JP4240817B2 - 衛生廃棄物処理装置及び衛生廃棄物の破壊方法 - Google Patents
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Description
本発明は、衛生廃棄物処理装置及び衛生廃棄物の破壊方法に関する。
【0002】
全ての血液生成物の安全な処理と廃棄に対する「注意義務」に関する現在及び計画中の規制は、海におけるそれらの処理及び廃棄に直接関係している。さらに、衛生廃棄物は、排水溝、特に、次第に装備されつつある小径のシステムを塞ぐ可能性があり、またよく塞ぐものである。それはまた、腐敗槽内で容易に破壊されることができず、汚水処理装置では困難を引き起こし、そして海で処理されたときに沈降することができない。
【0003】
本発明の目的は、衛生廃棄物を処理するための装置及び衛生廃棄物の破壊方法を提供することにある。
【0004】
本発明に係る衛生廃棄物処理装置は、
衛生廃棄物の受容のために開放可能であり、且つ排気のために閉鎖可能である破壊室と、
破壊室から空気を排気するための手段と、
破壊室をその排気時に加熱するための手段と、
破壊室内における加熱された衛生廃棄物の燃焼のために、排気され且つ加熱された破壊室内に空気を制御下に導入する手段とからなり、
前記排気手段が、破壊室を、加熱中、非稼動時においても該破壊室から臭気を逃がさないように、大気圧とそれより減圧された圧力との間に保持するように適合されたことを特徴としている。
【0005】
使用に際しては、
1.衛生廃棄物が破壊室内に導入され、
2.衛生廃棄物の燃焼を避けるべく十分な酸素を除去するために、破壊室が排気され、
3.衛生廃棄物を消毒するために、破壊室とその内部の衛生廃棄物が加熱され、
4.破壊室とその内部の衛生廃棄物が、該衛生廃棄物の燃焼のためになお十分高い温度に冷却され、
5.衛生廃棄物の燃焼を許容するために、空気が破壊室内に導入され、
6.破壊室内に残留した衛生廃棄物の燃焼残渣が排出され、破壊室が空にされる。
【0006】
破壊室は、水での洗浄又は真空の適用により空にされてもよい。
排気手段は、衛生廃棄物処理装置内に組み込まれた真空ポンプであってもよい。或いはそれに代えて、排気手段は、装置が配備された船又は建造物の真空システムへの連結部であってもよい。
通常、破壊室は、装置が衛生廃棄物を既に処理していても追加の衛生廃棄物を貯蔵するるために設けられた受容室の下方に配置されることになる。
装置からの臭気漏れを避けるため、破壊室は、非操業時においても減圧に保持されてもよい。それに加えて或いはそれに代えて、脱臭剤が室内に導入されてもよい。
【0007】
本発明の理解を助けるために、その実施例を添付図面に照らして記載する。図1は、本発明に係る衛生廃棄物処理装置の側断面図である。
【0008】
装置1は、断熱材4で内張りされた鋼板3からなるケース2を有し、該ケース2は保護網6を備えた開放基部5を有している。ケース2の片側に蝶番8で蝶設された蓋7は、ルーバ9及びハンドル10を備えている。
【0009】
ケース2内部には、ステンレス鋼からなる、破壊室として使用される真空室11(以下、破壊室と称する。)が設けられ、該破壊室11は、遮断バルブ13に導くテーパ形状の底部12を有している。遮断バルブ13の先において、装置は、汚水管(図示されない)に管14で配管されている。破壊室11は、その側壁に付設された抵抗加熱ヒータ15を備えている。側壁の頂部には、断熱セラミックリング16が設けられ、この上には破壊室11と同様形態の受容室17が上方に延長している。蓋7の下面に固定された閉鎖部材18は、受容室17の頂部を閉鎖する。
【0010】
一対のフラップ19が受容室17の底部に蝶設され、該フラップ19は下方に開いて、受容室17内の衛生廃棄物が破壊室11内に落下することを可能にしている。断熱セラミックリング16は3個の接続口20、21、22を有している。第一の接続口20は真空ポンプ23に通じ、該真空ポンプ23の吐出口は図示されない汚水管に管24で配管されている。フィルタ32は、破壊室11と真空ポンプ23との間にあって、加熱時に衛生廃棄物により生成されるタール及びその他の沈着物から真空ポンプ23を保護するものであり、典型的にはタール除去フィルタである。この真空ポンプ23は、独立型のポンプであってもよく、或いは船の真空システムであってもよい。第二の接続口21は、ケース2内に入口26を有する空気入口バルブ25に通じている。第三の接続口22は水入口バルブ27を有し、該水入口バルブ27に給水設備28、典型的には船体上の海水が通じている。
【0011】
装置は、制御装置29により制御され、それは特に遮断バルブ13、ヒータ15、真空ポンプ23、空気入口バルブ25及び水入口バルブ27を制御する。
使用に際しては、蓋7が持ち上げられ、衛生廃棄物が受容室17内に投入される。蓋7の再閉鎖後に、フラップ19が図示されないハンドルにより開放される。衛生廃棄物が破壊室11内に落下し、その後、フラップ19はスプリング30により閉鎖される。図示されないインターロック機構が、破壊サイクルの完了前におけるフラップ19の開放を防止している。そして、制御装置が起動させられる。
【0012】
真空ポンプ23が始動され、破壊室11内部を吸引する。ヒータ15のスイッチが入れられ、そして破壊室11の内容物が加熱されるが、受容室17の内容物は断熱セラミックリング16のために加熱されない。典型的には300〜500℃への加熱により、無酸素状態下に揮発性物質が蒸発し、それによって爆発性の燃焼が回避される。揮発性物質は、真空ポンプ23により吸引されて汚水管へ排出される。この段階で、幾らかの衛生廃棄物は少なくとも部分的に炭化されてきている。一定の安全時間の経過後において、破壊室11が熱電対31で温度測定されて150℃まで冷却された後にヒータのスイッチが切られ、衛生廃棄物燃焼用の空気を入れるために空気入口バルブ25が開放される。真空ポンプ23は、燃焼の生成物を含むガスを破壊室11から吸引し続け、これらを図示されない汚水管に排出させる。フィルタ32は、タールやその他の固形残渣が汚水管内に集積することを防止している。再び、無理のない完全燃焼のために適する一定時間の経過後において、破壊室11内に残った衛生廃棄物の燃焼残渣は僅かの量の炭化残留物からなっている。空気入口バルブ25及び真空ポンプ23が隔離され、破壊室11は、水入口バルブ27の開放により汚水管へと水洗浄される。それに代えて、衛生廃棄物の燃焼残渣は、真空により破壊室11から汚水管へと管14で除去されてもよい。適当な時間の経過後に、全サイクルを繰り返すことができる。必要なら、追加の衛生廃棄物が、サイクルの完了前に受容室17に加えられてもよく、それは前のサイクルの完了後に新サイクル内で処理される。
【0013】
時として、処理装置を洗浄するために、水が破壊室11内に導入され、ヒータ15のスイッチが入れられる。二三分後、ヒータ15のスイッチが切られ、破壊室11が空にされる。図示された実施例において、破壊室11が水での洗浄により空にされる場合、その水には洗浄のために破壊室11内に導入される洗浄水が使用される。それに代えて、破壊室11が真空の適用により空にされる場合、洗浄水が蓋7を介して破壊室11内に供給され、そして真空の適用により破壊室11が空にされることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る衛生廃棄物処理装置の側断面図である。
【符号の説明】
1 衛生廃棄物処理装置
2 ケース
3 鋼板
4 断熱材
5 開放基部
6 保護網
7 蓋
8 蝶番
9 ルーバ
10 ハンドル
11 破壊室(真空室)
12 底部
13 遮断バルブ
14 管
15 ヒータ
16 断熱セラミックリング
17 受容室
18 閉鎖部材
19 フラップ
20 第一の接続口
21 第二の接続口
22 第三の接続口
23 真空ポンプ
24 管
25 空気入口バルブ
26 入口
27 水入口バルブ
28 給水設備
29 制御装置
30 スプリング
31 熱電対
32 フィルタ
Claims (16)
- 衛生廃棄物の受容のために開放可能であり、且つ排気のために閉鎖可能である破壊室と、
破壊室から空気を排気するための手段と、
破壊室をその排気時に加熱するための手段と、
破壊室内における加熱された衛生廃棄物の燃焼のために、排気され且つ加熱された破壊室内に空気を制御下に導入する手段とからなり、
前記排気手段が、破壊室を、加熱中、非稼動時においても該破壊室から臭気を逃がさないように、大気圧とそれより減圧された圧力との間に保持するように適合されたことを特徴とする衛生廃棄物処理装置。 - 破壊室は、それが使用されている間における追加の衛生廃棄物の貯蔵のために設けられた受容室の下方に配置された、請求項1に記載の衛生廃棄物処理装置。
- 破壊室内に残った衛生廃棄物の燃焼残渣を破壊室から水を用いて排出する手段を含む、請求項1又は2に記載の衛生廃棄物処理装置。
- 破壊室内に残った衛生廃棄物の燃焼残渣を破壊室から真空によりその基部で排出する手段を含む、請求項1又は2に記載の衛生廃棄物処理装置。
- 排気手段が装置内に組み込まれた真空ポンプである、請求項1〜4の何れかに記載の衛生廃棄物処理装置。
- 排気手段が、装置が配備された船又は建造物の真空システムへの連結部である、請求項1〜4の何れかに記載の衛生廃棄物処理装置。
- タール及びその他の燃焼生成物を捕捉するために、破壊室と真空ポンプとの間に介設されたフィルタを含む、請求項1〜6の何れかに記載の衛生廃棄物処理装置。
- 破壊室及び/又は受容室内に脱臭剤を導入する手段を含む、請求項1〜7の何れかに記載の衛生廃棄物処理装置。
- 加熱手段が、破壊室の側壁に付設された抵抗加熱ヒータである、請求項1〜8の何れかに記載の衛生廃棄物処理装置。
- 加熱手段が、300〜500℃の温度に加熱するように適合された、請求項1〜9の何れかに記載の衛生廃棄物処理装置。
- 衛生廃棄物を破壊室内に導入する工程、
破壊室を排気して、衛生廃棄物の燃焼を避けるために十分な酸素を除去する工程、
破壊室とその内部の衛生廃棄物を加熱して、該衛生廃棄物を消毒する工程、
破壊室とその内部の衛生廃棄物を、該衛生廃棄物の燃焼のためになお十分高い温度に冷却する工程、
衛生廃棄物の燃焼を許容するために破壊室内に空気を導入する工程及び
破壊室内に残った衛生廃棄物の燃焼残渣を排出して、破壊室を空にする工程
からなる衛生廃棄物の破壊方法。 - 加熱工程において、破壊室が300〜500℃の温度に加熱される、請求項11に記載の衛生廃棄物の破壊方法。
- 冷却工程において、破壊室が空気の導入前に約150℃の温度に冷却される、請求項11又は12に記載の衛生廃棄物の破壊方法。
- 燃焼残渣の排出工程において、破壊室が水での洗浄により空にされる、請求項11、12又は13に記載の衛生廃棄物の破壊方法。
- 燃焼残渣の排出工程において、破壊室がその基部への真空の適用により空にされる、請求項11、12又は13に記載の衛生廃棄物の破壊方法。
- 破壊室への脱臭剤の導入を含む、請求項11〜15の何れかに記載の衛生廃棄物の破壊方法。
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