JP4240846B2 - エレベーター装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エレベーターの昇降路の底部に設置され、乗かご或いはつり合いおもりが最下床の正規の停止位置を過ぎて下降したとき、適正な減速度をもって衝突力を緩和させ、安全に停止させるために用いられるエレベーター用の緩衝器に関する。
【0002】
【従来の技術】
エレベーターは、正常な状態では起こり得ないことであるが、何らかの異常が生じたときには、乗かごが最下床の正規の停止位置を過ぎて下降することがある。そこで、このような異常時でも、乗かごの衝突力を緩和して乗かごが安全に停止するようにするため、エレベーターの昇降路の底部に緩衝器の設置が義務付けられている。よく知られているように、この緩衝器は、エレベーターの乗かご、又はつり合いおもりが最下床の正規の停止位置を過ぎて下降し、このときの速度が、そのエレベーターの定格速度、あるいは法規によって定められている定格速度の1.15倍の速度、いわゆる高速衝突速度であったときでも、安全に乗かごを停止させることができる性能を持つものであることを前提として設置が要求されているものである。なお、この緩衝器は、つり合いおもりの下にも設置する。
【0003】
ところで、この緩衝器の形式としては、従来からばね式の緩衝器と、油入緩衝器が知られている。
【0004】
この一例として実公昭49−20678号公報に開示されている油入緩衝器がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
緩衝器を使用する状況はブレーキの故障と非常止め装置の故障が重なった場合で実際の使用の頻度は極めて少ない。よって緩衝器の動作回数は無限回として設計するのは現実的ではない。
【0006】
そこで、より実使用状況にあった有限の動作回数の設定が現実的となる。
【0007】
これにより、例えば省スペース等、より自由度の高い設計が可能になる。
【0008】
しかし、確実に機能を確保するためには緩衝器のコンディションが常に最良の状態であることを確認しなければならない。
【0009】
実使用状況にあった動作回数の設定を行うということは規定回数使用した後は性能が確保出来ないことを意味する。
【0010】
よって、緩衝器の使用回数の履歴を残すことが必須である。
【0011】
そして設計想定の使用回数を超える前に緩衝器の保守・交換等の措置をとればよい。
【0012】
本発明の目的は緩衝器の動作履歴を残すことでより安価で信頼性の高いエレベーター用緩衝器を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
履歴を残す方式としてかご内の加速度や速度等を測定し、緩衝器の動作を電気的に記録することも可能だが装置が複雑になり、かつ、偶然または故意による電気的記録の消去の可能性も否めない。より簡単な構造の機械的な記録方式が有効である。
【0014】
前記の課題を達成するために本発明は乗りかご又はつりあいおもりの下の昇降路床に直接的又はブラケット等を介して間接的に設置される動作回数の設計寿命が数回から数十回とされた緩衝器に対して前記乗りかご又はつりあいおもりが衝突したときに前記緩衝器に生ずる圧力を感知して不可逆に変色又は発色すると共に、衝撃を受けた回数により色が順次変化する感圧シートを、前記緩衝器の上面、前記緩衝器の側面、前記緩衝器の下面のいずれかに設けた。
【0015】
また、本発明は乗りかご又はつりあいおもりの下の昇降路床に直接的又はブラケット等を介して間接的に設置される動作回数の設計寿命が数回から数十回とされた緩衝器に対して前記乗りかご又はつりあいおもりが衝突したときに前記緩衝器に生ずる圧力を所定の複数回数感知した時に折損するロッド又はばねを、前記緩衝器の側方に設けた。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図1に基づいて説明する。
【0017】
緩衝器1は制動装置の故障等で乗りかごが制動出来なかった場合、昇降路床105に衝突する前に、衝撃を吸収するものである。
【0018】
緩衝器1は乗りかご101、あるいはつりあいおもり102の真下の昇降路床105に直接、あるいはブラケット等を介して間接的に設置される。
【0019】
また、作用する荷重、衝撃に応じて各々1個〜数個設置する。
【0020】
緩衝器1の仕様は乗りかご101とかご内の積載物(乗客等)、又はつりあいおもり102がエレベーターの昇降路の床105に衝突する際のエネルギーにより決まり、衝突時の速度、衝突物の質量、緩衝器のばね定数、緩衝器の行程がパラメータとなる。
【0021】
前述したように緩衝器1を使用するに至るエレベーターの故障は皆無に近いが従来は緩衝器1の寿命回数を過大に設定する傾向があった。これは明らかにオーバ−スペックであり、かつ、これにより緩衝器の寸法が大きくなる等の制約、デメリットがあった。
【0022】
緩衝器1の動作回数の設計寿命を数回〜数十回とすることで設計の自由度が増し、より安価、小形の緩衝器が設計出来る。
【0023】
これらの課題を達成する方式として感圧シート2を貼る方式が有る。
【0024】
圧力を検知して変色又は発色するシートで、一旦色が変わるともとに戻らないものを直接かごの上の圧力がかかる緩衝器1の上面、又はばねのたわみにより歪を生ずる緩衝器1の側面、又は裏面に貼り付ける。
【0025】
乗りかご101又はつりあいおもり102が緩衝器1に衝突たとき、圧力が作用し感圧シートの色が変わり緩衝器1を使用したことを識別出来る。
【0026】
シート2は衝撃を受けた回数により色が順次変化するものが良いが、入手が難しい場合は、1回のみ色が変わるシート2でも良い。
【0027】
履歴を残す回数は1回でも任意の回数でも良いが、緩衝器1の使用頻度はきわめて少ないので通常は1回のみ検出すれば良い。
【0028】
工事や保守などの際に一時的に緩衝器1に静的な自重のみを作用させる場合があるが、このときの衝撃が適正な範囲内であれば寿命には影響を与えない。
【0029】
よって、自重のみを作用させる場合は履歴を残さないで、かご101が緩衝器1に衝突した場合のみ履歴を残す構造とする。
【0030】
図8に緩衝器の定期保守・点検のフローを示す。
【0031】
定期保守・点検の際、履歴を確認し動作履歴が管理値を超えないうちに緩衝器1の交換等の安全増し作業を実施する。
【0032】
1回のみ履歴を残す場合で点検時にシート2の変色を認めた場合、この場合は即交換とするか、残存寿命があれば再度同じシート2を貼り付ければよい。その際、変色した古いシート2はそのまま残しておけば、履歴が記録できる。
【0033】
この場合は、設計寿命は1回ではなく、保守間隔を考慮し、余裕をもたせた回数とする。
【0034】
以上の説明は、緩衝器1の側面等に感圧シート2を貼る方式であるが、緩衝器の側方に塑性変形するロッド3を立てる方式としてもよい。
【0035】
ロッド3を立てる位置はロッド3がかご101又はつりあいおもり102以外の変位の影響を受けない位置とする。例えば弾性体を用いた緩衝器の場合は図5、図6に示す様に緩衝器1が圧縮された時に断面積が増えた場合、その側面がロッド3に触れない程度の間隔とする。ロッド3の長さは緩衝器の高さより自重のみ作用させた場合のたわみ分L以上を除いた長さとする。
【0036】
また、前記ロッドはかごが衝突したときに容易に変形、又は座屈し、ばねの変形には影響を与えないものとする。
【0037】
緩衝器1にかご101が衝突した場合はロッド3は永久変形し、その事により緩衝器1の使用の来歴を残す(図6)。
【0038】
以上の実施の形態は、かご101が衝突した場合はロッド3が永久変形するものであるが、図3、4に示すように、緩衝器1にかご101が衝突した場合はロッド3は弾性変形し、緩衝器1に作用する質量が無くなった場合はもとに戻る。この場合はロッドはばね4でも良い。この場合はロッド3あるいは4は所定回数で折損する様に設計する。
【0039】
これにより複数回数の履歴も容易に残すことが出来る。
【0040】
緩衝器1は金属製のコイルばね、樹脂製のばね、油入緩衝器、金属製板ばね等であっても同様であることは自明である。
【0041】
エレベーターの型式は問わず油圧式、斜行形、巻き上げ機を昇降路床に設ける方式等、緩衝器を使用する全てのエレベーターに適用出来ることは自明である。
【0042】
因みに、上記実施の形態に用いた材質は、樹脂材である。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、容易に緩衝器の複数回数の動作履歴を残すことができ、より安価で信頼性の高いエレベーター用緩衝器を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明によるエレベーター装置の緩衝材近傍の一実施の形態を示す平面、(b)は側面図。
【図2】 本発明によるエレベーター装置の緩衝材近傍の別の実施の形態を示す平面図。
【図3】 本発明によるエレベーター装置の緩衝材近傍の他の実施の形態を示す平面図。
【図4】 本発明によるエレベーター装置の緩衝材近傍の他の実施の形態を示す平面図。
【図5】 本発明によるエレベーター装置の緩衝材近傍の他の実施の形態を示す平面図。
【図6】 本発明によるエレベーター装置の緩衝材近傍の他の実施の形態を示す平面図。
【図7】 本発明によるエレベーター装置の緩衝材近傍の他の実施の形態を示す平面図。
【図8】 本発明によるエレベーター装置の緩衝材の保守点検方式の実施の形態を示す図。
【符号の説明】
1…緩衝器、2、2a、2b…感圧シート、3…感圧ロッド、4…感圧ばね、101…乗りかご、102…つりあいおもり、103…ワイヤーロープ、104…シーブ、105…昇降路床,106…巻上機。
Claims (2)
- 乗りかご又はつりあいおもりの下の昇降路床に直接的又はブラケット等を介して間接的に設置される動作回数の設計寿命が数回から数十回とされた緩衝器に対して前記乗りかご又はつりあいおもりが衝突したときに前記緩衝器に生ずる圧力を感知して不可逆に変色又は発色すると共に、衝撃を受けた回数により色が順次変化する感圧シートを、前記緩衝器の上面、前記緩衝器の側面、前記緩衝器の下面のいずれかに設けたことを特徴とするエレベーター装置。
- 乗りかご又はつりあいおもりの下の昇降路床に直接的又はブラケット等を介して間接的に設置される動作回数の設計寿命が数回から数十回とされた緩衝器に対して前記乗りかご又はつりあいおもりが衝突したときに前記緩衝器に生ずる圧力を所定の複数回数感知した時に折損するロッド又はばねを、前記緩衝器の側方に設けたことを特徴とするエレベーター装置。
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