に基づき遊技球が遊技領域13aに発射され、入賞率が前述同様に0.21とすると、始動入賞口19には、120(発射球数)×0.21(入賞率)=25.2個(=計数入賞球数)の遊技球が入賞することになる。そのため、遊技者は、1分間当りに25.2(計数入賞球数)×5(1個当りの賞球数)=126個の遊技球を獲得すると共に、126(獲得遊技球数)−120(発射球数)=6個の遊技球を1分間当りに増加させることができる。即ち、発射球数を100個/分とした場合には1分間当りに5個の遊技球を増加させることができるのに対し、発射球数を120個/分とした場合には1分間当りに6個の遊技球を増加させることができる。従って、発射球数が100個/分→120個/分に変更されると、遊技者が1分間当りに獲得できる遊技球の数は、6(120個/分の場合の増加分)−5(100個/分の場合の増加分)=1個だけ増加することになる。
【0062】
そこで、本実施形態では、第2の条件(設定入賞球数>計数入賞球数)が成立した場合、発射球数の増加による1分間当りの獲得遊技球数の増加分を利用して、次のように、遊技者が獲得する遊技球(賞球)の個数の平均化を図っている。例えば、発射球数が100個に設定されている状態で計数入賞球数が20個の場合には、設定入賞球数(21個)に比して計数入賞球数(20個)が1個少なく、遊技者は獲得できる遊技球の個数が5個減少したことになる。そのため、メインCPU21aは、発射球数を100個/分→120個/分に増加させたことによる獲得遊技球数の増加分(1個)を利用して、発射球数を120個/分に設定した状態を5分間維持(所定の条件下)する。そして、その時間経過後、遊技者は、発射球数が100個/分の場合に比して、1(1分間当りの獲得遊技球数の増加分)×5(分)=5個の遊技球を多く獲得できる。その結果、遊技者は、発射球数が100個/分に設定されている場合に獲得できなかった個数の遊技球を獲得できるようになる。そして、メインCPU21aは、その時間経過後、1分間当りの発射球数を120個/分→100個/分に戻すように発射基板22(分周回路22b)に指示する。
【0063】
このように、設定入賞球数よりも計数入賞球数の方が少ない場合に、1分間当りの発射球数を増加させ、その状態を所定時間の間、継続させることで遊技者が獲得する遊技球(賞球)の個数の平均化を図ることができる。従って、遊技者の技量に左右されることなく、遊技店側と遊技者側の双方において適切な利益調整を図ることができる。
【0064】
また、前記ROM21bには、図5に示すように、設定入賞球数よりも計数入賞球数の方が多い場合(前述した第3の条件の場合)に、メインCPU21aが設定する1分間当りの発射球数として80個が記憶保持されている。この発射球数に基づき遊技球が遊技領域13aに発射され、入賞率が前述同様に0.21とすると、始動入賞口19には、80(発射球数)×0.21(入賞率)=16.8個(=計数入賞球数)の遊技球が入賞することになる。そのため、遊技者は、1分間当りに16.8(計数入賞球数)×5(1個当りの賞球数)=84個の遊技球を獲得すると共に、84(獲得遊技球数)−80(発射球数)=4個の遊技球を1分間当りに増加させることができる。即ち、発射球数を100個/分とした場合には1分間当りに5個の遊技球を増加させることができるのに対し、発射球数を80個/分とした場合には1分間当りに4個の遊技球を増加させることができる。従って、発射球数が100個/分→80個/分に変更されると、遊技者が1分間当りに獲得できる遊技球の数は、4(80個/分の場合の増加分)−5(100個/分の場合の増加分)=−1個だけ減少することになる。
【0065】
そこで、本実施形態では、第3の条件(設定入賞球数<計数入賞球数)が成立した場合、発射球数の減少による1分間当りの獲得遊技球数の減少分を利用して、次のように、遊技者が獲得する遊技球(賞球)の個数の平均化を図っている。例えば、発射球数が100個に設定されている状態で計数入賞球数が22個の場合、設定入賞球数(21個)に比して計数入賞球数(22個)が1個多くなっており、遊技者は獲得できる遊技球の個数が5個増加したことになる。そのため、メインCPU21aは、発射球数を100個/分→80個/分に減少させたことによる獲得遊技球数の減少分(1個)を利用して、発射球数を80個/分に設定した状態を5分間維持(所定の条件下)する。そして、その時間経過後、遊技者は、発射球数が100個の場合に比して、1(1分間当りの獲得遊技球の減少分)×5(分)=5個の遊技球が獲得できないことになる。その結果、遊技者は、発射球数が100個/分に設定されている場合に多く獲得した個数の遊技球を獲得できないようになる。そして、メインCPU21aは、その時間経過後、1分間当りの発射球数を80個/分→100個/分に戻すように発射基板22(分周回路22b)に指示する。
【0066】
このように、設定入賞球数よりも計数入賞球数の方が多い場合に、1分間当りの発射球数を減少させ、その状態を所定時間の間、継続させることで遊技者が獲得する遊技球(賞球)の個数の平均化を図ることができる。従って、遊技者の技量に左右されることなく、遊技店側と遊技者側の双方において適切な利益調整を図ることができる。
【0067】
従って、本実施形態によれば、前記第1の実施形態における効果(1)〜(5)に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(10)主基板21(メインCPU21a)は、設定入賞球数と計数入賞球数の比較結果に応じて、単位時間当りの発射球数を増減させ、その状態を所定時間の間、継続させるようになっている。そのため、単位時間当りに遊技者が獲得する遊技球(賞球)の個数の平均化を図ることができる。従って、遊技者の技量に左右されることなく、遊技店側と遊技者側の双方において適切な利益調整を図ることができる。
【0068】
(11)また、設定入賞球数と計数入賞球数の比較結果に応じて増減される発射球数は、基準となる発射球数(本実施形態では100個/分)に対して単位時間当りに遊技者が獲得できる遊技球の数を1個増加又は1個減少させる数に対応している。そのため、設定入賞球数と計数入賞球数の差が2個以上又は2個以下であっても、設定した発射球数を継続させる時間を変更することで、単位時間当りに遊技者が獲得する遊技球(賞球)の個数の平均化を図ることができる。
【0069】
なお、前記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・前記各実施形態において、現状設定されている発射球数、単位時間当りの入賞球数(=計数入賞球数)及び予め設定された単位時間当りの入賞球数(=設定入賞球数)のうち少なくともいずれか一つの情報を外部に報知する表示器を設けても良い。例えば、図2には、発射球数と、計数入賞球数を表示する表示器24(二点鎖線で示す。)が主基板21に接続された状態が示されている。このような表示器24を設けることで、遊技者は、パチンコ機10の状態を把握することができる。特に、各実施形態においては、従来、一義的に定められていた発射球数が増減するため、遊技者は、表示器24の表示内容を見ることにより、現状設定されている発射球数を容易に把握することができる。また、その表示を見ることにより、発射球数が意図的に増減されていることを把握でき、発射球数の増減に伴う遊技者の不信感を解消させることができる。
【0070】
・前記各実施形態において、主基板21のメインCPU21aは、設定入賞球数と計数入賞球数が一致している場合を適合として判断しているが、設定入賞球数に所定の範囲を設定しても良い。具体的には、設定入賞球数を6個とした場合、その数に例えば±1個の範囲を設定し、計数入賞球数が5〜7個の範囲内にあれば、該計数入賞球数が設定入賞球数に適合する(=第1の条件が成立する)と判断し、発射球数を維持させても良い。即ち、適合とは、設定入賞球数と計数入賞球数が完全に一致する場合と、所定の範囲内にある場合の何れも含まれる。
【0071】
・前記各実施形態では、遊技者が発射装置17を連続して操作し、遊技球が連続して遊技領域13aに発射された場合を前提として発射球数を設定(増減)しているが、次のように変更することもできる。即ち、遊技者は休憩などの理由により遊技を中断する場合がある。従って、このような場合を考慮して、主基板21(メインCPU21a)は、遊技の中断によって計数されている計数入賞球数をキャンセルし、発射球数の設定を行わないように構成しても良い。具体的には、単位時間当りに所定個数(設定された発射球数に相当する個数)の遊技球が発射されたか否かを検出する発射球検出手段を設ける。そして、主基板21(設定手段)は、発射球検出手段の検出結果が肯定である場合に、計数入賞球数と設定入賞球数を比較し、その比較結果に応じて発射球数を設定すれば良い。なお、発射球検出手段は、例えば、遊技領域に発射された遊技球を検出する手段(検出センサ)と、該検出する手段の検出結果から発射球数を計数する手段(主基板21)と、該計数する手段の計数結果から所定個数の遊技球が発射されたか否かを判定する判定手段(主基板21)から構成される。
【0072】
・前記各実施形態では、計数入賞球数が始動入賞口19に入賞した遊技球の個数となっているが、その他の入賞口に入賞した遊技球の個数を含めた数を計数入賞球数としても良い。そして、この計数入賞球数と設定入賞球数の比較結果に応じて発射球数を設定するようにしても良い。
【0073】
・前記各実施形態では、第3の条件(設定入賞球数<計数入賞球数)が成立した場合に発射球数を減少させていたが、第3の条件が成立した場合に発射球数を維持させるようにしても良い。即ち、主基板21(メインCPU21a)は、第2の条件(設定入賞球数>計数入賞球数)が成立する場合のみに発射球数を新たに設定(増加)するように構成しても良い。このようにすれば、パチンコ遊技において遊技者の利益を重視したパチンコ機10を提供することができる。
【0074】
・前記各実施形態において、計数入賞球数の計数及び発射球数の設定のうち少なくともいずれか一方を主基板21に代えて発射基板22で行うように構成しても良い。この場合、発射基板22が計数手段及び設定手段となる。
【0075】
・前記各実施形態では、設定入賞球数及び計数入賞球数の単位時間を1分間と定めたが、その時間は任意に変更することができる。例えば、5分間、10分間、1時間などを単位時間として定め、その時間当りの設定入賞球数と計数入賞球数の比較結果に応じて、1分間当りの発射球数を設定しても良い。また、メインCPU21aは、計数入賞球数を繰り返し計数する必要はなく、例えば、所定時間毎(30分に1回、1時間に1回など)に計数を行い、その時の設定入賞球数と計数入賞球数の比較結果に応じて発射球数を設定するようにしても良い。
【0076】
・前記各実施形態では、通常遊技状態時と特定遊技状態時に設定入賞球数と計数入賞球数の比較結果に応じて発射球数を設定しているが、何れか一方の遊技状態時のみに設定入賞球数と計数入賞球数の比較結果に応じて発射球数を設定するように構成しても良い。
【0077】
・前記第2の実施形態では、選択器23がパチンコ機10の機裏側に配設されているが、該選択器23を遊技場内の管理室などに設け、遊技場に設置された各パチンコ機10の設定入賞球数を一括して管理するようにしても良い。この場合、各パチンコ機10の主基板21は、選択器23と接続される信号線を介して設定入賞球数の設定値を読み込んでも良い(有線形態)。また、主基板21は、選択器23が出力した信号を各パチンコ機10に設けられた信号受信部を介して入力することにより、設定入賞球数の設定値を読み込んでも良い(無線形態)。
【0078】
・前記第1,第3の実施形態において、設定入賞球数として設定される数は任意に変更することができる。また、第2の実施形態において、選択器23で設定できる設定入賞球数は任意に変更することができる。即ち、設定入賞球数の種類、及び、数は、パチンコ機10の設計仕様や遊技者側と遊技店側の双方の利益バランスを考慮して適宜決定されるものである。また、各実施形態において、初期設定される発射球数の数も任意に変更することができる。さらに、第3の実施形態において、設定入賞球数と計数入賞球数の比較結果に応じて増減される発射球数の数は、任意に変更することができる。例えば、発射球数を140個/分に設定すれば、単位時間(1分間)当りに遊技者が獲得できる遊技球の数を2個増加できる。
【0079】
次に前記実施形態及び別例から把握できる技術的思想を以下に追記する。
(イ)前記制御手段は、遊技者にとって有利となる特定遊技状態時に、前記計数手段で計数された入賞球数と前記予め設定された単位時間当りの入賞球数の比較結果に応じて単位時間当りの遊技球の発射球数を設定する。
【0080】
(ロ)前記発射球数、前記計数手段で計数された入賞球数及び前記予め設定された単位時間当りの入賞球数のうち少なくともいずれか一つの情報を外部に報知する報知手段をさらに備え
【0081】
(ハ)前記設定手段は、前記計数手段で計数された入賞球数と前記予め設定された単位時間当りの入賞球数の比較結果に応じて前記単位時間当りの遊技球の発射球数を増減させて新たな単位時間当りの発射球数を設定し、前記制御手段は、その増減された前記発射球数に基づき遊技球の発射制御を行う。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、遊技者の技量に左右されることなく、遊技店側と遊技者側の双方において適切な利益調整を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 パチンコ遊技機の機表側を示す正面図。
【図2】 主制御基板と発射制御基板の構成を示すブロック図。
【図3】 (a),(b)は、第1の実施形態において主制御基板が単位時間当りの発射球数を設定する際の設定条件を説明する説明図。
【図4】 (a),(b)は、第2の実施形態において主制御基板に予め設定される複数種類の設定入賞球数を説明する説明図。
【図5】 第3の実施形態において主制御基板が単位時間当りの発射球数を設定する際の設定条件を説明する説明図。
【符号の説明】
S1…入賞検知センサ(入賞球検出手段)、13a…遊技領域、19…始動入賞口(入賞口)、21…主制御基板(計数手段、設定手段)、21a…メインCPU(計数手段、設定手段)、22…発射制御基板(制御手段)。

Claims (3)

  1. 始動入賞口の奥方に配設され、前記始動入賞口に入賞した遊技球を検知する入賞検知手段と、前記入賞検知手段が遊技球を検知したことを契機に図柄を可変させて図柄組み合わせゲームを表示する図柄表示装置と、を備え、前記始動入賞口へ遊技球が入賞した場合、1個の入賞につき予め定めた個数の遊技球を賞球として払い出すように構成されるとともに、前記図柄表示装置に大当りを認識できる図柄組み合わせが表示されると、遊技者に大当り状態が付与される遊技機において、
    前記入賞検知手段の検知結果に基づき、前記始動入賞口への単位時間当りの入賞球数を計数する計数手段と、
    前記計数手段で計数された計数入賞球数と予め設定された前記始動入賞口への単位時間当りの入賞球数である設定入賞球数とを比較し、その比較結果に応じて単位時間当りの遊技球の発射球数を設定する設定手段と、
    前記設定手段によって設定された前記発射球数に基づき遊技球の発射制御を行う制御手段と、を備え、
    前記設定入賞球数は、発射された遊技球の数に対して前記始動入賞口に入賞した遊技球の比率を示す入賞率を予め定めた基準発射球数に乗算して算出されており、
    前記発射球数には、前記基準発射球数と、単位時間当りに前記設定入賞球数より多い遊技球が前記始動入賞口に入賞可能となるように設定された増加発射球数と、単位時間当りに前記設定入賞球数より少ない遊技球が前記始動入賞口に入賞可能となるように設定された減少発射球数と、があり、
    前記設定手段は、前記設定入賞球数に対して前記計数入賞球数が適合する第1条件が成立する場合には、現状設定されている前記発射球数を維持させ、前記設定入賞球数の方が前記計数入賞球数よりも多いことにより、前記設定入賞球数に対し前記計数入賞球数が適合していない第2条件が成立する場合には、現状設定されている前記発射球数より多い前記発射球数として前記増加発射球数を新たに設定し、前記設定入賞球数の方が前記計数入賞球数よりも少ないことにより、前記設定入賞球数に対し前記計数入賞球数が適合していない第3条件が成立する場合には、現状設定されている前記発射球数より少ない前記発射球数として前記減少発射球数を新たに設定する設定制御を実行し、
    前記基準発射球数で遊技球が発射されたことにより前記第2条件が成立した場合には、前記基準発射球数で遊技球を発射した場合に前記入賞率にしたがって算出される遊技者が獲得可能な獲得遊技球数と前記増加発射球数で遊技球を発射した場合に前記入賞率にしたがって算出される遊技者が獲得可能な獲得遊技球数との差から算出可能な単位時間当りの獲得遊技球数の増加分と、前記計数手段が計数した入賞球数と前記設定入賞球数の差から算出可能な獲得遊技球数の減少分をもとに、前記減少分の遊技球を前記単位時間当りの獲得遊技球数の増加分にしたがって遊技者が獲得し得るようにするために必要な時間を算出し、その時間が経過する迄の発射球数を前記増加発射球数として設定し、前記時間の経過後に前記発射球数を前記基準発射球数に戻す一方、
    前記基準発射球数で遊技球が発射されたことにより前記第3条件が成立した場合には、前記基準発射球数で遊技球を発射した場合に前記入賞率にしたがって算出される遊技者が獲得可能な獲得遊技球数と前記減少発射球数で遊技球を発射した場合に前記入賞率にしたがって算出される遊技者が獲得可能な獲得遊技球数との差から算出可能な単位時間当りの獲得遊技球数の減少分と、前記計数手段が計数した入賞球数と前記設定入賞球数の差から算出可能な獲得遊技球数の増加分をもとに、前記増加分の遊技球を前記単位時間当りの獲得遊技球数の減少分にしたがって遊技者が獲得し得ないようにするために必要な時間を算出し、その時間が経過する迄の発射球数を前記減少発射球数として設定し、前記時間の経過後に前記発射球数を前記基準発射球数に戻すように構成されたことを特徴とする遊技機。
  2. 前記始動入賞口が配設される遊技領域に対し、単位時間当りに所定個数の遊技球が発射されたか否かを検出する発射球検出手段を備え、
    前記設定手段は、前記発射球検出手段の検出結果が肯定である場合に前記設定制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 前記図柄組み合わせゲームの実行中に前記始動入賞口に入賞した遊技球の数を所定の上限値の範囲内で記憶可能に構成されており、
    前記始動入賞口は、前記始動入賞口へ遊技球が入賞することを許容する第1状態、及び開放されることで前記第1状態より前記始動入賞口へ遊技球が入賞しやすくなる第2状態をとり得る普通電動役物を備え、
    前記遊技機は、前記普通電動役物が前記第2状態をとりやすく、前記始動入賞口に遊技球が入賞しやすい特定遊技状態、及び、前記特定遊技状態よりも前記普通電動役物が前記第2状態をとり難い通常遊技状態に、前記遊技機の遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段を備え、
    前記特定遊技状態における前記設定入賞球数と、前記通常遊技状態における前記設定入賞球数には、それぞれ異なる値の入賞球数が設定されているとともに、前記特定遊技状態における前記設定入賞球数には、前記通常遊技状態における前記設定入賞球数よりも多い入賞球数が設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
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